JP2011162457A - 植物発酵エキス及びその製造方法、並びに化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性の高い天然物系のものである植物発酵エキス、及び前記植物発酵エキスを含有する化粧料、並びに、前記植物発酵エキスの容易かつ安価な製造方法の提供。
【解決手段】植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)で発酵させて得られることを特徴とする植物発酵エキス、及び前記植物発酵エキスを含有する化粧料、並びに、前記植物発酵エキスの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)を用いて発酵させることにより得られる植物発酵エキス及びその製造方法、並びに前記植物発酵エキスを含有する化粧料に関する。
若い皮膚では、皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことによって、水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があって、みずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線、著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響を受けたり、加齢が進んだりすると、皮膚の弾力性や保湿機能は低下し、角質は異常剥離を引き起こし、肌は張りや艶を失い、荒れ、しわ、くすみ等の老化症状を呈するようになる。
従来、このような外的因子や老化に伴う皮膚の変化に対して、乳酸菌による植物発酵物が皮膚の働きを活性化、角質剥離、小じわの緩和、皮膚の柔軟化及び保湿作用を有することが知られている(特許文献1〜2参照)。
しかしながら、一般に化粧料として利用する場合、発酵臭の付加は商品価値の低下に繋がるため、発酵臭を有する乳酸菌による植物発酵物の化粧料への利用は進んでいない。また、乳酸菌による植物発酵物は、保湿作用の点においても十分に満足できるものではないという問題があった。
更に、乳酸菌の菌体は0.5μm〜4μmと微細なため、ろ過が困難であり、多くのコストや時間を要する上に、ろ過後の植物発酵物は透明性が低いため、化粧料として利用しにくいなどの問題があった。
したがって、発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性の高い天然物系のものである植物発酵エキス、及び前記植物発酵エキスを含有する化粧料、並びに、前記植物発酵エキスの容易かつ安価な製造方法は、未だ提供されておらず、その速やかな提供が強く求められているのが現状である。
特開2008−88105号公報 特開2003−81808号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、第1に、発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性の高い天然物系のものである植物発酵エキス、及び前記植物発酵エキスを含有する化粧料を提供することを目的とする。
また、本発明は、第2に、前記植物発酵エキスの容易かつ安価な製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、匂いの点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさず、安全性の高い天然物系のものであって、入手が容易であり、化粧料に広く利用可能な植物発酵エキス、及び前記植物発酵エキスの製造方法について、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、(1)糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)を用いた植物発酵エキスは、発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性が高いこと、(2)糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)は植物発酵エキス中に拡散することなく、ろ過が容易であり、製造コストが安価であることを、それぞれ知見した。
なお、糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)は、好気的条件下で高い乳酸産生能を示すことが知られているが、化粧料として前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)を用いて植物を発酵させた発酵エキスが利用された例は知られていない。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)で発酵させて得られることを特徴とする植物発酵エキスである。
<2> 糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)が、MZ−t.0887株(受託番号:NITE P−707)である前記<1>に記載の植物発酵エキスである。
<3> 植物が、炭水化物を少なくとも9質量%含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の植物発酵エキスである。
<4> 前記<1>から<3>のいずれかに記載の植物発酵エキスを含有することを特徴とする化粧料である。
<5> 植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)で発酵させることを特徴とする植物発酵エキスの製造方法である。
<6> 発酵が、少なくとも植物を含有する培地に糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)を接種することによる前記<5>に記載の植物発酵エキスの製造方法である。
<7> 糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)が、MZ−t.0887株(受託番号:NITE P−707)である前記<5>から<6>のいずれかに記載の植物発酵エキスの製造方法である。
<8> 植物が、炭水化物を少なくとも9質量%含有する前記<5>から<7>のいずれかに記載の植物発酵エキスの製造方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができる。即ち、本発明は、第1に、発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性の高い天然物系のものである植物発酵エキス、及び前記植物発酵エキスを含有する化粧料を提供することができる。
また、本発明は、第2に、前記植物発酵エキスの容易かつ安価な製造方法を提供することができる。
図1は、試験例6のペーパーディスク法による保湿性試験1の結果を示す図である。 図2は、試験例7の角質水分量の結果を示す図である。 図3は、試験例7のヒトによる保湿性試験2(水分保持能)の結果を示す図である。
(植物発酵エキス及び植物発酵エキスの製造方法)
本発明の植物発酵エキスは、植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイで発酵させて得られることを特徴とする。
本発明の植物発酵エキスは、本発明の植物発酵エキスの製造方法により、好適に得ることができる。
本発明の植物発酵エキスの製造方法は、植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイで発酵させる工程(発酵工程)を少なくとも含み、必要に応じて更に、精製工程、希釈工程、濃縮工程、乾燥工程などのその他の工程を含む。
以下、本発明の植物発酵エキスの製造方法について詳細に説明し、併せて、本発明の植物発酵エキスについても説明する。
<植物発酵エキスの製造方法>
<<発酵工程>>
前記発酵工程は、植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイで発酵させる工程である。
−植物−
発酵原料として使用する前記植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、人参、芍薬、アルテア根、オウバク、ボタン皮、桑白皮、ユリ根、ゲンチアナ、サイシン、生姜、ショウブ、センキュウ、トウキ、ヒマラヤンラズベリー、トウニン、キョウニン、タイソウ、カミツレ、トウキンセンカ、ヤグルマギク、ウスベニアオイ、シイタケ、洋ナシ、サワーチェリー、みかん、カリン、赤ブドウ、パイン、りんご、バナナ、とうもろこし、はとむぎ、じゃがいも、くず根、わらび、タピオカ、黒もち米などが挙げられる。前記植物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記植物の入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、自然界から採取してもよいし、市販品を用いてもよい。
前記植物中の炭水化物含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、9質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。前記炭水化物含有量が、9質量%未満であると、菌体の増殖が悪くなることや、乳酸生産量が低下することがある。一方、前記炭水化物含有量が好ましい範囲内であると、前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイで発酵させた場合、短時間でより多くの乳酸が産生される点で有利である。
前記炭水化物含有量が9質量%以上の植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、みかん、りんご、とうもろこし、はとむぎ、じゃがいも、くず根、わらび、タピオカ、黒もち米、人参などが挙げられる。これらの中でも、炭水化物含有量が70質量%以上である、くず根、わらび、タピオカ、黒もち米が、好適に乳酸を産生できる点で好ましい。
前記植物における炭水化物含有量を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、差し引き法、グルコースCIIテストワコー(和光純薬工業株式会社製)等のキットを用いる方法などが挙げられる。
発酵原料として使用する前記植物の部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、花、蕾、果実、果皮、種子、種皮、茎、葉、枝、枝葉、幹、樹皮、根、根茎、これらの混合物などが挙げられる。
発酵原料として使用する前記植物の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、採取したそのままの大きさ、切断した所望の大きさ、微粉(パウダー)化された大きさなどが挙げられる。
発酵原料として使用する前記植物の状態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、採取したそのままの状態、乾燥した状態、粉砕した状態、果汁の状態、抽出物の状態などが挙げられる。これらの中でも、前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイが作用しやすい点で、粉砕した状態が好ましい。
前記植物を乾燥した状態にする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天日で乾燥する方法、通常使用される乾燥機を用いて乾燥する方法などが挙げられる。
前記植物を前記粉砕した状態にする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ミキサー、パワーミル、ジェットミル、衝撃式粉砕機等により粉砕する方法などが挙げられる。
前記植物を前記果汁の状態にする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧搾などが挙げられる。
前記植物を前記抽出物の状態にする方法としては、特に制限はなく、植物の抽出に一般に用いられる方法を、目的に応じて適宜選択することができる。
−糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)−
前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイとしては、アミロマイセス・ルキシイに分類される糸状菌であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CBS438.76株(CBS=centraalbureau voor Schimmelcultures, the Netherland)、MZ−t.0887株などが挙げられる。これらの中でも、MZ−t.0887株が、乳酸の産生効率がよい点で好ましい。なお、前記MZ−t.0887株は、国際寄託当局である独立行政法人製品評価技術基盤機構(日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2丁目5番8号(郵便番号292−0818))に、2009年2月18日に受託番号:NITE P−707として国内寄託されている。
前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイは、通常乳酸を産生しない麹菌の一種であるが、好気的条件下で高い乳酸産生能を示し、発酵による発酵臭が気にならない点で有利である。
また、糸状菌アミロマイセス・ルキシイは、胞子を形成しないため、植物発酵エキスが黒くならず、透明性に優れる点でも有利である。
このように、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた植物発酵エキスは、発酵臭が気にならず、また、透明性に優れることから、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた植物発酵エキスは、化粧料用途として特に有利である。
−発酵方法−
前記発酵を行う方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、培地を用いず植物に直接前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイを接種し発酵させる方法、少なくとも植物を含有する培地に前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイを接種し、発酵させる方法などが挙げられる。これらの中でも、少なくとも植物を含有する培地に糸状菌アミロマイセス・ルキシイを接種し、発酵させる方法が、糸状菌アミロマイセス・ルキシイの生育が良く、好適に植物発酵エキスを得られる点で好ましい。
−−培地−−
前記発酵に用いる培地としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液体培地が好ましい。
前記液体培地は、少なくとも植物を含有し、必要に応じて前記植物を希釈するための精製水等のその他の成分を含有することができる。
前記液体培地中の前記植物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5質量%〜20質量%などが挙げられる。
前記液体培地のpHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、pH6.5〜pH7.5などが挙げられる。
前記pHを調整するpH調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
また、前記液体培地は、発酵を行う前に殺菌することが好ましい。前記殺菌の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オートクレーブ処理による殺菌などが挙げられる。
前記殺菌の温度及び時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、115℃〜121℃で15分間〜20分間などが挙げられる。
−−接種−−
前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイを接種する方法としては、特に制限はなく、糸状菌による発酵に一般に用いられる方法の中から目的に応じて適宜選択することができる。前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイは、前記植物に直接接種してもよく、前記少なくとも植物を含有する培地に接種してもよい。
前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイの接種量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、培地を用いず植物に直接糸状菌アミロマイセス・ルキシイを接種する場合は、1質量%〜5質量%が好ましい。また、少なくとも植物を含有する培地に糸状菌アミロマイセス・ルキシイを接種する場合は、0.5質量%〜3質量%が好ましい。
前記接種に用いる糸状菌アミロマイセス・ルキシイの調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、麦に乾燥麹の菌糸を生やす方法などが挙げられる。
−−発酵温度−−
前記発酵の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18℃〜45℃が好ましく、25℃〜37℃がより好ましく、30℃〜35℃が更に好ましい。前記発酵の温度が、18℃未満であると、糸状菌アミロマイセス・ルキシイの生育が遅くなることがあり、45℃を超えると、糸状菌アミロマイセス・ルキシイが生育しないことがある。一方、前記発酵の温度が前記好ましい範囲であると、菌体の増殖が早く、より短時間で乳酸を生産することができる点で有利である。
−−発酵時間−−
前記発酵の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18時間〜72時間が好ましく、24時間〜48時間がより好ましく、48時間が更に好ましい。前記発酵の時間が、18時間未満であると、糸状菌アミロマイセス・ルキシイの増殖が不十分となることや植物中の炭水化物が分解されないことがあり、72時間を超えると、エタノールを生産することがある。一方、前記発酵の時間が特に好ましい範囲であると、炭水化物を分解し、保湿力の高い発酵液を作ることができる点で有利である。
−−培養方法−−
前記発酵における培養方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、好気的な方法で培養することが好ましく、例えば、振盪培養法などが挙げられる。
前記振盪培養法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、振盪機、エアレーション等を用いて行う方法などが挙げられる。
<<精製工程>>
前記精製工程は、前記発酵工程で得られた植物発酵エキスを精製する工程である。
前記精製工程では、例えば、植物発酵エキス中の糸状菌アミロマイセス・ルキシイの菌体の除去を行う。
前記除去の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ろ過などが挙げられる。
前記ろ過の方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から、目的に応じて適宜選択することができる。
<<希釈工程及び濃縮工程>>
前記希釈工程及び前記濃縮工程は、前記発酵工程及び前記精製工程のいずれかで得られた植物発酵エキスを所望の濃度に調製する工程である。
前記希釈の手段としては、特に制限はなく、公知の方法の中から、目的に応じて適宜選択することができる。
前記濃縮の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、減圧濃縮などが挙げられる。
<<乾燥工程>>
前記乾燥工程は、前記発酵工程、前記精製工程、前記希釈工程及び前記濃縮工程のいずれかで得られた植物発酵エキスを乾燥する工程である。
前記乾燥の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、凍結乾燥などが挙げられる。
<植物発酵エキス>
本発明の植物発酵エキスは、植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイで発酵させて得られ、前記植物発酵エキスの製造方法が好適に用いられる。
前記植物発酵エキスは、糸状菌アミロマイセス・ルキシイの菌体を含有したものでもよく、糸状菌アミロマイセス・ルキシイ菌体を除去したものであってもよい。
なお、前記植物発酵エキスは、該植物発酵エキス、該植物発酵エキスの精製物、該植物発酵エキスの希釈液及び濃縮液、該植物発酵エキスの乾燥物のいずれであってもよい。
前記植物発酵エキス中の乳酸含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1mg/100mL以上が好ましく、0.3mg/100mL以上がより好ましく、0.5mg/100mL以上が更に好ましい。前記乳酸含有量が0.1mg/100mL未満であると、十分な保湿効果を得ることができないことがある。前記乳酸含有量は多いほどよく、その上限に臨界的な意義はない。
なお、前記植物発酵エキスは、前記乳酸を中和し、カリウム塩等の塩を形成させた状態で用いてもよい。
前記植物発酵エキスは、発酵原料として用いる植物自体の有する作用を害さないものである。
前記植物自体の有する作用としては、一般に公知の作用を含み、例えば、人参では、繊維芽細胞増殖作用、保湿作用、育毛作用、芍薬では、活性酸素消去作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用;アルテア根では、皮膚柔軟化作用、保湿作用、オウバクでは、抗菌作用、活性酸素消去作用、紫外線吸収作用;ボタン皮では、活性酸素消去作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用;桑白皮では、美白作用、抗炎症作用;ユリ根では、保湿作用;ゲンチアナでは、コラーゲン合成促進作用;サイシンでは、メラニン産生促進作用;生姜では、抗炎症作用、抗アレルギー作用;ショウブでは、活性酸素消去作用;センキュウでは抗炎症作用;トウキでは、ヒアルロン酸合成促進作用;ヒマラヤンラズベリーでは繊維芽細胞増殖作用;キョウニンでは、保湿作用、メラニン産生抑制作用;タイソウでは、皮膚角化細胞増殖促進作用、ターンオーバー促進作用;カミツレでは、メラニン産生抑制作用、コラーゲン合成促進作用;トウキンセンカでは、抗炎症作用、抗菌作用;ヤグルマギクでは、抗炎症作用;ウスベニアオイでは、保湿作用、活性酸素消去作用;シイタケではSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)様作用;温州みかんでは、SOD様作用、過酸化水素消去作用、活性酸素消去作用、皮膚角化細胞増殖作用、チロシナーゼ活性阻害作用;りんごでは、抗酸化作用、抗アレルギー作用、チロシナーゼ活性阻害作用などが挙げられる。
<用途>
本発明の植物発酵エキスの製造方法は、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いるため、前記発酵工程において、糸状菌アミロマイセス・ルキシイが液体培地中に拡散することがないため、前記精製工程で容易に糸状菌アミロマイセス・ルキシイの菌体を除去でき、除去後に高い透明性を有する植物発酵エキスを得ることができる。そのため、前記植物発酵エキスの製造方法は、容易かつ安価に植物発酵エキスを製造することができ、本発明の植物発酵エキスの製造に好適に用いることができる。
また、本発明の植物発酵エキスは、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを発酵して得られるため、発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性の高い天然物系のものであることから、化粧料、食品、医薬品など分野を問わず幅広く使用することができ、例えば、後述する本発明の化粧料として好適に利用可能である。
(化粧料)
本発明の化粧料は、本発明の植物発酵エキスを含有してなり、更に必要に応じて、その他成分を含有してなる。
<植物発酵エキス>
前記化粧料における前記発酵エキスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、透明性の観点から、糸状菌アミロマイセス・ルキシイの菌体を除去したものが好ましく、前記植物発酵エキスの精製物がより好ましい。
前記化粧料全体における前記植物発酵エキスの含有量としては、特に制限はなく、化粧料の種類や植物発酵エキスの生理活性などによって適宜選択することができるが、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.001質量%〜1質量%がより好ましい。前記植物発酵エキスの含有量が0.001質量%未満であると、十分な保湿効果を得ることができないことがあり、10質量%を超えるとオリが発生することがある。
<その他の成分>
前記化粧料は、更に必要に応じて本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲で、化粧料の製造に通常使用される各種主剤、助剤、その他の成分を添加することができる。
前記その他の成分としては、本発明の植物発酵エキスの効果を妨げない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、収斂剤、殺菌剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの成分は、前記植物発酵エキスと併用した場合、相乗的に作用して、通常期待される以上の優れた作用効果をもたらすことがある。
<使用>
前記化粧料は、前記植物発酵エキスを、その活性を妨げないように任意の化粧料に配合したものであってもよいし、前記植物発酵エキスを主成分とした化粧料であってもよい。また、前記化粧料は、前記植物発酵エキスそのものであってもよい。
<対象>
本発明の植物発酵エキス及び化粧料は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
<用途>
前記化粧料の用途としては、特に制限はなく、各種用途から適宜選択することができ、例えば、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、美容液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼント、ヘアートニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、ポマード、石鹸、ボディシャンプー、シャンプー、リンスなどが挙げられる。
<効果>
本発明の化粧料は、前記植物発酵エキスを含有するため、皮膚に使用した場合、優れた保湿作用及び植物自体の有する作用を発揮するので、外的因子や老化に伴う皮膚の変化に有用である。また、本発明の化粧料は、発酵臭が気にならず、透明性が高い前記植物発酵エキスを有効成分としており、商品価値が高い。更に、本発明の化粧料は、天然物系のものである、前記植物発酵エキスを有効成分としたものであり、安全性が高い点でも有用である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
(製造例1)
<未発酵液1の製造>
発酵原料として温州みかん6倍濃縮果汁冷凍(ミックス)(日本果実加工株式会社製)に、精製水を加え、1倍に戻した。更に、前記温州みかん果汁に、精製水を加え、10倍に希釈した温州みかん果汁を得た。前記温州みかん果汁の10倍希釈液を、10質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、pH6.5〜pH7.5に調整し、オートクレーブ処理(115℃、15分間)により殺菌し、その後冷却を行い、未発酵液1を得た。
<糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキスの製造>
接種する糸状菌アミロマイセス・ルキシイMZ−t.0887株(受託番号:NITE P−707)は、常法に従い米麹を製造する方法により調製した。
前記未発酵液1(pH6.5〜pH7.5)に、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを0.1質量%接種し、35℃で72時間、100rpmで振盪培養を行い、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキス(以下、「試験試料1」と称することがある。)を得た。
(比較製造例1)
<麹菌アスペルギルス・オリゼーを用いた温州みかん発酵エキスの製造>
接種する麹菌アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae HUT2188)は、ポテトデキストロース寒天培地「ニッスイ」(日水製薬株式会社製)で25℃にて4日間培養した。
前記未発酵液1(pH6.5〜pH7.5)に、前記培養した麹菌アスペルギルス・オリゼーを0.1質量%接種し、35℃で72時間、100rpmで振盪培養を行い、麹菌アスペルギルス・オリゼーを用いた温州みかん発酵エキス(以下、「試験試料2」と称することがある。)を得た。
(比較製造例2)
<乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランスを用いた温州みかん発酵エキスの製造>
接種する乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(Lactobacillus fructivorans IFO13954)は、一般乳酸菌接種用培地「ニッスイ」(日水製薬株式会社製)で37℃にて2日間培養した。
前記未発酵液1(pH6.5〜pH7.5)に、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランスを0.1質量%接種し、35℃で24時間、100rpmで振盪培養を行い、乳酸菌を用いた温州みかん発酵エキス(以下、「試験試料3」と称することがある。)を得た。
(比較製造例3)
<乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナスを用いた温州みかん発酵エキスの製造>
前記比較製造例2における、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954株)を、乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナス(Lactobacillus pseudomonas JCM9696)に代えた以外は、比較製造例2と同様にして、比較製造例3の乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナスを用いた温州みかん発酵エキス(以下、「試験試料4」と称することがある。)を得た。
(比較製造例4)
<乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスを用いた温州みかん発酵エキスの製造>
前記比較製造例2における、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954株)を、乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus IFO12521株)に代えた以外は、比較製造例2と同様にして、比較製造例3の乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスを用いた温州みかん発酵エキス(以下、「試験試料5」と称することがある。)を得た。
(比較製造例5)
<乳酸菌エンテロコッカス・フェカリスを用いた温州みかん発酵エキスの製造>
前記比較製造例2における、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954株)を、乳酸菌エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis IFO3971)に代えた以外は、比較製造例2と同様にして、比較製造例3の乳酸菌エンテロコッカス・フェカリスを用いた温州みかん発酵エキス(以下、「試験試料6」と称することがある。)を得た。
(製造例2)
<未発酵液2の製造>
発酵原料としてりんごエキス(アップル5倍濃縮)(里香製)に、精製水を加え、1倍に戻した。更に、前記りんごエキスに、精製水を加え、10倍に希釈したりんごエキスを得た。前記りんごエキスの10倍希釈液を、10質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、pH7.0に調整し、オートクレーブ処理(115℃、15分間)により殺菌し、その後冷却を行い、未発酵液2を得た。
<糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたりんご発酵エキスの製造>
前記未発酵液2(pH7.0)に、前記製造例1と同様に調製した糸状菌アミロマイセス・ルキシイMZ−t.0887株を0.1質量%接種し、35℃で72時間、100rpmで振盪培養を行い、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたりんご発酵エキス(以下、「試験試料7」と称することがある。)を得た。
(比較製造例6)
<乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランスを用いたりんご発酵エキスの製造>
前記未発酵液2(pH7.0)に、前記比較製造例2と同様に調製した乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954)を0.1質量%接種し、35℃で24時間、100rpmで振盪培養を行い、乳酸菌を用いたりんご発酵エキス(以下、「試験試料8」と称することがある。)を得た。
(比較製造例7)
<乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナスを用いたりんご発酵エキスの製造>
前記比較製造例6における、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954)を、乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナス(JCM9696)に代えた以外は、比較製造例6と同様にして、比較製造例7の乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナスを用いたりんご発酵エキス(以下、「試験試料9」と称することがある。)を得た。
(比較製造例8)
<乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスを用いたりんご発酵エキスの製造>
前記比較製造例6における、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954)を、乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサス(IFO12521)に代えた以外は、比較製造例6と同様にして、比較製造例8の乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスを用いたりんご発酵エキス(以下、「試験試料10」と称することがある。)を得た。
(比較製造例9)
<乳酸菌エンテロコッカス・フェカリスを用いたりんご発酵エキスの製造>
前記比較製造例6における、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランス(IFO13954)を、乳酸菌エンテロコッカス・フェカリス(IFO3971)に代えた以外は、比較製造例6と同様にして、比較製造例9の乳酸菌エンテロコッカス・フェカリス(を用いたりんご発酵エキス(以下、「試験試料11」と称することがある。)を得た。
(製造例3)
<未発酵液3の製造>
発酵原料としてわらび粉(山口屋穀粉製)5g、リン酸水素2カリウム 0.25g、リン酸2水素カリウム 0.25g、硫酸アンモニウム 2g、及び硫酸マグネシウム 0.15gを、精製水1Lに溶解し、10質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、pH6.5に調整し、オートクレーブ処理(115℃、15分間)により殺菌し、その後冷却を行い、未発酵液3を得た。
<糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたわらび粉発酵エキスの製造>
前記未発酵液3(pH6.5)に、前記製造例1と同様に調製した糸状菌アミロマイセス・ルキシイMZ−t.0887株を0.1質量%接種し、35℃で40時間、100rpmで振盪培養を行い、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたわらび粉発酵エキス(以下、「試験試料12」と称することがある。)を得た。
(製造例4)
<未発酵液4の製造>
発酵原料としてくず粉(株式会社廣久葛本舗製)5g、リン酸水素2カリウム 0.25g、リン酸2水素カリウム 0.25g、硫酸アンモニウム 2g、及び硫酸マグネシウム 0.15gを、精製水1Lに溶解し、10質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、pH6.5に調整し、オートクレーブ処理(115℃、15分間)により殺菌し、その後冷却を行い、未発酵液4を得た。
<糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたくず粉発酵エキスの製造>
前記未発酵液4(pH6.5)に、前記製造例1と同様に調製した糸状菌アミロマイセス・ルキシイMZ−t.0887株を0.1質量%接種し、35℃で40時間、100rpmで振盪培養を行い、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたくず粉発酵エキス(以下、「試験試料13」と称することがある。)を得た。
(製造例5)
<未発酵液5の製造>
発酵原料としてタピオカ(株式会社クオカプランニング製)5g、リン酸水素2カリウム 0.25g、リン酸2水素カリウム 0.25g、硫酸アンモニウム 2g、及び硫酸マグネシウム 0.15gを、精製水1Lに溶解し、10質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、pH6.5に調整し、オートクレーブ処理(115℃、15分間)により殺菌し、その後冷却を行い、未発酵液5を得た。
<糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたタピオカ発酵エキスの製造>
前記未発酵液5(pH6.5)に、前記製造例1と同様に調製した糸状菌アミロマイセス・ルキシイMZ−t.0887株を0.1質量%接種し、35℃で40時間、100rpmで振盪培養を行い、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いたタピオカ発酵エキス(以下、「試験試料14」と称することがある。)を得た。
(製造例6)
<未発酵液6の製造>
発酵原料として黒もち米(福岡江久母製)5g、リン酸水素2カリウム 0.25g、リン酸2水素カリウム 0.25g、硫酸アンモニウム 2g、及び硫酸マグネシウム 0.15gを、精製水1Lに溶解し、10質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、pH6.5に調整し、オートクレーブ処理(115℃、15分間)により殺菌し、その後冷却を行い、未発酵液6を得た。
<糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた黒もち米発酵エキスの製造>
前記未発酵液6(pH6.5)に、前記製造例1と同様に調製した糸状菌アミロマイセス・ルキシイMZ−t.0887株を0.1質量%接種し、35℃で40時間、100rpmで振盪培養を行い、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた黒もち米発酵エキス(以下、「試験試料15」と称することがある。)を得た。
製造例1〜6及び比較製造例1〜9における、試験試料1〜15の発酵に用いた菌の種類を表1に示す。
Figure 2011162457
(試験例1:炭水化物含有量の測定)
製造例1〜6及び比較製造例1〜9において、各発酵原料の発酵前の生質量に対する炭水化物含有量を差し引き法により測定した。結果を表2に示す。
Figure 2011162457
(試験例2:pHの測定)
製造例1〜6及び比較製造例1〜9における未発酵液1〜6及び試験試料1〜15をろ紙(ADVANTEC製、No.2)を用いてろ過した。このろ液を用い、pHメーターF−52(HORIBA製)にてpHの測定を行った。結果を表3に示す。
(試験例3:乳酸含有量の測定)
試験例2における未発酵液1〜6及び試験試料1〜15のろ液を用い、液体クロマトグラフ法により、乳酸含有量の測定を行った。
標準溶液としては、乳酸標準品(Fluka製)28.3mgを精密に量り、精製に溶解させた後、精確に50mLとし、標準溶液とした。
前記標準溶液及び前記各試験試料のろ液をそれぞれ20μL用い、下記分析条件にて液体クロマトグラフィーの測定を行い、試験試料中の乳酸含有量(発酵エキス全量における含有量(質量%))は、前記標準溶液の検量線より算出した。結果を表3に表す。
−分析条件−
カラム:Wakosil II 5C18HG(内径4.6mm×250mm、Wako社製)
カラム温度:35℃
移動相:0.85質量%リン酸水溶液
流速:0.5mL/分間
検出器:紫外吸光光度計(測定波長210nm)
Figure 2011162457
表3の結果から、炭水化物含有量が多いほど、植物発酵エキスにおける乳酸含有量が増加することがわかった。
(試験例4:ろ過性の試験)
製造例1及び比較製造例1〜5における未発酵液1及び試験試料1〜6を用い、ろ紙(ADVANTEC製、No.2)にてろ過を行うことにより、ろ過性の試験を行った。
ろ過の順番を、表4に示す。ただし、ろ過の順番は、値が小さい程、ろ過が早いことを示す。
Figure 2011162457
表4の結果から、乳酸菌エンテロコッカス・フェカリスを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料6)、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料1)、乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスで発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料5)の順でろ過性が良く、その他の植物発酵エキス(試験試料2〜4)、及び未発酵液1は、ろ過が遅く、ろ過性が悪かった。
(試験例5:色調の試験)
試験例4における未発酵液1及び試験試料1〜6のろ液を用い、5質量%水酸化カリウム水溶液でpHを6.5〜7.5に調整後、吸光度を測定(分光光度計UV−1600、島津製作所製)し、色調について試験を行った。
結果を表5に示す。ただし、吸光度は被験試料添加時の波長450nmにおける吸光度を表す。
Figure 2011162457
表5の結果から、乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスで発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料5)、乳酸菌ラクトバシラス・フルクティボランスで発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料3)、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料1)の順で吸光度が低く、色調がよいことが確認された。
前記試験例4〜5の結果から、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、ろ過性が良く、製造が容易であること、またろ過後の温州みかん発酵エキスは、色調がよいことから、化粧料へ好適に利用可能であることが示唆された。
(試験例6:ペーパーディスク法による保湿性試験(保湿性試験1))
前記試験例4における未発酵液1及び試験試料1〜6のろ液(pH6.5〜7.5)を用い、下記の試験方法により、保湿性試験1を行った。
直径8mmのペーパーディスク(ADVANTEC製、質量約0.017g)に未発酵液1及び試験試料1〜6をそれぞれ20μL滴下した。前記未発酵液1及び試験試料1〜6を含有するペーパーディスクを、試験室内に放置し、1分間毎に0分間〜10分間における質量をそれぞれ測定した。
0分間の質量を100%として、未発酵液1及び試験試料1〜6の水分残存量を求め、プロットしたグラフを図1に示す。
前記図1のグラフより近似直線により求めた結果を、表6に示す。ただし、保湿性の高い順番は、傾きの値が大きい程、保湿性が高いことを示す。
Figure 2011162457
表6の結果から、6種類の乳酸産生菌中、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、最も保湿性に優れていることが確認された。
(試験例7:ヒトによる保湿性試験(保湿性試験2))
前記試験例4における未発酵液1及び試験試料1〜6のろ液(pH6.5〜7.5)を用い、下記の試験方法により、保湿性試験2を行った。なお、前記保湿性試験2は、パネリスト5名により2回行った。
ヒトの前腕内側を石鹸で洗浄した後、温度23℃、湿度50質量%の測定室へ入室し、1.5cm×1.5cmの被験部位を4ヶ所設定した。20分間後、被験部位の角層水分量を測定し、その後、前記設定した被験部位に、未発酵液1及び試験試料1〜6をそれぞれ100μLずつ塗布し、15分間保持した。キムタオルで拭き取った後、水を100μLのせ、1分間保持し、拭き取った後の皮膚表面の電導度(μS)を15秒間毎に120秒間までSKICON200装置(IBS製)により測定し、角質水分量を求めた。
図2に、角質水分量の2回の測定結果の平均値をプロットしたグラフを示す。また、図3に、図2に示す角質水分量の測定結果の対数を算出した保湿試験2の結果を示す。ただし、電導度は、値が高い程、角質水分量が高いことを示す。
前記図3のグラフより近似直線を求めた結果を、表7に示す。ただし、保湿性の高い順番は、傾きの値が大きい程、保湿性が高いことを示す。
Figure 2011162457
表7の結果から、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料1)、未発酵液1、乳酸菌エンテロコッカス・フェカリスを用いた温州みかん発酵エキス(試験試料6)の順で保湿性が優れていることが認められた。
前記試験例6〜7の結果から、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、表3より、乳酸含有量としては、乳酸菌を用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料2〜6)と同程度であるものの、保湿性としては、乳酸菌を用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料2〜6)と比較して、高かった。
なお、pHとしては、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、乳酸菌を用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料2〜6)と比較して低かった。
前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料1)中の、前記保湿性を発揮する物質の詳細については不明であるが、前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料1)が、優れた保湿作用を有することが示された。
また、上記のように、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させた温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、優れた保湿性を有することから、化粧料の成分として好適に利用可能であることが示された。
(試験例8:発酵臭の評価)
前記製造例2及び前記比較製造例6〜9における試験試料7〜11用い、下記評価基準により、パネリスト10名により発酵臭の評価を行った。なお、試験例8においては、前記試験試料のろ過は行わなかった。結果を表8に示す。
−評価基準−
○・・・発酵臭が気にならない(3点)
△・・・発酵臭が少し気になる(1点)
×・・・発酵臭が気になる(0点)
Figure 2011162457
表8の結果から、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させたりんご発酵エキス(試験試料7)は、発酵臭が気にならず、評価が非常に高いことが認められた。
前記試験例8の結果から、乳酸含有量の高かった乳酸菌ラクトバシラス・シュードモナスを用いて発酵させたりんご発酵エキス(試験試料9)、及び乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスを用いて発酵させたりんご発酵エキス(試験試料10)では、特に発酵臭が強く、中でも乳酸菌ラクトバシラス・ラムノサスを用いて発酵させたりんご発酵エキス(試験試料10)では、乳系の発酵臭が強かった。一方、糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させたりんご発酵エキス(試験試料7)は、発酵臭が気にならなかった。
前記発酵臭が気にならない理由の詳細については不明であるが、前記糸状菌アミロマイセス・ルキシイを用いて発酵させたりんご発酵エキス(試験試料7)がこのような優れた性質を有することが示された。
したがって、化粧料へ好適に利用可能であることが示唆された。
(試験例9:温州みかん発酵エキスのSOD様作用試験)
被験試料として、製造例1の未発酵液1又は試験試料1を用いた。
試験管に、0.05mol/L 炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH10.2) 2.4mL、3mmol/L キサンチン 0.1mL(ナカライテスク株式会社製)、3mmol/L EDTA(エチレンジアミン四酢酸) 0.1mL、50μg/mL ウシ血清アルブミン 0.1mL(シグマ社製)、及び0.75mmol/L ニトロブルーテトラゾリウム 0.1mLを加え、これに前記被験試料溶液0.1mLを添加し、25℃にて10分間放置した。次いでキサンチンオキシダーゼ溶液(ロシュダイアグノスティック社製)0.1mLを添加して素早く攪拌し、25℃にて20分間反応させた。その後、6mmol/L 塩化銅 0.1mLを添加して反応を停止させ、波長560nmにおける吸光度を測定(分光光度計UV−1600、島津製作所製)した。コントロールは、被験溶液を添加しなかった以外は同様の方法で試験を行った。また、キサンチンオキシダーゼ溶液を添加しないブランクを置いた。
SOD様作用によるスーパーオキシドラジカルの消去率(%)を以下の計算式により算出した結果を表9に示す。
消去率(%)={1−(St−Sb)/(Ct−Cb)}×100
前記計算式において、Stは、被験試料溶液の波長560nmにおける吸光度を表し、Sbは、被験試料溶液ブランクの波長560nmにおける吸光度を表し、Ctは、コントロール溶液の波長560nmにおける吸光度を表し、Cbは、コントロール溶液ブランクの波長560nmにおける吸光度を表す。
Figure 2011162457
表9の結果より、温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、未発酵液1と同程度のSOD様作用が認められ、植物自体の有する作用が、発酵後も維持されていることが確認された。
(試験例10:チロシナーゼ活性阻害作用試験)
被験試料として、製造例1の未発酵液1又は試験試料1を用いた。
48ウエルプレートに、Mcllvaine緩衝液(pH6.8)0.2mL、0.3mg/mL チロシン溶液(和光純薬工業株式会社製) 0.06mL、及び被験試料の25質量%のDMSO(ジメチルスルホキシド)溶液 0.18mLを加え、37℃にて10分間静置した。これに2,500U/mL チロシナーゼ溶液(シグマ社製) 0.02mLを添加し、次いで37℃にて15分間反応させた。反応終了後、波長475nmにおける吸光度を測定(分光光度計UV−1600、島津製作所製)した。コントロールは、被験溶液を添加しなかった以外は同様の方法で試験を行った。また、チロシナーゼ溶液を添加しないブランクを置いた。
チロシナーゼ活性阻害率(%)を以下の計算式により算出した結果を表10に示す。
チロシナーゼ活性阻害率(%)={1−(St−Sb)/(Ct−Cb)}×100
前記計算式において、Stは、被験試料溶液の波長475nmにおける吸光度を表し、Sbは、被験試料溶液ブランクの波長475nmにおける吸光度を表し、Ctは、コントロール溶液の波長475nmにおける吸光度を表し、Cbは、コントロール溶液ブランクの波長475nmにおける吸光度を表す。
Figure 2011162457
表10の結果より、温州みかん発酵エキス(試験試料1)は、未発酵液1より高いチロシナーゼ阻害活性率を有することが確認された。
(配合例1:化粧水)
下記の組成の化粧水を常法により製造した。
・グリセリン・・・3g
・1,3−ブチレングリコール・・・3g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) ・・・0.5g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・クエン酸・・・0.1g
・クエン酸ソーダ・・・0.1g
・油溶性甘草エキス・・・0.1g
・海藻エキス・・・0.1g
・キシロビオースミクスチャー・・・0.05g
・クジンエキス・・・0.1g
・香料・・・0.05g
・温州みかん発酵エキス(試験試料1)・・・0.2g
・精製水・・・残部(全量を100gとする)
(配合例2:乳液)
下記の組成の乳液を常法により製造した。
・ホホバオイル・・・4g
・オリーブオイル・・・2g
・スクワラン・・・2g
・セタノール・・・2g
・モノステアリン酸グリセリル・・・2g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O)・・・2.5g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) ・・・2g
・1,3−ブチレングリコール・・・3g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・アスコルビン酸リン酸マグネシウム・・・0.1g
・黄杞エキス・・・0.1g
・イチョウ葉エキス・・・0.1g
・コンキオリン・・・0.1g
・オウバクエキス・・・0.1g
・カミツレエキス・・・0.1g
・グリチルリチン酸ジカリウム・・・0.1g
・香料・・・0.05g
・温州みかん発酵エキス(試験試料1)・・・0.1g
・精製水・・・残部(全量を100gとする)
(配合例3:クリーム)
下記組成のクリームを、常法により製造した。
・流動パラフィン・・・5.0g
・サラシミツロウ・・・4.0g
・セタノール・・・3.0g
・スクワラン・・・10.0g
・ラノリン・・・2.0g
・ステアリン酸・・・1.0g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O)・・・1.5g
・モノステアリン酸グリセリル・・・3.0g
・1,3−ブチレングリコール・・・6.0g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・1.5g
・香料・・・0.1g
・りんご発酵エキス(試験試料7)・・・0.1g
・精製水・・・残部(全量を100gとする)
本発明の植物発酵エキスは、本発明の植物発酵エキスの製造方法により容易かつ安価製造可能であり、植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)で発酵させて得られるため、発酵臭が気にならず、保湿性、透明性に優れ、植物自体の有する作用を害することなく、安全性の高い天然物系のものであるので、化粧料、食品、医薬品など分野を問わず幅広く利用可能である。
本発明の化粧料は、本発明の植物発酵エキスを含有することから、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、美容液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼント、ヘアートニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、ポマード、石鹸、ボディシャンプー、シャンプー、リンスなどに好適に利用可能である。
NITE P−707

Claims (4)

  1. 植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)で発酵させて得られることを特徴とする植物発酵エキス。
  2. 糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)が、MZ−t.0887株(受託番号:NITE P−707)である請求項1に記載の植物発酵エキス。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載の植物発酵エキスを含有することを特徴とする化粧料。
  4. 植物を糸状菌アミロマイセス・ルキシイ(Amylomyces rouxii)で発酵させることを特徴とする植物発酵エキスの製造方法。
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