JP2980399B2 - 振動型駆動装置および振動型駆動装置を駆動源とする装置 - Google Patents

振動型駆動装置および振動型駆動装置を駆動源とする装置

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JP2980399B2 JP3100942A JP10094291A JP2980399B2 JP 2980399 B2 JP2980399 B2 JP 2980399B2 JP 3100942 A JP3100942 A JP 3100942A JP 10094291 A JP10094291 A JP 10094291A JP 2980399 B2 JP2980399 B2 JP 2980399B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、棒状等の弾性体に電気
−機械エネルギー変換素子を設けた構成の振動子を有す
る振動型駆動装置およびこの振動型駆動装置を駆動源と
する装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】従来、振動型駆動装置としては、円環状
の弾性体に曲げ振動を起こし、摩擦力によりレンズ駆動
用移動体を駆動させるタイプのものが、例えば振動波モ
ータ等としてカメラ用AF機構などで、実用化されてい
る。しかしこの従来のタイプのものは、リング形状であ
るため、加圧機構を含めユニットとしては、比較的コス
ト高であり、中空を要求されないモータ用としてはコス
ト上不利である。そこで中実型で、加圧系などの構成が
容易な、図10乃至図13に示すようなタイプのモータ
が、近年提案された。
【0003】ここで上記の提案にかかるモータについて
図10〜図13を用いて簡単に説明する。
【0004】図10は棒状の振動波モータの振動子の分
解斜視図であり、図11は振動波モータ(以下ペンシル
型モータと称す)の縦断面図である。
【0005】図10に示す振動子は、2枚の圧電素子板
PZT1,2を一群とする駆動用のA相圧電素子a1、
同様に2枚の圧電素子板PZT3,4を一群とする駆動
用のB相圧電素子a2、又同様に2枚の圧電素子板PZ
T5,6を一群とするセンサ用圧電素子S1を図示のよ
うに積層すると共に、これら圧電素子板間等にグランド
用電極板G1,G2,G3、A相駆動用の電極板A、B
相駆動用の電極板B、又センサ信号取り出し用の電極板
Sが介装されている。そして、これら圧電素子板および
電極板を挟持するように前後に真ちゅう、ステンレス等
の振動減衰の比較的小さい金属製ブロックb1,b2を
設け、締結ボルトcにより金属ブロックb1,b2を締
付けることにより一体化し、圧電素子板に圧縮応力を付
与している。
【0006】このような振動子をペンシル型モータに用
いた例を図11に示す。この例では、振動子の締結ボル
トcは、先端部に細径の支柱部c2を有し、この支柱部
c2の先端部に固定された固定部材gによりモータ自体
の固定を行えるようにし、又ロータd等の回転支持の作
用も兼用している。ロータdは前金属ブロックb1の先
端面に接触し、又ロータdの内径部にベアリング部材e
を介してバネケースfが内装されている。バネケースf
内に装着されたコイルバネhは固定部材gによって押圧
され、バネケースf、ベアリング部材eを介してロータ
dを前金属ブロックb1に加圧接触させる押圧力を付与
する。なお、この例において前金属ブロックb1は、先
端部の外周面に周溝b1−1を設けているが、これはこ
の周溝b1−1よりも先端部に大きい振動変位を与える
ためである。
【0007】A相圧電素子a1、及びB相圧電素子a2
には、夫々電極板を介して駆動信号が供給されるが、ペ
ンシル型モータとしての振動子の駆動方法、及び圧電素
子板の配置について簡単に説明すると、先ず圧電素子板
PZT1〜6は全て同一構造に形成されていて、片面側
は直径部分に形成された電極膜非形成部を境にして対称
に電極膜部(図10中斜線で示す)が形成されている。
そして、これら対称の電極膜部に対応した圧電素子体は
夫々異なる方向に分極処理が施されている。
【0008】A相圧電素子a1、B相圧電素子a2及び
センサ用圧電素子S1を夫々構成する一対の圧電素子板
は分極方向を正、負逆にして配置し、その直径部が直交
する90°の位相をずらしてA相圧電素子a1とB相圧
電素子a2とが配置されている。又、センサ用圧電素子
S1は、A相圧電素子a1と180°ずれた位置に配置
されている。
【0009】一方、A相圧電素子a1とB相圧電素子a
2には交流電圧が印加されるが、その際、90°の時間
的位相差を有して交流電圧が夫々印加される。したがっ
て、A相圧電素子a1による1次曲げ振動と、B相圧電
素子a2による1次曲げ振動の合成によって、図12に
示すように、振動子におけるロータとの接触するA点は
楕円運動を行う。なお、その運動方向は振動子の形状に
より決まり、Z軸に対し角度α傾むいた面内を楕円運動
する。このとき、加圧接触しているロータが摩擦駆動さ
れる。
【0010】振動検出用のセンサ素子S1は、振動子が
振動しているとき、駆動用圧電素子に印加されている交
流電圧と、ある位相差の信号が得られる。
【0011】図13に図11の様にセンサ素子S1がA
相圧電素子a1と、180°ずれた位置に配置したとき
の、周波数に対するA相圧電素子a1の印加電圧と、セ
ンサS1の出力信号の位相差の関係を示す。上記振動モ
ードで振動体を駆動すると、共振周波数fr において
位相差θa1−s1 は、CW(時計廻り方向)CCW
(反時計廻り方向)共に−90°になり、共振周波数f
r より高い周波数では、この位相から徐々にずれてい
く。よって、振動を与えているときにこの位相差θa1
−s1 を−90°と比較することにより、振動の状態
が共振状態にどれほど近いかを知ることができる。
【0012】又、この位相差θa1-s1 は、ある程度高い
周波数になると、不安定領域に入り、共振時の位相差に
なったりする場合があるので、ある周波数より高い周波
数の位相差θa1-s1 は、駆動制御には用いないという対
策がとられていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、上記
従来例ではある周波数より高い周波数になると、位相差
θa1-s1 が、信頼できなくなるため、その周波数をあら
かじめ測定しておき、何らかの方法で、その情報を除外
しなければならなかった。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を実現する
振動型駆動装置の第1の構成は、振動体に設けられた駆
動用電気−機械エネルギー変換素子に対して周波信号を
印加して該振動体を励振させ駆動力を得るとともに、該
振動体に振動状態検出用電気−機械エネルギー変換素子
を配し、該振動状態検出用電気−機械エネルギー変換素
子からの出力信号を得て、前記駆動用電気−機械エネル
ギー変換素子に印加される周波信号と前記振動状態検出
電気−機械エネルギー変換素子からの出力信号との位
相差が共振状態で所定の位相差となる特性を示すことを
用いて前記位相差検出することで振動状態を検出する
振動型駆動装置において、前記振動状態検出用電気−機
械エネルギー変換素子からの出力信号に対して位相比較
した時に前記所定の位相差とは異なる位相差となる周波
信号成分を前記振動状態検出用電気−機械エネルギー変
換素子からの出力信号に対して重畳させ、該重畳信号と
前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子に印加される
周波信号との位相差に基づいて振動状態を検出するもの
である。本発明の目的を実現する第2の構成は、上記し
た第1の構成において、前記周波信号成分を前記駆動用
電気−機械エネルギー変換素子に印加される周波信号の
成分とするものである。本発明の目的を実現する第3の
構成は、上記した第2の構成において、前記駆動用電気
−機械エネルギー変換素子に印加される周波信号により
発生する誘導信号成分を前記振動状態検出用電気−機械
エネルギー変換素子からの出力信号に対して重畳させる
ものである。本発明の目的を実現する第4の構成は、
動体に設けられた駆動用電気−機械エネルギー変換素子
に対して周波信号を印加して該振動体を励振させ駆動力
を得るとともに、該振動体に振動状態検出用電気−機械
エネルギー変換素子を配し、該振動状態検出用電気−機
械エネルギー変換素子からの出力信号を得て、前記駆動
用電気−機械エネルギー変換素子に印加される周波信号
と前記振動状態検出用電気−機械エネルギー変換素子か
らの出力信号との位相差が共振状態で所定の位相差とな
る特性を示すことを用いて前記位相差検出することで
振動状態を検出する振動型駆動装置において、前記振動
状態検出用電気−機械エネルギー変換素子からの出力信
号と基準値とを比較して該出力信号が前記基準値よりも
高い時のみ前記振動状態検出用電気−機械エネルギー変
換素子からの出力信号と前記駆動用電気−機械エネルギ
ー変換素子に印加される周波信号との位相差に対応した
振動状態の検出を行うものである。本発明の目的を実現
する振動型駆動装置を駆動源とする装置の構成は、上記
したいずれかに記載の振動型駆動装置を駆動源とする装
置であって、該駆動装置の振動体に接触して移動する
動部材によって駆動される出力部材を有するものであ
る。
【0015】
【作用】上記各発明によれば、駆動用電気−機械エネル
ギー変換素子に対しての周波信号と振動状態検出用電気
−機械エネルギー変換素子からの出力信号との位相差に
基づいて振動状態の検出を行う際、共振周波数よりも十
分高い周波数での振動状態検出時に発生する可能性のあ
った誤検出を防止することが可能となる
【0016】
【実施例】以下本発明による振動型駆動装置をペンシル
型モータを例にして説明するが、振動子は、上記した図
10に示す従来例の構成と同一構成とし、したがってA
相圧電素子a1とB相圧電素子a2とは、90°の位相
差を有して配置されているものとする。
【0017】第1実施例ペンシル型 モータの振動子の駆動は、前述したようにA
相圧電素子と、B相圧電素子とに夫々時間的に90°の
位相差を有する交流電圧を印加することにより、これら
2つの1次曲げ振動の合成により駆動に供する振動を振
動子に励振するものであることは前述の通りである。こ
こでセンサ圧電素子は、振動子の振動によって発生する
外力(機械エネルギー)の変化を電気エネルギーに変換
してセンサ信号を出力する。したがって、共振周波数に
おいて駆動している場合、A相圧電素子a1に給電され
る駆動信号と、センサ圧電素子S1から出力される検出
信号とは90°の位相差を有することになるので、この
差が90°となるように駆動回路の周波数を制御すれば
よいことになる。
【0018】一方、周波数が共振周波数よりもかなり高
くなると、振動の振幅は小さくなる反面、振動数が不安
定となり、共振周波数でもないのに位相差が90°とな
ったりし、位相差による制御が非共振点で行われること
になる。このため、図13において、振動が不安定とな
る領域では180°の位相差で振動が収束するようにす
れば、非共振周波数で制御されるということが防げるこ
とになる。
【0019】図2は、本実施例のペンシル型モータを示
す図で、図2の(a)は、振動子に挟持されているセン
サ圧電素子用の電極板Sにリード線20を接続し、この
リード線20をA相圧電素子用の電極板Aに接続されて
いる駆動信号給電用のリード線21に巻つけることによ
り、駆動信号による誘導ノイズを検出信号に重畳する。
【0020】図2の(b)は、A相圧電素子a1用の電
極板Aの外部端子部22と、センサ圧電素子S1用の電
極Sの外部端子部23とを接近させ、他の電極板の外部
端子部をこれら電極板A、Sの外部端子部22,23か
ら離して配置し、センサ圧電素子S1で検出した1次曲
げ振動の検出信号に誘導ノイズ成分として外部端子部2
2,23間を介してのせるようにしている。
【0021】図1は、図2に示す振動子を駆動した場合
の、A相圧電素子a1の印加交流電圧と、このA相圧電
素子a1と位置的に180°ずれたセンサ圧電素子S1
との位相差θa1−s1 と周波数との関係を示す。こ
の場合、周波数f1 より低く、共振周波数fr より
高い周波数領域では、振動体も十分に振動しており、セ
ンサ圧電素子S1の振幅も大きく、図13に示す従来例
と同じように−180°付近から共振周波数fr で−
90°に達するという位相差特性を示す。
【0022】また、周波数f1 より高い周波数では振動
体の振幅が小さくなり、従って振動体の振幅が小さくな
ることによりセンサ圧電素子S1の振幅も小さくなる。
【0023】このような状態になると、振動の振幅にう
ずもれていた駆動信号からの誘導ノイズが検出信号に現
れる。このとき、この誘導ノイズ成分は印加電圧によっ
て生じるものであるから、印加電圧に対し同じ位相関係
のまま発生し続けることになる。よって、A相圧電素子
a1と180°ずれた誘導ノイズがセンサ圧電素子S1
に生じているので、位相差θa1-s1 は−180°に収束
することになる。
【0024】第2実施例 図3は第2実施例を示す。
【0025】図3の(a)では、フェライトまたは鉄製
のヨーク30にセンサ用のリード線31と、A相圧電素
子用のリード線21を巻つけており、図3の(b)で
は、鉄心32にこれらのリード線31,21を夫々巻つ
け、磁力により誘導ノイズ成分を発生させている。
【0026】この場合、各リード線の巻数や巻く方向に
より、誘導ノイズ成分の大きさ、位相等を調整すること
ができる。
【0027】第3実施例 図4は第3実施例を示す回路図である。
【0028】図において、1は位相比較器11からの出
力に基づいて発振器2の駆動周波数を制御するコントロ
ーラ、2は90°の位相差を有して2相の駆動信号を出
力する発振器、3及び4は発振器2の各出力を増幅する
増幅器、5及び6はコイル、7及び8はコンデンサであ
る。振動子のA相圧電素子a1には増幅器3からの駆動
信号が入力され、又B相圧電素子a2には増幅器4から
の駆動信号が入力される。
【0029】9は第1コンパレータで、増幅器3からの
A相駆動信号と後述の第1スレッショルド電圧が入力さ
れる。10は第2コンパレータで、センサ圧電素子S1
からの検出信号と後述の第2スレッショルド電圧が入力
される。これら第1コンパレータ9及び第2コンパレー
タ10の出力は位相比較器11によりその位相が比較さ
れ、コントローラ1によって超音波モータの駆動制御に
供される。
【0030】第1スレッショルド電圧は、A相駆動信号
(AS、図5の(a)参照)に対して、A相圧電素子a
1への印加電圧のデューティが50%となるレベルの電
圧、第2スレッショルド電圧は、図5の(a)に示すよ
うに、センサ圧電素子S1の出力に対して、検出電圧が
大きいときは第2コンパレータ10の出力のデューティ
が約50%とし、検出電圧が小さくなるに従ってデュー
ティが下がり、A相圧電素子a1との共振位相から遠の
き、より小さくなると信号が出なくなるようなレベルと
している。また、位相比較器11は、第1コンパレータ
9の出力信号Ha1と、第2コンパレータ10の出力信号
Hs1の立ち上りの時間差Δtを、1周期の時間Tで割っ
た値を位相差信号として出力している。
【0031】但し、第1コンパレータ9の1周期の時間
内に、第2コンパレータ10の出力がハイレベルになら
ないときは、位相差をある値であるという出力にするよ
うにする。
【0032】以上述べた構成において、図5の(a)に
示すように、駆動出力が高い場合には、第1コンパレー
タ9の1周期において、第1コンパレータ9の出力Ha1
は50%デューティの矩形波となり、第2コンパレータ
10の出力Hs1はΔtの遅れを有した約50%デューテ
ィの矩形波となる。この場合、位相比較器11は、位相
差信号をΔt/Tとして出力する。
【0033】一方、図5の(b)に示すように、駆動周
波数が共振点より離れ、振動振幅が小さい場合、センサ
の出力電圧は第2スレッショルド電圧よりも小さいた
め、第2コンパレータ10からは矩形波が出力されな
い。この場合には、位相差比較器11が所定の値を出力
して図1に示すように周波数にかかわらず位相差を−1
80°とする。
【0034】つまり、センサ圧電素子S1の出力が大き
いときは、実測したセンサ検出信号に基づいて駆動制御
を行ない、センサ圧電素子S1の出力が小さいときは、
周波数の変化に係らず一定の位相差となるようにしてい
るので、ペンシル型モータを高精度に駆動制御すること
が可能となる。
【0035】第4実施例 図6は第4実施例を示す回路図である。
【0036】本実施例は、A相圧電素子a1に対する駆
動信号を、位相比較器11の片方の入力側に入力すると
共に、分圧器17に入力し、この分圧器17の出力を差
動アンプ18の(−)側に、又この差動アンプ18の
(+)側にセンサ検出信号を入力し、差動アンプ18の
出力を位相比較器11の他方の入力側に夫々入力した点
が図4に示す第2実施例の回路と異なり、他の要素は同
じとしている。
【0037】本構成の回路は、A相圧電素子a1の駆動
電圧を分圧器17で分圧して微小信号とし、この微小信
号を差動アンプ18によりセンサ検出信号から差し引
く。このときのA相圧電素子a1への電圧波形と差動ア
ンプ18の出力電圧の波形の関係を図7に示す。
【0038】図7において、共振周波数付近で駆動して
いるとき、(1)に示すA相圧電素子a1への駆動信号
に対し、センサ検出信号は(2)に示すようにΔtずれ
て十分大きな信号である。したがって、位相比較器11
でA相圧電素子a1の駆動信号と差動アンプ18の出力
信号とを比較する場合、センサ検出信号は分圧器1
出力信号に比べて十分大きいので、差動アンプ18の出
力信号は分圧器1の出力信号に影響を受けない。
【0039】一方、駆動周波数が共振周波数から離れ、
(3)に示すようにセンサ検出信号が小さくなってくる
と、分圧器17の出力により、共振位相と離れる側へや
やシフトとする。ただ、この領域では位相差信号が少々
シフトとしたところであり、制御上は何ら問題はない。
【0040】また、共振周波数より十分離れた領域で
は、(4)に示すように、センサ検出信号は略0にな
る。このとき、差動アンプ18の出力信号は、A相圧電
素子a1に印加している交流電圧と−180°ずれた信
号のみになり、位相差θa1-s1 は常に−180°にな
る。よって、本実施例による回路では、センサ検出信号
の大きさが小さくなる共振より外れた領域では位相差θ
a1-s1 は−180°に収束する。
【0041】第5実施例 上記の各実施例は、電気的に位相差θa1-s1 を共振周波
数より高い周波数で一定に収束させるようにしている
が、本実施例は機械的に行うようにしている。
【0042】本実施例は、図8に示すように、振動子を
構成する圧電素子板間等に挟持されている電極板におい
て、外部端子部を全て上下方向において一ヶ所に配置し
ている。又、これら外部端子部の向きは、センサ圧電素
子S1の直径部分に形成されている非電極膜形成部と平
行な方向としている。したがって、A相圧電素子a1に
対しても、その非電極膜形成部と外部端子部とは平行と
なっている。
【0043】すなわち、全ての電極板の外部端子部を上
下方向で一ヶ所に配置すると、外部端子部と直交する方
向(X方向)の剛性と、平行する方向(Y方向)の剛性
が異なり、周波数の高い微小振動領域では、A相圧電素
子a1により励振されるX方向の振動が出やすくなる。
このため、本実施例では、このX方向振動を取り出し易
い配置にセンサ圧電素子S1を設けることにより、X方
向成分のみが取り出せ、それがある一定位相差に落ちつ
くことになる。
【0044】なお、上記した各実施例において、A相圧
電素子a1とセンサ圧電素子の位相差を一定値にするよ
うにしているが、B相圧電素子a2とセンサ圧電素子と
の位相差を一定値にするようにしてもよい。
【0045】また、上記した第1、第2、第3及び第4
実施例は、棒状の振動波モータに限らず、円環型の振動
波モータ等の振動型駆動装置に対しても適用することが
できる。
【0046】図9は本発明による振動型駆動装置として
のペンシル型モータを使用して、光学レンズの鏡筒を駆
動する場合の構成例である。12は移動体dと同軸的に
接合された歯車で、回転出力を歯車13に伝達し、歯車
13と噛み合う歯車を持った鏡筒14を回転させる。移
動体d及び鏡筒14の回転位置、回転速度を検出するた
めに光学式エンコーダスリット板15が歯車13と同軸
に配置されフォトカプラ16で位置、速度を検出する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動用電気−機械エネルギー変換素子に対しての周波信
号と振動状態検出用電気−機械エネルギー変換素子から
の出力信号との位相差に基づいて振動状態の検出を行う
際、共振周波数よりも十分高い周波数での振動状態検出
時に発生する可能性のあった誤検出を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示す第1実施例の周波数対位相差特性を
示す図。
【図2】第1実施例を示すペンシル型モータの外観斜視
図。
【図3】第2実施例を示すペンシル型モータの外観斜視
図。
【図4】第3実施例を示す回路図。
【図5】第4の回路の動作波形図。
【図6】第4実施例を示す回路図。
【図7】図6の回路の動作波形図。
【図8】第5実施例を示す図。
【図9】ペンシル型モータを駆動源とするレンズ駆動装
置を示す図。
【図10】従来のペンシル型モータの分解斜視図。
【図11】従来のペンシル型モータの断面図。
【図12】ペンシル型モータの動作原理を示す図。
【図13】従来の振動波モータの周波数対位相差特性を
示す図。
【符号の説明】
a1…A相圧電素子 1…コントローラ a2…B相圧電素子 2…発振器 S1…センサ圧電素子 3,4…増幅器 c…ボルト 5,6…コイル d…移動体 7,8…コンデンサ e…ベアリング 9…第1コンパレータ f…バネケース 10…第2コンパレー
タ g…振動子固定部材 11…位相比較器 h…コイルバネ 12…歯車 13…歯車 14…鏡筒 15…エンコーダスリット板 16…フォトカプラ 17…分圧器 18…差動アンプ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体に設けられた駆動用電気−機械エ
    ネルギー変換素子に対して周波信号を印加して該振動体
    を励振させ駆動力を得るとともに、該振動体に振動状態
    検出用電気−機械エネルギー変換素子を配し、該振動状
    態検出用電気−機械エネルギー変換素子からの出力信号
    を得て、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子に印
    加される周波信号と前記振動状態検出用電気−機械エネ
    ルギー変換素子からの出力信号との位相差が共振状態で
    所定の位相差となる特性を示すことを用いて前記位相差
    検出することで振動状態を検出する振動型駆動装置に
    おいて、 前記振動状態検出用電気−機械エネルギー変換素子から
    の出力信号に対して位相比較した時に前記所定の位相差
    とは異なる位相差となる周波信号成分を前記振動状態検
    出用電気−機械エネルギー変換素子からの出力信号に対
    して重畳させ、該重畳信号と前記駆動用電気−機械エネ
    ルギー変換素子に印加される周波信号との位相差に基づ
    いて振動状態を検することを特徴とする振動型駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記周波信号成分は
    前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子に印加される
    周波信号の成分であることを特徴とする振動型駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記駆動用電気−機
    械エネルギー変換素子に印加される周波信号により発生
    する誘導信号成分を前記振動状態検出用の電気−機械エ
    ネルギー変換素子からの出力信号に対して重畳させる
    とを特徴とする振動型駆動装置。
  4. 【請求項4】 振動体に設けられた駆動用電気−機械エ
    ネルギー変換素子に対して周波信号を印加して該振動体
    を励振させ駆動力を得るとともに、該振動体に振動状態
    検出用電気−機械エネルギー変換素子を配し、該振動状
    態検出用電気−機械エネルギー変換素子からの出力信号
    を得て、前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子に印
    加される周波信号と前記振動状態検出用電気−機械エネ
    ルギー変換素子からの出力信号との位相差が共振状態で
    所定の位相差となる特性を示すことを用いて前記位相差
    を検出することで振動状態を検出する振動型駆動装置に
    おいて、 前記振動状態検出用電気−機械エネルギー変換素子から
    の出力信号と基準値とを比較して該出力信号が前記基準
    よりも高い時のみ前記振動状態検出用電気−機械エネ
    ルギー変換素子からの出力信号と前記駆動用電気−機械
    エネルギー変換素子に印加される周波信号との位相差に
    対応した振動状態の検出を行うことを特徴とする振動型
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の振
    動型駆動装置を駆動源とする装置であって、該駆動装置
    振動体に接触して移動する移動部材によって駆動され
    る出力部材を有することを特徴とする振動型駆動装置を
    駆動源とする装置。
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