JP2011175307A - 硬貨処理装置 - Google Patents

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淳 山田
Kohei Akiyama
公平 秋山
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Abstract

【課題】硬貨処理装置に新たに収容硬貨検知センサや払出確認センサを追加することなく、硬貨収納筒の釣銭の支払いにおいて最低限必要な枚数以上の硬貨が硬貨収容筒に収容されている位置からと満杯までの中間位置にある硬貨の枚数を検知できるとともに払出しを検知出来る硬貨処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】硬貨を整列収納する複数の硬貨収納筒からなる硬貨収納部と、
該硬貨収納部から硬貨を払い出す硬貨払出機構と、
前記硬貨収納筒毎に配置され、基板の片面に形成された平面状コイルであって、該平面状コイルを形成した面が、硬貨収納筒に対峙するように、硬貨収納筒内の硬貨整列方向に沿って配設された検出コイルと、
該検出コイルと組み合わせて発振器を構成する発振手段と、
該発振器の周波数を測定する周波数測定手段と、
周波数測定手段が測定した周波数に基づいて硬貨の収容枚数を求める制御回路と
を備える硬貨処理装置とする。
【選択図】図1

Description

自動販売機等に搭載される硬貨処理装置に関し、特に硬貨収納筒内に収容された硬貨の枚数を検出する技術に関する。
従来の自動販売機等には、機器内に投入された硬貨の正偽を判別し、正貨と判別した硬貨を金種毎に収容し、この収容された硬貨を釣銭として払い出す硬貨処理装置が搭載されている。図6はこのような硬貨処理装置100の外観を示す概略正面図である。
硬貨処理装置100は、大別して硬貨選別部110と、硬貨収容部120と、硬貨払出機構部130からなる。
硬貨選別部110は、投入口110aから投入された硬貨の真偽および金種を判別するとともに正貨と判別した硬貨を金種別に振り分ける。
硬貨収容部120は、隣接するように複数の硬貨収納筒121、122、123、124、125を備えている。硬貨選別部110によって振り分けた500円、100円、50円、10円硬貨を、それぞれ硬貨収納筒121、122、123、124に整列して収容する。125は予備の硬貨収納筒であり、作業者が手作業で100円または10円を収容するものである。
各硬貨収納筒121〜125に収容された硬貨は硬貨払出機構部130に設けられた図示しない払出機構によって払い出すことが出来る。硬貨払出機構部130は一般に硬貨処理装置の本体(筐体)に組み込まれている。また、硬貨選別部110と硬貨収容部120は、硬貨処理装置100の本体から取り外しが可能になっている。
このような従来の硬貨処理装置100では、硬貨収容部120が装置本体140に取り付けられた状態において、硬貨処理装置100本体の、硬貨収納筒121〜125の背面と向かい合う面に、硬貨収納筒内の硬貨の有無を検知するための複数の収容硬貨検知センサを備えている。
従来の硬貨処理装置100は、一般にエンプティーセンサと満杯検知センサの2種類の収容硬貨検知センサを備える。
エンプティーセンサや満杯検知センサは、例えば近接センサであって、図1の151、152、153、154,155は、エンプティーセンサの検出コイルを示している。また161、162,163,164は、満杯検知センサの検出コイルを示している。
エンプティーセンサは、例えば、500円硬貨の場合7〜10枚、その他の硬貨は10〜13枚の硬貨が収容されていることを検知するセンサである。エンプティーセンサは、一度の釣銭の支払いにおいて最低限必要な枚数以上の硬貨が硬貨収容筒に収容されていること検出するために設けられている。
点線Cは硬貨収納筒121〜125から釣銭の支払いに最低限必要とされる枚数以上の硬貨の枚数が収容される高さを示す。点線Cの位置に、エンプティーセンサの検出コイル151〜155が配置されている。
満杯検知センサは、硬貨収納筒が硬貨で満杯になったことを検知する。点線Bは硬貨収納筒121〜125が硬貨によって満杯になる高さを示す。点線Bの位置に、満杯検知センサの検出コイル161〜164が配置されている。尚、硬貨収納筒125には、満杯検知センサが設けられていない。
従来のエンプティーセンサや満杯検知センサを構成する近接センサは、例えばフェライトコアに銅線を巻いた検出コイルと、この検出コイルを含みコンデンサ等から成る発振手段によりLC共振回路(発振器)構成し、硬貨などの金属がこの検出コイル近傍に近づいて検出コイルの磁界内に入ると、LC共振回路の発振振幅あるいは周波数の変化で硬貨が有ることを検知するものである。
また、硬貨処理装置100は、各硬貨収納筒121〜125に収容された硬貨の収容枚数に基づいて硬貨の払出しを制御するための図示しない制御回路を備えている。この制御回路は、マイコンやメモリ等各種電子部品が搭載された基板から成なり、エンプティーセンサ151〜155および満杯検知センサ161〜164と接続され、これらの収容硬貨検知センサからの情報に基づいて各硬貨収納筒121〜125に収容された硬貨を検知することができる。制御回路は一般に硬貨選別部110または硬貨処理装置100の装置本体に配設されている。特許文献1には、このような従来の硬貨処理装置が開示されている。
上述した従来の硬貨処理装置100では、硬貨収納筒に収容された硬貨の枚数は、満杯検知センサとエンプティーセンサが配置された位置でしか測定することが出来ないので、エンプティーセンサと満杯検知センサの中間位置まで硬貨が収容されている場合には、エンプティーセンサが検知出来る硬貨枚数以上の枚数の硬貨が収容されていることは検出出来ても、正確な収容枚数は検知することが出来なかった。
また、上述した従来の硬貨処理装置では、払出し処理によって確実に硬貨の払い出しがなされたか否かを確認することが出来なかった。これに対して、特許文献2には硬貨払出機構部に硬貨の払出しを検知する払出確認センサを設けた硬貨処理装置が開示されている。
特開2006−18620号公報 特開2008−33579号公報
上述したエンプティーセンサと満杯検知センサの中間位置まで硬貨が収容されている場合に収容された硬貨の枚数を検知出来ない問題については、エンプティーセンサと満杯検知センサの間に新たに収容硬貨検知センサを追加すればより高精度に硬貨の収容枚数を検出するこが出来る。しかし、収容硬貨検知センサの新たな追加や払出確認センサの追加は、センサの配置スペースの確保が難しいばかりか、部品数の増加から部品のコストが高くなるとともに組み立ての実装コストが高くなる問題があった。
本発明は、上述した問題を解決するために、硬貨処理装置に新たに収容硬貨検知センサや払出確認センサを追加することなく、硬貨収納筒の釣銭の支払いにおいて最低限必要な枚数以上の硬貨が硬貨収容筒に収容されている位置からと満杯までの中間位置にある硬貨の枚数を検知できるとともに払出しを検知出来る硬貨処理装置を提供することを目的とする。
硬貨を整列収納する複数の硬貨収納筒からなる硬貨収納部と、
該硬貨収納部から硬貨を払い出す硬貨払出機構と、
前記硬貨収納筒毎に配置され、基板の片面に形成された平面状コイルであって、該平面状コイルを形成した面が、硬貨収納筒に対峙するように、硬貨収納筒内の硬貨整列方向に沿って配設された検出コイルと、
該検出コイルと組み合わせて発振器を構成する発振手段と、
該発振器の周波数を測定する周波数測定手段と、
周波数測定手段が測定した周波数に基づいて硬貨の収容枚数を求める制御回路と
を備えた硬貨処理装置。
請求項2の発明は、請求項1の硬貨処理装置において、前記平面状コイルの縦方向の幅は、硬貨収納筒の硬貨整列方向に沿って、少なくとも硬貨収納筒内に釣銭として最低限払出し可能な枚数の硬貨が収容される高さから硬貨収納筒が満杯になる高さまで配置されていることを特徴とする硬貨処理装置。
請求項3の発明は、請求項1の硬貨処理装置において、前記平面状コイルの横方向の幅が、検知対象とする硬貨径の50%〜70%以内であることを特徴とする硬貨処理装置。
請求項4の発明は、請求項1の硬貨処理装置において、前記制御回路は、予め前記周波数に対応する硬貨の収容枚数を定めたテーブルを記憶し、該テーブルと前記周波数測定手段から出力される周波数に基づいて硬貨収納筒内の硬貨の収容枚数を求めることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1の硬貨処理装置において、前記制御回路は、近似直線と所定の係数を用いて前記周波数に基づいて、硬貨の収容枚数を算出することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1記載の硬貨処理装置において、前記制御回路は、前記硬貨払出機構が前記硬貨収納筒から硬貨を払い出す前と硬貨を払い出した後の、前記硬貨収納筒内の硬貨の収容枚数を比較することで、払い出された硬貨の枚数を検知することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、検出コイルと発振手段で構成された発振器の周波数が、硬貨の収容枚数に応じて変化することを測定することで、釣銭の支払いにおいて最低限必要な枚数の硬貨が硬貨収容筒に収容されている位置から満杯までの中間位置にある硬貨の枚数を検知できる。
請求項2の発明によれば、従来のエンプティーセンサと満杯検知センサの機能を1つのセンサに集約することが出来るので、センサの配置スペースの確保が容易であり、コスト削減や小型化を図ることが出来る。
請求項3の発明によれば、隣接する収納筒内の硬貨からの影響を受けることなく検知したい硬貨収容筒内の硬貨を確実に検知できる。
請求項4および請求項5の発明によれば釣銭の支払いにおいて最低限必要な枚数以上の硬貨が硬貨収容筒に収容されている位置から満杯までの中間位置ある硬貨の枚数を高精度に検知することができる。
請求項6の発明によれば、硬貨収納筒から何枚払い出したかを確実に認識することができる。
本発明の一実施例に係わる硬貨処理装置を示す概略構成図。 本発明の一実施例に係わる硬貨処理装置の概略断面図。 本発明の一実施例に係わる収容硬貨検知センサの概略回路図。 本発明の一実施例に係わる収容硬貨検知センサが形成された基板を説明する図。 本発明の一実施例に係わる数値化された周波数と硬貨収納筒に収容された硬貨の枚数との関係を示す説明図である。 従来の硬貨処理装置を示す概略構成図。
本願発明の第一の実施例に係わる硬貨処理装置について図1乃至5図を参照して説明する。
図1は本願発明の第一の実施例に係わる硬貨処理装置の構成を説明するための概略構成図である。図1に示すように硬貨処理装置1は、従来の硬貨処理装置100と同様の硬貨選別部10と硬貨収納部20と硬貨払出機構部30を備える。また硬貨払出機構部30は装置本体40に組み込まれている。硬貨収容部20は、硬貨収納筒21、22、23、24、25を備え、装置本体40から取り外しが可能である。
また硬貨処理装置1は、従来の硬貨処理装置100が備えるエンプティーセンサ151〜155、満杯検知センサ161〜164や、特許文献2の払出し確認センサに替えて、収容硬貨検知センサ51、52、53、54、55を備える。収容硬貨検知センサ51〜55は、硬貨収納筒21〜25の硬貨の整列方向に沿って、装置本体40の内部に配置されている。
硬貨収容センサ51〜55は、それぞれ一枚の回路基板61e、62e、63e、64e、65e上に形成されている。図1における51、52、53、54、55は、各硬貨収容センサ51〜55が搭載された基板61e、62e、63e、64e、65eの外形と同一である。
図1の61a、62a、63a、64a、65aは、それぞれ硬貨処理装置1の装置本体40に設けられた本願発明の第一の実施例に係わる収容硬貨検知センサ51〜55の一部を構成する検出コイルである平面状のコイルを示している。
点線Bは、従来硬貨処理装置100と同じく、硬貨収納筒21〜25が硬貨によって満杯になる高さであり、点線Cは従来硬貨処理装置100と同じく、硬貨収納筒21〜25から最低限釣銭として払い出すことが可能な硬貨の枚数が収容される高さを示す。
図2は、図1の硬貨処理装置1の概略のA−A’断面図である。図中の41は装置本体40の外壁である。外壁41は、硬貨収容部30が装置本体40に取り付けられた状態において、各硬貨収納筒21〜25と向き合う。また収容硬貨検知センサ51〜55が形成された基板61e〜65eは、装置40の外壁41より内側に、平面状コイルを形成した面が、硬貨収納筒に対峙するように、配置されている。
各平面状コイル61a〜65aは、前記硬貨収納筒21〜25の硬貨の整列方向に沿って、少なくとも硬貨収納筒内に収容された釣銭として最低限払出し可能な硬貨の枚数が収容される高さである位置Cから硬貨収納筒が満杯になる高さである位置Dまで配置されている。また平面状コイル61a〜65aの横方向の幅は、硬貨の直径に対しておよそ50%から70%の間の幅である。
さらに、硬貨処理装置1は、収容硬貨検知センサ51〜55の出力に基づいて各硬貨収納筒に21〜25に収容された硬貨の枚数を算出する制御回路80を備えている。一実施例に係わる硬貨処理装置1の制御回路80は、硬貨選別部10内に配設されている。
次に硬貨収容検知センサ51〜55の電子回路の構成について説明する。
図3は、硬貨収容センサ51の概略の回路図である。図3に示すように収容硬貨検知センサ51は、検出コイルである渦巻状パターンの平面状のコイル61aと、コンデンサ等から成る発振手段61bによりLC共振回路(発振器)61fを構成する。周波数測定手段である周波数カウンタ61cは、発振手段1bと接続されており、このLC共振回路61fが発振する共振周波数を数値化する。さらに周波数測定カウンタ61cは、インターフェースコネクタ61dと接続され数値化された周波数は制御回路80へとデジタル出力される。なお、平面状コイル62a〜65aの形状は、平面状コイル61aと同じである。
図4は、基板61e上に形成された収容硬貨検知センサ51を説明する概略図である。収容硬貨検知センサ51を構成する各電子部品は絶縁体からなる単一のプリント配線基板61e上に形成されており、基板の一方の面に検出コイルである渦巻状パターンの平面状コイルが形成され、反対の面には図示しないLC共振回路を構成するコンデンサ等から成る発振手段61b、周波数測定カウンタ61c、インターフェースコネクタ61dが設けられている。
硬貨収容センサ51〜55の各発振手段は、平面状コイル61a〜65aに、電流を流し、平面状コイル61a〜65aに磁界を発生させる。この磁界に導体が侵入すると、導体の量の増加に対応してLC共振回路の共振周波数が高くなる。この共振周波数の変化を周波数測定カウンタ61c〜65cによって数値化してインターフェースコネクタ61dを介して制御回路80へとデジタル出力する。
次に、制御回路80による収容硬貨検知センサ51〜55のデジタル出力に基づく硬貨収納筒21〜25に収容された硬貨枚数の求め方について説明する。
硬貨処理装置1は、図示しない制御回路80の中に設けられたメモリに金種毎の収容硬貨検知センサから数値化されて出力された周波数の値に対応する硬貨収容枚数を表すテーブルを記憶している。制御回路80は、各収容硬貨検知センサ51〜55からの数値化された周波数の値と金種毎のテーブルを参照して、収容硬貨の枚数を求める。
図5は、本発明の一実施例に係わる数値化された周波数と硬貨収納筒21内に収容された500円硬貨の収容枚数との関係を示す説明図である。図5の縦軸は、収容硬貨検知センサ51から出力されるLC共振回路の共振周波数を周波数カウンタ61cが数値化した値である。横軸は硬貨収納筒21に収容される500円硬貨の枚数である。図5に示すように、硬貨収容枚数の増加に伴って、硬貨収容センサ51から出力される数値化された周波数の値は増加するから、数値化された周波数の値に対応する硬貨の収容枚数を予めテーブルとして記憶することで、収容硬貨検知センサ61から出力される数値化された周波数の値に対する硬貨収納筒21に収容される500円硬貨の収容枚数を求められる。
尚、図5に示すように収容硬貨検知センサの平面状コイルの下端部付近と上端部付近では、硬貨収容枚数に対して周波数の増加が緩やかになっている。このように周波数の変化が緩やかになると一枚一枚の硬貨の増加における変化が小さい為に、硬貨の枚数の測定精度が低下する。このため、本発明の一実施例における収容硬貨検知センサは、平面状コイルを最低払出し可能枚数が収容される位置Cよりも十分に低い位置から、硬貨収納筒が満杯になる位置Dよりも十分に高い位置まで配置してセンサ両端部の周波数の変化を硬貨収容枚数の測定に利用しないようにしている。
上述の通り、本発明の一実施例に係わる硬貨処理装置1では、最低払出しが可能な硬貨が収容される枚数から、硬貨収納筒が満杯になる枚数までの間の硬貨の枚数を高精度に測定することができる。
さらに、釣銭硬貨等を硬貨払出機構部30から払い出す際に、収容硬貨検知センサによって、測定した硬貨払出し前の硬貨収容枚数と、硬貨の払い出し後に測定した硬貨収容枚数とを比較することで硬貨が確実に払い出せたか否かを確認することが出来る。よって、別途払出し確認センサを設ける必要がない。
また、収容硬貨検知センサを構成する検出コイルを平面状のコイルとすることにより、従来のエンプティーセンサや満杯検知と比較して薄型にすることができるから設置スペースの確保が容易である。
また、収容硬貨検知センサを構成する回路を一枚の基板上に集約し、さらに従来のエンプティーセンサ、満杯検知センサ及び払出確認センサの機能を1つの収容硬貨検知センサに集約することにより、収容硬貨検知センサの配置スペースの確保が容易となり、また、部品点数の削減によりコスト削減や小型化を図ることが出来る。部品数の削減によって組み立ての実装コストも削減出来る。
また、検出コイルである平面状のコイル61a〜65aの横方向の幅を、硬貨の直径に対しておよそ50%から70%の間の幅とすることで、複数の硬貨収容筒を並設して配置した場合であっても、隣接する収納筒内の硬貨から、検出コイルが影響を受けることなく検知したい硬貨収容筒内の硬貨を確実に検知できる。
また、一般の硬貨処理装置では、硬貨収納筒から売上である硬貨を回収する際に、所定の硬貨を釣銭用として硬貨収納筒に残すものである。従来の硬貨の回収作業では、硬貨収容部は、その裏側が開閉可能になっていて、蓋に相当するものに枚数を示す数字が刻印、シール、成形によって形成されており、金銭回収作業時には、この蓋を開ける前に所定の残すべき硬貨の枚数を示す数字の位置を確認し覚えておき、回収する硬貨のみを取り出して、蓋を閉めた時、正確に所望の硬貨を残したことを確認するという作業としていた。このため、作業が煩雑だった。本発明によれば、収容硬貨検知センサによって各硬貨収納筒内の硬貨の収容枚数を高精度に測定することで、硬貨の回収時に、所定の残すべき硬貨の枚数以上の硬貨のみを払出し機構によって払い出すことが可能となり、硬貨補充作業を簡略化できる。
尚、上述の一実施例では、制御回路が取得した周波数とテーブルに基づいて硬貨の収容枚数を求める例を挙げて説明したが、本発明の硬貨収容枚数の算出方法は上記の方法に限定されるものではなく、収容硬貨検知センサから出力される数値化された周波数は、コイルセンサの中央付近では、収容硬貨枚数に対応して略等間隔で周波数が増加することから、コイルセンサの中央付近のみ測定に利用すれば、近似直線と所定の係数を用いて、硬貨の収容枚数を算出することも出来る。
また、上述の一実施例では、最低払出し可能枚数が収容される枚数から硬貨収納筒が満杯になる枚数までの硬貨収納筒に収容された硬貨の枚数を測定するように、検出コイルである平面状コイルを配置する例を挙げて説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、センサを配置する高さ方向の幅を広げれば当然収容枚数の測定出来る範囲を広げることも可能である。また、センサを配置する範囲を狭めて硬貨収納筒の一部分を限定して測定することも可能である。
また、上述の一実施例では、収容硬貨検知センサを各硬貨収納筒に対して一ずつ配置する例を挙げて説明したが、本発明の硬貨処理装置は、上記の構成に限定されるものではなく、各硬貨収納筒に対して検出コイルと発振手段からなるLC共振回路(発振器)を一ずつ配置し、これらの複数のLC共振回路を切り替え手段を介して一つの周波数カウンタとインターフェースコネクタへと接続する構成であっても、各硬貨収容筒内の硬貨を測定することが出来る。
1 硬貨処理装置
10 硬貨選別部
20 硬貨収容部
21、22、23、24、25 硬貨収納筒
30 硬貨払出機構部
40 硬貨処理装置1の装置本体
41 硬貨処理装置1の外壁
44a 硬貨処理装置1の硬貨収容部と接する面の外壁
51、52、53、54、55 収容硬貨検知センサ
61a、62a、63a、64a、65a 検出センサである平面状センサ
61b 発振手段
61c 周波数カウンタ
61d インターフェースコネクタ
61f LC共振回路(発信器)
80 制御回路

Claims (6)

  1. 硬貨を整列収納する複数の硬貨収納筒からなる硬貨収納部と、
    該硬貨収納部から硬貨を払い出す硬貨払出機構と、
    前記硬貨収納筒毎に配置され、基板の片面に形成された平面状コイルであって、該平面状コイルを形成した面が、硬貨収納筒に対峙するように、硬貨収納筒内の硬貨整列方向に沿って配設された検出コイルと、
    該検出コイルと組み合わせて発振器を構成する発振手段と、
    該発振器の周波数を測定する周波数測定手段と、
    周波数測定手段が測定した周波数に基づいて硬貨の収容枚数を求める制御回路と

    備えたことを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 請求項1の硬貨処理装置において、
    前記平面状コイルの縦方向の幅は、硬貨収納筒の硬貨整列方向に沿って、少なくとも硬貨収納筒内に釣銭として最低限払出し可能な枚数の硬貨が収容される高さから硬貨収納筒が満杯になる高さまで配置されていることを特徴とする硬貨処理装置。
  3. 請求項1の硬貨処理装置において、
    前記平面状コイルの横方向の幅が、検知対象とする硬貨径の50%〜70%以内であることを特徴とする硬貨処理装置。
  4. 請求項4の発明は、請求項1の硬貨処理装置において、
    前記制御回路は、予め前記周波数に対応する硬貨の収容枚数を定めたテーブルを記憶し、該テーブルと前記周波数測定手段から出力される周波数に基づいて硬貨収納筒内の硬貨の収容枚数を求めることを特徴とする硬貨処理装置。
  5. 請求項1の硬貨処理装置において、
    前記制御回路は、近似直線と所定の係数を用いて前記周波数に基づいて、硬貨の収容枚数を算出することを特徴とする硬貨処理装置。
  6. 請求項1記載の硬貨処理装置において、
    前記制御回路は、前記硬貨払出機構が前記硬貨収納筒から硬貨を払い出す前と硬貨を払い出した後の、前記硬貨収納筒内の硬貨の収容枚数を比較することで、払い出された硬貨の枚数を検知することを特徴とする硬貨処理装置。
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