JP2011172120A - 送受信方法及び受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号処理の簡素化及び回路の小規模化を実現でき、マルチキャリア伝送に適した送受信方法及び受信装置を提供する。
【解決手段】送信装置は、f=2・f(n=0,1,…,m)(fは基本周波数)で表される周波数を持つ複数の搬送波を直交変調し、多重してマルチキャリア信号を生成し、受信装置は、マルチキャリア信号に含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数でサンプリングし、I信号成分の値Iは、サンプルデータの値s[2m−n・2k]・(−1)をk=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求め、Q信号成分の値Qは、サンプルデータの値s[2m−n・(2k+1)]・(−1)(k+1)をk=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディジタル変調された、互いに周波数の異なる複数の搬送波からなるマルチキャリア信号を送受信する送受信方法及びマルチキャリア信号を受信する受信装置に関するものである。
近年、ディジタル通信分野及びディジタル放送分野では、複数の搬送波を用いて情報を伝送するOFDM(直交周波数分割多重)方式が広く普及している。OFDM方式による信号の送受信は、一般にFFT(高速フーリエ変換)演算によって行われる。FFT演算は、複素乗算を繰り返し行うため、演算処理量が大きく、比較的複雑な処理となる場合が多い。
このような問題を解決するために、OFDM信号などの時間的変動データから周波数成分を抽出する方法とし、FFT演算に代わる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−78104号公報
しかしながら、特許文献1が提案する方法によっても、周波数成分抽出処理は依然として複雑であり、また、この方法は、ある一定量のサンプルデータを一時的に記憶するためのメモリ等の記憶手段を必要とするため、回路の小規模化にも大きな効果が期待できないという問題がある。
さらに、この方法が対象とするマルチキャリア信号の各周波数成分は、すべて互いに振幅が等しいことが前提となっているため、この方法には、振幅変調の適用を必要とする場合や、帯域内の周波数特性によって各周波数成分間に振幅の差異が生じるマルチキャリア伝送には対応できないという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、信号処理の簡素化及び回路の小規模化を実現でき、マルチキャリア信号の送受信に適した送受信方法及び受信装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る送受信方法は、送信装置から送信されるマルチキャリア信号を受信装置で受信する送受信方法であって、前記送信装置は、fを基本周波数とし、mを自然数とした場合に、f=2・f(ここで、n=0,1,…,m)で表される周波数を持つ第1乃至第nの搬送波を使用し、前記第1乃至第nの搬送波のそれぞれを、異なるベースバンド信号によってディジタル直交変調し、ディジタル直交変調された前記第1乃至第nの搬送波を多重して前記マルチキャリア信号を生成し、前記受信装置は、前記マルチキャリア信号に含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数である4f=2m+2・fの周波数で、前記マルチキャリア信号をサンプリングして、前記基本周波数の1周期ごとに2m+2個のサンプルデータからなるサンプルデータ系列を取得し、s[i](ここで、i=0,1,…,2m+2−1)を、前記基本周波数の1周期に含まれる2m+2個の前記サンプルデータの値とし、Iを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のI信号成分の値とし、Qを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のQ信号成分の値とした場合に、前記I及び前記Qを求める復調処理を行い、前記Iは、s[2m−n・2k]・(−1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求められ、前記Qは、s[2m−n・(2k+1)]・(−1)(k+1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求められることを特徴としている。
本発明の他の態様に係る受信装置は、fを基本周波数とし、mを自然数とした場合に、f=2・f(ここで、n=0,1,…,m)で表される周波数を持つ第1乃至第nの搬送波を使用し、前記第1乃至第nの搬送波のそれぞれを、異なるベースバンド信号によってディジタル直交変調し、ディジタル直交変調された前記第1乃至第nの搬送波を多重してマルチキャリア信号を生成する送信装置から送信された、前記マルチキャリア信号を受信する受信装置であって、前記マルチキャリア信号に含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数である4f=2m+2・fの周波数で、前記マルチキャリア信号をサンプリングして、前記基本周波数の1周期ごとに2m+2個のサンプルデータからなるサンプルデータ系列を取得するサンプリング手段と、s[i](ここで、i=0,1,…,2m+2−1)を、前記基本周波数の1周期に含まれる2m+2個の前記サンプルデータの値とし、Iを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のI信号成分の値とし、Qを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のQ信号成分の値とした場合に、前記I及び前記Qを求める復調処理を行う復調手段とを有し、前記Iは、s[2m−n・2k](−1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより得られた値であり、前記Qは、s[2m−n・(2k+1)](−1)(k+1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより得られた値であることを特徴としている。
本発明に係る送受信方法によれば、受信装置における信号処理の簡素化及び回路の小規模化を実現しつつ、マルチキャリア信号の送受信を行うことができるという効果が得られる。
また、本発明に係る受信装置によれば、信号処理の簡素化及び回路の小規模化を実現しつつ、マルチキャリア信号の受信を行うことができるという効果が得られる。
本発明に係る実施の形態1の送受信方法を実施するための送信装置の回路構成を概略的に示す図である。 実施の形態1の送受信方法を実施するための受信装置の回路構成を概略的に示す図である。 (a)〜(d)は、図1に示す送信装置の各部における信号波形の一例を示す図である。 図2の受信装置におけるサンプリング後のマルチキャリア信号の一例を示す図である。 図2の受信装置におけるサンプリングデータ系列の各サンプルデータを示す図である。 本発明に係る実施の形態2の送受信方法における信号波形の一例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の送受信方法を実施するための送信装置100の回路構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、送信装置100は、3本の搬送波C,C,Cを使い、送信データをQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調し、QPSK変調によって生成された信号成分を合成してマルチキャリア信号SMCを生成し、これを送信手段(図示せず)から送信する。図1に示されるように、送信装置100は、送信データSを各搬送波に割り当てるためのシリアル−パラレル変換器(S/P)1と、送信装置100で使用される搬送波周波数の中で最も高い搬送波周波数を発生するための発振回路2と、発振回路2の出力を分周する分周器(「÷2」)21と、分周器21の出力を分周する分周器(「÷2」)22と、各搬送波を送信データSで変調する直交変調器11,12,13と、変調された各搬送波C,C,Cを合成する加算器3と、加算器3の出力を伝送路に送出するためのアンプ4とを備える。
図2は、実施の形態1の送受信方法を実施するための受信装置200の回路構成を概略的に示す図である。受信装置200は、3種類の搬送波を含むアナログのマルチキャリア信号SMCを受信手段(図示せず)で受信し、受信したマルチキャリア信号SMCを復調し、復調された信号からベースバンド信号SBBを生成する。受信装置200は、複数の復調ブロック31,32,33,34,35,36と、受信したマルチキャリア信号SMCをサンプリングしてディジタル値のデータに変換するアナログ/ディジタル(A/D)変換器5と、A/D変換器5によって得られたサンプルデータ系列から各搬送波の復調に必要となるサンプルデータだけを選択して、復調ブロック31,32,…,36へ送る選択回路6と、クロック発生回路7と、復調ブロック31,32,…,36で実行する演算のタイミングを制御するタイミング制御回路8とを備える。復調ブロック31,32,…,36の各々は、符号反転回路41と、入力切り換え回路51と、累積加算器61と、ビットシフト回路71とを有している。クロック発生回路7が発生するクロックは、サンプリングクロックとしてA/D変換器5に供給され、その周波数は、マルチキャリア信号SMCに含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数である。
図1及び図2に示されるマルチキャリア信号SMCに含まれる搬送波の数である「3」は、例示であって、搬送波の数はこれに限定されない。搬送波の数を変更する場合、図1の直交変調器11,12,13は、搬送波の数と同数にし、分周器21,22の数は、搬送波の数より1少ない数にし、図2の復調ブロック(31,32,…,36)の数は、使用する搬送波の数の2倍にする。
また、図1及び図2は、各機能ブロックをハードウェアによって実現することを想定して記載しているが、これらの機能ブロックの一部又は全部を、ソフトウェアなどによって実行するように、送信装置100及び受信装置200を構成してもよい。
図1に示される送信装置100においては、送信するマルチキャリア信号SMCに含まれる3本の搬送波は、すべて正弦波を位相変調したものであり、搬送波の周波数は、それぞれf,f,fとする。周波数fは、すべての搬送波C,C,Cの中で最も低い周波数であり、これを基本周波数とする。搬送波Cの周波数fは、基本周波数fの2倍の周波数であり、搬送波Cの周波数fは、基本周波数fの4倍の周波数である。
発振回路2は、最も周波数の高い搬送波に対応する周波数fのローカル信号LOを発生する。搬送波Cに対応するローカル信号LOは、周波数がローカル信号LOの2分の1であるから、ローカル信号LOを分周器21によって2分周することで得られる。搬送波Cに対応するローカル信号LOは、周波数がローカル信号LOの4分の1であるから、ローカル信号LOを分周器21,22によって4分周することで得られる。送信データSでは、6ビットのデータを一組のデータとしており、6ビットのデータを1シンボルのデータとしており、6ビットのデータは、3本の搬送波C,C,CのI信号成分I,I,I及びQ信号成分Q,Q,Qに割り当てられる。シンボルレート及びシンボルタイミングは、3本の搬送波C,C,Cに対して共通である。なお、記号I,I,Iは、I信号成分I,I,Iの値を示す記号としても用いる。また、記号Q,Q,Qは、Q信号成分Q,Q,Qの値を示す記号としても用いる。
各搬送波C,C,Cの周波数は、基本周波数の2のべき乗倍の周波数であればよく、基本周波数と等しい搬送波周波数を含まなくてもよい。
また、各搬送波C,C,Cの波形は、正弦波に限らず、方形波又は三角波などの他の波形とすることもできる。
さらに、実施の形態1における変調方式は、ディジタル位相変調(PSK)に限らず、ディジタル振幅変調(ASK)であってもよい。
さらにまた、上記の説明では、3本の搬送波C,C,Cのそれぞれに対してQPSK変調、すなわち、4値位相変調を適用する場合を想定して1シンボルを6ビットとしているが、1シンボル当たりのビット数を、各搬送波C,C,Cに対する変調の多値数(実施の形態1では4値)と異なる値にすることもできる。多値数を4より大きい値にする場合の送信装置は、図1のシリアル−パラレル変換回路1をマッピング回路に置き換え、各搬送波に対応するI信号成分及びQ信号成分をバイナリ信号ではなく多値信号化することで実現できる。なお、このような構成の送信装置は、PSK変調とASK変調の組み合わせであるディジタルQAM変調にも対応可能となる。
また、実施の形態1における変調方式及び変調の多値数は、搬送波ごとに異なる値にしてもよい。
図3(a)〜(d)は、送信装置100の各部における信号波形の一例を示す図である。図3(a)〜(d)において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。図3(a)は、記号I,Qで示される2ビットの情報データによって搬送波CがQPSK変調される場合を示し、図3(b)は、記号I,Qで示される2ビットの情報データによって搬送波CがQPSK変調される場合を示し、図3(c)は、記号I,Qで示される2ビットの情報データによって搬送波CがQPSK変調される場合を示し、図3(d)は、3本の搬送波C,C,Cを合成してマルチキャリア信号SMCが得られることを示している。言い換えれば、図3(a)〜(d)は、記号I,Q,I,Q,I,Qで示される6ビットの情報データによって搬送波C,C,CがQPSK変調され、さらに、これら3本の搬送波C,C,Cを合成してマルチキャリア信号SMCが得られることを示している。また、6ビットの情報データでありI信号成分及びQ信号成分(I,Q,I,Q,I,Q)は、1シンボル周期毎に更新される。
図4は、受信装置200におけるサンプリング後のマルチキャリア信号の一例を示す図である。図4は、受信装置200が、受信したマルチキャリア信号SMCを最高の搬送波周波数fの4倍の周波数4fでA/D変換して離散データの時系列になる様子を示している。図4において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。
図5は、受信装置200におけるサンプリングデータ系列の各サンプルデータを示す図である。図5は、基本周波数fの1周期分の受信サンプルデータを示しており、受信装置200における復調の演算処理を説明のために各サンプルデータに番号を付している。図5において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。
図4及び図5においては、サンプリング周波数は、最高搬送波周波数fの4倍、すなわち、4fであり、この例では、最高の搬送波周波数fは基本周波数fの4倍、すなわち、4fである。したがって、サンプリング周波数は、基本周波数fの16倍、すなわち、16fとなることから、基本周波数fの1周期の中に16点のサンプルデータが得られる。これらの16点のサンプルデータをs[0],s[1],…,s[15]で示す。また、以下の説明においては、サンプルデータの値も、「s[ ]」、例えば、s[0],s[1],…,s[15]で示す。
以下に、受信装置200における復調動作を説明する。復調動作は、基本周波数fの1周期を単位として行い、各搬送波のI信号成分及びQ信号成分に対応してそれぞれ独立した演算を行う。既に説明したように、受信したマルチキャリア信号SMCは、A/D変換器5によってディジタルデータとなり、サンプリング周期毎に選択回路6に入力される。選択回路6は、復調ブロック31,32,…,36に対して、後述する所定の規則に従い、それぞれの復調ブロック31,32,…,36に必要な番号のサンプルデータのみを送る。I信号成分Iに対応する復調ブロック31の中では、符号反転回路41と入力切り換え回路51によって、入力されるサンプルデータに対して1つおきに符号反転の処理を行う。累積加算器61は、入力切り換え回路51から送られるサンプルデータを累積加算し、その結果を基本周波数fの1周期の期間の最後にビットシフト回路71へ送り、累積値をリセットする。ビットシフト回路71は、累積加算器61から送られた値を所定のビット数だけ右シフトする。ここまでの一連の処理により、I信号成分Iの復調結果が得られる。
復調ブロック32,…,36でも並行して同様の処理を行い、Q信号成分Q、I信号成分I、Q信号成分Q、I信号成分I、及びQ信号成分Qの各信号成分の復調結果が得られる。
復調動作の演算内容を、数式を使ってより具体的に説明すると、次式1〜6のようになる。
={ s[0]−s[8]}/2 (式1)
={−s[4]+s[12]}/2 (式2)
={ s[0]−s[4]+s[8] −s[12]}/4 (式3)
={−s[2]+s[6]−s[10]+s[14]}/4 (式4)
={ s[0]−s[2] +s[4] −s[6]
+s[8]−s[10]+s[12]−s[14]}/8 (式5)
={−s[1]+s[3] −s[5] +s[7]
−s[9]+s[11]−s[13]+s[15]}/8 (式6)
上記の演算を実行するに当たっては、s[0],s[1],…,s[15]の各サンプルデータのすべてが同時に存在する必要はなく、順次入力されるサンプルデータを必要に応じて累積加算し、その結果を保持すればよいので、式1〜6の演算は、サンプリング周期毎の逐次的な処理で実行することができる。
次に、上記の規則に従う演算によってマルチキャリア信号SMCに含まれる各搬送波の成分を分離して復調できる原理を説明する。
まず、I信号成分Iの復調を説明する。I信号成分Iは、サンプルデータs[0]に、符号反転したサンプルデータs[8]を加算し、2で割ることで復調される。サンプルデータs[0]とs[8]は、搬送波Cの周波数fで見ると、周波数fの1周期の2分の1周期だけ互いにずれた位相の位置にある。そのため、マルチキャリア信号SMCに含まれる搬送波Cの成分に限って見れば、サンプルデータs[8]を符号反転するとサンプルデータs[0]に等しい値になる。したがって、サンプルデータs[0]に符号反転したサンプルデータs[8]を加算することは、サンプルデータs[0]を2倍することに等しい。
これに対して、搬送波Cの周波数fで見ると、サンプルデータs[0]とs[8]は、周波数fの1周期離れた同じ位相の位置にある。したがって、搬送波Cの成分に限って見れば、サンプルデータs[8]を符号反転してサンプルデータs[0]に加算すると、打ち消しあってゼロになる。
同様に、搬送波Cの周波数fで見ると、s[0]とs[8]は、周波数fの2周期離れた同じ位相の位置であるため、搬送波Cの場合と同様に、演算で打ち消される。このように、s[0]+(−s[8])で、搬送波C,Cの成分は、打ち消され、搬送波CのI信号成分Iだけが加算されて2倍になる。したがって、s[0]+(−s[8])を2で割ることで、I信号成分Iの復調結果が得られる。
同様の演算を、4サンプル、すなわち、搬送波Cの周波数fの4分の1周期ずらしたタイミングで行うことにより、Q信号成分Qの復調結果が得られる。
次に、I信号成分Iの復調について説明する。I信号成分Iは、サンプルデータs[0]から2サンプル間隔で、交互に符号反転しながら累積加算し、加算したサンプル数で割ることにより、復調される。搬送波Cの成分に限って見ると、2サンプル間隔は、周波数fの1周期の2分の1周期間隔に等しいため、交互に符号反転しながら累積加算することは、同位相のサンプル点を累積加算することに等しい。
これに対して、搬送波Cの成分に限って見ると、周波数fの1周期の4分の1周期間隔で交互に符号反転しながら2周期にわたって累積加算することになる。このとき、1つのサンプル点に対して、周波数fの1周期の2分の1周期離れた位相のサンプル点が必ず含まれており、かつ、符号反転の有無は、等しく処理される。したがって、周波数fの2周期のすべてのサンプル点を累積加算すると、すべてのサンプル点に対して互いに打ち消しあうサンプル点が存在するため、搬送波Cの成分は、すべて打ち消される。
同様に、搬送波Cの成分に限って見ると、周波数fの1周期の8分の1周期間隔で交互に符号反転しながらの周波数fの1周期にわたって累積加算することになり、同様に、すべて打ち消される。このように、前記の演算により、搬送波C,Cの成分は、打ち消され、搬送波Cの成分だけが加算されて8倍になる。搬送波Cの成分を8で割ることで、I信号成分Iの復調結果が得られる。
同様の演算を、1サンプル、すなわち、搬送波Cの4分の1周期ずらしたタイミングで行うことにより、Q信号成分Qの復調結果が得られる。
さらに、搬送波C成分についても、同様の理由により、I信号成分I及びQ信号成分Qの復調結果が得られる。
以上の説明は、搬送波の本数が3本の場合であるが、搬送波の本数をn本(ここで、n=0,1,…,m)の場合の送受信方法を説明する。ここで、mは自然数である。
まず、送信装置100は、f=2・fで表される周波数を持つ第1乃至第nの搬送波を使用し、第1乃至第nの搬送波のそれぞれを、異なるベースバンド信号によってディジタル直交変調し、ディジタル直交変調された第1乃至第nの搬送波を多重してマルチキャリア信号SMCを生成する。
受信装置200は、マルチキャリア信号SMCに含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数である4f=2m+2・fの周波数で、マルチキャリア信号SMCをサンプリングして、基本周波数fの1周期ごとに2m+2個のサンプルデータからなるサンプルデータ系列を取得する。
そして、s[i](ここで、i=0,1,…,2m+2−1)を、基本周波数fの1周期に含まれる2m+2個のサンプルデータの値とし、Iを、1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のI信号成分の値とし、Qを、1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のQ信号成分の値とした場合に、受信装置200は、I及びQを求める復調処理を以下のように行う。
受信装置200は、Iを、s[2m−n・2k]・(−1)をk=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求め、Qを、s[2m−n・(2k+1)]・(−1)(k+1)をk=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求める。
上記演算は、次式7及び式8で表すことができる。
Figure 2011172120
ただし、搬送波番号n=0の搬送波の周波数は、基本周波数fに等しく、搬送波番号nの搬送波の周波数fは、基本周波数fに対してf=2・fの関係を満たすものとする。また、サンプルデータは、マルチキャリア信号SMCに含まれる最高の搬送波周波数に対して4倍の周波数でサンプリングされたものである。式7及び式8の演算は、基本周波数fの1周期を単位として処理するものであるから、1周期に含まれるサンプルデータは、s[0]からs[2m+2−1]までの、2m+2個になっている。
このように、実施の形態1の送受信方法及び受信装置によれば、間引き、符号反転、加算、ビットシフトという簡単な演算の組み合わせだけで、かつ、過去のサンプルデータを保持する記憶手段を使うことなく逐次的な演算処理で、マルチキャリア信号SMCの復調を実現することが可能となるため、回路の小規模化、データ処理の簡素化及び高速化を実現できる。
実施の形態2.
上記実施の形態1の送受信方法においては、伝送路上の反射などの影響により、受信装置200が受信する信号に遅延波が重畳する場合がある。遅延波が無視できないレベルで重畳すると、シンボル境界付近でシンボル間干渉に起因する波形歪みが生じ、受信誤りを起こす可能性が高まる。このような受信誤りを回避するために、シンボル境界(シンボルの先頭)から一定の期間をガードタイムとみなし、このガードタイム中のサンプルデータを受信装置200による復調処理に使用しないようにしてもよい。
実施の形態2の送受信方法は、シンボル境界から一定の期間をガードタイム(GI)とみなし、このガードタイム中のサンプルデータを受信装置200による復調処理に使用しないようにした点が、実施の形態1の送受信方法と相違する。このような送受信方法を実施可能にするためには、送信装置100にガードタイムを挿入する回路(図示せず)を追加するとともに、受信装置200においては、ガードタイムにおる信号を復調処理に使用しない回路(例えば、選択回路6内)を追加すればよい。他の点について、実施の形態2の送受信方法は、実施の形態1の送受信方法と同じである。したがって、実施の形態2の説明に際しては、図1及び図2をも参照する。
図6は、本発明に係る実施の形態2の送受信方法における信号波形の一例を示す図である。図6において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示す。図6に示されるように、受信装置200において、1シンボル期間中で、復調の演算処理に使用する期間PAは、基本周波数f0の1周期の整数倍(図6においては、一例として、2倍としている。)とする必要がある。一方、受信装置200における、復調処理に使用しない期間PG、すなわち、ガードタイムは、基本周波数f0の1周期の整数倍とする必要はないが、サンプリング周波数の1周期(サンプリング周期)の整数倍としておくことが望ましい。この理由は、ガードタイムを、サンプリング周期の整数倍としておけば、受信装置200におけるサンプリングは、一定周期で継続的に行うことができ、シンボル先頭から所定の個数のサンプルデータを破棄するだけで、復調の演算処理を行うことができるからである。
したがって、ガードタイムを設ける場合には、シンボル長を、基本周波数の1周期の整数倍とサンプリング周期の整数倍との和とすることにより、受信装置200におけるサンプリング周期を一定としたままで、復調の演算処理の単位長、すなわち、基本周波数の1周期より短い単位でガードタイムの長さを選ぶことができる。このように、実施の形態2の送受信方法によれば、受信装置200における処理を複雑にすることなく、効率よくシンボル間干渉の影響による受信誤りを抑制することができる。
1 シリアル−パラレル変換器、 2 発振回路、 3 加算器、 4 アンプ、 5 A/D変換器、 6 選択回路、 7 クロック発生回路、 8 タイミング制御回路、 11,12,13 直交変調器、 21,22 分周器、 31,32,33,34,35,36 復調ブロック、 41 符号反転回路、 51 入力切り換え回路、 61 累積加算器、 71 ビットシフト回路、 100 送信装置、 200 受信装置、 C,C,C 搬送波、 I,I,I I信号成分、 Q,Q,Q Q信号成分、 S 送信データ、 SMC マルチキャリア信号、 SBB ベースバンド信号。

Claims (4)

  1. 送信装置から送信されるマルチキャリア信号を受信装置で受信する送受信方法であって、
    前記送信装置は、
    を基本周波数とし、mを自然数とした場合に、f=2・f(ここで、n=0,1,…,m)で表される周波数を持つ第1乃至第nの搬送波を使用し、前記第1乃至第nの搬送波のそれぞれを、異なるベースバンド信号によってディジタル直交変調し、
    ディジタル直交変調された前記第1乃至第nの搬送波を多重して前記マルチキャリア信号を生成し、
    前記受信装置は、
    前記マルチキャリア信号に含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数である
    4f=2m+2・fの周波数で、前記マルチキャリア信号をサンプリングして、前記基本周波数の1周期ごとに2m+2個のサンプルデータからなるサンプルデータ系列を取得し、
    s[i](ここで、i=0,1,…,2m+2−1)を、前記基本周波数の1周期に含まれる2m+2個の前記サンプルデータの値とし、Iを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のI信号成分の値とし、Qを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のQ信号成分の値とした場合に、前記I及び前記Qを求める復調処理を行い、
    前記Iは、s[2m−n・2k]・(−1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求められ、
    前記Qは、s[2m−n・(2k+1)]・(−1)(k+1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより求められる
    ことを特徴とする送受信方法。
  2. 前記基本周波数の周期の整数倍の時間をシンボル長とすることを特徴とする請求項1に記載の送受信方法。
  3. 前記基本周波数の周期の整数倍と前記サンプリングにおけるサンプリング周期の整数倍とを加算した時間をシンボル長とすることを特徴とする請求項1に記載の送受信方法。
  4. を基本周波数とし、mを自然数とした場合に、f=2・f(ここで、n=0,1,…,m)で表される周波数を持つ第1乃至第nの搬送波を使用し、前記第1乃至第nの搬送波のそれぞれを、異なるベースバンド信号によってディジタル直交変調し、ディジタル直交変調された前記第1乃至第nの搬送波を多重してマルチキャリア信号を生成する送信装置から送信された、前記マルチキャリア信号を受信する受信装置であって、
    前記マルチキャリア信号に含まれる最高の搬送波周波数の4倍の周波数である
    4f=2m+2・fの周波数で、前記マルチキャリア信号をサンプリングして、前記基本周波数の1周期ごとに2m+2個のサンプルデータからなるサンプルデータ系列を取得するサンプリング手段と、
    s[i](ここで、i=0,1,…,2m+2−1)を、前記基本周波数の1周期に含まれる2m+2個の前記サンプルデータの値とし、Iを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のI信号成分の値とし、Qを、前記1乃至第nの搬送波のそれぞれに含まれるベースバンド信号のQ信号成分の値とした場合に、前記I及び前記Qを求める復調処理を行う復調手段と
    を有し、
    前記Iは、s[2m−n・2k](−1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより得られた値であり、
    前記Qは、s[2m−n・(2k+1)](−1)(k+1)を、k=0からk=2n+1−1までの範囲内で累積加算した値を、2n+1で除算することにより得られた値である
    ことを特徴とする受信装置。
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