JP2009101028A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用後の排尿により立体ギャザーが高さを増し、排泄物のモレ防止機能が高まる吸収性物品を提供する。
【解決手段】液透過性のトップシート3とバックシート1と該両シートの間に配設された吸収体2とを備えた物品本体16に、前記吸収体2の両側部に沿ってそれぞれ起立ギャザー6を設けた吸収性物品10であって、前記起立ギャザー6は内側方向に傾斜起立され、かつ、その起立ギャザーをなすシート4は起立ギャザー基部ないしはそれより起立ギャザーをなすシートの固定端18側に配された第1固定部9で前記物品本体に固定されており、さらに該第1固定部9よりも前記起立ギャザーをなすシートの自由端17側に、前記物品本体16に固定された、排尿の水分により剥離可能な第2固定部8を有する吸収性物品。
【選択図】図1

Description

本発明は使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
パンツ型紙おむつにおいては、起立する立体ギャザーを股間部に設けても、着用するときにヨレてしまい起立する方向を確定することが難しいことがある。具体的に着用者の意に反して、着用時に立体ギャザーが外向きになったり内向きになったりしてしまい、所望の機能を発揮することができないことがある。そこで、立体ギャザーが一定方向に起立しうる吸収性物品が提案されている。例えば、バックシートと、液状の排泄物を吸収して保持する吸収体と、該吸収体の長手方向の両側縁に沿うように一対の起立可能な立体ギャザーとを備える吸収性物品において、前記立体ギャザーの自由端をなす部分が前記吸収体上に剥離可能に接着されているものが挙げられる(特許文献1)。また、立体ギャザーを外側に倒し、その外側面で水溶解性の接着剤又は着用者(幼児)の動きにより剥離可能な接着剤で接着したものが挙げられる(特許文献2)。
特開2004−298456号公報 特開平01-246402号公報
本発明は、着用後の排尿により立体ギャザーが高さを増し、排泄物のモレ防止機能が高まる吸収性物品の提供を目的とする。また本発明は、初期(着用前)においては立体ギャザーを装着しやすい高さに抑えることができ、着用後に排尿があると上記のようにこれをうけて立体ギャザーが高くなり、一度吸収した尿等の横漏れを効果的に防止することができる吸収性物品の提供を目的とする。
本発明は、液透過性のトップシートとバックシートと該両シートの間に配設された吸収体とを備えた物品本体に、前記吸収体の両側部に沿ってそれぞれ起立ギャザーを設けた吸収性物品であって、前記起立ギャザーは内側方向に傾斜起立され、かつ、その起立ギャザーをなすシートは起立ギャザー基部ないしはそれより起立ギャザーをなすシートの固定端側に配された第1固定部で前記物品本体に固定されており、さらに該第1固定部よりも前記起立ギャザーをなすシートの自由端側に、前記物品本体に固定された、排尿の水分により剥離可能な第2固定部を有する吸収性物品により上記の目的を達成するものである。
本発明の吸収性物品は、着用後の排尿により立体ギャザーの高さが増し、装着状態を維持しながら、排泄物のモレ防止機能が高まるという優れた効果を奏する。また本発明の吸収性物品は、着用前の初期状態においては立体ギャザーを低くして着用者の足等の引っ掛かり等を起こしにくいものとすることができ、しかも上述のように着用後に排尿があるとこれをうけて立体ギャザーが高さを増し、一度吸収した尿等の横漏れの抑制・防止機能が動的に高まるという優れた作用効果を奏する。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態(実施形態1)としてのテープ型使い捨ておむつを模式的に示す斜視図である。図1においては、本実施形態1のおむつを着用時の状態からファスニングテープ14を固定部13から剥離し、少し展開して、おむつ内部がみえる状態で示している。本実施形態1のおむつ10はバックシート1と液透過性のトップシート3と該両シートの間に配設された吸収体2とを有する物品本体(おむつ本体)16を有する。ここでバックシート1は展開状態で、その両側縁が長手方向の中央部cにおいて内側(正中線i側)に括れた砂時計形の形状を有している。これをおむつ中央部cの中央付近で緩やかにおむつ内側に折り曲げて股間に沿わせる。そして、ファスニングテープ14を固定部13に貼付し前身頃側端部fと後身頃側端部rとを接合することにより乳幼児等に着用される。
図2は、図1におけるII−II線断面(以下、このII−II線断面にあたる断面を「股下部の要部断面」ともいう。)を拡大して示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部8が剥離した状態を示す。本実施形態1のおむつは、初期状態において、上記の物品本体16にサイドシート4が第1固定部9及び第2固定部8において固定されている。ここで、第1固定部9は起立ギャザー基部(第1の基部11)よりもサイドシートの固定端18側に設けられている(図2(A)参照)。これに対し第2固定部8は第1固定部9より起立ギャザー6をなすサイドシート4の自由端17側に設けられており、本実施形態においては特に第2固定部が第1の基部11を構成している。さらに本実施形態においては、第1固定部が第2固定部より外側(物品幅方向(x方向)において物品本体16の端部側)に設けられている。自由端17の近傍には弾性部材7がサイドシート4に包接されるように配設され、この弾性部材7の収縮力により起立ギャザー部6が傾斜起立するようにされている。
起立ギャザーの構造及び排尿等をうけたときの動的な形状の変化について、以下さらに詳しく説明する。図2(A)に示したとおり、排尿を受けていない初期の状態における起立ギャザー6(第1の起立ギャザー6a)はサイドシート4で形成され、第2固定部8が第1の基部11をなし、そこから自由端17にかけて内側sに向けて傾斜している。ここで図2(A)においては、第1の起立ギャザー6aをその領域として波括弧で示しているが、本発明において「起立ギャザー」とは特に断らない限り基部から自由端までの部分をいう。このことは、後述する第2の起立ギャザー6bについても同じである。
本発明において起立ギャザーが内側に傾斜するとは、物品本体がなす面(X方向の面)に対して基部11を通る略垂直の基線11a(Z方向の線)からみて、起立ギャザーの基部11から自由端17にかけて延ばした傾斜線11bにより示したように、起立ギャザーが内側s(図1でいうと物品の正中線i側)に向けて傾いていることをいう。ただし、起立ギャザー6aの一部が外側に湾曲していたり、その自由端17の周辺が外側方向に向けて反り返ったりした状態であってもよく、着用時に所望の横漏れ防止効果を奏する程度に起立ギャザー6aの要部が内側方向に傾斜していればよい。このように起立ギャザー6aが内側に向けて傾斜していることにより、吸収体2で一度吸収した尿等が着用者の動きにより漏れ出てくるようなとき、或いは吸収しきれずにトップシート上を伝って拡がったときにも、良好な防漏壁機能を発揮する。これにより乳幼児等が運動するときにも排泄液等を逃がさずに安心した着用を継続することができる。なお、本実施形態1において第1の基部11は第2固定部により構成されているが、第2固定部が広幅のときにその端部が基部をなしてもよく、またその他の部材等により押さえられる等して第2固定部以外の部分で基部をなしていてもよい。
本実施形態1においては、起立ギャザーを上記のように内側に向けて傾斜した形状とするために、起立ギャザーを形成するサイドシート4がなすシート面を基準にして内側と外側とを区別してみたときに、シートの内側で該シートと物品本体とに第2固定部8を設け固定することが好ましい。これは、サイドシート4が湾曲していてもそのシート面に対して内側であればよく、例えば後述する図3(本実施形態2)においても、ここでいうシートの内側に第2固定部が設けられていることとなる。さらに、このことは第1固定部9においても同様であり、サイドシートの内側に設けられていることが好ましい。そして本実施形態1においては、さらにサイドシート4とバックシート1との間にレッグギャザー用の弾性部材5が配設されている。これにより着用したときにおむつのサイド端部21において良好なレッグギャザーが形成される。そのため、上述した起立ギャザー6の外側で一層確実なフィット性が得られ、物品のずれを抑え、場合により排泄液等の股間からの漏れ防止性を補助し確実なものとしうる。
本実施形態1のおむつは、着用時に排尿をうけると、図2(B)に示したような状態となる。すなわち、初期状態において起立ギャザー6aを固定していた第2固定部8が排尿により剥離し、新たに第1固定部9が第2の基部12をなし、より高さのある起立ギャザー6bとなる。このように本実施形態1のおむつの起立ギャザーは排尿をうけダイナミックに変形し、起立ギャザーの高さが増し、これによりその排尿等の横漏れ防止機能が高まる。したがって、例えば尿等の排泄物を吸収体3に吸収しそれが通常であれば側方に漏れはじめる程に多量になったときにも、それをあたかも検知したかのように起立ギャザーが突起して、効果的に横漏れを防止しうる。この第2の起立ギャザー6bにおいても、図示したもののように、その第2の基部12から自由端17にかけて基線12aに対して内側方向に傾斜していることが、横漏れ防止性の点で好ましい。
なお、図示したものでは着用していないときの起立ギャザーの形状変化でその作用を説明したが、着用状態においては、通常股間により起立ギャザーが押し付けられ多少つぶれた形状になっている。したがって、そのような部分では排尿により第2固定部が剥離しても実際の起立高さは変わらないが、このようなときにも上述の作用効果が得られる。すなわち、例えば長手方向の広い範囲にわたって、大腿部の付け根のあたりに起立ギャザーが当たっているときにも通常いくらか隙間ができていたり、着用者の運動に応じて隙間ができたりすることがある。これに対し、上記第2の起立ギャザーが高くなるということはこの隙間が効果的に遮蔽されることを意味する。あるいは、大腿部の付け根等に対する締め付け力が増し、排泄物等の横漏れを堰き止める作用が高まる。
起立ギャザー6の具体的な高さは特に限定されないが、初期状態(第1の起立ギャザー6a)においては、着用するときに立体ギャザーが引っ掛からないような高さにしておくことを考慮することが好ましい。例えば乳幼児におむつをはかせるようなときには、脚を動かされてしまい良好な起立ギャザーの形状を維持して着用させることが難しいことがある。そのようなときも初期状態においては起立ギャザーを低めにしておくことで、はかせやすさを優先して実現することができる。そして上述のように排尿があればこれをうけて起立ギャザー6bの高さが増すため、排尿に対する横漏れ防止性は維持される。具体的には、初期状態において第1の起立ギャザー6aにおける基部11から自由端17までの距離を例えば10〜40mmとすることが好ましく、20〜35mmとすることがより好ましい。
排尿により高さを増した第2の起立ギャザー6bにおいて基部12から自由端17までの距離は特に限定されないが、例えば20〜60mmとすることが好ましく、30〜55mmとすることがより好ましい。第1の起立ギャザー6aから第2の起立ギャザー6bへの高さの変化でいうと、機能的に作用しうる高さの変化であれば特に限定されないが、前記基部から自由端の距離でいうと、その変化量を例えば5〜25mmとなるようにすることが好ましく、15〜25mmとなるようにすることがより好ましい。
第2固定部の固定の仕方は排尿により剥離可能であれば特に限定されず、この固定に非水溶性接着剤を用いても水溶性接着剤、或いは親水性接着剤を用いてもよいが、中でも水溶性接着剤又は親水性接着剤を用いることが好ましく、特に水溶性接着剤を用いることが好ましい。このときの好ましい接着強度としては特に限定されないが、初期のドライ状態で1.0N/30mm以上(好ましくは1.2N/30mm以上)の接着力を有することが好ましく、排尿をうけたウエット状態で0.5N/30mm以下(好ましくは0.3N/30mm以下)の接着力になることが好ましい。このような水溶性接着剤として具体的には、アクリル系、酢酸ビニール系、ポリビニルアルコール系、親水性接着剤としては親水基導入ポリマーによるホットメルト、ポリマー成分にポリエーテルジオール、ポリエーテルジアミン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールをブレンドまたは共重合したもの、ポリマー成分をカルボン酸等で酸変性したもの等が挙げられる。接着剤を塗布する量は特に限定されないが20g/m未満であることが好ましい。第2固定部の接着領域を図1に示したもののように連続した線状にするようなときには、その塗工幅を2〜3mmとすることが好ましい。
本実施形態1のように、第1の起立ギャザー6aをなすサイドシート4とトップシート3とを第2固定部8により固定する場合、その接着剤として非水溶性接着剤を用いるときには、排尿による剥離性を考慮してトップシート3を親水処理することが好ましい。水溶性接着剤を用いる場合には特に限定されないが、排泄物の吸収機能の観点からはトップシート3を親水処理することが有効であり好ましい。
第2固定部を線状にするとき、その接着強度は上述した接着剤の塗工幅により調節することができる。この接着強度を部分的に変化させてもよく、例えば吸収体の長手方向において、中央部を端部より弱い剥離強度にすることが好ましい。このようにすることで、例えば図1に示した実施形態1のおむつにしたときに、股下部c(中央部)の接着力をより弱くし、前身頃f及び後身頃r(端部)の接着力をより強くすることが好ましい。とくに、排尿をうけて液漏れ等が心配な股下部においては起立ギャザーが高さを増す一方、腹部及び腰部においては高くならず乳幼児等に違和感を与えないよう、起立ギャザーの腹部及び腰部の端部は剥離しないようにトップシート3に固定することが好ましい。このようにして所定の領域ごとに機能を区別し、横漏れ防止性と良好なはき心地とを両立して実現することができる。接着強度を端部においてのみ高めるために、具体的には、中央部における上記接着剤の塗工幅を小さくし、例えば3mm未満とし、端部において接着剤の塗工幅を大きくし、例えば3mm以上とすることが好ましく、4mm以上とすることがより好ましい。
本実施形態1において、図1に示したように、第2固定部8と第1固定部9とを2本の線状の固定部としたときには、内側の第2固定部8のみが剥離可能にされている。ここで第1固定部9は上記のように線状の固定部として設けてもよく、後述する実施形態のように、サイドシートを面で接合して物品本体に取り付ける部分を第1固定部としてもよい。したがって、本実施形態1においては第2固定部8が剥離すると第1固定部9が基部となって高さを増した起立ギャザー6bとなるが(図2)、第1固定部全体の端部が基部となっても、あるいは第1固定部以外の部分が他の部材で押さえられる等して基部となっていてもよい。
また、第2固定部8と第1固定部9との間は、何れのシートとも固定させない未接合状態にすることが好ましい。排尿により第2固定部が剥離するような場合、起立ギャザーをより高く起立させることができ、前記基部から自由端の距離を長くすることができる。
第1固定部9は排尿等の液体によって剥離しないよう固定されていることが好ましく、例えば超音波シールまたはヒートシールで固定されることが好ましい。接着剤を用いるとき、その種類は特に限定されず非水溶性接着剤であっても水溶性接着剤であってもよいが、非水溶性接着剤を用いることが好ましい。接着剤の塗布量は特に限定されないが例えば20g/m以上とすることが好ましい。
本実施形態1のおむつにおいて、吸収体は、通常この種の物品に用いられる液体を吸収する働きを有するものであれば特に限定されず、例えば高吸収性ポリマーのような高吸水性樹脂や吸水性繊維、パルプなどからなるものを用いることができる。このとき上記の素材でできた単層構造であってもよいし複数層に分かれた構造でも構わない。トップシートの材料についても特に限定されないが、通常この種の物品に用いられるものを用いることができ、例えば不織布や多数の開孔を形成したフィルム等を用いることができる。バックシートの材料についても特に限定されず、通常この種の物品に用いられるものを用いることができ、例えば熱可塑性フィルムを用いることができる。このときフィルムは透湿性を有していていもよく、非透湿性でもよい。防漏性の観点から、液不透過性のフィルムが好ましい。弾性部材としては特に限定されないが、通常この種の物品に用いられるものを用いることができ、例えばスチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形状としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、あるいはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
図3は、本発明の別の実施形態(本実施形態2)において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。本実施形態2においては、初期状態の図3(A)に示したように、サイドシート4を折返部4aにおいて折り返し、この部分において第2固定部8により固定している。第2固定部8は第1固定部9より起立ギャザー自由端17側に配されており、第1固定部9の略上方(使用状態において着用者に近づく方向であってz方向における上方)に第2固定部8が配されるようにされている。そして、サイドシート4とトップシート3とは第2固定部8によっては接合固定されておらず、そのため上記実施形態1とは異なり、第1固定部9が初期状態(A)において起立ギャザー基部(第1の基部11)となる。この第1の基部11を通る基線11aに対して第1の起立ギャザー6aが内側に向けて傾斜するように形成されている。
図3(B)においては、排尿をうけ、それにより第2固定部が剥離した後に、第1固定部9を第2の基部12として(つまり、本実施形態2においては第1の基部11と第2の基部との位置が変わらない。)、高さを増して突起した第2の起立ギャザー6bが示されている。このように排尿により動的に起立ギャザーが高さを増す作用については、上記の本実施形態1と同様である。本実施形態2においては、吸収面積(トップシート幅)が剥離前後で変わらない為、軟便を排泄した場合の軟便の拡がりを抑えることができ、着用者の肌への付着も少なくすることができる。
図4は、本発明のさらに別の実施形態(本実施形態3)において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。本実施形態3においては、初期状態の図4(A)に示したように、吸収体2がトップシート3に包まれて形成されている。そしてサイドシート4の起立ギャザーを構成する部分と反対側の端部周辺が前記のトップシート3とバックシート1とに挟み込まれるようにして固定され、広い領域において両面を固定した第1固定部9が形成されている。バックシート1は2層構造とされており、この間にレッグギャザー用弾性部材5が配されている。サイドシート4は折返部4aにおいて折り返され、この部分を第2固定部8として固定されている。本実施形態3においては、上記第2固定部8が第1の基部とはならずに、第2固定部8よりもサイドシートの固定端18側に位置する第1固定部9の端部において起立ギャザー基部(第1の基部11)が形成されている。そして、この基部11から自由端17にかけて起立ギャザー6aが形成されており、その途中に第2固定部8が配されながら内側に向けて傾斜するようにされている。
図4(B)においては、排尿をうけ、それにより第2固定部が剥離した後に、高さを増して起立した第2の起立ギャザー6bが示されている。ここで、第2の起立ギャザー6bの第2の基部12の位置は、第1の基部11の位置と変わらない。本実施形態3においては、第1の起立ギャザー6aの途中に配されていた折返部4aの第2固定部8が剥離し、ここでの折返し状態が解かれて基部から自由端までの距離が増加する。このようにして高さを増した第2の起立ギャザー6bが形成される。本実施形態3においては、吸収面積(トップシート幅)が剥離前後で変わらない為、軟便を排泄した場合の軟便の拡がりを抑えることができ、着用者の肌への付着も少なくすることができる。
図5は、本発明のさらにまた別の実施形態(本実施形態4)において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。本実施形態4においては、上述した本実施形態3と同様に吸収体2がトップシート3に包まれ、そのトップシート3とバックシート1とにサイドシート4の片方の端部周辺が挟み込まれるようにして固定(第1固定部9)されている。バックシート1は2層構造とされており、この間にレッグギャザー用弾性部材5が配されている。ここで、本実施形態4においては、第1固定部と第2固定部との間にサイドシート4の長さに余りが生じシートが弛むようにサイドシート4の中程の一部がトップシート3に第2固定部8をなすよう固定されている。この第2固定部8が第1の基部11をなし、第1固定部9は第1の基部よりもサイドシートの固定端18側に配されている。このようにして、内側に向けて良好に傾斜した第1の起立ギャザー6aが形成されている。
図5(B)においては、排尿をうけ、それにより第2固定部が剥離した後に、高さを増して突起した第2の起立ギャザー6bが示されている。このとき、上記の第1固定部9の端部が第2の基部12を構成し、高さを増し、内側に良好に傾斜した起立ギャザー6bが形成されている。本実施形態4においては、トップシート3と第2固定部8が接している為、排泄による水分が伝わり易く、剥離が容易である。
図6は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ(本実施形態5)において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。本実施形態5においてはパンツ型おむつに好適な構造が採用されている。詳しくは、吸収体2において括れ部2aが形成されており、この部分の外側が固定されておらず、折り曲がり可能な状態にされている。この吸収体の括れ部の下方から、上記折曲がり可能な部分を包み込むようにして、吸収体の上面に亙りトップシート3が配設されている。バックシート1は2層構造とされており、この間にレッグギャザー用弾性部材5が配されている。サイドシート4は2層になるよう自由端17で折り返され、この内部に起立ギャザー用弾性部材7が配されている。ここでサイドシート4には折返部が形成されており、そこで折返し形状を固定するように第2固定部8が形成されている。この第2固定部8を第1の基部11として、第1固定部は第1の基部よりもサイドシートの固定端18側に配されている。このようにして、第1の基部から自由端17にかけて内側に向けて良好に傾斜した第1の起立ギャザー6aが形成されている。
図6(B)においては、排尿をうけ、それにより第2固定部が剥離した後に、高さを増して起立した第2の起立ギャザー6bが示されている。このとき、第1の起立ギャザーの途中に配されていた折返部4の第2固定部8が剥離し、ここでの折返し状態が解かれるようにして高さを増した第2の起立ギャザー6bが形成されている。ここで第2の基部12は第1固定部の端部になる。本実施形態5においては、サイドシート4が2層構造をとっており、排泄物の滲み出しがより抑えられる。
本実施形態5のパンツ型使い捨ておむつにおいては、吸収体2は、砂時計形の形状を有している吸収コアをティッシュ(図示しない)で包むことで略長方形になるように形成されている。また、防漏性の観点から、バックシート1と吸収体2との間に、液不透過性の防漏フィルム(図示しない)が配されることが好ましい。更に、液不透過性の防漏フィルムは、一対の立体ギャザー6、6と重なるように配することが好ましい。なお、パンツ型使い捨ておむつにおいて、本実施形態3(図4)や本実施形態4(図5)に記載された上述した構成を適用することができる。
本実施形態3〜5のパンツ型使い捨ておむつの製造方法について特にいうと、下記A工程からF工程を有する製造方法により製造することが好ましい。
(A工程)吸収体2を吸収体の長手方向に搬送しながら、吸収体2をトップシート3と防漏フィルムとで包み略長方形の吸収性本体を形成する工程。
(B工程)起立ギャザーをなすシートに起立ギャザー用弾性部材7を配し、前記起立ギャザーをなすシートを第1固定部及び第2固定部で吸収性本体へ固定する工程。(第1固定部及び第2固定部の物品本体に対する位置等の関係は上記本実施形態1〜5において詳しく述べた。)
(C工程)吸収性本体を長手方向から90°回転させる回転工程。
(D工程)バックシート1を形成する連続バックシートに、90°回転した吸収性本体を間欠的に配する固定工程(つまり、連続バックシートの搬送方向に対する直交方向に、吸収性本体の長手方向が沿うように、連続バックシートに吸収性本体を配する固定工程。)。
(E工程)D工程後に、一体化された連続バックシートと吸収性本体とを折る折工程。
(F工程)折られた状態の連続バックシートを隣り合う吸収性本体間でパンツ型使い捨ておむつのサイドシールを形成する接着工程、次いで吸収性本体間で切断する切断工程。
前記の本実施形態1〜5ではテープ型ないしパンツ型の使い捨ておむつを示したが、本発明の吸収性物品はこれに限られず、失禁パッド、生理用ナプキンなどとすることができ、中でも使い捨ておむつとすることが好ましい。
本発明の一実施形態としてのテープ型使い捨ておむつを模式的に示す斜視図である。 図1におけるII−II線断面(股下部の要部断面)を拡大して示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。 本発明の別の実施形態において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。 本発明のさらに別の実施形態において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。 本発明のさらにまた別の実施形態において股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。 本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつにおいて股下部の要部断面を示す断面図であり、(A)は初期の状態を示し、(B)は排尿により第2固定部が剥離した状態を示す。
符号の説明
1 バックシート
2 吸収体
3 トップシート
4 サイドシート
5 レッグギャザー用弾性部材
6 起立ギャザー
7 起立ギャザー用弾性部材
8 第2固定部
9 第1固定部
10 吸収性物品(使い捨ておむつ)
11 第1の基部
12 第2の基部
13 テープ固定部
14 ファスニングテープ
15 伸縮性シート
16 物品本体(おむつ本体)
17 サイドシートの自由端
18 サイドシートの固定端
21 サイド端部

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシートとバックシートと該両シートの間に配設された吸収体とを備えた物品本体に、前記吸収体の両側部に沿ってそれぞれ起立ギャザーを設けた吸収性物品であって、
    前記起立ギャザーは内側方向に傾斜起立され、かつ、その起立ギャザーをなすシートは起立ギャザー基部ないしはそれより起立ギャザーをなすシートの固定端側に配された第1固定部で前記物品本体に固定されており、さらに該第1固定部よりも前記起立ギャザーをなすシートの自由端側に、前記物品本体に固定された、排尿の水分により剥離可能な第2固定部を有する吸収性物品。
  2. 前記第2固定部は、吸収体の長手方向において、中央部が端部より弱い剥離強度で固定されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記第2固定部は、親水性接着剤により接着し固定されている請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記第2固定部は、水溶性接着剤により接着し固定されている請求項1又は2記載の吸収性物品。
  5. 前記トップシートは、親水処理を施したものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記第1固定部は、非水溶性接着剤、超音波シール、又はヒートシールにより固定されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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