JP2011166864A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプル且つコンパクトな構成ながら、位置決めを容易に行えるリニアアクチュエータを提供する。
【解決手段】嵌合部材2に対するシャフト1の位置を検出する差動トランスが完全にリニアアクチュエータ内に組み込まれており、全体として小型軽量で容易に実装できるものであるため、高精度・高信頼性かつ低コストな構成を提供できる。差動トランスを内蔵している嵌合部材2に対するシャフト1の位置は、アナログ電圧として高精度に検出することができ、この検出信号によりシャフト1を位置決め駆動することで、精度の高い送り機構として使用することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、リニアアクチュエータに関し、特に高精度に制御可能なリニアアクチュエータに関する。
小さい光学部品等を高精度に移動させるリニアアクチュエータが知られている。従来のリニアアクチュエータでは、移動子の位置検出手段が外付けであるものが一般的であり、このため部品点数やコストの増大を招き、また位置検出手段を実装したリニアアクチュエータは比較的堆積が大きく、かかるリニアアクチュエータを搭載する装置の大型化を招いていた。
これに対し、特許文献1に示すように、圧電素子を用いてよりシンプルな構成を実現したリニアアクチュエータも知られている。かかるリニアアクチュエータは、所定の電気信号を与えることによってその電気信号に応じた変位を発生する電気機械変換素子の積層方向すなわち変位方向の一方の端面に棒状の係合部材が固定されており、また被駆動部材に固定された板ばねの弾発力によって被駆動部材の摺接穴が係合部材に圧接され、係合部材と被駆動部材とが摩擦係合するようになっている。
電気機械変換素子に高周波電流を付与して繰り返し膨縮させることにより、係合部材を微小に往復移動させることができる。ここで、係合部材がゆっくり移動するときには、被駆動部材は、摩擦係合部における摩擦力によって係合部材とともに移動する。一方、係合部材がある程度以上速く移動して慣性力が摩擦係合部の摩擦力より大きくなったときには、摩擦係合部において滑りが生じ、被駆動部材は静止または略静止したまま、係合部材だけが移動する。したがって、係合部材の一方向の移動時には、被駆動部材を係合部材とともに一体的に移動して送る一方、係合部材の他方向の移動時には、滑りによって被駆動部材を静止または略静止させたまま係合部材を移動させ、これを繰り返すことによって、被駆動部材を一方向に間欠的に移動させることができる。
特開平04−69070号公報
しかるに、このような従来技術のアクチュエータは、被駆動部材の位置を検出する検出手段を持たない代わりに原点やストッパを設け、一旦この位置まで移動子を動かして基準位置を決めてから、送り時間などで移動距離を決めるオープンループな位置決め制御を行っている。しかしながら、当然、このタイプのリニアアクチュエータでは、摩擦や温度の変動などにより移動速度が影響を受けるので、決められた時間であっても実際に被駆動部材が移動する距離がばらつき、高精度な位置決めは困難で、大まかな位置決めで足りる用途にしか用いることができなかった。
また、従来のリニアアクチュエータの中には、静止して駆動電源を切った状態にすると、移動子の保持力が弱いために不用意に移動子が動いてしまい、次回に駆動電源を入れた際に、再度位置合わせを行う必要が生じるものがあった。この動作により、待機状態になるまでに時間がかかり且つその駆動のためにのみ電力を使用するので、モバイル用途などでは電池の消耗が進むため大きな問題となる。また、移動子の保持力が弱いと、これにレンズ群などの比較的質量の大きな部品が締結されている場合は、静止時であっても機器全体を置いたり姿勢を変えたりした際に、慣性力や重力によって不用意に移動子が動いてしまうことがあり、大きな問題となっている。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、シンプル且つコンパクトな構成ながら、位置決めを容易に行えるリニアアクチュエータを提供することを目的とする。
請求項1に記載のリニアアクチュエータは、
非磁性の中空のシャフトと、
前記シャフトの両端に配置され、前記シャフトを1kHz以上、100kHz以下の周波数で振動させる一対の振動子と、
前記シャフトの外周に対して所定の摩擦力で嵌合するようにしばりばめ状態で嵌合した嵌合部材と、
前記シャフト内において前記一対の振動子の間に配置され、透磁率が10以上の磁性材料と、
前記嵌合部材に設けられ、前記磁性材料の位置を検出する検出手段と、を有し、
前記振動子が前記シャフトを振動させたときは、前記嵌合部材に対して前記シャフトが相対移動し、
前記振動子が前記シャフトを振動させないときは、前記所定の摩擦力により前記嵌合部材に対する前記シャフトの相対移動が阻止されるようになっていることを特徴とする。
本発明によれば、前記シャフトの両端に設けられた前記振動子を1kHz以上、100kHz以下で振動させることによって、前記シャフトに表面弾性波を発生させ、前記2つの振動子の位相を変えることでしばりばめ状態で前記シャフトに嵌合されている前記嵌合部材に対して前記シャフトを相対的に前進させたり後進させたりできる。又、前記シャフト内において前記一対の振動子の間に配置され、透磁率が10以上の磁性材料を、前記嵌合部材に設けられた検出手段により検出できるので、別個の検出手段を用いることなく、前記嵌合部材に対する前記シャフトの相対位置を検出することができる。尚、「非磁性」とは、ここでは透磁率10未満かつ1以上である特性をいう。又、嵌合部材のシャフトへの締まり具合は、充分に摩擦力が働いて不用意に嵌合部材が動かない程度であり、その嵌合穴公差については、JIS B0401の中間嵌めの押し込み(js6)から締まり嵌めの圧入(p6)までの範囲を言い、より好ましくは中間嵌めの打ち込み(k6)から軽圧入(n6)の範囲を指す。
請求項2に記載のリニアアクチュエータは、請求項1に記載の発明において、前記検出手段は、前記嵌合部材に設けられた差動コイルを含むことを特徴とする。
ここで差動コイルを用いた検出手段の原理について説明する。図1において、交流電源VOに接続された駆動コイルDRCLの長手方向に沿って、巻線方向が互いに逆方向であり連結された等しい長さの第1の検出コイルDTCAと第2の検出コイルDTCBが配置されている。第1の検出コイルDTCAは第1の電圧計VAに接続され、第2の検出コイルDTCBは第2の電圧計VBに接続されている。尚、駆動コイルDRCLを差動トランスの1次コイルといい、検出コイルDTCA、DTCBを差動トランスの2次コイルといい、これらを総称して差動コイルという。
ここで、駆動コイルDRCLと、第1の検出コイルDTCA及び第2の検出コイルDTCBに近接して、例えば円筒形状である透磁率の高い磁性材料MPを配置し、駆動コイルDRCLに図2(a)に示すごとき交流電圧を印加すると、磁性材料MPを介して生じる磁気結合により、第1の検出コイルDTCA及び第2の検出コイルDTCBに位相が異なる交流の起電力が発生する。
しかるに、図1に点線で示すように、磁性材料MPの中点が、第1の検出コイルDTCAと第2の検出コイルDTCBの交点に一致する位置(中立位置)である場合、第1の検出コイルDTCA及び第2の検出コイルDTCBに発生する交流の起電力は、巻数比に応じた値となるので、検出コイルの巻数が等しければ位相が逆で振幅が等しい値となる。従って、第1の電圧計VAの検出値(図2(b)参照)と第2の電圧計VBの検出値(図2(c)の点線参照)の差分をとると、ほぼゼロになる(図2(d)の点線参照)。
これに対し、図1に実線で示すように、磁性材料MPが第1の検出コイルDTCA側にシフトすると、巻数比が低下した第2の検出コイルDTCBに発生する交流の起電力が小さくなる(図2(c)の実線参照)ので、第1の電圧計VAの検出値と第2の電圧計VBの検出値の差分(VA-B)をとると、第1の電圧計VAの検出波形と位相が同じで、それより振幅が小さな波形が現れる(図2(d)の実線参照)。明らかであるが、磁性材料MPが第2の検出コイルDTCB側にシフトすると、第2の電圧計VBの検出波形と位相が同じで、それより振幅が小さな波形が現れることとなる。これを整流し平滑すると、DC電圧として磁性材料MPの位置検出が可能となる。即ち、差分をとった波形の位相と振幅値を求めることで、駆動コイルDRCLに対する磁性材料MPの移動方向と、移動距離とを求めることができる。
第1の検出コイルDTCA及び第2の検出コイルDTCBの巻き方が逆でかつ対称性が良ければ、図1の中点タップCTは不要で、検出コイルの両端電圧がそのまま差動電圧VA-Bとして出力される。また、コイルは通常、磁気結合が高くできるように中心に磁性材料が入る円筒スリーブ周りに全て同軸で巻かれる。ただ、検出コイル上に駆動コイルを巻く場合や、軸線方向中心に駆動コイルを巻き両端に検出コイルを巻くなど、コイルの巻き型には種類があるが、本発明はこれには拘泥しない。このように構成した検出装置を差動トランスまたはLVDT(Linear Variable Differential Transformer)と呼び、nmオーダーの磁性材料の変位を非接触で精度良く検出することができる。
請求項3に記載のリニアアクチュエータは、請求項1又は2に記載の発明において、前記振動子は、円筒部から半径方向内方に延在するように前記シャフトの軸方向に複数設けられた第1電極と、前記円筒部の内部に配置された軸部から半径方向外方に延在するように前記シャフトの軸方向に複数設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された圧電層とをそれぞれ有し、前記第1電極への給電は前記円筒部を介して行われ、前記第2電極への給電は前記軸部を介して行われることを特徴とする。振動子の歪み量を増大させるためには、複数の圧電層を積層することが望ましい。ここで、一つの圧電層毎に一対の電極を接続する必要があるが、高電圧がかかるにも関わらず、大きさが小さく狭い部分では、電極や配線がショートする恐れがあるので十分な絶縁が必要になり、コストの増大を招く。これに対し本発明によれば、単一の前記円筒部と前記軸部とを用いて、積層された圧電層の電極に電圧を印加することができるので配線が容易であり、しかも前記円筒部と前記軸部とは充分な距離を確保することができるので、回路の信頼性を高めることもできる。
請求項4に記載のリニアアクチュエータは、請求項3に記載の発明において、前記磁性材料は中空であり、前記一対の振動子の軸部は、前記磁性材料の内部を通って電気的に接続されていることを特徴とする。これにより振動子の配線をまとめて片側から出せるなど、更に好ましい。尚、「電気的に接続される」とは、軸部同士を共通に用いる場合も含む。
リニアアクチュエータを駆動する電流は、シャフト内部の磁性材料の軸方向であるため、前記差動コイルに対しても生じる磁界が並行しているためコイルに起電力が発生することは無いので、位置検出電圧に対してノイズとなることが無い。
請求項5に記載のリニアアクチュエータは、請求項3又は4に記載の発明において、前記第1電極は、前記シャフトに電気的に接続されていることを特徴とする。これにより振動子の配線を更に簡素化することができる。
請求項6に記載のリニアアクチュエータは、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記シャフトは円筒状であり、前記嵌合部材は前記シャフトの周囲に配置された円管状であり、前記シャフトと前記嵌合部材との間には、前記嵌合部材に対して前記シャフトが軸線回りに回動することを阻止する阻止手段が設けられていることを特徴とする。かかる阻止手段により前記嵌合部材に対して前記シャフトが軸線回りに回動することを阻止することによって、配線がねじれるなどに不具合が抑制される。
請求項7に記載のリニアアクチュエータは、請求項6に記載の発明において、前記阻止手段は、前記シャフトの周囲に形成された凸部と、前記嵌合部材の内周に軸線方向に沿って形成され前記凸部が係合する溝であることを特徴とする。これにより簡素な回り止めを実現できる。
請求項8に記載のリニアアクチュエータは、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記シャフトは角筒状であり、前記嵌合部材は前記シャフトの周囲に配置された角管状であることを特徴とする。これにより構造上、前記嵌合部材に対して前記シャフトが軸線回りに回動することを阻止することができる。
請求項9に記載のリニアアクチュエータは、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、前記シャフトは金属ガラスを素材とすることを特徴とする。金属ガラスは、磁界を乱さない非磁性の材料であり、均一なガラス質の金属であるため、共振の周波数が高く金属疲労(結晶間の滑り)が無い、硬度も高く摩耗しにくいといった特徴を有するから、高い周波数による摩擦駆動の本発明では安定した特性維持と長寿命化が図れ、好適である。
金属ガラスは、過冷却液体域を有する非晶質合金(アモルファス状合金ともいう)とも呼ばれ、加熱すると過冷却液体となるアモルファス状の合金である。これは、通常の金属が多結晶組成であるのに対して、組織がアモルファス状のため組成がミクロ的にも均一で機械強度や常温化学耐性に優れ、ガラス転移点を有し、ガラス転移点+50〜200℃前後(これを過冷却液体域という)に加熱すると軟化するためプレス成形加工が出来るという、通常の金属に無い特徴を有する。尚、前記シャフトの素材としては、オーステナイト系のステンレス等も用いることができる。
本発明によれば、シンプル且つコンパクトな構成ながら、位置決めを容易に行えるリニアアクチュエータを提供することができる。
差動コイルを用いた検出手段の原理を示す図である。 (a)は駆動コイルDRCLの駆動波形であり、(b)は第1の検出コイルDTCAの検出波形であり、(c)は第2の検出コイルDTCBの検出波形であり、(d)は検出コイルDTCA,DTCBの検出値の差分をとった波形を示す図である。 本実施の形態にかかるリニアアクチュエータの斜視図である。 本実施の形態にかかるリニアアクチュエータの断面図である。 変形例にかかるリニアアクチュエータの斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図3は、本実施の形態にかかるリニアアクチュエータの斜視図であり、図4は、本実施の形態にかかるリニアアクチュエータの断面図である。尚、リニアアクチュエータの構成としては、シャフトを固定して嵌合部材を移動する場合と、嵌合部材を固定してシャフトと移動する場合とがあるが、本実施の形態では後者を説明する。
図3において、導電性を有し金属ガラスからなる中空円筒形状のシャフト1の周囲に、円管状の嵌合部材2がしばりばめ状態で摩擦嵌合している。シャフト1の外周には凸部1aが形成され、嵌合部材2の内周に軸線方向に延在するように形成されたストレート溝2aに嵌合している。これにより、嵌合部材2に対してシャフト1は、静摩擦力を超えた力を付与すると軸線方向に移動可能であるが、周方向には移動不能となっている。
図4において、シャフト1の両端内周には、振動子3,3が配置されている。振動子3は、シャフト1の内周面に導電可能に固着された金属板製の円筒部3aから半径方向内方に延在する4枚の円盤状電極(第1の電極)3bと、シャフト1と同軸に配置された導電性の軸部3cから半径方向外方に延在する3枚の円盤状電極(第2の電極)3dと、円盤状電極3b、3d間に配置された圧電層3eとからなる。円盤状電極3b、3d同士は、圧電層3eのみを介して接している。交流電源ACが軸部3cとシャフト1の端部に接続されており、各円盤状電極3b、3dへの電圧の印加は、ここから一斉に行えるようになっている。
シャフト1の中央内部には、磁性材料であるコア4が固定配置されている。コア4は、中空円筒状であって、その内部を振動子3,3に共通に用いられる軸部3cが非接触状態で通過しているが、軸部3cを2分して配線で連結しても良い。尚、軸部3cは非導電部材の周囲に金属メッキを施したものでも良い。又、コア4はシャフト1内に軸線方向に隙間なく配置されていても良い。
コア4の周囲には嵌合部材2が配置されている。不図示のフレームに固定された嵌合部材2は、円筒隔壁2bにより外側空間と内側空間とに隔てられた二重構造を有しており、ストレート溝2aより半径方向外側に位置する内側空間には、駆動コイルDRCLが配置されている。一方、外側空間は更にフランジ隔壁2cにより軸線方向に二分された空間を含み、一方の空間には検出コイルDTCAが配置され、他方の空間には検出コイルDTCAが配置されている。尚、駆動コイルDRCL、検出コイルDTCA、DTCBは、図1に示すごとき検出回路に接続されているが、ここでは省略する。
本実施の形態にかかるリニアアクチュエータの動作について説明する。交流電源ACが電圧を印加しない状態では、シャフト1は嵌合部材2に対してしばりばめ状態で摩擦嵌合しており、摩擦によりその場に留まるようになっている。
一方、交流電源ACから、1kHz以上、100kHz以下の周波数で電圧を印加すると、軸部3cとシャフト1を介して振動子3の円盤状電極3b、3dへ電圧が付与され、これにより圧電層3eが膨縮することで、シャフト1の表面に弾性波が発生する。このとき、両振動子3,3は同位相で振動するが、シャフト1の共振周波数より高く励振するか低く励振するかによって発生する表面波のビート周波数が変化することを利用して、シャフト1を嵌合部材2に対して所望の軸線方向に移動させることができる。
尚、軸部3cを分断して、2つの振動子3,3に独立した周波数の電圧を印加することで、変位の位相を異ならせることができるが、これによっても、シャフト1を嵌合部材2に対して所望の軸線方向に相対的に移動させることができる。
また、嵌合部材2に対しシャフト1は強く締まるしばりばめ状態で取り付けられているので、振動子3,3への電圧印加を中断した時には、シャフト1は摩擦で嵌合部材2に強く保持され不用意に動くことは無い。つまり、直前の動作位置が保持されて(記憶されて)いるので、次に動作する時に、端点やゼロ点を探したりする動作を必要とせず、時間と電力を浪費しないというメリットがある。
シャフト1が嵌合部材2に対して移動した場合、図1,2を参照して説明したようにして、検出手段である駆動コイルDRCL、検出コイルDTCA、DTCBが、コア4即ちシャフト1の移動方向と移動量とを検出できる。
本実施の形態によれば、嵌合部材2に対するシャフト1の位置を検出する差動トランスが完全にリニアアクチュエータ内に組み込まれており、全体として小型軽量で容易に実装できるものであるため、高精度・高信頼性かつ低コストな構成を提供できる。差動トランスを内蔵しているシャフト1の嵌合部材2に対する位置は、アナログ電圧として高精度に検出することができ、この検出信号によりシャフト1を位置決め駆動することで、精度の高い送り機構として使用することができる。
図5は変形例にかかるリニアアクチュエータを示す斜視図である。本変形例では、シャフト1’は中空角筒状であり、嵌合部材2’は、シャフト1の外周に嵌合する角管状である。本変形例では、上述した実施の形態に示すような凸部とストレート溝を必要とすることなく、シャフト1’に対する嵌合部材2’の回り止めを実現できる。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定
して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
1、1’ シャフト
2、2’ 嵌合部材
3 振動子
3a 円筒部
3b、3d 円盤状電極
3c 軸部
3e 圧電層
AC 交流電源
DRCL 駆動コイル
DTCA、DTCB 検出コイル

Claims (9)

  1. 非磁性の中空のシャフトと、
    前記シャフトの両端に配置され、前記シャフトを1kHz以上、100kHz以下の周波数で振動させる一対の振動子と、
    前記シャフトの外周に対して所定の摩擦力で嵌合するようにしばりばめ状態で嵌合した嵌合部材と、
    前記シャフト内において前記一対の振動子の間に配置され、透磁率が10以上の磁性材料と、
    前記嵌合部材に設けられ、前記磁性材料の位置を検出する検出手段と、を有し、
    前記振動子が前記シャフトを振動させたときは、前記嵌合部材に対して前記シャフトが相対移動し、
    前記振動子が前記シャフトを振動させないときは、前記所定の摩擦力により前記嵌合部材に対する前記シャフトの相対移動が阻止されるようになっていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記検出手段は、前記嵌合部材に設けられた差動コイルを含むことを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記振動子は、円筒部から半径方向内方に延在するように前記シャフトの軸方向に複数設けられた第1電極と、前記円筒部の内部に配置された軸部から半径方向外方に延在するように前記シャフトの軸方向に複数設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にそれぞれ配置された圧電層とをそれぞれ有し、前記第1電極への給電は前記円筒部を介して行われ、前記第2電極への給電は前記軸部を介して行われることを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記磁性材料は中空であり、前記一対の振動子の軸部は、前記磁性材料の内部を通って電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のリニアアクチュエータ。
  5. 前記第1電極は、前記シャフトに電気的に接続されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のリニアアクチュエータ。
  6. 前記シャフトは円筒状であり、前記嵌合部材は前記シャフトの周囲に配置された円管状であり、前記シャフトと前記嵌合部材との間には、前記嵌合部材に対して前記シャフトが軸線回りに相対回動することを阻止する阻止手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリニアアクチュエータ。
  7. 前記阻止手段は、前記シャフトの周囲に形成された凸部と、前記嵌合部材の内周に軸線方向に沿って形成され前記凸部が係合する溝であることを特徴とする請求項6に記載のリニアアクチュエータ。
  8. 前記シャフトは角筒状であり、前記嵌合部材は前記シャフトの周囲に配置された角管状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のリニアアクチュエータ。
  9. 前記シャフトは金属ガラスを素材とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のリニアアクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017118040A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 日本特殊陶業株式会社 圧電アクチュエータ

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