JP2009069336A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の基板を薄型化するに際し、封止剤を基板間隙に充分に浸透させて、当該基板内部に異物が侵入するのを防止する。
【解決手段】一対のマザーガラス対のうち、マザーガラス100に表示領域を囲うパネルシール剤32を塗布するとともに、パネルシール剤32より外周側であって、複数の点状に所定間隔で配置させた部分36bを有するように外周シール剤36を塗布する。この後、一対のマザーガラスを貼り合わせる。この後、貼り合わせた一対のマザーガラスの外周に沿って全周に封止剤38を塗布する。塗布した封止剤38は、マザーガラス対の間隙に浸透する。
【選択図】図4

Description

本発明は、一対の基板を貼り合わせた後に、当該基板を薄型化する技術に関する。
液晶の電気−光学変化を用いて表示を行う液晶表示装置は、ガラス等の透明性を有する一対の基板同士を、一定の間隙を保って貼り合わせるとともに、その間隙に液晶を封入した構成となっている。近年では、液晶表示装置の薄型化・軽量化の要求が強く、このため、一対のガラス基板を貼り合わせた後に、いずれか一方、または、双方の基板の外面を機械的または化学的に研磨して基板を薄板化することが行われている。このように基板外面を研磨して薄板化する技術において、1つの大型基板(マザーガラス)に小型の電気光学装置を複数形成して切り出すという、いわゆる多面取りとする場合、マザーガラスに形成される複数のパネルの外周を、空気抜き孔を持たせた外周シール剤を塗布して、一対の基板を貼り合わせた後、基板の四辺に封止剤を塗布して、基板内部にエッチング液や研磨剤などの異物が侵入するのを防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−43501号公報
しかしながら、この技術において、外周シール剤の塗布形状、特に空気抜き孔の形状によっては、封止剤が基板の間隙に充分に浸透せず、異物の侵入を完全に防止することができない、という問題が指摘された。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、基板を薄型化するに際し、封止剤を一対の基板の間隙に充分に浸透させて、当該基板内部に異物の侵入を防止することが可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、一対の基板と、前記一対の基板の表示領域を囲むように配置されるパネルシール剤と、このパネルシール剤に囲まれる領域にて前記一対の基板間に封入された液晶層とを有する液晶表示装置の製造方法において、前記一対の基板の少なくともいずれか一方に前記表示領域を囲うパネルシール剤を塗布する工程と、前記一対の基板の少なくともいずれか一方に対して、前記パネルシール剤より外周側であって、複数の点状に所定間隔で配置させた部分を含むように外周シール剤を塗布する工程と、前記パネルシール剤および前記外周シール剤により前記一対の基板を貼り合わせる工程と、貼り合わせた一対の基板の外周に沿って全周に、封止剤を塗布して封止する工程と、前記一対の基板の少なくともいずれか一方の外面を薄板化する工程と、を具備することを特徴とする。本発明によれば、外周シール剤が複数の点で所定間隔にて配置させた部分では、外周シール剤の接着作用により基板の間隙が所定値に保たれる。このため、塗布したときに封止剤が浸透しやすくなるので、封止剤の途切れが生じにくくなる。
本発明において、前記外周シール剤を、一部の部分について前記複数の点状に塗布し、前記一部の部分以外では連続させて塗布しても良い。これにより、基板を貼り合わせる際に、空気の逃げ道となる一部の部分における基板の間隙が所定値に保たれる。
なお、一部の部分以外となる部分のコーナーでは、外周シール剤を、一定の曲率を持たせたて塗布することが望ましい。
本発明において、前記外周シール剤を、すべて点状に、前記パネルシール剤の外周を囲むように塗布しても良い。これにより、基板を貼り合わせる際の空気の逃げ道が全周に確保されるとともに、塗布した封止剤が基板の間隙に均等に浸透する。
また、外周シール剤に、一対の基板間を所定の間隙に保つためのスペーサを含有させても良い。
以下、本発明に係る実施形態について説明する。
まず、第1実施形態に係る製造方法によって製造される液晶表示装置について図1を参照して説明する。図1は、当該液晶表示装置の断面構成を示す図である。
この図に示されるように、液晶表示装置1は、一対の素子基板10と対向基板20とを、電極形成面が互いに対向するように、スペーサ31によって一定の間隙を保つように、パネルシール剤32によって貼り合わせた構成となっている。
このうち、素子基板10は、例えば厚さ0.5mmであって略矩形状のガラス等の透明性を有する基板であり、TFT素子11、カラーフィルタ12、マトリクス状にパターン形成される画素電極13および配向膜14が順次形成されている。一方、対向基板20は、素子基板10と同様に厚さ0.5mmであってガラス等の透明性を有する基板であり、対向電極21および配向膜22が順次形成されている。
また、素子基板10および対向基板20の間隙には、液晶33が封入されて、光変調層として機能する。したがって、画素電極13のマトリクス状に配列する領域が表示領域となる。なお、素子基板10の外面側には偏光板15が、対向基板20の外面側には偏光板25が、それぞれ設けられている。
次に、液晶表示装置10の製造方法について説明する。
液晶表示装置10は、一対のマザーガラスにおいて縦3×横3の計9個を形成し、このマザーガラスを薄型化した後に、切り出すことにより形成される。本実施形態では、成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用いて、一対のマザーガラスのうち、一方において素子基板10の3×3の9パターンを形成して、配向膜14を形成して、配向処理をし、他方において、対向基板20の3×3の9パターンを形成し、同様に配向膜22を形成して、配向処理をする。
この後、素子基板10の9パターンが形成されたマザーガラス100に対して、例えばエポキシ樹脂系接着剤からなるパネルシール剤32および外周シール剤36を、ディスペンサーによって、図2に示されるようなパターンで塗布する。詳細には、マザーガラス100において、液晶表示装置1として切り出す予定のライン10aとなる内側であって、表示領域13aを囲むように、注入口32aを設けてパネルシール剤32を塗布する。
さらに、マザーガラス100の四辺内側であって、3×3の9パターンを囲むように、パネルシール剤32と同じ接着剤を用いて、外周シール剤36を塗布する。ここで、外周シール剤36の塗布時において、マザーガラス100の四つの隅36aでは、適切な曲率(例えば半径5mm程度)の円弧を描くように塗布され、また、四辺中央には、空気抜き孔40がそれぞれ設けられる。この空気抜き孔40は、外周シール剤36を、マザーガラス100の辺に沿った方向から内側にほぼ90度屈曲させた塗布した部分と、マザーガラス100の辺に沿った方向に一定の間隔(例えば6mm程度)で配列するように点状に塗布した部分36bとにより構成される。
一方、対向基板20の9パターンが形成されたマザーガラスに、スペーサ31を散布する。
そして、パネルシール剤32および外周シール剤36が塗布されたマザーガラス100と、スペーサ31が散布されたマザーガラスとを、互いに電極形成面が対向するように配置させた状態で、両基板をアライメント調整して貼り合わせる。
この貼り合わせの際に、パネルシール剤32で囲まれた領域の空気は、注入口32aを介して逃げ、さらに、パネルシール剤32の外側であって、外周シール剤36の内側領域の空気は、空気抜き孔40を介してマザーガラスの外側に逃げる。
貼り合わせ後、一対のマザーガラスを加熱して、パネルシール剤32および外周シール剤36を硬化させる。
ここで、対向基板20の9パターンが形成されたマザーガラスを符号200とすると、図3に示されるように、貼り合わせた一対のマザーガラス100、200の外周四辺に沿った方向A、B、CおよびDにディスペンサー50を移動させ、全周にわたって封止剤38を塗布する。
マザーガラス100、200は、散布されたスペーサ31によって一定の間隙を保っているので、マザーガラス100、200の外周に塗布された封止剤38は、図4においてハッチングで示されるように、当該間隙に染み込む形で浸透する。この浸透後、封止剤38を硬化させる。これにより、一対のマザーガラス100、200の内部が封止される。
この封止後に、マザーガラス100、200を薄板化する。
例えば化学研磨により薄板化する場合、一対のマザーガラス100、200を、フッ酸をベースとするエッチング液に浸漬して、各々の厚さが0.5mmになるまで均等にエッチングする。エッチング終了後、一対のマザーガラス100、200を洗浄してエッチング液を除去する。
一方、機械的に研磨して薄板化する場合、研磨剤を用いて、一対のマザーガラス100、200の外面を、各々の厚さが0.5mmになるまで均等に研磨する。
このようにして一対のマザーガラス100、200を薄板化した後、ライン10a(図2参照)に沿ってそれぞれ切り出し、真空注入法によって液晶33を、注入口32aを介して注入し、注入口32aを封止する。この後、偏光板15、25を貼付して液晶表示装置1が完成する。
ここで、本実施形態のように、空気抜き孔40において点状に塗布した部分36bを設けないと、当該部分での間隙が所定値よりも狭くなるので、図5(b)において×印で示されるように、塗布した封止剤38が浸透せずに、封止が得られない場合がある。
一方、空気抜き孔40における幅Wを短くすれば、当該部分での間隙を所定値に保つことができるが、幅Wが短いと、一対のマザーガラスの貼り合わせ直後に空気の逃げ道が確保できなくなり、外周シール剤36が途中で破断して、破断した部分から空気が逃げてしまう可能性もある。
これに対して本実施形態のように、空気抜き孔40において点状に塗布した部分36bを設けると、この部分36bは、マザーガラスの間隙を確保する支持体として機能する。このため、本実施形態によれば、空気抜き孔40によって、一対のマザーガラスの貼り合わせ直後に空気の逃げ道が確保された上で、当該部分での間隙を所定値に保つことができるので、図5(a)に示されるように、塗布した封止剤38が浸透し、必要にして十分な封止効果が得られる。このため、マザーガラス100、200を薄板化する際に、内部への異物侵入による不良を防止することが可能となる。
また、本実施形態において、外周シール剤36は、隅36aにおいて適切な曲率の円弧を描くように塗布されるが、仮に、図5(c)においてP、Qに示されるように、外周シール剤36を屈曲させて塗布すると、マザーガラスの貼り合わせ直後において空気が逃げるときに、矢印で示されるように、当該外周シール剤36に対して屈曲した部分において外側に膨らむ方向の応力が加わって、破断したり、発泡したりする可能性がある。なお、外周シール剤36が破断・発泡しても、後に封止剤38が塗布されるので、異物侵入は防ぐことはできるかもしれないが、確実性を期す点からみると、外周シール剤36の破断・発泡は好ましくはない。
これに対して、本実施形態のように、外周シール剤36を、隅36aにおいて適切な曲
率の円弧を描くように塗布すると、マザーガラスの貼り合わせ直後において空気が逃げるときの応力が分散するので、外周シール剤36の破断・発泡を防止することもできる。
なお、素子基板10のパターンが形成されるマザーガラス100にパネルシール剤32および外周シール剤36を塗布したが、対向基板20のパターンが形成されるマザーガラス200にパネルシール剤32および外周シール剤36を塗布しても良いし、一対のマザーガラスの一方にパネルシール剤32または外周シール剤36のいずれか一方を塗布し、マザーガラスの他方にパネルシール剤32または外周シール剤36のいずれか他方を塗布しても良い。
また、液晶33の注入については、注入口32aに沿った方向の縦3列の短冊状に切り出し、この3列の液晶表示装置に対し一括で液晶33を、注入口32aを介し注入しても良い。
次に、本発明の第2実施形態に係る製造方法について説明する。この第2実施形態では、第1実施形態と比較して外周シール剤36の塗布パターンを変更したものであり、他については、第1実施形態と同様である。そこで、図6を参照して、外周シール剤36の塗布パターンについて説明し、他については説明を省略する。
図6に示されるように、第2実施形態では、素子基板10のパターンが形成されたマザーガラス100に対して、第1実施形態と同様にしてパネルシール剤32を塗布した後、マザーガラス100の四辺内側であって、3×3の9パターンを囲むように、外周シール剤36を点線状に塗布する。
このようにパネルシール剤32および外周シール剤36が塗布されたマザーガラス100を、対向基板20のパターンが形成されたマザーガラス200とを、互いに電極形成面が対向するように配置させた状態で、両基板をアライメント調整して貼り合わせる。貼り合わせの際に、パネルシール剤32で囲まれた領域の空気は、注入口32aを介して逃げ、さらに、パネルシール剤32の外側であって、外周シール剤36の点線内側領域の空気は、外周シール剤36の隙間を介してマザーガラスの外側に逃げる。
貼り合わせ後、パネルシール剤32および外周シール剤36を硬化させる。
この後、一対のマザーガラス100、200の外周の全周にわたって封止剤38を塗布する。マザーガラス100、200は、散布されたスペーサ31によって一定の間隙を保っているので、塗布された封止剤38は、図7においてハッチングで示されるように、当該間隙に染み込む形で浸透する。この浸透後、封止剤38を硬化させる。これにより、一対のマザーガラス100、200の内部が封止される。
以降については、第1実施形態と同様に、マザーガラス100、200を薄板化し、ライン10a(図2参照)に沿って切り出し、液晶33を注入し、注入口32aを封止して、偏光板15、25を貼付して、液晶表示装置1が完成する。
第2実施形態によれば、点線状に塗布された外周シール剤36の隙間がすべて空気の逃げ口となり、さらに、塗布された点状の部分が、1実施形態における部分36bと同様に、マザーガラスの間隙を確保する支持体として機能する。このため、第2実施形態によれば、一対のマザーガラスの貼り合わる際に空気の逃げ道が全周に確保された上で、外周シール剤36が塗布された部分での間隙を所定値に保つことができるので、マザーガラス100、200の外周部において封止剤38が浸透して、封止効果が得られる。
また、第1実施形態では、外周シール剤36を塗布する際に、空気逃げ孔40を設ける必要がある。外周シール剤36で塗布する際に、1つの空気逃げ孔40につき、マザーガラス100の辺に沿った方向から内側にほぼ90度屈曲させた部分を2箇所設ける必要が
あるので、外周シール剤36をディスペンサーで塗布する際の移動に要する時間が、無視できなくなる。
これに対し、第2実施形態では、外周シール剤36の塗布パターンが、マザーガラス100の外周を点線状に単純に1周させた点線状で済むので、外周シール剤36をディスペンサーで塗布する際の移動に要する時間は、第1実施形態よりも短くて済む。このため、第2実施形態によれば、外周シール剤36の塗布に要する工程時間を第1実施形態よりも短縮化することができる。
なお、第2実施形態では、マザーガラス100の四辺をすべて点線状としたが、縦辺(長辺)または横辺(短辺)のいずれか一方を点線状に、他方を実線状になるように外周シール剤36を塗布しても良い。
実施形態においては、マザーガラス100、200の外面をそれぞれ化学的・機械的に研磨することによって薄型化したが、いずれかの外面だけを薄型化しても良い。また、薄型化するにあたって化学的・機械的の双方を用いて研磨しても良い。
第1実施形態に係る製造方法が適用される液晶表示装置を示す断面図である。 同液晶表示装置のマザーガラスに対するシール剤のパターンを示す図である。 貼り合わせ後のマザーガラスに対する封止剤の塗布を示す図である。 マザーガラスに対する封止剤の浸透を示す図である。 マザーガラスに対する封止剤の浸透の詳細等を示す図である。 第2実施形態に係る製造方法のシール剤のパターンを示す図である。 マザーガラスに対する封止剤の浸透を示す図である。
符号の説明
1…液晶表示装置、10…素子基板、20…対向基板、32…パネルシール剤、33…液晶、36…外周シール剤、38…封止剤、40…空気逃げ孔、50…ディスペンサー、100、200…マザーガラス

Claims (3)

  1. 一対の基板と、前記一対の基板の表示領域を囲むように配置されるパネルシール剤と、このパネルシール剤に囲まれる領域にて前記一対の基板間に封入された液晶層とを有する液晶表示装置の製造方法において、
    前記一対の基板の少なくともいずれか一方に前記表示領域を囲うパネルシール剤を塗布する工程と、
    前記一対の基板の少なくともいずれか一方に対して、前記パネルシール剤より外周側であって、複数の点状に所定間隔で配置させた部分を含むように外周シール剤を塗布する工程と、
    前記パネルシール剤および前記外周シール剤により前記一対の基板を貼り合わせる工程と、
    貼り合わせた一対の基板の外周に沿って全周に、封止剤を塗布して封止する工程と、
    前記一対の基板の少なくともいずれか一方の外面を薄板化する工程と、
    を具備することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記外周シール剤を、一部の部分について前記複数の点状に塗布し、前記一部の部分以外では連続させて塗布する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記外周シール剤を、すべて点状に、前記パネルシール剤の外周を囲むように塗布する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
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