JP2011168888A - 銅の表面処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理工程を増加させることなく、銅の表面をエッチング等の粗化処理することなく平滑な状態に処理することができ、かつ銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができる銅の表面処理剤を実現する。
【解決手段】本発明に係る銅の表面処理剤は、上記課題を解決するために、スズ化合物と、親水性高分子とを含有し、上記親水性高分子が、エポキシ基及びカルボキシル基を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、銅の表面処理剤に関するものである。
従来、一般的な多層配線基板(ビルドアップ配線基板)は、表面部に銅からなる導電層を有する内層基板が樹脂等の絶縁材を挟んで他の内層基板と積層プレスされることにより製造されている。上記導電層間は、孔壁が銅メッキされたスルーホールと呼ばれる貫通孔により、電気的に接続されている。
ここで、上記多層配線基板の配線として上記内層基板の表面部に用いられている銅には、樹脂等の絶縁材との密着性が要求されている。それゆえ、上記内層基板の表面部に用いられている銅の表面と、樹脂等の絶縁材との密着性を向上させるために、銅の表面処理が行われるのが一般的である。
銅の表面処理方法としては、例えば、銅の表面を塩化銅、硫酸・過酸化水素等でエッチングして銅の表面を粗化させ、銅の表面に凹凸形状の酸化皮膜を付ける方法等が挙げられる。この方法によれば、凹凸形状の酸化皮膜が樹脂等の絶縁材にくい込み、アンカー効果を生じて、銅と樹脂等の絶縁材との密着性が向上する。銅と樹脂等の絶縁材との密着性を向上させるための他の方法として、粗化させた銅の表面を、スズ、シランカップリング剤等で処理する方法も開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、近年の電子機器・電子部品の小型化、薄型化等に対応するために、多層配線基板を薄くすることが要求されている。更に、近年の電子機器・電子部品の高周波化、高密度化等に対応するために、多層配線基板の配線の微細化(ファイン化)が要求されている。
ここで、上記多層配線基板の表面部に用いられている銅の表面が粗い場合には、該多層配線基板に表面電流が流れ、電気的損失や信号の遅延が生じるという問題がある。
そこで、上記のエッチング等の粗化処理を用いる方法に代わる方法として、内層基板の表面部に用いられている銅の表面に、スズメッキ等によりスズ皮膜を形成する方法が示されている(例えば、特許文献4参照)。更に、銅と樹脂等の絶縁材との密着性を向上させるために、内層基板の表面部に用いられている銅の表面にスズメッキした後、硝酸、シランカップリング剤等で処理する方法が示されている(例えば、特許文献5〜9参照)。更に、pHを調整して銅と樹脂等の絶縁材との密着性を向上させるために、スズ化合物と同時に酸及び反応促進剤を添加する方法が示されている(例えば、特許文献5,10参照)。更に、銅と樹脂等の絶縁材との密着性を向上させるために、銅の表面に銅塩を添加することで、樹脂等の絶縁材との密着性の高い金属層を形成する方法が示されている(例えば、特許文献10参照)。
特開平10−289838号公報(1998年10月27日公開) 特開2000−340948号公報(2000年12月8日公開) 特開平10−256736号公報(1998年9月25日公開) 特開平4−233793号公報(1992年8月21日公開) 特開2005−23301号公報(2005年1月27日公開) 特開平1−109796号公報(1989年4月26日公開) 特開平7−170064号公報(1995年7月4日公開) 特許第3135516号公報(特開平10−46359号公報、1998年2月17日公開) 特開2003−201585号公報(2003年7月18日公開) 特開2008−109111号公報(2008年5月8日公開)
しかしながら、上記特許文献1〜3に示される銅の表面処理方法では、何れも性能、特に銅と樹脂等の絶縁材との密着性が不十分であるため、ほとんど実用化されていない。更に、これらの方法では、粗化処理が銅を溶解するため銅幅が目減りし、これらの方法により表面処理された銅張り材料のファイン化が困難となり、かつ電気損失が大きくなる。更に、これらの方法では、粗化処理後の経時変化に伴い酸化膜が成長するため不動態化が不十分となり、何れも性能が劣化する。そのため、後処理としての防錆処理が一般的に行われている。
また、上記特許文献4に示される銅の表面処理方法では、銅の表面をエッチング等の粗化処理する方法と比較して、銅と樹脂等の絶縁材との密着性が十分ではないという問題点を有している。
また、上記特許文献5〜9に示される銅の表面処理方法では、銅の表面にスズメッキした後、硝酸、シランカップリング剤等で処理するので、処理工程が増加する。更に、これらの方法でも、銅の表面をエッチング等の粗化処理する方法と比較して、銅と樹脂等の絶縁材との十分な密着性を維持できないという問題点がある。
また、上記特許文献5,10に示される銅の表面処理方法では、銅の表面にスズ化合物と同時に酸及び反応促進剤を添加しているが、スズ化合物と酸(pH)と反応促進剤とのバランスを考慮しておらず、銅の表面をエッチング等の粗化処理する方法と比較して、銅と樹脂等の絶縁材との十分な密着性を維持できないという問題点がある。
また、上記特許文献10に示される銅の表面処理方法では、十分な密着性を維持できないという問題点があるのに加え、銅表面への金属層の均一付着が難しく、更に銅以外の部分にもコーティングされるため、実装時にメッキ性、電気導電性等の阻害が懸念されるという問題点がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、処理工程を増加させることなく、銅の表面をエッチング等の粗化処理することなく平滑な状態に処理することができ、かつ銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができる銅の表面処理剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、銅の表面処理に用いられる表面処理剤において、スズ化合物と、エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子とを含有させることで、当該親水性高分子が銅表面に析出したスズ層に抱き込まれることによってスズ層と当該官能基とが強固に結合し、かつ当該官能基がスズ層の表面に存在することによって、樹脂等の絶縁材と官能基とも水素結合又は共有結合を形成する。その結果、上記特許文献5〜9に示される方法より工程時間が短縮されることのみならず、銅と樹脂等の絶縁材との十分な密着性を維持することができることを新たに見出している。
即ち、本発明に係る銅の表面処理剤は、上記課題を解決するために、スズ化合物と、親水性高分子とを含有し、上記親水性高分子が、エポキシ基及びカルボキシル基を有することを特徴としている。
上記構成によれば、スズ化合物と、エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子とを含有しているので、当該親水性高分子におけるカルボキシル基が、銅表面に析出したスズと架橋構造を形成し、該スズと密着すると考えられる。更には、上記親水性高分子におけるエポキシ基が、樹脂等の絶縁材と水素結合又は共有結合を行い、該絶縁材と密着すると考えられる。
従って、上記構成によれば、処理工程を増加させることなく、銅の表面をエッチング等の粗化処理することなく平滑な状態に処理することができ、かつ銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができる銅の表面処理剤を提供することができる。
更には、上記構成では、上記親水性高分子におけるエポキシ基は、樹脂等の絶縁材の塗布時には架橋しにくく、後工程の露光現像後の熱架橋時に絶縁材と架橋するため、高温高湿下に長時間曝された後における密着性の低下が抑制される。
本発明に係る銅の表面処理剤では、エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子が、エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/またはその縮合物と、カルボキシル基を有する親水性高分子とを反応させる工程を含む方法によって得られたものであることが好ましい。
上記構成によれば、高温高湿下に長時間曝された後における密着性の低下をより抑制することができる。
本発明に係る銅の表面処理剤では、カルボキシル基を有する上記親水性高分子が、少なくともポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、アクリル酸共重合体、若しくはメタクリル酸共重合体又はその誘導体を含有することが好ましい。
上記構成によれば、銅と樹脂等の絶縁材との密着性をより一層向上させることができる。
本発明に係る銅の表面処理剤は、以上のように、スズ化合物と、親水性高分子とを含有し、上記親水性高分子が、エポキシ基及びカルボキシル基を有することを特徴としている。
このため、処理工程を増加させることなく、銅の表面をエッチング等の粗化処理することなく平滑な状態に処理することができ、かつ銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができる銅の表面処理剤を提供することができる。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更して実施し得るものである。具体的には、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。尚、本明細書等において、便宜上、「重量ppm」を単に「ppm」,「重量%」を単に「%」と記載する。
(I)本発明における銅の表面処理剤で表面処理される物質等
本発明における銅の表面処理剤で表面処理される物質は、銅を50%以上含有するものであれば特に限定されない。つまり、銅を50%以上含有していれば、銅以外の物質が含まれていても本発明に含まれる。例えば、銅単体、銅を含む銅合金材、クロメート等の表面処理された銅、メッキされた銅等が挙げられる。
本発明における銅として、具体的には電子基板、リードフレーム等の電子部品、装飾品、建材等に使用される箔(電解銅箔、圧延銅箔)、めっき膜(無電解銅めっき膜、電解銅めっき膜)、線、棒、管、板等、種々の用途の銅を挙げることができる。上記銅は、黄銅、青銅、白銅、ヒ素銅、ケイ素銅、チタン銅、クロム銅等、その目的に応じて他の元素を含有したものであってもよい。また、近年の高周波の電気信号が流れる銅配線の場合には、銅の表面は平均粗さが0.1μm以下の平滑面であることが好ましい。
本発明において、銅と密着する樹脂等の絶縁材は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、シアネートエステル等の熱硬化性樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は官能基によって変性されていてもよく、ガラス繊維、アラミド繊維、その他の繊維等で強化されていてもよい。
(II)本発明における銅の表面処理剤に用いられる材料等
本発明の銅の表面処理剤は、スズ化合物と、親水性高分子とを含有するものである。更に、本発明の銅の表面処理剤は、錯化剤を含有することが好ましく、還元剤を含有することが好ましい。更に、本発明の銅の表面処理剤は、フッ素化合物を含有してもよい。更に、本発明の銅の表面処理剤は、pH調整剤を含有することが好ましい。更に、本発明の銅の表面処理剤は、金属化合物を含有することが好ましい。更に、本発明の銅の表面処理剤は、防錆剤を含有することが好ましい。
また、本発明の銅の表面処理剤は、該表面処理剤の特性を阻害しない限り、上記物質以外の物質(以下、「他の物質」という)を含んでいてもよい。他の物質を含める方法としては、特に限定されるものではない。
<スズ化合物>
本発明の銅の表面処理剤は、スズ化合物を含有するものである。スズ化合物としては、後述する溶媒に対して可溶性のものであれば特に限定されないが、その溶解性から酸との塩類が好ましい。例えば、硫酸第一スズ、硫酸第二スズ、ホウフッ化第一スズ、フッ化第一スズ、フッ化第二スズ、硝酸第一スズ、硝酸第二スズ、塩化第一スズ、塩化第二スズ、ギ酸第一スズ、ギ酸第二スズ、酢酸第一スズ、酢酸第二スズ等の第一スズ塩や第二スズ塩等が挙げられる。その中でも、スズ皮膜の形成速度が速いという理由から第一スズ塩が好ましく、後述する溶媒との溶液中での安定性が高く、均一なスズ皮膜を形成することができるという理由から、第二スズ塩が好ましい。更に、銅のエッチングに悪影響を及ぼさないという理由から硫酸第一スズが特に好ましい。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記スズ化合物の濃度は、スズとして、10ppm以上100,000ppm以下、好ましくは100ppm以上100,000ppm以下、より好ましくは1,000ppm以上50,000ppm以下である。上記表面処理剤全体に対する上記スズ化合物の濃度が10ppm未満であると、銅及び樹脂等の絶縁材との密着性が低下するおそれがあり、好ましくない。一方、100,000ppmを超えると、銅の表面に多量のスズが析出し、スズ皮膜が凝集破壊するおそれがあり、かつ溶液安定性が劣るとの理由から銅の表面にスズ皮膜を形成し難くなるおそれがあり、好ましくない。
<親水性高分子>
本発明の銅の表面処理剤は、エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子を含有する。
本明細書において、「親水性高分子」とは、水溶性高分子又は水分散性高分子を意味する。また、水溶性高分子とは、25℃における水に対する溶解度が0.1%以上である高分子を意味し、水分散性高分子とは、0.1重量%の濃度で25℃における水に、少なくとも24時間沈殿せず安定に分散し得る高分子を意味する。
エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子は、更に、メチロール基、フェノール基、イソシアネート基若しくはイソシアネート基が保護基で保護された置換基、及びシラノール基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有していることが好ましい。上記構成によれば、高温高湿下に長時間曝された後における密着性の低下をより抑制することができる。
エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子は、例えば、(i)エポキシ基を有する化合物とカルボキシル基を有する親水性高分子とを反応させたり、(ii)エポキシ基を有するモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとを共重合させたりすることによって得ることができる。これらの中でも、(i)の方法によって得られたものであることが好ましい。
上記(i)の方法としては、例えば、(a)エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/またはその縮合物と、カルボキシル基を有する親水性高分子とを反応させる工程を含む方法、(b)エポキシ基を複数有する化合物と、カルボキシル基を有する親水性高分子とを反応させる工程を含む方法等が挙げられる。
(a)の方法としてより具体的には、特に限定されるものではないが、例えば、ポリアクリル酸等の親水性高分子に、エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/またはその縮合物を反応させ、エポキシ官能基及びカルボキシル基を有するアクリル樹脂を得る方法が挙げられる。この反応は、1段階で行ってもよいし、複数段階に分けて行ってもよい。
上記エポキシ基を有するシランカップリング剤は水溶液中で加水分解されることでシラノール基を現出し、エポキシ基を有するシランカップリング剤の含有量に応じて、加水分解されたエポキシ基を有するシランカップリング剤が自己縮合を開始する。このため、エポキシ基を有するシランカップリング剤は、上記水溶液中に添加された時点での濃度に応じてエポキシ基を有するシランカップリング剤と、その加水分解物及び加水分解縮合物との混合物となると考えられる。当該混合物を加温条件下等におくことで一部のエポキシ基と一部のカルボキシル基が反応し、上記エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子を得ることができる。
また、上記反応では、ポリアクリル酸等の親水性高分子に、エポキシ基を有するシランカップリング剤に加えて、アミノ基、イソシアネート基若しくはイソシアネート基が保護基で保護された置換基、メチロール基、及びフェノール基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシランカップリング剤を併用して反応させてもよく、エポキシ基を有するシランカップリング剤とアミノ基を有するシランカップリング剤を併用して反応させることが好ましい。複数種のシランカップリング剤を併用して反応させる場合は、同時に用いて反応させてもよいし、一段階目と二段階目に分けて反応させてもよい。複数種のシランカップリング剤を同時に用いて反応させる場合は、上記エポキシ基を有するシランカップリング剤についての説明と同様に、複数種のシランカップリング剤の一部が一種もしくは複数種のシランカップリング剤の縮合物となって反応することになる。
尚、当然のことながら、上記の反応においては、上記親水性高分子におけるカルボキシル基と、エポキシ基を有するシランカップリング剤におけるエポキシ基とが残存する条件で反応を行う。
上記エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子の酸価としては、100mmol/100g樹脂以上であることが好ましい。エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子の酸価が上記下限値以上であれば、親水性高分子が十分なカルボキシル基を有していることになり、スズとの密着性を確保できる。なお、ここで酸価とは、親水性高分子100g中に含まれるカルボキシル基のミリモル数をいう。
上記エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子のエポキシ価としては、50mmol/100g樹脂以上であることが好ましい。エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子のエポキシ価が上記下限値以上であれば、親水性高分子が十分なエポキシ基を有していることになり、絶縁材との密着性を確保できる。なお、ここでエポキシ価とは、親水性高分子100g中に含まれるエポキシ基のミリモル数をいう。
上記(b)の方法では、上記親水性高分子におけるカルボキシル基に対して、エポキシ基を複数有する化合物におけるエポキシ基のモル数が小さくなるように反応を行う。これにより、上記親水性高分子において未反応のカルボキシル基が残ることになる。また、当該反応を、エポキシ基を複数有する化合物におけるエポキシ基が全て反応しないようにすることによって、エポキシ基を親水性高分子に導入することができる。
上記前者の反応における、上記親水性高分子におけるカルボキシル基と、エポキシ基を複数有する化合物におけるエポキシ基とのモル比は、1:0.01〜1:100の範囲内が好ましく、1:0.1〜1:10の範囲内がより好ましい。
また、エポキシ基を複数有する化合物と、カルボキシル基を有する親水性高分子との上記反応後に、更に、エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/またはその縮合物を加えて反応させてもよい。
上記(i)の方法において用いる上記カルボキシル基を有する親水性高分子としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、アクリル酸共重合体、若しくはメタクリル酸共重合体又はその誘導体が挙げられる。
上記アクリル酸共重合体としては、アクリル酸と、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、3−メタクリオキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のとの共重合体が挙げられる。上記メタクリル酸共重合体としては、メタクリル酸と、前記アクリル酸共重合体を構成する化合物との共重合体が挙げられる。カルボキシル基を有する親水性高分子が、カルボキシル基以外の官能基を有することにより、高温高湿下に長時間曝された後における密着性の低下がより抑制される。
エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
また、イソシアネート基若しくはイソシアネート基が保護基で保護された置換基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、そのイソシアネート基がメチルエチルケトンオキシムにより保護された化合物が挙げられる。
エポキシ基を複数有する上記化合物としては、ジエチレングリコールジクリシジルエーテル等の多官能脂肪族ポリエポキシ化合物が挙げられる。
カルボキシル基と、エポキシ基との上記反応は、例えば、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の触媒存在下で、80〜95℃の範囲内で加熱し、10〜180分反応させることによって行うことができる。一方、上記シラノール基同士の反応は、0〜60℃の温度範囲で、5〜120分反応させることによって行うことができる。これらの反応は、同時に行ってもよいし、複数回に分けて行ってもよい。
尚、上記反応を水中に行うことにより、シランカップリング剤におけるアルコキシ基を反応系中においてシラノール基に加水分解することができる。
エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/またはその縮合物を用いて得られた、エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子における、カルボキシル基を有する親水性高分子でのカルボキシル基の反応率は、0.1〜80%の範囲内であることが好ましく、1〜50%の範囲内であることがより好ましい。エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子の反応率が0.1%以上であれば、絶縁材との密着に必要な量のエポキシ基が導入されたこととなる。エポキシ基及びカルボキシル基を有する親水性高分子の反応率が80%以下となっていれば、親水性高分子が十分なカルボキシル基を有していることになり、スズとの密着性を確保できる。尚、当該反応率は酸価から求めることができる。
上記(ii)の方法における、カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の酸モノマーが挙げられる。また、エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレートが挙げられる。
また、メチロール基を有するモノマーとしては、例えば、N−メチロールアクリルアミドが挙げられ、イソシアネート基を有するモノマーとしては、例えば、アクリロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられる。
エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子におけるカルボキシル基の含有量は、カルボキシル基とエポキシ基との合計のモル数に対し、5〜99.9モル%の範囲内であることが好ましく、30〜99モル%の範囲内であることがより好ましい。
エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子の分子量は、1,000以上、10,000,000以下、好ましくは10,000以上2,000,000以下である。分子量が1,000未満であると、析出し難くなり、好ましくない。一方、10,000,000を超えると、表面処理剤の粘度が上昇するため作業性が悪くなり、好ましくない。
尚、本明細書等において、親水性高分子の分子量とは重量平均分子量を意味する。重量平均分子量の測定は、ポリスチレンを標準とするゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって求めることができる。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対するエポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子の濃度は、10ppm以上500,000ppm以下、好ましくは20ppm以上100,000ppm以下、より好ましくは100ppm以上50,000ppm以下の範囲内である。
上記表面処理剤全体に対する上記濃度が10ppm未満であると、銅表面に析出しないおそれがあり、好ましくない。一方、500,000ppmを超えると、銅表面での結晶形成を阻害するおそれがあり、好ましくない。
<錯化剤>
本発明の銅の表面処理剤は、錯化剤を含有していることが好ましい。錯化剤を含有することによって、上記表面処理剤を溶液で用いた場合に、上記錯化剤が銅と錯体を形成して銅の表面の電位が低くなるため還元されやすく、スズが析出し易くなる。更に、上記表面処理剤の溶液は、上記錯化剤が溶解した銅のキレートをすることにより、スズ皮膜の均一性を向上させる可能性がある。その結果、銅と樹脂等の絶縁材との十分な密着性を付与することができる。
ここで、本明細書でいう錯化剤とは、銅に配位してキレートを形成し、銅表面の電位を下げ還元しやすいような状態にし、スズ表面に樹脂等の絶縁材密着層を形成し易くするものを意味する。
錯化剤としては、例えば、チオ尿素、エチレンチオウレア、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素等のチオ尿素誘導体、チオ硫酸、シアン類等が挙げられる。その中でも、上記表面処理剤を溶液で用いた場合に、より一層濁りの少ない安定な溶液とすることができ、かつ銅との錯体を形成し易く、銅の表面の電位を低くするためより一層スズ皮膜を形成し易くするという理由から少なくともチオ尿素を含有することが好ましい。尚、錯化剤には、副次的に後述する還元剤としても働くものもある。その中で、チオ尿素は、副次的に後述する還元剤としても働くものである。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記錯化剤の濃度は、好ましくは100ppm以上500,000ppm以下、より好ましくは1,000ppm以上300,000ppm以下、特に好ましくは10,000ppm以上150,000ppm以下の範囲内である。上記表面処理剤全体に対する上記錯化剤の濃度が100ppm未満であると、銅表面に錯体を形成し難くなるおそれがあり、好ましくない。一方、500,000ppmを超えると、銅の溶解性が悪くなり、銅の表面にスズ皮膜を形成する反応を阻害するおそれがあり、好ましくない。
<還元剤>
本発明の銅の表面処理剤は、還元剤を含有していることが好ましい。還元剤としては、例えば、チオ尿素、ジエチルチオ尿素、水素化ホウ素カリウム、ジメチルアミノボラン、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、ホルムアルデヒド等が挙げられる。その中でも、スズ化合物に電子を付加して、スズ単体、酸化スズ等からなるスズ皮膜を形成しやすいという理由から少なくともチオ尿素を含有することが好ましい。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記還元剤の濃度は、好ましくは100ppm以上500,000ppm以下、より好ましくは1,000ppm以上300,000ppm以下、特に好ましくは10,000ppm以上150,000ppm以下の範囲内である。上記表面処理剤全体に対する上記還元剤の濃度が100ppm未満であると、スズ皮膜を形成しないおそれがあり、好ましくない。一方、500,000ppmを超えると、スズが溶解し難くなるとの理由から銅の表面にスズ皮膜を形成し難くなるおそれがあり、好ましくない。
<安定化剤>
本発明の銅の表面処理剤は、スズを安定して溶解させるために、安定化剤として酸を含有することが好ましい。スズ安定化剤の酸としては、後述する溶媒に対して可溶性のものであれば特に限定されない。当該酸としては、無機酸及び有機酸から選択される少なくとも1種の酸を使用することができる。本発明で使用することができる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、ホウフッ化水素酸、リン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、酪酸等のカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等のアルカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸等の芳香族スルホン酸等の有機酸;が挙げられる。その中でも、pHを5以下に調整することができるとの理由から、硫酸、硝酸、塩酸、メタンスルホン酸、リン酸等の強酸が好ましい。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記酸の濃度は、好ましくは10ppm以上500,000ppm以下、より好ましくは1,000ppm以上300,000ppm以下、特に好ましくは10,000ppm以上200,000ppm以下の範囲内である。上記表面処理剤全体に対する上記酸の濃度が10ppm未満であると、スズ化合物が溶解し難くなり、好ましくない。一方、500,000ppmを超えると、銅の表面にスズ皮膜を形成する反応を阻害するおそれがあり、好ましくない。
<金属化合物>
本発明の銅の表面処理剤は、金属化合物を含有していることが好ましい。これにより、本発明の銅の表面処理剤は、金属イオンの緩衝作用により、銅の表面にスズ皮膜を均一・安定に形成することができると考えられる。
金属化合物としては、金属塩等が挙げられる。また、金属化合物としては、例えば、銀化合物、アルミニウム化合物、ジルコニル化合物、チタニウム化合物、カルシウム化合物、ナトリウム化合物、マグネシウム化合物、ストロンチウム化合物、マンガン化合物、バナジウム化合物、イットリウム化合物、ニオブ化合物、亜鉛化合物、インジウム化合物、銀化合物、鉄化合物、パラジウム化合物、コバルト化合物、銅化合物等が挙げられる。その中でも、スズと共析出しやすいと考えられ、より緻密なスズ膜を与えるという理由から銀化合物、パラジウム化合物、亜鉛化合物、コバルト化合物、銅化合物が好ましい。更にその中でも、スズとの合金を形成することができるという理由から銅化合物が特に好ましい。これらの金属化合物は、単独又は複数を組み合わせて使用することができる。複数を組み合わせる場合は、銅と銀、又は銅とパラジウム、を組み合わせて用いることが好ましい。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記金属化合物の濃度は、好ましくは1ppm以上100,000ppm以下、より好ましくは10ppm以上10,000ppm以下の範囲内である。上記表面処理剤全体に対する上記金属化合物の濃度が1ppm未満であると、効果が期待できず、好ましくない。一方、100,000ppmを超えると、銅の表面にスズ皮膜を形成する反応を阻害するおそれがあり、好ましくない。
本発明の銅の表面処理剤は、銅化合物を用いる場合には、上記スズ化合物の濃度に対する上記銅化合物の濃度の比が好ましくは0.02以上2.0以下の範囲内、より好ましくは0.1以上1.2以下の範囲内、特に好ましくは0.15以上1.0以下の範囲内である。
<防錆剤>
本発明の銅の表面処理剤は、防錆剤を含有していることが好ましい。防錆剤としては、例えば、アミノテトラゾール、メチルメルカプトテトラゾール、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノメルカプトトリアゾール、イミダゾール、メチルイミダゾール、トリアジンチオール、トリメルカプトトリアジン若しくはこれらの塩、又はこれらの類似化合物;メルカプトシラン;チオグリコール酸;チオグリセロール;グアニルチオ尿素;チオ尿素類;等が挙げられる。その中でも、銅表面での防錆機能と化成性との両立という理由から、テトラゾール、トリアゾール、イミダゾール、チオール類の防錆剤が好ましい。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記防錆剤の濃度は、好ましくは10ppm以上100,000ppm以下、より好ましくは20ppm以上50,000ppm以下の範囲内である。上記表面処理剤全体に対する上記防錆剤の濃度が10ppm未満であると、効果が十分でなく、好ましくない。一方、100,000ppmを超えると、銅の表面にスズ皮膜を形成する反応を阻害するおそれがあり、好ましくない。
<他の物質>
本発明の銅の表面処理剤は、樹脂等の絶縁材との均一な密着層を形成するための界面活性剤、樹脂等の絶縁材との密着層の形成を促進するための重合開始剤等、必要に応じて、銅の表面にスズ皮膜を形成する反応を阻害しないような種々の添加剤を含有してもよい。
上記添加剤としては、メチロール基を有する有機化合物、フェノール樹脂等が好ましい。当該メチロール基を有する有機化合物としては、N−メチロールアクリルアミド、メラミン樹脂が好ましい。
例えば、本発明の銅の表面処理剤は、フッ素化合物を含有していてもよい。フッ素化合物としては、例えば、フッ化水素、ホウフッ化水素酸、酸性フッ化ナトリウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、ケイフッ化水素等が挙げられる。その中でも、上記表面処理剤を溶液で用い、pHが0.1以上、5以下の範囲内である場合に、スズイオンが安定的に存在し、より一層濁りの少ない安定な溶液とすることができるという理由からフッ化水素、酸性フッ化ナトリウムが好ましい。
上記表面処理剤全体(表面処理剤の溶液全体)に対する上記フッ素化合物の濃度は、好ましくは10ppm以上200,000ppm以下、より好ましくは25ppm以上5000ppm以下、特に好ましくは100ppm以上2000ppm以下の範囲内である。上記表面処理剤全体に対する上記フッ素化合物の濃度が10ppm未満であると、スズイオンが安定化し難いおそれがあり、好ましくない。一方、200,000ppmを超えると、銅の表面にスズ皮膜を形成する反応を阻害するおそれがあり、好ましくない。上記表面処理剤全体に対する上記フッ素化合物の濃度が5,000ppm以下であると、銅の表面に形成されるスズ皮膜が厚くなること、多孔質(ポーラス)になること等で不均一になるおそれがないため、より好ましい。
(III)本発明における銅の表面処理剤の製造方法
本発明の銅の表面処理剤は、従来公知の混合方法・混合装置により混合される。本発明の銅の表面処理剤に含有される物質を混合する順番は、特に限定されない。また、上記物質は、一度に混合してもよく、分割して混合してもよい。
(IV)本発明における銅の表面処理剤を含む溶液
本発明の銅の表面処理剤を用いた銅の表面処理方法は、銅の表面に、上記表面処理剤を溶液として接触させることが好ましい。上記溶液は、溶質である上記表面処理剤と溶媒とから構成される。本発明に用いられる溶媒は、上記表面処理剤を溶解することができれば特に限定されない。例えば、水、若しくはアルコール等の水溶性有機溶媒と水との混合溶媒が挙げられる。本発明における銅の表面処理剤は、従来の銅の表面処理剤と比較して、銅の表面をエッチング等の粗化処理しないという点で優れている。
(V)銅の表面処理方法
また、本発明の銅の表面処理剤を用いた銅の表面処理は、銅の表面に上記表面処理剤を接触させることにより行うことができる。
銅の表面に上記表面処理剤を接触させる方法としては特に限定されない。例えば、上記表面処理剤を含む溶液に銅を浸漬させる方法、銅の表面に上記表面処理剤を含む溶液をスプレーによって噴射する方法、銅の表面に上記表面処理剤を含む溶液を塗布する方法等が挙げられる。その中でも、銅表面での上記表面処理剤を含む溶液の置換が早い方が好ましいとの理由から、上記表面処理剤を含む溶液に銅を浸漬させて強攪拌を行う方法、銅表面に上記表面処理剤を含む溶液をスプレーによって噴射する方法等が好ましい。尚、上記表面処理剤を含む溶液を攪拌する場合には、例えば50rpm以上、3000rpm以下の範囲内で攪拌することが好ましい。また、上記表面処理剤は、一度に接触させてもよく、分割して接触させてもよい。
銅の表面に上記表面処理剤を接触させる際の温度は、上記表面処理剤の成分等によって決まり特に限定されるものではないが、反応性に優れているとの理由から、好ましくは10℃以上60℃以下、より好ましくは20℃以上50℃以下、特に好ましくは30℃以上40℃以下の範囲内である。
銅の表面に上記表面処理剤を接触させる時間は、上記表面処理剤の成分等によって決まり特に限定されるものではないが、反応性に優れているとの理由から、好ましくは1秒以上600秒以下、より好ましくは5秒以上300秒以下、更に好ましくは15秒以上180秒以下、更により好ましくは60秒以上180秒以下、特に好ましくは60秒以上120秒以下の範囲内である。
上記表面処理方法は、銅の表面に上記表面処理剤を接触させる前に、酸洗処理、粗化処理、化成処理、防錆処理、酸化処理、還元処理、脱脂処理から選ばれる少なくとも1種の前処理を行ってもよい。また、上記表面処理方法は、銅の表面に上記表面処理剤を接触させる前に、スズ化合物を接触させてもよい。
また、上記表面処理方法は、銅の表面に上記表面処理剤を接触させた後に、更に上記表面処理剤等により後処理してもよい。上記後処理後には、水洗してから乾燥させても、水洗せずに乾燥させてもよい。また、上記表面処理方法は、銅の表面に上記表面処理剤を接触させた後に、熱処理等を行ってもよい。また、上記表面処理方法は、銅の表面に上記表面処理剤を接触させた後に、防錆剤、pH調整剤、後処理剤等を接触させてもよい。
後処理剤としては、例えば、メルカプトシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、スチリルシラン、メタクリロキシシラン、アクリロキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、クロロプロピルシラン、スルフィドシラン、イソシアネートシラン等のシランカップリング剤及びそれらの混合物、シランカップリング剤縮合物及びそれらの混合物、上記の少なくとも1種の官能基を有する水溶性高分子が好ましい。後処理方法としては、化成処理後、後処理剤をスプレー、浸漬、コーティング等により接触させ、その後水洗する又は水洗せずに乾燥することにより、コーティング膜を形成してもよい。
(VI)銅表面の皮膜
本発明の銅の表面処理剤を用いた銅の表面処理によって形成される銅表面の皮膜は、例えば、銅表面の皮膜におけるスズの重量が1mg/m以上、2,000mg/m以下の範囲内とすることができる。
上記皮膜におけるスズの重量は、好ましくは1mg/m以上2,000mg/m以下、より好ましくは20mg/m以上2,000mg/m以下、更に好ましくは50mg/m以上1,500mg/m以下、特に好ましくは100mg/m以上1,000mg/m以下の範囲内である。
(VII)銅張り材料
上記銅の表面処理方法により表面処理の対象となる銅張り材料としては、例えば、一般的な電子基板、リードフレーム等の電子部品、装飾品、建材等を挙げることができる。
(VIII)多層配線基板
上記銅張り材料は、多層配線基板(ビルドアップ配線基板)に用いることができる。このような多層配線基板は、従来公知の多層配線基板の製造方法により製造することができる。
具体的には、表面部が銅からなる導電層を有する内層基板が、樹脂等の絶縁材を挟んで他の内層基板と積層プレスされることにより製造することができる。多層配線基板(ビルドアップ配線基板)には、一括ラミネーション方式のビルドアップ基板と、シーケンシャルビルドアップ方式のビルドアップ基板とがある。
上記多層配線基板には、最外層に上記銅張り材料を備えている外層基板及び単層基板を含む。また、上記外層基板には、最外層面に上記銅張り材料を片面又は両面に備えている片面又は両面の外層基板を含む。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<エポキシシラン変性ポリアクリル酸の作製>
〔ポリアクリル酸の合成〕
四つ口フラスコに脱イオン水89重量部を入れ、80℃に加温した。次に、10重量部のアクリル酸と10%過硫酸ナトリウム水溶液1重量部とを滴下ロートに入れ60分にわたり、四つ口フラスコ中の脱イオン水へ均一に滴下した。更に、60分間エージングすることで、固形分10%、分子量20,000のポリアクリル酸を得た。
〔ポリアクリル酸共重合体の合成〕
10重量部のアクリル酸を、7重量部のアクリル酸と3重量部のアクリル酸2−ヒドロキシエチルとの混合物に変えたこと以外は〔ポリアクリル酸の合成〕と同様の操作を行い、固形分10%、分子量20,000のポリアクリル酸を共重合体を得た。
〔製造例1〕
脱イオン水82.2重量部に、カルボキシル基を有する親水性高分子として、上記〔ポリアクリル酸の合成〕において合成したポリアクリル酸12.5重量部と、触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイド0.2重量部とを添加し、80℃に昇温した。
次に、カップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBM403、信越化学製、有効成分100%)5重量部を15分かけて均一に滴下し、更に、2時間反応させ、カルボキシル基及びエポキシ基を含有する親水性高分子を得た。
〔製造例2〜11〕
使用する親水性高分子、触媒及びカップリング剤の各種類並びに各仕込量を表1に示す値に変更したこと以外は製造例1と同様の操作を行い、カルボキシル基及びエポキシ基を含有する親水性高分子をそれぞれ得た。
Figure 2011168888
※1)「PAA1」は、上記〔ポリアクリル酸の合成〕において合成したポリアクリル酸であり、「HEA/PAA」は、上記〔ポリアクリル酸共重合体の合成〕において合成したポリアクリル酸共重合体である。
※2)「A」は、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBM403、信越化学製、有効成分100%)であり、「B」は、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM903、信越化学製、有効成分100%)であり、「C」は、3官能エポキシ化合物(商品名:デナコールEx−313、ナガセケムテックス社製)であり、「D」は、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBE9007、信越化学製、有効成分100%)のイソシアネートをメチルエチルケトンでオキシム保護したものである。
※3)「TBAB」は、テトラブチルアンモノウムブロマイドであり、「TEA」はトリエチルアミンである。
<反応率>
表1中に記載の反応率は、酸価を求め、下記式によって算出した。
反応率=[(未反応での理論酸価−測定酸価)/(理論上の減少酸価)]x100
具体的には、以下のように求めた。まず、サンプル0.5gを採取し、0.1N水酸化カリウム溶液を用いて電位差滴定にて中和して測定酸価を得た。未反応での理論酸価は、原料のすべてのカルボキシル基について求めた理論上の酸価であり、一方、カルボキシル基若しくはエポキシ基の何れかすべてが消失するまで反応すると仮定した場合に減少する酸価を計算し、理論上の減少酸価とした。
<表面処理剤の作製>
〔実施例1〕
製造例1で作製した、カルボキシル基及びエポキシ基を含有する親水性高分子を、樹脂固形分として1重量%、硫酸第一スズをスズとして3重量%、チオ尿素及びメタンスルホン酸をそれぞれ15重量%となるように加え、表面処理剤としてこれらの水溶液を作製した。そして、当該水溶液を用いて、後述する方法により、銅の表面処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
〔実施例2〜11〕
使用する、カルボキシル基及びエポキシ基を含有する親水性高分子を表2に示すものに変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、表面処理剤をそれぞれ作製した。そして、当該各水溶液を用いて、後述する方法により、銅の表面処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
〔実施例12〕
製造例3で作製した、カルボキシル基及びエポキシ基を含有する親水性高分子を、樹脂固形分として1重量%、硫酸第一スズをスズとして3重量%、チオ尿素及びメタンスルホン酸をそれぞれ15重量%、添加剤としてN−メチロールアクリルアミド(N−MAM)を1重量%となるように加え、表面処理剤としてこれらの水溶液を作製した。そして、当該水溶液を用いて、後述する方法により、銅の表面処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
〔実施例13〜16〕
添加剤及びその仕込量を表2に示すように変更したこと以外は、実施例12と同様の操作を行い、表面処理剤をそれぞれ作製した。そして、当該各水溶液を用いて、後述する方法により、銅の表面処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
〔比較例1〜4〕
親水性高分子及び添加剤並びにこれらの仕込量を表2に示すように変更したこと以外は、実施例3と同様の操作を行い、表面処理剤をそれぞれ作製した。そして、当該各水溶液を用いて、後述する方法により、銅の表面処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
〔比較例5〕
親水性高分子を配合しなかったこと以外は実施例1と同様の操作により銅の表面処理を行い、更に、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBM403、信越化学製)の0.1重量%水溶液に室温にて30秒間浸漬した後、100℃で30分間乾燥(ケイ素として1mg/m)させる処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
〔比較例6〕
皮膜中のケイ素量を30mg/mとしたこと以外は、比較例5と同様の操作により銅の表面処理を行い、皮膜析出量及び銅と絶縁材との密着性を評価し、その結果を表3に示す。
Figure 2011168888
※1)アクリル樹脂換算の仕込量
※2)スズとしての仕込量
尚、表2中、「MSA」は、メタンスルホン酸を意味し、「N−MAM」は、N−メチロールアクリルアミドを意味し、「KBM403」は、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBM403、信越化学製、有効成分100%)を意味し、「PAA」はポリアクリル酸(商品名:AC10L、東亞合成製、固形分40重量%)を意味する。また、「フェノール樹脂」は、フェノール樹脂(商品名:レジトップPL−4012、群栄化学工業社製)を用いた。
<銅の表面処理方法>
上述した各実施例、各比較例で得られた表面処理剤について、以下のように銅の表面処理を行った。
厚さ35μm又は18μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製、商品名:「F−WS箔」)を、水道水で希釈した硫酸及び過酸化水素の水溶液(硫酸の濃度3%、過酸化水素の濃度1%)に30℃・60秒の条件で浸漬させた後、水道水で洗浄した。
次に、上記処理を行った電解銅箔を、所定の表面処理剤(成分等については後述する)の溶液に40℃・60秒の条件で浸漬させた後、水道水で洗浄し、80℃・5分の条件で乾燥させた。
<銅の表面処理後における電解銅箔のスズ・炭素・珪素の皮膜量>
銅の表面処理後における電解銅箔のスズ・炭素・珪素の皮膜量は、蛍光X線(株式会社島津製作所製、商品名:「XRF1700」)による測定により、スズ元素、炭素元素、珪素元素の量として測定した。
<銅と絶縁材との密着性>
銅と絶縁材との密着性は、万能試験機(株式会社エー・アンド・デイ製、商品名:「テンシロン」)により、JIS C 6481に準拠してロードセル100kg/m、レンジ2%、クロスヘッドスピード50mm/min、チャートスピード20mm/minの条件で測定した。密着性の評価には、表面処理した電解銅箔にエポキシ系絶縁材を加熱圧着しさらに加熱硬化させて形成した試料(初期の密着性)、および前記試料をさらにHAST(Highly Accelerated temperature and humidity Stress Test)処理した後の電解銅箔(HAST処理後の密着性)の2種を用いた。HAST処理は、前記試料を、温度130℃、湿度85%の条件下に200時間曝露する条件で行った。
Figure 2011168888
表3に示すように、本発明に係る銅の表面処理剤を用いて処理した実施例1〜16の結果では、銅表面にスズメッキした後、シランカップリング剤で処理した比較例6の結果と同等の初期密着性を示した。
また、実施例1〜16の結果では、親水性高分子を含まない表面処理剤を用いて処理した比較例1〜2と比較して6倍高い初期密着性を示し、カルボキシル基のみを有する親水性高分子を含む表面処理剤を用いて処理した比較例3〜4と比較しても1.5〜2倍高い初期密着性を示した。
更には、HAST処理後の密着性についても、実施例1〜16の結果は、比較例6と同等の結果となり、比較例1〜5と比較して遥かに高い密着性を示した。
以上のことから、本発明に係る銅の表面処理剤は、処理工程を増加させることなく、銅の表面をエッチング等の粗化処理することなく平滑な状態に処理することができ、かつ銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができることが確認することができた。
本発明の銅の表面処理剤は、銅の表面をエッチング等の粗化処理することなく銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができるため、近年の電子機器・電子部品の高周波化、高密度化等に対応することができる。また、従来の粗化処理(凹凸処理)では、処理後に酸化膜が成長し、電子機器・電子部品としての機能を発揮しないため、多くの場合には後処理として防錆処理を施していた。本発明の銅の表面処理剤は、密着及び防錆(不動態化)を同時に行うため、従来の粗化処理と比較して、電子機器・電子部品の生産工程を削減することができる。具体的には、本発明の銅の表面処理剤及び表面処理方法は、微細(ファイン)配線を有するプリント配線基板、半導体実装品、液晶デバイス、エレクトロルミネッセンス等の各種電子機器・電子部品に利用することが可能である。

Claims (3)

  1. スズ化合物と、親水性高分子とを含有し、
    上記親水性高分子が、エポキシ基及びカルボキシル基を有することを特徴とする銅の表面処理剤。
  2. エポキシ基及びカルボキシル基を有する上記親水性高分子が、エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/またはその縮合物と、カルボキシル基を有する親水性高分子とを反応させる工程を含む方法によって得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の銅の表面処理剤。
  3. カルボキシル基を有する上記親水性高分子が、少なくともポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、アクリル酸共重合体、若しくはメタクリル酸共重合体又はその誘導体であることを特徴とする請求項2に記載の銅の表面処理剤。
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