JP2011168126A - 車両用クロージャ部品の製造方法、および車両用クロージャ部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止できる、車両用クロージャ部品の製造方法、および車両用クロージャ部品を提供する。
【解決手段】車両用ドア1は、異なる金属板材からなるアウタパネル2およびインナパネル3の互いに向かい合う面に、非水溶性シーラ8および水溶性シーラ7を、水溶性シーラ7が非水溶性シーラ8よりもアウタパネル2の端部に近くなるように並べて塗布し、仮接合した後、アウタパネル2の端部2aを、インナパネル3の端部を内包するように折り返してヘミング加工する。それとともに、水溶性シーラ7をヘミング加工で折り返された折返し部分6へ向かって拡張させる。ついで、アウタパネル2の端部から外部へはみ出している水溶性シーラ7を水洗して除去する。その後、水溶性シーラ7が水洗して除去されたアウタパネル2の端部付近に塗装シーラ9を塗布する。
【選択図】図2

Description

本発明は、異なる種類の複数の金属板材の端部同士を接合することにより製造される車両用クロージャ部品の製造方法、および車両用クロージャ部品に関する。
自動車の軽量化は、燃費向上に大きく貢献するため、開発段階において各部品の設計を見直したり、または複数部品をモジュール化するなどして種々の方法で行われている。
とくに、自動車の車体については、高強度鋼板の使用で軽量化が図られているが、近年では、鋼板よりもさらに軽量な異種の金属材料、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金への材料の置換が行われている。
このような軽合金材料への置換で軽量化に大きく寄与するものは、ルーフや、サイドドア、バックドア、ボンネット、トランクリッド等の開閉可能な部品、いわゆるクロージャ部品(開閉体)等である。
ところで、軽合金材料は、鋼板材と組み合わせて使用すると、軽合金材料と鋼板材料との境界面に水分が介在することによって、それぞれのイオン化傾向の違いによって電食が発生することが知られている。例えば、アルミニウム合金製のアウタパネルと鋼板製のインナパネルとの間に水分が介在すると、アウタパネルが電食により薄くなるおそれがある。
この電食対策として、例えば、軽合金材料と鋼板材料との間にシール材を介在させることが従来より行われている。このシール材は、通常、比較的高い粘性を有する非水溶性有機合成化合物が用いられている。
しかし、このようなシール材を電食が発生しやすい部分全体に充填しようとすると、シール材の一部が板材の端部から外部へはみ出してしまい、この状態で、塗装工程の前に行われるシャワー等を用いた水洗工程に入るとその水圧ではみ出したシール材が飛び散ることがある。
飛び散ったシール材は、車体の外観を損ねるばかりで無く、これをふき取るにしても、比較的高粘性であり、かつ、非水溶性である等の理由から生産性が大きく低下する。
また、ヘミング加工用の冶具や加工装置の一部にも、はみ出した非水溶性のシール材が付着して除去することが困難であるので、ヘミング加工の精度が次第に低下していく問題もある。
このような車両のドアにおいてシール材のはみ出しを防止する構造については、例えば、特許文献1(特開2004−9794号公報)に開示されたものがある。この特許文献1に開示された構造は、軽合金材と鋼板材とを組み合わせた構造ではないが、アウタパネルの端部をヘミング加工してインナパネルの端部を重ね合わせて固定する構造において、シール材のはみ出しを防止するトラップ部が設けられている。
このトラップ部は、シール材がアウタパネルの端部から外部へはみ出さないように、アウタパネルの端部付近でシール材を貯めるための切り欠きなどによって形成されている。
特開2004−9794号公報
上記特許文献1に記載の構造では、ヘミング加工した部分にシール材が完全に充填されていないので、異種の金属間でヘミング加工した場合に電食のおそれがある。
すなわち、アウタパネルをアルミニウム合金等の軽合金材として、インナパネルを鋼板にした場合、ヘミング加工で折り返されたアウタパネルの内側面と、これに対向するインナパネルとの間がシール材で充填されていないので、アルミニウム合金製のアウタパネルに電食が発生するおそれがある。
一方、この電食の発生を防止するために折り返されたアウタパネルの終端部を含めてヘミング加工された領域全体にシール材を充填することが有効である。しかしながら、上述したように、はみ出しが避けられず、見映えや生産性の低下が問題となる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止できる、車両用クロージャ部品の製造方法、および車両用クロージャ部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、異なる種類の2枚の金属板材の端部同士を接合することにより製造される車両用クロージャ部品の製造方法において、
前記2枚の金属板材の互いに向かい合う面のうちの少なくとも一方の面に、非水溶性シーラおよび水溶性シーラを、前記水溶性シーラが前記非水溶性シーラよりも前記金属板材の端部に近くなるように、前記金属板材の端部へ向かう方向へ並べて塗布する工程と、
前記金属板材を対向させるように、前記非水溶性シーラと前記水溶性シーラを介して、前記2枚の金属板材を仮接合する工程と、
前記2枚の金属板材のうちの一方の金属板材の端部を、他方の金属板材の端部を内包するように折り返してヘミング加工することにより他方の金属板材の端部と接合し、それとともに、前記水溶性シーラをヘミング加工で折り返された前記金属板材の端部へ向かって拡張させる工程と、
前記拡張された水溶性シーラのうち、ヘミング加工で折り返された前記一方の金属板材の端部から外部へはみ出している水溶性シーラを水洗して除去する工程と、
前記水溶性シーラが水洗して除去された前記金属板材の端部付近に塗装シーラを塗布する工程と
を含むことを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、水溶性シーラと非水溶性シーラとを金属板材の端部へ向かう方向へ並べて塗布し、水溶性シーラのみがヘミング加工された部分の端部から外部へはみ出るようにしているので、非水溶性シーラの外部への流出を阻止することが可能である。これにより、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止できる。
また、水溶性シーラは、ヘミング加工された部分の端部から外部へはみ出るが、はみ出た部分は容易に水洗して除去することが可能であり、クロージャ部品に付着して残留するおそれがない。また、ヘミング加工用の冶具等に付着しても水洗除去が容易に行える。
さらに、水溶性シーラを水洗して除去した後に、金属板材の端部に塗装シーラを塗布するので、金属板材の端部からの水の浸入を確実に防止できる。また、それによって、水溶性シーラが溶け、溶けた部分に水が貯まって電食の発生が生じることも確実に防止できる。
また、本発明の車両用クロージャ部品は、金属板材からなるアウタパネルと、
前記アウタパネルと異なる種類の金属板材からなるインナパネルと
を備えており、
前記アウタパネルの端部は、前記インナパネルの端部を内包するように折り返してヘミング加工されることにより、前記インナパネルの端部と接合されており、
前記ヘミング加工された部分のうち、少なくとも、前記アウタパネルの端部が折り返された部分である折返し部分と前記インナパネルとの間の一部に、水溶性シーラが配置され、
前記アウタパネルと前記インナパネルとの間において、前記水溶性シーラにおける前記折返し部分の先端部に対して反対側の位置に、非水溶性シーラが配置され、
前記ヘミング加工された部分のうち、少なくとも前記折返し部分の先端部には、塗装シーラが塗布されている
ことを特徴としている(請求項2)。
本発明によれば、アウタパネルとインナパネルとの間において、水溶性シーラと非水溶性シーラとをヘミング加工された部分における折返し部分の先端部へ向かう方向へ並べて塗布した構造をしているので、非水溶性シーラの外部への流出を阻止することが可能である。これにより、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止できる。
また、水溶性シーラを塗布するときに、ヘミング加工された部分の端部から外部へはみ出るが、はみ出た部分は容易に水洗して除去することが可能であり、クロージャ部品に付着して残留することによる見映えの低下がない。
さらに、折返し部分の先端部に塗装シーラが塗布されているので、折返し部分の端部からの水の浸入を確実に防止できる。また、それによって、水溶性シーラが溶けて、溶けた部分に水が貯まって電食の発生が生じることも防止できる。
また、本発明の好ましい態様として、車両用クロージャ部品が車両用ドアであるのが好ましい(請求項3)。
この場合、異種の金属パネルを接合して車両用ドアを製造した場合でも、パネル間のヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止できる。
以上説明したように、本発明の車両用クロージャ部品の製造方法、および車両用クロージャ部品によれば、異種金属間のヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止することができる。
本発明の車両用クロージャ部品の一実施形態に係る車両用ドアの斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 本発明の車両用クロージャ部品の製造方法の一実施形態に係る水溶性シーラと非水溶性シーラとを並べて塗布する工程の説明図である。 本発明の車両用クロージャ部品の製造方法の一実施形態に係るヘミング加工工程の説明図である。 本発明の車両用クロージャ部品の製造方法の一実施形態に係る水洗除去工程の説明図である。 本発明の車両用クロージャ部品の製造方法の一実施形態に係る塗装シーラ塗布工程の説明図である。 本発明の車両用クロージャ部品の比較例である従来の車両用ドアにおける電食の発生を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明に係る車両用クロージャ部品の一例として、車両用ドアについて説明する。
図1〜2に示される本実施形態の車両用ドア1は、アルミニウム合金等の軽合金材料からなるアウタパネル2と、鋼板材料からなるインナパネル3とを備えている。
アウタパネル2の端部は、インナパネル3の端部を内包するように折り返してヘミング加工されることにより、インナパネル3の端部と接合している。
アウタパネル2の端部におけるヘミング加工された部分、すなわち、ヘム部4は、アウタパネル2の端部が湾曲して曲がっているほぼ半円形断面の部分である玉ぶち部分5と、アウタパネル2の端部が折り返されたほぼ直線状断面の部分である折返し部分6とを有している。
ヘム部4の内側うち、少なくとも、折返し部分6とインナパネル3との間の一部には、水溶性シーラ7が充填されている。例えば、本実施形態では、ヘム部4の内側において、折返し部分6とインナパネル3の端部3aとの間、および玉ぶち部分5の内側に、水溶性シーラ7が充填されている。
一方、アウタパネル2とインナパネル3との間において、水溶性シーラ7における折返し部分6の先端部6aに対して反対側の位置には、接着剤である非水溶性シーラ8が充填されている。なお、非水溶性シーラ8は、玉ぶち部5に向かうインナパネル3の先端部を内包するように折返し部分6側の一部まで充填されていてもよい。つまり、折返し部分6の先端部6a付近には水溶性シーラ7が充填され、それ以外の部分は非水溶性シーラ8が充填されていてもよい。
また、図1〜2に示されるヘム部4のうち、少なくとも折返し部分6の先端部6aには、塗装シーラ9が塗布されている。なお、塗布シーラ9は、先端部6a以外にもその周辺を含む広範囲に塗布されてもよい。
ここで、水溶性シーラ7としては、例えば、アクリル系水溶性接着剤、水溶性たんぱく質、または水系エポキシ樹脂などが用いられる。
アクリル系水溶性接着剤は、例えば、剥離接着強度12〜30MPa程度のものであり、具体的には、(株)スリーボンド製の3042B(商品名)等である。
水溶性たんぱく質は、例えば、剥離接着強度25MPa程度のものであり、具体的には、フランクリン社のタイトボンド(商品名)等である。
水系エポキシ樹脂は、例えば、剥離接着強度20MPa程度のものであり、具体的には、JER社製の水系エポキシ樹脂等である。
さらに、非水溶性シーラ8は、例えば、1液熱硬化性エポキシ樹脂であり、具体的には、サンスター技研(株)製のペンギンセメント1069D(商品名)等である。
塗装シーラ9は、1液熱硬化型プラスチゾル等であり、具体的には、(株)アサヒの1680H(商品名)、日本特殊塗料(株)のM160(商品名)等である。ここで、プラスチゾルとは、粉末状樹脂を可塑剤に分散させたゾル状のペーストで、充填材安定剤、顔料等も含んだものをいう。
以上の構成により、本実施形態の車両用ドア1は、異種金属の2枚のパネル2、3の間のヘミング加工部分(ヘム部4)における電食を防止するとともに非水溶性シーラ8のはみ出しを防止できる。
具体的には、図2に示されるように、アウタパネル2とインナパネル3との対向する側の隙間11は、非水溶性シーラ8によってシールされているので、隙間11への水の浸入を防止することができる。一方、アウタパネル2の先端側の折返し部分6とインナパネル3との隙間12も、水溶性シーラ7および塗装シーラ9によってシールされているので、隙間12への水の浸入を防止することができる。これにより、ヘム部4におけるアウタパネル2の電食を防止することができる。
しかも、この車両用ドア1は、アウタパネル2とインナパネル3との間において、水溶性シーラ7および非水溶性シーラ8は、ヘム部4における折返し部分6の先端部6aへ向かう方向へ並べて塗布された構造をしている。そのため、非水溶性シーラ8は、水溶性シーラ7によってヘム部4内部への拡張が阻止されているので、折返し部分6から外部へはみ出すおそれがない。
また、ヘム部4のうち、少なくとも折返し部分6の先端部6aには、塗装シーラ9が塗布されているので、折返し部分6の先端部6aからの水の浸入を確実に防止できる。水溶性シーラ7が溶け、溶けた部分に水が貯まって電食の発生が生じることも確実に防止できる。
つぎに、本発明に係る車両用クロージャ部品の製造方法の一例として、図1〜2に示される車両用ドア1の製造方法について説明する。
上述のように、車両用ドア1は、アルミニウム合金製のアウタパネル2と鋼板製のインナパネル3という、異なる種類の2枚の金属板材の端部同士を接合することにより製造される。
具体的には、まず、図3に示されるように、アウタパネル2とインナパネル3の互いに向かい合う面のうちの少なくとも一方の面、例えば、アウタパネル2の表面に、水溶性シーラ7および非水溶性シーラ8を、水溶性シーラ7が非水溶性シーラ8よりもアウタパネル2の端部2aに近くなるように、アウタパネル2の端部2aへ向かう方向へ並べて塗布する。
その後、アウタパネル2とインナパネル3を対向させるように、非水溶性シーラ8と水溶性シーラ7を介して、アウタパネル2とインナパネル3を仮接合する。
ついで、図4に示されるように、アウタパネル2の端部2aを、インナパネル3の端部3aを内包するように折り返してヘミング加工することによりインナパネル3の端部3aと接合する(このとき、前述のように、玉ぶち部分5および折返し部分6を有するヘム部4が形成される。)。それとともに、水溶性シーラ7をヘミング加工で折り返されたアウタパネル2の端部2aへ向かって拡張させる。
この水溶性シーラ7の拡張工程では、具体的には、アウタパネル2の端部2aを折り曲げたときに、その内側に位置する水溶性シーラ7がアウタパネル2の端部2aへ向かって押し出され、さらには、アウタパネル2の端部2aから外部へはみ出して延ばされる。
ついで、図5に示されるように、拡張された水溶性シーラ7のうち、ヘミング加工で折り返されたアウタパネル2の端部2a、すなわち折返し部分6から外部へはみ出している水溶性シーラ7を水洗して除去する。水洗する場合、例えば、シャワーSを用いて水洗が行われる。
このように、水溶性シーラ7と非水溶性シーラ8とをアウタパネル2の端部2aへ向かう方向へ並べて塗布し、水溶性シーラ7のみがヘム部4の外部へはみ出るようにして、非水溶性シーラ8の外部への流出を阻止することにより、異種金属間のヘム部4における電食を防止するとともに非水溶性シーラ8のはみ出しを防止できる。
また、水溶性シーラ7は、ヘム部4の外部へはみ出るが、はみ出た部分は硬化していないので容易に水洗して除去することが可能であり、車両用ドア1ならびにヘミング加工用の冶具等に付着して残留するおそれがない。
その後、図6に示されるように、水溶性シーラ7が水洗して除去されたアウタパネル2の端部2a付近に塗装シーラ9を塗布することにより、水溶性シーラ7がヘム部4に浸入する水によって除去される不具合を確実に防止でき、その結果、アウタパネル2の電食を確実に防止できる。
上述のように、本実施形態では、車両用クロージャ部品の一例として、車両用ドアを挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両の開閉可能な部品、例えば、サイドドア、バックドア、ボンネット、トランクリッド等の開閉可能な部品についても、本発明を適用することが可能である。
なお、異種金属間であれば、上記の作用効果を奏することができるので、アルミニウム合金板と鋼板との間以外でも、マグネシウム合金板と鋼板との間など、イオン化傾向の異なる2枚の金属板同士の接合についても、ヘミング加工部分における電食を防止するとともに非水溶性シーラのはみ出しを防止できる。
さらに、本実施形態では、ヘミング加工されるアウタパネル2側のみに水溶性シーラ7および非水溶性シーラ8を塗布した例を本発明の一例として示しているが、インナパネル3側に塗布してもよいし、または、アウタパネル2およびインナパネル3の両方に塗布してもよい。これらの場合も、上述の作用効果を奏することが可能である。
比較例
ここで、比較例として、図7に示される従来の車両用ドア21を見た場合、アルミニウム合金製のアウタパネル22と鋼板製のインナパネル23との間に非水溶性シーラ28のみを介在させた状態で、非水溶性シーラ28が外部へはみ出さないようにアウタパネル22の端部22aをヘミング加工した場合、非水溶性シーラ28によるシール効果が十分ではないので、ヘム部24の折返し部分26から玉ぶち部分25の内部へ水Wが浸入するおそれがある。このため、アウタパネル22のヘム部24(とくに折返し部分26)とインナパネル23の端部23aとが水を介して接触するので、その接触部分において、アウタパネル22が電食するおそれがある。
一方、アウタパネル22とインナパネル23との間の隙間31も、非水溶性シーラ28の充填量が少ないので、水Wが貯まってアウタパネル22が電食するおそれがある。
1 車両用ドア
2 アウタパネル
2a 端部
3 インナパネル
4 ヘム部
5 玉ぶち部分
6 折返し部分
6a 先端部
7 水溶性シーラ
8 非水溶性シーラ
9 塗装シーラ
11、12 隙間

Claims (3)

  1. 異なる種類の2枚の金属板材の端部同士を接合することにより製造される車両用クロージャ部品の製造方法において、
    前記2枚の金属板材の互いに向かい合う面のうちの少なくとも一方の面に、非水溶性シーラおよび水溶性シーラを、前記水溶性シーラが前記非水溶性シーラよりも前記金属板材の端部に近くなるように、前記金属板材の端部へ向かう方向へ並べて塗布する工程と、
    前記金属板材を対向させるように、前記非水溶性シーラと前記水溶性シーラを介して、前記2枚の金属板材を仮接合する工程と、
    前記2枚の金属板材のうちの一方の金属板材の端部を、他方の金属板材の端部を内包するように折り返してヘミング加工することにより他方の金属板材の端部と接合し、それとともに、前記水溶性シーラをヘミング加工で折り返された前記金属板材の端部へ向かって拡張させる工程と、
    前記拡張された水溶性シーラのうち、ヘミング加工で折り返された前記一方の金属板材の端部から外部へはみ出している水溶性シーラを水洗して除去する工程と
    前記水溶性シーラが水洗して除去された前記金属板材の端部付近に塗装シーラを塗布する工程と
    を含むことを特徴とする車両用クロージャ部品の製造方法。
  2. 金属板材からなるアウタパネルと、
    前記アウタパネルと異なる種類の金属板材からなるインナパネルと
    を備えており、
    前記アウタパネルの端部は、前記インナパネルの端部を内包するように折り返してヘミング加工されることにより、前記インナパネルの端部と接合されており、
    前記ヘミング加工された部分のうち、少なくとも、前記アウタパネルの端部が折り返された部分である折返し部分と前記インナパネルとの間の一部に、水溶性シーラが配置され、
    前記アウタパネルと前記インナパネルとの間において、前記水溶性シーラにおける前記折返し部分の先端部に対して反対側の位置に、非水溶性シーラが配置され、
    前記ヘミング加工された部分のうち、少なくとも前記折返し部分の先端部には、塗装シーラが塗布されている、
    ことを特徴とする車両用クロージャ部品。
  3. 車両用ドアである請求項2に記載の車両用クロージャ部品。
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