JP2010040732A - 描画装置及び描画方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】本発明の描画装置100は、電子ビームを用いて、パターン12をマスク基板10に、パターン12を相補するパターン14をマスク基板20に描画する描画部と、マスク基板10に描画されたパターン12の位置ずれ量をパターン14の描画位置に加算する加算部と、を備え、描画部は、パターン12の位置ずれ量が加算されたマスク基板20上の描画位置にパターン14を描画することを特徴とする。本発明によれば、両パターンの重ね合わせ誤差を低減することができる。よって、隣り合うパターン同士の接触を回避することができる。
【選択図】図7
Description
図9に示すように、所望するパターン302をウェハへ露光するためには、フォトマスク300では、解像度が得られないために、2つのマスクに分ける必要があった。すなわち、フォトマスク310にパターン302の一部となるパターン312を形成し、フォトマスク320にパターン302の残りの一部となるパターン314を形成していた。そして、ステッパやスキャナ等の露光装置にこれら2つのフォトマスク310,320を順にセットして、それぞれ露光していた。
図10は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。まず、第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向される。そして、可変成形開口421の一部を通過して、ステージ上に搭載された試料に照射される。ステージは、描画中、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動している。このように、開口411と可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、試料340の描画領域に描画される。開口411と可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
荷電粒子ビームを用いて、第1のパターンを第1のマスク基板に、第1のパターンを相補する第2のパターンを第2のマスク基板に描画する描画部と、
第1のマスク基板に描画された第1のパターンの位置ずれ量を第2のパターンの描画位置に加算する加算部と、
を備え、
描画部は、第1のパターンの位置ずれ量が加算された第2のマスク基板上の描画位置に第2のパターンを描画することを特徴とする。
加算部は、複数の位置で測定された第1のパターンの各位置ずれ量を近似する近似式から得られる値を第1のパターンの位置ずれ量として第2のパターンの描画位置に加算すると好適である。
加算部は、マップを記憶部から読み出し、読み出されたマップから第2のパターンの位置に加算する第1のパターンの位置ずれ量を取得すると好適である。
荷電粒子ビームを用いて、第1のパターンを第1のマスク基板に描画する工程と、
第1のマスク基板に描画された第1のパターンの位置を計測する工程と、
計測された結果得られた第1のパターンの位置ずれ分だけ位置をずらして第1のパターンを相補する第2のパターンを第2のマスク基板に描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103とを備えている。そして、描画装置100は、2枚のマスク基板10,20の一方に所望する複数の相補パターンの一方を、マスク基板10,20の他方に所望する複数の相補パターンの他方を描画する。制御部160は、描画データ処理部110、偏向制御回路120、デジタル・アナログ変換器(DAC)130、アンプ132、及び磁気ディスク装置109,140を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。また、描画室103内には、移動可能に配置されたXYステージ105が配置されている。また、XYステージ105上には、2枚のマスク基板10,20が配置されている。2枚のマスク基板10,20として、二重露光や二重パターニング露光用のフォトマスク基板が含まれる。これらのマスク基板は、例えば、まだ何もパターンが形成されていないマスクブランクスが含まれる。偏向制御回路120は、偏向位置演算部122、グリッドマッチングコレクション(GMC)補正部124、相補マスク残差補正部126、偏向電圧演算部128及びメモリ129を有している。ここで、偏向制御回路120内で偏向位置演算部122、GMC補正部124、相補マスク残差補正部126及び偏向電圧演算部128といった各機能の処理をソフトウェアにより実施させても構わない。或いは、偏向位置演算部122、GMC補正部124、相補マスク残差補正部126及び偏向電圧演算部128が、電気的な回路によるハードウェアにより構成されても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、偏向制御回路120に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度、メモリ129に記憶される。また、磁気ディスク装置109には、相補パターンの一方が定義された描画データファイルと他方が定義された描画データファイルが格納されている。磁気ディスク装置140には、GMCマップ142が格納されている。また、相補パターンの一方を描画した後には、残差マップ144が格納される。図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
図2において、実施の形態1における相補パターンの描画方法は、第1のマスクの偏向位置演算工程(S102)と、第1のマスクのGMC補正工程(S104)と、第1のマスクの描画工程(S106)と、第1のマスクの残差測定工程(S108)と、残差マップ作成工程(S110)と、第2のマスクの偏向位置演算工程(S112)と、第2のマスクのGMC補正工程(S114)と、第2のマスクの残差補正工程(S116)と、第2のマスクの描画工程(S118)といった各工程を実施する。
(1−1) Xi=a0+a1・x+a2・y+a3・x2+a4・xy+a5y2
+a6・x3+a7・x2y+a8・xy2+a9・y3
(1−2) Yi=b0+b1・x+b2・y+b3・x2+b4・xy+b5y2
+b6・x3+b7・x2y+b8・xy2+b9・y3
図3において、設計座標(xi,yi)における寸法誤差を補正するための補正量(x’i,y’i)がGMCマップ142のデータとして定義される。ここでは、一例として、x’1=50nm、y’1=−20nmであることが示されている。
(2−1) X’i=Xi+x’i
(2−2) Y’i=Yi+y’i
(3−1) Ex=F(X’i)
(3−2) Ey=G(Y’i)
図4は、実施の形態1における2つの相補パターンのうち、先に描画されるパターンの一例を示す図である。
図4において、マスク基板10には、本来のパターン12の他に、複数の測定用パターン16も描画される。この測定用パターン16は、後述する第1のパターンの寸法ずれを測定するために用いられる。そのため、マスク面全面に渡って配置されるように描画すると好適である。形状は、特に限定しないが、例えば、十字型のパターンが好適である。
図5において、設計座標(xi,yi)における測定用パターン16の位置ずれ量(x”i,y”i)が残差マップ144のデータとして定義される。ここでは、一例として、x”1=10nm、y”1=−10nmであることが示されている。
(4−1) X”i=X’i+x”i
(4−2) Y”i=Y’i+y”i
図6において、まず、偏向位置演算によって、偏向位置P0が求まる。これをGMCマップ142によってP1で示す位置に補正する。しかし、このままでは描画位置の経時変化に対応できない。そこで、残差マップ144により第1のパターンの位置ずれ分だけ位置をずらしてP2で示す位置に補正する。第1のパターンの位置ずれ量を第1のパターン描画時から第2のパターンの描画時までに生じた描画位置の経時変化とみなして第2のパターンを描画する際に補正することにより第1と第2のパターンの位置関係のずれを低減させることができる。ひいては第1と第2のパターンの接触を回避することができる。
図7に示すように、先に描画されたマスク基板10のパターン12が実線から点線で示す位置に位置ずれを起こした場合には、後に描画するマスク基板20のパターン14も実線から点線で示す位置にずらして描画されるため、最終的に2つのマスク基板10,20を用いてウェハ30に露光されたパターン32はパターン12,14の位置関係を維持、或いは位置関係のずれを低減することができる。
12,14,32,302,312,314 パターン
16 測定用パターン
30 ウェハ
100 描画装置
340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
109.140 磁気ディスク装置
110 描画データ処理部
120 偏向制御回路
122 偏向位置演算部
124 GMC補正部
126 相補マスク残差補正部
128 偏向電圧演算部
129 メモリ
130 DAC
132 アンプ
142 GMCマップ
144 残差マップ
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
206,420 第2のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
207 対物レンズ
300,310,320 フォトマスク
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
Claims (5)
- 荷電粒子ビームを用いて、第1のパターンを第1のマスク基板に、前記第1のパターンを相補する第2のパターンを第2のマスク基板に描画する描画部と、
前記第1のマスク基板に描画された前記第1のパターンの位置ずれ量を前記第2のパターンの描画位置に加算する加算部と、
を備え、
前記描画部は、前記第1のパターンの位置ずれ量が加算された前記第2のマスク基板上の描画位置に前記第2のパターンを描画することを特徴とする描画装置。 - 前記第1のパターンの位置ずれ量は、前記第1のマスク基板の基板面の複数の位置で測定され、
前記加算部は、前記複数の位置で測定された前記第1のパターンの各位置ずれ量を近似する近似式から得られる値を前記第1のパターンの位置ずれ量として前記第2のパターンの描画位置に加算することを特徴とする請求項1記載の描画方法。 - 前記第1のパターンは、複数の測定用パターンを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の描画方法。
- 前記描画装置は、さらに、前記第1のパターンの位置ずれ量を示すマップを記憶する記憶部を備え、
前記加算部は、前記マップを記憶部から読み出し、読み出された前記マップから前記第2のパターンの位置に加算する前記第1のパターンの位置ずれ量を取得することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の描画方法。 - 荷電粒子ビームを用いて、第1のパターンを第1のマスク基板に描画する工程と、
前記第1のマスク基板に描画された前記第1のパターンの位置を計測する工程と、
計測された結果得られた前記第1のパターンの位置ずれ分だけ位置をずらして前記第1のパターンを相補する第2のパターンを第2のマスク基板に描画する工程と、
を備えたことを特徴とする描画方法。
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