JP2011171448A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】暗電流の量を低減し、S/N比を改善する。
【解決手段】複数のフォトダイオードを有する光電変換部(11)と、光電変換部(11)から供給される信号電荷を電荷検出部(14)に供給するCCD部(12)と、光電変換部(11)とCCD部(12)との間に設けられ、信号電荷を蓄積する電荷蓄積部(13)とを具備する固体撮像装置を構成する。ここにおいて、電荷蓄積部(13)は、複数のフォトダイオードの各々に対応するメモリ部(23、24)を備えることが好ましい。そのメモリ部(23、24)は、第1メモリ部(23)と、第1メモリ部(23)と独立に駆動される第2メモリ部(24)と、第2メモリ部(24)に供給される電荷をリセットするリセットドレイン(26)とを備えるものとする。そして、リセットドレイン(26)は、第1メモリ部(23)に信号電荷が蓄積されているときに、第2メモリ部(24)の電荷をリセットする。
【選択図】図4

Description

本発明は、固体撮像装置に関し、特にオートフォーカス用リニアイメージセンサなどに適用される固体撮像装置に関する。
現在普及しているCCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像装置においては、光を遮断した状態でも、熱的に励起された電子に起因して暗電流が発生することが知られている。この暗電流を低減する方法として、従来種々の方法が提案されている(たとえば、特許文献1〜3参照)。また、固体撮像装置を用いて被写体を撮像する場合、低輝度から高輝度にわたる撮像を可能にすることが望まれている。低輝度から高輝度にわたる撮像を実現する技術が知られている(たとえば、特許文献4、5参照)。
特許文献1には、暗電流の不均一性を平滑化するために1画素分に相当するメモリゲートを複数個に分割し、保持時間が分割数等分されるよう保持期間にメモリ内部で転送を行う技術が起債されている。特許文献1に記載の技術では、一部に暗電流の発生源があったとしてもそこでの保持時間が1/分割数になるため、暗電流は平均化され画素間でのバラツキが低減されている。
特許文献2には、幅広い照度範囲で高品質な撮像を行うために、増幅回路のゲイン毎にメモリのオールゲートピンニング駆動とオンゲート駆動を切り替える技術が記載されている。特許文献2に記載の技術では、電子数が必要なときにはオンゲート駆動によりポテンシャル井戸の電荷蓄積容量を大きくし、被写体が暗く必要最大電子数が少なくてよい場合には、オールゲートピンニング駆動により、Si酸化膜−Si界面を非空乏化させることで、高ゲイン時のメモリ暗電流を低減させている。
特許文献3には、ゲート下の保持領域にイオン注入による障壁を作り、一定量の電荷量を超えるとその障壁を超えて隣の保持領域に電荷が蓄積されるような技術が記載されている。特許文献3に記載の技術では、これにより自動的に保持電荷量によって保持する面積が変わる様な構造となっており、電子数が少ない場合には保持領域を少なくさせている。
特許文献4には、半導体基板の表面に複数の受光部がアレー状に配列され、各受光部の蓄積電荷を、受光部毎に読み出す固体撮像装置が開示されている。その固体撮像装置において、各受光部に、入射光量に応じた信号電荷を蓄積する第1信号電荷蓄積部と、第1信号電荷蓄積部の蓄積電荷が該第1信号電荷蓄積部の飽和電荷量を超えたとき、該飽和電荷量を超えた過剰電荷の一部を捕獲し蓄積する第2信号電荷蓄積部とを設けている。この構成により、1画素(受光部)における飽和電荷量を電荷転送路の幅を増大させずに増大することを可能とし、電荷転送路の幅を拡大せずに取り扱い可能な飽和電荷容量を増大させ、ダイナミックレンジを拡大できる固体撮像装置を実現している。
特許文献5には、入射した光を光電変換する光電変換部と、生成した電荷をフローティングディフュージョン領域へ転送するための第1の転送部と、フローティングディフュージョン領域に転送された電荷に基づいて増幅した信号を出力するための増幅部とを含む単位画素を複数含む撮像領域を有する撮像装置が開示されている。その撮像装置は、光電変換部とは別に、光電変換部で生成した電荷の少なくとも一部を蓄積する電荷蓄積領域を備えている。そして、光電変換期間内の一期間に、光電変換で生成した電荷の少なくとも一部が、電荷蓄積領域で蓄積されることで、画素面積を拡大させることなく、ダイナミックレンジ拡大を実現している。
特開2006−74080号公報 特開2005−304009号公報 特開昭61−157081号公報 特開2004−335802号公報 特開2006−246450号公報
リニアイメージセンサのような固体撮像装置では、信号電荷を一定時間保持しておくためのメモリが必要であるが、メモリの面積は必要最大電子数を蓄えられるような大きさに設計されるのが通常である。このため高ゲイン時においてもその大きいメモリを使用しており、メモリの面積に比例して大きくなる暗電流により、信号のS/N比が悪化するという問題があった。
例えば、特許文献1に記載の技術では、ゲート下の一部分で暗電流が大きい箇所があったとしても平滑化され画素間のばらつきは減るが、転送を行うためにオンゲート駆動になるため被写体の明るさ(増幅回路のゲイン)によらず発生する平均暗電流(電子数)は多い。このため被写体が暗く信号電子数が少ない場合にS/Nが厳しくなる。
また、特許文献2に記載の技術では、被写体が暗いとき(増幅回路のゲインが高いとき)の同一面積当たりの暗電流は小さく出来るが、オールゲートピンニング駆動とオンゲート駆動ではポテンシャル井戸の深さが大きく異なるため、メモリゲート近傍のポテンシャル設計が複雑になる。
また、特許文献3に記載の技術では、電荷を蓄積する面積は少なくなっているものの、電荷を蓄積していない部分がリセットされておらずこの部分でも暗電流は発生し、最終的にこの部分の信号も合成されるため1画素に相当する暗電流の値としては全く低減されない。
特許文献4、5に記載の技術では、低輝度から高輝度にわたる撮像を実現している。しかしながら、特許文献4の技術では、高輝度時に信号電荷の一部を捨ててしまっているという問題がある。また、特許文献5の技術では、低輝度時の電荷蓄積部の暗電流の抑制が不十分であるという問題がある。
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記の課題を解決するために、複数のフォトダイオードを有する光電変換部(11)と、光電変換部(11)から供給される信号電荷を電荷検出部(14)に供給するCCD部(12)と、光電変換部(11)とCCD部(12)との間に設けられ、信号電荷を蓄積する電荷蓄積部(13)とを具備する固体撮像装置を構成する。ここにおいて、電荷蓄積部(13)は、複数のフォトダイオードの各々に対応するメモリ部(23、24)を備えることが好ましい。そのメモリ部(23、24)は、第1メモリ部(23)と、第1メモリ部(23)と独立に駆動される第2メモリ部(24)と、第2メモリ部(24)に供給される電荷をリセットするリセットドレイン(26)とを備えるものとする。そして、リセットドレイン(26)は、第1メモリ部(23)に信号電荷が蓄積されているときに、第2メモリ部(24)の電荷をリセットする。このような構成によって、イメージセンサを駆動する際に、画素に隣接して配置されたメモリを使用するとき、被写体の明るさに応じてメモリの面積を切り替えている。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、増幅回路のゲインが高いときに、電荷を蓄積するメモリの面積を、必要電子数に応じて最適化することができる。それによって、暗電流の量を低減し、S/N比を改善することができるという効果がある。そのため、広い照度範囲での撮像を、ゲイン切り替え機能により実現しているオートフォーカス用リニアイメージセンサなどの機器に適している。
図1は、本実施形態の固体撮像装置を適用したオートフォーカス用イメージセンサモジュール1の全体的な構成を例示するブロック図である。 図2は、オートフォーカス用イメージセンサモジュール1の動作を例示するフローチャートである。 図3は、本実施形態のイメージセンサ対5の構成を例示するブロック図である。 図4は、そのイメージセンサ対5に設けられた複数の画素のうち、単一の画素の構成を例示するブロック図である。 図5は、本実施形態のリニアイメージセンサ4のイメージセンサ対5における、高照度時の動作を例示するタイミングチャートである。 図6は、本実施形態のリニアイメージセンサ4のイメージセンサ対5における、低照度時の動作を例示するタイミングチャートである。 図7は、オールゲートピンニング駆動時とオンゲートピンニング駆動時の、ポテンシャル井戸の深さを例示するグラフである。 図8は、比較例におけるオートフォーカスセンサ105の構成を例示するブロック図である。 図9は、オートフォーカスセンサ105における画素周辺の構成を例示するブロック図である。 図10は、オートフォーカスセンサ105の動作を示すタイミングチャートである。 図11は、第2実施形態のイメージセンサ対5の構成を例示するブロック図である。 図12は、第2実施形態のイメージセンサ対5における、高照度時の動作を例示するタイミングチャートである。 図13は、第2実施形態のイメージセンサ対5における、低照度時の動作を例示するタイミングチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施形態のおいては、本願発明の理解を容易にするために、本実施形態の固体撮像装置を、オートフォーカス用のイメージセンサモジュールに適用した場合を例示する。なお、この構成は、本願発明の固体撮像装置を適用する対象を限定するものではない。
図1は、本実施形態のイメージセンサ対5(固体撮像装置)を適用したオートフォーカス用イメージセンサモジュール1の全体的な構成を例示するブロック図である。オートフォーカス用イメージセンサモジュール1は、撮像レンズ2と、一対のセパレータレンズ3と、リニアイメージセンサ4とを備えている。そのリニアイメージセンサ4は、イメージセンサ対5と、CCD制御デジタル回路6と、アナログ増幅回路7とを備えている。そのイメージセンサ対5は、画素列のペアと、その画素列のペアの各々に設けられた電荷検出部とを備えている。
オートフォーカス用イメージセンサモジュール1は、被写体8からの光を受けた撮像レンズ2によって受け取る。その撮像レンズ2を透過した透過光は、セパレータレンズ3を介してリニアイメージセンサ4に供給される。リニアイメージセンサ4のイメージセンサ対5は、内部に設けられたペアのリニアセンサでセパレータレンズ3からの光を受ける。
図2は、オートフォーカス用イメージセンサモジュール1の動作を例示するフローチャートである。図2を参照すると、ステップS101において、オートフォーカスのシーケンスを開始する。ステップS102において、アナログ増幅回路7のゲインを決定する。ステップS103において、イメージセンサ対5のフォトダイオードによって光電変換を実行し、その光電変換によって生成された電荷を蓄積する。
ステップS104において、電荷の蓄積が完了したことに応答して、転送ゲートを介してメモリに電荷を転送する。ステップS105において、所定に時間が経過するまでその電荷をメモリに保持する。ステップS106において、保持していた電荷をCCDに読み出す。CCDは、読み出された電荷を順次電荷検出回路に供給する。電荷検出回路は、供給された電荷に応じた電圧信号をアナログ増幅回路7出力する。
ステップS107において、イメージセンサ対5で生成された電荷を電圧変換した電圧信号を、アナログ増幅回路7で増幅する。アナログ増幅回路7は、オートフォーカス用イメージセンサモジュール1の外部に設けられた外部演算回路に、その電圧信号を供給する。その外部演算回路は、供給された電圧信号に基づいて、測距データを算出する。ステップS108において、測距データとして供給される増幅された信号対を比較・演算することで、測距が適切であるか否かの判断をする。その判断の結果、適切に距離が求められている場合には、処理は終了する。距離に適切に求められていない場合には、処理は戻り、再度オートフォーカスのシーケンスを実行する。
図3は、本実施形態のイメージセンサ対5の構成を例示するブロック図である。本実施形態のイメージセンサ対5は、第1リニアセンサ5−1と第2リニアセンサ5−2とを含んでいる。第1リニアセンサ5−1と第2リニアセンサ5−2は対称に配置されている。第1リニアセンサ5−1と第2リニアセンサ5−2の各々は、光電変換部11と、CCD部12と、電荷蓄積部13と、電荷検出部14とを備えている。
図4は、そのイメージセンサ対5に設けられた複数の画素のうち、単一の画素の構成を例示するブロック図である。上述のように、イメージセンサ対5は、光電変換部11と、CCD部12と、電荷蓄積部13とを備えている。光電変換部11には、フォトダイオード21が形成されている。CCD部12には、CCD22が形成されている。電荷蓄積部13には、第1電荷蓄積メモリ23と第2電荷蓄積メモリ24とが形成されている。また、電荷蓄積部13は、第2電荷蓄積メモリ24の隣に設けられた電荷保留領域25を備えている。その電荷保留領域25は、リセットドレイン26を含んでいる。上述の電荷検出部14が、CCD22を備えるCCD部12の先に設けられている。
第1電荷蓄積メモリ23と第2電荷蓄積メモリ24の間は、チャネルストッパ27で分離されている。フォトダイオード21と、電荷保留領域25との間は、チャネルストッパ28で分離されている。CCD22と電荷保留領域25との間は、チャネルストッパ29で分離されている。
フォトダイオード21と第1電荷蓄積メモリ23間には、第1転送ゲート31が形成されている。フォトダイオード21と第2電荷蓄積メモリ24との間には、第2転送ゲート32が形成されている。第1電荷蓄積メモリ23とCCD22との間には、第3転送ゲート33が形成されている。第2電荷蓄積メモリ24とCCD22との間には、第4転送ゲート34が形成されている。さらに、第2電荷蓄積メモリ24と、リセットドレイン26を有する電荷保留領域25との間には、メモリリセットゲート35が形成されている。
フォトダイオード21に隣接して設けるメモリ(第1電荷蓄積メモリ23、第2電荷蓄積メモリ24)は、イオン注入によるチャネルストッパ27により分割されている。また、面積の大きい側の第2電荷蓄積メモリ24には、メモリリセットゲート35及びリセットドレイン26を含む電荷保留領域25が設けられている。
またフォトダイオード21と第1電荷蓄積メモリ23との間の第1転送ゲート31や、フォトダイオード21と第2電荷蓄積メモリ24との間の第2転送ゲート32は、分割した領域毎に配置されている。同様に、第1電荷蓄積メモリ23とCCD22との間の第3転送ゲート33や、第2電荷蓄積メモリ24とCCD22との間の第4転送ゲート34は、分割した領域毎に配置されている。
図5は、本実施形態のリニアイメージセンサ4のイメージセンサ対5における、高照度時の動作を例示するタイミングチャートである。高照度時には、必要最大電子数が大きいため、光電変換部11と電荷蓄積部13との間の転送ゲート(第1転送ゲート31、第2転送ゲート32)ともONさせて、メモリ部全体(第1電荷蓄積メモリ23と第2電荷蓄積メモリ24)に電荷を保持する。その際に、メモリリセットゲート35は、Low固定(OFF)とする。そして、第1電荷蓄積メモリ23と第2電荷蓄積メモリ24とから、CCD22に電荷を転送する際には、電荷蓄積部13とCCD部12との間の転送ゲート(第3転送ゲート33、第4転送ゲート34)ともにONする。
本実施形態のオートフォーカス用イメージセンサモジュール1は、照度の高い被写体においては、扱う信号電荷が多いため増幅回路を低ゲインに、照度の低い被写体においては扱う信号電荷が少ないために増幅回路を高ゲインに切り替えて出力電圧範囲を効果的に使用している。図6は、本実施形態のリニアイメージセンサ4のイメージセンサ対5における、低照度時の動作を例示するタイミングチャートである。低照度時においては、必要最大電子数が少ない。そのため、暗電流がS/N比へ与える影響が大きくなる。本実施形態のイメージセンサ対5は、その影響を小さくするため、メモリの実効面積を小さくすることができる。
図6を参照すると、低照度時においては、すなわち光電変換部11と電荷蓄積部13との間に第1転送ゲート31と第2転送ゲート32のうち、第1転送ゲート31のみONさせる。このとき、フォトダイオード21の電荷は、第1電荷蓄積メモリ23(低・高照度共用)に転送される。第1電荷蓄積メモリ23が電荷を保持する期間、メモリリセットゲート35は常にHigh固定とする。これによって、第2電荷蓄積メモリ24(高照度用)で発生する電荷(暗電流)を、リセットドレイン26を含む電荷保留領域25に供給してリセットすることが可能となる。第1電荷蓄積メモリ23により電荷の保持を終了し、CCD22に電荷を転送する際には、電荷蓄積部13とCCD部12との間の転送ゲート(第3転送ゲート33、第4転送ゲート34)のうち、第3転送ゲート33のみをONさせる。
暗電流が問題となるのは、特に、低照度(増幅回路高ゲイン)時である。メモリの面積は高照度(増幅回路低ゲイン)時の必要最大電子数から決定する場合、低照度時の必要最大電子数に対して、極めて大きいメモリ面積となってしまう。本実施形態のリニアイメージセンサ4では、必要最大電子数が少なくてよい低照度(増幅回路高ゲイン)時に、メモリの面積を小さく切り替えている。それによって低照度時のメモリ暗電流を小さく抑えることが出来、S/N比が改善することが可能となる。
また、図7に示すとおり、メモリをオールゲートピンニング駆動したときとオンゲートピンニング駆動したときでは、ポテンシャル井戸の深さが大きく異なる。本実施形態のリニアイメージセンサ4は、ゲインによらずオールゲートピンニング駆動となる。そのため近傍のポテンシャル設計が容易である。
なお、上述の実施形態においては、本願発明の理解を容易にするために、2段階ゲインでメモリを2分割している構成を例示している。この構成は、本願発明を限定するものではない。例えば、3段階ゲインで3分割・・・・n段階ゲインでn分割としても、同様の効果を奏するものである。
[比較例]
以下に、本願発明に対する比較例について説明を行う。図8は、比較例におけるオートフォーカスセンサ105の構成を例示するブロック図である。図8を参照すると、オートフォーカスセンサ105は、対称に配置された2つのリニアセンサを備えている。それら2つのリニアセンサの各々は、光電変換部111と、CCD部112と、電荷蓄積部113とを備えている。電荷蓄積部113は、光電変換部111と、CCD部112との間に設けられている。
図9は、オートフォーカスセンサ105における画素周辺の構成を例示するブロック図である。オートフォーカスセンサ105の光電変換部111は、フォトダイオード121を備えている。CCD部112は、CCD122を備えている。電荷蓄積部113は、電荷蓄積メモリ123を備えている。フォトダイオード121と電荷蓄積メモリ123の間には、フォトダイオード側転送ゲート124が設けられている。電荷蓄積メモリ123とCCD122との間には、CCD側転送ゲート125が設けられている。
図10は、オートフォーカスセンサ105の動作を示すタイミングチャートである。一般的なオートフォーカスセンサ105では、画素列は複数ペア配置される。これに対してアナログ増幅回路は増幅回路の特性ばらつきによる測距精度の低下を避けるため、可能な限り少ない数で受けている。このため複数画素列の信号を同時に読み出すことが困難となる。電荷蓄積部113を備えることで、蓄積した信号を保持しておくことが可能である。
例えば、20ペアの画素列を1つのアナログ増幅回路で受けるような構成をとっている場合、電荷は1ペアずつ順番に読み出される。そのため、最後に読み出す画素列ペアの電荷の読み出しが終わるまで、
1ペアの読み出し時間×19
の時間だけ電荷蓄積部113で保持しておく必要がある。このように、光電変換部111で発生した信号電荷を、長時間電荷蓄積部113で蓄積・保持するような場合に、偽信号である暗電流が大きいと測距に重大な影響を及ぼすことがある。
上述の比較例に対し、本実施形態のイメージセンサ対5は、被写体の明るさ(増幅回路のゲイン)によって使用するメモリ面積を切り替え、使用しない部分をリセットすることで高ゲイン時のメモリの実効面積を少なくすることが出来るので、暗電流の発生確率・発生量共に下げる効果がある。このため高ゲイン時の暗電流ばらつきが低減できる。さらに、被写体の明るさ(増幅回路のゲイン)によらずメモリをオールゲートピンニング駆動とする機能を備えることで、ゲインによらず単位面積当たりの暗電流の絶対値を低減できる。また、オールゲートピンニング駆動とオンゲートピンニング駆動の切り替えによるメモリ部のポテンシャル変化がなくなるので周辺のポテンシャル設計が容易になるといった効果がある。
[第2実施形態]
図11は、第2実施形態のイメージセンサ対5の構成を例示するブロック図である。第2実施形態のイメージセンサ対5は、画素の両側に面積の異なる2種類のメモリを備えている。図11を参照すると、第2実施形態のイメージセンサ対5は、光電変換部11と、第1CCD部12−1と、第1電荷蓄積部13−1と、第2CCD部12−2と、第2電荷蓄積部13−2とを備えている。第1電荷蓄積部13−1は、光電変換部11と第1CCD部12−1との間に設けられている。第2電荷蓄積部13−2は、光電変換部11と第2CCD部12−2との間に設けられている。第1CCD22−1を備える第1CCD部12−1の先には、第1電荷検出部14−1が設けられている。第2CCD22−2を備える第2CCD部12−2の先には、第2電荷検出部14−2が設けられている。第1電荷蓄積部13−1は、第1電荷蓄積メモリ23を含んでいる。第2電荷蓄積部13−2は、第2電荷蓄積メモリ24を含んでいる。
第2実施形態のイメージセンサ対5において、第1電荷蓄積メモリ23の隣には、第1メモリリセットゲート35−1を介して、第1リセットドレイン26−1が設けられている。光電変換部11と第1電荷蓄積メモリ23との間には、第1転送ゲート36が設けられている。第1電荷蓄積メモリ23と第1CCD22−1との間には、第3転送ゲート38が設けられている。
第2実施形態のイメージセンサ対5において、第2電荷蓄積メモリ24の隣には、第2メモリリセットゲート35−2を介して、第2リセットドレイン26−2が設けられている。光電変換部11と第2電荷蓄積メモリ24との間には、第2転送ゲート37が設けられている。第2電荷蓄積メモリ24と第2CCD22−2との間には、第4転送ゲート39が設けられている。
図12は、第2実施形態のイメージセンサ対5における、高照度時の動作を例示するタイミングチャートである。図12に示されているように、高照度時(増幅回路のゲインが小さいとき)には、必要最大電子数が大きいため、面積の大きい第2電荷蓄積メモリ24側に電荷を読み出す。
図13は、第2実施形態のイメージセンサ対5における、低照度時の動作を例示するタイミングチャートである。図13に示されているように、低照度時(増幅回路のゲインが大きいとき)には、必要最大電子数が小さいため、面積の小さい第1電荷蓄積メモリ23側に読み出す。
第2実施形態のイメージセンサ対5は、第1実施形態のイメージセンサ対5と同様に、増幅回路のゲインが高いときに、電荷を蓄積するメモリ(第1電荷蓄積メモリ23、第2電荷蓄積メモリ24)の面積を、必要電子数に応じて選択的に最適化することができる。それによって、暗電流の量を低減し、S/N比を改善することができる。
以上、本願発明の実施の形態を具体的に説明した。本願発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1…オートフォーカス用イメージセンサモジュール
2…撮像レンズ
3…セパレータレンズ
4…リニアイメージセンサ
5…イメージセンサ対
5−1…第1リニアセンサ
5−2…第2リニアセンサ
6…CCD制御デジタル回路
7…アナログ増幅回路
8…被写体
11…光電変換部
12…CCD部
12−1…第1CCD部
12−2…第2CCD部
13…電荷蓄積部
13−1…第1電荷蓄積部
13−2…第2電荷蓄積部
14…電荷検出部
14−1…第1電荷検出部
14−2…第2電荷検出部
21…フォトダイオード
22…CCD
22−1…第1CCD
22−2…第2CCD
23…第1電荷蓄積メモリ
24…第2電荷蓄積メモリ
25…電荷保留領域
26…リセットドレイン
26−1…第1リセットドレイン
26−2…第2リセットドレイン
27…チャネルストッパ
28…チャネルストッパ
29…チャネルストッパ
31…第1転送ゲート
32…第2転送ゲート
33…第3転送ゲート
34…第4転送ゲート
35…メモリリセットゲート
35−1…第1メモリリセットゲート
35−2…第2メモリリセットゲート
36…第1転送ゲート
37…第2転送ゲート
38…第3転送ゲート
39…第4転送ゲート
105…オートフォーカスセンサ
111…光電変換部
112…CCD部
113…電荷蓄積部
114…電荷検出部
121…フォトダイオード
122…CCD
123…電荷蓄積メモリ
124…フォトダイオード側転送ゲート
125…CCD側転送ゲート

Claims (10)

  1. 複数のフォトダイオードを有する光電変換部と、
    前記光電変換部から供給される信号電荷を電荷検出部に供給するCCD部と、
    前記光電変換部と前記CCD部との間に設けられ、前記信号電荷を蓄積する電荷蓄積部と
    を具備し、
    前記電荷蓄積部は、
    前記複数のフォトダイオードの各々に対応するメモリ部を備え、
    前記メモリ部は、
    第1メモリ部と、
    前記第1メモリ部と独立に駆動される第2メモリ部と、
    前記第2メモリ部に供給される電荷をリセットするリセットドレインと
    を備え、
    前記リセットドレインは、
    前記第1メモリ部に前記信号電荷が蓄積されているときに、前記第2メモリ部の電荷をリセットする
    固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記電荷検出部は、
    供給される信号電荷に応じて高ゲインと低ゲインとを切換える機能を有し、
    前記電荷蓄積部は、
    前記電荷検出部が高ゲインのときに、
    前記信号電荷を前記第1メモリ部に蓄積し、
    前記リセットドレインは、
    前記第1メモリ部に前記信号電荷が蓄積されているときに、前記第2メモリ部の電荷をリセットする
    固体撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の固体撮像装置において、
    前記第2メモリ部は、
    前記第1メモリ部よりも多くの電荷を蓄積する機能を有する
    固体撮像装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記電荷蓄積部は、
    前記電荷検出部が低ゲインのときに、
    前記信号電荷を前記第2メモリ部に蓄積する
    固体撮像装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記電荷蓄積部は、
    前記第1メモリ部よりも面積の大きい前記第2メモリ部を備える
    固体撮像装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記電荷蓄積部は、さらに、
    前記第1メモリ部に供給される電荷をリセットする他のリセットドレインを備え、
    前記他のリセットドレインは、
    前記第2メモリ部に前記信号電荷が蓄積されているときに、前記第1メモリ部の電荷をリセットする
    固体撮像装置。
  7. (a)受光した光を光電変換して信号電荷を生成するステップと、
    (b)生成された前記信号電荷をメモリ部に蓄積するステップと、
    (c)前記メモリ部に蓄積された前記信号電荷を、電荷転送部を介して電荷検出部に供給するステップと
    を具備し、
    前記(b)ステップは、
    前記信号電荷を、前記メモリ部に設けられた第1メモリ部、または、前記第1メモリ部と独立に駆動される第2メモリ部のどちらか一方に蓄積するステップと、
    前記第1メモリ部に前記信号電荷が蓄積されているときに、前記第2メモリ部の電荷をリセットするステップと
    を備える
    固体撮像装置の動作方法。
  8. 請求項7に記載の固体撮像装置の動作方法において、さらに、
    (d)供給される信号電荷に応じて前記電荷検出部のゲインを切換えるステップを具備し、
    前記(b)ステップは、
    前記電荷検出部が高ゲインのときに、
    前記信号電荷を前記第1メモリ部に蓄積するステップと、
    前記第1メモリ部に前記信号電荷が蓄積されているときに、前記第2メモリ部に隣接するリセットドレインを介して、前記第2メモリ部の電荷をリセットするステップと
    を含む
    固体撮像装置の動作方法。
  9. 請求項8に記載の固体撮像装置の動作方法において、
    前記(b)ステップは、
    前記電荷検出部が低ゲインのときに、
    前記信号電荷を前記第2メモリ部に蓄積するステップを含む
    固体撮像装置の動作方法。
  10. 請求項9に記載の固体撮像装置の動作方法において、
    前記(b)ステップは、
    前記第2メモリ部に前記信号電荷が蓄積されているときに、前記第1メモリ部に隣接する他のリセットドレインを介して、前記第1メモリ部の電荷をリセットするステップを含む
    固体撮像装置の動作方法。
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