JP2011175061A - 電気的固体装置用基板の製造方法および電気的固体装置 - Google Patents

電気的固体装置用基板の製造方法および電気的固体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機能層を形成した後の大型ガラス基板から薄手化した電気的固体装置用基板を効率よく得ることのできる電気的固体装置用基板の製造方法、および当該電気的固体装置用基板を備えた電気的固体装置を提供すること。
【解決手段】2枚の大型ガラス基板200(第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202)において機能層29を形成した一方面200a同士を貼り合せたパネル体300の状態で2枚の大型ガラス基板200の他方面200bをエッチングして大型ガラス基板200を薄手化した後、パネル体300の状態で2枚の大型ガラス基板200を切断して2枚の大型ガラス基板200の各々からタッチパネル用基板20を得る。パネル体300では、2枚の大型ガラス基板200の間にスペーサー283が介在させておく。
【選択図】図5

Description

本発明は、タッチパネル等に用いられる電気的固体装置用基板の製造方法、および当該電気的固体装置用基板を備えた電気的固体装置に関するものである。
タッチパネル、液晶装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、太陽電池等は、ガラス基板上に電極層および/または配線層からなる機能層が形成された電気的固体装置用基板を備えた電気的固体装置として構成されている。かかる電気的固体装置用基板を製造するには、大型ガラス基板に対して成膜工程やパターニング工程を行なって機能層を形成した後、大型ガラス基板を切断して単品サイズの電気的固体装置用基板を得るのが一般的である。また、電気的固体装置においては、装置全体の薄型化等を図ることを目的に、ガラス基板として薄いものが用いられることがある。しかしながら、薄い大型ガラス基板に成膜工程やパターニング工程を行なうと、途中で大型ガラス基板が割れるという問題点がある。
一方、液晶装置を製造する際、厚い大型ガラス基板に電極層等を形成した後、厚い大型ガラス基板同士を貼り合わせて大型パネルとし、かかる大型パネルの状態でウエットエッチングを行なってガラス基板を薄手化した後、大型パネルを単品サイズのパネルに分割するという技術が提案されている(特許文献1、2参照)。
特開平4−116619号公報 特開2008−83154号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、2枚のガラス基板において機能層を形成した一方面同士を貼り合せたパネルを製造するための技術であり、2枚のガラス基板において機能層を形成した一方面同士を貼り合せないタイプ、すなわち、1枚のガラス基板で構成される電気的固体装置用基板の製造には適用できないという問題点がある。
そこで、本発明者は、機能層を形成した薄い大型ガラス基板を切り分けて、個々の電気的固体装置用基板を製造する方法として、2枚のガラス基板において機能層を形成した一方面同士を貼り合せてパネル体とした状態でガラス基板の他方面を研磨して薄手化し、しかる後に、2枚のガラス基板を切断して2枚のガラス基板の各々から電気的固体装置用基板を得る方法を検討している。しかしながら、かかる方法では、切断した後も電気的固体装置用基板同士が密着して、特に、接触した機能層同士が離れず、電気的固体装置用基板を回収するのに多大な手間がかかる等、生産効率が著しく低いという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、機能層を形成した後の大型ガラス基板から薄手化した電気的固体装置用基板を効率よく得ることのできる電気的固体装置用基板の製造方法、および当該電気的固体装置用基板を備えた電気的固体装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、大型ガラス基板を切断して複数の電気的固体装置用基板を得る電気的固体装置用基板の製造方法であって、前記大型ガラス基板としての第1大型ガラス基板および第2大型ガラス基板の各々の一方面のうち、前記電気的固体装置用基板として切り出される複数の基板切り出し領域に電極層および/または配線層からなる機能層を形成する機能層形成工程と、前記第1大型ガラス基板の一方面と前記第2大型ガラス基板の一方面との間にスペーサーが介在した状態で前記第1大型ガラス基板と前記第2大型ガラス基板とを対向させ、前記複数の基板切り出し領域を囲む領域がシール材でシールされたパネル体を形成するパネル体形成工程と、前記パネル体にウエットエッチングを行なって前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板を薄手化するエッチング工程と、前記パネル体を前記基板切り出し領域の外周に沿って切断して前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板の各々から前記電気的固体装置用基板を得る基板切断工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、2枚の大型ガラス基板(第1大型ガラス基板および第2大型ガラス基板)において機能層を形成した一方面同士を貼り合せたパネル体をエッチングして大型ガラス基板を薄手化し、しかる後に、パネル体の状態で2枚の大型ガラス基板を切断して2枚の大型ガラス基板の各々から電気的固体装置用基板を得る。このため、2枚のガラス基板において、機能層を形成した一方面同士が貼り合わされないタイプの電気的固体装置に用いる電気的固体装置用基板であっても、機能層を形成した後の大型ガラス基板に対して薄手化および切断を効率よく行なうことができる。また、パネル体では、2枚の大型ガラス基板の間にスペーサーが介在しているため、パネル体の状態で2枚の大型ガラス基板は密着していない。従って、パネル体の状態で2枚の大型ガラス基板を切断した際、2枚の大型ガラス基板から切り出された電気的固体装置用基板同士が密着していないので、電気的固体装置用基板を効率よく回収することができる。
本発明において、前記パネル体形成工程では、前記第1大型ガラス基板と前記第2大型ガラス基板とは、互いの前記基板切り出し領域が重なる状態に貼り合わされることが好ましい。このように構成すると、パネル体を構成する2枚の大型ガラス基板を同じ個所で切断すればよいので、電気的固体装置用基板を効率よく製造することができる。
本発明において、前記シール材は、前記第1大型ガラス基板の前記基板切り出し領域の外周および前記第2大型ガラス基板の前記基板切り出し領域の外周に沿って設けられた第1シール材と、前記パネル体の外周縁に沿って設けられた第2シール材と、を備えていることが好ましい。このように構成すると、基板切り出し領域が第1シール材と第2シール材とによってシールされているので、エッチング工程の際、機能層がエッチングされることを確実に防止することができる。また、第1シール材は、基板切り出し領域の外周に沿って設けられているため、2枚の大型ガラス基板の切断領域は、第1シール材で支持されている。このため、大型ガラス基板を効率よく切断することができる。さらに、第1シール材は、基板切り出し領域の外周に沿って設けられているため、パネル体を構成する2枚の大型ガラス基板を切断した際、自動的に除去されることになる。
本発明において、前記機能層形成工程の後、前記パネル体形成工程の前に、前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板に前記機能層を覆う一方面側保護層を形成する一方面側保護層形成工程を行なうことが好ましい。このように構成すると、大型ガラス基板を切断する際、機能層は、一方面側保護層で保護されているので、損傷しない。
本発明において、前記エッチング工程の後、前記基板切断工程の前に、前記基板切り出し領域から外れた位置で前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板のうちの一方を貫通する貫通部を形成する貫通部形成工程を行なうことが好ましい。このように構成すると、パネル体の内部と外部とが貫通部で連通しているので、温度変化等によってパネル体の内圧と外圧とのバランスが崩れそうになった場合でも、圧力差を解消できるので、パネル体が変形することを防止することができる。
本発明において、前記エッチング工程の後、前記基板切断工程の前に、前記第1大型ガラス基板の他方面および前記第2大型ガラス基板の他方面において前記基板切り出し領域と重なる領域に他方面側保護層を形成する他方面側保護層形成工程を行なうことが好ましい。このように構成すると、大型ガラス基板を切断する際、第1大型ガラス基板の他方面および第2大型ガラス基板の他方面は、他方面側保護層で保護されているので、損傷しない。
本発明において、前記エッチング工程の後、前記他方面側保護層形成工程の前に、前記第1大型ガラス基板の他方面および前記第2大型ガラス基板の他方面に他方面側導電膜を形成する他方面側導電膜形成工程を行なってもよい。他方面側導電膜を形成する際、2枚の大型ガラス基板は薄手化されているが、パネル体になっているので、成膜時に大型ガラス基板が割れることを防止することができる。また、大型ガラス基板を切断する際、他方面側導電膜は、他方面側保護層で保護されているので、損傷しない。
本発明において、電気的固体装置としてはタッチパネルを挙げることができる。この場合、前記電気的固体装置用基板は、前記機能層として入力位置検出用電極が形成されたタッチパネル用基板である。
本発明を適用した静電容量型の入力装置を備えた入力装置付き電気光学装置の全体構成を模式的に示す説明図である。 本発明を適用した入力装置付き電気光学装置の断面構成を模式的に示す説明図である。 本発明を適用した静電容量型の入力装置に用いたタッチパネル用基板の概略構成を示す説明図である。 本発明を適用したタッチパネルの製造方法において、大型ガラス基板から単品サイズのタッチパネル用基板を切り出す様子を示す説明図である。 本発明を適用したタッチパネルの製造工程のうち、タッチパネル用基板の製造工程を示す工程断面図である。 本発明を適用したタッチパネルの製造工程のうち、タッチパネル用基板の製造工程を示す工程断面図である。 本発明を適用した入力機能付き電気光学装置を備えた電子機器の説明図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、タッチパネル、液晶装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、太陽電池等々、各種の電気的固体装置に適用することができるが、以下の説明では、タッチパネルに本発明を適用した場合を例示する。このため、以下の説明では、タッチパネルが「電気的固体装置」に相当し、タッチパネル用基板が「電気的固体装置用基板」に相当し、入力位置検出用電極や配線が「機能層」に相当する。また、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
(入力装置付き電気光学装置の全体構成)
図1は、本発明を適用した静電容量型の入力装置を備えた入力装置付き電気光学装置の全体構成を模式的に示す説明図である。なお、図1では、カバーの図示を省略してある。図2は、本発明を適用した入力装置付き電気光学装置の断面構成を模式的に示す説明図であり、図2(a)、(b)は各々、タッチパネル用基板において入力操作側の面に入力位置検出用電極を設けた構成例の説明図、およびタッチパネル用基板において入力操作側とは反対側の面に入力位置検出用電極を設けた構成例の説明図である。
図1において、本形態の入力装置付き電気光学装置100は、概ね、液晶装置等からなる画像生成装置5と、この画像生成装置5において表示光を出射する側の面に重ねて配置された静電容量型の入力装置1とを有している。静電容量型の入力装置1はタッチパネル2(入力パネル/電気的固体装置)を備え、画像生成装置5は電気光学パネル5a(表示パネル)としての液晶パネルを備えている。本形態において、タッチパネル2および電気光学パネル5aはいずれも矩形の平面形状を備えており、静電容量型の入力装置1および入力装置付き電気光学装置100を平面視したときの中央領域が入力領域2aである。また、画像生成装置5および入力装置付き電気光学装置100において入力領域2aと平面視で重なる領域が画像形成領域である。タッチパネル2において端部20eが位置する側にはフレキシブル配線基板35が接続され、電気光学パネル5aにおいて端部20eが位置する側にはフレキシブル配線基板73が接続されている。
図1および図2(a)、(b)において、画像生成装置5は、透過型や半透過反射型のアクティブマトリクス型の液晶表示装置であり、電気光学パネル5aに対してタッチパネル2が配置されている側とは反対側(表示光の出射側とは反対側)にはバックライト装置(図示せず)が配置されている。バックライト装置は、例えば、電気光学パネル5aに対して静電容量型の入力装置1が配置されている側とは反対側に重ねて配置された透光性の導光板と、導光板の側端部に向けて白色光等を出射する発光ダイオード等の光源とを備えており、光源から出射された光は、導光板の側端部から入射した後、導光板内を伝搬しながら電気光学パネル5aに向けて出射される。導光板と電気光学パネル5aとの間には、光散乱シートやプリズムシート等のシート状光学部材が配置されることもある。
画像生成装置5において、電気光学パネル5aに対して表示光の出射側には第1偏光板81が重ねて配置され、その反対側に第2偏光板82が重ねて配置されている。電気光学パネル5aは、表示光の出射側とは反対側に配置された透光性の素子基板50と、この素子基板50に対して表示光の出射側で対向配置された透光性の対向基板60とを備えている。対向基板60と素子基板50とは、矩形枠状のシール材71により貼り合わされており、対向基板60と素子基板50との間においてシール材71で囲まれた領域内に液晶層55が保持されている。素子基板50において、対向基板60と対向する面には複数の画素電極58がITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成され、対向基板60において、素子基板50と対向する面には共通電極68がITO膜等の透光性導電膜により形成されている。また、対向基板60にはカラーフィルターが形成されている。なお、画像生成装置5がIPS(In Plane Switching)方式や、FFS(Fringe Field Switching)方式である場合、共通電極68は素子基板50の側に設けられる。また、素子基板50が対向基板60に対して表示光の出射側に配置されることもある。素子基板50において、対向基板60の縁から張り出した張出領域59には駆動用IC75がCOG実装されているとともに、張出領域59にはフレキシブル配線基板73が接続されている。なお、素子基板50には、素子基板50上のスイッチング素子と同時に駆動回路を形成することもある。
(静電容量型の入力装置1の詳細構成)
図2(a)、(b)に示す静電容量型の入力装置1において、タッチパネル2は、ガラス基板からなるタッチパネル用基板20(電気的固体装置用基板)を備えており、本形態において、タッチパネル用基板20には、基板厚が0.2mmのガラス基板が用いられている。以下、タッチパネル用基板20において、以下に説明する電極等の機能層が形成されている側を第1面20aとし、その反対側を第2面20bとして説明する。
詳しくは後述するが、図2(a)、(b)に示す静電容量型の入力装置1において、タッチパネル用基板20の第1面20aには、タッチパネル用基板20からみて下層側から上層側に向かって第1透光性導電膜4a、層間絶縁膜214、および第2透光性導電膜4bが形成されており、第1透光性導電膜4aおよび第2透光性導電膜4bのうち、第1透光性導電膜4aによって入力位置検出用電極21が形成されている。また、タッチパネル用基板20の端部20e、20f、20g、20hのうち、端部20eでは、第1面20aにフレキシブル配線基板35が接続されている。タッチパネル用基板20に対して入力操作側には、透光性および絶縁性のカバー90が粘着剤層90e等により貼付されている。カバー90には、タッチパネル用基板20において入力領域2aの外側の領域(周辺領域2b)と重なる領域に遮光層90aが印刷されており、かかる遮光層90aで囲まれた領域が入力領域2aである。ここで、図2(a)に示す静電容量型の入力装置1では、タッチパネル用基板20において電極等の機能層が形成されている第1面20aが入力操作側に向いており、図2(b)に示す静電容量型の入力装置1では、タッチパネル用基板20において電極等の機能層が形成されている第1面20aとは反対側の第2面20bが入力操作側に向いている。
図2(a)、(b)に示す入力装置1のうち、図2(a)に示す入力装置1では、タッチパネル用基板20の第2面20bにITO膜等からなる透光性の導電膜95が形成されている。導電膜95には、フレキシブル配線基板35の一部351が接続されており、導電膜95にはフレキシブル配線基板35からシールド電位が印加されている。このため、画像生成装置5側での電位変化がノイズとして入力位置検出用電極21に影響を及ぼすことを防止することができる。なお、導電膜95に代えて、タッチパネル用基板20の第2面20bに、透光性フィルム上にITO膜等の透光性導電膜が形成されたシールド用の導電フィルムが配置されることもあり、かかる導電フィルムには、フレキシブル配線基板35からシールド電位が印加されることになる。
また、図2(b)に示す入力装置1では、タッチパネル2と液晶パネル5aとの間には、透光性フィルム上にITO膜等の透光性導電膜が形成されたシールド用の導電フィルム99が配置されており、かかる導電フィルム99は、タッチパネル用基板20に粘着剤層99eによって接着されている。導電フィルム99は、フレキシブル配線基板35に接続されており、導電フィルム99にはフレキシブル配線基板35からシールド電位が印加されている。このため、画像生成装置5側での電位変化がノイズとして入力位置検出用電極21に影響を及ぼすことを防止することができる。なお、画像生成装置5と入力位置検出用電極21との間に十分な距離が確保できる場合、導電フィルム99は省略されることもある。
(入力装置1の電極等の概略構成)
図3は、本発明を適用した静電容量型の入力装置1に用いたタッチパネル用基板20の概略構成を示す説明図であり、図3(a)、(b)は平面構成を示す説明図および断面構成を示す説明図である。なお、図3(a)において、入力領域2aについては、その角部分の位置を英文字の「L」状のマークで示してある。また、図3(b)は、タッチパネル用基板20のC−C′断面図に相当する。なお、図3(a)は、タッチパネル用基板20の第1面20a側を示している。
図3(a)に示すように、本形態の静電容量型の入力装置1において、タッチパネル用基板20の第1面20aには、入力領域2aでX方向(第1方向)に延在する入力位置検出用の複数の第1電極211と、入力領域2aでX方向に交差するY方向(第2方向)に延在する入力位置検出用の複数の第2電極212とが形成されており、これらの第1電極211および第2電極212によって入力位置検出用電極21(電極層/機能層)が形成されている。また、タッチパネル用基板20の第2面20bにおいて、入力領域2aの外側に相当する周辺領域2bには、第1電極211の一方側端部から延在する信号配線27(配線層/機能層)、および第2電極212の一方側端部から延在する信号配線27(配線層/機能層)が形成されており、これらの信号配線27において外周端部20eに位置する部分は実装端子24になっている。なお、信号配線27や実装端子24等に対しては、図2(a)、(b)を参照して説明した遮光層90aが重なっており、入力操作面側からは信号配線27や実装端子24が見えないようになっている。
図3(b)に示すように、本形態の静電容量型の入力装置1において、タッチパネル用基板20の第2面20bの側には、タッチパネル用基板20からみて下層側から上層側に向けて第1透光性導電膜4a、層間絶縁膜214、および第2透光性導電膜4bが順に形成されている。また、タッチパネル用基板20の第2面20bの側には、第1透光性導電膜4aのうち、信号配線27を構成する部分(下層側配線層271)には、第1透光性導電膜4aの上面に金属層4cからなる上層側配線層272が形成されている。
本形態において、第1透光性導電膜4aは多結晶のITO膜からなり、第1透光性導電膜4aの上層側には、感光性樹脂膜やシリコン酸化膜等の透光性絶縁膜からなる層間絶縁膜214が形成されている。本形態において、第2透光性導電膜4bも、第1透光性導電膜4aと同様、多結晶のITO膜からなる。金属層4cは、銀−パラジウム−銅の合金等からなる。なお、タッチパネル用基板20の第1面20aには、その全面にシリコン酸化膜等からなる透光性の下地保護層が形成されている場合があり、この場合、下地保護層上に第1透光性導電膜4a、層間絶縁膜214、および第2透光性導電膜4bが順に積層されることになる。
本形態の静電容量型の入力装置1において、第1透光性導電膜4aは、まず、入力領域2aに複数の菱形領域として形成され、かかる菱形領域は、入力位置検出用電極21(第1電極211および第2電極212)のパッド部211a、212a(大面積部分)を構成する。これらのパッド部211a、212aは、X方向およびY方向において交互に配列されている。複数のパッド部211aにおいてX方向(第1方向)で隣り合うパッド部211a同士は連結部分211cを介して繋がっており、パッド部211aおよび連結部分211cは、X方向で延在する第1電極211を構成している。これに対して、複数のパッド部212aは、Y方向(第2方向)で延在する第2電極212を構成するが、Y方向で隣り合うパッド部212aの間、すなわち、連結部分211cと重なる部分は途切れ部分218aになっている。また、第1透光性導電膜4aは、周辺領域2bにおいて、信号配線27の下層側を構成する下層側配線層271として形成されている。
層間絶縁膜214は入力領域2aから周辺領域2bにわたって広い領域に形成されている。層間絶縁膜214には、コンタクトホール214aが形成されており、かかるコンタクトホール214aは、パッド部212aにおいて途切れ部分218aを介して対峙する端部と重なる位置に形成されている。層間絶縁膜214の上層側において、第2透光性導電膜4bは、コンタクトホール214aと重なる領域に中継電極215として形成されている。金属層4cは、周辺領域2bにおいて、信号配線27の上層側を構成する上層側配線層272として形成されている。さらに、第2透光性導電膜4bの上層側には、タッチパネル用基板20の略全面に感光性樹脂等からなるトップコート層219が形成されている。
このように構成した静電容量型の入力装置1において、第1電極211および第2電極212は、同一の導電膜(第1透光性導電膜4a)によって形成され、かつ、互いに交差する方向に延在しているため、タッチパネル用基板20上には、第1電極211と第2電極212とが交差する交差部218が存在する。ここで、第1電極211および第2電極212のうち、第1電極211は、交差部218でも第2透光性導電膜4bからなる連結部分211cによってX方向で繋がって延在している。これに対して、第2電極212には交差部218に途切れ部分218aが構成されている。但し、交差部218では、層間絶縁膜214の上層に中継電極215が形成されており、かかる中継電極215は、層間絶縁膜214のコンタクトホール214aを介して、途切れ部分218aを介して隣り合うパッド212a同士を電気的に接続している。このため、第2電極212はY方向で電気的に接続した状態でY方向に延在している。なお、中継電極215は、層間絶縁膜214を介して連結部分211cに重なっているため、短絡するおそれはない。
(入力位置検出方法)
このように構成した入力装置1において、入力位置検出用電極21に矩形パルス状の位置検出信号を出力すると、入力位置検出用電極21に容量が寄生していない場合、入力位置検出用電極21に印加した位置検出信号と同一波形の信号が検出される。これに対して、入力位置検出用電極21に容量が寄生していると、容量に起因する波形の歪みが発生するので、入力位置検出用電極21に容量が寄生しているか否かを検出することができる。従って、複数の入力位置検出用電極21のうちのいずれかに指が接近するすると、指が接近した入力位置検出用電極21では、指との間に生じた静電容量分だけ、静電容量が増大するので、指が近接した電極を特定することができる。
(タッチパネル2の製造方法)
図4は、本発明を適用したタッチパネル2の製造方法において、大型ガラス基板から単品サイズのタッチパネル用基板20を切り出す様子を示す説明図であり、図4(a)、(b)、(c)、(d)は、大型ガラス基板における有効領域等の説明図、一方面側保護層の説明図、第1シール材の説明図、および第2シール材の説明図である。図5および図6は、本発明を適用したタッチパネル2の製造工程のうち、タッチパネル用基板20の製造工程を示す工程断面図である。
本形態のタッチパネル2に用いたタッチパネル用基板20を製造するにあたっては、図4(a)および図5(a)に示すように、タッチパネル用基板20を多数取りできる大型ガラス基板200を準備する。本形態では、後述するように、2枚の大型ガラス基板200を貼り合わせてパネル体を構成するため、パネル体を構成する一方の大型ガラス基板200を第1大型ガラス基板201とし、他方の大型ガラス基板200を第2大型ガラス基板202とする。但し、2枚の大型ガラス基板を区別する必要がない場合、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202を区別せずに「大型ガラス基板200」として説明する。
本形態において、タッチパネル用基板20は、大型ガラス基板200(第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202)の外周縁より内側の有効領域200e(一点鎖線で囲んだ領域)を切断予定領域200t(基板切り出し領域200sの外周)に沿って切断することにより得られる。このため、大型ガラス基板200の有効領域200eには、タッチパネル用基板20として切り出される基板切り出し領域200sが複数、配列されており、かかる基板切り出し領域200sは、切断予定領域200tで囲まれた領域として表される。
大型ガラス基板200において、有効領域200eを外側で囲む周辺領域200fは、タッチパネル用基板20を得る際に除去される除材領域である。なお、大型ガラス基板200を切断してタッチパネル用基板20を得る際、周辺領域200fも、切断予定領域200tの延長線に沿って切断されるが、図4(a)には、周辺領域200fにおける切断予定領域については図示を省略してある。
ここで、大型ガラス基板200は、基板厚が0.5mm程度であり、タッチパネル用基板20(基板厚が0.2mm)と比較して厚いため、成膜工程やパターニング工程等に十分、耐え得る強度を有している。以下、大型ガラス基板200(第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202)において、タッチパネル用基板20の第1面20aに対応する面を「一方面200a」とし、タッチパネル用基板20の第2面20bに対応する面を「他方面200b」として説明する。
大型ガラス基板200を用いてタッチパネル用基板20を製造するにあたって、本形態では、まず、図5(b)に示す機能層形成工程を行なう。機能層形成工程では、成膜工程とパターニング工程とを繰り返し行なって、大型ガラス基板200の一方面200a側に、図2(a)、(b)および図3を参照して説明した入力位置検出用電極21、信号配線27、実装端子24等の機能層29を形成する。また、大型ガラス基板200の段階で、入力位置検出用電極21や信号配線27を覆うトップコート層219も形成しておく。
次に、図4(b)および図5(c)に示す一方面側保護層形成工程において、大型ガラス基板200の一方面200aに対して機能層29を覆う一方面側保護層281を形成する。本形態では、図4(b)に示すように、複数の基板切り出し領域200sの全体に、基板切り出し領域200s毎に独立した一方面側保護層281を形成する。かかる一方面側保護層281は、例えば、印刷等によって形成された樹脂層である。
次に、図4(c)、(d)および図5(a)〜(h)に示すパネル体形成工程を行なう。かかるパネル体形成工程では、まず、図4(c)および図5(d)に示す第1シール材形成工程において、大型ガラス基板200の一方面200aに対して、基板切り出し領域200sの外周(切断予定領域200t)に沿って、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂からなる第1シール材282を形成する。ここで、第1シール材282は、図4(c)に右上がりの斜線を付した領域として表され、全ての基板切り出し領域200sの外周に沿って形成されている。このため、第1シール材282は、有効領域200eの周りを囲んでいる状態にある。
次に、第1シール材282が硬化する前に、図5(e)に示すスペーサー散布工程において、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202のうち、第1大型ガラス基板201のみにガラスビーズ、プラスチックビーズ等の粒状のスペーサー283を散布する。なお、スペーサー283は、機能層との密着性が悪いものを使用すると、基板を分離し易くなるのでより良い。
次に、図5(f)に示す固定用接着剤塗布工程において、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202のうち、第1大型ガラス基板201の角部分のみに仮固定の光硬化性の接着剤284を塗布する。
次に、第1シール材282および接着剤284が硬化する前に、図5(g)に示すように、第1大型ガラス基板201に第2大型ガラス基板202を重ねる。この状態で、第1大型ガラス基板201と第2大型ガラス基板202との間には、スペーサー283が介在することになる。その際、第1大型ガラス基板201の一方面200aと第2大型ガラス基板202の一方面200aとが対向するように第1大型ガラス基板201に第2大型ガラス基板202を配置する。また、第1大型ガラス基板201の基板切り出し領域200sと、第2大型ガラス基板202の基板切り出し領域200sとが重なるように第1大型ガラス基板201に第2大型ガラス基板202を配置する。その結果、第1大型ガラス基板201の第1シール材282と、第2大型ガラス基板202の第1シール材282とが重なる。この状態で、接着剤284にUV光を照射して接着剤284を硬化させ、第1大型ガラス基板201と第2大型ガラス基板202とを貼り合せることにより、パネル体300を形成する。その間に、第1シール材282も硬化させる。
次に、図4(d)および図5(h)に示す第2シール剤塗布工程において、パネル体300の外周縁で開口する第1大型ガラス基板201と第2大型ガラス基板202との隙間に、光硬化性や熱硬化性の第2シール材285を塗布した後、第2シール材285を硬化させる。従って、第2シール材285は、図4(d)に右下がりの斜線を付した領域として表され、第1大型ガラス基板201の外周縁および第2大型ガラス基板202の外周縁の双方に沿って設けられる。その際、第1大型ガラス基板201の外周縁および第2大型ガラス基板202には、第1シール材282が形成されているため、未硬化の第2シール材285は、例えば内側に進入したときでも第1シール材282で堰き止められる。従って、第2シール材285が有効領域200eの内側まで形成されることはない。
このようにして本形態では、第1大型ガラス基板201の一方面200aと第2大型ガラス基板202の一方面200aとの間にスペーサー283が介在した状態で第1大型ガラス基板201と第2大型ガラス基板202とが貼り合わされたパネル体300が形成され、かかるパネル体300は、有効領域200eの周りがシール材(第1シール材282および第2シール材285)でシールされた状態にある。
次に、図6(a)に示すエッチング工程において、パネル体300の状態で、大型ガラス基板200(第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202)の他方面200bをエッチングして大型ガラス基板200を0.2mmまで薄手化する。かかるエッチングとして、本形態では、フッ酸系のエッチング液を用いたウエットエッチングを行なう。より具体的には、パネル体300をエッチング液に浸漬する等の方法で、パネル体300とエッチング液とを接触させる。かかるエッチングの際、大型ガラス基板200の有効領域200eは、第1シール材282および第2シール材285からなる2重のシール材で保護されているため、エッチングされることはない。
次に、図6(b)に示す貫通部形成工程では、基板切り出し領域200sから外れた位置で第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202のうちの少なくとも一方を貫通する貫通部205を形成する。本形態では、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202のうち、第2大型ガラス基板202の周辺部分200fに穴状あるいはスリット状の貫通部205を形成する。かかる貫通部205は、パネル体300の内部と外部とを連通させているので、以降の工程で洗浄、乾燥、成膜等を行なった際の温度変化等によってパネル体300の内圧と外圧とのバランスが崩れそうになったときでも、圧力差が解消される。従って、パネル体300が変形することを防止する。
次に、本形態では、図6(c)に示す他方面側導電膜形成工程において、図2(a)を参照して説明した導電膜95を第1大型ガラス基板201の他方面200bおよび第2大型ガラス基板202の他方面200bの全面に形成する。かかる導電膜95は、ITOのスパッタ膜である。なお、図2(b)を参照して説明した入力装置1のように、導電膜95を必要としない場合、かかる他方面側導電膜形成工程については実施する必要はない。
次に、図6(d)に示す他方面側保護層形成工程においては、第1大型ガラス基板201の他方面200bおよび第2大型ガラス基板202の他方面200bにおいて基板切り出し領域200sと重なる領域に他方面側保護層286を形成する。かかる他方面側保護層286は、例えば、印刷等により形成された樹脂層である。ここで、他方面側保護層286は、図4(b)を参照して説明した一方面側保護層281と同様、複数の基板切り出し領域200sの全体に、基板切り出し領域200s毎に独立して形成される。従って、他方面側保護層286は、切断予定領域200tには形成されていない。
次に、図6(e)に示す基板切断工程において、パネル体300を切断予定領域200tに沿って切断し、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202の各々から複数のタッチパネル用基板20を得る。より具体的には、パネル体300において、第1大型ガラス基板201の他方面200b側、および第2大型ガラス基板202の他方面200bに切断予定領域200tに沿うスクライブ溝を形成した後、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202に対してブレークバー(図示せず)により応力を加え、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202をスクライブ溝200cに沿って切断する。その結果、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202の各々からタッチパネル用基板20が切り出される。また、スペーサー283は、自重により落下し、タッチパネル用基板20から除去される。また、第1シール材282は、切断予定領域200tに形成されていたため、第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202を切断した際、除去される。ここで、タッチパネル用基板20には一方面側保護層281が形成されているため、機能層29が損傷することがない。また、タッチパネル用基板20には他方面側保護層286が形成されているため、導電膜95が損傷することがない。
このようにして得たタッチパネル用基板20では、第2面20bに他方面側保護層286が形成されており、他方面側保護層286が十分な透光性を備えている場合には、他方面側保護層286を除去せずに、タッチパネル用基板20を入力装置1の製造に用いてもよい。これに対して、他方面側保護層286が不要であれば、他方面側保護層286を除去した後のタッチパネル用基板20を入力装置1の製造に用いる。
また、タッチパネル用基板20では、第1面20aに一方面側保護層281が形成されており、一方面側保護層281が十分な透光性を備えている場合には、一方面側保護層281のうち、一部を除去して、実装端子24を露出させた後、タッチパネル用基板20を入力装置1の製造に用いる。これに対して、一方面側保護層281が不要であれば、一方面側保護層281を除去した後のタッチパネル用基板20を入力装置1の製造に用いる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、2枚の大型ガラス基板200(第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202)において機能層29を形成した一方面200a同士を貼り合せたパネル体300の状態で2枚の大型ガラス基板200の他方面200bをエッチングして大型ガラス基板200を薄手化し、しかる後に、パネル体300の状態で2枚の大型ガラス基板200を切断して2枚の大型ガラス基板200の各々からタッチパネル用基板20を得る。このため、2枚のガラス基板200において、機能層29を形成した一方面200a同士が貼り合わされないタイプの電気的固体装置(タッチパネル2)に用いるタッチパネル用基板20であっても、機能層29を形成した後の大型ガラス基板200に対して薄手化および切断を効率よく行なうことができる。
また、パネル体300では、2枚の大型ガラス基板200の間にスペーサー283が介在しているため、パネル体300の状態で2枚の大型ガラス基板200は密着していない。従って、パネル体300の状態で2枚の大型ガラス基板200を切断した際、2枚の大型ガラス基板200から切り出されたタッチパネル用基板20同士が密着していないので、タッチパネル用基板20を効率よく回収することができる。
また、本形態において、パネル体形成工程では、2枚の大型ガラス基板200(第1大型ガラス基板201および第2大型ガラス基板202)は、互いの基板切り出し領域200sが重なる状態に貼り合わされる。このため、パネル体300を構成する2枚の大型ガラス基板200を同じ個所で切断すればよいので、タッチパネル用基板20を効率よく製造することができる。
また、パネル体300は、大型ガラス基板200の基板切り出し領域200sの外周に沿って設けられた第1シール材282と、大型ガラス基板200の外周縁に沿って設けられた第2シール材285とを備えているため、基板切り出し領域200sが第1シール材281と第2シール材285とによって2重にシールされているので、エッチング工程の際、機能層29がエッチングされることを確実に防止することができる。また、第1シール材281は、基板切り出し領域200sの外周に沿って設けられているため、2枚の大型ガラス基板200の切断予定領域200tは、第1シール材281で支持されている。このため、大型ガラス基板200を効率よく切断することができる。ここで、第1シール材281は、基板切り出し領域200sの外周(切断予定領域200t)に沿って設けられているため、パネル体300を構成する2枚の大型ガラス基板200を切断した際、自動的に除去されることになる。
(実施の形態の変形例)
上記実施の形態では、図6(c)に示す他方面側導電膜形成工程において、図2(a)を参照して説明した導電膜95を形成したが、図2(b)を参照して説明した入力装置1のように、導電膜95を必要としない場合、かかる他方面側導電膜形成工程については実施する必要はない。この場合でも、他方面側保護層形成工程において、大型ガラス基板200に他方面側保護層286を形成しておけば、基板切断工程において、タッチパネル用基板20の第2面20bが損傷することがない。
上記実施の形態では、第1シール材282および第2シール材285の2つのシール材を用いたが、一方のシール材のみを用いてもよい。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、画像生成装置5として液晶装置を用いたが、画像生成装置5としては有機エレクトロルミネッセンス装置を用いてもよい。
上記実施の形態では、電気的固体装置として静電容量方式のタッチパネルを説明したが、電極構造が相違する他の静電容量方式のタッチパネル、静電容量方式以外のタッチパネル、液晶装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、太陽電池等の電気的固体装置に用いる基板(電気的固体装置用基板)を製造するのに本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る入力機能付き電気光学装置100を適用した電子機器について説明する。図7は、本発明を適用した入力機能付き電気光学装置100を備えた電子機器の説明図である。図7(a)に、入力機能付き電気光学装置100を備えたモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す。パーソナルコンピューター2000は、表示ユニットとしての入力機能付き電気光学装置100と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。図7(b)に、入力機能付き電気光学装置100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001、スクロールボタン3002、および表示ユニットとしての入力機能付き電気光学装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、入力機能付き電気光学装置100に表示される画面がスクロールされる。図7(c)に、入力機能付き電気光学装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001、電源スイッチ4002、および表示ユニットとしての入力機能付き電気光学装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が入力機能付き電気光学装置100に表示される。
なお、入力機能付き電気光学装置100が適用される電子機器としては、図7に示すものの他、デジタルスチールカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、銀行端末等の電子機器等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した入力機能付き電気光学装置100が適用可能である。
1・・静電容量型の入力装置、2・・タッチパネル(電気的固体装置)、2a・・入力領域、2b・・周辺領域、20・・タッチパネル用基板(電気的固体装置用基板)、21・・入力位置検出用電極(機能層)、27・・信号配線(機能層)、95・・導電膜、100・・入力機能付き電気光学装置、200・・大型ガラス基板、201・・第1大型ガラス基板、202・・第2大型ガラス基板、205・・貫通部、200a・・大型ガラス基板の一方面、200b・・大型ガラス基板の他方面、200e・・有効領域、200f・・周辺領域、200s・・基板切り出し領域、200t・・切断予定領域、281・・一方面側保護層、282・・第1シール材、283・・スペーサー、285・・第2シール材、286・・他方面側保護層

Claims (9)

  1. 大型ガラス基板を切断して複数の電気的固体装置用基板を得る電気的固体装置用基板の製造方法であって、
    前記大型ガラス基板としての第1大型ガラス基板および第2大型ガラス基板の各々の一方面のうち、前記電気的固体装置用基板として切り出される複数の基板切り出し領域に電極層および/または配線層からなる機能層を形成する機能層形成工程と、
    前記第1大型ガラス基板の一方面と前記第2大型ガラス基板の一方面との間にスペーサーが介在した状態で前記第1大型ガラス基板と前記第2大型ガラス基板とを対向させ、前記複数の基板切り出し領域を囲む領域がシール材でシールされたパネル体を形成するパネル体形成工程と、
    前記パネル体にウエットエッチングを行なって前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板を薄手化するエッチング工程と、
    前記パネル体を前記基板切り出し領域の外周に沿って切断して前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板の各々から前記電気的固体装置用基板を得る基板切断工程と、
    を有することを特徴とする電気的固体装置用基板の製造方法。
  2. 前記パネル体形成工程において、前記第1大型ガラス基板と前記第2大型ガラス基板とは、互いの前記基板切り出し領域が重なる状態に貼り合わされることを特徴とする請求項1に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  3. 前記シール材は、前記第1大型ガラス基板の前記基板切り出し領域の外周および前記第2大型ガラス基板の前記基板切り出し領域の外周に沿って設けられた第1シール材と、前記パネル体の外周縁に沿って設けられた第2シール材と、を備えていることを特徴とする請求項2に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  4. 前記機能層形成工程の後、前記パネル体形成工程の前に、前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板に前記機能層を覆う一方面側保護層を形成する一方面側保護層形成工程を行なうことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  5. 前記エッチング工程の後、前記基板切断工程の前に、前記基板切り出し領域から外れた位置で前記第1大型ガラス基板および前記第2大型ガラス基板のうちのすくなくとも一方を貫通する貫通部を形成する貫通部形成工程を行なうことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  6. 前記エッチング工程の後、前記基板切断工程の前に、前記第1大型ガラス基板の他方面および前記第2大型ガラス基板の他方面において前記基板切り出し領域と重なる領域に他方面側保護層を形成する他方面側保護層形成工程を行なうことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  7. 前記エッチング工程の後、前記他方面側保護層形成工程の前に、前記第1大型ガラス基板の他方面および前記第2大型ガラス基板の他方面に他方面側導電膜を形成する他方面側導電膜形成工程を行うことを特徴とする請求項6に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  8. 前記電気的固体装置用基板は、前記機能層として入力位置検出用電極が形成されたタッチパネル用の基板であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の電気的固体装置用基板の製造方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の電気的固体装置用基板の製造方法により製造された電気的固体装置用基板を備えていることを特徴とする電気的固体装置。
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