JP5388159B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、基板を薄型化するに際し、封止剤を一対の基板の間隙に充分に浸透させて、当該基板内部に異物の侵入を防止することが可能な技術を提供することにある。
なお、空気抜き孔部分以外となる部分のコーナーでは、外周シール剤を、一定の曲率を持たせたて塗布することが望ましい。
まず、第1実施形態に係る製造方法によって製造される液晶表示装置について図1を参照して説明する。図1は、当該液晶表示装置の断面構成を示す図である。
この図に示されるように、液晶表示装置1は、一対の素子基板10と対向基板20とを、電極形成面が互いに対向するように、スペーサ31によって一定の間隙を保つように、パネルシール剤32によって貼り合わせた構成となっている。
このうち、素子基板10は、例えば厚さ0.5mmであって略矩形状のガラス等の透明性を有する基板であり、TFT素子11、カラーフィルタ12、マトリクス状にパターン形成される画素電極13および配向膜14が順次形成されている。一方、対向基板20は、素子基板10と同様に厚さ0.5mmであってガラス等の透明性を有する基板であり、対向電極21および配向膜22が順次形成されている。
また、素子基板10および対向基板20の間隙には、液晶33が封入されて、光変調層として機能する。したがって、画素電極13のマトリクス状に配列する領域が表示領域となる。なお、素子基板10の外面側には偏光板15が、対向基板20の外面側には偏光板25が、それぞれ設けられている。
液晶表示装置10は、一対のマザーガラスにおいて縦3×横3の計9個を形成し、このマザーガラスを薄型化した後に、切り出すことにより形成される。本実施形態では、成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用いて、一対のマザーガラスのうち、一方において素子基板10の3×3の9パターンを形成して、配向膜14を形成して、配向処理をし、他方において、対向基板20の3×3の9パターンを形成し、同様に配向膜22を形成して、配向処理をする。
さらに、マザーガラス100の四辺内側であって、3×3の9パターンを囲むように、パネルシール剤32と同じ接着剤を用いて、外周シール剤36を塗布する。ここで、外周シール剤36の塗布時において、マザーガラス100の四つの隅36aでは、適切な曲率(例えば半径5mm程度)の円弧を描くように塗布され、また、四辺中央には、空気抜き孔40がそれぞれ設けられる。この空気抜き孔40は、外周シール剤36を、マザーガラス100の辺に沿った方向から内側にほぼ90度屈曲させた塗布した部分と、マザーガラス100の辺に沿った方向に一定の間隔(例えば6mm程度)で配列するように点状に塗布した部分36bとにより構成される。
そして、パネルシール剤32および外周シール剤36が塗布されたマザーガラス100と、スペーサ31が散布されたマザーガラスとを、互いに電極形成面が対向するように配置させた状態で、両基板をアライメント調整して貼り合わせる。
この貼り合わせの際に、パネルシール剤32で囲まれた領域の空気は、注入口32aを介して逃げ、さらに、パネルシール剤32の外側であって、外周シール剤36の内側領域の空気は、空気抜き孔40を介してマザーガラスの外側に逃げる。
貼り合わせ後、一対のマザーガラスを加熱して、パネルシール剤32および外周シール剤36を硬化させる。
例えば化学研磨により薄板化する場合、一対のマザーガラス100、200を、フッ酸をベースとするエッチング液に浸漬して、各々の厚さが0.5mmになるまで均等にエッチングする。エッチング終了後、一対のマザーガラス100、200を洗浄してエッチング液を除去する。
一方、機械的に研磨して薄板化する場合、研磨剤を用いて、一対のマザーガラス100、200の外面を、各々の厚さが0.5mmになるまで均等に研磨する。
一方、空気抜き孔40における幅Wを短くすれば、当該部分での間隙を所定値に保つことができるが、幅Wが短いと、一対のマザーガラスの貼り合わせ直後に空気の逃げ道が確保できなくなり、外周シール剤36が途中で破断して、破断した部分から空気が逃げてしまう可能性もある。
これに対して本実施形態のように、空気抜き孔40において点状に塗布した部分36bを設けると、この部分36bは、マザーガラスの間隙を確保する支持体として機能する。このため、本実施形態によれば、空気抜き孔40によって、一対のマザーガラスの貼り合わせ直後に空気の逃げ道が確保された上で、当該部分での間隙を所定値に保つことができるので、図5(a)に示されるように、塗布した封止剤38が浸透し、必要にして十分な封止効果が得られる。このため、マザーガラス100、200を薄板化する際に、内部への異物侵入による不良を防止することが可能となる。
これに対して、本実施形態のように、外周シール剤36を、隅36aにおいて適切な曲
率の円弧を描くように塗布すると、マザーガラスの貼り合わせ直後において空気が逃げるときの応力が分散するので、外周シール剤36の破断・発泡を防止することもできる。
また、液晶33の注入については、注入口32aに沿った方向の縦3列の短冊状に切り出し、この3列の液晶表示装置に対し一括で液晶33を、注入口32aを介し注入しても良い。
貼り合わせ後、パネルシール剤32および外周シール剤36を硬化させる。
以降については、第1実施形態と同様に、マザーガラス100、200を薄板化し、ライン10a(図2参照)に沿って切り出し、液晶33を注入し、注入口32aを封止して、偏光板15、25を貼付して、液晶表示装置1が完成する。
あるので、外周シール剤36をディスペンサーで塗布する際の移動に要する時間が、無視できなくなる。
これに対し、第2実施形態では、外周シール剤36の塗布パターンが、マザーガラス100の外周を点線状に単純に1周させた点線状で済むので、外周シール剤36をディスペンサーで塗布する際の移動に要する時間は、第1実施形態よりも短くて済む。このため、第2実施形態によれば、外周シール剤36の塗布に要する工程時間を第1実施形態よりも短縮化することができる。
なお、第2実施形態では、マザーガラス100の四辺をすべて点線状としたが、縦辺(長辺)または横辺(短辺)のいずれか一方を点線状に、他方を実線状になるように外周シール剤36を塗布しても良い。
Claims (2)
- 一対の基板と、前記一対の基板の表示領域を囲むように配置されるパネルシール剤と、このパネルシール剤に囲まれる領域にて前記一対の基板間に封入された液晶層とを有する液晶表示装置の製造方法において、
前記一対の基板の少なくともいずれか一方の基板上に前記表示領域を囲うパネルシール剤を塗布する工程と、
前記一対の基板の少なくともいずれか一方の基板上の前記パネルシール剤より外周側に、当該基板の辺ごとに外周シール剤を複数の点状に所定間隔で配置させた空気抜き孔を設け、前記空気抜き孔以外では前記基板の辺に沿って連続的に、前記外周シール剤を塗布する工程と、
前記パネルシール剤および前記外周シール剤により前記一対の基板を貼り合わせる工程と、
貼り合わせた一対の基板の外周に沿って全周に、封止剤を塗布して封止する工程と、
前記一対の基板の少なくともいずれか一方の外面を薄板化する工程と、
を具備し、
前記空気抜き孔は、端部に設けた前記外周シール剤を前記基板の辺に沿った方向から内側に略90度屈曲させた部分と、前記複数の点状に所定間隔で配置させた部分と、を有するように形成される、
液晶表示装置の製造方法。 - 前記外周シール剤を塗布する工程は、
前記基板の隅部分では、所定の曲率の円弧を描くように前記外周シール剤を塗布する、
請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
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