JP2011162943A - 制振パネル - Google Patents

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恵一 永田
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Abstract

【課題】簡単な構造で、木造軸組構造体の耐震・制振性能を向上させる。
【解決手段】3つのリンク板44a,44b,44cを回転節43で連結し、一つのリンク体42aを構成する。回転節43を、一つの連結軸46、二つの防振ゴム48a,48bから構成する。連結軸46を、ボルト50及びナット52から構成する。連結軸46を中心として放射状に各リンク板44a〜44cを120度間隔で配置する。3つのリンク体42a,42b,42cを回転節43で連結し、六角形状のハニカム構造体40を構成する。ハニカム構造体40を垂直枠体36内に二次元方向に並べて配置し、制振パネル本体33を構成する。制振パネル本体33を取付部により垂直枠体36に取り付ける。地震による垂直枠体36の変形を各ハニカム構造体40に伝えて、地震エネルギを分散吸収し、制振効果を得る。
【選択図】図5

Description

本発明は制振パネルに関し、詳しくは、地震や風などにより、土木、建築などの構造物に発生する振動を低減吸収させるための制振パネルに関する。
地震や風などにより構造物に発生する振動や変形を低減吸収させることを目的とし、各種の制振構造や耐震構造が提案されている。
例えば、特許文献1には、上下に離間して水平方向に配置される横材と、この横材間に渡され鉛直方向に配置される左右の柱とにより、枠組みされた既設木造建築物に対して、水平リンク材と垂直リンク材と接続リンク材と斜めリンク材とを用い、これらを回転節で連結したトラス構造体が開示されている。このトラス構造体により木造建築物を補強し、耐震性を向上させている。
また、上記のような各種リンク材を回転節で連結したトラス構造体の他に、特許文献2に示すように、中空の断面六角形状のハニカム状の制振ユニットを面状に連結した制振壁も開示されている。この制振壁では、制振ユニット内に、低降伏点鋼、鉛などの振動エネルギ吸収体を配置することで、補強及び制振が図られている。さらには、特許文献3及び4では、ハニカム状のトラス構造体を補強壁内に配置して、耐震性・耐風圧性を高めたものが提案されている。
また、制振ユニットとして、特許文献5に開示されているように、枠体の一つの角部と、これに対して対角線方向で対向する角部に、鋼管からなる第1ブレース及び第2ブレースの一端部を回転可能に連結するとともに、その他端部同士を回転可能に連結し、さらに、枠体の他の一つの角部と、第1及び第2ブレースの連結部との間に、この連結部の揺動を減衰するダンパを設け、耐震性・耐風圧性を高めたものがある。
特開2006−307626号公報 特開平10−317712号公報 特開平10−292639号公報 特許第4146511号公報 特開2002−106203号公報
上記特許文献1〜4の補強構造は、リンク材をピン結合したり、制振ユニットを剛接合したりした構造体を採用しており、構成が複雑になるという問題がある。また、部品種別数の増大を招き、製造コストが上昇するという問題もある。特許文献5の補強構造では、枠体の角部にリンク材としてのブレースを連結して、このブレース連結部と他の角部に配置したダンパで地震時の振動エネルギを吸収しているものの、連結部分が枠体の角部のみであるため、柱や梁などの全体にわたって補強することができないという問題がある。また、地震エネルギに対応して数段階のレベルで制振効果を選択するということができないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決しようとするものであり、簡単な構成で、被補強部材の全体にわたって補強が可能であり、且つ重量増加をさほど招くことがないため、木造軸組構造にも適合が可能であり、さらには制振効果を選択的に変えることも容易に行えるようにした制振パネルを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、被補強部材としての被制振部材を含む面に、前記被制振部材に連結して配置される制振パネルであって、リンク部材及び前記リンク部材を相互に回転自在に連結する回転節からなる多角形状のハニカム構造体と、前記被制振部材を含む面内に前記ハニカム構造体を二次元方向に並べてなる制振パネル本体と、前記制振パネル本体の外周縁を前記被制振部材に取り付ける取付部とを有している。このように、二次元方向にハニカム構造体を並べているので、各ハニカム構造体のリンクを介して、地震エネルギが分散され、制振効果を上げることができる。
前記リンク部材を両端部に連結孔が形成されたリンク板から構成し、前記回転節を、前記連結孔及びこの連結孔に挿入される連結軸から構成している。このように、連結孔が形成されたリンク板と連結軸との簡単な構成でハニカム構造体を構成しているため、制振パネル自体の軽量化に容易に対応することができ、木造軸組構造体にも過度な重量がかかることも無くなる。
前記回転節は、前記リンク板の間で連結軸に取り付けられる摩擦部材を有する。また、前記摩擦部材を弾性体から構成し、前記連結軸をボルトナットから構成している。また、前記連結孔は、両端部の連結孔を結ぶ線上で前記連結軸の移動を許容するための隙間を有している。このように、回転節に摩擦部材や隙間を設けることにより、地震エネルギや風による被制振部材の変位量を効果的に吸収することができる。しかも、多数のハニカム構造体による分散効果と相まって、地震エネルギを効率よく分散吸収することができ、制振効果が向上する。また、弾性体のサイズや材質、隙間のサイズなどを変更することにより、制振効果を変えることが容易である。さらには、ボルトナットから連結軸を構成し、ボルトナットによる締結間隔もしくは締結トルクを調節することにより、制振効果を変えることができる。
前記取付部は、前記制振パネル本体の外周縁に位置するリンク板または連結軸を介して前記被制振部材に取り付けられる取付用回転節を有することにより、この取付用回転節を介して被制振部材からの変位量を制振パネル本体に伝えることができる。取付用回転節は、外周に位置する全てのリンク板または連結軸に取り付けてもよいし、所定ピッチで取り付けてもよい。これらの取付個数は、リンク体及び被制振部材のサイズや、必要な補強強度に応じて決定することが好ましい。前記取付用回転節を、ブラケット板と、前記ブラケット板の一端部または両端部を折り曲げてなるブラケット片と、前記ブラケット片に形成した連結孔と、前記連結孔に取り付けられる連結軸とから構成することが好ましい。また、前記ブラケット板を、前記リンク板と同一形状にして、前記リンク板の一端部または両端部を折り曲げて形成することにより、制振パネルの構成部品の種類数を少なくすることができ、ローコスト化を図ることができる。
少なくとも3つの前記リンク板の一端側の前記連結孔に一つの前記連結軸を通して、この連結軸により3つの前記リンク板が回転自在に保持されたリンク体を構成し、これらリンク体の3つのリンク板が前記連結軸を中心として120度間隔で配置された状態で、前記リンク板の他端側の連結孔同士を個別の連結軸で連結し、六角形の各頂点位置に前記連結軸を配置して、前記ハニカム構造体を構成することにより、他の三角形、四角形、その他の多角形状と異なり、地震エネルギによる被制振部材の変位量を効率よく分散させることができるようになり、より一層制振効果を上げることができる。
本発明によれば、簡単な構成で、被補強部材としての被制振部材の全体にわたって補強が可能である。また、重量増加をさほど招くことがなく軽量化に容易に対応可能であり、木造軸組構造の制振化に最適なものとなる。しかも、耐震または制振に対する性能設定が任意に可能であり、建設地域に見合った制振強度を設定することが可能である。
本発明の制振パネルが取り付けられた木造軸組構造体の要部を示す斜視図である。 本発明の垂直制振パネルを示す一部切欠きの正面図である。 本発明の水平制振パネルを示す平面図である。 水平制振パネルを拡大して示す平面図である。 ハニカム構造体を示す一部分解斜視図である。 ハニカム構造体を示す正面図である。 図6におけるA−A線に沿う断面図である。 柱への制振パネル本体の取り付け状態を示す斜視図である。
図1に示すように、木造軸組構造体10は、コンクリート製基礎12の上に柱14、間柱16などの垂直部材18と、土台20、大引22、胴差し24、梁26、軒桁28などの水平部材30とを用いて、軸組構造で構成されている。
本発明の制振パネルは、垂直制振パネル32と、水平制振パネル34の2種類が設けられている。垂直制振パネル32は垂直枠体36を補強するもので、木造軸組構造体10の垂直面として、任意の垂直枠体36内に配置される。また、水平制振パネル34は水平枠体38を補強するもので、木造軸組構造体10の水平面として、任意の水平枠体38内に配置される。
図2に示すように、垂直枠体36は、木造軸組構造体10において、例えば柱14からなる垂直部材18と、土台20及び梁26からなる水平部材30とにより、矩形枠状に構成されている。
図3及び図4に示すように、水平枠体38は、木造軸組構造体10において、例えば大引22、胴差し24、梁26などの水平部材30により矩形枠状に構成されている。
図2に示すように、垂直制振パネル32は、垂直枠体36内に垂直面上で配置されている。この垂直制振パネル32は制振パネル本体33と取付部37(図8参照)とから構成されている。制振パネル本体33は、垂直枠体36を正面から見たときに、六角形状のハニカム構造体40が二次元方向に多数並ぶように構成されている。
図5及び図6に示すように、一つのハニカム構造体40は、3つのリンク体42a,42b,42cを結合して構成されている。
一つのリンク体42aは、3つのリンク板44a,44b,44cと一つの連結軸46と二つの防振ゴム48a,48bとから構成されている。連結軸46は、ボルト50及びナット52から構成されており、座金54及びバネ座金56の間に、第1層リンク板44a、第1防振ゴム48a、第2層リンク板44b、第2防振ゴム48b、第3層リンク板44cの順に入れられている。各リンク板44a〜44cは、連結軸46を中心として120度間隔で放射状に配置されている。なお、バネ座金56は省略してもよい。さらに、バネ座金56及びナット52の代わりに、弛み止め用のロックナットや、その他の弛み止め手段を用いてもよい。
なお、リンク体42a〜42cは、ハニカム構造体40を説明するために、その取付位置に応じて各リンク体42a〜42cの符号に添字a,b,cを入れている。これは説明を判りやすくするために付しているものであり、実際には、各リンク体42a〜42cは同じ構成となっている。以下、リンク体42aを例にとって説明しているが、他のリンク体42b,42cも同様の構成である。
リンク板44a〜44cは長方形であり、その両端部は半円状に形成されている。両端部には、連結孔58と取付孔60とが形成されている。以下、第1層リンク板44aを例にとって連結孔58と取付孔60とを説明しているが、他のリンク板44b,44cも同様に構成されている。
連結孔58は、リンク板44aの長手方向に長い長孔であり、この長孔内の隙間で、連結軸46が長手方向に移動可能になっている。取付孔60は、後述する取付ブラケット62(図8参照)などにも適用可能なように、連結孔58を囲む位置で両端部に4カ所設けられている。これら取付孔60には、取付ブラケット62として使用するときには取付ネジ64(図8参照)が挿入される。
リンク板44aの中央部にも取付孔66が形成されている。図8に示すように、この中央部取付孔66は取付ブラケット62として使用するときに、取付ボルト70や取付ネジ64などの固定部材が取り付けられる。なお、これら取付孔60,66は、リンク板44a〜44cを取付ブラケット62として使用可能にするためのものであり、リンク板44a〜44cとしては不要であるので省略してもよい。しかし、これらリンク板44a〜44cの重量軽減に有効であるので、切欠き部として取付孔60,66を形成しておくことが好ましい。この場合には、リンク板44aの強度と重量軽減効果とを考慮して、孔径を決定するとよい。
3つのリンク体42a〜42cを用いて、各リンク体42a〜42cの二つのリンク板で六角形の各辺を形成し、六角形状に組み立てている。このため、3つのリンク体42a〜42cの他端部同士を連結軸46、防振ゴム48a,48b、座金54,56などで連結して、回転節43を構成している。
図5及び図7に示すように、ハニカム構造体40は、3層構造で配置される各リンク板44a〜44cと、これらリンク板44a〜44cの間に配置される防振ゴム48a,48bとにより、各リンク板44a〜44c同士で摩擦力を持って連結されている。しかも、長孔からなる連結孔58に連結軸46が入れられているので、長孔方向で連結軸46が移動可能になる。したがって、地震や強風が木造軸組構造体10に作用した際に、例えば地震エネルギによって垂直枠体36が変形しても、この変形量を防振ゴム48a,48bの変形や、3層構造とされ各リンク板44a〜44cの位置ズレなどによって吸収することができる。しかも、多数のハニカム構造体40が連結された状態であるので、地震エネルギが各ハニカム構造体40で分散され吸収され、垂直枠体36の地震による変形量も抑えられる。したがって、制振効果が得られる。
図8に示すように、ハニカム構造体40の集合物である制振パネル本体33は、外周に位置するリンク板及び連結軸に、取付部37により取り付けられる。取付部37は、取付ブラケット62及び連結軸72から構成されており、取付回転節74を有する。取付回転節74は、連結軸76、防振ゴム48a,48b、座金54、及びバネ座金から構成されている。
取付ブラケット62は、リンク板44a〜44cと同じように、両端部に連結孔及び取付孔が、中央部に取付孔がそれぞれ形成されたものを、その一端部をL字形状に折り曲げて構成されている。このようなL字形ブラケットの他に、両端部を直角に折り曲げてコ字形状にしたコ字形ブラケットを用いてもよい。また、本実施形態では、リンク板よりも長いものを取付ブラケット62として用いているが、取付回転節74を形成することが可能であれば、リンク板44a〜44cと同じ長さのものを用いてよい。
図4に示すように、水平制振パネル34は、ハニカム構造体40を水平枠体38内の水平面に二次元方向に並べて構成されている。ハニカム構造体40やこれらを構成するリンク体は垂直制振パネル32と同様の構成であり、また、取付部37や取付ブラケット62も同様の構成であるため、重複した説明は省略している。
図1に示すように、垂直制振パネル32及び水平制振パネル34は、木造軸組構造体10の主要な垂直枠体36、水平枠体38のみに配置する例を説明したが、これら制振パネル32,34は、木造軸組構造体10の全ての垂直枠体36や水平枠体38内に配置してもよく、あるいは、木造軸組構造体の4隅に配置される垂直枠体や水平枠体に配置してもよい。さらには、適宜間隔で垂直枠体36や水平枠体38に配置してもよい。
各制振パネル本体33を構成するハニカム構造体40の数量は、適宜増減してよい。例えば、リンク板44a〜44cを長くした場合には、一つの制振パネル本体33に例えば2×3程度の個数となってもよく、リンク板44a〜44cを短くした場合には、それに応じてハニカム構造体40の数量は増えることになる。これらハニカム構造体40の数量や各リンク板44a〜44cの長さ、厚み、防振ゴム48a,48bの直径、厚みなどを適宜変更することにより、地震エネルギの吸収分散性能を変化させることができる。したがって、耐震または制振強度に応じて、これら各諸元を変更することで、木造軸組構造体10の補強性能を任意に変えることができる。これにより、木造軸組構造体10の建設地域などに応じて、最適な耐震強度に変更が可能となり、多様化が図れる。
また、各連結軸46を構成するボルト50とナット52の締結トルクを変えることで、地震エネルギの吸収分散性能を変化させることができる。また、締結トルクに代えて、締結間隔を変化させてもよい。さらには、地震エネルギの吸収分散性能を変える手段としては、上記の防振ゴム48a,48bや長孔からなる連結孔58の構成、リンク板44a〜44cの3層構成などの各構成の内、一つを採用したものでもよく、さらには、これらを選択的に組み合わせたものでもよい。
取付部37は、図2及び図4に示すように、制振パネル本体33の最外周に位置するリンク板44a〜44cや連結軸46を介して、垂直枠体36や水平枠体38に連結しているが、その連結位置や連結個数は適宜変更してよい。例えば1つおきやその他のピッチで取付部37を配置してもよい。また、枠体の角部付近を密に配置したり、逆に枠体の角部付近を疎らに配置したりして、取付部37の枠体各部への配置密度を適宜変更してもよい。
なお、必要に応じて、前記垂直枠体36や、前記水平枠体38の他に、斜めに配置される枠体に本願発明の制振パネルを配置してもよい。また、被補強枠体は、各部材で構成される枠状のものであればよく、矩形に限られるものではなく、三角形やその他の形状であってもよい。
本発明の制振パネルは、木造軸組構造体10の耐震強化用や制振用に限られない。木造であっても、他の工法例えば2×4工法などの各種工法による建築物にも適用可能である。また、木造に関わらず、鉄筋やコンクリート製やこれらの混合による建築物にも適用可能である他に、土木構造物などの耐震制振補強材として用いることができる。また、新築に限られず、既存の建築物や土木構造物などにも補強パネルとして用いることができる。
制振パネル本体33は、補強対象の枠体36,38の奥行き方向に一つのみ配置したが、この他に、奥行き方向に二重、または三重、その他の多重構造で配置してもよい。そして、例えば二重構造とする場合には、枠体36,38を正面から見たときに、各層の各ハニカム構造体40が同一位置にあっても、或いは相互に重なることがないように、ずれた位置にあってもよい。
リンク板44a〜44cも、第1層、第2層、第3層の三層構成としたが、これはそれ以上の層構造としてもよい。さらには、リンク板44a〜44cは一層につき1枚用いる構成としたが、2枚、さらには3枚以上の複数枚構成として、重ねて配置してもよい。これら各リンク板44a〜44cを重ねて配置する場合には、相互に密着する配置であってもよく、また間に防振ゴム48a,48bやその他の介在物をいれて離して配置してもよい。
弾性体として用いる防振ゴム48a,48bは、ゴム状円筒体またはワッシャ状円盤体としたが、各リンク板44a〜44cの間で変形可能な形状及び材質であればよい。例えば形状は円筒体や円盤以外であってもよい。また、材質も、ゴム製以外に各種エラストマーや、その他の合成樹脂製や金属製であってもよい。さらには、防振ゴム48a,48bなどの弾性体は省略してもよく、この場合には密着するリンク板の接触摩擦と、連結孔と連結軸の隙間で、被補強枠体の変位量を分散させる。また、このような接触摩擦と隙間とによる被補強枠体の地震などによる変位量を、各連結軸の傾斜変位で逃がしてもよい。さらには、接触摩擦量、連結孔58と連結軸46との隙間、連結軸46の傾斜変位などの一つまたはこれらの組み合わせで、地震などによる各枠体の変位量の分散を図ってもよい。
連結軸46はボルト50及びナット52を用いたが、その他の構成の連結軸であってよい。締結方法もボルトナットに限らず連結軸の脱落を阻止する割りピンやかしめ、その他の係止手段などの脱落防止部材を用いてもよい。また、リンク板44a〜44cとして、矩形板を用いたが、リンク構造になれば良いので、板状材に限定されず棒状やその他の形状の部材でもよい。
リンク板44a〜44cは、被制振部材への取付ブラケット62として利用可能なように、取付孔60,66を設けているが、これらは無くしてもよい。また、軽量化と強度とのバランスを保つ範囲で適宜形状の孔や切欠きを設けて、軽量化を図ってもよい。
ハニカム構造体40は、六角形状に形成したものを用いたが、この他に、三角形、四角形、その他の多角形状としてもよい。
リンク板44a〜44cとしては、例えば長さ100mm、幅25mm、厚み3mmの鉄板をユニクロメッキしたものが好ましく用いられる。連結軸46としては、M10×長さ40mmのユニクロメッキの鉄製ボルトであり、ナットは8mm厚みのものが好ましく用いられる。防振ゴム48a,48bは外径が30mmで内径が12m、厚みが8mmの天然ゴム製が好ましく用いられる。座金54及びバネ座金56はM10用のものが好ましく用いられる。これにより、一辺の長さが72mmの六角形状のハニカム構造体40が構成される。
10 木造軸組構造体
12 コンクリート製基礎
14 柱
16 間柱
18 垂直部材
20 土台
26 梁
28 軒桁
30 水平部材
32 垂直制振パネル
33 制振パネル本体
34 水平制振パネル
36 垂直枠体
37 取付部
38 水平枠体
40 ハニカム構造体
42a,42b,42c リンク体
43 回転節
44a 第1層リンク板
44b 第2層リンク板
44c 第3層リンク板
46 連結軸
48a,48b 防振ゴム
58 連結孔
60 取付孔
62 取付ブラケット
66 取付孔
70 取付ボルト

Claims (8)

  1. 被制振部材を含む面に、前記被制振部材に連結して配置される制振パネルであって、
    リンク部材と、前記リンク部材を相互に回転自在に連結する回転節とからなる多角形状のハニカム構造体と、
    前記被制振部材を含む面内に前記ハニカム構造体を二次元方向に並べてなる制振パネル本体と、
    前記制振パネル本体の外周縁を前記被制振部材に取り付ける取付部とを
    有することを特徴とする制振パネル。
  2. 前記リンク部材を、両端部に連結孔が形成されたリンク板から構成し、
    前記回転節を、前記連結孔及びこの連結孔に挿入される連結軸から構成することを特徴とする請求項1記載の制振パネル。
  3. 前記回転節は、前記リンク板の間で前記連結軸に取り付けられる摩擦部材を有することを特徴とする請求項2記載の制振パネル。
  4. 前記摩擦部材を弾性体から構成し、前記連結軸をボルトナットから構成することを特徴とする請求項3記載の制振パネル。
  5. 前記連結孔は、両端部の連結孔を結ぶ線上で前記連結軸の移動を許容するための隙間を有することを特徴とする請求項2から4いずれか1項記載の制振パネル。
  6. 前記取付部は、前記制振パネル本体の外周縁に位置するリンク板または連結軸を介して前記被制振部材に取り付けられる取付用回転節を有することを特徴とする請求項2から5いずれか1項記載の制振パネル。
  7. 前記取付用回転節を、
    ブラケット板と、前記ブラケット板の一端部または両端部を折り曲げてなるブラケット片と、前記ブラケット片に形成した連結孔と、前記連結孔に取り付けられる連結軸とから構成することを特徴とする請求項6記載の制振パネル。
  8. 少なくとも3つの前記リンク板の一端側の前記連結孔に一つの前記連結軸を通して、この連結軸により3つの前記リンク板が回転自在に保持されたリンク体を構成し、
    これらリンク体の3つのリンク板が前記連結軸を中心として120度間隔で配置された状態で、前記リンク板の他端側の連結孔同士を個別の連結軸で連結し、六角形の各頂点位置に前記連結軸を配置して、前記ハニカム構造体を構成することを特徴とする請求項2から7いずれか1項記載の制振パネル。
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