JP2011162941A - ブラインド用スラットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブラインド全面に図柄を表示できるように連続した印刷が施されたスラットを製造する方法において、極めて簡単で、かつ、図柄のズレ等が発生しないようにする。
【解決手段】 白色不透明な樹脂製シート1を作製する。樹脂製シート1にブラインド全面に表示したい図柄2を印刷する。印刷された樹脂製シート1を加熱成形して複数のスラット形状部3を作製する。スラット形状部3の各境界線4において打ち抜く。これにより各スラット形状部3が分離され、この分離されたスラット形状部3がそれぞれスラット5となる
【選択図】図3

Description

本発明は、横型および縦型のブラインドに関するものであり、更に詳しくはブラインドの主要構成材料であるスラットの製造方法に関するものである。
一般的に、ブラインドは窓面に取り付けられ、室内の覗き見防止や、直射日光を防止する遮光用として用いられている。ブラインドには横型ブラインドと縦型ブラインドとがある。横型ブラインド10は、図5に示すように、上部支持部材11と底板12との間に複数の縦糸(図示せず)が張られ、この複数の縦糸間には一定間隔で複数の横糸(図示せず)が張架されている。そしてこの横糸にスラット13が載置されている。スラット13は、図6に示すように、細長い長方形状に形成されるとともに、両端近傍に昇降コード15が挿通される挿通孔14が形成されている。また、上部支持部材11と底板12との間には、昇降コード15が両端近傍及び中央に設けられるとともに、上部支持部材11の右側端近傍には操作コード16が設けられ、操作コード16を操作することによりスラット13の開閉及び昇降コード15を上下させて底板12を上昇、下降させるようになっている。
縦型ブラインド20は、図7に示すように、上端にハンガーレール21が設けられ、このハンガーレール21には水平方向へ摺動自在なランナー22が複数設けられている。そしてこれら複数のランナー22それぞれにスラット23が回動自在に設けられている。
これら横型及び縦型ブラインドに用いられるスラットは、通常、アルミ合金製の板を打ち抜いて成形したり、塩化ビニール樹脂を異形押出しにより成形したりしている。また、耐熱性を付与するために樹脂被覆ガラス繊維織物を用いたり(特許文献1参照)、柔らかくて暖かい風合いを付与するために和紙糸と合成繊維又天然繊維とから成る細幅織物を用いることが提案されている(特許文献2参照)。
さらに、近年、ブラインドによる広告効果を目的とし、ブラインドの遮蔽時において、店名、商品名、模様等を視認できるようにスラットに印刷を施すことが提案されており、具体的には、複数枚のスラットをその配置状態と同一の順序で互いに間隔を存して同一平面状に配置し、各スラットに予め設定された印刷エレメントを施すようにするものである(特許文献3参照)。
特開2007−70749号公報 特開2003−301674号公報 特開2004−300858号公報
しかしながら、前記特許文献3において提案されているスラットへの印刷は、複数のスラットを製造した後、複数のスラットを同一平面状に配置して印刷を施すものであるので、スラットの配置作業が煩雑であり、作業効率が悪いものであった。
さらに、各スラットの位置決めを極めて正確に行わないと、各スラットに施された印刷にズレが生じるものであった。特に、風景、動物、アニメキャラクター等をブラインド全体に一つの連続した図柄として印刷する場合、正確に印刷することは極めて困難であった。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたもので、まず、スラット製造の原材料となるシートに印刷を施し、その後、複数のスラットを製造することにより、ブラインド全体として一つの連続した図柄を、極めて簡単かつ正確に施すことができるようにしたスラットの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意研究した結果、大きなシートに連続した図柄の全体像を印刷した後、スラットの多数集合状態に加熱成形し、その後トムソン刃で1枚1枚のスラットに打ち抜き、そのスラットを組み合わせればブラインド全体として連続した図柄が再現出来ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、請求項1に係るブラインド用スラットの製造方法は、白色不透明な樹脂製シートにブラインド全面に表示される図柄を印刷し、該図柄が印刷された樹脂製シートを加熱成形して複数のスラット形状部を形成し、該複数のスラット形状部をそれぞれ打ち抜くことを特徴として構成されている。
請求項2に係るブラインド用スラットの製造方法は、請求項1記載のブラインド用スラットの製造方法において、白色不透明な樹脂製シートが、回収PETフレークに、回収PETフレークの低分子量化したPETの分子鎖同志を結びつけて改質する多官能のエポキシ基を有する鎖延長剤と、白色不透明を付与するチタン白、炭酸カルシウム、タルクの1又は2以上とを添加した後、ベント孔を有する押出し機に投入し、加熱・溶融した状態でベント孔から−750mmHg以上の高真空下で吸引・脱気しながら押出してシートを作製し、該シートを、ロールによる延伸装置を用い延伸温度90〜120℃でMD方向に2〜3倍一軸延伸した後、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定されたものであることを特徴として構成されている。
請求項3に係るブラインド用スラットの製造方法は、請求項1又は2記載のブラインド用スラットの製造方法において、白色不透明樹脂製シートが、単層、又は白色不透明層/回収PETフレーク層/白色不透明層の2種3層から成ることを特徴として構成されている。
請求項4に係るブラインド用スラットの製造方法は、請求項1、2又は3記載のブラインド用スラットの製造方法において、白色不透明な樹脂製シートに図柄を印刷する手段が、グラビア印刷又はインクジェットプリンターによる印刷であることを特徴として構成されている。
請求項5に係るブラインド用スラットの製造方法は、請求項1、2、3又は4記載のブラインド用スラットの製造方法において、加熱成形が、真空成形、真空・圧空成形又は圧空成形であることを特徴として構成されている。
請求項1に係るブラインド用スラットの製造方法においては、まず、白色不透明な樹脂製シートにブラインド全面に表示される図柄を印刷する。したがって、スラットの配置作業をすることなく、極めて簡単に印刷することができ、また、一枚の連続した樹脂製シートに印刷するので、印刷にズレが生じることなく正確に図柄を印刷することができる。さらに、スラット形状の前段階であるので、湾曲しておらず平坦であるので、確実かつ容易に印刷することができる。
請求項2に係るブラインド用スラットの製造方法においては、白色不透明な樹脂製シートが、回収PETフレークの低分子量化したPETの分子鎖同志を結びつけて改質する多官能のエポキシ基を有する鎖延長剤が添加されて多官能のエポキシ基とPETの分子鎖が結びついて三次元構造の高分子量のPET分子となり物性が向上するので、回収PETフレークを使用することが可能になった。
すなわち、PET樹脂はその透明性や安全衛生性から清涼飲料用のPETボトルとして大量に使われており、その再利用が望まれていた。しかしPETボトルに成形する時の熱で解重合を起して物性が低下するので、再度ボトルに成形して使用することは出来ず、ふとん綿等に利用されているのみであった。
そこで、本発明者らは、回収PETフレークの再利用できる手段にについて鋭意研究し、上述した方法により回収PETフレークを用いても十分な強度を得ることができたものである。
また、チタン白、炭酸カルシウム、タルクの1又は2以上を添加しているので、樹脂製シートを白色不透とすることができる。
さらに、ベント孔を有する押出機に投入して加熱・溶融した状態でベント孔から−750mmHg以上の高真空下で吸引・脱気しながら押し出すので、通常PET樹脂を押出す時に必要なPET樹脂の乾燥を行う必要がなく、乾燥工程を省略することが出来る。次いで、ロールによる延伸装置を用い、延伸温度90〜120℃でMD方向に一軸延伸した後、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定するので、延伸による配向結晶化が起こり耐熱性が向上し、熱固定することによって収縮することもない。
請求項3に係るブラインド用スラットの製造方法においては、前記白色不透明な樹脂製シートが単層、又は白色不透明層/回収PETフレーク層/白色不透明層の2種3層から成るので、白色不透明層上の印刷が映え、また、着色された回収PETフレークの場合は、2種3層の層構成とし、この中央の層に用いることによりサンドイッチ状として両外側の白色不透明層で覆うことが出来る。
請求項4に係るブラインド用スラットの製造方法においては、印刷を施す手段がグラビア印刷又はインクジェットプリンターによる印刷であるので、既存の設備で簡単に印刷することが出来る。
請求項5に係るブラインド用スラットの製造方法においては、前記加熱形成が、真空形成、真空・圧空形成、圧空形成であるので、既存の設備で簡単に成形することが出来る。
本発明によるブラインドのスラット製造方法の工程を示す白色不透明性な樹脂製シートの平面図 本発明によるブラインドのスラット製造方法の工程を示す白色不透明性な樹脂製シートに印刷を施した状態の平面図 本発明によるブラインドのスラット製造方法の工程を示す白色不透明性な樹脂製シートを加熱成形した状態の平面図 本発明によるブラインドのスラット製造方法の工程を示す白色不透明性な樹脂製シートを打ち抜いた状態の平面図 横型ブラインドの正面図 横型ブラインドに用いるスラットの平面図 縦型ブラインドの正面図 本発明によるブラインドのスラット製造方法において白色不透明な樹脂製シートを一軸延伸する装置の概略図
本発明のブラインド用スラットの製造方法は、白色不透明な樹脂製シートにブラインド全面に表示される図柄を印刷し、該図柄が印刷された樹脂製シートを加熱成形して複数のスラット形状部を形成し、該複数のスラット形状部をそれぞれ打ち抜くものである。
すなわち、まず、図1に示すように、白色不透明な樹脂製シート1を作製し、そして、図2に示すように、樹脂製シート1にブラインド全面に表示したい図柄2を印刷する。次に、図3に示すように、印刷された樹脂製シート1を加熱成形して複数のスラット形状部3を作製する。このスラット形状部3は、スラットと同一の若干湾曲した形状に形成されたもので、その上端及び下端において連続して形成されている。そして、これらのスラット形状部3の各境界線4において打ち抜くことにより、図4に示すように、各スラット形状部3が分離され、この分離されたスラット形状部3がそれぞれスラット5となる。
<白色不透明な樹脂製シート>
樹脂製シート(スラット)の材料としては、PETボトル、PETトレー等の回収フレークを使用する。回収されたPETボトルやフレークは選別、粉砕、洗浄等が行われるが、順序はこの順にこだわることはなく適宜変更される。例えば、最初に目視で手選別を行い、粉砕後、ラベル等の風力選別、洗浄後ポリオレフィン等の比重差選別を行っても良い。粉砕は、通常の粉砕機や裁断機等で約10〜20mm以下のフレーク状に粉砕する。洗浄は、アルカリ水による洗浄後、水で洗浄し、空気乾燥する。この状態で水分量は0.3〜0.5%である。
次いで空気乾燥された回収PETフレークに多官能のエポキシ基有する鎖延長剤を0.2〜2.0%添加する。添加量は鎖延長剤の持つ性能に従って添加すれば良い。添加方法は回収PETフレークに流動パラフィン0.05〜0.20%まぶした後ヘンシェルミキサー等で混合添加しても良く、またはPET樹脂のマスターバッチを作ってドライブレンド混合しても良い。多官能エポキシはそのエポキシ基に分子量の低下したPET分子鎖が結びつき、3次元構造の高分子量のPET樹脂となり、その結果、改質されて物性が向上する。
また、白色不透明性を付与するためにチタン白、炭酸カルシウム、タルクの1又は2以上を添加する。チタン白はインキの白色顔料として用いられるチタン白が粒径も小さく隠蔽性も高いので最も好ましく、炭酸カルシウム及びタルクは粒径30μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。添加量は、チタン白の場合は、白色不透明樹脂製シートが単層の場合は厚みがあるので約1%、両側に白色不透明な樹脂層を設けた2種3層の層構成の場合には、白色不透明層が比較的薄いので約5%位であるが隠蔽性を見ながら添加量を調整する。添加方法は、チタン白、炭酸カルシウム、タルク夫々のPET樹脂のマスターバッチを作製し、使用に応じてドライブレンドで混合して行う。
このように各種添加された回収PETフレークをベント孔を有する押出機に投入し、押出機で加熱溶融しながらベント孔から−750mmHgの高真空下で吸引・脱気しながら押出してシートが作成される。ベント孔は1個でも良いが2個以上の場合がより好ましい。押出温度280℃内外、背圧100〜200kg/cmで押出すことが好ましい。280℃における飽和水蒸気圧は65kg/cmであり、背圧が100kg/cm以上なので、回収PETフレークに含まれている水分はシリンダーの中で溶融している状態では液体の状態であり、シリンダー中を進みベント孔の位置では圧力が開放されるので瞬間的に蒸発揮散してベント孔に吸い込まれて排除される。通常ベント孔のない押出機の場合はPET樹脂の水分量を50ppm以下まで乾燥する必要があるが、ベント孔を設けて吸引・脱気する場合は水分量が0.3(3,000ppm)〜0.5%(5,000ppm)あっても乾燥する必要はない。
白色不透明な樹脂製シートは、白色不透明な樹脂層のみからなる単層であっても、両側に白色不透明な樹脂層を設けた2種3層のシートであっても良い。2種3層の場合は、両側の白色不透明樹脂層で隠蔽することができるので、中央の層に着色されたPETフレークや透明でないPETフレークを用いることが出来る。
以上のようにして作製された白色不透明な樹脂製シートは、ロールによる延伸装置を用い延伸温度90〜120℃でMO方向に2−3倍延伸した後、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定する。一軸延伸された樹脂製シートは延伸による配向結晶化により結晶化度が高くなる。
延伸倍率と結晶化度との関係は、おおよそ表1のような関係になる。
Figure 2011162941
延伸装置としては、例えば、加熱ロールを用いた延伸装置を用いることが出来るが、この加熱ロールの短区間の1段延伸でも、2段延伸以上の多段延伸であっても良い。
熱固定の温度は、特に限定されないが、アニールによる配向緩和をさせる観点から延伸温度より5〜20℃高い温度が好ましく、熱固定温度が、延伸温度より5℃高くないと、シートの熱収縮率が大きくなる。なお、上記熱固定温度の範囲において一軸延伸された樹脂製シートの加熱収縮率が小さくなるので、スラットを加熱成形する際、変形を少なくできる。したがって、熱固定温度は高温とすることが好ましい。また、熱固定ロールの速度はシートの配向緩和に合わせるため延伸ロール速度より0.5〜10%程度遅めにする。
以上のような一軸延伸熱固定工程を経た白色不透明な樹脂製シートは、下記の式で示される結晶化度が20%以上であることが好ましい。結晶化度が20%以上であれば直射日光に当たっても変形しない耐熱性が得られる。
Figure 2011162941
<樹脂製シートへの図柄の印刷>
上述した白色不透明な樹脂製シートにブラインド全面に表示される図柄を印刷する。印刷は多色のグラビア印刷、またはインクジェットプリンターによる印刷が簡単に施すことができ、最適である。印刷する図柄としては、特に限定されないが、風景、動物、アニメキャラクター等の連続した図柄の場合に特に好ましい。
<スラット形状部の作製>
上記印刷が施された樹脂製シートを加熱成形して複数のスラット形状部を形成する。このスラット形状部は、スラットの完成品と同一の形状に形成されているもので、通常、若干湾曲した状態に形成されているが、スラットのように単体ではなく、両側端(横型ブラインドにおいては上下端、縦型ブラインドにおいては左右端)が連続した状態となっている。加熱成形の手段としては、真空成形、真空・圧空成形、圧空成形等一般的な加熱成形手段を採用することができる。
<スラット形状部の打ち抜き−スラットの完成>
樹脂製シートの複数のスラット形状部をそれぞれ打ち抜き、スラットを完成させる。すなわち、各スラット形状部の境界線上において切断分離することにより、複数のスラットを得ることが出来る。この際、同時に挿通孔を形成してもよい。スラット形状部を打ち抜くには、トムソン刃を用いることが好ましい。
<ブラインドの作製>
以上のようにして作製されたスラットをブラインドに組み立てるには、図柄が連続した状態に順次取り付け、スラットが閉じた状態になった時、ブラインド全面に所定の図柄が表示される。
PETボトルを選別、粉砕、洗浄そして空気乾燥させた回収PETフレーク(水分量4,500ppm)に流動パラフィン0.10%をまぶした後、粉沫状のBASFジャパン(株)製鎖延長剤ADR4368Sを0.4%添加し、ヘンシェルミキサーで混合攪拌した。さらにチタン白(TiO)50%のPET樹脂マスターバッチを2%(TiOとしては1%)加え混合攪拌した。これら混合攪拌した回収PETフレークを日立造船(株)製、同方向2軸押出機HMT100(L/D=38、吐出量;650kg/h、2ベント孔)に投入し、押出し温度280℃、ベント孔から−755mmHgの高真空下で吸引脱気しながら厚さ0.60mmの白色不透明の樹脂製シートを押出し成形した。
次に、この白色不透明な樹脂製シートを一軸延伸及び熱固定して物性を改良する。一軸延伸及び熱固定は、例えば図8に示す装置により行う。この図において、31は白色不透明な樹脂製シート、32は予熱ロール、33はニップロール、34は加熱ロール、35は延伸ロール、36は熱固定ロール、37は一軸延伸された白色不透明な樹脂製シートであり、白色不透明な樹脂製シート31を、まず予熱ロール32で70〜90℃に予熱した後、加熱ロール34で90〜120℃に加熱する。そして、この加熱された白色不透明な樹脂製シート31を延伸ロール35により、縦方向に2〜3倍延伸する。さらに、この一軸延伸された白色不透明な樹脂製シート31は熱固定ロール36で、加熱ロール34で加熱した温度より5〜20℃高い温度で加熱されて熱固定され、一軸延伸及び熱固定された白色不透明な樹脂製シート37が完成する。
具体的には、日本製鋼所(株)製T−17型ロール延伸装置で延伸して一軸延伸した白色不透明な樹脂製シートを作製した。すなわち、予熱ロール温度80℃、加熱ロール温度(延伸温度)95℃、延伸ロール温度80℃、熱固定ロール温度100℃に設定し、白色不透明な樹脂製シートを10m/分で繰り出して、加熱ロールを延伸ロールとの間で2.3倍に一段で延伸し、厚み260μmの一軸延伸された白色不透明な樹脂製シートを得た。この樹脂製シートはシワもなく白色不透明で充分な隠蔽力があり、DSC測定で求めた結晶化度は24.3%で高結晶化されていた。
<結晶化度>
セイコー電子DSC220示差走査熱量計で白色不透明な樹脂製シートの融解挙動を測定し、下記式に基づいて得た。なお、測定サンプルは10mg、窒素50ml/minを流しながら昇温速度10℃/minで20〜300℃まで昇温して測定した。
Figure 2011162941
次いでこの一軸延伸された白色不透明な樹脂製シートに、シート用グラビア印刷機、中島精機(株)製GX−II―1500・4色印刷機を用い、サカタインクス(株)製PET用インキ「シュリンクパックPVC」で印刷スピード70m/min、熱風温度80℃、風量60m/minの条件でシートの片側面に富士山の図柄を印刷した。印刷は意匠性に富み良く映えるものであった。
さらに、この全面に富士山の図柄を印刷した樹脂シートを、(株)浅野研究所製FKC型真空圧空成形機を用い、巾25mm×長さ1600mmのスラットが多数整列集合した状態で成形することが出来る金型で、樹脂シート表面温度が130℃になるよう加熱した後、0.5MPaで圧空をかけながら真空圧空した。これにより、樹脂シートには多数のスラット形状部が整列した状態で形成された。なお、スラットは平板ではなく剛性を付与するため2.0mRの湾曲形状になるよう設定した。
このスラット形状部が多数形成された樹脂シートを、各スラット形状部の境界線においてそれぞれトムソン刃で打ち抜き、スラットを得た。このスラットを用い図5に示すような横型ブラインドに組み上げ、窓面に取り付けて外部から観察した結果、スラットを閉じた状態では富士山の図柄が良好に再現されていた。
実施例1と同様の回収PETフレークを用い、外層/中間層/外層の2種3層のシートを作製した。中間層は、着色(青色)されたPETフレークが混入している回収PETフレークに、実施例1と同様、流動パラフィンを0.10%まぶした後、粉末状のBASFジャパン(株)製鎖延長剤ADR4368Sを0.4%添加しヘシェルミキサーで混合攪拌したフレークを用いた。外層は、無色透明の回収PETフレークに流動パラフィンを0.10%まぶした後、粉末状のBASFジャパン(株)製鎖延長剤ADR4368Sを0.4%添加し、ヘンシェルミキサーで混合攪拌した後、さらにチタン白(TiO)50%のPET樹脂マスターバッチ10%(TiOとしては5%)を加え混合攪拌した回収PETフレークを用いた。
中間層となる回収PETフレーク混合物は、日立造船(株)製同方向回転2軸押出機HMT100(L/D=38、吐出量;650kg/hr、2ベント孔)に投入し、外層となる回収PETフレーク混合物は日立造船(株)製同方向回転2軸押出機HMT57(L/D=36、吐出量;200kg/hr、2ベント孔)に投入し、主押出機、副押出機とも、押出し温度280℃、ベント孔から−755mmHgの高真空下で吸引脱気しながら外層(60μm)/中間層(480μm)/外層(60μm)の総厚み0.60mmの白色不透明な樹脂製シートを押出し成形した。
この白色不透明な樹脂製シートを実施例1と全く同様にして2.3倍の一軸延伸して総厚み260μmの一軸延伸された白色不透明な樹脂製シートを得た。
この一軸延伸された樹脂製シートはシワもなく白色不透明で中間層の着色フレークの色が見えることもなく充分な隠蔽性があった。実施例1と同様DSC測定で求めた結晶化度は24.1%で高結晶化されていた。
次いでこの一軸延伸したシートに実施例1と全く同様の設備と方法で一方の外層面に「ダンボ」の図柄を、もう一方の外層面には星空と星座の図柄を印刷した。
さらに、この印刷が施された白色不透明な樹脂製シートを実施例1と全く同様にしてスラット形状部を形成し、実施例1と全く同様にトムソン刃で打ち抜きスラットを得た。このスラットを用い図5に示すような横型ブラインドに組み上げ、外部からは「ダンボ」の図柄が見えるように、内部(室内)からは星空が見えるように窓面に取り付けた。スラットを閉じた状態では外部の図柄も、内部の図柄も良く再現されていた。
1:白色不透明な樹脂製シート
2:図柄(印刷)
3:スラット形状部
4:境界線
5:スラット
10:横型ブラインド
13:スラット
20:縦型ブラインド
23:スラット

Claims (5)

  1. 白色不透明な樹脂製シートにブラインド全面に表示される図柄を印刷し、該図柄が印刷された樹脂製シートを加熱成形して複数のスラット形状部を形成し、該複数のスラット形状部をそれぞれ打ち抜くことを特徴とするブラインド用スラットの製造方法。
  2. 前記白色不透明な樹脂製シートが、回収PETフレークに、回収PETフレークの低分子量化したPETの分子鎖同志を結びつけて改質する多官能のエポキシ基を有する鎖延長剤と、白色不透明を付与するチタン白、炭酸カルシウム、タルクの1又は2以上とを添加した後、ベント孔を有する押出し機に投入し、加熱・溶融した状態でベント孔から−750mmHg以上の高真空下で吸引・脱気しながら押出してシートを作製し、該シートを、ロールによる延伸装置を用い延伸温度90〜120℃でMD方向に2〜3倍一軸延伸した後、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定されたものであることを特徴とする請求項1記載のブラインド用スラットの製造方法。
  3. 前記白色不透明樹脂製シートが、単層、又は白色不透明層/回収PETフレーク層/白色不透明層の2種3層から成ることを特徴とする請求項1又は2記載のブラインド用スラットの製造方法。
  4. 前記白色不透明な樹脂製シートに図柄を印刷する手段が、グラビア印刷又はインクジェットプリンターによる印刷であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のブラインド用スラットの製造方法。
  5. 前記加熱成形が、真空成形、真空・圧空成形又は圧空成形であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のブラインド用スラットの製造方法。
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