JPH09140070A - 搭載用電源システム - Google Patents
搭載用電源システムInfo
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- JPH09140070A JPH09140070A JP29301795A JP29301795A JPH09140070A JP H09140070 A JPH09140070 A JP H09140070A JP 29301795 A JP29301795 A JP 29301795A JP 29301795 A JP29301795 A JP 29301795A JP H09140070 A JPH09140070 A JP H09140070A
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Abstract
電圧降下や電力損失なしに始動用蓄電装置に供給され、
次回のエンジン始動に必要な充電量が速やかに確保され
る搭載用電源システムを提供することが、解決すべき課
題である。 【解決手段】 エンジン始動用スターターに電力を供給
する始動用蓄電装置2と、他の電気負荷に電力を供給す
る汎用バッテリー1と、両者1,2を充電する発電機3
と、汎用バッテリー1および発電機3の一極を互いに結
ぶ汎用回路C1と始動用蓄電装置2およびスターター4
の一極を互いに結ぶ始動用回路C2との間に介設されて
いる充電用スイッチ5と、その開閉を制御する充電用ス
イッチ制御手段61とを有する。制御手段61は、充電
用スイッチ5を制御して始動用回路C2から汎用回路C
1に電力が逆流することを防止するので、始動用蓄電装
置2は速やかに充電され、次回のエンジン始動まで始動
用電力が温存される。
Description
は、自動車を含む車両・船舶・航空機など、エンジン用
の電動スターター、発電機およびバッテリーを装備して
いるビークルに搭載される電源システムに関し、自動車
等の電装技術分野に属する。
源回路または電源システムとしては、特開昭55−71
138号公報に開示された技術(従来技術1)や実公平
4−24758号公報に開示された技術(従来技術2)
などがある。従来技術1の「車両用電源回路」は、図1
2(a)に示すように、汎用蓄電池101および発電機
103を互いに結ぶ汎用回路C1と、始動用蓄電池10
2および電動スターター104とを互いに結ぶ始動用回
路C2とが、スイッチ105およびダイオード106に
よって結ばれている。スイッチ105は、始動用蓄電池
102が所定の充電率に達した場合に開いて、始動用蓄
電池102の充電を停止する。したがって、エンジン始
動時には始動用蓄電池102からだけではなく、汎用蓄
電池101からも電動スターター104に電力が供給さ
れる。ダイオード106は、始動用蓄電池102から汎
用蓄電池101への電力の逆流を防ぎ、ひとたび充電さ
れた始動用蓄電池102の充電率を次回のエンジン始動
時まで保つ作用がある。
ステム」は、図12(b)に示すように、複数の蓄電池
201,202がそれぞれの電源バスB1,B2を有す
る。各電源バスB1,B2は、それぞれのスイッチ20
3,204と、各スイッチ203,204にそれぞれ並
列に接続されているダイオード205,206とによっ
て発電機201と接続している。一方、電気スターター
204および電気負荷210は、それぞれの切り替えス
イッチ207,208により複数のバスB1,B2のう
ちいずれかに接続し、選択的に電力の供給を受けるよう
になっている。ただし、複数の蓄電池201,202か
ら大電流を流す並列給電を行うことができる旨も記載さ
れている。
は、発電機103に連なる汎用回路C1と、始動用蓄電
池102に連なる始動用回路C2とが、ダイオード10
6を介して接続されている。それゆえ、発電機103か
ら始動用蓄電装置102に電力が流入する際に、1V近
い電圧降下が起こり、始動用蓄電装置102が十分に充
電されにくく、また、充電に時間がかかるという不都合
があった。さらに、ダイオードのもつ電気抵抗により、
電力の一部が消費されてしまい、充電効率がその分低下
するという不都合もあった。
02の数だけ電源バスB1,B2が必要であり、同数の
切り替えスイッチ207,208をも必要とする。さら
に、いずれの電流経路(蓄電池・電源バス・切り替えス
イッチ)を使用してもよいことが前提になっているの
で、いずれの電流経路をも始動電流に耐えうることが必
要であり、高価になるうえ、蓄電池201,202をエ
ンジンルームから離して設けることは難しい。また、並
列給電をするためには、切り替えスイッチ207,20
8に並列に接続する能力が要求される。かような構成の
電源システムの制御には複数のセンサー等が必要であ
り、制御ロジックも複雑になる。それゆえ、従来技術2
による電源システムは、構成および制御ロジックが複雑
であり、高価格にならざるをえないという不都合があ
る。また、容積が嵩張り、重量も軽量ではないという不
都合もある。
ら、発電機からの電力がダイオードによる電圧降下や電
力損失なしに始動用蓄電装置に供給され、次回のエンジ
ン始動に必要な電力(充電量)が速やかに確保される搭
載用電源システムを提供することを解決すべき課題とす
る。
記課題を解決するために、発明者は以下の手段を発明し
た。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の搭載
用電源システムであって、汎用バッテリー(1)および
発電機(3)の正負のうち一方の極を互いに結ぶ汎用回
路(C1)と始動用蓄電装置(2)およびスターター
(4)の一方の極を互いに結ぶ始動用回路(C2)との
間に介設されている充電用スイッチ(5)と、その開閉
を制御する充電用スイッチ制御手段(61)とを具備し
ている。ここで、充電用スイッチ制御手段(61)は、
エンジン始動後に充電用スイッチ(5)を閉じ、始動用
回路(C2)から汎用回路(C1)に電力が逆流する場
合に充電用スイッチ(5)を開く機能をもつことを特徴
とする。
ッチ(5)が閉じて発電機(3)から電力が始動用蓄電
装置(2)に供給され、始動用蓄電装置(2)は次回の
始動に備えて充電される。始動用蓄電装置(2)を充電
するだけの電圧が汎用回路(C1)になく、始動用回路
(C2)から汎用回路(C1)に逆流して始動用蓄電装
置(2)が放電する可能性がある場合には、充電用スイ
ッチ(5)は開いて汎用回路(C1)と始動用回路(C
2)とを分離し、上記逆流による始動用蓄電装置(2)
の汎用回路(C1)への放電は未然に防がれる。それゆ
え、始動用蓄電装置(2)はいったんエンジンが始動す
れば速やかに充電され、次回のエンジン始動まで放電す
ることはない。
始動後所定時間経てば)始動用蓄電装置(2)が常に所
定の水準以上の充電率(または充電率)にあり、次回の
エンジン始動に必要な始動電力は必ず確保されていると
いう効果がある。これは、汎用回路(C1)に連なる電
気負荷(10,12)の放置や暗電流などによる放電が
あっても、汎用バッテリー(1)の放電だけに留まり、
始動用蓄電装置(2)からは放電されないからである。
時に、ダイオードを経由せずに汎用回路(C1)から始
動用回路(C2)へ導通するので、ダイオードによる電
圧降下や電力消費などの無駄がなく、効率よくかつ速や
かに始動用蓄電装置(2)の充電が行われるという効果
もある。さらに、電動スターター(4)の駆動電流は専
ら始動用蓄電装置(2)から供給され、充電用スイッチ
(5)に大電流が流れないので、充電用スイッチ(5)
に要求される電流容量は、比較的小さい。それゆえ、充
電用スイッチ(5)を小型・軽量・安価にすることがで
きるという効果もある。同様の理由で、汎用回路(C
1)および汎用回路(C1)から始動用回路(C2)に
接続する回路には、始動用の大電流が流れることはな
い。それゆえ、始動用蓄電装置(2)と電動スターター
(4)とを互いに接続している回路を除き、大電流を許
容する配線や回路要素は必要とされないので、搭載用電
源システム全体が小型・軽量・安価になるという効果も
ある。
2記載の搭載用電源システムであって、始動用蓄電装置
(2)は、電気二重層コンデンサーを含む始動用コンデ
ンサーと始動用バッテリーとのうちいずかであることを
特徴とする。本手段で、電気二重層コンデンサーを採用
している場合には、比較的小さな容積と軽い重量であり
ながら十分な始動用電気容量が得られるうえに、高温に
も低温にも強く、破損や劣化の心配なく急速充電が可能
である。また、電気二重層コンデンサーは内部抵抗が著
しく小さいので、大電流が流れるエンジン始動時にも内
部損失が極めて少なく、効率が良いという効果もある。
テリーを採用している場合にも、始動用蓄電装置(2)
としては内部抵抗が小さく短時間でも大電流が取り出せ
れば良いので、電気容量はそれほど大きくなくても済
む。それゆえ、始動用蓄電装置(2)は、バッテリーに
せよコンデンサーにせよ、エンジン始動に必要な電気容
量が確保されていれば容積が小さくてもよい。
の制限が厳しく高温に曝されるエンジンルーム内への始
動用蓄電装置(2)の装備が容易になり、電動スタータ
ー(4)との距離も近くなるので始動時の電力損失も少
ないという効果がある。特に、電気二重層コンデンサー
を採用していれば、充電時にも放電時にもよりいっそう
効率が高まるという効果がある。
3記載の自動車搭載用の電源システムであって、始動用
蓄電装置(2)はエンジンルームに、汎用バッテリー
(1)はトランクルーム内部または近傍のいずれかに装
備されていることを特徴とする。本手段では、始動時に
大電流を供給する始動用蓄電装置(2)を電動スタータ
ー(4)の近傍へ配置することが可能になり、一方、電
気容量が大きく、重量・容積ともに大きな汎用バッテリ
ー(1)はトランクルーム付近に装備される。ここで、
近年の乗用車(特にFF車)においては、車両前方にあ
るエンジンルーム内の過密化が顕著であり、また、重量
バランスが前方に偏りがちであるという傾向が認められ
る。
かつ過密なエンジンルームから汎用バッテリー(1)を
排除してトランクルーム付近へ移すことができるので、
汎用バッテリー(1)を高温・高振動の劣悪な環境から
隔離することができる。また、エンジンルーム内の空間
に余裕を生じて設計が容易になるという効果がある。さ
らに、汎用バッテリー(1)という重量物を(FF車や
FR車等の場合)後方に装備することにより、前方へ偏
りがちな重量バランスを改善することができるという効
果もある。
4記載の搭載用電源システムであって、充電用スイッチ
(5)は、エンジンの停止中には開いていることを特徴
とする。本手段では、エンジン停止中すなわち発電機
(3)が発電していない時には、汎用回路(C1)と始
動用回路(C2)とは接続していないので、両者の間で
電力のやり取りは生じない。また、エンジン停止中には
無条件で充電用スイッチ5が開いているので、始動用蓄
電装置(2)からの放電を検知するまでもなく、汎用回
路(C1)と始動用回路(C2)との接続が絶たれてい
る。
用蓄電装置(2)からの放電を検知するセンサー等の手
段なしでも搭載用電源システムを構成することができ、
搭載用電源システムの構成がいっそう簡素かつ安価にな
るという効果がある。また、エンジン停止中の始動用蓄
電装置(2)の放電を、完全かつ確実に防止して次回の
エンジン始動用の充電量を確保することができるという
効果もある。
5記載の搭載用電源システムであって、充電用スイッチ
(5または5’)は、NO(ノーマリー・オープン)型
リレー(5)を含むリレーおよびMOS型半導体スイッ
チ(5’)を含む半導体スイッチのうちいずれかである
ことを特徴とする。
合には、リレーコイルで消費される電力なしに、エンジ
ン停止中など長時間にわたり充電用スイッチ(5)を開
いた状態に保つことができる。一方、MOS型半導体ス
イッチ(5’)を採用した場合にも、制御手段(6
1’,64)からゲート電圧をかけることなく、エンジ
ン停止中など長時間にわたり充電用スイッチ(5)を開
いた状態に保つことができる。
確実に始動用蓄電装置(2)の放電を防ぐことができる
とともに、制御手段(61〜65)を簡素に構成するこ
とができるという効果がある。特に、MOS型半導体ス
イッチ(5’)を採用した場合には、充電用スイッチ
(5)は機械的に作動する部分や接点が無いソリッドス
テートになるから、故障が減り、信頼性が高まるという
効果がある。
6記載の搭載用電源システムであって、充電用スイッチ
制御手段(61〜65)は、始動用蓄電装置(2)の充
電率を判定する充電率判定手段を有し、該充電率が所定
量以上であると判定される場合には、前記充電用スイッ
チを開くことを特徴とする。ここで、充電率とは、始動
用蓄電装置(2)の満充電状態を100%として何%ま
での電気容量が充電されているかを指す。
充電量を確保したうえで判定基準を100%よりも幾分
低い充電率に置くことにより、充電効率(充電率の増加
量/充電に要する電力量)が著しく低下する100%付
近の充電や過充電を回避することができ、充電効率が向
上する。したがって、本手段によればさらに、次回のエ
ンジン始動に必要な充電量を確保しながら、非効率的な
充電による電力消費を抑制することができる。その結
果、エンジンの燃費が向上し、かつ、発電機(3)およ
び始動用蓄電装置(2)を含む回路の発熱が減少すると
いう効果がある。
7記載の搭載用電源システムであって、始動用蓄電装置
(2)へ接続され電流を検知する電流センサー(7,6
2A,63a)を有し、制御手段(61,62,63)
内蔵の充電率判定手段は、電流センサー(7,62A,
63a)の検出値、同検出値の積算値および同検出値が
所定値以上である時間の積算値のうちいずれかに基づい
て、始動用蓄電装置(2)の充電率を判定することを特
徴とする。
63a)の検出値や、同検出値の積算値、または同検出
値が所定値以上である時間の積算値によって、始動用蓄
電装置(2)の充電率が十分であるか否かが判定され
る。判定の結果、始動用蓄電装置(2)の充電率が十分
であれば、充電用スイッチ(5)は開いて始動用蓄電装
置(2)への充電は停止し、前述の第6手段と同様の効
果が得られる。
センサー(7,62A,63a)と制御手段(61,6
2,63)内の簡単な演算とにより、簡便に始動用蓄電
装置(2)の充電率の判定ができるという効果がある。 (第8手段)本発明の第8手段は、請求項8記載の搭載
用電源システムであって、充電用スイッチ制御手段は、
エンジン始動後から充電用スイッチ(5)が閉じている
時間を積算し、この積算値が所定時間に達すると充電用
スイッチ(5)を開けることを特徴とする。
など、始動用蓄電装置(2)の充電率を計測するセンサ
ーの類を一切必要とせず、計時のみで始動用蓄電装置
(2)の充電率を推測して充電用スイッチ(5)が開か
れ、過充電が防止される。したがって、本手段によれば
さらに、始動用蓄電装置(2)の過充電を防止する搭載
用電源システムを、いっそう簡素かつ安価に構成するこ
とができるという効果がある。
9記載の搭載用電源システムであって、充電用スイッチ
(5)に直列に接続されている電流制限用抵抗(14,
14’)を有することを特徴とする。本手段では、エン
ジン始動後に汎用回路(C1)と始動用回路(C2)と
の間に大きな電位差がある状態で充電用スイッチ(5)
が閉じても、弱い(電圧降下がダイオードより小さい)
電流制限用抵抗(14,14’)が両回路(C1,C
2)に介在している。それゆえ、始動用蓄電装置(2)
への突入電流が制限されて、充電用スイッチ(5)を過
大な電流が流れることはない。
用スイッチ(5)が過電流から保護されるので、より小
型軽量かつ安価な充電用スイッチ(5)を採用すること
ができるという効果がある。 (第10手段)本発明の第10手段は、請求項10記載
の搭載用電源システムであって、充電用スイッチはNO
型リレー(5)であり、充電用スイッチ制御手段(6
5)は、リレーのリレーコイル(5C)に直列で電流制
限用抵抗(14’)に並列に接続されている半導体ダイ
オード(65d)からなることを特徴とする。ここで、
ダイオード(65d)は、汎用回路(C1)から始動用
回路(C2)へ電力が流れる向きに取り付けられてい
る。
回路(C2)へ電力が流れる向きに両回路(C1,C
2)の電位差が所定電圧(ダイオード(65d)の電圧
降下分程度)以上になった場合にのみ、充電用スイッチ
(5)が閉じる。それゆえ、電力の逆流による始動用蓄
電装置(2)の放電は起こらない。その際、電流制限用
抵抗(14’)による電位差がダイオード(65d)の
電圧降下分を割らない範囲で、充電用スイッチ(5)は
閉状態に保持される。
始動用蓄電装置(2)への突入電流は制限され、充電用
スイッチ(5)に過大な電流が流れることはない。同様
に、リレーコイル(5C)およびダイオード(65d)
はバイパス回路であるから、大電流が流れることはな
い。したがって、本手段によればさらに、充電用スイッ
チ(5)およびその制御手段(65)が統合された充電
用スイッチ・ユニット(5”)が構成される。その結
果、極めて簡素で小型軽量かつ安価な搭載用電源システ
ムを提供することができるという効果がある。
求項11記載の搭載用電源システムであって、汎用バッ
テリー(1)の電圧が所定電圧より低い場合を含むエン
ジン始動時に、充電用スイッチ制御手段(62,63
b,64)は充電用スイッチ(5,5’)を閉じること
を特徴とする。
電や寿命などによりエンジン始動に必要な点火系等の基
本電気負荷に電力を供給しえない場合にも、始動用蓄電
装置(2)からの電力供給が可能である。逆に、始動用
蓄電装置(2)の充電率が十分でない場合にも、汎用バ
ッテリー(1)から始動用の電力の供給を受けてエンジ
ンを始動することが可能である。
バッテリー(1)や始動用蓄電装置(2)の不具合によ
るエンジン始動不能の事態が回避されるので、車両等の
稼働率がいっそう高まるという効果がある。 (第12手段)本発明の第12手段は、請求項12記載
の搭載用電源システムであって、始動用蓄電装置(2)
の端子電圧(V2)を測定する電圧センサー(63a)
と、エンジン始動時にその検出値が所定電圧未満になる
ことを判定する寿命判定手段(63c)と、始動用蓄電
装置(2)の寿命に関する警報を発する警報手段(1
7)とを有することを特徴とする。
ッテリーの場合)が長期間使用されて寿命になると、大
電流供給時に端子電圧(V2)が低下するようになる性
質を利用し、警報を出して始動用蓄電装置(2)の交換
時期を運転者に報知する。したがって、本手段によれば
さらに、適正な時期に始動用蓄電装置(2)の交換がで
き、維持費の節約と高い稼働率とを両立させることがで
きるという効果がある。
求項13記載の搭載用電源システムであって、始動用蓄
電装置(2)の端子電圧(V2)を測定する電圧センサ
ー(62A)と、端子電圧(V2)が所定電圧未満であ
ることを判定する蓄電判定手段とを備えている。本手段
は、充電用スイッチ制御手段(62,64)内蔵の上記
蓄電判定手段により、検出値(V2)が所定電圧未満で
あると判定されている場合には、エンジン始動時に充電
用スイッチ制御手段(61)は充電用スイッチ(5,
5’)を閉じることを特徴とする。
が十分でない場合(エンジン始動に再三失敗した場合な
ど)に、充電容量の大きな汎用バッテリー1から給電を
受けて始動用蓄電装置(2)を充電し、再びエンジン始
動を試みることができる。したがって、本手段によれば
さらに、始動用蓄電装置(2)の充電率が不足している
場合にもエンジンの始動が可能になり、車両等の稼働率
をいっそう高めることができるという効果がある。
求項14記載の搭載用電源システムであって、始動用蓄
電装置(2)および汎用バッテリー(1)の充電率を判
定する充電率判定手段(63c)と、発電機(3)の調
整電圧(VC)を制御する調整電圧制御手段(63a)
とを有する。整電圧制御手段(63a)は、充電率判定
手段(63c)により充電率が所定量以上であると判定
された場合には調整電圧(VC)を低い値とし、これ以
外の場合には調整電圧(VC)を高い値とする作用をも
つことを特徴とする。
汎用バッテリー(1)のうちいずれかの充電率が十分で
ない場合には、調整電圧(VC)が高まって発電機
(3)の給電電圧が高くなって、速やかに充電が完了す
る。反対に、充電が完了して始動用蓄電装置(2)汎用
バッテリー(1)ともに十分な充電率に達したら、調整
電圧(VC)が落ちて発電機(3)の給電電圧が低くな
り、発電機(3)の回転負荷が軽減されてエンジンの燃
費が向上する。同時に、始動用蓄電装置(2)および汎
用バッテリー(1)の過充電が防止される。
電が防止されるうえ、速やかな充電と燃費の向上とが両
立されるという効果がある。
源システムは、ガソリンエンジンを備えたFF型自動車
に搭載されている電源システムである。本システムは、
図1に示すように、汎用バッテリー1、始動用蓄電装置
としての始動用バッテリー2、発電機としてのレギュレ
ーター付きオルタネーター3、電動スターター4、充電
用スイッチとしてのNO(ノーマリー・オープン)型リ
レー5および充電用スイッチ制御手段61を主要な構成
要素としている。
て、その定格電圧は12V、容量は50Ah、内部抵抗
はおおよそ20mΩである。汎用バッテリー1は、本電
源システムを搭載している自動車の後部に設けられたト
ランクの一区画に装備されており、前方に重心が偏りが
ちなFF型自動車の重心を後方に移して前後の重量バラ
ンスを改善している。重量バランスが良くなると、自動
車の走行性能が向上する効果がある。また、汎用バッテ
リー1がエンジンルームの高温に曝されることがないの
で、汎用バッテリー1の温度環境が改善され、液減りが
少なくなって汎用バッテリー1の寿命が伸びるという効
果もある。
さい小型軽量小容量の鉛蓄電池であって、その定格電圧
は12V、容量は5Ah、内部抵抗は数mΩ〜10mΩ
程度である。始動用バッテリー2は、エンジン始動時に
大電流を必要とする電動スターター4の近傍のエンジン
ルーム内に装備されている。始動用バッテリー2は小型
軽量であるから、エンジンルーム内の空間に余裕を生
じ、また、重心を前方へ移す作用も極めて少ない。な
お、始動用バッテリー2および電動スターター4を接続
している回路にのみ大電流を許容する太い導線が使用さ
れており、電圧低下と異常発熱とを防いでいる。
レーター付き小型オルタネーター(三相交流発電機)で
あって、エンジンに駆動されて13V〜15V程度の直
流電力を生じる。その発電電圧は、レギュレーター・セ
ンサー端子Sから汎用バッテリー1の端子電圧V1を感
知して、適正な範囲に自動的に調整される。電動スター
ター4は、通常の自動車用エンジンスターターである。
電動スターター4は、イグニッション・キー(図示せ
ず)に連動するリレー・スイッチ(図示せず)を内蔵し
ていて、キーによる始動操作が行われている間のみ電動
機として作用しエンジンを始動する。
は、それぞれ負極を接地しており、各々の正極は互いに
接続されて汎用回路C1を形成している。汎用回路C1
には、点火系などの基本電気負荷8と各種の一般電気負
荷10,12が、汎用バッテリー1およびオルタネータ
ー3と並列に接続されている。基本電気負荷8には、イ
グニッション・キー(図示せず)に連動するイグニッシ
ョン・スイッチ9が汎用回路C1との間に直列に介設さ
れており、スイッチ9はエンジン運転時に閉じて基本電
気負荷8に通電する。一般電気負荷10,12は、各種
ライト、オーディオ機器などであって、それぞれにはス
イッチ11,13が直列に接続されている。
リー1とも接続している汎用回路C1には、基本的にエ
ンジン始動時の大電流が流れることはないので、汎用回
路C1は比較的安価な細くて軽い導線で形成されてい
る。したがって、本実施例の搭載用電源システムの回路
を構成する導線は、大半が軽量かつ安価な導線であり、
重量・価格ともに低減されている。
ーター4は、それぞれ負極を接地しており、各々の正極
は互いに接続されて始動用回路C2を形成している。始
動用バッテリー2の正極の配線には、電流センサー7が
取り付けられていて、始動用バッテリー2の放電電流お
よび充電電流を計測できるようになっている。汎用回路
C1と始動用回路C2とは、NO型リレー5によって連
絡している。リレー5は、充電用スイッチ制御手段61
によって開閉される。制御手段61は、半導体チップ
(マイコン・チップ)を核とする電子制御装置であっ
て、汎用バッテリー1の端子電圧V1および電流センサ
ー7の出力I1に基づき、内蔵したロジックに従ってリ
レー5の開閉を制御する。制御手段61は、通常時は汎
用回路C1から給電を受けているが、汎用回路C1の電
圧V1が異常に低下した場合には、ダイオード(図示せ
ず)を内蔵した電源回路(図示せず)により自動的に始
動用バッテリー2からの給電を受ける。
成されている本実施例の搭載用電源システムは、次のよ
うに作用する。まず、汎用バッテリー1および始動用バ
ッテリー2が、ともに所定の充電率(充電の水準)を満
たしている場合である。
り、汎用回路C1と始動用回路C2とは接続されていな
い。運転席でのキー操作により、スイッチ9が閉じて基
本電気負荷8に汎用バッテリー1から通電する。この状
態で電動スターター4内蔵のリレー(図示せず)が閉じ
ると、始動用バッテリー2から大電流が供給されて電動
スターター4はエンジンを回転駆動する。この際、大電
流の供給により始動用回路C2で電圧降下が起きても、
基本電気負荷8は汎用バッテリー1から汎用回路C1を
介して電力の供給を受けているので、基本電気負荷8に
は安定した電力が供給されるという効果がある。同様
に、一般電気負荷10,12へも安定した電力が供給さ
れるので、高度に安定した電源が求められる電子装置な
どにも適するという効果がある。
始動電流Icは、電流センサー7で検知され、判定手段
61で積算されて積算値が記憶される。エンジンが始動
してしまうと、同積算値には1以上の適当な係数が掛け
られて充電すべき電流量MAXが定められる。ここで、
上記係数を1以上の適当な数値にしたのは、充電に伴う
損失を補うためである。
転が上がって発電電圧も適正な水準に達すると、充電用
スイッチ制御手段61は端子電圧V1の測定によりその
旨を認識し、リレーコイル(図示せず)に通電してNO
型リレー5を閉じる。ただし、汎用バッテリー1の端子
電圧V1が13Vに達していない場合には、制御手段6
1はリレー5を開け、始動用回路C2から汎用回路C1
に電流が逆流して始動用バッテリー2が放電することを
防止する。
電電流I1を時間積分(積算で近似)して前述の充電す
べき電流量MAXと比較することにより、始動用バッテ
リー2の充電率が十分であるか否かを判定する。始動用
バッテリー2が満充電と判定された場合には、制御手段
61は、リレー5を開いて始動用バッテリー2の過充電
を防止する。リレー5を開くことにより、オルタネータ
ー3の負担も軽減される。また、始動用回路C2が基本
電気負荷8および一般電気負荷10,12と遮断される
ので、ひとたび充電された始動用バッテリー2が放電す
ることがなく、次回のエンジン始動用の電力量が確保さ
れる。
ックは、図2に示すように、単純な論理構成である。す
なわち、キーが挿入された段階でロジックがスタート
し、ステップS11で充電電流I1の積算値AHがゼロ
リセットされる。少なくとも一回の試行の後、ステップ
S12でエンジンが始動すると、制御ロジックはステッ
プS13に進む。この際、放電された電流Icの積算値
に基づき、前述の充電すべき電流量MAXも算出されて
いる。
端子電圧V1が13V未満であるか以上であるかが判定
される。端子電圧V1が13V未満である場合には、ス
テップS15でリレー5(図中SW5)を開いたままに
し、13V以上であった場合にのみ、ステップS14で
リレー5を閉じる。ここで、ステップS13には、始動
用バッテリー2の充電率が100%であるか否かを判定
する充電率判定手段としての作用があるので、制御手段
61はソフトウェア的に充電率判定手段を備えている。
ステップS16で、積算値AHが満充電に相当する値M
AXに達したか否かが判定される。達していない場合に
は、ステップS13に戻って再び繰り返されるが、達し
たと判定されると始動用バッテリー2は充電容量を回復
したと見なされ、リレー5は開いて制御ロジックは終了
する。
リー1の充電も行われる。ただし、アイドリングによる
回転数の不足や消費電流の過剰などのせいでオルタネー
ター3の発電が追いつかず、電流センサー7によりエン
ジン回転中の始動用バッテリー2の放電電流が検出され
る場合もあり得る。(この判定は、オルタネーター3の
デューティー・ファクターが100%に達したか否かに
よっても可能である。)その場合には、制御手段61は
リレー5を開いて汎用バッテリー1の端子電圧V1が十
分に上昇するまで保ち、始動用バッテリー2の放電を防
止する。
段61は、エンジン始動後にオルタネーター3の発電電
圧が十分に上がるのを待ってリレー5を閉じ、始動用バ
ッテリー2の早期充電に努める。そして、始動用回路C
2から汎用回路C1に電流が逆流する場合には、制御手
段61はリレー5を開いて始動用バッテリー2の放電を
防止し、次回のエンジン始動に必要な始動用バッテリー
2の充電率は確保される。
ンジン停止中)は、スイッチ9と同期して制御手段61
への電源も絶たれる。すると、制御手段61からリレー
5のリレーコイル(図示せず)への電流も絶たれるの
で、NO(ノーマリー・オープン)型のリレー5は開
き、始動用バッテリー2の蓄電率は次回のエンジン始動
まで保存される。つまり、リレー5の開上体に保持する
ために電力を要せず、一般電気負荷10,12の放置が
あった場合や汎用バッテリー1の端子電圧V1が異常に
低下していた場合にも始動用蓄電装置2が放電すること
はない。それゆえ、次回のエンジン始動に要する電力量
は始動用バッテリー2に確保されており、いわゆるバッ
テリー上がりによる始動不能の恐れはない。
V1が所定電圧(例えば10V)より低い場合もあり得
る。その場合には、エンジン始動時に、充電用スイッチ
制御手段61はリレー5を閉じ、始動用バッテリー2か
ら基本電気負荷8に給電してエンジンを始動することが
できる。なお、リレー5から汎用バッテリー1に通じる
汎用回路C1の途中P1にNC(ノーマリー・クロー
ズ)型リレー等のスイッチを挿置し、汎用バッテリー1
の電圧V1が低い状態で始動する際には、汎用バッテリ
ー1および一般電気負荷10,12を始動用回路C2か
ら切り離してもよい。
源システムによれば、エンジン始動後所定時間経てば始
動用バッテリー2が常に満充電された状態に保たれてお
り、次回のエンジン始動に必要な始動電力は必ず確保さ
れているという効果がある。また、リレー5が閉じてい
る時に、ダイオードを経由せずに汎用回路C1から始動
用回路C2へ導通しているので、ダイオードによる電圧
降下や電力消費などの無駄がなく、効率よくかつ速やか
に始動用バッテリー2の充電が行われるという効果もあ
る。
ら始動用バッテリー2から供給され、リレー5に大電流
が流れないので、リレー5に要求される電流容量は小さ
いので、リレー5を小型・軽量・安価にすることができ
るという効果もある。また、充電用スイッチ制御手段6
1の内蔵するロジックが簡単であるから、制御手段61
も小型・軽量・安価にすることができるという効果もあ
る。同様に、始動用バッテリー2と電動スターター4と
を互いに接続している回路を除き、大電流を許容する配
線や回路要素は必要とされないので、搭載用電源システ
ム全体が小型・軽量・安価になるという効果もある。
充電用スイッチ制御手段61は、図2に示した制御ロジ
ックにおいて、始動用バッテリー2の満充電をもってリ
レー5を開き、制御を終えることにしてあった。しか
し、満充電ではないが次回にエンジン始動に十分な充電
率をもってリレー5を開き、始動用バッテリー2の充電
を終了するという制御ロジック(または充電率判定手
段)の変形態様も可能である。
を過充電により傷めることがなく、かつ、効率のよい充
電ができ、発熱等による電力損失が少ないので燃費も改
善されるという効果がある。これは、始動用バッテリー
2の充電特性に起因している。すなわち、端子電圧を1
4Vに保って始動用バッテリー2を充電した場合、図3
に示すように充電率が100%になる少し前の充電率J
(例えば80%)で充電を終了すれば、図4に示すよう
に充電に要する時間Tcは100%充電に比べて激減す
る。
には、前述の制御ロジック(図2参照)のステップS1
6でMAXの値を少し低減するだけでもよい。あるい
は、再び図3に示すように、汎用回路C1の電圧V1が
所定電圧(例えば14V)の下で、電流センサー7の充
電電流がIcを割り込んだ時点で始動用バッテリー2の
充電率は十分と判定し、リレー5を開いてもよい。
として、NO型リレー5に代えて、図5に示すように、
MOS型半導体スイッチ(MOS−FET)5’を採用
している構成の変形態様も可能である。MOS型半導体
スイッチ5’は、ドレイン領域Dを汎用回路C1に、ソ
ース領域Sを始動用回路C2に、ゲート電極Gは充電用
スイッチ制御手段61’の充電用スイッチ制御端子に接
続されている。したがって、充電用スイッチ制御手段6
1’からゲート電極Gに所定の制御電圧が印加された場
合にのみ、ドレイン領域Dとソース領域Sとの導通が得
られ、汎用回路C1から始動用回路C2に電流が流入す
る。なお、このMOS型半導体スイッチ5’には、寄生
ダイオード51に直列で寄生ダイオード52に並列に抵
抗成分53が形成されているので、寄生ダイオードによ
る放電が防止されており、ゲート電圧がかからない状態
では電流のリークはほとんどない。
電圧をかけることなく、エンジン停止中など長時間にわ
たりMOS型半導体スイッチ5’の導通がない状態に保
つことができる。したがって、本変形態様によればさら
に、充電用スイッチに機械的に作動する部分や接点が無
いソリッドステートになるから、故障が減り、信頼性が
高まるという効果がある。
として、始動用バッテリー2の代わりに電気二重層コン
デンサーを採用している構成の変形態様も可能である。
電気二重層コンデンサーは、比較的小さな容積と軽い重
量でありながら十分な始動用電気容量が得られるうえ
に、高温にも低温にも強く、破損や劣化の心配なく急速
充電が可能である。また、電気二重層コンデンサーは内
部抵抗が著しく小さいので、大電流が流れるエンジン始
動時にも内部損失が極めて少なく、効率が良いという効
果もある。
容積の制限が厳しく高温に曝されるエンジンルーム内へ
の装備がいっそう容易になり、電動スターター4により
近く配置できるので、始動時の電力損失も少ないという
効果がある。また、充電時および放電時の損失が少ない
ので、充電時にも放電時にもよりいっそう効率が高まる
という効果がある。
用電源システムから電流センサー7とそれに連なる検出
回路(制御手段61に内蔵)を廃止して、電流センサー
なしの変形態様を構成することも可能である。本変形態
様では、充電用スイッチ制御手段61は、エンジン始動
後、汎用回路C1の電圧V1が所定の水準(たとえば1
3V)以上である期間で充電用スイッチが閉じている時
間を積算する。同積算値が所定時間に達すると、制御手
段61はリレー5を開けて、始動用バッテリー2の充電
を終了するとともに放電を防止する。これは、再び図4
に示すように、エンジン始動後、所定時間Tc(例えば
30分)が経てば、始動用バッテリー2が当初かなり放
電していても十分な充電率に達しているという事実に基
づくものである。
ター4を駆動している時間を積算し、積算された始動時
間に応じて上記充電にかける時間を定めれば、過不足な
く始動用バッテリー2に充電することも可能になる。し
たがって、本変形態様によればさらに、始動用バッテリ
ー2の過充電や望まない放電を防止する搭載用電源シス
テムを、いっそう簡素かつ安価に構成することができる
という効果がある。
制御ロジックを変更し、エンジン始動時には無条件にリ
レー5を閉じるロジックにした変形態様も可能である。
本変形態様では、汎用バッテリー1が過放電や寿命など
によりエンジン始動に必要な点火系等の基本電気負荷に
電力を供給しえない場合にも、始動用バッテリー2から
の電力供給が可能である。逆に、始動用バッテリー2の
充電率が十分でない場合にも、汎用バッテリー1から始
動用の電力の供給を受けてエンジンを始動することが可
能である。この場合には、汎用バッテリー1からの給電
で始動用バッテリー2をある程度充電したのちに、始動
を試みることも可能である。
汎用バッテリー1および始動用バッテリー2の両方が充
電不足にならないかぎり、バッテリー上がりによるエン
ジン始動不能の事態は回避されるので、車両等の稼働率
がいっそう高まるという効果がある。 〔実施例2〕 (実施例2の構成)実施例2としての搭載用電源システ
ムでは、図6に示すように、電流制限用抵抗(0.05
Ω程度)14がNO型リレー5に直列に接続されて、汎
用回路C1および始動用回路C2の間に挿置されてい
る。また、始動用バッテリー2と基本電気負荷8とを短
絡させる非常用スイッチ15と、その制御手段16が装
備されており、制御手段16は充電用スイッチ制御手段
62により制御される。
センサー部62Aを有し、電流センサー部62Aは、電
流制限用抵抗14の両端の電圧電圧V2,V3を検知し
て、リレー5および抵抗14に流れる電流を測定してい
る。電流センサー部62Aは、始動用バッテリー2の端
子電圧V2を測定する電圧センサーをも兼ね、制御手段
62は測定された端子電圧V2が所定電圧(例えば10
V)未満であることを判定する蓄電判定手段(図示せ
ず)とを内蔵している。
汎用バッテリー1の端子電圧V1をも検出しており、総
括すると端子電圧V1,V2と両回路C1,C2間を流
れる電流I2とが検出されている。その外の構成は、実
施例1としての搭載用電源システムと同様である。 (実施例2の電流制限用抵抗の作用)電流制限用抵抗1
4の作用により、始動用バッテリー2が放電して容量が
底を突いてしまい、その端子電圧V2が著しく低下して
しまった場合にも、両回路C1,C2間を流れる電流I
2は制限を受ける。例えば乗用車の場合、始動用バッテ
リー2の充電初期にはオルタネーター3の全出力が充電
電流となり、再び図3に示すように、150A程度の大
電流が流れることが起こりうる。しかし、0.05Ωの
電流制限用抵抗14の作用で、この突入電流I2を10
0A程度に抑制することができる。両回路C1,C2間
を流れる電流I2の最大値が抑制されるので、リレー
5、抵抗14および関連する配線等の電流容量の規格を
落とし、いっそう小型軽量かつ安価に搭載用電源システ
ムを構成することができる。
は、充電電流I2が大きい場合には相応に大きなものに
なるが、始動用バッテリー2の充電が進み、充電電流I
2が小さくなるとこれに比例して小さくなる。したがっ
て充電後期においては、抵抗14による電圧降下はダイ
オード(1V程度)よりずっと少なく、効率的に充電が
なされる。
の作用)充電用スイッチ制御手段62に内蔵されている
制御ロジックは、図7に示すように、実施例1よりも幾
分複雑な論理構成になっている。まず、運転席でキー
(図示せず)を入れると本制御ロジックはスタートし、
ステップS20で基本電気負荷8に通じるイグニッショ
ン・スイッチ9(図中SW9)を閉じ、点火系などに汎
用回路C1から通電する。続いてステップS21では汎
用バッテリー1の端子電圧V1が10V未満であるか否
かが判定され、未満であると判定された場合にのみスイ
ッチ9を開いて弱った汎用バッテリー1を切り離し、非
常用スイッチ15を閉じて始動用バッテリー2から基本
電気負荷8に通電する。
用バッテリー2のうちいずれかが正常であれば、確実に
エンジン始動を行うことができる。しかるのち、ステッ
プS23で少なくとも1回のエンジン始動の試みを経
て、エンジンは始動し、ステップS24〜ステップS2
8のルーチンへ移行する。ステップS24では、汎用バ
ッテリー1の端子電圧V1が正常(12Vを越える)か
否かが判定される。端子電圧V1が正常である場合にの
み汎用バッテリー1は回復したものと見なされ、ステッ
プS25で、イグニッション・スイッチ9が閉じて基本
電気負荷8には汎用バッテリー1から給電されるように
なり、非常用スイッチ15は開けられる。
1の端子電圧V1により始動用回路C2への充電能力の
有無が判定される。電圧V1が13V以上と判定された
場合には、ステップS27aで充電用スイッチ5が閉
じ、汎用回路C1から始動用回路C2に電流が流入し
て、始動用バッテリー2が充電される。逆に、電圧V1
が13V以下と判定された場合には、始動用回路C2へ
の充電能力はなく、ステップS27bで充電用スイッチ
5は開けられ、始動用バッテリー2が放電することを防
止する。
の値Ic(例えば2A,図3参照)未満に低下したか否
かが判定される。電流I2が所定値Ic以上であれば、
始動用バッテリー2は十分に充電が完了していないと見
なされ、ロジックはステップS24へ戻る。逆に、電流
I2が所定値Ic未満であれば、始動用バッテリー2は
十分に充電が完了したものと見なされ、充電用スイッチ
5は開いて両回路C1,C2は互いに断絶し、制御ロジ
ックは終了する。こうして、始動用バッテリー2の充電
率は良好なまま次回のエンジン始動に備えられる。
ックを簡易化し、ステップS24〜ステップS28の充
電判定ルーチンを廃止して、単にエンジン始動後の時間
だけで始動用バッテリー2の充電を打ち切る制御ロジッ
クをもった制御手段62を有する変形態様も可能であ
る。これは、再び図4に示すように、エンジン始動後、
所定時間Tc(例えば30分)が経てば、始動用バッテ
リー2が当初かなり放電していても十分な充電率に達し
ているという事実に基づくものである。
の変形態様1〜5に対応する各種変形態様が、本実施例
においても可能である。 〔実施例3〕 (実施例3の構成と効果)実施例3としての搭載用電源
システムは、図8に示すように、充電用スイッチ制御手
段としての充電制御用ECU(電子制御ユニット)63
と、運転席の計器板に装備された警報ランプ17とを有
する点が実施例2と異なっている。
トのなかにI/Oポート63a、充電用スイッチ制御回
路63b、CPU63c、ROMおよびRAMなどが統
合されて格納されている。I/Oポート63aは、複数
の計測信号を取り込みデジタル信号に変換してCPU6
3cへ伝達するとともに、CPU63cから制御信号を
受け取って電圧等のアナログ信号に変換し、制御回路6
3bおよび警報ランプ17を制御する。I/Oポート6
3aには、汎用バッテリー1の充電率をモニターする計
測信号1S、始動用バッテリー2の端子電圧V2、およ
び電流制限用抵抗14の両端の電圧(電流I2が分か
る)がそれぞれ入力されている。制御回路63bは、I
/Oポート63aを経由してCPU63cから与えられ
た制御信号に基づいて、NO型リレー5を開閉する。C
PU63cは、ROMおよびRAMとプログラムやデー
タのやり取りをしながら、I/Oポート63aを経由し
て与えられる各種計測値から、制御ロジック(プログラ
ム)を実行する。プログラムの実行の結果、CPU63
cは、充電用スイッチ5および警報ランプ17を制御す
る信号を生成し、I/Oポート63a等を介して充電用
スイッチ5および警報ランプ17を制御する。
高低二段階に調節し、燃費を節約するとともに、始動用
バッテリー2だけではなく汎用バッテリー1の過充電に
よる損傷も防止されるという効果が生じる。また、始動
用バッテリー2の耐用寿命を検知し、警報ランプを点灯
して大きな不具合に至る以前に運転者に報知することが
できるという効果もある。
載用電源システムの充電用スイッチ制御手段としての充
電制御用ECU63では、図9に示すように、次の制御
ロジックに従って制御が行われる。まず、エンジンの始
動までは実施例1と同様であり、ステップS31でエン
ジンは始動される。エンジン始動時に、ステップS32
で始動用バッテリー2の端子電圧V2が所定値(下限
値)に達しているか否かが判定される。(すなわち、始
動用バッテリー2の端子電圧センサーと、エンジン始動
時の端子電圧V2が所定電圧未満になることを判定する
寿命判定手段と、始動用バッテリー2の寿命に関する警
報を発する警報手段とを、本実施例の搭載用電源システ
ムは備えている。) 端子電圧V2が異常に低いと判定された場合には、始動
用バッテリー2が耐用寿命に達し内部抵抗が異常に増加
しているものと見なされ、警報ランプ17が点灯され
る。すると、始動用バッテリー2が完全に耐用年数を越
えて始動不能などの大きな不具合に至る以前に運転者に
報知することができ、同不具合を回避することができ
る。その結果、始動用バッテリー2を適正な時期に交換
することができるので、維持コストの低減という効果も
生じる。
リー2への充電電流I2が、下限値未満であるか否かが
判定される。充電電流I2が下限値未満と判定された場
合には、始動用バッテリー2が十分に充電されたものと
見なされ、ステップS36aに進んでリレー5(図中S
W5)が開かれて充電電流I2の供給は停止する。逆
に、充電電流I2が下限値異常と判定された場合には、
始動用バッテリー2の充電はまだ不十分と見なされ、ス
テップS35に進む。
端子電圧V1が基準値(12V)未満であるか否かが判
定される。端子電圧V1が12V未満であると判定され
た場合には、汎用回路C1の電圧が十分に上昇しておら
ず、始動用バッテリー2を充電する余裕が無く、逆に始
動用バッテリー2から汎用回路C1に電力が流入する不
都合があると見なされる。その結果、ステップS36a
に進んでリレー5(図中SW5)が開かれ、充電電流I
2は無くなる。
2V以上であると判定された場合には、汎用回路C1の
電圧が十分に上昇しており、始動用バッテリー2を充電
することができると見なされる。その結果、ステップS
36bに進んでリレー5(図中SW5)が閉じ、充電電
流I2が汎用回路C1から始動用バッテリー2に供給さ
れる。さらに、汎用バッテリー1および始動用バッテリ
ー2は、ともに充電率が十分でないと見なされて、ステ
ップS38bで調整電圧VCが高い水準(14.5V)
に上げられ、オルタネーター3の発電電圧が上昇して速
やかな充電が行われる。
れた場合には、次のステップS37で汎用バッテリー1
の容量が低下しているか否かが判定される。この判定
は、汎用バッテリー1に装着された容量センサー(例え
ば希硫酸濃度センサーなど)からの出力信号1Sに基づ
いて行われる。汎用バッテリー1の容量が低下している
場合には、それを補うべく前述のステップS38bに進
み、調整電圧VCが高い水準(14.5V)に引き上げ
られる。逆に、汎用バッテリー1の容量低下が認められ
なかった場合には、両バッテリー1,2がともに十分に
充電されているものと見なされ、ステップS38aに進
んで、調整電圧VCは低い水準(13V)に設定され
る。その結果、オルタネーター3の回転負荷が減り、燃
費が改善されるという効果がある。
プS38bを終えた場合にも、制御ロジックはステップ
S34へ戻って、エンジンを停止するまでこのルーチン
を繰り返す。すなわち、本実施例の搭載用電源システム
は、始動用バッテリー2および汎用バッテリー1の充電
率を判定する充電率判定手段と、調整電圧制御手段と
を、充電制御用ECU63内に有している。そして、調
整電圧制御手段は、充電率判定手段により充電率が所定
量以上であると判定された場合には調整電圧VCを低い
値(13V)とし、これ以外の場合には調整電圧VCを
高い値(14.5V)とする作用をもっている。
用バッテリー1および始動用バッテリー2を速やかに、
かつ、バランス良く充電することができるという効果が
ある。 (実施例3の変形態様1)前述の制御ロジックにおい
て、汎用バッテリー1の寿命の判定も、汎用バッテリー
1に装着された容量センサー(例えば希硫酸濃度センサ
ーなど)からの出力信号1Sに基づいて行われる論理構
成にする変形態様も可能である。その際、警報ランプは
始動用バッテリー2の寿命の警報ランプ17とは別個に
設けられることが望ましい。
ックにおいて、ステップS37で、汎用バッテリー1の
容量の判定に代えて、端子電圧V1による充電率の判定
が行われる論理構成をもつ変形態様も可能である。本変
形態様では、汎用バッテリー1の容量センサー1Sは必
要なく、実施例3よりもコスト低減できる。
の搭載用電源システムにおいても、実施例1の変形態様
1〜5に対応する各種変形態様が可能である。 〔実施例4〕 (実施例4の構成)実施例4は、図10に示すように、
ディーゼルエンジン(したがって基本電気負荷8が無
い)を搭載した自動車用の簡素な構成の搭載用電源シス
テムである。本実施例の搭載用電源システムは、充電用
スイッチとしてのMOS型半導体スイッチ5’と、両バ
ッテリー1,2の端子電圧V1,V2に基づいてMOS
型半導体スイッチ5’のゲート電圧を制御する充電用ス
イッチ制御手段64とを有する。MOS型半導体スイッ
チ5’については、前述の実施例1の変形態様2の項に
詳細が記されている。また、オルタネーター3は、汎用
バッテリー1の端子電圧V1から直接フィードバックを
受けている。
システムは、実施例2と同様に、始動用バッテリー2の
端子電圧V1を検出しており、端子電圧V1が所定電圧
未満であることを判定する蓄電判定手段とを制御手段6
4に備えている。したがって、実施例2の制御ロジック
と同様に、上記蓄電判定手段により端子電圧V1が所定
電圧未満であると判定されている場合には、エンジン始
動時に、MOS型半導体スイッチ5’を導通させる論理
構成の制御ロジックを備えている。
電用スイッチとしてのMOS型半導体スイッチ5’と、
制御手段64との両者に一か所も機械的に動く部分や電
気接点がなく、完全なソリッドステートであるので極め
て高い信頼性を実現することができるという効果があ
る。さらに、システムの構成および制御ロジックが簡素
であることも、高信頼性に寄与している。
ても、実施例1およびその変形態様1,3〜5に相当す
る変形態様が可能であり、それ相当の作用効果が得られ
る。 〔実施例5〕 (実施例5の構成)実施例5としての搭載用電源システ
ムは、図11に示すように、充電用スイッチ・ユニット
5”が汎用回路C1と始動用回路C2との間に介設され
ていることを特徴とする。
接点5Sおよびリレーコイル5Cを有するNO型リレー
5と、電流制御用抵抗14’およびダイオード65dと
からなる充電用スイッチ制御手段65とで、構成されて
いる。リレー接点5Sと抵抗14’とは、直列に接続さ
れて主接続回路CMを形成しており、これと並列に設け
られたリレーコイル5Cとダイオード65dとは、直列
に接続されて制御回路CCを形成している。ここで、ダ
イオード65dは、電圧降下が小さいゲルマニウムから
なる半導体ダイオードであり、汎用回路C1から始動用
回路C2へ電流が流れる向きに取り付けられている。
例と同様に、汎用バッテリー1の端子電圧V1のフィー
ドバックをセンサー端子Sで受けている。 (実施例5の作用)エンジン始動時および始動用バッテ
リー2の端子電圧V2の低下時には、汎用回路C1と始
動用回路C2との間に大きな電位差が生じ、ダイオード
65dの準方向に制御回路CCに電流が流れる。制御回
路CCを流れる電流が所定量を越えると、リレーコイル
5Cに十分な磁気吸着力が生じ、リレー接点5Sは吸着
されて主接続回路CMが閉じる。すると主接続回路CM
に充電電流I2が通って、始動用バッテリー2は充電さ
れる。(エンジン始動時の場合は、電流I2が始動用バ
ッテリー2を補助して、強力に電動スターター4を駆動
することができる。)この際、主接続回路CMが閉じる
電位差のスレッショルドは、主に電流制御用抵抗14’
の抵抗値の設定で調整することができる。主接続回路C
Mが閉じた状態でも、汎用回路C1から始動用回路C2
へ十分な電流が流れている間は、電流制御用抵抗14’
が生じる電圧降下でリレーコイル5Cに電流が流れ、リ
レー5は閉じたままに保持される。
されると始動用回路C2の電位が上昇し、汎用回路C1
との電位差が縮んでくる。その結果、制御回路CCを流
れる電流が所定量を割り、リレーコイル5Cの磁気吸着
力が弱ってリレー接点5Sは開いて主接続回路CMの接
続は解かれる。この際、リレー5に若干の振動が見られ
ても構わない。振動を除去したい場合には、簡単な回路
要素を付加することで対応することができる。
電位が始動用回路C2の電位よりも下がった場合には、
ダイオード65dが電流を制御回路CCに通さないの
で、リレー5は開いたままに保たれ、始動用バッテリー
2から放電する心配はない。それゆえ、次回のエンジン
始動時には、始動用バッテリー2は充電された状態で保
たれており、確実な始動を期待できる。
る目的で、基本電気負荷8の接続を汎用回路C1から始
動用回路C2へ移した構成でもよい。 (実施例5の効果)以上詳述したように、本実施例によ
れば、極めて簡素で軽量小型かつ安価に、次回のエンジ
ン始動を確実に行いうる搭載用電源システムを構成する
ことができる。
C2へ流れる電流の大半は主接続回路CMを流れ、制御
回路CCを流れる電流はごく僅かである。それゆえ、ダ
イオード65dも小容量の安価なもので間に合い、コス
トダウンになる。また、主接続回路CMを流れる電流
も、電流制御用抵抗14’の作用で最大値(突入電流)
が制限を受けるので、リレー5もそれほどの容量が要求
されることがなく、極めて安価に充電用スイッチ・ユニ
ット5”を構成することができる。
成が極めて簡素であるから、信頼性が高いという効果も
ある。
回路図
ト
係を示すグラフ
係を示すグラフ
部分回路図
回路図
ト
回路図
ト
回路図
回路図
組図 (a)従来技術1の搭載用電源システムの構成を示す回
路図 (b)従来技術2の搭載用電源システムの構成を示す回
路図
蓄電装置) 3:レギュレーター付きオルタネーター(発電機)
4:電動スターター 5:NO型リレー 5S:接極子 5C:リレーコ
イル 5’:MOS型半導体スイッチ(MOS−FET) 51,52:寄生ダイオード 53:抵抗成分 G:ゲート電極 S:ソース領域 D:ドレイン領
域 5”:充電用スイッチ・ユニット(NO型リレーとその
制御手段とを含む) 61,61’,62,63,64,65:充電用スイッ
チ制御手段 62A:電流センサー部 63:充電制御用ECU
(電子制御ユニット) 63b:充電用スイッチ制御回路 65d:ダイオー
ド 7:電流センサー 8:基本電気負荷(点火系など) 9:イグニッション・スイッチ 10,12:一般電気負荷 11,13:スイッチ 14,14’:電流制限用抵抗 15:非常用スイッチ 16:非常用スイッチ制御手
段 17:警報ランプ C1:汎用回路 C2:始動用回路 S:調整電圧
端子 V1:汎用バッテリーの端子電圧 V2:始動用蓄電
装置の端子電圧 CM:主接続回路 CC:制御回路
Claims (14)
- 【請求項1】エンジン始動時に該エンジンを回転駆動す
る電動スターターに電力を供給する始動用蓄電装置と、 他の電気負荷に電力を供給する汎用バッテリーと、 該エンジンに駆動され該始動用蓄電装置および該汎用バ
ッテリーを充電する発電機と、 該汎用バッテリーおよび該発電機の正負のうち一方の極
を互いに結ぶ汎用回路と該始動用蓄電装置および該スタ
ーターの該一方の極を互いに結ぶ始動用回路との間に介
設されている充電用スイッチと、 該充電用スイッチの開閉を制御する充電用スイッチ制御
手段と、を具備してなり、 前記充電用スイッチ制御手段は、前記エンジン始動後に
前記充電用スイッチを閉じ、前記始動用回路から前記汎
用回路に電力が逆流する場合に該充電用スイッチを開く
ことを特徴とする搭載用電源システム。 - 【請求項2】前記始動用蓄電装置は、電気二重層コンデ
ンサーを含む始動用コンデンサーと始動用バッテリーと
のうちいずかである請求項1記載の搭載用電源システ
ム。 - 【請求項3】前記エンジンを格納するエンジンルームと
該エンジンルームと離れた位置に設けられたトランクル
ームとを有する自動車に装備され、 前記始動用蓄電装置は、該エンジンルームに装備されて
おり、 前記汎用バッテリーは、該トランクルーム内部または近
傍のいずれかに装備されている請求項1記載の搭載用電
源システム。 - 【請求項4】前記充電用スイッチは、前記エンジンの停
止中には開いている請求項1記載の搭載用電源システ
ム。 - 【請求項5】前記充電用スイッチは、NO(ノーマリー
・オープン)型リレーを含むリレーおよびMOS型半導
体スイッチを含む半導体スイッチのうちいずれかである
請求項1記載の搭載用電源システム。 - 【請求項6】前記充電用スイッチ制御手段は、前記始動
用蓄電装置の充電率を判定する充電率判定手段を有し、
該充電率が所定量以上であると判定される場合には、前
記充電用スイッチを開く請求項1記載の搭載用電源シス
テム。 - 【請求項7】前記始動用蓄電装置に接続されている電流
センサーを有し、 前記充電率判定手段は、該電流センサーの検出値、該検
出値の積算値および該検出値が所定値以上である時間の
積算値のうちいずれかに基づいて、前記始動用蓄電装置
の充電率を判定する請求項6記載の搭載用電源システ
ム。 - 【請求項8】前記充電用スイッチ制御手段は、前記エン
ジン始動後から前記充電用スイッチが閉じている時間を
積算し、該積算値が所定時間に達すると該充電用スイッ
チを開ける請求項1記載の搭載用電源システム。 - 【請求項9】前記充電用スイッチに直列に接続されて、
前記汎用回路および前記始動用回路の間に挿置されてい
る電流制限用抵抗を有する請求項1記載の搭載用電源シ
ステム。 - 【請求項10】前記充電用スイッチは、NO型リレーで
あり、 前記充電用スイッチ制御手段は、該リレーのリレーコイ
ルに直列で前記電流制限用抵抗に並列に接続されている
半導体ダイオードからなり、 該ダイオードは、前記汎用回路から前記始動用回路へ電
力が流れる向きに取り付けられていることを特徴とする
請求項9記載の搭載用電源システム。 - 【請求項11】前記汎用バッテリーの電圧が所定電圧よ
り低い場合を含む前記エンジン始動時に、前記充電用ス
イッチ制御手段は充電用スイッチを閉じる請求項1記載
の搭載用電源システム。 - 【請求項12】前記始動用蓄電装置の端子電圧を測定す
る電圧センサーと、 前記エンジン始動時に該電圧センサーによる検出値が所
定電圧未満になることを判定する寿命判定手段と、 該寿命判定手段により該検出値が該所定電圧未満である
と判定された場合に該始動用蓄電装置の寿命に関する警
報を発する警報手段とを有する請求項1記載の搭載用電
源システム。 - 【請求項13】前記始動用蓄電装置の端子電圧を測定す
る電圧センサーと、 該電圧センサーによる検出値が所定電圧未満であること
を判定する蓄電判定手段とを備え、 該蓄電判定手段により該検出値が所定電圧未満であると
判定されている場合には、前記エンジン始動時に、前記
充電用スイッチ制御手段は前記充電用スイッチを閉じる
請求項1記載の搭載用電源システム。 - 【請求項14】前記始動用蓄電装置および前記汎用バッ
テリーの充電率を判定する充電率判定手段と、 前記発電機の調整電圧を制御する調整電圧制御手段とを
有し、 該調整電圧制御手段は、該充電率判定手段により該充電
率が所定量以上であると判定された場合には該調整電圧
を低い値とし、これ以外の場合には該調整電圧を高い値
とする作用をもつ請求項1記載の搭載用電源システム。
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1995
- 1995-11-10 JP JP29301795A patent/JP3539598B2/ja not_active Expired - Fee Related
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