JP2011167889A - レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法 - Google Patents

レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011167889A
JP2011167889A JP2010032586A JP2010032586A JP2011167889A JP 2011167889 A JP2011167889 A JP 2011167889A JP 2010032586 A JP2010032586 A JP 2010032586A JP 2010032586 A JP2010032586 A JP 2010032586A JP 2011167889 A JP2011167889 A JP 2011167889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inclined surface
laser beam
relief
initial
scanning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010032586A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5500716B2 (ja
JP2011167889A5 (ja
Inventor
Masashi Norimatsu
正志 乗松
Ichiro Miyagawa
一郎 宮川
Osamu Shimazaki
治 島崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2010032586A priority Critical patent/JP5500716B2/ja
Priority to US13/028,828 priority patent/US8969757B2/en
Publication of JP2011167889A publication Critical patent/JP2011167889A/ja
Publication of JP2011167889A5 publication Critical patent/JP2011167889A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5500716B2 publication Critical patent/JP5500716B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/36Removing material
    • B23K26/38Removing material by boring or cutting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/08Devices involving relative movement between laser beam and workpiece
    • B23K26/0823Devices involving rotation of the workpiece
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/02Engraving; Heads therefor
    • B41C1/04Engraving; Heads therefor using heads controlled by an electric information signal
    • B41C1/05Heat-generating engraving heads, e.g. laser beam, electron beam

Abstract

【課題】レーザビームで彫刻することにより頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造する際、微細且つ急峻な傾斜面を容易に形成すること。
【解決手段】版材14にレーザビームを照射する露光ヘッド16と、版材14および露光ヘッド16のうち少なくとも一方を移動させることで、版材14に対し露光ヘッド16を走査する主走査モータ36等と、傾斜面の傾きを示す数値を取得し、その数値に基づいて主走査モータ36、露光ヘッド16などを制御することで、版材14の表面にレーザビームを照射して第1の傾斜角度を有する初期の傾斜面を形成した後、前記初期の傾斜面にレーザビームを照射して前記傾斜面の傾きを前記第1の傾斜角度よりも大きい第2の傾斜角度まで急にする制御回路50を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザビームで彫刻することによりレリーフを製造するレリーフ製造装置およびレリーフ製造方法に関し、特に、微細且つ急峻な傾斜面を容易に形成することができるレリーフ製造装置およびレリーフ製造方法に関する。
彫刻材の表面にレーザビームを照射して彫刻することにより、凹凸形状のレリーフパターンを有するレリーフを製造することが知られている。印刷領域としての頂面(例えば網点)を残し、その周辺領域をレーザビーム照射により除去することで、印刷版を製造できる。
特許文献1には、レーザビームのオンオフスイッチングにより、材料表面の同一領域にレーザビームを複数回繰り返し照射することで、深い凹部を形成することが開示されている。
特許文献2には、遮光部と透光部を有するマスクを通じて加工対象物の主面に形成されたレジスト膜に所定パターンのレーザ光を照射するレーザ加工方法であって、遮光膜の幅を徐々に拡大したマスクを複数使用して、レジスト膜(薄膜)へのレーザビームの照射を繰り返すことで、階段状の傾斜を形成することが開示されている。
特許第3556204公報 特開2003−334674号公報
一度のレーザビーム照射で急峻な傾斜面を形成しようとすると、非常に大きなレーザビームパワーが必要となり、本来残しておきたい領域が熱の影響により除去されてしまう不具合が起こる。つまり、図26(A)に示すように、レーザビーム90のパワーを大きくすると、頂面91(印刷領域)の傾斜面92に連なるエッジ93等が、熱により溶けて欠けてしまう。このような不具合は、目標の頂面91の幅が小さい場合、特に顕著に現われる。例えば、図26(B)に示すように、頂面91全体が溶融してしまうこともある。
特許文献1、2に記載の技術を用い、図27に示すように、複数回のレーザビーム90照射で階段状のレリーフパターン95を形成することで、一回毎のレーザビーム90のパワーを低くすることは可能である。しかし、階段状の傾斜を滑らかにしようとすると、階段の数を多くする必要があるとともに、露光毎の遮光幅の変更量をできるだけ小さくする必要があるので、実際には、微細且つ傾斜角度が大きな傾斜面を形成することは容易でない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、レーザビームで彫刻することにより頂面と傾斜面とを有するレリーフパターンを形成する際、微細且つ急峻な傾斜面を容易に形成することができるレリーフ製造装置およびレリーフ製造方法を提供することを目標とする。
前記目標を達成するために、本発明は、レーザビームで彫刻材を彫刻することにより、頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造可能なレリーフ製造装置であって、前記彫刻材にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、前記レリーフの前記傾斜面の傾きを示す第1の傾斜角度を含む前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段と、前記走査手段および前記レーザビーム照射手段を制御し、前記彫刻材の表面にレーザビームを照射して、前記数値取得手段により取得された前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度を有する初期の傾斜面を形成した後、前記初期の傾斜面にレーザビームを照射して該傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする制御手段と、を備えたことを特徴とするレリーフ製造装置を提供する。
即ち、レーザビームの照射により、緩やかな初期の傾斜面を形成した後、その傾斜面を急峻化する制御を行うので、微細且つ急峻な傾斜面を容易に形成することができる。つまり、目標の傾斜面の傾斜角度が大きい場合、従来のように目標の傾斜面を一回の走査で形成する技術では、非常に大きなレーザビームパワーが必要となり、本来残しておきたい頂面の一部または全部が熱の影響で除去されてしまうことがあるが、本発明によれば、緩やかな初期の傾斜面の形成とその傾斜面の急峻化とに分けて行うことにより、微細な彫刻が必要な場合でも必要な頂面を確実に残しつつ傾斜角度が大きな傾斜面を容易に形成できる。また、従来のようにレーザビームのオンオフスイッチングにより階段状に傾斜面を形成する技術では、階段状の傾斜を滑らかにしようとすると、階段の数を多くする必要があるが、本発明によれば、傾斜面の傾斜角度を大きくする制御を行うことにより、レーザビーム照射回数をあまり多くすることなく、微細且つ急峻な傾斜面を形成することが可能である。
本発明の一態様では、前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面を形成する場合、前記数値取得手段は、前記レリーフの前記頂面の幅を取得し、前記制御手段は、前記数値取得手段により取得された前記幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを、切り換える。
即ち、目標の頂面の幅に基づいて、頂面を挟んで頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する二つの傾斜面のうち、初期の傾斜面として、まず一回の走査で一方の初期の傾斜面を形成し、次に一回の走査で他方の初期の傾斜面を形成することが可能なので、一方の傾斜面に与えられた熱と他方の傾斜面に与えられた熱との相互作用に因る傾斜面(特にエッジ部分)の劣化が抑止される。
本発明の一態様では、前記制御手段は、一回の走査で、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方にレーザビームを照射することで、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする。
即ち、一回の走査で第1の傾斜面および第2の傾斜面の両方の急峻化を行うので、迅速に、目標の傾斜角度まで傾斜面を急峻化できる。
本発明の一態様では、前記数値取得手段は、前記レリーフの前記傾斜面間の底面に対応する第1の深さを取得し、前記制御手段は、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記第1の深さよりも小さい第2の深さの初期の底面を形成した後、前記初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくするとともに前記初期の底面を前記第2の深さから前記第1の深さまで大きくする。
本発明の一態様では、前記数値取得手段は、前記レリーフの前記傾斜面間の底面の深さを取得し、前記制御手段は、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記深さの底面を形成した後、前記初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする。
即ち、傾斜角度急峻化では底面を彫らないので、底面に照射したレーザビームの熱に因る傾斜面の精度の劣化を確実に防止できる。
また、本発明は、レーザビームで彫刻材を彫刻することにより、頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造可能なレリーフ製造装置であって、前記彫刻材に前記レーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、前記レリーフの前記頂面の幅を含む前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段と、前記走査手段および前記レーザビーム照射手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面を形成する場合、前記数値取得手段により取得された前記頂面の幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを切り換えることを特徴とするレリーフ製造装置を提供する。
即ち、目標の頂面の幅に基づいて、頂面を挟んで頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する二つの傾斜面のうち、まず一回の走査で一方の傾斜面を形成し、次に一回の走査で他方の傾斜面を形成することが可能なので、一方の傾斜面に与えられた熱と他方の傾斜面に与えられた熱との相互作用に因る傾斜面(特にエッジ部分)の劣化が抑止される。
本発明の一態様では、前記レーザビーム照射手段は、走査方向に配列された複数のレーザビーム照射口を有し、前記制御手段は、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える。
本発明の一態様では、前記レーザビーム照射手段は、第1の走査方向および前記第1の走査方向に直交する第2の走査方向のそれぞれに配列された複数のレーザビーム照射口を有し、前記制御手段は、前記第1の走査方向および前記第2の走査方向のそれぞれにて、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える。
本発明の一態様では、前記制御手段は、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える制御と、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御とを行う。
また、本発明は、彫刻材にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段とを用い、前記レーザビームで前記彫刻材を彫刻することにより、頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造するレリーフ製造方法であって、前記数値取得手段により、前記レリーフの前記傾斜面の傾きを示す第1の傾斜角度を取得する数値取得工程と、前記レーザビーム照射手段および前記走査手段により前記彫刻材の表面にレーザビームを照射して、前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度を有する初期の傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、前記レーザビーム照射手段および前記走査手段により前記初期の傾斜面にレーザビームを照射して、該傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする傾斜面急峻化工程と、を備えたことを特徴とするレリーフ製造方法を提供する。
本発明の一態様では、前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面を形成する場合、前記数値取得工程にて、前記レリーフの前記頂面の幅を取得し、前記傾斜面形成工程にて、前記数値取得工程で取得した前記幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを切り換える。
本発明の一態様では、前記傾斜面急峻化工程にて、一回の走査で、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方にレーザビームを照射することで、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする。
本発明の一態様では、前記数値取得工程にて、前記レリーフの前記傾斜面間の底面に対応する第1の深さを取得し、前記傾斜面形成工程にて、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記第1の深さよりも小さい第2の深さの初期の底面を形成した後、前記傾斜面急峻化工程にて、前記初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくするとともに前記初期の底面を前記第2の深さから前記第1の深さまで大きくする。
本発明の一態様では、前記数値取得工程にて、前記レリーフの前記傾斜面間の底面の深さを取得し、前記傾斜面形成工程にて、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記深さの底面を形成した後、前記傾斜面急峻化工程にて、前記初期の傾斜面の傾きを前記第1の傾斜角度から前記第2の傾斜角度まで大きくする。
また、本発明は、彫刻材にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段とを用い、前記レーザビームで前記彫刻材を彫刻することにより、頂面と前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面とを有するレリーフを製造するレリーフ製造方法であって、前記数値取得手段により、前記レリーフの前記頂面の幅を取得する数値取得工程と、取得した前記幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを判定する判定工程と、前記レーザビーム照射手段および前記走査手段により、前記判定工程の判定結果に従って前記彫刻材を彫刻する彫刻工程と、を備えたことを特徴とするレリーフ製造方法を提供する。
本発明の一態様では、走査方向に配列された複数のレーザビーム照射口を有するレーザビーム照射手段を用い、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える。
本発明の一態様では、第1の走査方向および前記第1の走査方向に直交する第2の走査方向のそれぞれに配列された複数のレーザビーム照射口を有するレーザビーム照射手段を用い、前記第1の走査方向および前記第2の走査方向のそれぞれにて、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える。
本発明の一態様では、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える制御と、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御とを行う。
本発明によれば、微細且つ急峻な傾斜面を容易に形成することができる。
本発明に係るレリーフ製造装置の一例としての製版装置の基本構成図 露光ヘッド内に配置される光ファイバーアレイ部の要部拡大図 光ファイバーアレイ部の結像光学系の概要図 光ファイバーアレイ部における光ファイバーの配置例と走査線の関係を示す説明図 印刷製版の製造処理の一例の基本的な流れを示す概略フローチャート (A)はレーザビーム制御信号の一例を示す図、(B)はそのレーザビーム制御信号により彫刻した場合の彫刻の位置と深さとの関係を示す図 レーザビームによる彫刻の基本原理の説明に用いる説明図 一本のレーザビームを用いて彫刻する場合の様子を示す説明図 複数回露光による傾斜面急峻化を行う彫刻の基本原理を示す説明図 複数本のレーザビームを用いて彫刻する場合の様子を示す説明図 (A)は帯状の頂面を有する印刷ブロックの一例を示す平面図、(B)はそのB−B線に沿った断面図 第1実施形態における第1の露光制御例の説明に用いる断面図 (A)〜(C)は第1実施形態における第1の露光制御例におけるレーザビーム制御信号を示す図 第1実施形態における第2の露光制御例の説明に用いる断面図 (A)および(B)は第1実施形態における第2の露光制御例におけるレーザビーム制御信号を示す図 (A)は点状の頂面を有するレリーフパターンの一例を示す平面図、(B)はそのレリーフパターンのB−B線に沿った断面図 (A)および(B)は第2実施形態における第1の露光制御例の説明に用いる断面図 (A)〜(C)は第2実施形態における第2の露光制御例の説明に用いる断面図 (A)は点状の頂面を有するレリーフパターンの一例を示す平面図、(B)は第3実施形態における露光制御の一例の説明に用いる断面図 副走査方向に沿った帯状の頂面を有するレリーフパターンの一例を示す平面図 副走査方向に並んだ照射口を有する露光ヘッドの一例を示す図 副走査方向に沿った帯状の頂面を有するレリーフパターンおよび主走査方向に並んだレーザビームの一例を示す平面図 (A)は主走査方向に並んだ照射口を有する露光ヘッドの一例を示す図、(B)は主走査方向および副走査方向に並んだ照射口を有する露光ヘッドの一例を示す図 千鳥状の照射口配列を有する露光ヘッドを用いて点状の頂面を有するレリーフパターンを形成する場合の説明に用いる平面図 レリーフパターンの応用例を示す断面図 (A)および(B)は従来技術の課題の説明に用いる説明図 従来技術にて階段状のレリーフパターンを形成する場合の説明に用いる説明図
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、レリーフ製造装置の構成例について、説明する。
図1は、本発明に係るレリーフ製造装置の一例としての製版装置10の基本的構成を示す構成図である。この製版装置10は、レーザビームで版材14(彫刻材)を彫刻することにより、レリーフとして印刷版を製造する。例えば、フレキソ印刷用のゴム版または樹脂版を製造する。本例では、印刷領域としての頂面と、頂面に連なる傾斜面と、傾斜面間の底面とを含む印刷版を製造する。
図1の製造装置10にて、円筒形のシリンダ12(回転体)の外周面にシート状の版材14を固定し、シリンダ12を矢印R方向(主走査方向)に回転させることで、版材14が主走査方向Rに移動する。即ち、版材14に対し露光ヘッド16が主走査される。また、露光ヘッド16は、主走査方向Rと直交する矢印S方向(副走査方向)に移動自在である。即ち、版材14に対し露光ヘッド16が副走査される。
このように、本例では、版材14に対し露光ヘッド16の二次元的な走査(主走査および副走査)が可能である。露光ヘッド16の走査を行うとともに、露光ヘッド16から版材14にレーザビームを照射することで、版材14の表面に任意の画像を彫刻(記録)可能である。
本例の露光ヘッド16は、光源ユニット18で生成された複数のレーザビームを同時に照射し得るマルチビームヘッドである。光源ユニット18の詳細な構成は図示しないが、光源ユニット18は複数の半導体レーザ(不図示のレーザダイオード)を備えており、各半導体レーザの光はそれぞれ個別に光ファイバー20を介して露光ヘッド16へと伝送される。本例では、半導体レーザとしてブロードエリア半導体レーザ(例えば波長915nm)が用いられる。各半導体レーザは、それぞれ個別の配線部材を介して、対応するLDドライバ回路22に接続されており、LDドライバ回路22により各々の半導体レーザは個別に駆動される。半導体レーザとして、例えばコア径105μmで最大出力10Wのものを採用できる。
露光ヘッド16は、副走査方向Sに移動自在なキャリッジ32に搭載されている。キャリッジ32の移動機構について詳細は図示しないが、例えば、ボールネジと直動レールの組合せなど公知の手段を適用できる。ボールネジを回転駆動する副走査モータ34を作動させることによって、ボールネジ上のキャリッジ32を、直動レールに案内された状態で、副走査方向Sに移動させることができる。また、版材14を固定保持したシリンダ12は、主走査モータ36を作動させることによって、回転駆動させることができる。
制御ユニット40は、LDドライバ回路22の他、副走査モータ34を駆動する副走査モータ駆動回路44、主走査モータ36を駆動する主走査モータ駆動回路46、制御回路50、データ入力インターフェース部52、ユーザインターフェースとしての入力装置54、および、表示部56を備える。
制御回路50は、中央演算処理装置(CPU)およびその周辺回路等を含んで構成され、プログラムに従って製版装置10の各部を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。
データ入力インターフェース部52には、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)など、有線、無線を問わず各種方式の通信インターフェースを適用できる。メモリカード、磁気ディスク、光ディスクその他の外部記憶媒体からデータを取り込むメディアインターフェースを適用してもよい。
版材14に彫刻(記録)する画像を示す原稿画像データは、データ入力インターフェース部52を介して制御回路50に供給される。制御回路50はこの入力画像データに基づき、走査系の走査モータ(34,36)の駆動を制御するとともに、光源ユニット18の各半導体レーザについて個別にその出力制御(オン・オフの制御並びにレーザビームのパワー制御)を行う。なお、レーザビームの出力を制御する手段としては、半導体レーザの発光量を制御する態様に限らず、これに代えて、またはこれと組み合わせて、音響光変調器(AOM:Acoustic Optical Modulator)ユニットなどの光変調手段を用いてもよい。
図1の露光ヘッド16によって、版材14にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段が構成される。また、図1の副走査モータ34、主走査モータ36、副走査モータ駆動回路44および主走査モータ駆動回路46を含んで、版材14に対しレーザビーム照射手段を走査する走査手段が構成される。
図2は、露光ヘッド16内に配設される光ファイバーアレイ部60の光射出部の拡大図である。図示のように、光ファイバーアレイ部60の光射出部62は、等間隔に複数個(例えば、32個)の光を射出するコア径105μmの光ファイバー20が直線状の1列に並んで配置されている。なお、本発明の実施に際して光ファイバー20の本数は特に限定されない。また、必ずしもマルチビームである必要はなく、1本のレーザビームで彫刻を行う態様も可能である。光ファイバーアレイ部60は、基台(V溝基板)64を有し、該基台64には片面に、光源ユニット18(図1参照)における半導体レーザの個数と同数の(本例では、32個の)V字溝66が所定の間隔で隣接するように形成されている(図2参照)。基台64の各V字溝66には、光ファイバー20の端部21(以下「照射口」という)が一つずつ嵌め込まれている。これにより、直線状に並んで配置された照射口群68が構成され、これらの照射口群68から版材14に対し複数本のレーザビームを同時に射出することが可能である。
図3は、光ファイバーアレイ部60の結像系の概要図である。図3に示すように、露光ヘッド16内には、コリメータレンズ72と結像レンズ74が配設されている。これらレンズ(72,74)の組合せで構成される結像手段(結像光学系)によって、図2で説明した光ファイバーアレイ部60の光射出部62を所定の結像倍率で版材14の露光面(表面)14Aの近傍に結像させる(図3参照)。本実施形態では、結像倍率は1/3倍とされており、これにより、径105μmの照射口21から射出されたレーザビームLAのスポット径は、φ35μmとなる。このような結像系を有する露光ヘッド16において、図2で説明した光ファイバーアレイ部60の隣接ファイバー間隔(図2中のL1)および光ファイバーアレイ部60を固定するときの照射口群68の配列方向(アレイ方向)の傾斜角度(図4中の角度θ)を適宜設計することにより、図4に示すように、隣り合う位置に配置される光ファイバーから射出されるレーザビームで露光する走査線(主走査ライン)Kの間隔P1を10.58μm(副走査方向の解像度2400dpi相当)に設定することができる。
図1で説明した主走査モータ36を駆動してシリンダ12を一定速度で回転させながら、シリンダ12上の版材14に対し、画像データに応じて露光ヘッド16から例えば32チャンネルのレーザビームを照射することで、32チャンネル分(1スワス分)の露光範囲を露光し、版材14の表面に1スワス幅の彫刻(画像記録)を行う。
また、シリンダ12の回転により、例えば、露光ヘッド16の前を非記録領域が通過するときに(例えば、版材14を固定するチャック部が通過するときに)、副走査モータ34を駆動して、露光ヘッド16をシリンダ12の軸線方向(副走査方向)に間欠送りし、次の1スワス分を露光する。このように、副走査方向の間欠送りによるマルチビームビーム走査を繰り返すことにより、版材14の全面に所望の画像を形成することができる。
なお、ビーム走査時に画素の間隔を空けずに、1スワス内の全画素を一斉に露光するノンインターレース露光を行う態様に限らず、副走査方向に1画素以上の間隔を空けるインターレース露光を行う態様も可能である。また、本例では、シート状の版材14を用いているが、円筒状記録媒体(スリーブタイプ)を用いることも可能である。
次に、レリーフの一例である印刷版の製造処理(以下「製版処理」という)について、説明する。
図5は、製版処理例の基本的な流れの概略を示すフローチャートである。この処理は、図1の制御回路50の制御により、プログラムに従って実行される。
図示のように、データ入力インターフェース(図1の52)により、原稿データが入力され(ステップS102)、制御回路50により、原稿データをRIP処理により2値画像データ(ドットデータ)に変換し(ステップS104)、制御回路50により、原稿データおよび2値画像データに基づいて、目標の立体形状(製造するレリーフの立体形状である)を示す目標立体形状データが生成される(ステップS106)。
例えば後述の図16(A)および(B)に示す凸形状のレリーフパターン85を形成する場合、目標立体形状データ生成(ステップS106)にて、制御回路50により、頂面81(網点)の幅Tw、傾斜面82e、82fの傾斜角度、底面84の深さなどの目標立体形状を示す数値が取得される。例えば、版材(図1の14)のうち、原稿データの低解像度部分(例えば文字部分)に対応する領域(以下「低解像度彫刻領域」という)では、高速に彫刻するために頂面81の幅を大きく且つ傾斜面82e、82fの傾斜角度を小さく設定し、原稿データの高解像度部分(例えば写真部分)に対応する領域(以下「高解像度彫刻領域」という)では、低解像度彫刻領域よりも、頂面81の幅を小さく且つ傾斜面82e、82fの傾斜角度を大きく設定する。また、例えば、版材14のうち、網点(頂面81)が密に存在する領域では、底面84の深さを小さく設定し、網点が疎に存在する領域では、底面84の深さを大きく設定する。なお、本例では制御回路50により目標立体形状を示す数値を算出するが、本発明はこのような場合に特に限定されず、公知のいずれの方法を用いて目標立体形状を示す数値を取得してもよい。例えば、入力装置54から数値を直接入力してもよいし、図示省略のメモリから読み出してもよい。一部の数値のみを、入力装置54またはメモリから取得し、他の数値を制御回路50で算出するようにしてもよい。
次に、制御回路50により、目標立体形状データに基づいて、レーザビームによる彫刻を行うための彫刻信号が生成される(ステップS108)。彫刻信号は、露光ヘッド16の照射口21と版材14の彫刻領域との相対的な移動(ビーム走査)のために副走査モータ駆動回路44および主走査モータ駆動回路46に与える駆動信号(走査制御信号)と、露光ヘッド16から版材14に対するレーザビーム照射のためにLDドライバ回路22に与える駆動信号(レーザビーム制御信号)とを含む。
彫刻信号に基づいてビーム走査とレーザビーム照射が行われることで、レーザビームによる彫刻(レーザ彫刻)が行われる(ステップS110)。即ち、走査制御信号が制御回路50から副走査モータ駆動回路44および主走査モータ駆動回路46に与えられ、レーザビーム制御信号が制御回路50からLDドライバ回路22に与えられる。
図6(A)は、レーザビーム制御信号の一例を示す。図6(B)は、そのレーザビーム制御信号に従って一回走査且つ一定走査速度で彫刻した場合における彫刻の位置と深さとの関係を示す。このように、LDドライバ回路22は、制御回路50から与えられるレーザビーム制御信号に従って、光源ユニット18の半導体レーザで生成されて露光ヘッド16の照射口21から射出されるレーザビームのパワーを調整する。走査速度が一定であれば、レーザビームのパワーが大きいほど、彫刻の深さも大きくなる。
以下では、本発明について、各種の実施形態に分けて説明する。
まず、本発明に係る第1実施形態について、説明する。
図7は、レーザビーム彫刻の基本原理を示す説明図であり、一本のレーザビーム80により、一回のビーム走査で、目標の傾斜角度θdの傾斜面82を形成する場合を示す。目標の傾斜角度θdが小さい場合、即ち緩やかな傾斜面82を形成する場合には、一回のビーム走査で傾斜面82を形成しても、頂面81の傾斜面82に連なるエッジ83(稜線部)を精度よく形成することができる。
目標の傾斜角度θdが大きい場合、即ち急峻な傾斜面82を形成する場合には、図8に示すように、複数回(本例では3回)のビーム走査で、目標の傾斜角度θdの傾斜面82を形成する。
即ち、制御回路50は、目標の傾斜角度θdを取得し、取得した傾斜角度θdを閾値と比較して、閾値以下の場合には図7に示すように1回のビーム走査で傾斜面82を形成し、閾値よりも大きい場合には図8に示すように複数回のビーム走査で傾斜面82を形成する。
例えば、図9に示すように、シリンダ12を回動させることで、シリンダ12の外周面上の版材14の傾斜面形成領域に対し、露光ヘッド16の照射口21を三回走査させながら、一本のレーザビーム80により、各ビーム走査ごとにレーザビーム照射(露光)を行う。即ち、版材14の同一の傾斜面形成領域に対し三回のレーザビーム照射を行う。具体的には、一回目のビーム走査で傾斜角度θ1の初期の傾斜面82aを形成し、二回目のビーム走査で傾斜角度をθ2(>θ1)に拡大することで中間の傾斜面82bを形成し、三回目のビーム走査で傾斜角度をθd(>θ2)に拡大することで目標の傾斜面82を完成させる。
図10に示すように、主走査方向Rに複数配列された照射口21からレーザビーム80を照射することで、即ち、主走査方向Rに並ぶ複数本のレーザビーム80を用いて、版材14の同一の傾斜面形成領域に対し複数回のレーザビーム照射(露光)を行うようにしてもよい。つまり、シリンダ12を1回転させるうちに、複数本のレーザビーム80を用いて露光することで複数回のビーム走査を行ってもよい。
本明細書にて、「複数回のビーム走査」とは、版材14(彫刻材)上の特定の彫刻領域(例えば特定の傾斜面形成領域)に対向して露光ヘッド16の同一の照射口21が複数回移動(走査)する場合に、特に限定されない。複数の照射口21を有するマルチビーム露光ヘッドを用いる場合、版材14上の同一の彫刻領域に対向して露光ヘッド16の異なる照射口21が合計で複数回移動(走査)する場合も、「複数回のビーム走査」という。
また、本明細書にて、特定の照射口21から版材14の特定の彫刻領域(例えば特定の傾斜面形成領域)にレーザビームが照射された後、そのレーザビームが一旦オフされ、その後に同一の照射口21から版材14の他の彫刻領域(例えば他の傾斜面形成領域)にレーザビームが照射される場合でも、同一方向への同一走査線上の走査であれば、「一回のビーム走査」という。
例えば、シングルビームの場合、シリンダ12が一回転すると、照射口21が主走査方向に一回移動したこと、即ち主走査が一回行われたことになる。また、シングルビームの場合には、露光ヘッド16が副走査方向に一回移動すると、照射口21が副走査方向に一回移動したこと、即ち副走査が一回行われたことになる。マルチビームの場合でも、一つの彫刻領域(例えばひとつの傾斜面形成領域)を見たときに、対向して移動する照射口21が一つであれば、走査が一回行われたことになる。
図11(A)は、帯状の頂面81を有するレリーフパターン85の一例を示す平面図である。図11(B)は、図11(A)の主走査方向RのB−B線に沿った断面図である。
まず、図12の説明図および図13(A)〜(C)のレーザビーム制御信号パターン図を用い、図11(A)および(B)に示したレリーフパターン85を形成するための第1の露光制御例について、説明する。
図12にて、符号211は1回目のビーム走査後の版材14表面を示し、符号212は2回目のビーム走査後の版材14表面を示し、符号213は3回目のビーム走査後の版材14表面を示す。
本例の制御回路50は、LDドライバ回路22に対し、一回目のビーム走査にて図13(A)に示すレーザビーム制御信号を与え、2回目のビーム走査にて図13(B)に示すレーザビーム制御信号を与え、3回目のビーム走査にて図13(C)に示すレーザビーム制御信号を与える。
ここでは、図11(A)のB−B線に沿ったビーム走査を行う。レーザビーム80とレリーフパターン85の頂面81形成領域とが最初に交わるときのレーザビーム80の中心位置はx1(図11(A)参照)である。即ち、レーザビーム80の径を考慮し、頂面81形成領域よりも手前でレーザビームをオフする必要がある。
本例では、まず、初期の傾斜面82aおよび初期の底面84aを形成する1回目のビーム走査を行う。次に、初期の傾斜面82aの傾斜角度を大きくするとともに初期の底面84aを深くすることで、中間の傾斜面82bおよび中間の底面84bを形成する2回目のビーム走査を行う。次に、中間の傾斜面82bの傾斜角度を大きくするとともに中間の底面84bを深くすることで、目標の傾斜面82および目標の底面84を形成する3回目のビーム走査を行う。
即ち、本例の制御回路(図1の50)は、目標立体形状を示す数値として少なくとも頂面81の幅(目標の幅)および傾斜面82の傾斜角度(目標の傾斜角度)および底面84の深さ(目標の深さ)を取得して、その数値に基づいて彫刻信号(走査制御信号およびレーザビーム制御信号)を生成し、最初のビーム走査にて、取得した目標の傾斜角度よりも小さい傾斜角度を有する初期の傾斜面82aを形成するとともに、初期の傾斜面82間に、取得した目標の深さよりも小さい深さを有する初期の底面84aを形成した後、複数回(または一回)のビーム走査にて、初期の傾斜面82aの傾斜角度を目標の傾斜角度まで次第に大きくするとともに、初期の底面84aの深さを目標の深さまで次第に大きくする制御を行う。
次に、図14の説明図および図15のレーザビーム制御信号パターン図を用いて、図11(A)および(B)に示したレリーフパターン85を形成するための第2の露光制御例について、説明する。
図14にて、符号221は1回目のビーム走査後の版材14表面を示し、符号222は2回目のビーム走査後の版材14表面を示す。
本例の制御回路50は、LDドライバ回路22に対し、一回目のビーム走査にて図15(A)に示すレーザビーム制御信号を与え、2回目のビーム走査にて図15(B)に示すレーザビーム制御信号を与える。
本例では、まず、初期の傾斜面82dおよび目標の底面84を形成する1回目のビーム走査を行う。次に、初期の傾斜面82aの傾斜角度を大きくすることで、目標の傾斜面82を形成する2回目のビーム走査を行う。これにより、必要とされる深さが深い場合でも、1回目のビーム走査で緩やか初期の傾斜面と必要な深さが得られるので、2回目のビーム走査では傾斜面のみ露光することにより、微細且つ急峻な傾斜面を形成できる。
即ち、本例の制御回路(図1の50)は、目標立体形状を示す数値として少なくとも頂面81の幅(目標の幅)および傾斜面82の傾斜角度(目標の傾斜角度)および底面84の深さ(目標の深さ)を取得して、その数値に基づいて彫刻信号(走査制御信号およびレーザビーム制御信号)を生成し、取得した目標の傾斜角度よりも小さい傾斜角度を有する初期の傾斜面82dを形成するとともに、初期の傾斜面82d間に、取得した目標の深さの底面84を形成した後、初期の傾斜面82dの傾斜角度を目標の傾斜角度まで大きくする制御を行う。
次に、本発明に係る第2実施形態について、詳細に説明する。
図16(A)は、正方形点状の頂面81(網点)を有するレリーフパターン85の一例を示す平面図である。図16(B)は、図16(A)の主走査方向RのB−B線に沿った断面図である。本例のレリーフパターン85は、頂面81を挟んで、頂面81の外側に向けてそれぞれ傾斜する傾斜面82e、82fを有する。
まず、図17(A)および(B)の説明図を用い、図16(A)および(B)に示したレリーフパターン85を形成するための第1の露光制御例について、説明する。
図17(A)は1回目のビーム走査後の版材14を示し、図17(B)は2回目のビーム走査後の版材14を示す。なお、ここでは、図16(A)のB−B線に沿ったビーム走査を行う。
本例の制御回路50は、彫刻信号生成(図5のステップS108)にて、目標立体形状データに基づいて、目標の頂面81の幅Tw(図16(B)参照)が閾値よりも小さいか否かを判定する。要するに、目標立体形状データに基づいて頂面81の幅の大小を判定することで、傾斜面82を1回のビーム走査で形成した場合に溶融による頂面81(特にエッジ)の劣化が許容範囲内になるか否かを判定する。
目標の頂面81の幅Twが閾値よりも小さい場合、制御回路50は、まず、図17(A)に示すように、一回のビーム走査でレーザビーム照射により一方の傾斜面82eを形成し、次に、図17(B)に示すように、一回のビーム走査によるレーザビーム照射で他方の傾斜面82fを形成する。
目標の頂面81が閾値以上である場合、制御回路50は、図17(A)に示したレーザビーム制御を省略し、一回のビーム走査によるレーザビーム照射で、傾斜面82e、82fの両方を形成する。
以上説明したように、本実施形態では、頂面81の幅が許容サイズよりも小さく、頂面81の両側の傾斜面82e、82fが接近して配置されるレリーフパターン85を形成する場合には、両方の傾斜面82e、82fの形成領域を同じビーム走査では除去しない。即ち、制御回路50は、目標の頂面81の幅を取得し、取得した頂面81の幅に基づいて、第1の傾斜面82eの形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の傾斜面82eを形成した後、第2の傾斜面82fの形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の傾斜面82fを形成するか、あるいは、第1の傾斜面82eの形成領域および第2の傾斜面82fの形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して第1の傾斜面82eおよび第2の傾斜面82fの両方を形成するかを切り換えるこれにより、一方の傾斜面に与えられる熱と他方の傾斜面に与えられる熱との相互作用に因る傾斜面82e、82f(特にエッジ部分83)の溶融が抑止される。
次に、図18(A)〜(C)の説明図を用い、図16(A)および(B)に示したレリーフパターン85を形成するための第2の露光制御例について、説明する。
図18(A)は1回目のビーム走査後の版材14を示し、図18(B)は2回目のビーム走査後の版材14を示し、図18(C)は3回目のビーム走査後の版材14を示す。なお、ここでは、図16(A)のB−B線に沿ったビーム走査を行う。また、制御回路50により、目標の頂面81の幅Twが閾値よりも小さいか否かを判定することは、第1の制御例と同様である。
目標の頂面81の幅Twが閾値よりも小さい場合、制御回路50は、まず、図18(A)に示すように、一回目のビーム走査で、レーザビーム照射により一方の初期の傾斜面82gを形成し、次に、図18(B)に示すように、二回目のビーム走査で、レーザビーム照射により他方の初期の傾斜面82hを形成する。また、制御回路50は、図18(A)および図18(B)に示すように、1回目および2回目のビーム走査で、レーザビーム照射により初期の底面84cを形成する。次に、制御回路50は、図18(C)に示すように、一回のビーム走査で、レーザビーム照射により初期の傾斜面82gおよび82hの両方の傾斜角度を目標の傾斜角度まで大きくするとともに、初期の底面84cの深さを目標の深さまで大きくする。
本例の制御回路50は、目標の頂面81の幅を取得し、取得した頂面81の幅に基づいて、第1の傾斜面82eの形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して初期の第1の傾斜面82gを形成した後に第2の傾斜面82fの形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して初期の第2の傾斜面82hを形成するか、あるいは、第1の傾斜面82eの形成領域および第2の傾斜面82fの形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して初期の第1の傾斜面82gおよび初期の第2の傾斜面82hの両方を形成するかを切り換える。
即ち、本例は、第1実施形態に本実施形態の第1の露光制御例を適用した場合に相当する。なお、図18に示した例では、底面84を2段階で彫刻したが、図14に示した第1実施形態の第2の露光制御例の制御態様を応用してもよい。即ち、制御回路50により、1回目および2回目のビーム走査にて目標の深さの底面84を形成し、2回目のビーム走査では傾斜面の急峻化のみ行うようにしてもよい。
次に、本発明に係る第3実施形態について、詳細に説明する。
第1実施形態および第2実施形態では主走査方向の露光制御を説明したが、本実施形態では副走査方向の露光制御について説明する。なお、主走査方向の傾斜面の形成は、第1実施形態や第2実施形態にて説明したように形成することができる。
図19(A)は、正方形点状の頂面81(網点)を有するレリーフパターン85の一例を示す平面図である。図19(B)は、図19(A)の副走査方向SのB−B線に沿った断面図である。図19(B)にて、符号241は1回目の露光(レーザビーム)後の版材14表面を示し、符号242は2回目の露光後の版材14表面を示し、符号243は3回目の露光後の版材14表面を示す。
本例の制御回路50は、LDドライバ回路22に対し、レーザビーム制御信号を与えることで、まず、図19(B)の符号241に示すように、初期の傾斜面82iおよび初期の底面84iを形成する1回目の露光(レーザビーム照射)を行う。次に、初期の傾斜面82iの傾斜角度を大きくするとともに初期の底面84iを深くすることで、中間の傾斜面82jおよび中間の底面84jを形成する2回目の露光を行う。次に、中間の傾斜面82jの傾斜角度を大きくするとともに中間の底面84jを深くすることで、目標の傾斜面82および目標の底面84を形成する3回目の露光を行う。
図20は、版材14に形成されたレリーフパターン85の他の例を示す平面図である。本例のレリーフパターン85は、副走査方向Sに沿った帯状の頂面81を有する。
例えば、図21に示すように、露光ヘッド16として、副走査方向SにピッチPで配列された複数の照射口21を有するマルチビーム露光ヘッドを用いる。このように、複数の照射口21を副走査方向Sに並べ、版材14の副走査方向Sにおける複数箇所で同時露光することにより、生産性をアップさせることができる。ピッチPは任意だが、版材14のレーザ照射箇所間で互いに熱の影響が及ばない程度に離間させることが望ましい。
本例の制御回路50は、レーザビームの副走査方向同時照射本数を1〜3本のうちで切り換える制御(ビーム本数制御)、および、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御(ビームパワー制御)を行う。
図22は、図20と同じレリーフパターン85を示す。例えば、図23(A)に示すように、露光ヘッド16として、主走査方向RにピッチPで配列された複数の照射口21を有するマルチビーム露光ヘッドを用いる。なお、図22では、レーザビーム80を見やすくするために副走査方向Sに若干ずらして図示したが、実際には同一のライン(主走査線)上に配置される。このように、複数の照射口21を主走査方向Rに並べ、版材14の主走査方向Rにおける複数箇所で同時露光することにより、生産性をアップすることができる。
本例の制御回路50は、レーザビームの主走査方向同時照射本数を1〜3本のうちで切り換える制御(ビーム本数制御)、および、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御(ビームパワー制御)を行う。
また、図23(B)に示すように、露光ヘッド16として、主走査方向Rおよび副走査方向SのそれぞれにピッチPで配列されているとともに千鳥状に配列された複数の照射口21を有するマルチビーム露光ヘッドを用いてもよい。本例では、主走査方向Rおよび副走査方向Sにそれぞれ3個の照射口21を並べて配置しており、制御回路50は、レーザビームの主走査方向同時照射本数および副走査方向同時照射本数を1〜3本のうちで切り換える制御(ビーム本数制御)を行う。また、制御回路50は、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御(ビームパワー制御)を行う。これらのビーム本数制御およびビームパワー制御は、図1の制御回路50により行われる。制御回路50は、ビーム本数制御およびビームパワー制御として、LDドライバ回路22に与えるレーザビーム制御信号を切り換える。
図24は、千鳥状に照射口21(21a、21b、21c、21d)を配列した露光ヘッド16を用いて、正方形点状の頂面81(網点)を有するレリーフパターン85を形成する場合を模式的に示す。ここで、頂面81の形成領域に対しては、レーザビームを照射しない。底面84の形成領域に対しては、複数の照射口21(例えば21aと21、または、21bと21d)からレーザビームを照射し、一回のビーム走査で、その走査線上の底面領域を形成し、傾斜面82の形成領域に対しては、例えば、一つの照射口21(例えば21aまたは21b)からレーザビームを照射し、複数回のビーム走査に分けて、その走査線上の傾斜面領域を形成するようにしてもよい。
以上、レリーフパターンとして、図19に示したような点状の頂面を含むものや、図12に示したような帯状の頂面を含むものを例示したが、そのような例に特に限定されない。レリーフパターンにおける頂面、傾斜面、底面等の目標の形状、サイズおよび個数は任意に設定することができる。例えば、図25に示すように、互いにサイズが異なる頂面81、86、互いにサイズが異なる傾斜面82、87、および、互いにサイズが異なる底面84、89を有するレリーフパターン85を形成することが可能である。
以上、レリーフとして印刷版を例に説明したが、このような場合に特に限定されず、他のレリーフを製造する場合に適用できることは言うまでもない。例えば、各種凹凸形状フイルム、各種半導体デバイス、各種表示デバイスなど、各種のレリーフの製造に適用可能である。
また、レーザとして、半導体レーザを例に説明したが、レーザの種類は特に限定されず、他の種類のレーザを用いる場合にも、本発明を適用可能である。
なお、本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
10…製版装置(レリーフ製造装置)、12…シリンダ、14…版材(彫刻材)、16…露光ヘッド(レーザビーム照射手段)、18…光源ユニット、20…光ファイバー、21…照射口、22…LDドライバ回路、32…キャリッジ、34…副走査モータ、36…主走査モータ、44…副走査モータ駆動回路、46…主走査モータ駆動回路、50…制御回路、52…データ入力インターフェース、80…レーザビーム、81…頂面、82…傾斜面、84…底面、85…レリーフパターン

Claims (18)

  1. レーザビームで彫刻材を彫刻することにより、頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造可能なレリーフ製造装置であって、
    前記彫刻材にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、
    前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、
    前記レリーフの前記傾斜面の傾きを示す第1の傾斜角度を含む前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段と、
    前記走査手段および前記レーザビーム照射手段を制御し、前記彫刻材の表面にレーザビームを照射して、前記数値取得手段により取得された前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度を有する初期の傾斜面を形成した後、前記初期の傾斜面にレーザビームを照射して該傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする制御手段と、
    を備えたことを特徴とするレリーフ製造装置。
  2. 前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面を形成する場合、前記数値取得手段は、前記レリーフの前記頂面の幅を取得し、前記制御手段は、前記数値取得手段により取得された前記幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを、切り換えることを特徴とする請求項1に記載のレリーフ製造装置。
  3. 前記制御手段は、一回の走査で、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方にレーザビームを照射することで、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくすることを特徴とする請求項2に記載のレリーフ製造装置。
  4. 前記数値取得手段は、前記レリーフの前記傾斜面間の底面に対応する第1の深さを取得し、
    前記制御手段は、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記第1の深さよりも小さい第2の深さの初期の底面を形成した後、前記初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくするとともに前記初期の底面を前記第2の深さから前記第1の深さまで大きくすることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造装置。
  5. 前記数値取得手段は、前記レリーフの前記傾斜面間の底面の深さを取得し、
    前記制御手段は、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記深さの底面を形成した後、前記初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくすることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造装置。
  6. レーザビームで彫刻材を彫刻することにより、頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造可能なレリーフ製造装置であって、
    前記彫刻材に前記レーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、
    前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、
    前記レリーフの前記頂面の幅を含む前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段と、
    前記走査手段および前記レーザビーム照射手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面を形成する場合、前記数値取得手段により取得された前記頂面の幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを切り換えることを特徴とするレリーフ製造装置。
  7. 前記レーザビーム照射手段は、走査方向に配列された複数のレーザビーム照射口を有し、
    前記制御手段は、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換えることを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造装置。
  8. 前記レーザビーム照射手段は、第1の走査方向および前記第1の走査方向に直交する第2の走査方向のそれぞれに配列された複数のレーザビーム照射口を有し、
    前記制御手段は、前記第1の走査方向および前記第2の走査方向のそれぞれにて、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換えることを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造装置。
  9. 前記制御手段は、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える制御と、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御とを行うことを特徴とする請求項7または8に記載のレリーフ製造装置。
  10. 彫刻材にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段とを用い、前記レーザビームで前記彫刻材を彫刻することにより、頂面と傾斜面とを有するレリーフを製造するレリーフ製造方法であって、
    前記数値取得手段により、前記レリーフの前記傾斜面の傾きを示す第1の傾斜角度を取得する数値取得工程と、
    前記レーザビーム照射手段および前記走査手段により前記彫刻材の表面にレーザビームを照射して、前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度を有する初期の傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、
    前記レーザビーム照射手段および前記走査手段により前記初期の傾斜面にレーザビームを照射して、該傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくする傾斜面急峻化工程と、
    を備えたことを特徴とするレリーフ製造方法。
  11. 前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面を形成する場合、
    前記数値取得工程にて、前記レリーフの前記頂面の幅を取得し、
    前記傾斜面形成工程にて、前記数値取得工程で取得した前記幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを切り換えることを特徴とする請求項10に記載のレリーフ製造方法。
  12. 前記傾斜面急峻化工程にて、一回の走査で、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方にレーザビームを照射することで、前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくすることを特徴とする請求項11に記載のレリーフ製造方法。
  13. 前記数値取得工程にて、前記レリーフの前記傾斜面間の底面に対応する第1の深さを取得し、
    前記傾斜面形成工程にて、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記第1の深さよりも小さい第2の深さの初期の底面を形成した後、
    前記傾斜面急峻化工程にて、前記初期の傾斜面の傾きを前記第2の傾斜角度から前記第1の傾斜角度まで大きくするとともに前記初期の底面を前記第2の深さから前記第1の深さまで大きくすることを特徴とする請求項10ないし12のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造方法。
  14. 前記数値取得工程にて、前記レリーフの前記傾斜面間の底面の深さを取得し、
    前記傾斜面形成工程にて、前記初期の傾斜面を形成するとともに前記初期の傾斜面間に前記深さの底面を形成した後、
    前記傾斜面急峻化工程にて、前記初期の傾斜面の傾きを前記第1の傾斜角度から前記第2の傾斜角度まで大きくすることを特徴とする請求項10ないし12のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造方法。
  15. 彫刻材にレーザビームを照射するレーザビーム照射手段と、前記彫刻材および前記レーザビーム照射手段のうち少なくとも一方を移動させることで、前記彫刻材に対し前記レーザビーム照射手段を走査する走査手段と、前記レリーフの立体形状を示す数値を取得する数値取得手段とを用い、前記レーザビームで前記彫刻材を彫刻することにより、頂面と前記頂面を挟んで前記頂面の外側に向けてそれぞれ傾斜する第1の傾斜面および第2の傾斜面とを有するレリーフを製造するレリーフ製造方法であって、
    前記数値取得手段により、前記レリーフの前記頂面の幅を取得する数値取得工程と、
    取得した前記幅に基づいて、前記第1の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第1の初期の傾斜面を形成した後に前記第2の傾斜面の形成領域に一回の走査でレーザビームを照射して第2の初期の傾斜面を形成するか、あるいは、前記第1の傾斜面の形成領域および前記第2の傾斜面の形成領域の両方に一回の走査でレーザビームを照射して前記第1の初期の傾斜面および前記第2の初期の傾斜面の両方を形成するかを判定する判定工程と、
    前記レーザビーム照射手段および前記走査手段により、前記判定工程の判定結果に従って前記彫刻材を彫刻する彫刻工程と、
    を備えたことを特徴とするレリーフ製造方法。
  16. 走査方向に配列された複数のレーザビーム照射口を有するレーザビーム照射手段を用い、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換えることを特徴とする請求項10ないし15のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造方法。
  17. 第1の走査方向および前記第1の走査方向に直交する第2の走査方向のそれぞれに配列された複数のレーザビーム照射口を有するレーザビーム照射手段を用い、前記第1の走査方向および前記第2の走査方向のそれぞれにて、同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換えることを特徴とする請求項10ないし15のうちいずれか1項に記載のレリーフ製造方法。
  18. 同一走査線上でのレーザビームの同時照射本数を切り換える制御と、各レーザビームのパワーの大小を切り換える制御とを行うことを特徴とする請求項16または17に記載のレリーフ製造方法。
JP2010032586A 2010-02-17 2010-02-17 レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法 Active JP5500716B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010032586A JP5500716B2 (ja) 2010-02-17 2010-02-17 レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法
US13/028,828 US8969757B2 (en) 2010-02-17 2011-02-16 Relief manufacturing apparatus and relief manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010032586A JP5500716B2 (ja) 2010-02-17 2010-02-17 レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011167889A true JP2011167889A (ja) 2011-09-01
JP2011167889A5 JP2011167889A5 (ja) 2012-09-20
JP5500716B2 JP5500716B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=44368922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010032586A Active JP5500716B2 (ja) 2010-02-17 2010-02-17 レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8969757B2 (ja)
JP (1) JP5500716B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5496162B2 (ja) 2011-09-26 2014-05-21 富士フイルム株式会社 凸版印刷版の製造方法、凸版印刷版作成装置、並びにプログラム
CN107984093A (zh) * 2017-12-29 2018-05-04 广东工业大学 一种微浮雕制作方法和制作装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159800A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 印刷版の製版方法および印刷版の製版装置
JP2007245449A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Toppan Printing Co Ltd 印刷版の製造方法および有機elパネル製造方法
JP2010234754A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Fujifilm Corp 凸版印刷版並びに凸版印刷版の製版方法及び装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19544502C1 (de) * 1995-11-29 1997-05-15 Baasel Scheel Lasergraphics Gm Lasergravuranlage
DE19845436C5 (de) * 1998-10-02 2015-02-26 Giesecke & Devrient Gmbh Stichtiefdruckverfahren zum Drucken von aneinander grenzenden Farbflächen unterschiedlicher Farbschichtdicke, Datenträger mit im Stichtiefdruckverfahren erzeugtem Druckbild, Druckplatte und Verfahren zum Herstellen einer Druckplatte
DE19845440A1 (de) * 1998-10-02 2000-04-06 Giesecke & Devrient Gmbh Stichtiefdruckverfahren zum vollflächigen Bedrucken großer Flächen
DE10044711A1 (de) * 2000-09-08 2002-03-21 Giesecke & Devrient Gmbh Wertdokument
US7142741B2 (en) * 2000-10-25 2006-11-28 Iruvis Limited Laser cutting method and apparatus for optical fibres or waveguides
ATE282526T1 (de) 2001-05-25 2004-12-15 Stork Prints Austria Gmbh Verfahren und vorrichtung zur herstellung einer druckform
JP2003334674A (ja) 2002-03-13 2003-11-25 Sony Corp レーザ加工方法
KR100854265B1 (ko) * 2004-04-27 2008-08-26 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 검출장치 및 스테이지장치
JP4703222B2 (ja) * 2005-03-08 2011-06-15 大日本スクリーン製造株式会社 印刷版の製版装置
US7827912B2 (en) * 2006-12-22 2010-11-09 Eastman Kodak Company Hybrid optical head for direct engraving of flexographic printing plates
CN101557927B (zh) * 2006-12-27 2014-10-22 日立化成株式会社 凹版和使用该凹版的带有导体层图形的基材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159800A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 印刷版の製版方法および印刷版の製版装置
JP2007245449A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Toppan Printing Co Ltd 印刷版の製造方法および有機elパネル製造方法
JP2010234754A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Fujifilm Corp 凸版印刷版並びに凸版印刷版の製版方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5500716B2 (ja) 2014-05-21
US20110198325A1 (en) 2011-08-18
US8969757B2 (en) 2015-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5220794B2 (ja) マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法
JP5009275B2 (ja) マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法
JP2009214334A (ja) 製版装置及び製版方法
US8951714B2 (en) Relief printing plate manufacturing method, relief printing plate creating apparatus, and recording medium
US8418612B2 (en) Printing plate making apparatus and printing plate making method
JP2009172658A (ja) 露光装置
JP5078163B2 (ja) マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法
JP5500716B2 (ja) レリーフ製造装置およびレリーフ製造方法
JP2010237298A (ja) 彫刻モニタリング方法及び装置、製版装置、並びに印刷版の製造方法
JP5121744B2 (ja) 製版装置及び製版方法
JP5213272B2 (ja) マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法
US20130048843A1 (en) Multi-beam exposure scanning method and apparatus and printing plate manufacturing method
JP5320078B2 (ja) 製版装置及び印刷版製造方法
US20130074717A1 (en) Relief printing plate
JP5220793B2 (ja) マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法
JP2009172922A (ja) 製版装置
US20120320352A1 (en) Multibeam exposure scanning method and apparatus, and method of manufacturing printing plate
JP2006227261A (ja) 印刷版の製版装置
JP2003237131A (ja) 露光装置
JP2000025252A (ja) 画像記録装置
JP2009199040A (ja) 露光装置
JP2006349994A (ja) マルチチャンネル露光方法及びマルチチャンネル露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130709

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130816

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5500716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250