JP2011172340A - 車両用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用電源装置の低コスト化を達成する。
【解決手段】オルタネータ18には通電ライン30が接続され、メインバッテリ20には通電ライン31が接続され、電装品26には通電ライン32が接続される。各通電ライン30〜32は接続点33を介して接続される。制御ユニット35は、通電ライン32の分離スイッチ34を開放することにより、発電電流Iと充放電電流Iとを一致させる。また、制御ユニット35は、電圧センサ41,42からの電圧V,Vに基づき、通電ライン30の電圧降下値Vd(=V−V)を算出する。そして、制御ユニット35は、電流センサ40からの充放電電流Iと算出した電圧降下値Vdとに基づき、通電ライン30の配線抵抗値R(=Vd/I)を算出する。これにより、電圧降下値Vdを検出するだけで、発電電流I(=Vd/R)を推定することができる。したがって、電流センサを削減することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載される車両用電源装置に関する。
車両の燃費性能を向上させるため、減速時にオルタネータを積極的に発電させて電気エネルギーを回収し、その後の加速時や定常走行時には回収した電気エネルギーを用いて補機等を動作させることにより、オルタネータの発電を停止させてエンジン負荷を軽減するようにした所謂マイクロハイブリッド車両が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このマイクロハイブリッド車両においては、オルタネータの発電電流を積極的に変動させることから、オルタネータの発電電流を把握することが必要となっていた。また、バッテリ(蓄電体)を積極的に充放電させることから、バッテリの充放電電流を把握することが必要となっていた。
特開2004−225649号公報
しかしながら、発電電流および充放電電流の双方を把握するためには、オルタネータおよびバッテリに対して電流センサを取り付ける必要があった。このように、車両用電源装置に対して2つの電流センサを組み込むことは、車両用電源装置の高コスト化を招く要因であった。
本発明の目的は、車両用電源装置の低コスト化を達成することにある。
本発明の車両用電源装置は、接続点を介して接続される発電機、蓄電体および電気負荷を備える車両用電源装置であって、前記接続点と前記発電機とを接続する第1配線と、前記接続点と前記蓄電体とを接続する第2配線と、前記接続点と前記電気負荷とを接続する第3配線と、前記第1配線または前記第2配線の電流値を検出する電流検出手段と、前記第1配線または前記第2配線の電圧降下値を検出する電圧検出手段と、前記電流値と前記電圧降下値とに基づき、前記第1配線または前記第2配線の配線抵抗値を算出する抵抗算出手段と、前記電圧降下値と前記配線抵抗値とに基づき、前記電流検出手段によって検出されていない前記第1配線または前記第2配線の電流値を推定する電流推定手段とを有することを特徴とする。
本発明の車両用電源装置は、前記上限電流値は、前記発電機によって制限される電流値であることを特徴とする。
本発明の車両用電源装置は、前記発電機および前記蓄電体から前記電気負荷を切り離す分離スイッチが、前記第3配線に設けられることを特徴とする。
本発明の車両用電源装置は、前記電圧検出手段は、前記分離スイッチを開放して前記電気負荷を切り離した状態のもとで前記電圧降下値を検出することを特徴とする。
本発明によれば、第1配線の配線抵抗値を算出することができるため、第1配線の電圧降下値を検出することにより、第1配線の電流値を推定することが可能となる。または、第2配線の配線抵抗値を算出することができるため、第2配線の電圧降下値を検出することにより、第2配線の電流値を推定することが可能となる。これにより、電流センサを削減することができるため、車両用電源装置の低コスト化を達成することが可能となる。
本発明の一実施の形態である車両用電源装置を備えた車両の構成を示す概略図である。 車両用電源装置の作動状態を示す説明図である。 (a)および(b)は車両用電源装置の作動状態を示す説明図である。 車両用電源装置を示す概略図である。 他の車両用電源装置を示す概略図である。 本発明の他の実施の形態である車両用電源装置を示す概略図である。 車両用電源装置を示す概略図である。 他の車両用電源装置を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用電源装置10を備えた車両11の構成を示す概略図である。図1に示すように、車両11にはエンジン12および変速機13が搭載されている。変速機13の出力軸14にはデファレンシャル機構15を介して駆動輪16が連結されている。また、エンジン12にはスタータモータ17が組み付けられている。さらに、エンジン12には発電機であるオルタネータ18が駆動ベルト19を介して連結されている。
なお、図示する車両11は所謂マイクロハイブリッド車両であり、車両11にはオルタネータ18を用いた低電圧系の回生システムが搭載されている。アクセルペダルの踏み込みが解除される減速時には、オルタネータ18を発電駆動させることにより、車両11の運動エネルギーを積極的に電気エネルギーに変換して回収している。また、アクセルペダルが踏み込まれる加速時や定常走行時には、オルタネータ18による発電を停止させてエンジン負荷を軽減している。このように、エンジン負荷を増加させないようにオルタネータ18を制御することで、車両11の燃費性能を向上させている。
車両用電源装置10には、蓄電体であるメインバッテリ20が設けられている。このメインバッテリ20にはスタータモータ17およびオルタネータ18が接続されている。このように、メインバッテリ20、スタータモータ17およびオルタネータ18によって第1電源系21が構成されている。なお、第1電源系21を構成するメインバッテリ20やオルタネータ18の許容電圧範囲は約12〜18Vに設定されている。すなわち、メインバッテリ20やオルタネータ18の制御上の上限電圧は18Vに設定されている。
メインバッテリ20としては、充放電抵抗が小さくサイクル特性に優れる蓄電デバイスが用いられる。このような蓄電デバイスとしては、リチウムイオンバッテリ、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ、ニッケル水素バッテリ等の所謂ロッキングチェア型蓄電体が挙げられる。なお、ここでロッキングチェア型蓄電体とは、リチウムイオンや水素イオン等が電極間を往復することで充放電を行う蓄電体を指す。また、ロッキングチェア型蓄電体の蓄電機構は、電極の物理的構造変化(溶解・析出)を伴わない。このため、ロッキングチェア型蓄電体は、充放電抵抗が小さくサイクル特性に優れるという特性を有している。
また、車両用電源装置10にはサブバッテリ22が設けられている。このサブバッテリ22には、電気負荷として、ヘッドライト23、イグニッションコイル24および電子制御ユニット25等の電装品26が接続されている。このようにサブバッテリ22および電装品26によって第2電源系27が構成されている。なお、第2電源系27を構成するサブバッテリ22や電装品26の許容電圧範囲は約12〜15Vに設定されている。すなわち、サブバッテリ22や電装品26の制御上の上限電圧は15Vに設定されている。
サブバッテリ22としては、所定の蓄電容量を備える蓄電デバイスが用いられるサブバッテリ22の蓄電容量としては、所定期間(例えば3ヶ月)に渡る車両放置後の始動性能を考慮して設定される。このような蓄電デバイスとしては、低コストで蓄電容量の大きな鉛蓄電池等の所謂リザーブ型蓄電体が挙げられる。なお、ここでリザーブ型蓄電体とは、電極の金属等から電解液中にイオンが溶解し、電解液中のイオンが金属等として電極に析出することで充放電を行う蓄電体を指す。また、リザーブ型蓄電体の蓄電機構は、電極の物理的構造変化(溶解・析出)を伴う。このため、リザーブ型蓄電体は、ロッキングチェア型蓄電体に比して、充放電抵抗が大きくサイクル特性が悪いという特性を有しているが、鉛等の安価な電極材料を利用可能であるため、蓄電容量を大きく取り易いという特徴がある。なお、サブバッテリ22はリザーブ型蓄電体に限られることはなく、低コストで所定の蓄電容量を確保することが可能であれば、ロッキングチェア型蓄電体をサブバッテリ22として用いても良い。
また、図1に示すように、オルタネータ18のプラス端子には第1配線として通電ライン30が接続されている。また、メインバッテリ20の正極端子には第2配線として通電ライン31が接続されている。さらに、電装品26のプラス端子には第3配線として通電ライン32が接続されている。これらの通電ライン30〜32は、共通の接続点33を介して互いに接続されている。また、通電ライン32には、nチャネルFET等の分離スイッチ34が設けられている。この分離スイッチ34を接続状態に切り換えることにより、第1電源系21と第2電源系27とを電気的に接続することが可能となる。一方、分離スイッチ34を開放状態に切り換えることにより、第1電源系21と第2電源系27とを電気的に切り離すことが可能となっている。すなわち、分離スイッチ34を開放することにより、オルタネータ18およびメインバッテリ20から電装品26を切り離すことが可能となっている。
以下、車両用電源装置10の作動状態について説明する。車両用電源装置10を制御する制御ユニット35は、プログラムを実行するCPU、プログラム等を記憶するROM、一時的にデータを記憶するRAM、各種センサやアクチュエータ等に接続される入出力ポート等によって構成されている。制御ユニット35に接続されるセンサ等としては、ブレーキペダルの踏み込みの有無を検出するブレーキスイッチ36、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ37、セレクトレバーの操作位置を検出するインヒビタスイッチ38、車速を検出する車速センサ39等がある。また、制御ユニット35には、通電ライン31の電流値を検出する電流検出手段としての電流センサ40、オルタネータ18のプラス端子の電圧を検出する電圧センサ41、接続点33の電圧を検出する電圧センサ42が接続されている。
図2は車両用電源装置10の作動状態を示す説明図である。図2には、アクセルペダルが踏み込まれる車両加速時や定常走行時の状態、つまりオルタネータ18が発電駆動されていない状態が示されている。また、図3(a)および(b)は車両用電源装置10の作動状態を示す説明図である。図3(a)および(b)にはアクセルペダルの踏み込みが解除される車両減速時の状態、つまりオルタネータ18が発電駆動されている状態が示されている。なお、図2および図3においては、黒塗りの矢印を用いて電力の供給状態を表している。
まず、制御ユニット35は、メインバッテリ20の電圧、充放電電流、温度に基づき、メインバッテリ20の充電状態SOCmを算出する。充電状態SOCmの算出方法としては、例えば特開2005−201743号公報に記載される算出方法を用いることが可能である。この算出方法は、充放電電流の積算値に基づく充電状態SOCcと、推定される開放電圧に基づく充電状態SOCvとを算出し、これらの充電状態SOCc,SOCvを重み付け合成して充電状態SOCmを算出する方法である。なお、充電状態SOCmの算出方法としては、前述の方法に限られることはなく、他の算出方法を用いて充電状態SOCmを算出しても良い。
図2に示すように、アクセルペダルが踏み込まれた場合(アクセルON)には、制御ユニット35はオルタネータ18の目標発電電流を「0」に設定し、オルタネータ18は発電を停止する。このとき、図3に示すように、制御ユニット35によって分離スイッチ34は接続状態に保持され、電装品26にはメインバッテリ20およびサブバッテリ22が接続された状態となる。ここで、メインバッテリ20の蓄電容量を発揮できる電圧範囲は、サブバッテリ22の蓄電容量を発揮できる電圧範囲に比べて高く設計されている。このため、主にメインバッテリ20から電装品26に対して電力が供給される一方、サブバッテリ22からの電力供給は抑制されることになる。このように、サブバッテリ22の充放電を抑制することにより、リザーブ型蓄電体等からなるサブバッテリ22の劣化を防止することが可能となる。なお、ロッキングチェア型蓄電体からなるメインバッテリ20のサイクル特性は良好であるため、頻繁に充放電させてもメインバッテリ20が著しく劣化することはない。
また、アクセルペダルの踏み込みが解除された場合(アクセルOFF)には、制御ユニット35は車速に応じてオルタネータ18の目標発電電流を設定する。そして、制御ユニット35は、目標発電電流が得られるようにオルタネータ18の発電電圧を調整する。このオルタネータ18の発電制御においては、オルタネータ18の発電量を増やすことが重要である。そこで、充電状態SOCmが所定範囲内に収まる場合に、制御ユニット35は分離スイッチ34を開放状態に切り換える。ここで、図3(a)に示すように、分離スイッチ34を開放することにより、第1電源系21と第2電源系27とが電気的に切り離された状態となる。このように、分離スイッチ34を開放して第2電源系27からオルタネータ18およびメインバッテリ20を切り離すことにより、第2電源系27の上限電圧(15V)を超えてオルタネータ18の発電電圧を設定することが可能となる。これにより、オルタネータ18の発電量を増大させることが可能となっている。なお、分離スイッチ34を開放した場合であっても、サブバッテリ22から電装品26に電力が供給されるため、電装品26を正常に作動させ続けることが可能である。
一方、充電状態SOCmが所定範囲を外れている場合、つまり充電状態SOCmが低下している場合や上昇している場合に、制御ユニット35は分離スイッチ34を接続状態に切り換える。ここで、図3(b)に示すように、分離スイッチ34を接続することにより、第1電源系21と第2電源系27とが電気的に接続された状態となる。すなわち、上限電圧が15Vである第2電源系27を保護するため、オルタネータ18の発電電圧は15V以下に制限されることになる。しかしながら、充電状態SOCmが低下している場合には、メインバッテリ20の開放電圧が低いことから、発電電圧を15Vまで引き上げずに所定の目標発電電流(例えば200A)を得ることが可能である。このように、分離スイッチ34を開放せずに必要な発電電流が得られる場合には、サブバッテリ22の充放電を抑制するため、分離スイッチ34を接続したままオルタネータ18が発電駆動される。また、充電状態SOCmが上昇している場合には、メインバッテリ20の開放電圧が高いことから、発電電圧を15V以上に引き上げたとしても十分な発電電流を得ることが困難である。このように、発電電圧を引き上げても必要な発電電流が得られない場合には、サブバッテリ22の充放電を抑制するため、分離スイッチ34を接続したままオルタネータ18が発電駆動される。
このように、車両用電源装置10を制御する際には、メインバッテリ20の充電状態SOCmを算出するため、メインバッテリ20の充放電電流を把握することが必要となっている。また、車両用電源装置10を制御する際には、目標発電電流に向けてオルタネータ18の発電電圧を制御するため、オルタネータ18の発電電流を把握することが必要となっている。しかしながら、オルタネータ18およびメインバッテリ20の双方に対して電流センサを組み付けることは、車両用電源装置10の高コスト化を招く要因となっていた。そこで、車両用電源装置10の制御ユニット35は、これまでオルタネータ18に設けられていた電流センサを削減するため、以下のように、オルタネータ18の発電電流を推定している。
以下、制御ユニット35によって実行される発電電流の推定制御について説明する。図4は車両用電源装置10を示す概略図である。図4に示すように、制御ユニット35は、通電ライン30の配線抵抗値Rを求めるため、分離スイッチ34を開放してオルタネータ18の発電電流Iをメインバッテリ20に案内する。このように分離スイッチ34を開放することにより、発電電流Iと充放電電流Iとを一致させることが可能となる。そして、電圧検出手段として機能する制御ユニット35は、電圧センサ41によって検出されるオルタネータ18のプラス端子の電圧Vと、電圧センサ42によって検出される接続点33の電圧Vとに基づいて、通電ライン30の電圧降下値Vd(=V−V)を算出する。続いて、抵抗算出手段として機能する制御ユニット35は、電流センサ40からの充放電電流(電流値)Iと算出された電圧降下値Vdとに基づき、以下の式(1)に従って通電ライン30の配線抵抗値Rを算出する。なお、電流センサ40からの充放電電流I、電圧センサ41からの電圧V、電圧センサ42からの電圧Vは、同じタイミングで得られた検出値であることはいうまでもない。
=Vd/I …(1)
前述したように、通電ライン30の配線抵抗値Rが算出されると、制御ユニット35は電流算出時に用いるデータとして配線抵抗値Rを格納する。そして、電流推定手段として機能する制御ユニット35は、通電ライン30の電圧降下値Vdを求めることにより、以下の式(2)に従って発電電流Iを推定することが可能となる。なお、配線抵抗値Rは、経年変化や温度環境によって変動することから、定期的に算出されて更新されることになる。
=Vd/R …(2)
これまで説明したように、分離スイッチ34を開放して発電電流Iと充放電電流Iとを一致させるようにしたので、電流センサ40によって検出された充放電電流Iを用いて、発電電流Iが流れる通電ライン30の配線抵抗値Rを精度良く求めることが可能となる。これにより、電圧降下値Vdを検出するだけで、発電電流Iを精度良く推定することが可能となる。したがって、オルタネータ18側の電流センサ40を削減することができ、車両用電源装置10の低コスト化を達成することが可能となる。しかも、メインバッテリ20に充電抵抗の小さなロッキングチェア型蓄電体を採用したので、オルタネータ18の発電電流Iを大幅に引き上げることが可能となる。また、分離スイッチ34を開放して電装品26やサブバッテリ22を切り離すようにしたので、オルタネータ18の発電電流Iを大幅に引き上げることが可能となる。このように、発電電流Iを引き上げることができるため(例えば200A)、電圧降下値Vdを拡大させて配線抵抗値Rを精度良く算出することが可能となる。これにより、発電電流Iを精度良く推定することが可能となる。また、オルタネータ18側の電流センサを削減することにより、車両用電源装置10の小型化を達成することが可能となる。このような小型の車両用電源装置10をエンジンルームに搭載することにより、衝突安全性能や歩行者保護性能を高めることが可能となる。さらに、オルタネータ18側の電流センサを削減することにより、車両用電源装置10の信頼性を高めることも可能となる。
また、前述の説明では、メインバッテリ20側の通電ライン31に電流センサ40を設けているが、これに限られることはなく、オルタネータ18側の通電ライン30に電流センサ40を設けても良い。この場合には、オルタネータ18のプラス端子の電圧を検出していた電圧センサ41が削減され、メインバッテリ20の正極端子の電圧を検出する電圧センサが追加される。そして、制御ユニット35は、各電圧センサからの電圧に基づいて、通電ライン31の電圧降下値を算出する。また、制御ユニット35は、電流センサからの発電電流Iと、算出された通電ライン31の電圧降下値とに基づき、通電ライン31の配線抵抗値を算出する。このように、通電ライン31の配線抵抗値が求められるため、制御ユニット35は、通電ライン31の電圧降下値を検出するだけで充放電電流Iを推定することが可能となる。
また、前述の説明では、メインバッテリ20側の通電ライン31またはオルタネータ18側の通電ライン30に電流センサ40を設けているが、これに限られることはなく、双方の通電ライン30,31から電流センサ40を削減しても良い。ここで、図5は他の車両用電源装置50を示す概略図である。なお、図5において、図4に示す部品と同様の部品については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、車両用電源装置50には、メインバッテリ20の正極端子の電圧V3を検出する電圧センサ51が設けられている。また、オルタネータ18には保護回路であるレギュレータ52が組み込まれており、このレギュレータ52によってオルタネータ18の発電電流Iは所定の上限電流値Imax(例えば200A)以下に制限されている。このような車両用電源装置50の発電電流Iおよび充放電電流Iを推定するため、以下のように、制御ユニット53は発電電流Iおよび充放電電流Iの推定制御を実行する。
まず、制御ユニット53は、通電ライン30の配線抵抗値Rを求めるため、分離スイッチ34を開放してオルタネータ18の発電電流Iをメインバッテリ20に案内する。このように分離スイッチ34を開放することにより、発電電流Iと充放電電流Iとを一致させることが可能となる。このとき、オルタネータ18の発電電流Iが上限電流値Imaxに達するように、オルタネータ18の発電電圧は上限電圧まで引き上げられる。すなわち、発電電流Iおよび充放電電流Iは、上限電流値Imaxと一致した状態となっている。
そして、第1電圧検出手段として機能する制御ユニット53は、電圧センサ41によって検出されるオルタネータ18のプラス端子の電圧Vと、電圧センサ42によって検出される接続点33の電圧Vとに基づいて、通電ライン30の第1電圧降下値Vd(=V−V)を算出する。同様に、第2電圧検出手段として機能する制御ユニット35は、電圧センサ42によって検出される接続点33の電圧Vと、電圧センサ51によって検出されるメインバッテリ20の正極端子の電圧Vとに基づいて、通電ライン31の第2電圧降下値Vd(=V−V)を算出する。
続いて、第1抵抗算出手段として機能する制御ユニット53は、上限電流値Imaxと算出された電圧降下値Vdとに基づき、以下の式(3)に従って通電ライン30の第1配線抵抗値Rを算出する。同様に、第2抵抗算出手段として機能する制御ユニット35は、上限電流値Imaxと算出された電圧降下値Vdとに基づき、以下の式(4)に従って通電ライン31の第2配線抵抗値Rを算出する。
=Vd/Imax …(3)
=Vd/Imax …(4)
前述したように、通電ライン30の配線抵抗値Rが算出されると、制御ユニット53は電流算出時に用いるデータとして配線抵抗値Rを格納する。そして、第1電流推定手段として機能する制御ユニット53は、通電ライン30の電圧降下値Vdを求めることにより、以下の式(5)に従って発電電流Iを推定することが可能となる。同様に、通電ライン31の配線抵抗値Rが算出されると、制御ユニット53は電流算出時に用いるデータとして配線抵抗値Rを格納する。そして、第2電流推定手段として機能する制御ユニット53は、通電ライン31の電圧降下値Vdを求めることにより、以下の式(6)に従って充放電電流Iを推定することが可能となる。なお、配線抵抗値R,Rは、経年変化や温度環境によって変動することから、定期的に算出されて更新されることになる。
=Vd/R …(5)
=Vd/R …(6)
これまで説明したように、オルタネータ18のレギュレータ52によって制限される上限電流値Imaxを用いて、通電ライン30の配線抵抗値Rと通電ライン31の配線抵抗値Rとを求めることが可能となる。これにより、電圧降下値Vdを検出するだけで発電電流Iを推定することができるため、オルタネータ18側の電流センサを削減することが可能となる。さらに、電圧降下値Vdを検出するだけで充放電電流Iを推定することができるため、メインバッテリ20側の電流センサを削減することが可能となる。このように、2つの電流センサを削減することができるため、車両用電源装置50の大幅な低コスト化を達成することが可能となる。しかも、メインバッテリ20に充電抵抗の小さなロッキングチェア型蓄電体を採用したので、オルタネータ18の発電電流Iを上限電流値Imaxまで引き上げることが可能となる。また、分離スイッチ34を開放することで電装品26やサブバッテリ22を切り離すようにしたので、オルタネータ18の発電電流Iを上限電流値Imaxまで引き上げることが可能となる。このように、発電電流Iを上限電流値Imaxまで引き上げることができるため、電圧降下値Vd,Vdを拡大させて配線抵抗値R,Rを精度良く算出することが可能となる。これにより、発電電流Iや充放電電流Iを精度良く推定することが可能となる。また、2つの電流センサを削減することにより、車両用電源装置50の小型化を達成することが可能となる。このような小型の車両用電源装置50をエンジンルームに搭載することにより、衝突安全性能や歩行者保護性能を高めることが可能となる。さらに、2つの電流センサを削減することにより、車両用電源装置50の信頼性を高めることも可能となる。
また、前述した車両用電源装置50の構成は、特許請求の範囲として、次のように記載することができる。接続点を介して接続される発電機、蓄電体および電気負荷を備える車両用電源装置であって、前記接続点と前記発電機とを接続する第1配線と、前記接続点と前記蓄電体とを接続する第2配線と、前記接続点と前記電気負荷とを接続する第3配線と、前記発電機の発電電流が所定の上限電流値まで引き上げられたときに、前記第1配線の第1電圧降下値を検出する第1電圧検出手段と、前記発電機の発電電流が所定の上限電流値まで引き上げられたときに、前記第2配線の第2電圧降下値を検出する第2電圧検出手段と、前記上限電流値と前記第1電圧降下値とに基づき、前記第1配線の第1配線抵抗値を算出する第1抵抗算出手段と、前記上限電流値と前記第2電圧降下値とに基づき、前記第2配線の第2配線抵抗値を算出する第2抵抗算出手段と、前記第1電圧降下値と前記第1配線抵抗値とに基づき、前記第1配線の電流値を推定する第1電流推定手段と、前記第2電圧降下値と前記第2配線抵抗値とに基づき、前記第2配線の電流値を推定する第2電流推定手段とを有することを特徴とする車両用電源装置。
ところで、前述した車両用電源装置10,50においては、第1電源系21および第2電源系27を備えているが、この構成の車両用電源装置10,50に限られることはなく、他の車両用電源装置に対して本発明を適用しても良い。ここで、図6は本発明の他の実施の形態である車両用電源装置60を示す概略図である。なお、図6において、図1に示す部品と同様の部品については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、オルタネータ18のプラス端子には第1配線として通電ライン61が接続されている。また、電装品26のプラス端子には第3配線として通電ライン62が接続されている。これらの通電ライン61,62は接続点63を介して互いに接続されている。すなわち、オルタネータ18と電装品26とは、メインバッテリ20を迂回する通電ライン61,62を介して接続されている。また、通電ライン61にはnチャネルFET等からなる第1スイッチSW1が設けられている。また、接続点63とメインバッテリ20の正極端子とは、第2配線としての通電ライン64を介して接続されている。また、メインバッテリ20の負極端子とオルタネータ18のプラス端子とは通電ライン65を介して接続されている。このように、メインバッテリ20とオルタネータ18とは直列に接続された状態となる。また、通電ライン65にはnチャネルFET等からなる第2スイッチSW2が設けられている。さらに、スイッチSW2とメインバッテリ20との間の通電ライン65には接地ライン66が接続されている。この接地ライン66によって、スイッチSW2とメインバッテリ20との接続点67が接地されている。この接地ライン66にはnチャネルFET等からなる第3スイッチSW3が設けられている。また、サブバッテリ22の正極端子に接続される通電ライン68は接続点63に接続されている。さらに、サブバッテリ22の負極端子に接続される通電ライン69は接地されている。このようにサブバッテリ22はメインバッテリ20およびオルタネータ18に対して並列に接続されている。なお、図示する電装品26には、スタータモータ17が含まれている。
このような構成を有する車両用電源装置60は、メインバッテリ20とオルタネータ18とを直列に接続することが可能となる。これにより、サブバッテリ22や電装品26の下限電圧によって制限を受けることなく、メインバッテリ20を深く放電させることが可能となる。すなわち、スイッチSW1,SW3を開放状態に切り換え、スイッチSW2を接続状態に切り換えた状態のもとで、メインバッテリ20の電圧降下に合わせてオルタネータ18の発電電圧が引き上げられる。これにより、メインバッテリ20を深く放電させた場合であっても、サブバッテリ22や電装品26に対する印加電圧を下限電圧以上に保持することが可能となる。したがって、メインバッテリ20が有する蓄電容量を十分に活用することが可能となり、車両用電源装置60において使用可能な蓄電容量を増加させることが可能となる。
このような車両用電源装置60においても、メインバッテリ20の充放電電流とオルタネータ18の発電電流とを把握することが必要である。しかしながら、オルタネータ18およびメインバッテリ20の双方に対して電流センサを組み付けることは、車両用電源装置60の高コスト化を招く要因となっていた。そこで、車両用電源装置60の制御ユニット70は、これまでオルタネータ18に設けられていた電流センサを削減するため、以下のように、オルタネータ18の発電電流を推定している。
以下、制御ユニット70によって実行される発電電流の推定制御について説明する。図7は車両用電源装置60を示す概略図である。図7に示すように、車両用電源装置60には、オルタネータ18のプラス端子の電圧Vを検出する電圧センサ41が設けられている。また、車両用電源装置60には、接続点63の電圧Vを検出する電圧センサ42が設けられている。さらに、車両用電源装置60には、通電ライン64の電流値を検出する電流検出手段としての電流センサ40が設けられている。
まず、制御ユニット70は、スイッチSW1,SW3を接続してスイッチSW2を開放する。これにより、オルタネータ18の発電電流Iがメインバッテリ20に向けて案内されるため、発電電流Iと充放電電流Iとがほぼ一致した状態となる。なお、破線の矢印で示すように、発電電流Iは接続点63を経てサブバッテリ22や電装品26に対しても案内されるが、サブバッテリ22や電装品26への供給電流はメインバッテリ20の充放電電流Iに比べて大幅に小さいものである。すなわち、メインバッテリ20は充電抵抗の小さなロッキングチェア型蓄電体であるため、メインバッテリ20に対して多くの電流が供給されるようになっている。
そして、電圧検出手段として機能する制御ユニット70は、電圧センサ41によって検出されるオルタネータ18のプラス端子の電圧Vと、電圧センサ42によって検出される接続点63の電圧Vとに基づいて、通電ライン61の電圧降下値Vd(=V−V)を算出する。次いで、抵抗算出手段として機能する制御ユニット70は、電流センサ40からの充放電電流(電流値)Iと算出された電圧降下値Vdとに基づき、以下の式(7)に従って通電ライン61の配線抵抗値Rを算出する。なお、電流センサ40からの充放電電流I、電圧センサ41からの電圧V、電圧センサ42からの電圧Vは、同じタイミングで得られた検出値であることはいうまでもない。
=Vd/I …(7)
前述したように、通電ライン61の配線抵抗値Rが算出されると、制御ユニット70は電流算出時に用いるデータとして配線抵抗値Rを格納する。そして、電流推定手段として機能する制御ユニット70は、通電ライン61の電圧降下値Vdを求めることにより、以下の式(2)に従って発電電流Iを推定することが可能となる。なお、配線抵抗値Rは、経年変化や温度環境によって変動することから、定期的に算出されて更新されることになる。
=Vd/R …(8)
これまで説明したように、発電電流Iと充放電電流Iとをほぼ一致させることができるため、電流センサ40によって検出された充放電電流Iを用いて、通電ライン61の配線抵抗値Rを求めることが可能となる。これにより、電圧降下値Vdを検出するだけで、発電電流Iを推定することが可能となる。したがって、オルタネータ18側の電流センサを削減することができ、車両用電源装置60の低コスト化を達成することが可能となる。しかも、メインバッテリ20に充電抵抗の小さなロッキングチェア型蓄電体を採用したので、オルタネータ18の発電電流Iを大幅に引き上げることが可能となる。このように、発電電流Iを引き上げることができるため(例えば200A)、電圧降下値Vdを拡大させて配線抵抗値Rを精度良く算出することが可能となる。これにより、発電電流Iを精度良く推定することが可能となる。また、オルタネータ18側の電流センサを削減することにより、車両用電源装置60の小型化を達成することが可能となる。このような小型の車両用電源装置60をエンジンルームに搭載することにより、衝突安全性能や歩行者保護性能を高めることが可能となる。さらに、オルタネータ18側の電流センサを削減することにより、車両用電源装置60の信頼性を高めることも可能となる。
また、前述の説明では、メインバッテリ20側の通電ライン64に電流センサ40を設けているが、これに限られることはなく、オルタネータ18側の通電ライン61に電流センサ40を設けても良い。この場合には、オルタネータ18のプラス端子の電圧を検出していた電圧センサ41が削減され、メインバッテリ20の正極端子の電圧を検出する電圧センサが追加される。そして、制御ユニット70は、各電圧センサからの電圧に基づき、通電ライン64の電圧降下値を算出する。また、制御ユニット70は、電流センサ40からの発電電流Iと、算出された通電ライン64の電圧降下値とに基づき、通電ライン64の配線抵抗値を算出する。このように、通電ライン64の配線抵抗値が求められるため、制御ユニット70は、通電ライン31の電圧降下値を検出するだけで充放電電流Iを推定することが可能となる。
また、前述の説明では、メインバッテリ20側の通電ライン64またはオルタネータ18側の通電ライン61に電流センサ40を設けているが、これに限られることはなく、双方の通電ライン61,64から電流センサ40を削減しても良い。ここで、図8は他の車両用電源装置80を示す概略図である。なお、図8において、図7に示す部品と同様の部品については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、車両用電源装置80には、メインバッテリ20の正極端子の電圧V3を検出する電圧センサ51が設けられている。また、オルタネータ18には保護回路であるレギュレータ52が組み込まれており、このレギュレータ52によってオルタネータ18の発電電流Iは所定の上限電流値Imax(例えば200A)以下に制限されている。このような車両用電源装置80の発電電流Iおよび充放電電流Iを推定するため、以下のように、制御ユニット81は発電電流Iおよび充放電電流Iの推定制御を実行する。
まず、制御ユニット81は、スイッチSW1,SW3を接続してスイッチSW2を開放する。これにより、オルタネータ18の発電電流Iがメインバッテリ20に向けて案内されるため、発電電流Iと充放電電流Iとがほぼ一致した状態となる。このとき、オルタネータ18の発電電流が上限電流値Imaxに達するように、オルタネータ18の発電電圧は上限電圧まで引き上げられる。すなわち、発電電流Iおよび充放電電流Iは、上限電流値Imaxと一致した状態となっている。
そして、第1電圧検出手段として機能する制御ユニット81は、電圧センサ41によって検出されるオルタネータ18のプラス端子の電圧Vと、電圧センサ42によって検出される接続点63の電圧Vとに基づいて、通電ライン61の第1電圧降下値Vd(=V−V2)を算出する。同様に、第2電圧検出手段として機能する制御ユニット81は、電圧センサ42によって検出される接続点63の電圧Vと、電圧センサ51によって検出されるメインバッテリ20の正極端子の電圧Vとに基づいて、通電ライン64の第2電圧降下値Vd(=V−V)を算出する。
次いで、第1抵抗算出手段として機能する制御ユニット81は、上限電流値Imaxと算出された電圧降下値Vdとに基づき、以下の式(9)に従って通電ライン61の第1配線抵抗値Rを算出する。同様に、第2抵抗算出手段として機能する制御ユニット81は、上限電流値Imaxと算出された電圧降下値Vdとに基づき、以下の式(10)に従って通電ライン64の第2配線抵抗値Rを算出する。
=Vd/Imax …(9)
=Vd/Imax …(10)
前述したように、通電ライン61の配線抵抗値Rが算出されると、制御ユニット81は電流算出時に用いるデータとして配線抵抗値Rを格納する。そして、第1電流推定手段として機能する制御ユニット81は、通電ライン61の電圧降下値Vdを求めることにより、以下の式(11)に従って発電電流Iを推定することが可能となる。同様に、通電ライン64の配線抵抗値Rが算出されると、制御ユニット81は電流算出時に用いるデータとして配線抵抗値Rを格納する。そして、第2電流推定手段として機能する制御ユニット81は、通電ライン64の電圧降下値Vdを求めることにより、以下の式(12)に従って充放電電流Iを推定することが可能となる。なお、配線抵抗値R,Rは、経年変化や温度環境によって変動することから、定期的に算出されて更新されることになる。
=Vd/R …(11)
=Vd/R …(12)
これまで説明したように、オルタネータ18のレギュレータ52によって制限される上限電流値Imaxを用いて、通電ライン61の配線抵抗値Rと通電ライン64の配線抵抗値Rとを求めることが可能となる。これにより、電圧降下値Vdを検出するだけで発電電流Iを推定することができるため、オルタネータ18側の電流センサを削減することが可能となる。さらに、電圧降下値Vdを検出するだけで充放電電流Iを推定することができるため、メインバッテリ20側の電流センサを削減することが可能となる。このように、2つの電流センサを削減することができるため、車両用電源装置80の大幅な低コスト化を達成することが可能となる。しかも、メインバッテリ20に充電抵抗の小さなロッキングチェア型蓄電体を採用したので、オルタネータ18の発電電流Iを上限電流値Imaxまで引き上げることが可能となる。このように、発電電流Iを上限電流値Imaxまで引き上げることができるため、電圧降下値Vd,Vdを拡大させて配線抵抗値R,Rを精度良く算出することが可能となる。これにより、発電電流Iや充放電電流Iを精度良く推定することが可能となる。また、2つの電流センサを削減することにより、車両用電源装置80の小型化を達成することが可能となる。このような小型の車両用電源装置80をエンジンルームに搭載することにより、衝突安全性能や歩行者保護性能を高めることが可能となる。さらに、2つの電流センサを削減することにより、車両用電源装置80の信頼性を高めることも可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図示する場合には、動力源としてエンジン12のみを備える車両11の車両用電源装置10,50,60,80に本発明を適用しているが、これに限られることはなく、動力源としてエンジン12および電動モータを備えるハイブリッド車両の車両用電源装置に対して本発明を適用しても良い。また、図示する車両用電源装置10,50,60,80にはメインバッテリ20およびサブバッテリ22が設けられているが、これに限られることはなくサブバッテリ22を備えていない車両用電源装置に対して本発明を適用しても良い。
また、前述の説明では、オルタネータ18とスタータモータ17を別個に設けているが、オルタネータ18とスタータモータ17との機能を兼ね備えた電動モータを設けても良い。さらに、前述の説明では、第1電源系21の許容電圧範囲を約12〜18Vに設定しているが、この電圧範囲に限られることはない。同様に、第2電源系27の許容電圧範囲を約12〜15Vに設定しているが、この電圧範囲に限られることはない。
10 車両用電源装置
18 オルタネータ(発電機)
20 メインバッテリ(蓄電体)
23 ヘッドライト(電気負荷)
24 イグニッションコイル(電気負荷)
25 電子制御ユニット(電気負荷)
26 電装品(電気負荷)
30 通電ライン(第1配線)
31 通電ライン(第2配線)
32 通電ライン(第3配線)
33 接続点
34 分離スイッチ
35 制御ユニット(電圧検出手段,抵抗算出手段,電流推定手段)
40 電流センサ(電流検出手段)
60 車両用電源装置
61 通電ライン(第1配線)
62 通電ライン(第3配線)
63 接続点
64 通電ライン(第2配線)
70 制御ユニット(電圧検出手段,抵抗算出手段,電流推定手段)
発電電流(電流値)
充放電電流(電流値)
max 上限電流値
配線抵抗値
Vd 電圧降下値

Claims (4)

  1. 接続点を介して接続される発電機、蓄電体および電気負荷を備える車両用電源装置であって、
    前記接続点と前記発電機とを接続する第1配線と、
    前記接続点と前記蓄電体とを接続する第2配線と、
    前記接続点と前記電気負荷とを接続する第3配線と、
    前記第1配線または前記第2配線の電流値を検出する電流検出手段と、
    前記第1配線または前記第2配線の電圧降下値を検出する電圧検出手段と、
    前記電流値と前記電圧降下値とに基づき、前記第1配線または前記第2配線の配線抵抗値を算出する抵抗算出手段と、
    前記電圧降下値と前記配線抵抗値とに基づき、前記電流検出手段によって検出されていない前記第1配線または前記第2配線の電流値を推定する電流推定手段とを有することを特徴とする車両用電源装置。
  2. 請求項1記載の車両用電源装置において、
    前記上限電流値は、前記発電機によって制限される電流値であることを特徴とする車両用電源装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用電源装置において、
    前記発電機および前記蓄電体から前記電気負荷を切り離す分離スイッチが、前記第3配線に設けられることを特徴とする車両用電源装置。
  4. 請求項3記載の車両用電源装置において、
    前記電圧検出手段は、前記分離スイッチを開放して前記電気負荷を切り離した状態のもとで前記電圧降下値を検出することを特徴とする車両用電源装置。
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