JP2011165859A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャネル領域に応力を印加しつつ、基板やソース/ドレイン領域においてリーク電流の発生が効果的に抑制された半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、第1導電型の不純物を含み、素子形成領域170を有する半導体基板101と、素子形成領域170上にゲート絶縁膜132を挟んで形成されたゲート電極125と、ゲート電極125の両側方に形成され、第2導電型の不純物を含むソース/ドレイン領域150とを備える。素子形成領域170のうちゲート電極の両側方に位置する領域には、半導体基板101の主面に対して傾いた半導体単結晶のファセット面を露出させる側壁を有し、コーナー部が丸められたリセス130が形成されており、ソース/ドレイン領域150は、リセス130に埋め込まれたシリコン混晶で構成されている。
【選択図】図4

Description

本明細書に記載の技術は半導体装置及びその製造方法に関し、特に、チャネル領域に歪みを導入した半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、金属−絶縁膜−半導体(MIS)トランジスタのチャネル領域に結晶の歪を導入することによりキャリア移動度を向上し、MISトランジスタを高速化する試みが行われている。その一つとして、シリコン(Si)と異なる格子定数を持つ材料をチャネル層の側方にエピタキシャル成長させ、これらのエピタキシャル成長層をMISトランジスタのソース領域及びドレイン領域とする方法がある。
例えば、Pチャネル型MISトランジスタの場合には、ゲート電極の両側方に形成したトレンチ内に、p型不純物を含むSiとゲルマニウム(Ge)との混晶層をエピタキシャル成長させ、これをソース/ドレイン領域とする。この場合、SiとGeとの混晶であるシリコンゲルマニウム(SiGe)はSiよりも格子定数が大きいため、MISトランジスタのチャネルにゲート長方向(MISトランジスタのチャネルにキャリアが流れる方向に平行な方向)の一軸性の圧縮歪みを与える。これにより、キャリアであるホールの移動度が増大し、Pチャネル型MISトランジスタの駆動力が向上する。
一方、Nチャネル型MISトランジスタの場合には、n型不純物を含むSiと炭素(C)との混晶層をエピタキシャル成長させ、これをソース/ドレイン領域とする。この場合、SiとCとの混晶であるシリコンカーバイド(SiC)はシリコンよりも格子定数が小さいため、チャネルにゲート長方向の一軸性の引っ張り歪みを与える。これにより、電子移動度が増大し、Nチャネル型MISトランジスタの駆動力が向上する。
特開2007−036205号公報 米国特許出願公開2008/0142839号公報
(100)面を主面とするシリコン基板を用いる場合、ソース/ドレイン領域を形成するためのリセスの内側面は(110)面となる。ところが、本願発明者は、シリコンの(110)面上にSiGe層を均一に成長させることは困難であり、リセスをエピタキシャル成長させたSiGe層で埋め込む際には結晶欠陥が発生しやすいことに気付いた。また、リセス内のコーナー部などで応力集中を生じやすく、基板にクラックや結晶欠陥が発生する場合があった。基板やSiGe層に結晶欠陥が生じると、リーク電流が増大するという不具合が引き起こされる。この不具合は、特に半導体集積回路装置の微細化が進んでゲート長が短くなると顕著になる。
前記に鑑み、本発明は、チャネル領域に応力を印加しつつ、基板やソース/ドレイン領域においてリーク電流の発生が効果的に抑制された半導体装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の実施形態の一例に係る半導体装置は、第1導電型の不純物を含み、素子形成領域を有し、半導体単結晶からなる基板と、前記素子形成領域上にゲート絶縁膜を挟んで形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の両側方に形成され、第2導電型の不純物を含むソース/ドレイン領域とを備えている。さらに、前記素子形成領域のうち前記ゲート電極の両側方に位置する領域には、前記基板の主面に対して傾いた前記半導体単結晶のファセット面を露出させる側壁を有し、コーナー部が丸められたリセスが形成されており、前記ソース/ドレイン領域は、前記リセスに埋め込まれたシリコン混晶で構成されている。
この構成によれば、リセスのコーナー部が丸められているため、リセス内に埋め込まれたシリコン混晶で構成されたソース/ドレイン領域のコーナー部、及び当該コーナー部に接する基板部分での応力集中が効果的に緩和される。そのため、ソース/ドレイン領域内及び基板のうちコーナー部の近傍に位置する部分で結晶欠陥やクラックが発生するのを効果的に抑えることができる。その結果、ソース領域−ドレイン領域間におけるリーク電流を大幅に低減することができる。
この一方で、チャネル領域には、コーナー部が丸められていない場合と同等以上の応力を印加することができるので、チャネル領域におけるキャリア移動度を向上させることができ、性能を向上させることができる。
また、リセス内においてシリコン混晶をファセット面上に成長させることができるので、例えばSi基板を用いた場合にシリコン混晶に欠陥が発生するのを効果的に抑えることができる。
また、本発明の実施形態の一例に係る半導体装置の製造方法は、半導体単結晶からなり、第1導電型の不純物を含む基板上にゲート絶縁膜を間に挟んでゲート電極を形成する工程(a)と、前記基板のうち前記ゲート電極の両側方に位置する部分にリセスを形成する工程(b)と、前記基板のうち、前記工程(b)で前記リセスが形成された部分をウエットエッチングすることにより、前記リセスの側壁に、前記基板の主面に対して傾いた前記半導体単結晶のファセット面で形成された側壁コーナー部を形成する工程(c)と、熱処理を行うことにより、少なくとも前記工程(c)で形成された前記コーナー部を丸める工程(d)と、前記工程(d)での熱処理よりも低い温度で前記リセス内に第2導電型の不純物を含むシリコン混晶をエピタキシャル成長させることにより、前記シリコン混晶からなるソース/ドレイン領域を形成する工程(e)とを備えている。
この方法によれば、チャネル領域に与える応力を低減することなく、側壁コーナー部での応力集中を緩和することができるので、ソース領域とドレイン領域との間でリーク電流の発生が抑えられるので、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
本発明の一例に係る半導体装置では、チャネル領域に与える応力を低減することなく、側壁コーナー部での応力集中を緩和することができる。ひいては、基板におけるクラックや結晶欠陥の発生を抑制し、ソース領域とドレイン領域との間でリーク電流が発生するのを効果的に抑えることができる。
参考例に係る半導体装置を示す断面図である。 半導体装置のリセス形成部分における、TCADによって計算された応力分布を示す図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 ソース/ドレイン領域の形成工程における処理時間と処理温度との関係を概略的に示すシーケンス図である。 (a)は、応力分布のシミュレーションに用いた参考例に係る半導体装置の一部の形状を模式的に示す図であり、(b)は、同シミュレーションに用いた本発明の一実施形態に係る半導体装置の一部の形状を模式的に示す図である。 (a)、(b)は、それぞれ参考例および本発明の一実施形態に係る半導体装置について半導体基板とソース/ドレイン領域との接触部分での水平方向の応力分布のシミュレーション結果を示す図であり、(c)は、参考例および当該実施形態の半導体装置について、(a)に示すVIIc-VIIc線における断面(及びこれに相当する断面)での応力と深さとの関係を示す図であり、(d)は、(a)に示すVIId-VIId線における断面(及びこれに相当する断面)での応力と深さとの関係を示す図である。 参考例および本発明の一実施形態に係る半導体装置について、図7(a)に示すVIII-VIII線における断面(及びこれに相当する断面)での応力と深さとの関係を示す図である。 微細化された場合の参考例に係る半導体装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る半導体装置を示す断面図である。 (a)、(b)は、結晶面を説明するための図である。 (a)〜(c)は、結晶面を説明するための図である。
−SiGeソース/ドレイン領域の形成方法の検討−
本願発明者は、Pチャネル型MISトランジスタのチャネル領域に所望の歪みを印加しやすい構成として、ソース/ドレイン領域をSiGeで構成することとした。そして、ソース/ドレイン領域に結晶欠陥等の不具合が生じないようにするための種々の方法を検討した。
その結果、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成後に(100)面を主面とするシリコン基板をアルカリ溶液等でウエットエッチングすることでゲート電極の両側方にリセスを形成すれば、リセスの内側に(111)面や(100)面が露出し、(110)面が露出しないことを見出した。これは、(111)面のアルカリ溶液に対するエッチングレートが(100)面や(110)のエッチングレートと比べて約1/10以下であることで、リセスの壁面が(111)面となるためと考えられる。なお、リセスのオーバーハング部分の壁面は(−111)面となる。なお、本明細書において面方位を特定するための「−1」は「1バー(bar)」を意味するものとする(図1参照)。
ここで、図11(a)、(b)及び図12(a)〜(c)を用いて結晶面についてもう少し詳しく説明する。結晶面は、当該面の法線方向のベクトルとして表記される。図11(a)では、例えば、[100]、[011]、[1−1−1]、[−111]、[01−1]方向などを示しており、例えば、[1−1−1]方向を法線とする面が(1−1−1)面であり、[−111]方向を法線とする面が(−111)面である。
従って、シリコンのような立方晶の場合、図11(b)、図12(a)〜(c)に示すように、(100)面と(111)面、及び(110)面とはそれぞれ性質が異なる結晶面であるが、(100)面と(010)面、(001)面とは等価な結晶面である。このように、表記が異なるが、実質的に同じ面である結晶面が複数存在する(図12参照)。
図1では、リセス壁面の下部を(111)面と表記しているのでリセス壁面のオーバーハング部は(−111)面と表記され、両面は等価な面である。そのため、上述の方法でリセスを形成すれば、リセス壁面の下部とオーバーハング部(上部)の両方の面上に良好なSiGe結晶を成長させることができる。
図1は、この方法により形成されたソース/ドレイン領域を有する半導体装置を示す断面図である。同図に示す半導体装置は、(100)面を主面(回路形成面)とするSi(シリコン)基板1と、Si基板1に形成された素子分離領域5と、Si基板1上にゲート絶縁膜32を挟んで形成されたゲート電極25と、ゲート電極25上に形成された絶縁膜19と、ゲート電極25及び絶縁膜19の側面上に内側から順次形成されたサイドウォールスペーサ11、13、15及び16と、ゲート電極25の両側方に形成されたソース/ドレイン領域50と、Si基板1のうちサイドウォールスペーサ11、13、15及び16の下に位置する領域に形成されたエクステンション領域17とを備えている。絶縁膜19はゲート電極9上にSiGeの成長を避けるための保護膜である。また、ゲート電極25は、ゲート絶縁膜32上に形成された下部ゲート電極7と、下部ゲート電極7上に形成されたポリシリコンからなる上部ゲート電極9とで構成される。
Si基板1のうちゲート電極25の側方に位置する部分には底面に(100)面が露出し、側壁に(111)面が露出したリセス30が形成されており、ソース/ドレイン領域50はこのリセス30内に埋め込まれたSiGe層で構成されている。
リセス30は上述のように、アルカリ溶液等を用いたウエットエッチングによりSi基板1に形成される。このウエットエッチングにより、原子レベルで平坦な(111)ファセット面が露出したリセスが形成される。この平坦なファセット面で形成されたリセス30の側壁コーナー部21は、断面TEM(Transmission Electron Microscope)によって、その曲率半径が約0.3nm以下であることが確かめられている。
この半導体装置では、リセス30の内面に(110)面が露出せず、(111)面上、及び{111}面群の一つである(−111)面上には結晶性の良好なSiGe層が形成されるので、ソース/ドレイン領域50内での結晶欠陥の発生が抑えられている。
ところが、この上述の方法でソース/ドレイン領域用のリセス30を形成する場合、(111)ファセット面はSi基板1の主面に対して斜めに形成されるため、半導体装置の微細化が進むと、ソース/ドレイン領域50の底部や側面部に角度の小さい角部が形成されてしまうことに本願発明者は気付いた。SiGe層はSi基板1にゲート長方向の圧縮応力を加えるため、例えば、シリコン基板1のうちSiGe層の側壁コーナー部21に接する部分では応力が集中し、シリコン基板1にクラックや結晶欠陥が発生するおそれがある。
この側壁コーナー部21による応力集中は、TCAD(Technology Computer Aided Design)によるシミュレーション、若しくはC.E.Inglis(1913)による楕円形欠陥の応力集中の考え方を用いて推定することが出来る。Inglisによると、最大応力σMaxは次式(1)で求められる。
最大応力σMax=σ(1+2√(C/ρ)) ・・・式(1)
ここで、σは楕円欠陥にかかる引っ張り応力、2Cは楕円欠陥の幅、ρは欠陥先端の曲率半径である。Si基板の場合は、製造プロセスにおいて、上記の最大応力σMaxが3−5GPa(Si結晶のヤング率47GPaの約10分の1)を超えると結晶欠陥が発生することが知られている。
図1の例では結晶ファセット面でリセスを形成しているため、欠陥先端(側壁コーナー部21)の曲率半径はSiGe結晶の格子間距離程度になり約0.2nmと見積もられる。従って、Si基板1のうち側壁コーナー部21に接する部分には、基準となる応力が印加された通常の状態に比べて約21倍の応力が集中していることになる。
図2は、半導体装置のリセス形成部分における、TCADによって計算された応力分布を示す図である。ソース/ドレイン領域の側壁コーナー部での応力は2GPaを大きく超えており、当該部分に応力が集中していることが分かる。側壁コーナー部に加わる応力は、Siの結晶すべりが発生するといわれている3GPaを越える場合もあると考えられ、高温でのアニール時等に欠陥の発生が懸念される。
この課題を解決するため、本願発明者がさらに検討を重ねたところ、リセス形成後に熱処理によってリセスの角部を丸め、その後にSiGe層をリセス内に埋め込んでソース/ドレイン領域を形成することに想到した。また、この方法によってソース/ドレイン領域を形成することで、チャネル領域には所望の応力を印加したまま、ソース/ドレイン領域(リセス)の側壁コーナー部での応力集中を効果的に低減できることをシミュレーションにより確認した。これにより、チャネルにおけるキャリアの移動度を向上させつつ、ソース−ドレイン間でリーク電流が発生するのを効果的に防ぎ、ひいてはリーク電流の増大による半導体装置の不良の発生を防ぐことができる。なお、リセス形成後に丸め処理を行う方法は、(100)面以外を主面とするシリコン基板にも適用可能であり、Nチャネル型MISトランジスタにも適用可能である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(実施形態)
−ソース/ドレイン領域の形成方法−
図3(a)、(b)及び図4(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。ここでは、Pチャネル型MISトランジスタである半導体装置のゲート長方向の断面を示す。
まず、図3(a)に示すように、シリコンからなり、例えば(100)面を主面とする半導体基板101にSTI(Shallow Trench Isolation)などの素子分離領域105を形成した後、公知の方法によって半導体基板101の素子形成領域170上にゲート絶縁膜132を間に挟んでゲート電極125を形成するとともに、ゲート電極上にシリコン窒化物等からなる絶縁膜119を形成する。ゲート電極125は、ゲート絶縁膜132上に形成され、TiNなどの金属または金属化合物からなる下部ゲート電極107と、下部ゲート電極107上に形成され、ポリシリコン等からなる上部ゲート電極109とで構成されている。また、絶縁膜119は、リセス形成時にゲート電極125を保護するとともに、ゲート電極125上にSiGe層が成長するのを防ぐ保護膜である。
次いで、第1のサイドウォールスペーサ111をゲート絶縁膜132、ゲート電極125及び絶縁膜119の側面上に形成した後、ゲート電極125、絶縁膜119、及び第1のサイドウォールスペーサ111をマスクとして半導体基板1にボロン等のp型不純物をイオン注入し、エクステンション領域117を形成する。エクステンション領域117の不純物濃度は、後に形成されるソース/ドレイン領域の不純物濃度より低くなっている。
次いで、第1のサイドウォールスペーサ111を挟んでゲート電極125及び絶縁膜119の側面上に第2のサイドウォールスペーサ113、第3のサイドウォールスペーサ115、及び第4のサイドウォールスペーサ116を順次形成する。第4のサイドウォールスペーサ116は、リセスを形成するためのエッチングにおいて半導体基板1との選択比が高い材料(例えば窒化シリコンなど)で構成される。なお、ゲート長は例えば20nm以上40nm以下程度とし、ゲート電極125間の間隔は例えば60nm以上100nm以下程度とし、ゲート長は30nm程度とする。
次いで、図3(b)に示すように、第4のサイドウォールスペーサ116に対して選択比の高い条件で半導体基板1のドライエッチングを行い、半導体基板1のうちゲート電極125の両側方に位置する領域にリセス130を形成する。本工程では、エッチングガスとしてはHBrを例えば200mL/min、CFを10mL/minで供給し、Oを2mL/minで供給する。本工程で形成されるリセス130の側壁は半導体基板101の主面に対してほぼ垂直になっている。リセス130の深さは例えば40nm程度とする。リセス130の側壁には例えば(110)面が露出し、底面には(100)面が露出する。
続いて、図4(a)に示すように、アッシング及びウエットクリーニングによってドライエッチングにより生じた残渣を除去した後、濃度約2wt% 〜5wt%(典型的には2.38%)の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)中で、約60〜90秒間、室温下、半導体基板1のウエットエッチングを行う。なお、使用するエッチャントとしては、TMAHに限らず、Si結晶の面方位に対してエッチング選択性を有するものであれば用いることができるが、エッチング速度の面方位による差が大きいことから、TMAHを用いるのが好ましい。
これにより、半導体基板101(素子形成領域170)のうち、ゲート電極109の両側方に位置する領域に側壁コーナー部121を含むリセス130が形成される。言い換えれば、本工程により、半導体基板1のうちゲート電極125の直下に位置する部分は、くびれた部分を有する断面Σ形状に形成されることとなる。ここで、リセス130の底面にはSiの(100)面が露出しており、側壁下部には(111)面(符号103)が露出している。リセス130の側壁上部(オーバーハング部分)には、(−111)面が露出する。本工程により、リセス130の深さは例えば60nm〜90nm程度となる。
次に、図4(b)に示すように、HFなどを用いて半導体基板101を処理し、半導体基板101表面のSiダングリングボンドを水素終端する。次いで、熱処理によってリセス130の側壁コーナー部及び底面各部を含むコーナー部を丸める。
ここで、図5は、本実施形態のソース/ドレイン領域の形成工程における処理時間と処理温度との関係を概略的に示すシーケンス図である。同図において、破線はリセス形成後にコーナー部の丸め処理を行わない参考例を示し、実線は本実施形態の方法を示す。
本工程では、具体的には、図5に示すように、水素アニール処理チャンバー内にウエハを導入し、約300℃でデガス処理を行った後、6.67×10Pa〜1.01×10Pa(5Torr〜760Torr)、典型的には1.33×10Pa(10Torr)の圧力下、水素を供給した状態で約700℃以上且つ750℃以下の条件下、約30秒〜60秒間の丸め処理を行う。
この熱処理(水素アニール)によって、リセス130の曲率半径が小さくなっている領域における半導体基板101表面のSi原子は、高温減圧下の水素雰囲気において熱によるマイグレーションが生じ易くなる。このとき、Si表面が持つエネルギーを最小にしようとする力、すなわち表面張力がSi表面のエネルギーを低下させるためにSi表面の面積が減少する方向にSi原子の移動が起こる。その結果、側壁コーナー部121など、リセス130のコーナー部が丸められる。この処理により、側壁コーナー部121の曲率半径は例えば約0.2nmから約3nmへと変化させることができる。
ここで、本願発明者が独自に行った検討結果から、側壁コーナー部121の曲率半径が少なくとも5nm以下であれば後工程で異常無くSiGeをエピタキシャル成長させることができることが分かっている。また、側壁コーナー部121付近に加わる応力を十分に低減するためには側壁コーナー部121の曲率半径が2nm以上であれば特に好ましい。
なお、図1の参考例に係る半導体装置の作製方法では、エピタキシャル成長時に結晶欠陥(異常成長)が発生するので、エピタキシャル成長前に行われる水素ベーク等の下地表面清浄化は原子移動が発生せず温度制御の容易なエピタキシャル成長温度によって実施される。しかしながら、本実施形態の方法によれば、Siの(110)面を出すことなく、且つスムーズな曲面を持つ高指数面をリセス130内に露出させるので、成長異常を起こすことなくSiGe層を成長することができる
また、本工程において上記水素アニール処理の上限温度は、エクステンション領域117形成用に注入された不純物の拡散や再不活性化を抑えるため750℃以下が望ましく、700℃以下であればより望ましい。また、下限温度は、Si原子の移動量と目的とする丸め量で決まるので、数分の処理を考え600℃を越え、且つSiGeの成長温度以上であることが望ましい。
なお、水素雰囲気以外にも、チャンバー内の酸素分圧が十分に低い場合は、Ar等、表面窒化や酸化を発生させない不活性雰囲気で丸め処理を行ってもよい。さらに、アニール処理の温度条件は処理時間によって変更してもよく、例えば900℃程度の高温短時間処理を用いてもよい。
次に、図4(c)に示すように、先の水素アニール処理と同一チャンバー、若しくは専用チャンバーにおいて、SiGe層をリセス130内に選択的にエピタキシャル成長させる。具体的には、リセス130の上方を開口させたマスクを基板(作製中の半導体装置)上に形成した状態で例えばCVD法によりSiGe層をエピタキシャル成長させて当該SiGe層からなるソース/ドレイン領域150を形成する。SiGe層の堆積膜厚は、リセス130の深さ(60nm〜90nm)と同等かこれより10nm程度以下厚い膜厚とする。また、in-situドーピングによりソース/ドレイン領域150には例えば3×1019atoms/cm〜1×1020atoms/cm程度のボロン(B)が導入される。
SiGe層を堆積する際には、例えばSi原料としてジクロロシラン(DCS)を用い、Ge原料としてGeHを用い、所望のBドーピングを行うためにBを用いる。さらに、選択性を保つためにHClガスを導入する。選択エピタキシャル成長の条件の例として、DCSの流量を100mL/min(標準状態;1気圧、0℃)、GeHの流量を40mL/min(標準状態)とする。これにより、ソース/ドレイン領域150を構成するSi1−XGe(XはGeの原子濃度)のGe濃度は、例えば約30%〜35%とする。Bの流量は希釈ガスと併せて例えば50mL/min(標準状態)とする。SiGe膜の堆積温度は、歪み緩和を低減するために約600℃以上且つ650℃以下とする。図5に示す例ではSiGe膜の堆積温度を600℃としている。
通常は、図5の破線で示すように、SiGe層の選択的なエピタキシャル成長と水素ベーク温度は低温化を行うことが望ましく、特に微細先端デバイスにおいては、エクステンション領域117内のドーパントの不活性化を抑制するためや、SiGe成長時の緩和抑制及び高Ge濃度化を併せて実現させるために比較的低温のプロセス温度が推奨される。本実施形態においては、その制約の中で、約700℃程度で30秒〜60秒間の丸め処理を新たに導入することにより、それらの用件を満たしながらSiGe選択エピタキシャル成長を行う。
本工程では、丸め処理中に、SiGe成長面におけるSi原子の拡散を制御するために処理中の雰囲気の酸素分圧を、H + 1/2 O = HOで表される平衡関係を用いてチャンバー内に導入する水素流量とチャンバー圧力を変化させることにより制御する。例えば、酸素分圧が約1×10−9Pa〜約1×10−7Paの間になるように制御する。なお、N + 1/2 O = NOや、N + 1/2 O = NOで表される平衡関係、CO + 1/2 O = COで表される平衡関係を用いて酸素分圧を制御してもよい。
次に、ソース/ドレイン領域150上にシリサイド形成を容易にするためにソース/ドレイン領域150上にSiキャップ膜を堆積してもよい。また、ゲート電極125上にシリサイドを形成するために、絶縁膜119を除去してもよい。以上の工程により、本実施形態の半導体装置が作製される。
なお、Pチャネル型MISトランジスタに代えてNチャネル型MISトランジスタを作製する場合には、上述の方法でリセス130を丸めた後にリセス130内にSiCを成長させることで、ソース/ドレイン領域150を形成すればよい。これにより、Nチャネル型MISトランジスタのチャネル移動度を向上させつつ、ソース/ドレイン領域150での結晶欠陥を効果的に低減することができる。
−半導体装置の構成−
以上の方法により作製された半導体装置は、図4(c)に示すように、単結晶の半導体(例えばSi)からなり、素子形成領域170を有する半導体基板101と、半導体基板101の素子形成領域170を囲む素子分離領域5と、半導体基板101の素子形成領域170上にゲート絶縁膜132を挟んで形成されたゲート電極125と、ゲート電極125の側面上に内側から順次形成された第1のサイドウォールスペーサ111、第2のサイドウォールスペーサ113、第3のサイドウォールスペーサ115及び第4のサイドウォールスペーサ116と、ゲート電極125の両側方に形成されたソース/ドレイン領域150と、半導体基板101のうち第1のサイドウォールスペーサ111、第2のサイドウォールスペーサ113、第3のサイドウォールスペーサ115及び第4のサイドウォールスペーサ116の下に位置する領域であってソース/ドレイン領域150の内側に形成されたエクステンション領域117とを備えている。チャネル領域を含む半導体基板は第1導電型の不純物を含んでおり、ソース/ドレイン領域150は、エクステンション領域117よりも高濃度の第2導電型の不純物を含んでいる。Pチャネル型MISトランジスタの場合、第1導電型はN型であり、第2導電型はP型である。
半導体基板101のうちゲート電極125の側方に位置する部分には、半導体基板101の主面(回路形成面)に対して傾いたファセット面が側壁に露出し、側壁コーナー部121を含むコーナー部が丸められたリセス130が形成されている。リセス130の側壁コーナー部121の曲率半径は、少なくとも0.2nmより大きく、好ましくは2nm以上且つ5nm以下である。
半導体基板101の主面は例えばSiの(100)面であり、リセス130内に露出するファセット面は例えばSiの(111)面である。また、リセス130の底面にSi(100)面が露出していてもよい。
ソース/ドレイン領域150は、リセス130内に埋め込まれたSi混晶層で構成されている。このSi混晶層は、Siと、Si以外の14族元素との混晶からなっている。半導体装置がPチャネル型MISトランジスタである場合は例えばSiGeで構成され、半導体装置がNチャネル型MISトランジスタである場合には例えばSiCで構成される。
−半導体装置の作用・効果−
本実施形態の半導体装置では、リセス130内のコーナー部が丸められているため、リセス130内に埋め込まれたSi混晶層からなるソース/ドレイン領域150の側壁コーナー部121における応力集中を効果的に緩和することができる。そのため、ソース/ドレイン領域150内及び半導体基板101のうち側壁コーナー部121の近傍に位置する部分で結晶欠陥やクラックが発生するのを効果的に抑えることができる。このため、ソース領域−ドレイン領域間におけるリーク電流を大幅に低減することができ、半導体装置の不良発生を抑えることができる。
ここで、本実施形態の半導体装置において、側壁コーナー部121の曲率半径を制御することによる応力集中低減効果を見積もる。上述の式(1)においてSiGe層の幅(ゲート長方向の幅)をCと見立てると、幅半径20nmのとき例えば側壁コーナー部121の曲率半径を2nmとすると、参考例の場合(図1のような、丸め処理を行わない場合)と比較して応力集中を約3分の1程度(通常状態の7倍)にまで緩和することができる。TCADによる計算結果と合わせると、3GPaの応力を約1GPaに抑えることができる。
一方、Pチャネル型MISトランジスタにおいて、ソース/ドレイン領域150をSiGe層で構成した場合には、図1に示す参考例に係る半導体装置、あるいはSiGe層で構成されたソース/ドレイン領域を有する従来の半導体装置と同等程度の圧縮応力をチャネル領域に印加することができる。このため、本実施形態の半導体装置では、リーク電流等の不具合を低減しつつ、チャネル移動度の向上を図ることができる。
また、Nチャネル型MISトランジスタにおいては、ソース/ドレイン領域150をSiC層で構成することで、SiC層で構成されたソース/ドレイン領域を有する一般的な半導体装置と同等の引っ張り歪みをチャネル領域に印加することができる。そのため、半導体装置がNチャネル型MISトランジスタである場合であっても、リーク電流等の不具合を低減しつつ、チャネル移動度の向上を図ることができる。
さらに、半導体基板101が(100)面を主面とするSi基板である場合には、リセス130の側壁に(110)面が露出しないので、SiGe層などのSi混晶層をリセス130内に成長させる際に、結晶欠陥が生じるのを防ぐことができる。なお、SiC層をリセス130内に成長させる場合についても、SiGe層と同様に結晶欠陥が生じるのを防ぐことができる。
次に、さらに詳細に応力集中低減効果を確認するために、本願発明者はTCADによる詳細シミュレーションを行った。
図6(a)は、応力分布のシミュレーションに用いた参考例に係る半導体装置の一部の形状を模式的に示す図であり、(b)は、同シミュレーションに用いた本実施形態に係る半導体装置の一部の形状を模式的に示す図である。参考例に係る半導体装置は丸め処理が行われていない点のみが本実施形態の半導体装置と異なる。半導体基板に形成されたリセスの深さは共に75nmとし、ソース/ドレイン領域の先端部分(側壁コーナー部)の深さはサイドウォール下から測定して22nm、ゲート電極の下端部から先端部分までのゲート長方向の距離は11nmとした。また、本実施形態の半導体装置では、側壁コーナー部の曲率半径を約2.5nmとした。
図7(a)、(b)は、それぞれ参考例および本実施形態の半導体装置について半導体基板とソース/ドレイン領域との接触部分での水平方向の応力分布のシミュレーション結果を示す図である。図7(c)は、参考例および本実施形態の半導体装置について、図7(a)に示すVIIc-VIIc線における断面(及びこれに相当する断面)での応力と深さとの関係を示す図であり、(d)は、図7(a)に示すVIId-VIId線における断面(及びこれに相当する断面)での応力と深さとの関係を示す図である。VIIc-VIIc線はMISトランジスタのチャネル領域を通る線であり、VIId-VII線は側壁コーナー部を通る線である。また、図中の「Σ先端」は、ソース/ドレイン領域(リセス)の側壁コーナー部を意味している。
図7(d)から、X=0.3μm付近での応力に注目すると、丸め処理を受けた場合の半導体装置では2.4GPaであり、丸め処理を受けない場合の半導体装置では約3.3GPaであることが分かる。つまり、参考例に比べて本実施形態の半導体装置ではソース/ドレイン領域の約0.9GPaの応力集中を低減することが確認できた。
さらに、図7(c)から、丸め処理を受けた場合の半導体装置は、丸め処理をしない半導体装置に比べて約30MPa程度の圧縮応力を増大させることが可能であることが確認できた。この結果から、リセスの丸め処理を行うことで、丸め処理を行わない場合と同等以上の応力をチャネル領域に印加できることが分かる。これは、丸め処理によって、Σ先端部をゲート電極の直下領域に近づけることができたためである。
また、図8は、参考例および本実施形態の半導体装置について、図7(a)に示すVIII-VIII線における断面(及びこれに相当する断面)での応力と深さとの関係を示す図である。図8では、図7(c)に示すよりもソース/ドレイン領域の側壁コーナー部に近い位置での応力を示している。
図8に示す結果から、側壁コーナー部の位置をチャネル領域に近づけることで、リセスの丸め処理を行わない場合に比べて最大で50MPa程度までチャネル領域に印加する応力を増加させることが可能であることが分かる。これは、本実施形態の半導体装置において、ソース/ドレイン領域をチャネル領域に近づけることでチャネル領域でのキャリア移動度を向上させることが可能であること、又は微細化が進んだ場合にはよりキャリア移動度を向上に有利であることを意味する。
これらTCADの結果から、式(1)を下式(2)のように修正をする。
最大横方向応力σxx(Max)=αxσ(1+2√(d/ρ)) ・・・式(2)
ここで、dはSiGe層で構成されたソース/ドレイン領域幅(ゲート長方向の幅)の半分(ここでは、20nm)、ρは側壁コーナー部の曲率半径であり、σはSiGe層内部のX方向(ゲート長方向)の基準応力(ここでは、1.5GPaの圧縮応力)、αは補正係数(約0.1)である。補正係数は、TCADの結果と式(1)との相関からTCAD結果を再現するように決定した。
−実施形態の変形例−
図9は、微細化された場合の参考例に係る半導体装置を示す断面図であり、図10は、本実施形態の変形例に係る半導体装置を示す断面図である。図9では、図1と同じ部材について同じ符号を付し、図10では、図4(c)と同じ部材について同じ符号を付した。本変形例に係る半導体装置は、図4(c)に示す半導体装置に比べて微細化されており、ゲート電極25間のピッチが狭くなっている。
図9に示すように、更に微細化が進み22nm〜28nmノードといわれる微細デバイスにおいてはSiGe層の成長部分の幅(サイドウォール間の幅)が約40nm程度以下になることから、もはや(100)面からなる底面を形成することなく、略菱形状のリセス30が形成される。
この場合、これまで説明してきたソース/ドレイン領域50(リセス30)の側壁での応力集中に加えて、ソース/ドレイン領域50底部に電界集中が発生して接合リークの悪化が懸念される。
しかし、図10に示すように、上述の方法でリセス130のコーナー部135の丸め処理を行うことで、側壁コーナー部だけでなく底部も丸めることができる。この場合にも、電界集中による接合リークを大幅に低減することができる。
なお、以上で説明した実施形態またはその変形例は本願発明の一例であり、各部材やリセスの形状、材料等はこれに限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
以上説明したように、本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、歪みを導入するためのシリコン混晶層と半導体基板との界面に発生する欠陥に起因する接合リーク電流を低減でき、半導体装置を備えた種々の電子機器に用いられる。
101 半導体基板
103 (111)面
105 素子分離領域
107 下部ゲート電極
109 上部ゲート電極
111 第1のサイドウォールスペーサ
113 第2のサイドウォールスペーサ
115 第3のサイドウォールスペーサ
116 第4のサイドウォールスペーサ
117 エクステンション領域
119 絶縁膜
121 側壁コーナー部
125 ゲート電極
130 リセス
132 ゲート絶縁膜
135 コーナー部
150 ソース/ドレイン領域

Claims (13)

  1. 第1導電型の不純物を含み、素子形成領域を有し、半導体単結晶からなる基板と、
    前記素子形成領域上にゲート絶縁膜を挟んで形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の両側方に形成され、第2導電型の不純物を含むソース/ドレイン領域とを備え、
    前記素子形成領域のうち前記ゲート電極の両側方に位置する領域には、前記基板の主面に対して傾いた前記半導体単結晶のファセット面を露出させる側壁を有し、コーナー部が丸められたリセスが形成されており、
    前記ソース/ドレイン領域は、前記リセスに埋め込まれたシリコン混晶で構成されている半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記リセスのコーナー部のうち、側壁に形成された側壁コーナー部の曲率半径は2nm以上であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記リセスのコーナー部のうち、側壁に形成された側壁コーナー部の曲率半径は5nm以下であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    前記半導体単結晶はシリコン単結晶であり、
    前記リセスの側壁に露出された前記ファセット面は、シリコン(111)面であることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4に記載の半導体装置において、
    前記素子形成領域のうち、前記ゲート電極の直下に位置する部分にはチャネル領域が形成されており、
    前記ソース/ドレイン領域は第2導電型の不純物としてp型不純物を含み、
    前記ソース/ドレイン領域は前記チャネル領域にゲート長方向の圧縮歪みを印加していることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記シリコン混晶はシリコンゲルマニウムであることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項4に記載の半導体装置において、
    前記素子形成領域のうち、前記ゲート電極の直下に位置する部分にはチャネル領域が形成されており、
    前記ソース/ドレイン領域は第2導電型の不純物としてn型不純物を含み、
    前記ソース/ドレイン領域は前記チャネル領域にゲート長方向の引っ張り歪みを印加していることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項7に記載の半導体装置において、
    前記シリコン混晶はシリコンカーバイドであることを特徴とする半導体装置。
  9. 半導体単結晶からなり、第1導電型の不純物を含む基板上にゲート絶縁膜を間に挟んでゲート電極を形成する工程(a)と、
    前記基板のうち前記ゲート電極の両側方に位置する部分にリセスを形成する工程(b)と、
    前記基板のうち、前記工程(b)で前記リセスが形成された部分をウエットエッチングすることにより、前記リセスの側壁に、前記基板の主面に対して傾いた前記半導体単結晶のファセット面で形成された側壁コーナー部を形成する工程(c)と、
    熱処理を行うことにより、少なくとも前記工程(c)で形成された前記コーナー部を丸める工程(d)と、
    前記工程(d)での熱処理よりも低い温度で前記リセス内に第2導電型の不純物を含むシリコン混晶をエピタキシャル成長させることにより、前記シリコン混晶からなるソース/ドレイン領域を形成する工程(e)とを備えている半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記半導体単結晶はシリコンであり、
    前記リセスの側壁に露出された前記ファセット面は、シリコン(111)面であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記シリコン混晶はシリコンゲルマニウムであり、
    前記基板のうち、前記ゲート電極の直下に位置する部分にはチャネル領域が形成されており、
    前記ソース/ドレイン領域は第2導電型の不純物としてp型不純物を含み、
    前記工程(e)で形成された前記ソース/ドレイン領域は、前記チャネル領域にゲート長方向の圧縮歪みを印加することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記シリコン混晶はシリコンカーバイドであり、
    前記基板のうち、前記ゲート電極の直下に位置する部分にはチャネル領域が形成されており、
    前記ソース/ドレイン領域は第2導電型の不純物としてn型不純物を含み、
    前記工程(e)で形成された前記ソース/ドレイン領域は、前記チャネル領域にゲート長方向の引っ張り歪みを印加することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項9〜12のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)では、水素雰囲気下、750℃以下で熱処理を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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