JP5683001B2 - 磁歪式トルク検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁歪式トルク検出装置に関する。
従来から様々なタイプのトルク検出装置が提案されている。特許文献1〜4は、このようなトルク検出装置が開示されている。
特開2010−91506号公報 特開平10−221185号公報 特開2000−266619号公報 特開2001−289719号公報
特許文献3、4に開示されているトルク検出装置は、励磁用のコイルと検出用のコイルとを備えている。このため、コイル数が増大している。また、トルクの検出精度を向上させるためには、検出用のコイルの数が多く必要となり、構造が複雑化し、装置が大型化する。
そこで本発明は、小型化され構造も簡素化された磁歪式トルク検出装置を提供することを目的とする。
上記目的は、外形が円柱状でありトルク検出を行なう対象である対象体に非接触で巻回されたコイルと、前記コイルが内部に配置された筒部、前記コイルを前記対象体の軸方向から挟む第1リング部及び第2リング部、を有し、前記コイルへの通電により発生した磁束が前記対象体を介して通過するコアと、を備え、前記第1リング部は、前記第2リング部側に突出し前記対象体と対向した第1歯を有し、前記第2リング部は、前記第1リング部側に突出し前記対象体と対向した第2歯を有し、前記第1及び第2歯は、前記対象体の軸線と交差する方向にずれた位置に設けられている、磁歪式トルク検出装置によって達成できる。
第1リングの第1歯と第2リングの第2歯とが対象体に対向しているので、磁束は、第1歯から対象体に流れて第2歯を通過する。また、第1及び第2歯は、対象体の軸線と交差する方向にずれた位置に設けられているので、対象体を通過する磁束は対象体の軸線に対して傾斜するように通過する。ここで、対象体にトルクが作用する場合、対象体の軸線に対して±45°の方向に圧縮応力又は引張応力が作用する。対象体には磁束が軸線に対して傾斜した方向に通過するので、対象体にトルクが作用することにより対象体を通過する磁束の方向に圧縮応力又は引張応力が作用する。対象体に応力が作用すると対象体の比透磁率が変化する。このため、対象体にトルクが作用すると、磁束が通過する対象体の部分では、対象体の比透磁率が変化する。磁束が通過する対象体の部分の比透磁率が変化することにより、コイルのインダクタンスが変化する。このコイルのインダクタンスの変化を検出することにより、対象体に作用するトルクを検出できる。このように、単一のコイルによっても対象体のトルクを検出できるので、本磁歪式トルク検出装置は小型化され構造も簡素化されている。
本発明によれば、小型化され構造も簡素化された磁歪式トルク検出装置を提供できる。
図1は、実施例1のトルク検出装置の説明図である。 図2は、実施例1のトルク検出装置の説明図である。 図3は、実施例1のトルク検出装置の説明図である。 図4は、歯の間隔の説明図である。 図5は、トルク検出装置を用いてトルクを検出するための回路の説明図である。 図6は、実施例1のトルク検出装置を用いた場合のコイルのインダクタンス化の変化を示す表である。 図7は、実施例2のトルク検出装置のコアの分解斜視図である。 図8は、リング部の拡大図である。 図9は、対象体と歯との間隔の説明図である。 図10は、実施例2のトルク検出装置の断面図である。 図11は、実施例2のトルク検出装置を用いた場合でのコイルのインダクタンスの変化を示す表である。 図12A、12Bは、実施例2の変形例の説明図である。 図13は、従来のトルク検出装置の説明図である。 図14は、従来のトルク検出装置の説明図である。 図15は、従来のトルク検出装置と実施例2のトルク検出装置の出力電圧の変化を示した表である。 図16は、実施例3のトルク検出装置の外観図である。 図17は、実施例3のトルク検出装置を用いて対象体に作用するトルクを検出するための回路の説明図である。 図18は、実施例3のトルク検出装置を用いた場合の位相検波器の出力電圧の変化を示す表である。
以下に複数の実施例について説明する。
図1〜図3は、実施例1の磁歪式のトルク検出装置1の説明図である。図1は、トルク検出装置1の外観図である。図2は、コア5aとコイル3aとの分解斜視図である。図3は、トルク検出装置1の断面図である。トルク検出装置1は、コイル3a、3b、コア5a、5bを有している。トルク検出装置1は、コイル3a、3b、コア5a、5bが対象体Sに接触することなく対象体Sに作用するトルクを検出することができる。コイル3a、3bは、対象体Sの周りに非接触で巻回される。尚、図1においてはコイル3aは省略してある。図3においては、対象体Sは省略してある。
対象体Sは軟磁性材の金属製である。例えば、軟磁性を有したステンレス、鉄、ニッケル等である。対象体Sの材料として、逆磁歪効果が大きい材料が好ましい。例えば、逆磁歪効果が高い材料として、SUS630等のマルテンサイト系ステンレスやニッケルクロムモリブデン鋼(SNCM系)がある。 尚、逆磁歪効果とは、磁性体に外部から応力を加えると磁気特性が変化する現象である。また、対象体Sには、必要に応じて磁性焼鈍を予め施しておくと、詳しくは後述するが対象体Sに作用するトルクを好適に検出できる。尚、図2に例示した対象体Sは、円柱状であるがこれに限定されない。対象体Sは、外形が円柱状であれば、内部の構造は問わない。例えば、内径が軸方向において一定である円筒状、または内径が軸方向に位置により異なっている円筒状であってもよい。 また、対象体Sは、回転することが予定されているものであってもよいし、予定されていないものであってもよい。
コア5aは、コイル3aへの通電により発生する磁束の磁路を画定する機能を有し、具体的には、磁束は対象体Sを介してコイル3a周囲に流れる。コア5aは、コイル3aが内部に配置された筒部10a、筒部10aの両端のそれぞれに接続されたリング部20a、30aを含む。筒部10a、リング部20a、30aの材料は、例えば、軟磁性材料であることが望ましく、比較的透磁率が高いケイ素鋼や純鉄などを使用することができるがこれに限定されない。尚、筒部10a、リング部20a、30aの材料は、互いに異なっていてもよいし同一であってもよい。
コア5bも同様に、筒部10b、リング部20b、30bを含む。リング部20a、30a、20b、30bの形状、寸法は、略同一であるがこれに限定されない。筒部10a、10bの、形状、寸法も略同一であるがこれに限定されない。コイル3a、3bの材料、巻数、径も略同一であるがこれに限定されない。したがって、コア5a、5bは、略同一のものであるが、これに限定されない。
リング部20aは、それぞれリング状の薄い平板であり、内周部22aに複数の歯24aが設けられている。本実施例では歯24aは等角度間隔で6つ設けられている。同様に、リング部30aも、内周部32aに6つの歯34aが設けられている。図2に示すように、歯24aはリング部30a側に突出し、歯34aはリング部20a側に突出している。歯24b、34bも、歯24a、34aと同様の形状であるがこれに限定されない。
コア5a、5bは、対象体Sの軸線Aに直交する線分に対して対称に配置されている。即ち、歯34a、34bは、対象体Sの軸線Aの方向に並ぶように位置し、歯24a、24bも同様に、対象体Sの軸線Aの方向に並ぶように位置している。
コイル3aに交流電流が通電されると、コイル3a周囲に磁界が発生する。コイル3aの周囲に発生する磁束が筒部10a、リング部20a、歯24a、対象体S、歯34a、リング部30a、筒部10aの順に流れるように、コイル3aに交流電流が通電される。また、コイル3bの周囲に発生する磁束が筒部10b、リング部30b、歯34b、対象体S、歯24b、リング部20b、筒部10bの順に流れるように、コイル3bに交流電流が通電される。
また、歯24a、34aの位置は、対象体Sの軸線Aの方向に交差する方向にずれている。同様に、歯24b、34bの位置も、対象体Sの軸線Aに交差する方向にずれている。このため、歯24aから歯34aへ向かう対象体Sに流れる磁束の方向は、軸線Aに対して傾斜している。具体的には、歯24aから歯34aへ向かう対象体Sに流れる磁束の方向は軸線Aに対して+45°程度に傾斜するように、歯24a、34aの位置が調整されている。一方、歯34bから歯24bへ向かう対象体Sに流れる磁束の方向が軸線Aに対して−45°程度に傾斜するように、歯24b、34bの位置が調整されている。図3には、対象体Sを流れる磁束の方向を矢印により図示している。
尚、図3においては、一対の歯24a、34aのみを介して対象体Sに流れる磁束の方向を示しているが、同様に他の対の歯24a、34aを介して磁束は対象体Sに流れる。このように、複数対の歯が設けられていることにより、トルクの検出精度が向上する。尚、各リング部に設けられている歯は、軸線Aを中心に180°対称の位置に設けられていることが望ましい。対象体Sを流れる磁束の方向は、必ずしも軸線Aに対して±45°程度傾斜している必要はない。対象体Sを流れる磁束の方向は、軸線Aに平行でなければよい。
次に、対象体Sにトルクが作用した場合について説明する。対象体Sに作用するトルクの方向に応じて、対象体の軸線A方向に対して+45°の方向に圧縮応力が作用し−45°の方向に引張応力が作用し、又は+45°の方向に引張応力が作用し−45°の方向に圧縮応力が作用する。
対象体Sとして例えば低炭素鋼のような磁歪定数が正の材料を用いれば、引張応力が作用する部分では比透磁率が増加して磁気抵抗が減少し、圧縮応力が作用する部分では比透磁率が減少して磁気抵抗が増加することになる。上述したように、対象体Sには磁束が軸線に対して傾斜した方向に通過するので、対象体Sに作用する応力の方向に沿うように磁束が通過する。対象体Sの比透磁率が変化することにより、コイル3a、3bのインダクタンスが変化する。このコイル3a、3bのインダクタンスの変化を検出することにより、対象体に作用するトルクを検出する。トルクの具体的な検出方法については後述する。
次に、歯24a、34aの間隔について説明する。図4は、歯の間隔の説明図である。図4には、一対の歯24a1、34a1と、隣接する他の一対の歯24a2、34a2とを示している。尚図4は、リング部20a、30aを平面上に展開して示している。また、便宜上、リング部20a側の歯を、歯24a1、24a2と符号を付し、リング部20b側の歯を歯24b1、24b2と符号を付している。
歯24a1と歯34a1との間隔C2と、歯24a2と歯34a2との間隔C2とは等しい。一対の歯24a1、34a1と、隣接する他の一対の歯24a2、43a2との間隔C1は、歯24a1と歯34a1との間隔C2よりも大きい。この理由は、歯24a1から対象体Sに流れた磁束が歯34a2側に流れることを防止するためである。一対の歯と他の対の歯との間隔を大きくすることにより、対象体Sを通過する磁束の方向を所望の方向にすることができる。
次に、本実施例のトルク検出装置1を用いてコイル3a、3bのインダクタンスの変化に基づいてトルクを検出する方法について具体的に説明する。図5は、トルク検出装置1を用いてトルクを検出するための回路の説明図である。コイル3a、3bと抵抗器Ra、Rbとによりブリッジ回路が構成される。
コイル3aと抵抗器Raとの直列回路と、抵抗器Rbとコイル3bとの直列回路とを接続する接点P1、P2間に、発振器110により交流電圧が印加される。コイル3aと抵抗器Raとの接点P3と、抵抗器Rbとコイル3bとの接点P4とは発振器110に接続されている。発振器110は、発振器110から接点P1に流れる交流電圧の波形の周波数と同一の周波数の矩形波を位相検波器130に出力する。
増幅器120では、接点P3、P4に現れる電圧を検出してこれらを減算する。ここで、接点P3に現れる電圧波形と、接点P4に現れる電圧波形とは、0Vを介して略対称形状となる。増幅器120は、接点P3、P4に現れる電圧を減算することにより、接点P3に現れる電圧に対して振幅が略2倍となる増幅された電圧を位相検波器130に出力する。位相検波器130は、増幅された電圧と発振器110からの矩形波とに基づいて、対象体Sに作用するトルクを算出する。具体的には、位相検波器130は、増幅された電圧と矩形波とを乗算した波形を、所定時間にわたって積分した値に基づいて、対象体Sに作用するトルクを検出する。
発振器110から位相検波器130に出力される矩形波は、対象体Sにトルクが作用していない場合に、発振器110から接点P1、P2間に現れる電圧の位相が一致するように設定される。また、増幅器120で増幅された電圧と発振器110からの矩形波とを乗算した波形を所定時間で積分した値を、対象体Sにトルクが作用していない場合の位相検波器130の出力電圧の基準値として設定する。
対象体Sにトルクが作用している場合、対象体Sの比透磁率が変化しコイル3a、3bのインダクタンスが変化する。例えば、コイル3aのインダクタンスは増大し、コイル3bのインダクタンスは低下する。これにより接点P3を流れる電圧波は、発振器110の矩形波に対して位相がずれる。位相がずれた電圧波は増幅器120により増幅され、位相検波器130では矩形波と乗算されて積分される。この積分した値を対象体Sにトルクが作用している場合の出力電圧とし、対象体Sにトルクが作用していない場合の出力電圧との差に基づいて、対象体Sに作用するトルクを検出する。このように、コイル3a、3bのインダクタンスの変化を利用して、対象体Sに作用するトルクを検出することができる。
以上のように、本実施例は、2つのコイル3a、3bを用いて対象体Sのトルクを検出する。尚、接点P1、P2間に交流を流すための発信器と、位相検波器130に矩形波を送る発信器とを個別に設けても良い。
図6は、実施例1のトルク検出装置1を用いた場合のコイル3a,3bのインダクタンス変化量を示す表である。図6の表は、周波数0.1KHz、0.3KHzの交流電圧を印加した場合における、対象体Sが無負荷の場合、対象体Sにトルクが作用した場合での、インダクタンスを測定した表である。対象体Sに時計方向(CW方向)、反時計方向(CCW方向)にそれぞれ10Nmのトルクを作用させた場合、無負荷の場合に比してインダクタンスが変化した。このインダクタンスの変化量の値に基づいて、対象体Sに作用しているトルクを検出することができる。
次に、実施例2のトルク検出装置1Cについて説明する。尚、実施例1と類似の部分については類似の符号を付することにより重複する説明を省略する。図7は、実施例2のトルク検出装置1Cのコア5cの分解斜視図である。図8は、リング部30cの拡大図である。歯34cは、根元部35c、先端部36cを有している。先端部36cは、根元部35cに比べて径方向内側に突出している。歯24cも先端部36cと同様の形状である。
図9は、対象体Sと歯34cとの間隔の説明図である。図9に示すように、先端部36cと対象体Sとの間隔S1は、根元部35cと対象体Sとの間隔S2よりも狭い。このため、歯24cから対象体Sに流れた磁束は、先端部36cを介して歯34cに流れる。これにより、対象体Sと歯34cとの間を流れる。
図10は、実施例2のトルク検出装置1Cの断面図である。図10に示すように、歯24cも同様に根元部25c、先端部26cを有している。先端部26cと対象体Sとの間隔は、根元部25cと対象体Sとの間隔よりも狭い。これにより、図10に示すように、磁束が歯24cから対象体Sに流れ込む位置と、対象体Sか歯34cに磁束が流れ込む位置を規定することができる。これにより、対象体Sに流れる磁束は、歯24cの先端部26cから歯34cの先端部36cへ向かうように流れる。これにより、対象体Sを流れる磁束の方向を所望の方向にすることができる。
また、歯24cは、リング部30c側に延びており、歯24cの先端部26cは、内周部22cよりも内周部32cに近い。また、歯34cは、リング部20c側に延びており、歯34cの先端部36cは、内周部32cよりも内周部22cに近い。換言すれば、歯24cの先端部26cとリング部30cの内周部32cとの距離は、歯34cの先端部36cとリング部30cの内周部32cとの距離よりも小さい。このため、図10に示すように、歯24cの先端部26cから歯34cの先端部36cへ向かう磁束の方向は、リング部30c側からリング部20c側を向いている。また、歯34dの先端部36dから歯24dの先端部26dへ向かう磁束の方向は、リング部20d側からリング部30d側を向いている。
図11は、実施例2のトルク検出装置1Cを用いた場合でのコイル3c、3dのインダクタンスの変化を示す表である。また、各条件も実施例1の場合と同様である。図11と図6とを比較すると、実施例1よりも実施例2の方が、インダクタンスの変化量が大きいことがわかった。これにより、実施例2の方がトルクの検出感度が向上していることがわかった。
次に、実施例2の変形例について説明する。図12A、12Bは、実施例2の変形例の説明図である。図12Aは、第1変形例のトルク検出装置1Eの断面図である。歯24eの先端部26eと歯34eの先端部36eとは、軸線Aに対して直交する方向に並んでいる。これにより、歯24eから歯34eへ向かう対象体Sを流れる磁束の方向、及び歯24fから歯34fへ向かう対象体Sを流れる磁束の方向は、軸線Aに対して略直交する方向に流れ、互いに逆方向に流れる。このように、対象体Sを流れる磁束の方向は、軸線Aに対して略直交する方向であってもよい。例えば、軸線Aの方向でのコイル3e、3fが厚い場合に、第1変形例のトルク検出装置1Eのようにリング部20e、30e、20f、30fが配置されていてもよい。
図12Bは、第2変形例のトルク検出装置1Gの断面図である。歯24gと歯34gとのそれぞれの長さは、軸線Aに直交し筒部10gの高さ方向の中心を通過する線分を交差しない程度の長さである。これにより、歯24gの先端部26gから歯34gの先端部36gへ向かう対象体Sを流れる磁束の方向は、リング部20g側からリング部30g側を向いている。同様に、歯24hの先端部26hから歯34hの先端部36hへ向かう対象体Sを流れる磁束の方向は、リング部30h側からリング部20h側を向いている。例えば、軸線Aの方向でのコイル3g、3gが更に厚い場合に、第2変形例のトルク検出装置1Gのようにリング部20g、30g、20h、30hが配置されていてもよい。
次に、比較例として従来のトルク検出装置1xについて説明する。図13、図14は、従来のトルク検出装置1xの説明図である。図13は、トルク検出装置1xの外観図である。図14は、トルク検出装置1xの分解斜視図である。
トルク検出装置1xは、コイル3x、3y、励振コア20x、20y、ヨーク30x、30y、検出コア50xを含む。励振コア20xの内周部22xには、互いに向き合うように径方向に突出した2つの突部24xが設けられている。励振コア20yも同様に2つの突部24yが設けられている。コイル3x、3yは、それぞれヨーク30x、30yの内部に配置される。ヨーク30x、30yとの間に検出コア50xが配置される。検出コア50xの内縁には、径方向に突出した4本の突起が設けられ、この突起周囲にコイル4xが巻回されている。従って、コイル4xは4つ設けられている。即ち、コイル4xは、対象体Sの軸線方向に直交する方向周りに巻回されている。このように、トルク検出装置1xは、2つのコイル3x、3yと、4つのコイル4xとが設けられている。
コイル3x、3yが通電されると、磁束が対象体S内を通過する。この状態で、対象体Sにトルクが作用すると、対象体Sの比透磁率が変化し、例えば対象体Sの軸線Aの方向に対して+45°の方向に磁化が容易となり、−45°の方向に磁化が困難となる。この結果、コイル4xに流れる磁束が変化する。これによりコイル4xに誘起される電圧の差分に基づいて、対象体Sに作用するトルクを出力電圧として検出できる。このように、トルク検出装置1xでは、励磁用のコイル3xと、検出用のコイル4xとが必要である。また、検出精度を考慮すれば、コイル3xは2つ必要であり、コイル4xは4つ必要となる。
実施例2のトルク検出装置1Cでは、検出用のコイルは不要となるため、比較例のトルク検出装置1xと比較して、コイル点数が減少されている。また、トルク検出装置1xにおいては、コイル4xが軸線Aと直交する方向回りに巻回された状態で対象体S周辺に配置されている。このため、構造が大型化し、特に軸線Aと直交する方向での大きさが増大する。また、このようなコイル4xが巻回される検出コア50xの構造が複雑化している。実施例2のトルク検出装置1Cでは、コイル4xは不要なので検出コア50xも不要となる。これにより、部品点数が削減されており、構造も簡素化されている。尚、実施例1のトルク検出装置1についても、同様に部品点数が削減されており構造も簡素化されている。
図15は、従来のトルク検出装置1xと実施例2のトルク検出装置1Cの出力電圧の変化を示した表である。尚、対象体Sの材質として、双方の場合ともニッケルクロモリモリブデン鋼(SNCM616)を使用した。また、励振コア20x、20y、ヨーク30x、30y、検出コア50xの材料として、電磁軟鉄(SUYB)を使用した。また、大きさが50mAであり周波数が100Hzの交流電流を使用した。トルク検出装置1xを使用した場合の出力電圧の変化量の最大値は0.047Vであるのに対し、トルク検出装置1を使用した場合の出力電圧の変化量の最大値は1.4Vであった。これにより、トルク検出装置1Cのほうが検出感度が良いことがわかった。
図16は、実施例3のトルク検出装置1Iの外観図である。図16に示すように、実施例3のトルク検出装置1Iは、単一のコア5aが設けられている。コア5aは、実施例1のコア5aと同様の構造である。コア5a内にはコイル3aが設けられている。
図17は、実施例3のトルク検出装置1Iを用いて対象体Sに作用するトルクを検出するための回路の説明図である。図17に示すように、コイル3aに抵抗器Riが直列に接続されている。ここで、抵抗器Riの抵抗値とコイル3aの抵抗値とは同一の値に設定されている。発振器110iは、接点P5、P8間に交流電圧を印加する。抵抗器Riにかかる電圧は位相検波器130iに送信される。コイル3aにかかる電圧は増幅器120iで検出される。また、増幅器120iは、増幅した電圧波形を位相検波器130iに出力する。位相検波器130iは、抵抗器Riにかかる電圧波形と、増幅器120iから出力される増幅した電圧波形とを乗算し、その値に基づいて対象体Sに作用するトルクを検出する。
図18は、実施例3のトルク検出装置1iを用いた場合の位相検波器130iの出力電圧の変化を示す表である。尚、各条件は、実施例1の場合と同じである。無負荷の場合と比較し、位相検波器130iの出力電圧が増大している。このため、この変化量基づいて対象体Sに作用しているトルクを検出することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、変形・変更が可能である。
1、1C、1E、1G、1E トルク検出装置
3a〜3h コイル
5a〜5h コア
10a〜10h 筒部
20a〜20h、30a〜30h リング部
24a〜24h、34a〜34h 歯
25c〜25h、35c〜35h 根元部
26c〜26h、36c〜36h 先端部
110、110i 発振器
120、120i 増幅器
130、130i 位相検波器
S 対象体
Ra、Rb、Ri 抵抗器

Claims (3)

  1. 外形が円柱状でありトルク検出を行なう対象である対象体に非接触で巻回されたコイルと、
    前記コイルが内部に配置された筒部、前記コイルを前記対象体の軸方向から挟む第1リング部及び第2リング部、を有し、前記コイルへの通電により発生した磁束が前記対象体を介して通過するコアと、を備え、
    前記第1リング部は、前記第2リング部側に突出し前記対象体と対向した第1歯を有し、
    前記第2リング部は、前記第1リング部側に突出し前記対象体と対向した第2歯を有し、
    前記第1歯及び第2歯は、前記対象体の軸線と交差する方向にずれた位置に設けられ
    前記第1歯及び第2歯のそれぞれの前記対象体と対向する対向面は、根元部と先端部とを有し、
    前記第1歯の前記根元部と前記対象体との間隔は、前記第1歯の前記先端部と前記対象体との間隔よりも大きく、
    前記第2歯の前記根元部と前記対象体との間隔は、前記第2歯の前記先端部と前記対象体との間隔よりも大きく、
    前記第1歯及び第2歯の前記先端部は、前記対象体の軸線と交差する方向にずれた位置に設けられている、磁歪式トルク検出装置。
  2. 前記コアは、前記第1歯及び第2歯の対を複数有し、
    前記一対の歯と前記一対の歯に隣接する他の一対の歯との前記対象体の周方向での間隔は、前記一対の歯の前記第1歯と前記第2歯との前記周方向での間隔よりも大きい、請求項1の磁歪式トルク検出装置。
  3. 外形が円柱状でありトルク検出を行なう対象である対象体に非接触で巻回されたコイルと、
    前記コイルが内部に配置された筒部、前記コイルを前記対象体の軸方向から挟む第1リング部及び第2リング部、を有し、前記コイルへの通電により発生した磁束が前記対象体を介して通過するコアと、を備えた磁歪式トルク検出装置であって、
    前記第1リング部は、前記第2リング部側に突出し前記対象体と対向した第1歯を有し、
    前記第2リング部は、前記第1リング部側に突出し前記対象体と対向した第2歯を有し、
    前記第1歯及び第2歯は、前記対象体の軸線と交差する方向にずれた位置に設けられ、
    前記コアは、前記第1歯及び第2歯の対を複数有し、
    前記一対の歯と前記一対の歯に隣接する他の一対の歯との前記対象体の周方向での間隔は、前記一対の歯の前記第1歯と前記第2歯との前記周方向での間隔よりも大きく、
    前記第1及び第2歯のそれぞれの前記対象体と対向する対向面は、根元部と先端部とを有し、
    前記対象体の軸線に直交する方向での前記対向面の幅は、前記根元部から前記先端部にかけて細くなっており、
    前記対象体の前記軸線を含む面を断面として当該磁歪式トルク検出装置を見た場合に、前記第1歯の前記根元部及び先端部は前記軸線に平行な線分上に位置し、
    前記対象体の前記軸線を含む面を断面として当該磁歪式トルク検出装置を見た場合に、前記第2歯の前記根元部及び先端部は前記軸線に平行な線分上に位置する、磁歪式トルク検出装置。
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