JP2011171510A - 荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】複数の補正マップで描画位置を補正する場合に効率的に処理を行なうことが可能な描画装置を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の描画装置100は、描画位置を補正するための複数の補正量マップデータを記憶する記憶装置142と、複数の補正量マップデータを入力し、複数の補正量マップデータから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置に定義される部分データを抽出する抽出部12と、抽出された部分データを用いて各補正量マップデータの部分マップを作成する部分マップ作成部14と、作成された複数の部分マップを合成する合成部16と、合成された合成マップに定義された補正量を用いて補正された各ショット位置に荷電粒子ビームを照射することによって試料にパターンを描画する描画部150と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置に係り、例えば、電子ビームを用いて試料に所定のパターンを描画する描画装置における描画位置の補正を行なう手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図9は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置(EB(Electron beam)描画装置)における第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
ここで、電子ビーム描画装置においては、寸法精度と共に位置精度は重要な要素となる。そこで、電子ビーム描画装置では、描画装置の座標系を理想的な座標系に補正するため、描画される試料の全面を所定のグリッド寸法でメッシュ状に分割し、各メッシュの頂点の位置を測定する。そして、測定された位置と設計上の位置との誤差から描画装置の座標系を補正している(かかる機能を「グリッドマッチングコレクション:GMC」機能と呼ぶ。以下、かかる機能による補正をGMCという。)。具体的には、レジストが塗布されたマスクブランクスの上述した各メッシュの頂点の位置に相当する位置にGMC測定用のパターンを描画する。そして、かかるマスクを現象及びエッチング等のプロセス処理を行なって、描画されたパターンから位置精度の測定を行なっていた。そして、得られた結果から描画装置の座標系を補正している。
GMCでは、例えばマップ補正が用いられる。描画装置では、GMC用の補正マップ以外にも複数の補正マップを用いて、描画位置を補正する場合がある。
ここで、経年変化する装置の座標系のずれを補正する技術に関連して、マルチビーム型電子ビーム装置において露光毎に行う各ビームのキャリブレーションについての記載が文献に開示されている(例えば、特許文献1参照)。かかる技術では、ステージ上の一箇所に配置されたファラデーカップやマーク群にビームを照射して、測定された位置と設計位置との関係からビーム座標系と偏向座標系とを一致させている。しかしながら、位置精度は、描画されるマスク面内の位置に依存して変化するため、一点の位置を測定しただけでは、十分な座標系の補正を行なうことは困難である。
特開平9−330867号公報
ここで、描画位置を補正する複数の補正マップを適用する場合、これらの複数の補正マップを合成する必要がある。
図10は、従来のマップ合成の仕方を説明するための概念図である。
図11は、図10のGMCマップと局所マップとを重ねた様子を示す概念図である。
図12は、GMCマップと局所マップとを合成した結果を示す概念図である。
例えば、上述したGMC用の補正マップの他に、GMC用の補正マップ(マップ1)では補正しきれない局所的な位置ずれを補正する局所補正用の外部マップ(マップ2)を用いる場合、これらのマップを合成する必要がある。かかるマップの合成は、1回の描画処理(ジョブ)毎に行う必要があり、かかるジョブの描画領域に適用される補正値を算出する必要がある。描画対象となるマスクのマスク面全体に対して、今回描画するジョブの描画領域が、例えば、図11に示すように一部の狭い領域だけであった場合でも、従来、マスク面全体についてマップを合成していた。これにより、図12に示すように、各ジョブの描画領域毎にマスク全面を覆うことができる合成マップを作成していた。そのため、実際に描画に使用しない領域まで合成処理を行うため無駄な計算時間が増えてしまうといった問題があった。また、無駄な計算が多い分、実際には使用しない計算中のデータを保存するため、無駄なメモリ使用が増えてしまうといった問題があった。同様に、計算後のマップデータを保存するため、記憶装置の無駄な記憶容量使用が増えてしまうといった問題があった。その結果、描画処理にかかる時間が増え、描画時間が長くかかってしまうといった問題があった。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、複数の補正マップで描画位置を補正する場合に効率的に処理を行なうことが可能な描画装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
描画位置を補正するための複数の補正量マップデータを記憶する記憶装置と、
複数の補正量マップデータを入力し、複数の補正量マップデータから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置に定義される部分データを抽出する抽出部と、
抽出された部分データを用いて各補正量マップデータの部分マップを作成する部分マップ作成部と、
作成された複数の部分マップを合成する合成部と、
合成された合成マップに定義された補正量を用いて補正された各ショット位置に荷電粒子ビームを照射することによって試料にパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
かかる構成により、必要な領域の各ショット位置における部分データでマップを作成できる。よって、無駄な領域のマップ作成が不要となる。
また、複数の部分マップは、それぞれ独立したグリットピッチが設定され、
合成部は、大きいグリットピッチの部分マップを小さいグリットピッチの部分マップのサイズに合わせてから合成すると好適である。
また、合成マップは、複数の部分マップが示す領域以外の領域はデータ無し領域として作成されると好適である。
また、複数の補正量マップデータは、それぞれ独立したグリットピッチのグリットによるメッシュ領域が設定され、
部分マップ作成部は、外周端がそれぞれのグリット位置に合うように各補正量マップデータの部分マップを作成すると好適である。
本発明の他の態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
描画位置を補正するための複数の補正量マップデータを記憶する記憶装置と、
複数の補正量マップデータを入力し、複数の補正量マップデータを合成する合成部と、
合成された合成マップから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置に定義される部分データを抽出する抽出部と、
抽出された部分データを用いて部分マップを作成する部分マップ作成部と、
作成された部分マップに定義された補正量を用いて補正された各ショット位置に荷電粒子ビームを照射することによって試料にパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
かかる構成により、最終的に作成されるマップのデータ量を削減できる。
本発明によれば、複数の補正マップで描画位置を補正する場合に効率的に処理を行なうことができる。よって、無駄な計算時間を抑制できる。また、無駄なメモリ使用を抑制できる。また、計算後のマップデータを保存するための記憶装置の無駄な記憶容量使用を抑制できる。その結果、描画処理にかかる時間を短縮でき、全体の描画時間を短縮することが可能となる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における補正量マップを説明するための概念図である。 実施の形態1における各描画領域と各部分マップの領域との一例を示す概念図である。 実施の形態1における合成マップの一例を示す概念図である。 実施の形態1における合成マップの作成の仕方の一例を示す概念図である。 実施の形態1における合成マップの一例を示す概念図である。 実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 従来のマップ合成の仕方を説明するための概念図である。 図10のGMCマップと局所マップとを重ねた様子を示す概念図である。 GMCマップと局所マップとを合成した結果を示す概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、および偏向器208が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機ユニット110、偏向制御回路120、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,143を有する。偏向制御回路120、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,143は、図示しないバスを介して互いに接続されている。
制御計算機ユニット110内には、入力部10、抽出部12、部分マップ作成部14、合成部16、判定部18、ショットデータ生成部20、及びメモリ30が配置される。ショットデータ生成部20内には、描画データ処理部22と補正部24とが配置される。入力部10、抽出部12、部分マップ作成部14、合成部16、判定部18、及びショットデータ生成部20は、それぞれ電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。また、入力部10、抽出部12、部分マップ作成部14、合成部16、判定部18、及びショットデータ生成部20に入出力される情報および演算中の情報はメモリ30にその都度格納される。
記憶装置140には、レイアウトデータとなる描画データが装置外部から入力され、格納される。例えば、描画処理の対象となる各ジョブの描画データが格納される。また、記憶装置142には、描画位置を補正するための複数の補正量マップのマップデータが装置外部から入力され、格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、位置偏向用には、偏向器208を用いているが、主副2段の多段偏向器を用いても好適である。
図2は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図2において、実施の形態1における描画方法は、ショットデータ生成工程(S100)と、読み込み工程(S102)と、抽出工程(S104)と、部分マップ作成工程(S106)と、合成工程(S108)と、ショットデータ補正工程(S110)と、判定工程(S112)と、描画工程(S120)という一連の工程を実施する。
図3は、実施の形態1における補正量マップを説明するための概念図である。図3において、補正量マップは、描画される試料101の試料面50内の所定の領域60を所定の寸法のピッチPでメッシュ状にx,y方向のグリット62を定義することで分割し、直交するx,y方向のそれぞれのグリット線が交差する各頂点の位置に補正量を定義する。図3では、補正量を例えばベクトルで表した例を示している。かかる補正量は、描画処理を行なう前に予め求めておく。例えば、レジストが塗布されたマスクブランクスの上述した各メッシュの頂点の位置に相当する位置に補正量の測定用のパターンを描画する。そして、かかるマスクを現象及びエッチング等のプロセス処理を行なって、描画されたパターンから位置精度の測定を行なう。そして、得られた結果から設計上の位置との差を求めて補正量を算出すればよい。或いは、得られた補正量を多項式で近似して得られた近似式から得られる各メッシュの頂点の位置に相当する補正量を定義してもよい。また、例えば、局所的に大きく描画位置にずれが生じる位置がある場合には、その位置を含む所定の領域60について、所定の寸法のピッチPでメッシュ状にx,y方向のグリット62を定義することで分割し、x,y方向のグリット線が交差する各頂点の位置に補正量を定義する。このようにして、予め複数の補正量マップを作成し、各マップのマップデータを記憶装置142に格納しておく。よって、複数の補正量マップは、グリット62間のピッチがそれぞれ独立に定義される。
ショットデータ生成工程(S100)として、描画データ処理部22は、記憶装置140から描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行なって、描画装置100用のフォーマットのショットデータを生成する。かかるショットデータは描画位置補正を行なう前のデータとなる。
読み込み工程(S102)として、入力部10は、記憶装置142から複数の補正量マップのマップデータを入力する。また、入力部10は、今回の描画処理(ジョブ)で描画対象となる描画領域の描画開始位置と描画終了位置の情報を入力する。
抽出工程(S104)として、抽出部12は、複数の補正量マップのマップデータを入力し、かかる複数の補正量マップデータから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置における部分データを抽出する。これにより全体のデータを抽出する場合よりも計算量を低減できる。よって、計算中のメモリ使用も少なくできる。
図4は、実施の形態1における各描画領域と各部分マップの領域との一例を示す概念図である。図4において、今回のジョブの描画領域80aが、試料面50のある一部分である場合、抽出部12は、実線で示す補正量マップ70aのマップデータから今回のジョブの描画領域80aと一部でも重なるメッシュ領域(太線のメッシュ領域)の各頂点に定義された補正量を部分データとして抽出する。抽出部12は、今回のジョブの描画領域80aの描画開始位置と描画終了位置の情報を入力することで、描画開始位置と描画終了位置からかかる2点を対角するx,y方向に延びる辺で構成される長方形を描画領域80aとして求めることができる。そして、描画領域80aがわかれば、描画領域80aと一部でも重なるメッシュ領域(太線のメッシュ領域)を求めることができる。そして、メッシュ領域(太線のメッシュ領域)がわかれば、各頂点に定義された補正量を抽出できる。他の補正量マップのマップデータからも、同様に、今回のジョブの描画領域80aと一部でも重なるメッシュ領域(太線のメッシュ領域)の各頂点に定義された補正量を部分データとしてそれぞれ抽出する。
部分マップ作成工程(S106)として、部分マップ作成部14は、抽出された部分データを用いて補正量マップデータの部分マップを作成する。部分マップ作成部14は、外周端がそれぞれのグリット位置に合うように各補正量マップデータの部分マップを作成する。図4の例では、描画領域80aと一部でも重なるメッシュ領域(太線のメッシュ領域)を領域とする部分マップ72aが作成される。他の補正量マップにおいて抽出された部分データについても、抽出された部分データを用いて、同様に、補正量マップデータの部分マップをそれぞれ作成する。
合成工程(S108)として、合成部16は、作成された複数の部分マップを合成する。これにより試料面全体のデータを合成する場合よりも計算量を低減できる。よって、計算中のメモリ使用も少なくできる。
図5は、実施の形態1における合成マップの一例を示す概念図である。試料面50内のある補正量マップから作成された部分マップは、描画範囲で示す今回のジョブの描画領域と重なるメッシュ領域で作成される。補正量マップのマップデータは、マップの開始位置(mp start)とグリットピッチ(mp pitch:ピッチ幅)が定義される。かかる情報から各グリット線の位置を求めることができる。そして、上述したように今回のジョブの描画領域の描画開始位置(cl start)と描画終了位置(cl end)の情報がわかっているので、上述したように部分マップの領域を求めることができる。そして、各補正量マップから作成された部分マップを合成することで合成マップを作成できる。ここで、複数の部分マップは、それぞれ独立したグリットピッチが設定されているので、合成部16は、大きいグリットピッチの部分マップを小さいグリットピッチの部分マップのサイズに合わせてから合成する。そして、作成された合成マップはグリットピッチ(C mp pitch:ピッチ幅)のグリット線で定義されたマップとなる。
図6は、実施の形態1における合成マップの作成の仕方の一例を示す概念図である。例えば、図6に示すようにグリットピッチP1の部分マップ74とグリットピッチP2の部分マップ76を合成する場合、合成部16は、大きいグリットピッチP1の部分マップ74を小さいグリットピッチP2の部分マップ76のピッチサイズに合わせてから合成する。グリットピッチ幅が小さい方が、解像度が高いので、小さい方に合わせることで合成された合成マップ90の解像度を高めることができる。ピッチサイズの変更は、新たな頂点位置の補正量は、新たな頂点位置を取り囲む元のサイズの補正量を外挿により補間して求めればよい。例えば、線形補間によって求めることができる。
図7は、実施の形態1における合成マップの一例を示す概念図である。図7において、合成マップ90は、描画される試料101の試料面50内の領域を合成した部分マップのうちの小さい寸法のピッチでメッシュ状にx,y方向のグリットで定義され、グリット線が交差する各頂点の位置に補正量が定義される。図7では、今回のジョブの描画領域82と重なるメッシュ領域92の頂点だけに補正量が定義される。図7では、補正量を例えばベクトルで表した例を示している。その際、合成マップ90は、合成に用いた複数の部分マップが示すメッシュ領域92以外の領域はデータ無し領域として作成される。これによりデータ量を小さくできる。合成後の合成マップのマップデータは例えば記憶装置143に格納される。実施の形態1の合成マップのデータ量は、試料面全体を合成した場合のデータ量より小さいのでその分記憶装置143の容量を小さくできる。
ショットデータ補正工程(S110)として、補正部24は、作成された合成マップに定義された補正量を用いて、描画データ処理部22で生成されたショットデータの各ショット位置を補正する。補正の仕方は、各ショット位置を取り囲む合成マップの頂点に定義された補正量を外挿して補間することで各ショット位置の補正量を算出する。そして、算出された各ショット位置の補正量を対応するショット位置に加算することで位置を補正する。今回のジョブの描画領域の補正されたショットデータは、記憶装置143に格納される。
判定工程(S112)として、判定部18は、今回のジョブの描画領域の他に、他のジョブの描画領域があるかどうかを判定する。有る場合は、読み込み工程(S102)に戻り、読み込み工程(S102)から判定工程(S112)までを繰り返す。無い場合は終了する。
例えば、図4で示した描画領域80aの他に、描画領域80b,80cが有る場合、描画領域80b,80c毎に、読み込み工程(S102)から判定工程(S112)までを繰り返して複数の補正量マップからそれぞれ部分マップ72b,72cを作成する。そして、描画領域80b,80c毎に合成マップを作成する。
ここで、例えば、補正量マップ70aが、描画領域80bでは定義されていない場合もあり得る。かかる場合、必要に応じて、必要な領域の頂点箇所の補正量を拡張により算出すればよい。例えば、GMC補正のように試料面50全体について補正することが望ましい場合には、グリット線を仮想的に拡張して必要な頂点箇所の補正量を求める。例えば、拡張された領域の補正量は、拡張前の外周端の補正量をそのまま使用しても好適である。また、描画領域80cのように、一部の領域が補正量マップ70aで定義され、残りは定義されていない場合もあり得る。かかる場合も、定義されていない補正量を必要に応じて拡張により求めればよい。例えば、局所的な補正量を定義した補正量マップでは、拡張せずに定義されていない補正量を0としてもよい。
描画工程(S120)として、描画部150は、補正された各ショット位置に電子ビーム200を照射することによって試料101にパターンを描画する。偏向制御回路120がショットデータを読み出し、かかるショットデータを用いて描画が行なわれる。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせる。また、偏向制御回路120は偏向器208の偏向量を示す信号を出力する。そして、図示しないアンプユニットでデジタル信号をアナログ信号に変換の上、増幅して各ショットのタイミングに合わせて偏向器208に偏向電圧として印加する。これにより、第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、偏向制御回路120により制御された偏向器208により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
以上のように実施の形態1によれば、従来、マップデータの大半が使用されないにもかかわらず、描画に使用しない部分まで合成処理を行うことにより生じた無駄な計算時間や使用しないデータを保持することで生じた記憶領域の無駄を低減できる。特に、試料面全面に補正量が定義されていない補正量マップでは、従来、試料面全面に補正量を定義するように拡張してから合成したため、より計算時間が必要であったが、実施の形態1によれば、かかる計算時間を大幅に削減できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、部分マップを作成後に合成したが、実施の形態2では、複数の補正量マップを合成後に部分マップを作成する構成について説明する。描画装置100の構成は図1と同様である。以下、特に説明しない内容は実施の形態1と同様である。
図8は、実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図8において、実施の形態1における描画方法は、ショットデータ生成工程(S200)と、読み込み工程(S202)と、合成工程(S204)と、抽出工程(S206)と、部分マップ作成工程(S208)と、ショットデータ補正工程(S210)と、判定工程(S212)と、描画工程(S220)という一連の工程を実施する。
ショットデータ生成工程(S200)と読み込み工程(S202)は、実施の形態1におけるショットデータ生成工程(S100)と読み込み工程(S102)と同様である。
合成工程(S204)として、合成部16は、複数の補正量マップデータを入力し、複数の補正量マップデータを合成する。よって、実施の形態2では、今回のジョブの描画領域とは無関係に試料面全体について複数の補正量マップデータを合成する。複数の補正量マップは、それぞれ独立したグリットピッチが設定されているので、合成部16は、大きいグリットピッチの補正量マップを小さいグリットピッチの補正量マップのサイズに合わせてから合成する。これにより解像度を向上できる点は実施の形態1と同様である。
抽出工程(S206)として、抽出部12は、合成された合成マップから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置に定義される部分データを抽出する。抽出部12は、合成マップのマップデータから今回のジョブの描画領域と一部でも重なるメッシュ領域の各頂点に定義された補正量を部分データとして抽出する。抽出部12は、今回のジョブの描画領域の描画開始位置と描画終了位置の情報を入力することで、描画開始位置と描画終了位置からかかる2点を対角するx,y方向に延びる辺で構成される長方形を描画領域として求めることができる。そして、描画領域がわかれば、描画領域と一部でも重なるメッシュ領域を求めることができる。そして、メッシュ領域がわかれば、各頂点に定義された補正量を抽出できる。
部分マップ作成工程(S208)として、部分マップ作成部14は、抽出された部分データを用いて合成マップのマップデータの部分マップを作成する。部分マップ作成部14は、外周端がそれぞれのグリット位置に合うように合成マップのマップデータの部分マップを作成する。そして、部分マップは、抽出した領域以外の領域はデータ無し領域として作成される。これによりデータ量を小さくできる。部分マップのマップデータは例えば記憶装置143に格納される。実施の形態1の部分マップのデータ量は、試料面全体にデータを定義した場合のデータ量より小さいのでその分記憶装置143の容量を小さくできる。
ショットデータ補正工程(S210)として、補正部24は、作成された部分マップに定義された補正量を用いて、描画データ処理部22で生成されたショットデータの各ショット位置を補正する。補正の仕方は、各ショット位置を取り囲む部分マップの頂点に定義された補正量を外挿して補間することで各ショット位置の補正量を算出する。そして、算出された各ショット位置の補正量を対応するショット位置に加算することで位置を補正する。今回のジョブの描画領域の補正されたショットデータは、記憶装置143に格納される。
以下、判定工程(S212)と描画工程(S220)は、判定工程(S112)と、描画工程(S120)と同様である。以上のようにして、描画部150は、作成された部分マップに定義された補正量を用いて補正された各ショット位置に電子ビーム200を照射することによって試料101にパターンを描画する。
以上のように実施の形態2によれば、最終的な部分マップのデータ量が、従来の合成マップに比べてデータ量を小さくできる。よって、使用しないデータを保持することで生じた記憶領域の無駄を低減できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
10 入力部
12 抽出部
14 部分マップ作成部
16 合成部
18 判定部
20 ショットデータ生成部
22 描画データ処理部
24 補正部
30 メモリ
50 試料面
60 領域
62 グリット
70 補正量マップ
72,74,76 部分マップ
80,82 描画領域
90 合成マップ
92 メッシュ領域
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
104 ミラー
105 XYステージ
110 制御計算機ユニット
120 偏向制御回路
140,142,143 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
209 検出器
300 レーザ測長装置
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 描画位置を補正するための複数の補正量マップデータを記憶する記憶装置と、
    前記複数の補正量マップデータを入力し、前記複数の補正量マップデータから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置に定義される部分データを抽出する抽出部と、
    抽出された部分データを用いて各補正量マップデータの部分マップを作成する部分マップ作成部と、
    作成された複数の部分マップを合成する合成部と、
    合成された合成マップに定義された補正量を用いて補正された各ショット位置に荷電粒子ビームを照射することによって試料にパターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記複数の部分マップは、それぞれ独立したグリットピッチが設定され、
    前記合成部は、大きいグリットピッチの部分マップを小さいグリットピッチの部分マップのサイズに合わせてから合成することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記合成マップは、前記複数の部分マップが示す領域以外の領域はデータ無し領域として作成されることを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記複数の補正量マップデータは、それぞれ独立したグリットピッチのグリットによるメッシュ領域が設定され、
    前記部分マップ作成部は、外周端がそれぞれのグリット位置に合うように各補正量マップデータの部分マップを作成することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 描画位置を補正するための複数の補正量マップデータを記憶する記憶装置と、
    前記複数の補正量マップデータを入力し、前記複数の補正量マップデータを合成する合成部と、
    合成された合成マップから描画する際の各ショット位置を取り囲む位置に定義される部分データを抽出する抽出部と、
    抽出された部分データを用いて部分マップを作成する部分マップ作成部と、
    作成された部分マップに定義された補正量を用いて補正された各ショット位置に荷電粒子ビームを照射することによって試料にパターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016063149A (ja) * 2014-09-19 2016-04-25 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビームのビーム位置測定方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置
WO2017195766A1 (ja) * 2016-05-11 2017-11-16 大日本印刷株式会社 荷電粒子ビーム照射装置
JP2019067881A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法
US10937629B2 (en) 2018-10-11 2021-03-02 Nuflare Technology, Inc. Multi charged particle beam writing apparatus and multi charged particle beam writing method

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