JP2011166062A - ビシクロポルフィリン化合物及び溶媒を含有する光電変換素子半導体層形成用組成物、それを用いて得られる光電変換素子。 - Google Patents
ビシクロポルフィリン化合物及び溶媒を含有する光電変換素子半導体層形成用組成物、それを用いて得られる光電変換素子。 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】式(I)で表されるビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体混合物で、異性体混合物の25℃におけるトルエンに対する溶解度が5重量%以上。
【選択図】なし
Description
[1] 下記式(I)で表されるビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体混合物及び、溶媒を含む光電変換素子半導体層形成用組成物であって、該異性体が下記一般式(II)及び(III)の結合数の違いによる異性体であり、該異性体混合物の25℃におけるトルエン
に対する溶解度が5重量%以上であることを特徴とする光電変換素子半導体層形成様組成物。
わし、(R1,R2)及び(R3,R4)のうちの少なくとも一つの組はどちらも炭素数10以下のアルキル基である。またR17〜R20は1価の原子又は原子団を表わす。)[2] 前記異性体混合物の組成比が、該異性体混合物全体に対して、主成分異性体が30
〜80%であることを特徴とする[1]に記載の光電変換素子半導体層形成用組成物。
[3]前記溶媒が、非ハロゲン系溶媒であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の光電変換素子半導体層形成用組成物。
[4]下記式(IV)で表わされる構造を有するビシクロピロール化合物を環化反応及び酸化反応することで得られるビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体及び溶媒を含有することを特徴とする光電変換素子半導体層形成用組成物。
R2)及び(R3,R4)のうちの少なくとも一つの組はどちらも炭素数10以下のアルキ
ル基を表わす。また、R17〜R20は1価の原子又は1価の原子団を表わす。)
[5][1]から[4]のいずれかに記載の光電変換素子半導体層形成用組成物を基板上に塗布し、加熱することを特徴とする光電変換素子半導体層の製造方法。
[6][5]に記載の製造方法により得られる半導体層を含有する光電変換素子。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明のその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
本発明は、下記式(I)ビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体混合物及び、溶媒を含む光電変換素子半導体層形成用組成物であって、該異性体が下記一般式(II)及び(III)の結合数の違いによる異性体であり、該異性体混合物の25℃におけるトルエンに
対する溶解度が5重量%以上であることを特徴とする光電変換素子半導体層形成用組成物であることを特徴とする。
本発明のビシクロポルフィリン化合物は、下記式(I)で表されるものである。
わし、(R1,R2)及び(R3,R4)のうちの少なくとも一つの組はどちらも炭素数10以下のアルキル基である。またR17〜R20は1価の原子又は原子団を表わす。)
以下、詳細に説明する。
式(I)中、R5、R6、R7及びR8は、1価の原子又は1価の原子団を表わす。R5、
R6、R7及びR8となる1価の原子及び1価の原子団は、本発明の効果を著しく損なわな
い限り任意である。ただし、R5、R6、R7及びR8が大きな基であると、ポルフィリン環が歪んで平面性が阻害されたり、その原子又は原子団自体がπ共役系の重なりを阻害する原因になりやすい。このため、R5、R6、R7及びR8として好適な原子又は原子団としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子及び1価の有機基のいずれかが好ましい。好ましいものの具体例を挙げると、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、プロパニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基などの1価の有機基などが挙げられる。中でも、特に水素原子、フッ素原子、塩素原子が好ましい。この際、これらのアルキル基及びアルケニル基は、ポルフィリン環に結合している炭素以外は、フッ素、塩素等のハロゲン原子、アルキル基等の置換基で置換されていてもよい。
式(II)及び(III)において、R1〜R4は、水素原子又は炭素数10以下のアルキル
基を表わす。ここで、R1〜R4が炭素数10以下のアルキル基である場合、R1〜R4の炭素数が長すぎると脱離するエチレン誘導体の分子量が大きくなり、蒸気圧が下がるために脱離して系外に除去することが難しくなる場合がある。したがって、当該アルキル基の炭素数は、通常6以下、より好ましくは3以下、特に好ましくは2以下である。
なお、これらのアルキル基は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
わす。R17〜R20となる1価の原子又は1価の原子団は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。ただし、あまりに立体的な障害が大きいものや、大きな置換基を有するものは、本発明のビシクロポルフィリン化合物から有機半導体を製造した場合に、得られる有機半導体の特性を発現するためのπ共役系の分子間の重なりを阻害する可能性がある。
の直鎖又は分岐のアルケニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基等の置換されていても良い炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキルチオ基などが挙げられる。
で表されるスルホニル基、−SO2NR31R32で表されるスルファモイル基、−SO3R33で表されるスルホン酸エステル基、−NHSO2R34で表されるスルホンアミド基、−S
OR35で表されるスルフィニル基が挙げられる。ここでR21、R24、R25、R26、R27、R30、R33、R34及びR35は置換されていても良い炭化水素基又は置換されていても良い複素環基を表わし、R22、R23、R28、R29、R31及びR32は水素原子、置換されていても良い炭化水素基及び置換されていても良い複素環基のいずれかを表わす。
さらに、R17〜R20は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意の置換基で置換されていても良い。置換基の具体例を挙げると、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、エトキシメトキシメトキシ基、エトキシエトキシメトキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜12のアリール基(これらは任意の置換基でさらに
置換されていても良い。);フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオキシ基;アリルオキシ基、ビニルオキシ基等の炭素数2〜12のアルケニルオキシ基などが例示される。
さらに、あまりに立体的な障害が大きいものや、大きな置換基を有するものを除く観点からは、上述したR17〜R20の中でも、例えば、水素原子、ハロゲン原子及び1価の有機基のいずれかが好ましい。好ましいものの具体例を挙げると、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、プロパニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基などの1価の有機基などが挙げられる。中でも、特に水素原子、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
理由として、開放端電圧(Voc)の値が高いことが有機薄膜太陽電池の光電変換効率を向上する要因の一つであり、n型半導体の最低空軌道(LUMO)とp型半導体の最高被占軌道(HOMO)の差が大きければ大きいほど、Vocがより高くなるため、HOMOがある程度低いp型半導体が望まれたことが挙げられる。熱処理等により、金属を含有するビシクロポルフィリン化合物(MCP)と金属を含有しないビシクロポルフィリン化合物(CP)は、それぞれ半導体特性を有する金属含有テトラベンゾポルフィリン(MBP)、無金属テトラベンゾポルフィリン(BP)等に変換されるが、本願発明者らの検討によれば、概化合物の最高被占軌道(HOMO)の値を比較すると、無金属テトラベンゾポルフィリン(BP)のHOMOは金属テトラベンゾポルフィリン(MBP)のHOMOと比較して低い値となっており、概化合物を光電変換素子における電子供与体として用いた場合、MBPよりBPのほうが電子受容体の最低空軌道(LUMO)とのギャップによって生ずる起電力、すなわち開放端電圧(Voc)が高い値となり、高い光電変換効率を発現する要因の一つとなることが期待されるためである。
本発明の異性体混合物は、式(I)で表されるビシクロポルフィリン化合物のうち式(II)及び式(III)の結合数が異なる異性体の混合物である。具体的に、式(I)で
表されるビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体混合物とは、ポルフィリンの外側についたビシクロ環のR1、R2基の結合位置が異なる複数の位置異性体から構成される異性体混合物である。混合物を構成するこれら複数の化合物の分子量はすべて同一である。加熱等の処理により、混合物を構成するこれらすべての化合物からエチレン誘導体が4分子脱離(逆ディールス・アルダー反応)し、同一のテトラベンゾポルフィリン1分子を与える。
分離カラム:ODS−2, 4.6X150mm(GL Science社)
溶媒:THF:アセトニトリル=5:95
流速:0.8mL/分
カラム温度:40℃
検出波長:254nm
注入量:1μL
分離カラムについては、該カラムに限定するものではなく、一般的なオクタデシル基含有逆相系分離カラムを用いた場合においても同様の結果が得られる。
溶解度が向上する理由としては、詳細のメカニズムは明確ではないが、化合物そのものの結晶性は潜在的に保持されているものの、複数の異性体混合物が溶液内に混在することで、三次元規則的な分子間相互作用が困難になるために概化合物の溶解度が向上することが想定される。
本発明の異性体混合物の製造方法に制限は無いが、例えば、以下の要領で、下記式(IV)で表わされる構造を有するビシクロピロール化合物を経て製造することができる。具体的な手法としては、J.Am.Chem.Soc.4762−4768(1968),S
ynthesis 108−110(1976)やTetrahedron 2405−2411(2008)に記載されている方法を用いることができる。
R2)及び(R3,R4)のうちの少なくとも一つの組はどちらも炭素数10以下のアルキ
ル基を表わす。また、R17〜R20は1価の原子又は1価の原子団を表わす。)
以下、詳細に説明する。
式(IV)中、R1〜R4及びR17〜R20は、前記式(I)において説明したものと同様で
ある。
(R11,R12)、(R13,R14)及び(R15,R16)のいずれもが式(II)及び/又は式(III)で表わされるビシクロ基を形成している場合を例に挙げて説明を行なう。
まず、式(IV)のビシクロピロール化合物の合成法に制限はないが、具体的な手法として特開2007-224019に記載されている方法を用いることができる。置換シクロヘキサジエ
ン誘導体のディールス・アルダー反応により、各種ビシクロ化合物を誘導できる。
ルダー反応により、各種ビシクロ化合物を誘導できる。
示すようにして、本発明のビシクロポルフィリン化合物を製造することができる。なお、ここで例示したビシクロポルフィリン化合物は、式(I)を満たす本発明のビシクロポルフィリン化合物の一例である。
反応式(iv)中、R5〜R8は、前記式(I)において説明したものと同様である。
クロポルフィリン化合物の一例である。
を容易に製造することができる。
本発明の光電変換素子半導体層形成用組成物は、前記本発明のビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体混合物と溶媒を含有する。溶媒の種類としては、半導体前駆体化合物を均一に溶解あるいは分散できるものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチルなどのエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類等が挙げられる。その中でも好ましくは、トルエン、キシレンなどの非ハロゲン系芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカンなどの非ハロゲン系炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノールなどの非ハロゲン系低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの非ハロゲン系ケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチルなどの非ハロゲン系エステル類;ジエチルエーテル、ジ(n−プロピル)エーテル、ジ(i−プロピル)エーテル、ジ(n−ブチル)エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの非ハロゲン系脂肪族エーテル類が挙げられ、特に好ましくはトルエン、キシレンなどの非ハロゲン系芳香族炭化水素類;シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの非ハロゲン系ケトン類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの非ハロゲン系脂肪族エーテル類が挙げられる。その中でも好ましくは非ハロゲン溶媒である。なお、溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、本発明の光電変換素子半導体形成用組成物は、前記溶媒に溶解した状態における保存安定性に優れている。具体的には、上記溶解度以下の組成物を25℃にて混合後、静置して、通常1日経過後、好ましくは2日経過後、さらに好ましくは7日経過後、特に好ましくは20日経過後に固体析出がされていないことをいう。理由としては、詳細のメカニズムは明確ではないが、複数の異性体混合物が溶液内に混在することで、三次元規則的な分子間相互作用が弱められ、概化合物分子の凝集、溶媒分子との相互作用による結晶化等の固体成分析出が起こりにくくなることが想定される。
本発明に係る光電変換素子は、少なくとも1対の電極、活性層、及びバッファ層を有する。活性層、及びバッファ層は、電極間に配置されている。図1は一般的な有機薄膜太陽電池に用いられる光電変換素子を表すが,これに限るわけではない。
<活性層>
本発明に係る光電変換素子において、活性層にはp型半導体とn型半導体を含む。光電変換素子では、光が活性層に吸収され、p型半導体とn型半導体の界面で電気が発生し、発生した電気が電極から取り出される。
が混合した層(i層)を有する構造が好ましい。
<p型半導体化合物>
本発明に係るp型半導体化合物は、半導体化合物前駆体に対して例えば過加熱や光照射等の外的刺激を与えることにより、半導体化合物前駆体の化学構造が変化し、p型半導体化合物に変換されるものである。
本発明に係る半導体化合物前駆体とは、本発明の異性体混合物を示す。
本発明に係るn型半導体化合物は、特に限定されないが、例えば、フラーレン化合物、8−ヒドロキシキノリンアルミニウムに代表されるキノリノール誘導体金属錯体、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸ジイミドなどの縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、ターピリジン金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属
錯体、ペリノン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノキサリン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、ビピリジン誘導体、アントラセン、ピレン、ナフタセン、ペンタセンなど縮合多環芳香族の全フッ化物、単層カーボンナノチューブ、ポリキノリン、ポリピリジン、ポリアニリン、ポリ(ベンゾビスイミダゾベンゾフェ
ナントロリン)、ホウ素ポリマー、シアノ置換されたポリフェニレンビニレン等が挙げら
れる。その中でも好ましくは、フラーレン化合物である。これらを一種又は二種以上含んでも良い。
るフラーレンである。mは通常1〜10の整数であり、好ましくは2〜6の整数である。付加
基が複数有する場合は、同一でも良いし、異なっていても良く、直接または置換基を介して環を形成してもよいが、付加基がすべてが水素であるものは含まれない。付加基を複数有する場合は、付加する位置により異性体が存在し得るが、単一の異性体を用いても良いし、複数の異性体の混合物を用いても良い。
、例えば、C 6 0 、C 7 0 、C 7 6 、C 7 8 、C 8 2 、C 8 4 、C 9 0 、C 9 4 、C 9 6 及びこれらよりも多くの炭素を有する高次の炭素クラスターなどが挙げられる
。その中でも、C 6 0 もしくはC 7 0 が好ましく、C 6 0 がさらに好ましい。
本発明に係るR36とは、上記フラーレンに付加される付加基である。具体的には水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、エステル基、カルボキシル基、カルボニル基,アセチル基、スルホニル基,シリル基,ボリル基,ニトリル基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、芳香族基等が挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数2〜20のものが好ましく、具体例としてはビニル基、スチリル基、ジフェニルビニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜20のものが好ましく、具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基など直鎖または分岐のアルコキシ基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、炭素数1〜20のものが好ましく、具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、炭素数2〜20のものが好ましく、具体例としては、フェニルチオ基等が挙げられる。
シリル基としては,具体例としてはトリメチルシリル基,ジメチルフェニル基、トリフェニルシリル基などの置換基としてアルキル基、アリール基を有するシリル基が挙げられる。
芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基,フェナントリル基、ビフェニレニル基、トリフェニレン基,アントリル基、ピレニル基,フルオレニル基,アズレニル基,アセナフテニル基,フルオランテニル基,ナフタセニル基,ペリレニル基,ペンタセニル基,トリフェニレニル基、クオーターフェニル基等の芳香族炭化水素基、ピリジル基、チエニル基、フリル基,ピロール基,オキサゾール基、チアゾール基、オキサジアゾール基、チアジアゾール基,ピラジル基、ピリミジル基、ピラゾイル基、イミダゾイル基,ベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、フェニルカルバゾイル,フェノキサチエニル基,キサンテニル基,ベンゾフラニル基,チアントレニル基,インドリジニル基,フェノキサジニル基,フェノチアジニル基,アクリジニル基,フェナントリジニル基,キノリル基,イソキノリル基,インドリル基,キノキサリニル基等の芳香族複素環基が挙げられる。好ましくは、フェニル基、ナフチル基,フェナントリル基、トリフェニレン基,アントリル基、ピレニル基,フルオレニル基,アセナフテニル基,フルオランテニル基,ペリレニル基,トリフェニレニル基等の芳香族炭化水素基;ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピラゾイル基、キノリル基,イソキノリル基,イミダゾイル基,アクリジニル基,フェナントリジニル基,キノキサリニル基,ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、フェニルカルバゾイル,キサンテニル基,フェノキサジニル基等の芳香族複素環基である。
付加基の好ましい態様としてはフラーレンに下記一般式(VII)及び/又は(VIII)の
部分構造を有するものである。
環を形成してもよい。R37〜R39は上記R36で規定されたものと同様である。
くはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基である。フッ化アルキル基として好ましくは、パーフルオロオクチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロブチル基である。芳香族基は、炭素数3〜10の芳香族炭化水素基あるいは芳香族複素環基であり、好ましくはフェニル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基であり、さらに好ましくはフェニル基、チエニル基である。芳香族基が有していても良い置換基は、炭素数1〜14のアルキル基あるいはフッ化アルキル基あるいはアルコキシ基、炭素数3〜10の芳香族基であり、好ましくは炭素数1〜14のアルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基、n−ブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基である。芳香族基が置換基を有する場合、その数に限定は無いが、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。芳香族基が置換基を複数有する場合、その置換基の種類は異なっていても良いが、好ましくは同一である。
素基あるいは芳香族複素環基であり、好ましくはフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基,ピリミジル基、キノリル基、キノキサリル基であり、さらに好ましくはフェニル基、チエニル基、フリル基である。有していても良い置換基として限定は無いが、好ましくは炭素数1〜14のアルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、エステル基、アリールカルボニル基であり、さらに好ましくはアルコキシ基、エステル基、アリールカルボニル基であり、さらに好ましくはメトキシ基、メチルエステル基、n−ブチルエステル基、ベンゾイル基である。置換基を有する場合、その数に限定は無いが、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1〜2である。置換基が複数の場合、その種類は異なっていても良いが、好ましくは同一である。
の間で結合し環を形成しても良い。R49もしくはR50とR51もしくはR52との間で環を形成する場合における構造は、例えば、一般式(XIV)で示すことができる。芳香族基が縮
合したビシクロ構造のYにおいて、酸素、硫黄、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、メトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシル基あるいは炭素数1〜5の炭化水素基で置換されていてもよい炭素数1又は2のアルキル基である。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、炭素数1〜12の炭化水素基あるいはフッ化アルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、オクチル基、2-プロピルペンチル基、2−エチルヘキシル基
、2-エチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基であり、さらに好ましく
はメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基である。
アルキル基として好ましくは、炭素数1〜8の直鎖アルキル基であり、より好ましくはn−プロピル基である。アルキル基が有しても良い置換基に特に限定は無いが、好ましくはアルコキシカルボニル基である。アルコキシカルボニル基のアルコキシ基は、炭素数1〜14の炭化水素基あるいはフッ化アルキル基であり、好ましくは炭素数1〜14の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、オクチル基、2-プロピルペンチル基、
2−エチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ベンジル基で
あり、さらに好ましくはメチル基、n−ブチル基である。
芳香族基は、炭素数3〜10の芳香族炭化水素基あるいは芳香族複素環基であり、好ましくはフェニル基、ビフェニル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基であり、さらに好ましくはフェニル基、チエニル基である。芳香族基が有していても良い置換基として、好ましくは炭素数1〜14のアルキル基、炭素数1〜14のフッ化アルキル基、炭素数1〜14のアルコキシ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜14のアルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基である。置換基を有する場合、その数に限定は無いが、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。置換基の種類は異なっていても同一でも良く、好ましくは同一である。
なお、フラーレン化合物としては、上記一種の化合物でも複数種の化合物の混合物でもよい。
フラーレン化合物の具体的構造としては、以下のようなものが挙げられる。
本発明に係る光電変換素子において、1対の電極は、いずれか一方が透光性であればよく、両方が透光性であっても構わない。透光性があるとは、太陽光が40%以上透過す程度のものである。又、透明電極の太陽光線透過率が70%以上であることが、透明電極を透過させて活性層に光を到達させるためには、好ましい。なお、光の透過率は、通常の分光光度計で測定可能できる。
本発明に係る光電変換素子は、通常は支持体となる基板を有する。すなわち、基板上に、電極と、半導体層、バッファ層とが形成される。基板の材料(基板材料)は本発明効果を著しく損なわない限り任意である。基板材料の好適な例を挙げると、石英、ガラス、サファイア、チタニア等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂フィルム、塩化ビニル、ポリエチレン等のポリオレフィン、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、アラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリノルボルネン、エポキシ樹脂等の有機材料;紙、合成紙等の紙材料;ステンレス、チタン、アルミニウム等
の金属に、絶縁性を付与するために表面をコート或いはラミネートしたもの等の複合材料等が挙げられる。 ガラスとしてはソーダガラスや青板ガラスや無アルカリガラスなどが
挙げられる。ガラスの材質については、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラスの方が好ましい。
本発明の光電変換素子は、1対の電極、およびその間に配置された半導体層の他に、さらにバッファ層を1以上有することができる。バッファ層としては、正孔取り出し層及び電子取り出し層に分類することができ、それぞれ、半導体層と電極の間に設けることができる。
電子取り出し層の材料は、電子取り出し層には,p半導体化合物とn半導体化合物を含む半導体層から電極(負極)へ電子の取り出し効率を向上させることが可能な材料であれば特に限定されない。具体的には、バソキュプロイン(BCP)または、バソフェナントレン(Bphen)、(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)、ホウ素化合物、オキサジアゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物(NTCDA)、ペリレンテトラカルボン酸無水物(PTCDA)、ホスフィンオキサイド化合物、ホスフィンスルフィド化合物が挙げられる。その中でも好ましくは、アリール基で置換されたホスフィンオキサイド化合物、アリール基で置換されたホスフィンスルフィド化合物であり、より好ましくは、トリアリールホスフィンオキサイド化合物、トリアリールホスフィンスルフィド化合物、ジアリールホスフィンオキシドユニットを2つ以上有する芳香族炭化水素化合物、ジアリールホスフィンスルフィドユニットを2つ以上有する芳香族炭化水素化合物、フッ素原子もしくはパーフルオロアルキル基で置換されたアリールからなるトリアリールホスフィンオキサイド化合物、ジアリールホスフィンオキシドユニットを2つ以上有する芳香族炭化水素化合物である。上記材料に加えてアルカリ金属又はアルカリ土類金属をドープしてもよい。
池素子に用いた場合、使用温度範囲でバッファ層材料がアモルファス状態と結晶状態に変化し、状態が変化することによりバッファ層としての安定性がなくなる。ガラス転移温度が低すぎると、太陽電池素子に用いた場合、使用温度範囲でバッファ層材料が結晶状態になりやすく、バッファ層の欠陥ができる可能性がある。ガラス転移温度は公知の方法で測定すれば良く、たとえばDSC法が挙げられる。
<太陽電池>
[太陽電池モジュール]
本発明の光電変換素子は、太陽電池素子として薄膜太陽電池として使用されることが好ましい。
耐候性保護フィルム1は天候変化から太陽電池素子6を保護するフィルムである。
太陽電池素子6の構成部品のなかには、温度変化、湿度変化、自然光、風雨による侵食などにより劣化するものがある。そこで、耐候性保護フィルム1で太陽電池素子6を覆うことにより、太陽電池素子6等を天候変化などから保護し、発電能力を高く維持するようにしている。
また、耐候性保護フィルム1は、太陽電池素子6の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、特に好ましくは95%である。
ができるものであれば任意である。その材料の例を挙げると、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリル系樹脂、各種ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。
耐候性保護フィルム1の厚みは特に規定されないが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。
耐候性保護フィルム1は、薄膜太陽電池14においてできるだけ外側に設けることが好ましい。薄膜太陽電池14の構成部材のうちより多くのものを保護できるようにするためである。
紫外線カットフィルム2は紫外線の透過を防止するフィルムである。
薄膜太陽電池14の構成部品のなかには紫外線により劣化するものがある。また、ガスバリアフィルム3,9などは種類によっては紫外線により劣化するものがある。そこで、紫外線カットフィルム2を薄膜太陽電池14の受光部分に設け、紫外線カットフィルム2で太陽電池素子6の受光面6aを覆うことにより、太陽電池素子6及び必要に応じてガスバリアフィルム3,9等を紫外線から保護し、発電能力を高く維持することができるようになっている。
また、紫外線カットフィルム2は、太陽電池素子6の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、特に好ましくは95%以上である。
ム2が融解する可能性がある。
紫外線カットフィルム2を構成する材料は、紫外線の強度を弱めることができるものであれば任意である。その材料の例を挙げると、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、エステル系の樹脂に紫外線吸収剤を配合して成膜したフィルムなどが挙げられる。また、紫外線吸収剤を樹脂中に分散あるいは溶解させたものの層(以下、適宜「紫外線吸収層」という)を基材フィルム上に形成したフィルムを用いても良い。
基材フィルムの材質は特に限定されないが、耐熱性、柔軟性のバランスが良好なフィルムが得られる点で、例えばポリエステルが挙げられる。
界面活性剤としては、公知の界面活性剤(カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤)を用いることができる。中でも、シリコン系界面活性剤またはフッ素系界面活性剤が好ましい。なお、界面活性剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
紫外線カットフィルム2の具体的な商品の例を挙げると、カットエース(MKVプラス
ティック株式会社)などが挙げられる。
紫外線カットフィルム2の厚みは特に規定されないが、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで紫外線の吸収が高まる傾向にあり、薄くすることで可視光の透過率を増加させられる傾向にある。
ただし、太陽電池素子6の受光面6aを覆う位置以外の位置にも紫外線カットフィルム2が設けられていてもよい。
[ガスバリアフィルム3]
ガスバリアフィルム3は水及び酸素の透過を防止するフィルムである。
ガスバリアフィルム3に要求される防湿能力の程度は、太陽電池素子6の種類などに応じて様々である。例えば、太陽電池素子6が化合物半導体系太陽電池素子である場合には、単位面積(1m2)の1日あたりの水蒸気透過率が、1×10−1g/m2/day以下であることが好ましく、1×10−2g/m2/day以下であることがより好ましく、1×10−3g/m2/day以下であることが更に好ましく、1×10−4g/m2/day以下であることが中でも好ましく、1×10−5g/m2/day以下であることがとりわけ好ましく、1×10−6g/m2/day以下であることが特に好ましい。また、太陽電池素子6が有機太陽電池素子である場合には、単位面積(1m2)の1日あたりの水蒸気透過率が、1×10−1g/m2/day以下であることが好ましく、1×10−2g/m2/day以下であることがより好ましく、1×10−3g/m2/day以下であることが更に好ましく、1×10−4g/m2/day以下であることが中でも好ましく、1×10−5g/m2/day以下であることがとりわけ好ましく、1×10−6g/m2/day以下であることが特に好ましい。水蒸気が透過しなければしないほど、太陽電池素子6及び当該素子6のZnO:Al等の透明電極の水分との反応に起因する劣化が抑えられるので、発電効率が上がると共に寿命が延びる。
atm以下であることが中でも好ましく、1×10−5cc/m2/day/atm以下であることがとりわけ好ましく、1×10−6cc/m2/day/atm以下であることが特に好ましい。酸素が透過しなければしないほど、太陽電池素子6及び当該素子6のZnO:Al等の透明電極の酸化による劣化が抑えられる。
以下、ガスバリアフィルム3の構成について、例を挙げて説明する。
一つ目の例は、プラスチックフィルム基材に無機バリア層を配置したフィルムである。この際、無機バリア層は、プラスチックフィルム基材の片面のみに形成してもよいし、プラスチックフィルム基材の両面に形成してもよい。両面に形成するときは、両面に形成する無機バリア層の数が、それぞれ一致していていもよく、異なっていてもよい。
ガスバリアフィルム3に使用されるプラスチックフィルム基材は、上記の無機バリア層及びポリマー層を保持しうるフィルムであれば特に制限はなく、ガスバリアフィルム3の使用目的等から適宜選択することができる。
プラスチックフィルム基材の材料の例を挙げると、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、アクリロイル化合物が挙げられる。また、スピロビインダン、スピロビクロマンを含む縮合ポリマーを用いるのも好ましい。ポリエステル樹脂の中でも、二軸延伸を施したポリエチレンテレフタレート(PET)、同じく二軸延伸したポリエチレンナフタレート(PEN)は、熱的寸度安定性に優れるため、プラスチックフィルム基材として好ましく用いられる。
プラスチックフィルム基材の厚みは特に規定されないが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。
(無機バリア層)
無機バリア層は通常は金属酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物により形成される層である。なお、無機バリア層を形成する金属酸化物、窒化物及び酸化窒化物は、1種でもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
無機バリア層の成膜方法に制限は無いが、一般的にスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などで行うことができる。例えばスパッタリング法では1種類のあるいは複数の金属ターゲットと酸素ガスを原料とし、プラズマを用いた反応性スパッタ方式で形成することができる。
ポリマー層にはいずれのポリマーでも使用することができ、例えば真空チャンバー内で成膜できるものも用いることができる。なお、ポリマー層を構成するポリマーは、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
前記ポリマーを与える化合物としては多種多様なものを用いることができるが、例えば以下の(i)〜(vii)のようなものが例示される。なお、モノマーは1種を用いてもよ
く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
が挙げられる。これにより得られるポリマーは重付加ポリマーである。重付加ポリマーとしては、例えば、ポリウレタン(ジイソシアナート/グリコール)、ポリ尿素(ジイソシアナート/ジアミン)、ポリチオ尿素(ジチオイソシアナート/ジアミン)、ポリチオエーテルウレタン(ビスエチレンウレタン/ジチオール)、ポリイミン(ビスエポキシ/第一アミン)、ポリペプチドアミド(ビスアゾラクトン/ジアミン)、ポリアミド(ジオレフィン/ジアミド)などが挙げられる。
また、単官能アクリレートモノマーとしては、例えば脂肪族アクリレートモノマー、脂環式アクリレートモノマー、エーテル系アクリレートモノマー、環状エーテル系アクリレートモノマー、芳香族系アクリレートモノマー、水酸基含有アクリレートモノマー、カルボキシ基含有アクリレートモノマー等があるが、いずれも用いることができる。
(vii)例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、
イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらは、エチレンとの共重合体を構成させ、この共重合体をポリマーとして使用できる。さらに、これらの混合物、あるいはグリシジルエーテル化合物を混合した混合物、さらにはエポキシ化合物との混合物もポリマーとして用いることができる。
塗布法でポリマー層を形成する場合、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンフローコート、スプレーコート、バーコート等の方法を用いることができる。また、ポリマー層形成用の塗布液をミスト状で塗布するようにしてもよい。この場合の液滴の平均粒径は適切な範囲に調整すればよく、例えば重合性モノマーを含有する塗布液をミスト状でプラスチックフィルム基材上に成膜して形成する場合には、液滴の平均粒径は5μm以下、好ましくは1μm以下である。
ポリマー層の厚みについては特に限定はないが、通常10nm以上であり、また、通常5000nm以下、好ましくは2000nm以下、より好ましくは1000nm以下である。ポリマー層の厚みを厚くすることで、厚みの均一性が得やすくなり無機バリア層の構造欠陥を効率よくポリマー層で埋めることができ、バリア性が向上する傾向にある。また、ポリマー層の厚みを薄くする事で、曲げ等の外力によりポリマー層自身がクラックを発生しにくくなるためバリア性が向上しうる。
なお、ガスバリアフィルム3は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。また、ガスバリアフィルム3は単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
ゲッター材フィルム4は水分及び/又は酸素を吸収するフィルムである。太陽電池素子6の構成部品のなかには前記のように水分で劣化するものがあり、また、酸素によって劣化するものもある。そこで、ゲッター材フィルム4で太陽電池素子6を覆うことにより、太陽電池素子6等を水分及び/又は酸素から保護し、発電能・BR>ヘを高く維持するよう
にしている。
くは0.5mg/cm2以上、より好ましくは1mg/cm2以上である。この数値が高いほど水分吸収能力が高く太陽電池素子6の劣化を抑制しうる。また、上限に制限は無いが、通常10mg/cm2以下である。
また、ゲッター材フィルム4が酸素を吸収することにより、ガスバリアフィルム3,9等で太陽電池素子6を被覆した場合に、ガスバリアフィルム3,9及びシール材11で形成される空間に僅かに浸入する酸素をゲッター材フィルム4が捕捉して酸素による太陽電池素子6への影響を排除できる。
なお、ゲッター材フィルム4は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。また、ゲッター材フィルム4は単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
ゲッター材フィルム4は、ガスバリアフィルム3,9及びシール材11で形成される空間内であればその形成位置に制限は無いが、太陽電池素子6の正面(受光面側の面。図2では下側の面)及び背面(受光面とは反対側の面。図2では上側の面)を覆うことが好ましい。薄膜太陽電池14においてはその正面及び背面が他の面よりも大面積に形成されることが多いため、これらの面を介して水分及び酸素が浸入する傾向があるからである。この観点から、ゲッター材フィルム4はガスバリアフィルム3と太陽電池素子6との間に設けることが好ましい。本実施形態ではゲッター材フィルム4が太陽電池素子6の正面を覆
い、後述するゲッター材フィルム8が太陽電池素子6の背面を覆い、ゲッター材フィルム4,8がそれぞれ太陽電池素子6とガスバリアフィルム3,9との間に位置するようになっている。なお、後述するバックシート10としてアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フィルムを接着したシートなど防水性の高いシートを用いる場合は、用途によりゲッター材フィルム8及び/又はガスバリアフィルム9を用いなくてもよい。
封止材5は、太陽電池素子6を補強するフィルムである。太陽電池素子6は薄いため通常は強度が弱く、ひいては薄膜太陽電池の強度が弱くなる傾向があるが、封止材5により強度を高く維持することが可能である。
また、封止材5は、薄膜太陽電池14の強度保持の観点から強度が高いことが好ましい。
また、封止材5は、太陽電池素子6の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率は、通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上、中でも好ましくは85%以上、とりわけ好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、その中でも特に好ましくは97%以上である。太陽光をより多く電気エネルギーに変換するためである。
しかし、EVA樹脂の架橋処理には1〜2時間程度の比較的長時間を要するため、薄膜太陽電池14の生産速度および生産効率を低下させる原因となる場合がある。また、長期間使用の際には、EVA樹脂組成物の分解ガス(酢酸ガス)またはEVA樹脂自体が有する酢酸ビニル基が、太陽電池素子6に悪影響を与えて発電効率が低下させる場合がある。そこで、封止材5としては、EVAフィルムの他に、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体のフィルムを用いることもできる。この共重合体としては、例えば、下記成分1および成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物が挙げられる。
・成分2:軟質プロピレン系共重合体が、30重量部以上、好ましくは50重量部以上であり、また、通常100重量部以下、好ましくは90重量部以下。
なお、成分1および成分2の合計量は100重量部である。上記のように、成分1および成分2が好ましい範囲にあると、封止材5のシートへの成形性が良好であるとともに、得られる封止材5の耐熱性、透明性および柔軟性が良好となり、薄膜太陽電池14に好適である。
成分1および成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物の融点は、通常100℃以上、好ましくは110℃以上である。また通常140℃以下、好ましくは135℃以下である。
/cm
3以下が好ましく、0.95g/cm3以下がより好ましく、0.94g/cm3以下がさらに好ましい。
この封止材5においては、上記成分1および成分2に、プラスチックなどに対する接着促進剤としてカップリング剤を配合することが可能である。カップリング剤は、シラン系、チタネート系、クロム系の各カップリング剤が好ましく用いられ、特にシラン系のカップリング剤(シランカップリング剤)が好適に用いられる。
また、上記カップリング剤は、有機過酸化物を用いて、当該熱可塑性樹脂組成物にグラフト反応させてもよい。この場合、熱可塑性樹脂組成物(成分1および成分2の合計量)100重量部に対して、上記カップリング剤を0.1〜5重量部含むことが望ましい。シラングラフト化された熱可塑性樹脂組成物を用いても、ガラス、プラスチックに対して、シランカップリング剤ブレンドと同等以上の接着性が得られる。
また、封止材5としてエチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体を用いることもできる。この共重合体としては、下記に示す成分Aおよび成分Bからなる封止材用樹脂組成物と基材とを積層してなる、ホットタック性が5〜25℃のラミネートフィルムが例示される。
・成分B:以下の(a)〜(d)の性状を有するエチレンとα−オレフィンとの共重合体。
(a)密度が0.86〜0.935g/cm3。
(b)メルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分。
(d)温度上昇溶離分別(TREF)による積分溶出量が、90℃のとき90%以上である。
成分Aと成分Bとの配合割合(成分A/成分B)は、重量比で、通常50/50以上、
好ましくは55/45以上、より好ましくは60/40以上であり、また、通常99/1以下、好ましくは90/10以下、より好ましくは85/15以下である。成分Bの配合量を多くすることで透明性やヒートシール性が高まる傾向にあり、成分Bの配合量を少なくすることでフィルムの作業性が高まる傾向にある。
封止材用樹脂組成物の密度は、0.80g/cm3以上が好ましく、0.85g/cm3以上がより好ましく、また、0.98g/cm3以下が好ましく、0.95g/cm3以下がより好ましく、0.94g/cm3以下がさらに好ましい。なお、密度の測定と評価は、JIS K7112に準拠する方法によって実施することができる。
上述した封止材5は、材料由来の分解ガスを発生することがないため、太陽電池素子6への悪影響がなく、良好な耐熱性、機械強度、柔軟性(太陽電池封止性)および透明性を有する。また、材料の架橋工程を必要としないため、シート成形時および薄膜太陽電池100の製造時間が大きく短縮できるとともに、使用後の薄膜太陽電池14のリサイクルも容易となる。
封止材5の厚みは、通常2μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また、通常500μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは100μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まりまた光線透過率が高まる傾向にある。
[太陽電池素子6]
太陽電池素子6は、前述の光電変換素子と同様である。
太陽電池素子6は、薄膜太陽電池14の1個あたり1個だけを設けてもよいが、通常は2個以上の太陽電池素子6を設ける。具体的な太陽電池素子6の個数は任意に設定すればよい。太陽電池素子6を複数設ける場合、太陽電池素子6はアレイ状に並べて設けられていることが多い。
接続された一群の太陽電池素子6から生じた電気を端子(図示せず)から取り出すようになっていて、この際、電圧を高めるため通常は太陽電池素子は直列に接続される。
このように太陽電池素子6同士を接続する場合には、太陽電池素子6間の距離は小さいことが好ましく、ひいては、太陽電池素子6と太陽電池素子6との間の隙間は狭いことが好ましい。太陽電池素子6の受光面積を広くして受光量を増加させ、薄膜太陽電池14の発電量を増加させるためである。
封止材7は、上述した封止材5と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他は封止材7と同様のものを同様に用いることができる。
また、太陽電池素子6よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。
ゲッター材フィルム8は、上述したゲッター材フィルム4と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他はゲッター材フィルム4と同様のものを同様に必要に応じて用いることができる。
また、太陽電池素子6よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。また使用する水分あるいは酸素吸収剤をゲッター材フィルム4よりも多く含有するフィルムを用いることも可能となる。このような吸収剤としては、水分吸収剤としてCaO、BaO、Zr−Al−BaO、酸素の吸収剤として活性炭、モレキュラーシーブなどが挙げられる。
ガスバリアフィルム9は、上述したガスバリアフィルム3と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他はガスバリアフィルム9と同様のものを同様に必要に応じて用いることができる。
また、太陽電池素子6よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。
バックシート10は、上述した耐候性保護フィルム1と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他は耐候性保護フィルム1と同様のものを同様に用いることができる。また、このバックシート10が水及び酸素を透過させ難いものであれば、バックシート10をガスバリア層として機能させることも可能である。
(i)バックシート10としては、強度に優れ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性に優れた各種の樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂のシートを使用することができる。これらの樹脂のシートの中でも、フッ素系樹脂、環状ポリ
オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂のシートを使用することが好ましい。なお、これらは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(iii)バックシート10としては、例えばアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フイルムを
接着した防水性の高いシートを用いても良い。フッ素系樹脂としては、例えば、一弗化エチレン(商品名:テドラー,デュポン社製)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。なお、フッ素系樹脂は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
基材フィルムとしては、基本的には、無機酸化物の蒸着膜等との密接着性に優れ、強度に優れ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性に優れた各種の樹脂のフィルムを使用することができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。中でも、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、または、ポリエステル系樹脂のフィルムを使用することが好ましい。
基材フィルムの膜厚としては、通常12μm以上、好ましくは20μm以上であり、また、通常300μm以下、好ましくは200μm以下である。
無機酸化物の蒸着膜としては、基本的に金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使用可能である。例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、の酸化物の蒸着膜を使用することができる。この際、酸化ケイ素としては例えばSiOx(x=1.0〜2.0)を用いることができ、酸化アルミニウムとしては例えばAlOx(x=0.5〜1.5)を用いることができる。
無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、通常50Å以上、好ましくは100Å以上であり、また、通常4000Å以下、好ましくは1000Å以下である。
蒸着膜の作製方法としては、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いることができる。具体例を挙げると、基材フィルムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスを原料とし、キャリヤーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体;プロピレンと他のモノマー(例えばα−オレフィン等)との共重合体を使用することができる。また、ポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクチック重合体を用いることもできる。
ポリプロピレン系樹脂の融点は通常164℃〜170℃であり、比重は通常0.90〜0.91であり、分子量は通常10万〜20万である。
・接着剤
基材フィルムにポリプロピレン系樹脂フィルムを積層する場合には、通常はラミネート用接着剤を用いる。これにより、基材フィルムとポリプロピレン系樹脂フィルムとはラミネート用接着剤層を介して積層されることになる。
上記の接着剤は、例えば、ロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、その他等のコート法、あるいは、印刷法等によって施すことができる。そのコーティング量としては、乾燥状態で0.1g/m2〜10g/m2が望ましい。
シール材11は、上述した耐候性保護フィルム1、紫外線カットフィルム2、ガスバリアフィルム3、ゲッター材フィルム4、封止材5、封止材7、ゲッター材フィルム8、ガスバリアフィルム9及びバックシート10の縁部をシールして、これらのフィルムで被覆された空間内に湿気及び酸素が浸入しないようにシールする部材である。
なお、シール材11は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。
シール材11は、少なくともガスバリアフィルム3,9の縁部をシールできる位置に設ける。これにより、少なくともガスバリアフィルム3,9及びシール材11で囲まれた空間を密閉し、この空間内に湿気及び酸素が侵入しないようにすることができる。
即ち、例えば封止材5の硬化が進行する途中で、半硬化状態の薄膜太陽電池14を前記ラミネート装置から取り出し、太陽電池素子6の外周部であって耐候性保護シート1とバックシート10との間の部分に液状のポリマーを注入し、このポリマーを封止材5と共に硬化させればよい。また、封止材5の硬化が終了した後にラミネート装置から取り出して単独で硬化させてもよい。なお、前記のポリマーを架橋・硬化させるための温度範囲は通常130℃以上、好ましくは140℃以上であり、通常180℃以下、好ましくは170℃以下である。
本実施形態の薄膜太陽電池14は、通常、膜状の薄い部材である。このように膜状の部材として薄膜太陽電池14を形成することにより、薄膜太陽電池14を建材、自動車、インテリア等に容易に設置できるようになっている。薄膜太陽電池14は、軽く、割れにくく、従って安全性の高い太陽電池が得られ、また曲面にも適用可能であるため更に多くの用途に使用しうる。薄くて軽いため輸送や保管など流通面でも好ましい。更に、膜状であるためロール・トゥ・ロール式の製造が可能であり大幅なコストカットが可能である。
μm以下、好ましくは2000μm以下、より好ましくは1500μm以下である。
[製造方法]
本実施形態の薄膜太陽電池14の製造方法に制限は無いが、例えば、耐候性保護フィルム1とバックシート10との間に、1個又は2個以上の太陽電池素子6を直列または並列接続したものを、紫外線カットフィルム2、ガスバリアフィルム3,9、ゲッター材フィルム4,8及び封止材5,7と共に一般的な真空ラミネート装置でラミネートすることで製造できる。この際、加熱温度は通常130℃以上、好ましくは140℃以上であり、通常180℃以下、好ましくは170℃以下である。また、加熱時間は通常10分以上、好ましくは20分以上であり、通常100分以下、好ましくは90分以下である。圧力は通常0.001MPa以上、好ましくは0.01MPa以上であり、通常0.2MPa以下、好ましくは0.1MPa以下である。圧力をこの範囲とすることで封止を確実に行い、かつ、端部からの封止材5,7がはみ出しや過加圧による膜厚低減を抑え、寸法安定性を確保しうる。
上述した薄膜太陽電池14の用途に制限はなく任意である。例えば、図3に模式的に示すように、何らかの基材12上に薄膜太陽電池14を設けた太陽電池モジュール13を用意し、これを使用場所に設置して用いればよい。具定例を挙げると、基材12として建材用板材を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池14を設けて太陽電池モジュール13として太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルを建物の外壁等に設置して使用すればよい。
1.建築用途
1.1ハウス屋根材として太陽電池
基材として屋根用板材等を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池を設けて太陽電池ユニットとして太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルをハウスの屋根の上に設置して使用すればよい。また、基材として瓦を直接用いることもできる。本発明の太陽電池が柔軟性を有するという特性を生かし、瓦の曲線に密着させることができるので好適である。
ビルの屋上に取り付けることもできる。基材上に薄膜太陽電池を設けた太陽電池ユニットを用意し、これをビルの屋上に設置することもできる。この時基材とともに防水シートを併用し、防水作用を有するのが望ましい。さらに、本発明の薄膜太陽電池が柔軟性を有
するという特性を生かし、平面ではない屋根、例えば折半屋根に密着させることもできる。この場合も防水シートを併用するのが望ましい。
エントランスや吹き抜け部分に外装として本発明の薄膜太陽電池を用いることもできる。何らかのデザイン処理を施されたエントランス等は曲線が用いられている場合が多く、そのような場合において本発明の薄膜太陽電池の柔軟性が生かされる。またエントランス等ではシースルーである場合があり、このような場合には、有機太陽電池の緑色系の色合いが、環境対策が重要視される時代において意匠的な美観も得られるので好適である。
基材として建材用板材を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池を設けて太陽電池ユニットとして太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルを建物の外壁等に設置して使用すればよい。また、カーテンウオールに設置することもできる。その他、スパンドレルや方立等への取り付けも可能である。
1.5窓
また、シースルーの窓に使用することもできる。有機太陽電池の緑色系の色合いが、環境対策が重要視される時代において意匠的な美観も得られるので好適である。
その他建築の外装としてひさし、ルーバー、手摺等にも使用できる。このような場合においても、本発明の薄膜太陽電池の柔軟性が、これら用途にとり好適である。
2.内装
本発明の薄膜太陽電池はブラインドのスラットに取り付けることもできる。本発明の薄膜太陽電池は軽量であり、柔軟性に富むことから、このような用途が可能となる。また、内容用窓についても有機太陽電池素子がシースルーである特性を生かし使用することができる。
蛍光灯などの照明光を活用する植物工場の設置件数は増えているが,照明に掛かる電気代や光源の交換費用などによって栽培コストを引き下げにくいというのが現状である。そこで本発明の薄膜太陽電池を野菜工場に設置し、LEDまたは蛍光灯と組み合わせた照明システムを作製することができる。
また、野菜等を一定温度で輸送するリーファー・コンテナ (reefer container)の屋根や側壁に本発明の太陽電池を用いることもできる。
本発明の薄膜太陽電池は、駐車場の外壁や高速道路の遮音壁や浄水場の外壁等にも用いることができる。
5.自動車
本発明の薄膜太陽電池は、自動車のボンネット、ルーフ、トランクリッド、ドア、フロントフェンダー、リアフェンダー、ピラー、バンパー、バックミラーなどの表面に用いる
ことができる。得られた電力は走行用モータ、モータ駆動用バッテリー、電装品及び電装品用バッテリーのいずれに供給することができる。太陽電池パネルにおける発電状況と該走行用モータ、該モータ駆動用バッテリー、該電装品及び該電装品用バッテリーにおける電力使用状況とに合わせて選択する制御手段とを備えることで、得られた電力が適正にかつ効率的に使用することができる
前記の場合、基材12の形状に制限はないが、通常は板材を使用する。また、基材12の材料、寸法等は、その使用環境に応じて任意に設定すればよい。
<合成例1>
(Dimethylbicyclopyrrole誘導体の製造)
窒素雰囲気下、冷却器を備えた500mLの4ツ口フラスコにEthyl-4,7-dihydro-8,8-dimethyl-4,7-ethano-2Hisoindole-1-carboxylate 5.00g (20.4mmol)と
あらかじめ乳鉢ですりつぶした水酸化ナトリウム6.25g(150mmol)をエチレングリコール150mLに溶解し、溶媒を脱気し窒素置換した。反応容器を遮光し、170℃、60分撹拌し、室温に冷却した。反応溶液を300mL氷水に投入し、クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムを添加して乾燥した。粉体をろ過後、ろ液を減圧濃縮した。得られたオイルを昇華精製し、Dimethylbicyclopyrrole誘導体を2.54g(14.7mmol,72%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.46 (br s, 1H), 6.54 (m, 1H), 6.48 (m, 1H), 6.47 (m,
1H), 6.41 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 3.22 (d, 1H, J = 5.9 Hz), 1.41 (dd, 1H, J = 11.5, 2.7 Hz), 1.24 (dd, 1H, J = 11.5, 2.7 Hz), 1.04 (s, 3H), and 0.72 (s, 3H).
(ビシクロポルフィリン化合物異性体混合物の製造)
実施例1で合成したDimethylbicyclopyrrole誘導体3.81g(22mmol)をクロロホルム(アミレン含有)400mLに溶解し、これに窒素雰囲気下で850mgのパラホルムアルデヒドを添加し、ついでp−トルエンスルホン酸一水和物200mgを添加し、室温で5時間撹拌した。続いてp−クロラニル2.17gを添加してさらに5時間撹拌した。反応液を水に注入し、有機層を分離して飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。粉体をろ過後、ろ液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルム溶媒としてまずアルミナのカラムクロマトグラフィー
で精製し、ついでシリカゲルクロマトグラフィーで酢酸エチル/クロロホルムで精製することで、目的の位置異性体から構成されるビシクロポルフィリン化合物の混合物が2.44g(3.30mmol,60%)得られた(以後、混合物Aと表記する)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.26-10.33 (m, 4H), 7.11-7.26 (m, 8H), 5.63 (m, 4H),
5.12-5.16 (m, 4H), 2.06-2.11 (m, 4H), 1.75-1.88 (m, 4H), 1.55-1.56 (m, 12H), 0.59-0.80 (m, 12H), and -4.63 (br s, 2H).
Tetrakis(dimethylbicyclo[2.2.2]octadiene)porphyrin(化合物B)の製造
特開2007−224019の[0100]〜[0103]の記載を元に合成した。得られた無金属ビシクロポルフィリン化合物Tetrakis(dimethylbicyclo[2.2.2]octadiene)porphyrinを化合物Bと記す。合成例2と同様に以下に各種分析結果を示す。LC分析結果については表1に記す。質量分析(FAB−MS法)により、目的物の質量と一致するm/z:736[M+]を検出した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.27 (s, 4H), 7.16 (m, 8H), 5.62 (m, 4H), 5.12 (d, 1H, J = 5.9 Hz), 2.09 (dd, 4H, J = 11.7, 2.4 Hz), 1.84 (m, 4H), 1.56 (s, 12H), 0.75 (s, 12H), and -4.66 (br s, 2H).
Tetrakis(bicyclo[2.2.2]octadiene)porphyrinの製造
特開2003−304014の[0060]〜[0066]の記載を元に合成した。得られた化合物を化合物Cと記す。LC分析結果については表1に記す。質量分析(FAB−MS法)により、目的物の質量と一致するm/z:623[M++1]を検出した。δ 10.40
(m, 4H), 7.20 (m, 8H), 5.81 (m, 8H), 2.24 (m, 8H), and -4.80 (br s, 2H).
POPy2の合成例
,CH2Cl2(関東化学)300mL,アセトン(関東化学)100mLに溶かし,過酸化水素水(和光純薬:30%溶液10mL)を加え,室温で30分撹拌した。反応溶液
に水30mLを加え600mLまで濃縮後,ろ過することにより,目的物(POPy2)を7.5g得た。
フラーレン化合物Aの合成
[中間体1]
クロロメチル(2−メトキシフェニル)ジメチルシラン,(o-An)Me2SiCH2Cl
0℃で3時間攪拌した。室温に戻し、ゆっくりと水を加えた。酢酸エチルで抽出し、食塩水洗浄後、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過し、減圧下濃縮した。得られた液体を減圧蒸留することにより、目的物(クロロメチル(2−メトキシフェニル)ジメチルシラン,(o-An)Me2SiCH2Cl)を無色液体として収率 52% (11.2 g, 0.0522 mol)で得た。
1−(ジメチルフェニルシリルメチル)―1,9−ジヒドロ(C60-Ih)[5,6]フラーレン
,C60(CH2SiMe2Ph)H
窒素で復圧した。ここに、中間体1の製造で得られたクロロメチル(2−メトキシフェニル)ジメチルシラン(PhMe2SiCH2MgCl、9.80 mL, 0.850 M, 8.33 mmol)のTHF溶液を25℃
で加えた。10分間攪拌した後,脱気した飽和塩化アンモニウム水溶液 (1.0 mL) を加え攪拌した。得られた溶液を濃縮した後,トルエン (200 mL)に溶解させ, シリカゲルろ過カ
ラムを通した後、濃縮した。メタノール(約100~200 mL)を加え,再沈させることにより茶色の固体を得た。得られた固体をHPLC (Buckyprep column, eluent: toluene/2-propanol
= 7/3) 分取することにより,目的物である1−(ジメチルフェニルシリルメチル)―1,9−ジヒドロ(C60-Ih)[5,6]フラーレン(C60(CH2SiMe2Ph)H, 1.99 g, 2.28 mmol, 82% isolated yield, analytically pure)を得た。
のTHF溶液を25 °Cで加えた。10分間攪拌した後,中間体1の製造で得られたクロロメ
チル(2−メトキシフェニル)ジメチルシラン((o-An)Me2SiCH2Cl, 5.03g, 23.4 mmol)とヨウ化カリウムを加え110℃で17時間攪拌した。得られた溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液1.0 mL を加え,濃縮した。得られた粗生成物にトルエン (100 mL)を加え,ろ過濃縮した後,メタノール (ca. 50~100 mL) を加え,再沈を行った。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (eluent: CS2/hexane = 1/1) 精製に供し、続いてHPLC分取 (Buckyprep column, eluents: toluene/2-propanol = 7/3)精製を行うことにより,目的物(フラーレン化合物A)(C60(CH2SiMe2Ph)[CH2SiMe2(o-An)], 0.810 g, 0.772 mmol, 66% isolated yield) を得た。
フラーレン化合物Bの合成
で合成を行った。
<ビシクロポルフィリン化合物の溶解度測定>
混合物A、化合物B、化合物Cの溶解度は以下のように測定した。まず、それぞれの混合物もしくは化合物と溶媒とを25℃において混合した。この時用いた溶媒の量は、25℃において溶解していることが確認できる最少量とした。その後、25℃で1時間静置して析出が無いことを確認し、この時の溶液の濃度を概溶媒に対する溶解度とした。析出がみられた場合は、溶解するまでさらに溶媒を加え、最終的に溶解が確認できた時点の概溶液の濃度を溶解度とし、その結果を表2に示した。
光電変換素子半導体層形成用組成物の保存安定性は、以下のように判断した。上記で合成したビシクロポルフィリン化合物をそれぞれ表3に規定する溶媒と濃度で25℃において混合し溶液を調整した。
概溶液をよく混合後、軽く振り混ぜ、1時間静置して目視により固体析出が無いことが確認できたものを全溶解可、そうでないものを否とした。溶液をさらに2日間、7日間、20日間それぞれ静置し、固体析出の有無を目視確認した。以上の結果を表3に示す。
混合物Aを含むトルエン溶液を用いた塗布変換型有機薄膜太陽電池
ITO電極がパターニングされたガラス基板上に、正孔取り出し層としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)水性分散液(エイチ・シー・スタルク社製 商品名「CLEVIOUSTM PVP AI4083」)をスピンコ
ートにより塗布した後、当該基板を120℃のホットプレート上で大気中10分間、加熱処理を施した。その膜厚は約30nmであった。
次に、トルエンにフラーレン化合物Aを1.0重量%溶解した液を調整し、ろ過し、窒素雰囲気下で得られたろ液を3000rpmでスピンコートし、120℃で5分間加熱処理を施した。これによって、混合物層上にフラーレン化合物Aの層を形成した。
、ソースメーター(ケイスレー社製,2400型)にて、ITO電極とアルミニウム電極と間における電流−電圧特性を測定した。光電変換素子の光電変換効率(PCE)と、光電変換素子間(多重度 4)のバラツキを評価するために、光電変換素子の光電変換効率における変動係数(CV, 標準偏差/平均値, %)を、表4に記載した。
化合物Bを含むトルエン溶液を用いた塗布変換型有機薄膜太陽電池
実施例1において、混合物Aの代わりに合成例7で得られた化合物Bを用い、フラーレン化合物Aの代わりにフラーレンBを用いた以外は同様にして、光電変換素子を作製しようと試みたが、トルエンに対する化合物Bの溶解度が0.1重量%未満にとどまったため、p型半導体の層を成膜するには不十分であり、変換効率測定には至らなかった。
化合物Bを含むクロロホルム/モノクロロベンゼン混合溶液を用いた塗布変換型有機薄膜太陽電池
比較例1において、トルエンの代わりにクロロホルム:モノクロロベンゼン=1:2(重量比)混合溶媒を用いた以外は、同様にして、光電変換素子を作製しようと試みたが、概混合溶媒に対する化合物Bの溶解度が0.2重量%未満であったため、p型半導体の層を成膜するには不十分であり、変換効率測定には至らなかった。
化合物Cを含むクロロホルム/モノクロロベンゼン混合溶液を用いた塗布変換型有機薄膜太陽電池
実施例1において、p型半導体の層を形成する際に用いる混合物Aの代わりに合成例4で得られた化合物Cを用い、トルエンの代わりにクロロホルム:モノクロロベンゼン=1:2(重量比)混合溶液を溶媒として用いた以外は、同様にして光電変換素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。光電変換素子の光電変換効率と光電変換効率における変動係数を、表4に記載した。
化合物Cを含むトルエン溶液を用いた塗布変換型有機薄膜太陽電池
実施例1において、p型半導体の層を形成する際に用いる混合物Aの代わりに合成例4で得られた化合物Cを用いた以外は、同様にして、光電変換素子を作製しようと試みたが、トルエンに対する化合物Cの溶解度が0.2重量%未満であったため、p型半導体の層を成膜するには不十分であり、変換効率測定には至らなかった。
101 透明電極
102,106 バッファー層
103 p型半導体
104 p型半導体、n型半導体混合層
105 n型半導体
107 対向電極
1 耐候性保護フィルム
2 紫外線カットフィルム
3,9 ガスバリアフィルム
4,8 ゲッター材フィルム
5,7 封止材
6 太陽電池素子
10 バックシート
11 シール材
12 基材
13 太陽電池モジュール
14 薄膜太陽電池
Claims (6)
- 下記式(I)で表されるビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体混合物及び、溶媒
を含む光電変換素子半導体層形成用組成物であって、該異性体が下記一般式(II)及び(III)の結合数の違いによる異性体であり、該異性体混合物の25℃におけるトルエンに
対する溶解度が5重量%以上であることを特徴とする光電変換素子半導体層形成用組成物。
わし、(R1,R2)及び(R3,R4)のうちの少なくとも一つの組はどちらも炭素数10以下のアルキル基である。またR17〜R20は1価の原子又は原子団を表わす。) - 前記異性体混合物の組成比が、該異性体混合物全体に対して、主成分異性体が30〜80%であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子半導体層形成用組成物。
- 前記溶媒が、非ハロゲン系溶媒であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換素子半導体層形成用組成物。
- 下記式(IV)で表わされる構造を有するビシクロピロール化合物を環化反応及び酸化反応することで得られるビシクロポルフィリン化合物の複数の異性体及び溶媒を含有することを特徴とする光電変換素子半導体層形成用組成物。
R2)及び(R3,R4)のうちの少なくとも一つの組はどちらも炭素数10以下のアルキ
ル基を表わす。また、R17〜R20は1価の原子又は1価の原子団を表わす。) - 請求項1から4のいずれかに記載の光電変換素子半導体層形成用組成物を基板上に塗布し、加熱することを特徴とする光電変換素子半導体層の製造方法。
- 請求項5に記載の製造方法により得られる半導体層を含有する光電変換素子。
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