JP2016120018A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

Abstract

【課題】装着のしやすさ、装着感を良好に維持しながら、脚回りの隙間による漏れや外観上の不安を防止可能なパンツ型吸収性物品を提供すること。【解決手段】腹側シート部材と背側シート部材と吸収性本体とを具備するパンツ型の吸収性物品１であり、吸収性本体の両側部に、自由端が吸収体３３の側縁より内方に位置する第１防漏カフ３４と吸収体３３の側縁より外方に延出する第２防漏カフ３７を有する。表面シート３１及び第１防漏カフ３４は、吸収体３３の肌対向面側から非肌対向面側に亘って折り返された折り返し部３１ｃを有し、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５は、吸収体３３の非肌対向面側における側縁より内方に、表面シート３１に固定された上側固定部３５ｕ及び下側シートに固定された下側固定部３５ｄを有する。長さＬ１、長さＬ２、距離Ｌ３及び距離Ｌ４が、（１）Ｌ１≦Ｌ２、（２）Ｌ２≦Ｌ１＋Ｌ３及び（３）Ｌ３≦Ｌ４を満たしている。【選択図】図３

Description

本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。

従来、着用者の腹側に配される腹側部、着用者の股間部に配される股下部及び着用者の背側に配される背側部に亘る砂時計状の外装体と、該外装体の内面側に固定された吸収性本体とを備え、腹側部における外装体の両側縁部と背側部における外装体の両側縁部とが接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品が知られている。
また、従来のパンツ型吸収性物品として、外装体が、着用者の腹側に配される腹側シート部材と、着用者の背側に配される背側シート部材とに分割されており、吸収性本体が、腹側シート部材及び背側シート部材に架け渡すように固定されていると共に、腹側シート部材の左右の両側縁部と背側シート部材の左右両側縁部とが一対のサイドシール部において接合されている外装体前後分割タイプのパンツ型吸収性物品が知られている（例えば、特許文献１参照）。

また、パンツ型吸収性物品におけるレッグ開口部からの漏れを防止するために、股下部に、着用者の肌側に向かって起立する防漏カフを設ける技術が知られており、股下部の両側それぞれに、防漏カフを２重に設けることも知られている（特許文献２，３参照）。

特開２０１４−１９５６３１号公報 特開２００６−３４１０６１号公報 特開２０１２−６１１３８号公報

外装体が分割された外装体分割タイプのパンツ型吸収性物品は、吸液により股下部の重量が増すと股下部が下方に垂れ下がり、着用者の脚周りとレッグ開口部との間に隙間が生じ易くなり、漏れが生じ易くなったり、漏れを生じないまでも漏れに対する不安感を与えることになる。
脚周りに隙間が生じないようにするには、股下部の幅を広げることが考えられるが、その場合、レッグ開口部への脚の通しやすさが低下したり、股下部に違和感を生じ易くなる。
特許文献１には、前パネルと後パネルとの間に架け渡して固定する股下パネルに、体液吸収部及びその体液吸収部に沿って延び、外側域及び内側域を有する脚回りフラップを設け、外側域に脚回り弾性部材が配されているパンツ型のおむつが記載されている。また、脚回り弾性部材が配された脚回りフラップに加えて、股下パネルの内面に、着用者の肌に向かって起立可能な防漏堤を形成することが記載されている。しかし、特許文献１には、防漏堤の基縁部から自由縁部との間の距離を、脚回りフラップにおける体液吸収部側の近位縁から外側域までの距離を超えないようにすることが記載されており（請求項７，図６参照）、その場合、レッグ開口部への脚の通しやすさは良好かもしれないが、防漏堤の高さが十分には確保できず、漏れの防止や漏れに対する不安感を与えない点からは十分なものとは言えない。

また特許文献２，３の技術を、外装体分割タイプのパンツ型吸収性物品に適用した場合、レッグ開口部への脚の通しやすさと、脚回りからの漏れや漏れに対する不安感を防止することとを両立させる観点では十分なものとは言えない。

したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るパンツ型吸収性物品を提供することにある。

本発明は、着用者の腹側に配される腹側シート部材と、着用者の背側に配される背側シート部材と、腹側シート部材及び背側シート部材に架け渡して固定された縦長の吸収性本体とを具備し、腹側シート部材と背側シート部材とが接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、液吸収面を形成する表面シート及び液保持性の吸収体を有し、長手方向の両側部それぞれに、自由端が吸収体の側縁より内方に位置する第１防漏カフと、吸収体の側縁より外方に向かって延出する第２防漏カフとを有しており、表面シート及び第１防漏カフは、吸収体の両側縁の外方に、吸収体の肌対向面側から非肌対向面側に亘って折り返された折り返し部を有し、第１防漏カフを形成するシート材は、吸収体の非肌対向面側における吸収体の両側縁から幅方向内方に離間した位置に、表面シートに固定された上側固定部及び下側のシートに固定された下側固定部を有しており、第１防漏カフの折り返し部から自由端までの長さをＬ１、第２防漏カフにおける、第１防漏カフの折り返し部から第２防漏カフの自由端までの長さをＬ２、第１防漏カフの折り返し部と下側固定部との間の距離をＬ３、表面シートの折り返し部と上側固定部との間の距離をＬ４としたときに、以下の関係式（１）〜（４）の総てを満たすパンツ型吸収性物品を提供するものである。
（１） Ｌ１≦Ｌ２
（２） Ｌ２≦Ｌ１＋Ｌ３
（３） Ｌ３≦Ｌ４
（４） Ｌ４≦Ｌ１＋Ｌ３

本発明のパンツ型着用物品によれば、装着のしやすさ、装着感を良好に維持しながら、脚回りの隙間による漏れや漏れに対する外観上の不安を防止することができる。

図１は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの使用状態（着用状態）を示す斜視図である。 図２は、図１に示すパンツ型使い捨ておむつの展開且つ伸長状態を示す一部破断平面図である。展開且つ伸長状態とは、おむつの両側部に存する接合部（サイドシール部）を引き剥がして、パンツ型吸収性物品を展開状態とし、その展開状態の吸収性物品を、各部の弾性部材を伸長させて、設計寸法（弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ）となるまで拡げた状態をいう。 図３は、図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線拡大断面図である。 図４は、図２の矢印Ｐａの位置における物品横方向に沿う断面を示す要部断面図である。 図５は、側部非積繊部の形成態様のバリエーションを示す吸収性コアの平面図である。

以下、本発明のパンツ型吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ１（以下「おむつ１」ともいう）は、図１及び図２に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側シート部材２Ａと、着用者の背側に配される背側シート部材２Ｂと、腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂに架け渡して固定された縦長の吸収性本体３とを具備し、腹側シート部材２Ａと背側シート部材２Ｂとが接合されて、一対のサイドシール部４，４、ウエスト開口部５及び一対のレッグ開口部６，６が形成されているパンツ型の使い捨ておむつである。
おむつ１は、図１及び図２に示すように、着用時に、着用者の腹側に配される腹側部Ａと、着用者の背側に配される背側部Ｂと、腹側部Ａと背側部Ｂとの間に位置し、着用者の股間部に配される股下部Ｃを有している。
また、おむつ１のサイドシール部は、腹側シート部材２Ａの両側縁部２ａ，２ａと背側シート部材２Ｂの両側縁部２ｂ，２ｂとを、ヒートシール等の公知の接合方法により接合して形成されている。

おむつ１は、物品縦方向Ｘと物品横方向Ｙとを有している。物品縦方向Ｘは、おむつ等のパンツ型吸収性物品において、着用者の前後方向に対応する方向であり、物品横方向Ｙは、おむつ等のパンツ型吸収性物品において、着用者の前後方向に対応する方向に直交する方向である。おむつ１において、物品縦方向Ｘは、図２中にＸで示すように、腹側部Ａから股下部Ｃを経て背側部Ｂに亘る方向であり、物品横方向Ｙは、図２中にＹで示すように、展開且つ伸長状態において、物品縦方向Ｘと直交する方向である。

本明細書において、肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側（着衣側）に向けられる面である。

おむつ１について、より詳細に説明すると、腹側シート部材２Ａは、物品縦方向Ｘの長さＬａが、サイドシール部４の同方向の長さＬＳと同じであり、腹側シート部材２Ａは、左右両側にサイドシール部４，４を有する本体部２０ａを有する一方、本体部２０ａから股下部Ｃ側に延出する延出部を有していない。他方、背側シート部材２Ｂは、物品縦方向Ｘの長さＬｂが、サイドシール部４の同方向の長さＬＳより長く、それによって、左右両側にサイドシール部４，４を有する本体部２０ｂと、本体部２０ｂから股下部Ｃ側に延出し、左右両側にサイドシール部４，４を有しない延出部２１ｂとが形成されている。以下、腹側シート部材２Ａの本体部２０ａを、腹側本体部２０ａともいい、背側シート部材２Ｂの本体部２０ｂ及び延出部２１ｂを、背側本体部２０ｂ及び背側延出部２１ｂともいう。

おむつ１における腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂは、いずれも、平面視形状が、図２に示すように矩形状であり、より具体的には、物品縦方向Ｘの長さよりも物品横方向Ｙの長さが長い長方形状である。

おむつ１における腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂは何れも、図４に示すように、おむつの外面をなす外層シート２２と、外層シート２２の肌対向面側に配された内層シート２３と、両シート２２，２３間に、物品縦方向Ｘに離間させて配された複数本の糸状の弾性部材２４とを備えており、図２に示すように、腹側シート部材２Ａは、ウエスト伸縮部Ｇ１及び胴回り伸縮部Ｇ２を有しており、背側シート部材２Ｂは、ウエスト伸縮部Ｇ１、胴回り伸縮部Ｇ２、延出部伸縮部Ｇ３を有している。

ウエスト伸縮部Ｇ１、胴回り伸縮部Ｇ２、延出部伸縮部Ｇ３は、２枚のシート２２，２３間に伸長状態で配した弾性部材２４の収縮により、弾性伸縮性を発現する。
ウエスト伸縮部Ｇ１は、腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂのそれぞれにおいて、物品縦方向Ｘにおける、吸収性本体３の長手方向の端部より外方に形成されている。胴回り伸縮部Ｇ２は、腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂのそれぞれにおいて、物品縦方向Ｘにおける、ウエスト伸縮部Ｇ１より股下部Ｃ側に形成されている。延出部伸縮部Ｇ３は、背側延出部２１ｂに形成されている。ウエスト伸縮部Ｇ１、胴回り伸縮部Ｇ２、延出部伸縮部Ｇ３は、それぞれ、物品横方向Ｙにおける、少なくとも、吸収体３３の両側縁それぞれより外方に位置する部分において伸縮性を発現することが好ましい。
また、胴回り伸縮部Ｇ２及び／又は延出部伸縮部Ｇ３を形成する弾性部材２４は、吸収体３３の幅方向中央部と重なる部分においては、熱処理等により弾性部材の弾性を喪失させたり、弾性部材を切断したりする等により、該部分では弾性部材２４が、腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂに伸縮性を付与しないようにすることが好ましい。

腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂを構成する２枚のシート２２，２３間は、腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂそれぞれの実質的に全域において接着剤で固定されていても良いし、特開２００５−８０８５９号公報に記載の弾性伸縮部材における２枚のシート材間のように、弾性部材２４を通らないように散点状に形成された多数の接合部において接合されていても良い。
おむつ１における腹側シート部材２Ａ及び背側シート部材２Ｂは、外層シート２２が、ウエスト開口部５の開口周縁端を形成するウエスト端部５１において内層シート２３側に折り返されており、その折り返された部分が、吸収性本体３の長手方向の端部の肌対向面側を覆っており、吸収性本体３と重なる部分が、表面シート３１及び第１防漏カフ形成用のシート材３５の肌対向面に接合されている。

おむつ１の吸収性本体３は、図３に示すように、液吸収面を形成する液透過性の表面シート３１、液難透過性の裏面シート３２、及び両シート３１、３２間に介在配置された液保持性の吸収体３３を有しており、図１に示すように、物品縦方向Ｘに長い形状を有している。吸収体３３は、パルプ繊維等の繊維の集合体（不織布であっても良い）又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア３３ａと、該吸収性コア３３ａを被覆するコアラップシート３３ｂからなる。吸収体３３は、吸収性コア３３ａの長手方向中央線を挟む両側それぞれに、吸収性コアの形成材料が存在しないか又は該形成材料の坪量が他の部分より少ない側部非積繊部３３ｃを有している。また、吸収性コア３３ａの幅方向の中央部に、吸収性コアの形成材料が存在しないか又は該形成材料の坪量が他の部分より少ない中央非積繊部３３ｄを有している。吸収体３３も、物品縦方向Ｘに長い形状を有している。

吸収性本体３は、その長手方向の両側部それぞれに、自由端３４ａが吸収体３３の側縁３３ｓより内方に位置する第１防漏カフ３４と、吸収体３３の側縁３３ｓより、吸収性本体３の幅方向の外方に向かって延出する第２防漏カフ３７とを有している。吸収性本体３の長手方向は、物品長手方向と同じであり、吸収性本体３の幅方向は、物品幅方向と同じであるため、以下、吸収性本体３の長手方向を長手方向Ｘ、吸収性本体３の幅方向を幅方向Ｙともいう。第１防漏カフ３４の自由端３４ａは、少なくとも、図２に示す展開且つ伸長状態において、吸収体３３の側縁３３ｓより内方に位置していれば良い。また、第２防漏カフ３７も、図２に示す展開且つ伸長状態において、吸収体３３の側縁３３ｓより外方に向かって延出していれば良い。

第１防漏カフ３４は、液抵抗性ないし撥水性のシート材３５と、該シート材３５に固定された第１防漏カフ形成用の弾性部材３６とを有してなる。本実施形態のおむつ１において、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５は、１枚のシートが、第１防漏カフ３４の自由端３４ａにおいて２つ折りされて２層構造とされた部分を有する積層シートであり、第１防漏カフ形成用の弾性部材３６は、第１防漏カフ３４の自由端３７ａ近傍における２層構造部分の層間に接着剤を介して固定されている。２層構造部分の層間は、接着剤等で全域が接合されていても良いし、パターン塗工した接着剤等の任意の方法で部分的に接合されていても良い。

おむつ１における表面シート３１は、図３に示すように、吸収体３３の両側縁３３ｓの外方に、吸収体３３の肌対向面側から非肌対向面側に亘って折り返された折り返し部３１ｃを有している。より詳細には、表面シート３１は、吸収性本体３の長手方向と同方向に長い矩形状のシートであり、吸収性本体３の幅方向Ｙ中央に位置する中央域が、吸収体３３の肌対向面側に位置し、該中央域を挟む両側の端部域が、吸収体３３の非肌対向面側に巻き下げられている。
また第１防漏カフ３４も、図３に示すように、吸収体３３の両側縁３３ｓの外方に、吸収体３３の肌対向面側から非肌対向面側に亘って折り返された折り返し部３４ｃを有している。より詳細には、吸収体３３の側部を覆うように折り返された表面シート３１を更にその外側から覆うように折り返されている。
表面シート３１の折り返し部３１ｃ及び第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃは、何れも、図３に示すように、断面円弧状に折り曲げられて形成された部分であっても良い。

第１防漏カフ３４を形成するシート材３５は、吸収体３３の非肌対向面側における吸収体３３の両側縁３３ｓから、吸収性本体３の幅方向Ｙの内方に離間した位置に、吸収体３３の非肌対向面側に巻き下げられた表面シート３１に固定された上側固定部３５ｕを有している。また、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５は、吸収体３３の非肌対向面側における吸収体３３の両側縁３３ｓから、吸収性本体３の幅方向Ｙの内方に離間した位置に、裏面シート３２に固定された下側固定部３５ｄを有している。その下側固定部３５ｄにおける幅方向の外方側の端部が、第１防漏カフ３４の基端部３４ｄとなっている。おむつ１においては、裏面シート３２が、本発明における「下側のシート」である。下側のシートは、おむつ１等のパンツ型吸収性物品の厚み方向において、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５における、吸収体３３の非肌対向面側に位置する部分よりも、パンツ型吸収性物品の外面側（図３中下側）に位置するシートである。

本実施形態のおむつ１においては、裏面シート３２は、吸収性本体３の長手方向を長辺とする平面視矩形状の形状を有しており、図３に示すように、その両側部が、前述した第１防漏カフ３４の折り返し部３４ａより幅方向Ｙの外方に延出している。また、裏面シート３２は、吸収性本体３の長手方向Ｘにおいて、吸収体３３の両端３３ａ，３３ｂより延出している。

吸収性本体３は、図４に示すように、腹側シート部材２Ａと重なる部分が、接着剤等の任意の接合手段により、腹側シート部材２Ａ上に接合されており、第２防漏カフ３７の端部も、腹側シート部材２Ａ上に接合されている。背側シート部材２Ｂと重なる部分も同様であり、接着剤等の任意の接合手段により、背側シート部材２Ｂ上に接合されており、第２防漏カフ３７の端部も、背側シート部材２Ｂ上に接合されている。また、吸収性本体３の長手方向の端部においては、第１防漏カフ３４が、吸収性本体の幅方向内側に伏倒させた状態で、吸収体３３の肌対向面側に位置する表面シート３１上に接合されている。吸収性本体３の固定方法としては、ホットメルト型の接着剤等の接着剤を用いることができるが、接着剤に代えて、又は接着剤とともに、ヒートシール、超音波シール等の他の任意の接合方法を用いることもできる。

なお、図３に示すおむつ１においては、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５が、接着剤９を介して、表面シート３１及び裏面シート３２に接合されており、それによって上側固定部３５ｕ及び下側固定部３５ｄが形成されている。シート材３５の固定方法としては、接着剤に代えて、又は接着剤とともに、ヒートシール、超音波シール等の他の任意の接合方法を用いることもできる。

第２防漏カフ３７は、液抵抗性ないし撥水性のシート材３８と、該シート材３８に固定された第２防漏カフ形成用の弾性部材３９とを有してなる。本実施形態のおむつ１において、第２防漏カフ３７を形成するシート材３８は、１枚のシートが、第２防漏カフ３７の自由端３７ａにおいて２つ折りされて２層構造とされた部分を有する積層シートであり、第２防漏カフ形成用の弾性部材３９は、第２防漏カフ３７の自由端３７ａ近傍における２層構造部分の層間に接着剤を介して固定されている。２層構造部分の層間は、接着剤等で全域が接合されていても良いし、パターン塗工した接着剤等の任意の方法で部分的に接合されていても良い。

おむつ１における第２防漏カフ３７は、図３に示すように、一方の第２防漏カフ３７を形成するシート材３８と、他方の第２防漏カフ３７を形成するシート材３８とが、連続する一枚のシートからなる。詳細には、矩形状のシートの両側部を、その肌対向面側に折り返して、左右一対の第２防漏カフ３７の２層構造部分を形成している。
第２防漏カフ３７を形成するシート材３８，３８は、図２及び図３に示すように、第１防漏カフを構成するシート材とは別のシート材であり、おむつ１の股下部Ｃにおける裏面シート３２の非肌対向面側に接着剤９を介して接合されている。第２防漏カフ３７を形成するシート材３８と下側シートとしての裏面シート３２との間は、全域が接合されていても良いし、パターン塗工した接着剤等の任意の方法で部分的に接合されていても良い。第２防漏カフ３７を形成するシート材３８と裏面シート３２との接合方法としては、接着剤に代えて、又は接着剤とともに、ヒートシール、超音波シール等の他の任意の接合方法を用いることもできる。なお、第２防漏カフ３７を形成するシート材３８は、一方の第２防漏カフ３７を形成するシート材と他方の第２防漏カフ３７を形成するシート材とが別個のシート材であっても良く、その別個のシート材どうし間は離間していても良いし、一部が重なっていても良い。

本実施形態のおむつ１は、図３に示すように、第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さをＬ１、第２防漏カフ３７における、第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから第２防漏カフ３７の自由端までの長さをＬ２、第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離をＬ３、表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離をＬ４としたときに、以下の関係式（１）〜（４）の総てを満たしている。
（１） Ｌ１≦Ｌ２
（２） Ｌ２≦Ｌ１＋Ｌ３
（３） Ｌ３≦Ｌ４
（４） Ｌ４≦Ｌ１＋Ｌ３
これらの関係式は、図２に示す展開且つ伸長状態において満たしているか否かを判定する。例えば、第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃの位置は、第１防漏カフ３４における吸収体の肌対向面側に位置する部分を、図３に符号３４’で示すように、表面シート３１上に伏倒した状態で決定する。また、前記Ｌ１〜Ｌ４や後述する距離Ｌ５、全幅Ｌは、何れも、物品横方向Ｙに沿って測定した長さ又は距離であり、展開且つ伸長状態のおむつの平面視において２点間の長さ又は距離を測定する。また、これらの関係式は、少なくとも、展開且つ伸長状態における第２防漏カフの自由端３７ａどうし間の距離Ｌ（図３参照）が最小となる部位において満たしていれば良い。また、本実施形態のおむつ１は、吸収性本体３の長手方向中央線ＣＬに対して左右対称に形成されているため、主として左側に、Ｌ１〜Ｌ４等の符号を付して説明するが、右側も同様の構成を有している。

前記関係式（１）を満たすことにより、第２防漏カフで確実に第１防漏カフ３４を覆うことができ、股間部からのモレを防止できるほか、股間部から第１防漏カフ３４が見えることによる外観的なモレへの不安感を防止することができる。しかも、Ｌ１≦Ｌ２であることにより、レッグ開口部に足を通す際に、足が第１防漏カフ３４に引っ掛る不都合を解消することもできる。

しかも、表面シート３１が吸収体３３の非肌対向面側に巻き下げられており、吸収体３３の非肌対向面側における吸収体３３の側縁から離間した位置に、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５と表面シート３１とが固定された上側固定部３５ｕを有するため、吸収体３３の側部Ｓが、上側固定部３５ｕ付近で折れ曲がり、着用者の肌に向かって立ち上がり易い上に、前記関係式（２）を満たすことにより、着用中、特に液の吸収により股下部Ｃが下方に垂れ下がった場合には、第１防漏カフ３４が、その基端部３４ｂから折り返し部３４ｃまでの部分を含めて大きく立ち上がる。前記関係式（１）と前記関係式（２）の両方を満たすことにより、第１防漏カフ３４の前記長さＬ１が長くした場合とは異なり、第１防漏カフ３４どうし間の幅が狭くなって液吸収面３０の幅が狭くなることを防止しながら、第１防漏カフ自体の高さを十分に確保することができる。そのため、着用中に、液の吸収により股下部Ｃが下方に垂れ下がった場合等にも、第１防漏カフ３４が着用者の肌に接触した状態が安定に維持され、脚回りに隙間が生じて漏れが生じることが防止される。また隙間が生じることにより保護者や介護者、本人に漏れに対する不安感を与えることも防止される。

更に、前記関係式（３）を満たすことにより、第１防漏カフ３４のフィット性も向上する。すなわち、吸収体端部が起立することで、第１防漏カフ３４が、その基端部３４ｂから折り返し部３４ｃまでの部分を含めて大きく立ち上がる際の起立性を高めることができるため、第１防漏カフ３４が着用者の肌に接触した状態が安定に維持される効果をより一層高めることができる。更に、前記関係式（４）を満たすことにより、第１防漏カフ３４で吸収体を覆うことができる。そのため、第１防漏カフの先端から、排泄物が付着した吸収体の先端がはみだすことによる着用者の脚部の汚れや外衣の汚れを防止することができる。

なお、本実施形態のおむつ１においては、側部立ち上げ用の弾性部材３３ｅが、吸収体３３の側縁部３３ｓと該側縁部３３ｓを被覆する表面シート３１との間に固定されており、吸収体３３の側部Ｓが立ち上がり易くなっている。弾性部材３３ｅは、コアラップシート３３ｂに接合されていても良いし、表面シート３１側に固定されていても良く、両者に接合されていても良い。また、第１防漏カフ３４における自由端３４ａと基端部３４ｂとの間の中央部には、中間弾性部材４０が配されている。中間弾性部材４０の存在により、第１防漏カフ３４が立ち上がった際に、中間部分が安定的に起立状態を保ちやすくなり、中間部分が想定外に折れ曲がり、外側に折れた際には第２防漏カフ３４からはみ出したり、内側に折れた際には着用者の排尿部を塞いでしまうことによるモレを防止することができる。

本実施形態のおむつ１は、図２に示すように、展開且つ伸長状態において、一方の第２防漏カフ３７の弾性部材３９ｃと他方の第２防漏カフ３７の弾性部材３９ｄとが、互いに平行に配されており且つそれぞれ吸収性本体３の長手方向に延びて配されている。斯かる構成を有する従来のおむつは、液の吸収により股下部Ｃが比較的下方に垂れ下がり易いものであったが、本発明の構成を採用を有することによって、前述のように、漏れや漏れに対する不安感を効果的に防止することができる。
なお、本実施形態のおむつ１においては、左右一対の第２防漏カフ３７，３７自体も、互いに平行に形成されており且つそれぞれ吸収性本体の長手方向Ｘに延びて形成されている。また、左右一対の第１防漏カフ３４，３４も、互いに平行に形成されており且つそれぞれ吸収性本体の長手方向Ｘに延びて形成されている。

前述した１又は２以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、更に以下の関係を満たすことが好ましい。
前記関係式（１）については、前記Ｌ２の前記Ｌ１に対する比（第２防漏カフ３７における、第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから第２防漏カフ３７の自由端までの長さＬ２／第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さＬ１）が、１．０以上６．０以下であることが好ましく、１．２以上４．０以下であることが更に好ましい。
また、前記関係式（２）については、前記Ｌ１と前記Ｌ３との合計長さの前記Ｌ２に対する比〔（第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さＬ１＋第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ３）／第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから第２防漏カフ３７の自由端までの長さＬ２〕が、１．０以上７．０以下であることが好ましく、１．２以上４．０以下であることが更に好ましい。
また、前記関係式（３）については、前記Ｌ４の前記Ｌ３に対する比（表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離Ｌ４／第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ３）が、１．０以上６．０以下であることが好ましく、１．２以上４．０以下であることが更に好ましい。
また、前記関係式（４）については、前記Ｌ１と前記Ｌ３との合計の前記Ｌ４に対する比〔（第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さＬ１＋第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ３）／表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離Ｌ４〕が、１．０以上７．０以下であることが好ましく、１．２以上４．０以下であることが更に好ましい。

また、第１防漏カフの折り返し部から自由端までの長さである前記Ｌ１、第２防漏カフにおける、第１防漏カフの折り返し部から第２防漏カフの自由端までの長さである前記Ｌ２、第１防漏カフの折り返し部と下側固定部との間の距離である前記距離Ｌ３、及び表面シートの折り返し部と上側固定部との間の距離である前記距離Ｌ４は、第２防漏カフの自由端３７ａどうし間の距離Ｌ（以下、吸収性本体３の全幅Ｌともいう）に対する比が、以下の範囲であることが同様の観点から好ましい。
前記Ｌ１は、全幅Ｌに対する割合が、好ましくは５％以上、更に好ましくは８％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下であり、また好ましくは５％以上４０％以下、更に好ましくは８％以上３５％以下である。また、前記Ｌ１は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは１００ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下であり、また好ましくは１０ｍｍ以上１００ｍｍ以下、更に好ましくは１５ｍｍ以上６０ｍｍ以下である。
前記Ｌ２は、全幅Ｌに対する割合が、好ましくは５％以上、更に好ましくは８％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下であり、また好ましくは５％以上４０％以下、更に好ましくは８％以上３５％以下である。また、前記Ｌ２は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは１００ｍｍ以下、更に好ましくは７０ｍｍ以下であり、また好ましくは１０ｍｍ以上１００ｍｍ以下、更に好ましくは１５ｍｍ以上７０ｍｍ以下である。

前記Ｌ３は、全幅Ｌに対する割合が、好ましくは３％以上、更に好ましくは５％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下であり、また好ましくは３％以上４０％以下、更に好ましくは５％以上３５％以下である。また、前記Ｌ３は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは８０ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下であり、また好ましくは１０ｍｍ以上８０ｍｍ以下、更に好ましくは１５ｍｍ以上６０ｍｍ以下である。前記Ｌ１とＬ３の合計長さ（Ｌ１＋Ｌ３）は、全幅Ｌに対する割合が、好ましくは１０％以上、更に好ましくは２０％以上であり、また好ましくは８０％以下、更に好ましくは６０％以下であり、また好ましくは３％以上８０％以下、更に好ましくは５％以上６０％以下である。

前記Ｌ４は、全幅Ｌに対する割合が、好ましくは３％以上、更に好ましくは５％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下であり、また好ましくは３％以上４０％以下、更に好ましくは５％以上３５％以下である。また、前記Ｌ３は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは８０ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下であり、また好ましくは１０ｍｍ以上８０ｍｍ以下、更に好ましくは１５ｍｍ以上６０ｍｍ以下である。

また、おむつ１においては、第２防漏カフ３７を形成するシート材３８は、図２に示すように、吸収性本体３の長手方向Ｘにおける長さＬ７が、吸収体３３の同方向の長さＬ６より短くなっている。より具体的には、第２防漏カフ３７を構成するシート材３８及び吸収体３３は、何れも腹側シート部材２Ａ側の端部３８ａ，３３ａが、腹側シート部材２Ａ上、より詳細には腹側シート部材２Ａの本体部２０ａ上に位置しており、そのシート材３８の端部３８ａは、吸収体３３の端部３３ａよりも股下部Ｃ側で終端していることが好ましい。
また、第２防漏カフ３７を構成するシート材３８及び吸収体３３は、何れも背側シート部材２Ｂ側の端部３８ｂ，３３ｂが、背側シート部材２Ｂ上、より詳細には背側シート部材２Ｂの本体部２０ｂ上に位置しており、そのシート材３８の端部３８ｂは、吸収体３３の端部３３ｂよりも股下部Ｃ側で終端していることが好ましい。

シート材３８の長さＬ７を吸収体３３の長さＬ６より短くすることで、おむつ１の筒状の胴回り部Ｄの通気性を向上させることができる。筒状の胴回り部Ｄは、腹側シート部材２Ａと背側シート部材２Ｂとが一対のサイドシール部４で環状に連結されることによって形成される筒状の部分である。

本実施形態のおむつ１においては、図２に示すように、第１防漏カフ３４の弾性部材３６は、吸収性本体３の長手方向Ｘに沿う長さが、第２防漏カフ３７の弾性部材３９よりも長い。これにより、第１防漏カフ３４の着用者の肌へのフィット性が向上する。
ここでいう弾性部材の長さは、弾性部材における、第１防漏カフ３４や第２防漏カフ３７に伸縮性を付与するのに寄与する部分の長さであり、例えば、第１防漏カフ３４又は第２防漏カフ３７の長手方向Ｘの端部に、伸長状態を解除された部分を有する場合、その部分の長さは弾性部材の長さに含めない。

本実施形態のおむつ１においては、第２防漏カフ３７形成用の弾性部材３９は、その一端部が腹側シート２Ａの本体部２０ａと重なっており、他端部が背側シート２Ｂの本体部２０ｂと重なっている。換言すれば、第２防漏カフ３７の弾性部材３９は、腹側シート部材２Ａ側の端部及び背側シート２Ｂ側の端部が、何れも、サイドシール部４の下端よりもウエスト端部５１側に位置している。これにより、第２防漏カフ３７の着用者の肌へのフィット性が向上する。
第１防漏カフ３４は、自由端３４ａが、着用者の大腿部の付け根付近に接触することが好ましく、第２防漏カフ３７は、自由端３７ａが、大腿部の付け根から離間した大腿部の周囲に接触することが好ましい。

また、第１防漏カフ３４は、図３に示すように、表面シート３１に固定された上側固定部３５ｕが、裏面シート３２（下側のシート）に固定された下側固定部３５ｄよりも、吸収性本体３の幅方向Ｙの内側、即ち吸収性本体３の長手方向中央線ＣＬ側に位置している。これにより、吸収体の起立に制限されることなく、所望の第１防漏カフの起立性を最大にすることができる。
上側固定部３５ｕと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ５は、表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離である前記Ｌ４を超えないことが好ましい。
上側固定部３５ｕと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ５は、表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離である前記Ｌ４に対する割合（Ｌ５／Ｌ４）が、好ましくは３％以上、更に好ましくは５％以上であり、また好ましくは９７％以下、更に好ましくは９５％以下であり、また好ましくは３％以上９７％以下、更に好ましくは５％以上９５％以下である。また、前記距離Ｌ５は、好ましくは５ｍｍ以上、更に好ましくは８ｍｍ以上であり、また好ましくは８０ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下であり、また好ましくは１０ｍｍ以上８０ｍｍ以下、更に好ましくは１５ｍｍ以上６０ｍｍ以下である。

本実施形態のおむつ１においては、図３に示すように、左右一対の第２防漏カフ３７，３７は、それぞれ、複数本の弾性部材３９ａ，３９ｂを有しており、吸収体３３の非肌対向面側に配された裏面シート３２の幅方向の端部３２ｃが、第２防漏カフ３７における最も外側に配された弾性部材３９ａと最も内側に配された弾性部材３９ｂとの間３７ａに位置している。斯かる構成を有することにより、おむつ１は便の染み出し防止性能に一層優れている。即ち、最も内側の弾性体３９ｂが着用者の大腿部にフィットするため、第２防漏カフの吸収体を覆う部分全域が裏面シートで覆われることになり、第２防漏カフシートからの便の染みだしを確実に防止できる、また最も外側に配される弾性体３９ａよりも内側に存在することで、足まわりの弾性体の硬さとフィット性が一層向上し、違和感を軽減しながら、モレを防止することができる。
なお、弾性部材３９ａと弾性部材３９ｂとの間３７ａに位置する態様には、裏面シート３２の端部３２ｃが、弾性部材３９ａ又は弾性部材３９ｂ上に位置する場合も含む。

また、前述した通り、本実施形態のおむつ１における吸収体３３の吸収性コア３３ａは、吸収性本体の長手方向中央線ＣＬを挟む両側それぞれに側部非積繊部３３ｃ，３３ｃを有しており、第１防漏カフ３４を形成するシート材３５の上側固定部３５ｕの外側端部の位置、即ち第１防漏カフ３４の基端部３４ｂの位置が、側部非積繊部３３ｃと重なっているか、又は該側部非積繊部３３ｃよりも幅方向の内側、即ち吸収性本体３の長手方向中央線ＣＬ側に位置している。
これにより、吸収体３３の側部Ｓが一層立ち上がり易いものとなり、本発明の効果が一層向上する。

おむつ１の形成材料について説明する。
吸収性本体３を構成する表面シート３１、裏面シート３２、吸収体３３としては、それぞれ、従来、使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられるもの等を、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート３１としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート３２としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布等との積層体等を用いることができる。裏面シート３２は水蒸気透過性を有していてもよい。
吸収体３３としては、パルプ繊維等の繊維の集合体（不織布であっても良い）又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したもの等を用いることができる。

第１防漏カフ又は第２防漏カフを形成するシート材３５，３８としては、この種の物品に従来使用されている各種のシート材を特に制限なく用いることができるが、不織布であることが好ましく、また、樹脂フィルムと不織布との積層体や、スパンボンド層（Ｓ）とメルトブローン層（Ｍ）とを有する積層不織布（ＳＭ，ＳＭＳ，ＳＭＭＳ等）等を用いることもできる。

外層シート２２及び内層シート２３としては、この種の物品に従来使用されている各種のシート材を特に制限なく用いることができるが、不織布であることが好ましく、特に柔軟性等の観点から、エアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は２層以上の積層不織布であることが好ましい。また、これらの不織布とフィルムとを一体化したシートでもよい。
弾性部材２４，３６，３３ｅ，３９，４０としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる各種公知の弾性部材を用いることができる。弾性部材の弾性材料としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、ＥＶＡ、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状（糸ゴム等）若しくは紐状（平ゴム等）のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。

上述したおむつ１における、裏面シート３２は、図２及び図３に示すように、その長手方向の両側部が、第２防漏カフ３７を形成するシート材３８の２層構造部分の肌当接面側に配されているが、本発明の第２実施形態のおむつ（図示せず）においては、裏面シート３２の物品長手方向Ｘの両側部が、第２防漏カフ３７を形成するシート材の２層構造部分の層間に位置しており、第２防漏カフ３７が、裏面シート３２の側部と、該側部を覆うように折り返されたシート材３８とから構成されている。第２実施形態において、裏面シート３２の側部は、第２防漏カフ形成用の弾性部材３９（図３参照）の位置まで達していなくても良いし、第２防漏カフ形成用の弾性部材３９の位置まで達し、該側部の非肌当接面側又は非肌当接面側に該弾性部材３９の全部又は一部が存在していても良いが、第２防漏カフ３７における最も外側に配された弾性部材３９ａと最も内側に配された弾性部材３９ｂとの間３７ａに位置していることが好ましい。斯かる構成を有することにより、おむつ１は便の染み出し防止性能に一層優れている。また、裏面シート３２の側部の肌当接面側を覆うシート材３８は、物品横方向Ｙ中央側の端部が、第１防漏カフ３４の下側固定部３５ｄの位置まで達していなくても良いし、達していなくても良い。達していない場合には、第１防漏カフを形成するシート材３５が、シート材３８に覆われていない部分の裏面シート３２と接合されて下側固定部３５ｄが形成されていることが好ましく、達している場合には、第１防漏カフを形成するシート材３５がシート材３８と接合されて、下側固定部３５ｄが形成されていることが好ましい。

第２実施形態のおむつも、前述した関係式（１）〜（４）を満たすものとすることにより、上述したおむつ１と同様の作用効果が奏される。
更に、第２実施形態のおむつによれば、第２防漏カフが、着用者の脚回りにフィットする際に裏面シート３２が肌に直接接触することを防止でき、脚回りの肌触りが向上する。また、裏面シート３２が露出することにより、使用中の裏面シート３２へのダメージを防止することもできる。このような観点から、裏面シート３２の側部を覆うように折り返されたシート材３８は、不織布製であることが好ましく、また、第２防漏カフを形成するシート材３５と接合されて下側固定部３５ｄを形成していることが好ましい。第２実施形態について特に説明しない点は、好ましい構成を含めて、前述した実施形態のおむつ１と同様とすることができる。

以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。

例えば、腹側シート部材２Ａは、背側シート部材２Ｂと同様に、サイドシール部４の下端より股下部Ｃ側に延出する延出部を有していても良く、また、背側シート部材２Ｂは、腹側シート部材２Ａのように延出部を有しないものであっても良い。

また、側部立ち上げ用の弾性部材３３ｅ及び中間弾性部材４０は、何れか一方又は双方が配されていなくても良い。
また、図２及び図３には、側部非積繊部３３ｃに加えて中央非積繊部３３ｄを有する吸収性コア３３ａを示したが、本発明における吸収体３３は、側部非積繊部３３ｃのみを有し、中央非積繊部３３ｄを有しない吸収性コア３３ａを含むものであっても良い。また、吸収性コア３３ａの側部非積繊部３３ｃは、図５に示す態様で形成されていても良い。
また、吸収性コアを被覆するコアラップシートは、一枚で吸収性コア３３ａの全体を被覆していても良いし、２枚以上のシートを組み合わせて吸収性コア３３ａの全体を被覆するものであっても良い。例えば、吸収性コア３３ａの肌対向面側を被覆するシートと非肌対向面側を被覆するシートは別々のシートであっても良い。

サイドシール部４は、サイドシール部の外側に腹側シート部材２Ａと背側シート部材２Ｂとが接合されていない細幅（例えば０ｍｍ超２０ｍｍ以下）の非接合部分を有していてもよい。
また、パンツ型吸収性物品は、幼児又は成人用のパンツ型使い捨ておむつの他、パンツ型の生理用ナプキン等であっても良い。

上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
＜１＞
着用者の腹側に配される腹側シート部材と、着用者の背側に配される背側シート部材と、腹側シート部材及び背側シート部材に架け渡して固定された縦長の吸収性本体とを具備し、腹側シート部材と背側シート部材とが接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、
前記吸収性本体は、液吸収面を形成する表面シート及び液保持性の吸収体を有し、長手方向の両側部それぞれに、自由端が吸収体の側縁より内方に位置する第１防漏カフと、吸収体の側縁より外方に向かって延出する第２防漏カフとを有しており、
表面シート及び第１防漏カフは、吸収体の両側縁の外方に、吸収体の肌対向面側から非肌対向面側に亘って折り返された折り返し部を有し、第１防漏カフを形成するシート材は、吸収体の非肌対向面側における吸収体の両側縁から幅方向内方に離間した位置に、表面シートに固定された上側固定部及び下側のシートに固定された下側固定部を有しており、
第１防漏カフの折り返し部から自由端までの長さをＬ１、第２防漏カフにおける、第１防漏カフの折り返し部から第２防漏カフの自由端までの長さをＬ２、第１防漏カフの折り返し部と下側固定部との間の距離をＬ３、表面シートの折り返し部と上側固定部との間の距離をＬ４としたときに、以下の関係式（１）〜（４）の総てを満たすパンツ型吸収性物品。
（１） Ｌ１≦Ｌ２
（２） Ｌ２≦Ｌ１＋Ｌ３
（３） Ｌ３≦Ｌ４
（４） Ｌ４≦Ｌ１＋Ｌ３

＜２＞
一方の第２防漏カフの弾性部材と他方の第２防漏カフの弾性部材とが、互いに平行に配されており且つそれぞれ吸収性本体の長手方向に延びて配されている、前記＜１＞に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３＞
吸収体の非肌対向面側に液難透過性の裏面シートが配されており、第２防漏カフを形成するシート材は、第１防漏カフを構成するシート材とは別のシート材であり、パンツ型吸収性物品の股下部における前記裏面シートの非肌対向面側に配されている、前記＜１＞又は＜２＞に記載のパンツ型吸収性物品。
＜４＞
吸収体の非肌対向面側に液難透過性の裏面シートが配されており、第２防漏カフが、該裏面シートの側部と、該側部を覆うように折り返された不織布製のシート材とを含んで構成されている、前記＜１＞又は＜２＞に記載のパンツ型吸収性物品。
＜５＞
第２防漏カフを形成するシート材は、吸収性本体の長手方向における長さが、吸収体の同方向の長さより短い、前記＜１＞〜＜４＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜６＞
第１防漏カフの弾性部材は、吸収性本体の長手方向に沿う長さが、第２防漏カフの弾性部材よりも長い、前記＜１＞〜＜４＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜７＞
第２防漏カフの弾性部材は、腹側シート部材側の端部及び背側シート側の端部が、何れも、サイドシール部の下端よりもウエスト端部側に位置している、前記＜１＞〜＜６＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜８＞
第１防漏カフは、前記上側固定部が前記下側固定部よりも、吸収性本体の幅方向の内側に位置している、前記＜１＞〜＜７＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜９＞
第２防漏カフは複数本の弾性部材を有し、吸収体の非肌対向面側に液難透過性の裏面シートが配されており、裏面シートの幅方向の端部が、第２防漏カフにおける最も外側に配された弾性部材と最も内側に配された弾性部材との間に位置している、前記＜１＞〜＜８＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１０＞
前記吸収体は、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコアラップシートを有しており、該吸収性コアは、吸収性本体の長手方向中央線を挟む両側それぞれに側部非積繊部を有しており、前記上側固定部の外側端部の位置が、該側部非積繊部と重なっているか、又は該側部非積繊部よりも幅方向の内側に位置している、前記＜１＞〜＜９＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜１１＞
前記Ｌ２の前記Ｌ１に対する比（第２防漏カフ３７における、第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから第２防漏カフ３７の自由端までの長さＬ２／第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さＬ１）が、１．０以上６．０以下であり、好ましくは１．２以上４．０以下である、前記＜１＞〜＜９＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１２＞
前記Ｌ１と前記Ｌ３との合計長さの前記Ｌ２に対する比〔（第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さＬ１＋第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ３）／第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから第２防漏カフ３７の自由端までの長さＬ２〕が、１．０以上７．０以下であり、好ましくは１．２以上４．０以下である、前記＜１＞〜＜１１＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１３＞
前記Ｌ４の前記Ｌ３に対する比（表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離Ｌ４／第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ３）が、１．０以上６．０以下であり、好ましくは１．２以上４．０以下である、前記＜１＞〜＜１２＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１４＞
前記Ｌ１と前記Ｌ３との合計の前記Ｌ４に対する比〔（第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃから自由端３４ａまでの長さＬ１＋第１防漏カフ３４の折り返し部３４ｃと下側固定部３５ｄとの間の距離Ｌ３）／表面シート３１の折り返し部３１ｃと上側固定部３５ｕの間の距離Ｌ４〕が、１．０以上７．０以下であり、好ましくは１．２以上４．０以下である、前記＜１＞〜＜１３＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１５＞
前記Ｌ１は、前記吸収性本体の全幅Ｌに対する割合が、好ましくは５％以上、更に好ましくは８％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下である、前記＜１＞〜＜１４＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜１６＞
前記Ｌ１は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは１００ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１５＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１７＞
前記Ｌ２は、前記吸収性本体の全幅Ｌに対する割合が、好ましくは５％以上、更に好ましくは８％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下である、前記＜１＞〜＜１６＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１８＞
前記Ｌ２は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは１００ｍｍ以下、更に好ましくは７０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１７＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜１９＞
前記Ｌ３は、前記吸収性本体の全幅Ｌに対する割合が、好ましくは３％以上、更に好ましくは５％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下である、前記＜１＞〜＜１８＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２０＞
前記Ｌ３は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは８０ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下であり、また好ましくは１０ｍｍ以上８０ｍｍ以下、更に好ましくは１５ｍｍ以上６０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１９＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜２１＞
前記Ｌ１と前記Ｌ３の合計長さ（Ｌ１＋Ｌ３）は、前記吸収性本体の全幅Ｌに対する割合が、好ましくは１０％以上、更に好ましくは２０％以上であり、また好ましくは８０％以下、更に好ましくは６０％以下である、前記＜１＞〜＜２０＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２２＞
前記Ｌ４は、前記吸収性本体の全幅Ｌに対する割合が、好ましくは３％以上、更に好ましくは５％以上であり、また好ましくは４０％以下、更に好ましくは３５％以下である、前記＜１＞〜＜２１＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２３＞
前記Ｌ３は、好ましくは１０ｍｍ以上、更に好ましくは１５ｍｍ以上であり、また好ましくは８０ｍｍ以下、更に好ましくは６０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜２２＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２４＞
第２防漏カフを構成するシート材は、腹側シート部材側の端部が、腹側シート部材の本体部上に位置しており、該シート材の該端部は、吸収体の端部よりも股下部側で終端している、前記＜１＞〜＜２３＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２５＞
第２防漏カフを構成するシート材は、背側シート部材側の端部が、背側シート部材の本体部上に位置しており、該シート材の該端部は、吸収体の端部よりも股下部側で終端している、前記＜１＞〜＜２４＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜２６＞
第１防漏カフ３４は、自由端３４ａが、着用者の大腿部の付け根付近に接触することが好ましく、第２防漏カフ３７は、自由端３７ａが、大腿部の付け根から離間した大腿部の周囲に接触する、前記＜１＞〜＜１３＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２７＞
上側固定部と下側固定部との間の距離Ｌ５は、表面シートの折り返し部と上側固定部の間の距離である前記Ｌ４を超えない、前記＜１＞〜＜２６＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２８＞
上側固定部と下側固定部との間の距離Ｌ５は、表面シートの折り返し部と上側固定部の間の距離である前記Ｌ４に対する割合が、好ましくは３％以上、更に好ましくは５％以上であり、また好ましくは９７％以下、更に好ましくは９５％以下である、前記＜１＞〜＜２７＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜２９＞
背側シート部材は、物品縦方向Ｘの長さが、サイドシール部の同方向の長さより長く、それによって、左右両側にサイドシール部を有する本体部と、該本体部から股下部Ｃ側に延出し、左右両側にサイドシール部を有しない延出部とが形成されている、前記＜１＞〜＜２８＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３０＞
腹側シート部材２Ａは、左右両側にサイドシール部４，４を有する本体部２０ａを有する一方、本体部２０ａから股下部Ｃ側に延出する延出部を有していない、前記＜１＞〜＜１３＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜３１＞
腹側シート部は、ウエスト伸縮部及び胴回り伸縮部を有しており、背側シート部材は、ウエスト伸縮部、胴回り伸縮部、延出部伸縮部を有している、前記＜１＞〜＜３０＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３２＞
腹側シート部材及び背側シート部材を構成する２枚のシート間が、弾性部材を通らないように散点状に形成された多数の接合部において接合されている、前記＜１＞〜＜３１＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３３＞
吸収性コアの幅方向の中央部に、吸収性コアの形成材料が存在しないか又は該形成材料の坪量が他の部分より少ない中央非積繊部を有している、前記＜１＞〜＜３３＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３４＞
一方の第防漏カフを形成するシート材と、他方の第２防漏カフを形成するシート材とが、連続する一枚のシートからなる、前記＜１＞〜＜３３＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３５＞
第２防漏カフを形成するシート材は、第１防漏カフを構成するシート材とは別のシート材である、前記＜１＞、＜２＞及び＜４＞〜＜３４＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

＜３６＞
側部立ち上げ用の弾性部材が、吸収体の側縁部と該側縁部を被覆する表面シートとの間に固定されている、前記＜１＞〜＜３５＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。
＜３７＞
第１防漏カフにおける自由端と基端部との間の中央部に、中間弾性部材が配されている、前記＜１＞〜＜３６＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品
＜３８＞
第１防漏カフ又は第２防漏カフを形成するシート材が不織布である、前記＜１＞〜＜３７＞の何れか１に記載のパンツ型吸収性物品。

１ パンツ型使い捨ておむつ（パンツ型吸収性物品）
２Ａ 腹側シート部材
２Ｂ 背側シート部材
２１ｂ 背側延出部
３ 吸収性本体
３１ 表面シート
３１ｃ 第２防漏カフの折り返し部
３２ 裏面シート
３３ 吸収体
３３ａ 吸収性コア
３３ｂ コアラップシート
３４ 第１防漏カフ
３４ａ 第１防漏カフの自由端
３４ｂ 第１防漏カフの基端部
３４ｃ 第１防漏カフの折り返し部
３５ 第１防漏カフ形成用のシート材
３５ｕ 上側固定部
３５ｄ 下側固定部
３６ 第１防漏カフを形成する弾性部材
３７ 第２防漏カフ
３７ａ 第２防漏カフの自由端
３８ 第２防漏カフ形成用のシート材
３９ 第２防漏カフを形成する弾性部材
４ サイドシール部
５ ウエスト開口部
６ レッグ開口部

Claims (10)

1. 着用者の腹側に配される腹側シート部材と、着用者の背側に配される背側シート部材と、腹側シート部材及び背側シート部材に架け渡して固定された縦長の吸収性本体とを具備し、腹側シート部材と背側シート部材とが接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、
   前記吸収性本体は、液吸収面を形成する表面シート及び液保持性の吸収体を有し、長手方向の両側部それぞれに、自由端が吸収体の側縁より内方に位置する第１防漏カフと、吸収体の側縁より外方に向かって延出する第２防漏カフとを有しており、
   表面シート及び第１防漏カフは、吸収体の両側縁の外方に、吸収体の肌対向面側から非肌対向面側に亘って折り返された折り返し部を有し、第１防漏カフを形成するシート材は、吸収体の非肌対向面側における吸収体の両側縁から幅方向内方に離間した位置に、表面シートに固定された上側固定部及び下側のシートに固定された下側固定部を有しており、
   第１防漏カフの折り返し部から自由端までの長さをＬ１、第２防漏カフにおける、第１防漏カフの折り返し部から第２防漏カフの自由端までの長さをＬ２、第１防漏カフの折り返し部と下側固定部との間の距離をＬ３、表面シートの折り返し部と上側固定部との間の距離をＬ４としたときに、以下の関係式（１）〜（４）の総てを満たすパンツ型吸収性物品。
   （１） Ｌ１≦Ｌ２
   （２） Ｌ２≦Ｌ１＋Ｌ３
   （３） Ｌ３≦Ｌ４
   （４） Ｌ４≦Ｌ１＋Ｌ３
2. 一方の第２防漏カフの弾性部材と他方の第２防漏カフの弾性部材とが、互いに平行に配されており且つそれぞれ吸収性本体の長手方向に延びて配されている、請求項１に記載のパンツ型吸収性物品。
3. 吸収体の非肌対向面側に液難透過性の裏面シートが配されており、第２防漏カフを形成するシート材は、第１防漏カフを構成するシート材とは別のシート材であり、パンツ型吸収性物品の股下部における前記裏面シートの非肌対向面側に配されている、請求項１又は２に記載のパンツ型吸収性物品。
4. 吸収体の非肌対向面側に液難透過性の裏面シートが配されており、第２防漏カフが、該裏面シートの側部と、該側部を覆うように折り返された不織布製のシート材とを含んで構成されている、請求項１又は２に記載のパンツ型吸収性物品。
5. 第２防漏カフを形成するシート材は、吸収性本体の長手方向における長さが、吸収体の同方向の長さより短い、請求項１〜４の何れか１項に記載のパンツ型吸収性物品。
6. 第１防漏カフの弾性部材は、吸収性本体の長手方向に沿う長さが、第２防漏カフの弾性部材よりも長い、請求項１〜５の何れか１項に記載のパンツ型吸収性物品。
7. 第２防漏カフの弾性部材は、腹側シート部材側の端部及び背側シート側の端部が、何れも、サイドシール部の下端よりもウエスト端部側に位置している、請求項１〜６の何れか１項に記載のパンツ型吸収性物品。
8. 第１防漏カフは、前記上側固定部が前記下側固定部よりも、吸収性本体の幅方向の内側に位置している、請求項１〜７の何れか１項に記載のパンツ型吸収性物品。
9. 第２防漏カフは複数本の弾性部材を有し、吸収体の非肌対向面側に液難透過性の裏面シートが配されており、裏面シートの幅方向の端部が、第２防漏カフにおける最も外側に配された弾性部材と最も内側に配された弾性部材との間に位置している、請求項１〜８の何れか１項に記載のパンツ型吸収性物品。
10. 前記吸収体は、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコアラップシートを有しており、該吸収性コアは、吸収性本体の長手方向中央線を挟む両側それぞれに側部非積繊部を有しており、前記上側固定部の外側端部の位置が、該側部非積繊部と重なっているか、又は該側部非積繊部よりも幅方向の内側に位置している、請求項１〜９の何れか１項に記載のパンツ型吸収性物品。
    

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