JP2011162249A - ベーパ回収システム - Google Patents

ベーパ回収システム Download PDF

Info

Publication number
JP2011162249A
JP2011162249A JP2010029346A JP2010029346A JP2011162249A JP 2011162249 A JP2011162249 A JP 2011162249A JP 2010029346 A JP2010029346 A JP 2010029346A JP 2010029346 A JP2010029346 A JP 2010029346A JP 2011162249 A JP2011162249 A JP 2011162249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vapor
tank
adsorption
unloading
adsorption tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010029346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5582810B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Amemori
宏之 雨森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico System Solutions Co Ltd
Original Assignee
Tokico Technology Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Technology Ltd filed Critical Tokico Technology Ltd
Priority to JP2010029346A priority Critical patent/JP5582810B2/ja
Publication of JP2011162249A publication Critical patent/JP2011162249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5582810B2 publication Critical patent/JP5582810B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は給油時のベーパと荷卸し時のベーパを効率良く回収することを課題とする。
【解決手段】ベーパ回収システム10の制御装置80は、タンクローリ車100の油液を地下タンク30に荷卸しが開始されると、第1ベーパ回収経路60により回収された荷卸し時のベーパを第1吸着槽40に供給して吸着させ、地下タンク30への荷卸しが終了すると、第1吸着槽40に吸着されたベーパを脱着して地下タンク30に供給する。さらに、第1吸着槽40の脱着が終了すると、第2ベーパ回収経路70により回収された給油時のベーパを第1吸着槽40に供給して吸着させると共に、第2吸着槽50に吸着されたベーパを脱着して地下タンク30に供給する。続いて、第2吸着槽50の脱着が終了すると、第2ベーパ回収経路70により回収された給油時のベーパを第2吸着槽50に供給して吸着させると共に、第1吸着槽40に吸着されたベーパを脱着して地下タンク30に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明はベーパ回収システムに係り、特にタンクローリ車から地下タンク(貯蔵タンク)に揮発性の高い油液などの燃料を荷卸しする際、及び給油装置から自動車(被燃料供給体)の燃料タンクに油液を給油する際に発生するベーパ(油蒸気)を回収するベーパ回収システムに関する。
例えば、給油所に設置された給油装置による給油時に排出されるベーパは、揮発性有機化合物(Voc:volatile organic compounds)であり、光化学スモッグの原因物質の一つとされている。給油所において排出されるガソリンベーパは、主にタンクローリ車から地下タンクに油液を荷卸しする際のガソリンベーパと、自動車の燃料タンクに給油する際のガソリンベーパとがある。
従来、給油所におけるベーパ回収装置としては、タンクローリ車のハッチに積み込まれた油液を地下タンクに荷卸しする際に地下タンクから排出されるガソリンベーパをタンクローリ車のハッチに戻す方式がある。
この方式では、タンクローリ車から荷卸しホースを介して油液が地下タンクに荷卸しされると共に、地下タンクの上部空間にガソリンベーパが溜り、油液の液面上昇と共に、地下タンクに連通された通気管へベーパが放出される。通気管には、ベーパ回収ホースが接続される分岐管が接続されており、地下タンクから放出されたガソリンベーパは、ベーパ回収ホースを通過してタンクローリ車のハッチに回収される(ステージI:例えば、特許文献1参照)。
また、給油装置により地下タンクに貯蔵された油液を自動車の燃料タンクに給油する際には、自動車の燃料タンク内に滞留していたガソリンベーパが給油による液面上昇に伴って給油口から大気中に放出される。燃料タンクの給油口に挿入される給油ノズルには、給油口からガソリンベーパを吸引するベーパ吸引口が設けられ、給油ホース内周または外周にはガソリンベーパ吸引口に連通されたベーパ吸引ホースが挿通されている。
また、給油ノズルは、吐出パイプの周囲を覆うように筒状に形成されたゴム製カバーが給油口と吐出パイプとの間を密閉する構成になっており、給油時に発生したガソリンベーパはベーパ吸引チューブを介して地下タンクの気相部に回収される。
さらに、給油装置によるベーパ回収方式には、液面上昇に伴って上昇するベーパ圧力により給油口から排出されたベーパをそのまま地下タンクに戻す方式と、ベーパ吸引チューブが接続されたベーパ吸引ポンプにより吸引したベーパを、ポンプ圧力で地下タンクの気相部に排出する方式とがある(ステージII:例えば、特許文献2参照)。
特開2008−290056号公報 特開2000−103500号公報
上記特許文献1では、タンクローリ車から地下タンクに荷卸する油液の体積と荷卸しに伴って地下タンク内のガソリンベーパの体積が等しい場合は、ベーパ回収が確実に行なわれることになるが、地下タンクに荷卸しされた油液による油液の攪拌や泡立ちが地下タンク内で生じるため、地下タンクから放出されるベーパ体積(ベーパ量)が荷卸しする油液の体積(荷卸し量)よりも大きくなる。
従って、タンクローリ車のハッチ内に全てのガソリンベーパを回収できないため、通気管内の圧力が上昇し、通気管からガソリンベーパが大気中に放出されるという問題がある。
また、地下タンク内のガソリンベーパは、地下タンクに貯蔵された油液が蒸発したものであるため、タンクローリ車のハッチにベーパを回収して油槽所に持ち帰る回収方式の場合、給油所が油槽所から購入した油液が油槽所に回収されてしまうと、ベーパ回収量が給油所の欠減(損失)となる。すなわち、油液の仕入れ量と販売量、在庫量との関係に差が生じるという問題がある。
また、地下タンク内のベーパ濃度は、気温上昇によって高くなるため、回収されるガソリンベーパの回収量は多くなるが、夏季に給油所の油液の欠減量が増加する傾向にある。そのため、荷卸し時のガソリンベーパを回収せずに通気管から大気中に放出する方式の場合も、夏季に地下タンクに貯蔵されている油液の欠減量が増加する原因として考えられる。
また、上記特許文献2では、自動車の燃料タンクに給油する油液の体積(流出量)と回収するベーパの体積(流入量)とが等しい場合には、地下タンク内の体積の出入りが等体積(流入量=流出量)となり、地下タンク内の圧力変化は殆ど生じない。
しかしながら、給油時も燃料タンク内で給油した油液の泡立ちがあり、またベーパ吸引時に周囲の空気を吸い込んでしまうため、給油する油液の体積よりも回収したガソリンベーパと空気の混合ガスの体積が大きくなる。従って、地下タンクの内圧が上昇して回収したガソリンベーパの一部が大気に放出されてしまい、ガソリンベーパを十分に回収することができないという問題があった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決したベーパ回収システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1) 本発明は、タンクローリ車に積込まれた揮発性の高い燃料を貯蔵タンクに荷卸しする際に当該貯蔵タンクの気相部のベーパを回収する第1ベーパ回収経路と、
該第1ベーパ回収経路に接続され、前記貯蔵タンクの気相部から回収されたベーパを吸着する吸着剤が充填された第1吸着槽と、
被燃料供給体への燃料供給時にベーパ吸引ホースを介して被燃料供給体の燃料タンクから排出されたベーパを回収する第2ベーパ回収経路と、
該第2ベーパ回収経路に接続され、前記被燃料供給体の燃料タンクから回収されたベーパを吸着する吸着剤が充填された第2吸着槽と、
前記第1吸着槽及び第2吸着槽の吸着・脱着を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記タンクローリ車に積み込まれた燃料が前記貯蔵タンクに荷卸しが開始されると、前記第1ベーパ回収経路を介して供給される荷卸し時のベーパを前記第1吸着槽に供給して吸着させる第1ステップと、
前記貯蔵タンクへの荷卸しが終了すると、前記第1吸着槽に吸着された荷卸し時のベーパを脱着して前記貯蔵タンクに供給する第2ステップと、
前記第1吸着槽の脱着が終了すると、前記第2ベーパ回収経路を介して前記燃料供給時のベーパを前記第1吸着槽に供給して吸着させると共に、前記第2吸着槽に吸着された燃料供給時のベーパを脱着して前記貯蔵タンクに供給する第3ステップと、
前記第2吸着槽の脱着が終了すると、前記第2ベーパ回収経路により回収された燃料供給時のベーパを前記第2吸着槽に供給して吸着させると共に、前記第1吸着槽に吸着された燃料供給時のベーパを脱着して前記貯蔵タンクに供給する第4ステップと、
を有することを特徴とする。
(2) 本発明は、前記貯蔵タンクの気相部の圧力を検出する第1圧力センサと、
前記第1、2吸着槽の圧力を検出する第2圧力センサと、
前記第1、第2ベーパ回収経路との間を連通する管路に配された弁と、を備え、
前記制御手段は、前記第1圧力センサにより検出された圧力が予め設定された第1設定値以上になったとき、前記弁を切替えて、前記第1ベーパ回収経路を介して回収されたベーパを前記第1吸着槽に供給し、前記第2圧力センサにより検出された圧力が予め設定された第2設定値以下になったとき、前記弁を切替えて、前記第2ベーパ回収経路を介して回収されたベーパを前記第1吸着槽に供給させることを特徴とする。
本発明によれば、タンクローリ車に積み込まれた燃料が前記貯蔵タンクに荷卸しが開始されると、第1ベーパ回収経路を介して供給される荷卸し時のベーパを第1吸着槽に供給して吸着させ、貯蔵タンクへの荷卸しが終了すると、第1吸着槽に吸着された荷卸し時のベーパを脱着して貯蔵タンクに供給し、第1吸着槽の脱着が終了すると、第2ベーパ回収経路を介して燃料供給時のベーパを第1吸着槽に供給して吸着させると共に、第2吸着槽に吸着された燃料供給時のベーパを脱着して貯蔵タンクに供給し、第2吸着槽の脱着が終了すると、第2ベーパ回収経路により回収された燃料供給時のベーパを第2吸着槽に供給して吸着させると共に、第1吸着槽に吸着された燃料供給時のベーパを脱着して貯蔵タンクに供給するため、荷卸しが終了した後は燃料供給によるベーパを通常使用される第2吸着槽ではなく荷卸し用の第1吸着槽により吸着させて、燃料供給によるベーパを第1吸着槽または第2吸着槽に効率良く吸着することができ、さらには貯蔵タンク及び燃料タンクのベーパを貯蔵タンクに戻すことにより貯蔵タンク内の油液の欠減量を減少させることができる。
本発明によるベーパ回収システムの一実施例を示すシステム構成図である。 荷卸し、給油時の第1、第2吸着槽の吸着・脱着の動作を示すタイミングチャートである。 制御装置が実行する第1吸着槽の制御処理を説明するためのフローチャートである。 制御装置が実行する第2吸着槽の制御処理を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明によるベーパ回収システムの一実施例を示すシステム構成図である。図1に示されるように、ベーパ回収システム10は、給油所に設置されており、複数の給油装置20と、複数の地下タンク30と、第1吸着槽40と、第2吸着槽50と、第1ベーパ回収経路60と、第2ベーパ回収経路70と、制御装置80とを有する。
複数の給油装置20(本実施例では、20A,20Bの2台を図示する)は、夫々各地下タンク(貯蔵タンク)30(本実施例では、30A〜30Cの3基を図示する)に貯蔵された油液(ガソリン、軽油等)を給油するための給油配管21(21A〜21C)が接続され、筐体内には、各給油配管21に連通された配管にポンプ22(22A、22B)、流量計23(23A,23B)が配されている。また、流量計23A、23Bの下流側には、給油ホース24(24A、24B)、給油ノズル25(25A、25B)が配されている。給油ノズル25A、25Bは、給油中に自動車(被燃料供給体)90A,90Bの燃料タンク内のガソリンベーパを吸引するベーパ吸引ホース26(26A、26B)が連通されており、ベーパ吸引ホース26A、26Bはベーパ吸引ポンプ27(27A、27B)の吸込み口に連通されている。
従って、給油中は、給油ノズル25から油液が燃料タンクに給油されると共に、ベーパ吸引ポンプ27が起動されて燃料タンク内に滞留するベーパを吸引する。燃料タンクから吸引されたベーパは、ベーパ吸引ポンプ27A、27Bの吐出口に連通されたベーパ回収配管70A、70Bと、第1吸着槽40に連通された第1共通配管72Aと、第2吸着槽50に連通された第2共通配管72Bとを介して第1吸着槽40または第2吸着槽50に回収される。
第1、第2共通配管72A、72Bには、電磁弁からなる開閉弁VC、VDが設けられている。開閉弁VC、VDは、自動車90A,90Bの燃料タンクに給油する際に制御装置80から出力された開弁信号により選択的に開弁され、給油ノズル25から吸引されたベーパを第1、第2吸着槽40、50の何れかへ供給する。尚、ベーパ回収配管70A〜70C、第1、第2共通配管72A、72Bは、各給油装置20A、20Bと第1、第2吸着槽40、50との間を連通する第2ベーパ回収経路70を構成している。
第1、第2吸着槽40、50は、同じ容量(容積)を有する円筒形状の空間内にガソリン成分を吸着する粒状の吸着剤(例えば、疎水性シリカゲル)が多数充填されている。そのため、回収されたガソリンベーパが第1、第2吸着槽40、50に供給されるとガソリンベーパに含まれるガソリン成分は、第1、第2吸着槽40、50に充填された多数の吸着剤によって吸着される。
また、第1、第2吸着槽40、50の上部に接続された各通気配管42、44、52、54には、電磁弁からなる開閉弁VE、VF、VG、VHが設けられている。開閉弁VE、VFは、吸着工程時は制御装置80からの開弁信号により開弁されることにより、混合ガス中のガソリンベーパ分が第1、第2吸着槽40、50の吸着剤に吸着されて、クリーンな空気のみが通気配管42,52から排出される。なお、開閉弁VE、VFは、ベーパ吸着後に制御装置80からの指示に基づき閉止される。
また、開閉弁VG、VHは、吸着工程時は閉弁されており、吸着剤に吸着されたガソリンベーパのガソリン分を脱着する脱着工程時に駆動される真空ポンプ190の吸引により吸着槽40,50内の真空度が所定値以上となった場合に制御装置80からの開弁信号により開弁して外部の空気を吸着槽40,50内に取り込み、吸着剤に吸着されたガソリンベーパのガソリン分を脱着して地下タンク30A〜30Cに戻す。
地下タンク30A〜30Cは、各油種毎に設けられており、給油配管21の他端が汲み上げ配管として挿入されている。また、各地下タンク30A〜30Cには、タンクローリ車100のハッチに積込まれた油液を荷卸しする際、荷卸しホースが接続される注油口110A〜110Cを有する注油配管120A〜120Cの他端が挿入されている。尚、本実施例では、タンクローリ車100に積込まれた油液を地下タンクに荷卸しする場合について説明するが、これに限らず、例えば、油液以外の揮発性の高い燃料を荷卸しする場合でも良いし、あるいは地下タンク以外の地上設置型タンクに荷卸しする場合でも良い。
また、各地下タンク30A〜30Cは、気相部の圧力が上昇した際に気相部のガソリンベーパを排出し、気相部の圧力が低下した際に外気を導入する通気配管130A〜130Cの一端が挿入されている。そして、通気配管130A〜130Cの他端は、地上に起立された通気管を介してブリーザ弁BV1〜BV3に連通されている。ブリーザ弁BV1〜BV3は、各地下タンク30A〜30Cの圧力を一定圧(例えば、3.5kPaG以下)に保つように開閉動作するように構成されている。尚、ブリーザ弁BV1〜BV3は、例えば、地下タンク圧力が4.5kPaG以上、−0.5kPaG以下で開弁し、地下タンク圧力が4.5kPaG〜−0.5kPaG(消防法令規定範囲)で閉弁するように設定されている。
一端が通気配管130A〜130Cの途中に接続された分岐配管140A〜140Cには、第1圧力センサ150A〜150Cと、電磁弁からなる開閉弁V1〜V3とが設けられている。開閉弁V1〜V3は、タンクローリ車100のハッチに積込まれた油液が地下タンク30A〜30Cに荷卸しされる際に、制御装置80から出力される開弁信号により選択的に開弁されて、荷卸しされた地下タンクのガソリンベーパを第1、第2吸着槽40、50に供給する。
第1圧力センサ150A〜150Cは、荷卸し時の地下タンク30A〜30Cの気相部の圧力変化を検出する圧力検出手段である。また、制御装置80は、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された圧力検出信号が入力されると共に、荷卸しに伴う地下タンク30A〜30Cの気相部の圧力上昇に応じて開閉弁V1〜V3に選択的に開弁信号を出力する。
また、分岐配管140A〜140Cの他端には、第1吸着槽40に連通された第1共通配管170Aと、第2吸着槽50に連通された第2共通配管170Bとが接続されている。さらに、第1、第2共通配管170A、170Bには、電磁弁からなる開閉弁VA、VBが設けられている。
尚、上記通気配管130A〜130C、分岐配管140A〜140C、第1、第2共通配管170A、170Bは、地下タンク30A〜30Cの気相部と第1、第2吸着槽40、50との間を連通する第1ベーパ回収経路60を構成している。また、第1、第2共通配管170A、170Bは、前述した第1、第2共通配管72A、72Bと接続されている。
また、第1、第2共通配管170A、170Bから分岐された分岐配管180A、180Bには、電磁弁からなる開閉弁VI、VJ、第2圧力センサ150D、真空ポンプ190が設けられている。開閉弁VI、VJは、第1、第2吸着槽40、50の何れかにおいて脱着工程を行なう際に、制御装置80から出力される開弁信号により真空ポンプ190と第1、第2吸着槽40、50の何れか一方を連通するように選択的に開弁される。
そのため、脱着工程時において、第1、第2吸着槽40、50の吸着剤に吸着されたガソリンベーパのガソリン分は、真空ポンプ190の負圧(吸引力)により吸着剤から真空引きで脱着される。第2圧力センサ150Dは、脱着工程時に真空ポンプ190による真空度を検出する絶対圧力計測用の圧力検出手段である。
真空ポンプ190の吐出口には、第1、第2吸着槽40、50から脱着されたガソリンベーパのガソリン分を地下タンク30Cに戻すための還流配管192が接続されている。また、還流配管192は、電磁弁からなる開閉弁VKが設けられている。開閉弁VKは、真空ポンプ190による真空引きで脱着された油液(ガソリン)を地下タンク30Cに戻す際に開弁される。また、還流配管192の他端は、地下タンク30Cに挿入された通気配管130Cに接続されている。そのため、開閉弁VKが開弁されると、真空ポンプ190により脱着されたガソリン分が通気配管130Cを介して地下タンク30Cに供給される。
ここで、上記のように構成されたベーパ回収システム10における各吸着工程、脱着工程の連携動作について説明する。図2は荷卸し、給油時の第1、第2吸着槽の吸着・脱着の動作を示すタイミングチャートである。
図2(A)に示されるように、タンクローリ車100の各ハッチに積込まれた油液の荷卸しは、タンクローリ車100の吐出口と注油口110A〜110Cとの何れかを接続作業を行なって当該給油所から注文のあった油液を各地下タンク30A〜30Cへの荷卸しが開始される。なお、図2(A)では、各地下タンク30A〜30Cへの荷卸しA1が行なわれてから任意の時間(荷卸し時間間隔)Tが経過したときに再度各地下タンク30A〜30Cへの荷卸しA2が行なわれたことを示している。また、荷卸し開始から荷卸し終了までの所要時間は、荷卸しするタンクローリ車100の各ハッチに積み込まれた油液の積込み量に応じて変動するが、ここではt1、t2として示している。
図2(B)に示されるように、各給油装置20A、20Bによる自動車90A、90Bの燃料タンクへの給油は、荷卸し作業に関係なく常時給油可能である。
図2(C)に示されるように、第1吸着槽40は、通常は荷卸し時に地下タンク30の気相部で発生するガソリンベーパに含まれるガソリン分を吸着する吸着工程C1、C5及びその吸着後の脱着工程C2、C6を行なっており、荷卸しが行なわれていない空き時間に給油装置20で回収されたガソリンベーパに含まれるガソリン分を吸着する吸着工程C3及びその吸着後の脱着工程C4を行なう(尚、図2(C)には示されてはいないが、脱着工程C6の後には、脱着工程C2の後に行なわれる処理と同様に、給油装置20で回収されたガソリンベーパに含まれるガソリン分を吸着する吸着工程C3及びその吸着後の脱着工程C4を行なう)。すなわち、第1吸着槽40は、主として荷卸し用に設置されているが、荷卸しを行なわない空き時間に、給油時に発生するガソリンベーパからガソリン分を吸着することで、第2吸着槽50を補助することにより、常に給油装置20よりガソリンベーパを回収することができるので、例えば吸着槽が脱着工程であるために給油装置30よりガソリンベーパを回収できないという事態を回避することができ、よって、当該給油所におけるベーパ回収効率が高められる。
図2(D)に示されるように、第2吸着槽50は、給油時に給油ノズル25から吸引されたガソリンベーパに含まれるガソリン分を吸着する吸着工程D1、D3及びその吸着後の脱着工程D2を行なう。第2吸着槽50には、複数の給油装置30から各給油時のガソリンベーパが回収されるため、荷卸しの場合よりも吸着工程を多く行なうことになり、顧客の自動車90が集中的に到着したときは、頻繁に吸着工程を行なうこともある。その場合、第2吸着槽50は、吸着剤が吸着容量の限界(吸着剤がベーパに含まれるガソリン分で満タン状態)まで吸着工程を連続して行なうことになる。
第2吸着槽50において、吸着容量の限界に達したときは、吸着工程を終了して脱着工程を行なう必要があり、この脱着工程を行なっている間は、ガソリンベーパの回収が行えない。しかしながら、本実施例では、第1吸着槽40において、荷卸し時は吸着工程C1を行い、その吸着後の脱着工程C2を行なった後は、次の荷卸しが開始されるまでの空き時間になるので、この空き時間は各給油装置30から回収されたガソリンベーパを第1吸着槽40に供給して吸着工程C3を行なうと共に、第2吸着槽50の脱着工程D2を行なう。
また、第2吸着槽50の脱着工程D2が終了すると、第2吸着槽50が吸着工程D3に移行すると共に、第1吸着槽40では吸着工程C3を終了し、脱着工程C4に移行する。このように、第1吸着槽40において、荷卸し時のガソリンベーパの吸着・脱着を行なった後の空き時間に給油時のガソリンベーパに含まれるガソリン分を吸着すると共に、第2吸着槽50の脱着工程D2を行なうことにより給油所全体のベーパ回収効率を高めるように制御することが可能になる。
ここで、上記給油所のベーパ回収システム10において、図2に示すタイミングで地下タンク30への荷卸し開始から荷卸し終了後の第1吸着槽40の吸着・脱着と第2吸着槽50の吸着・脱着とを行なうのに必要となる条件について説明する。
ベーパ回収システム10では、上記図2に示すタイミングチャートに基づき荷卸し時に発生するガソリンベーパと給油時に発生するガソリンベーパとを回収して第1吸着槽40または第2吸着槽50で吸着・脱着を効率良く行なうには、第1、第2吸着槽40、50の容量、及び脱着を行なうための真空ポンプ190の排気能力が以下の条件を満足するように設定する。
ガソリンベーパ回収を行なう給油所における最大荷卸し量をQGとし、ほぼ最大荷卸し量QGの荷卸しを行なう最小荷卸し時間間隔をTMINとする。
荷卸し時に発生するガソリンベーパ量は、気温が高いときほど地下タンク30の気相部のガソリン蒸気濃度が高いため、給油所が設置される地域の最高気温時の最大荷卸し量QGを荷卸ししたときのガソリンベーパ量をQGVとする。
荷卸し時に発生するベーパの吸着回収を行なう第1吸着槽40の吸着能力は、最高気温時のガソリンベーパ量QGV以上となるように第1吸着槽40の容量(吸着剤の投入量)を設定する。タンクローリ車100による荷卸し間隔T(図2(A)に示す)の間のガソリン荷卸し量と各給油装置20におけるガソリン販売量(給油量の合計)との関係は、基本的には各給油装置20で販売(給油)したガソリンの総量をタンクローリ車100からの荷卸しによって地下タンク30に補充することから、荷卸し量と販売総量(給油量の合計値)はほぼ等しいとすることができる。
給油される自動車90の燃料タンクは、地上にあるため、燃料タンク温度は気温の影響をうけやすく、地下に埋設された地下タンク30は気温の影響を殆ど受けないことから、気温に伴う荷卸し時あるいは給油時に放出されるガソリンベーパ量を考慮すると、気温の高い夏季においては、荷卸し時より給油時に発生するガソリンベーパ量が多いものと考えられる。従って、荷卸し時と給油時の単位体積当たりの放出ガソリンベーパ量は、気温の高い夏季には地下タンク30よりも自動車90の燃料タンク側の方が多いと考えられる(条件1)。
しかしながら、荷卸し時と給油時との放出ガソリンベーパ量を考慮すると、給油時のガソリンベーパ回収を主として行なう第2吸着槽50の脱着量は、第1吸着槽40が一時的に給油時のガソリンベーパの回収を行なうため、第2吸着槽50の吸着能力は総給油時放出ガソリンベーパ量よりも少なくても良いことになる(条件2)。
上記条件1、2は、相殺関係にあるので、結果的には第2吸着槽50の吸着能力は第1吸着槽40の吸着能力と等しくしても良いと考えられる。
次に、第1、第2吸着槽40、50の脱着を行なう真空ポンプ190の作動時間について検討する。タンクローリ車100による荷卸し時間間隔T(図2(A)に示す)の間に実行するプロセスは、TACTの間のプロセス(C1〜C4)である。従って、TACT<TMINを満足しなければならない。また、TACTの間に吸着するガソリンベーパ量は、最高気温時のガソリンベーパ量QGVのおおよそ2倍と考えられる。
よって、真空ポンプ190の脱着能力は、下記の条件(式1)を満足する必要がある。すなわち、ガソリンベーパ量QGVを脱着するために必要な真空ポンプ190の作動時間をTVCP、荷卸し時間をTNとすると、最大荷卸し量QGの荷卸しを行なう最小荷卸し時間間隔TMINとの関係から、
TVCP≦1/2(TMIN−TN)・・・(式1)
で表せる。
次に制御装置80が実行する制御処理について説明する。図3は制御装置が実行する第1吸着槽の制御処理を説明するためのフローチャートである。図4は制御装置が実行する第2吸着槽の制御処理を説明するためのフローチャートである。尚、吸着開始前の各開閉弁VA〜VKは、全て閉弁されている。
図3に示すS11で、制御装置80は、開閉弁VD、VFを開弁させる。開閉弁VDの開弁により第2ベーパ回収経路70と第2吸着槽50との間が連通され、開閉弁VFの開弁により第2吸着槽50の上部のガソリンベーパ分が吸着された清浄な空気を大気中に排出させ、第2吸着槽50の上部を大気圧にする。尚、開閉弁VFの開弁による排出量を適正値に設定することで、荷卸し時にブリーザ弁BV1〜BV3が開弁することを防止することができる。
次にS12では、第1圧力センサ150Aにより検出された地下タンク30Aの気相分の圧力PT1を読み込み、当該圧力PT1が予め設定された荷卸し検知圧力(設定値)以上か否かをチェックする。荷卸しが開始されると、地下タンク30Aの液面が上昇すると共に、液面に泡立ち、ベーパ発生する。このとき、ブリーザ弁BV1は、閉弁しているので、荷卸しの開始に伴って気相部の圧力が徐々に上昇し始める。
S12において、第1圧力センサ150Aにより検出された圧力PT1が予め設定された荷卸し検知圧力(設定値)以上であるときは、地下タンク30Aへの荷卸しが開始されて気相部の圧力が上昇しているものと判断してS13に進む。
S13では、開閉弁V1、VA、VEを開弁させる。開閉弁V1の開弁により、地下タンク30Aの気相部に滞留するガソリンベーパと空気との混合ガスは、第1吸着槽40との圧力差を利用して分岐配管140A、開閉弁VA、第1共通配管170Aを介して第1吸着槽40に供給される(第1ステップ)。また、開閉弁VEの開弁により第1吸着槽40の上部のガソリンベーパ分が回収された清浄な空気は、大気中に排出され、第1吸着槽40の上部を大気圧にする。これにより、第1吸着槽40においては、上部と下部との圧力差を利用して地下タンク30Aからのガソリンベーパを回収してガソリン分を吸着する吸着工程C1が開始される。
S14では、荷卸し完了か否かをチェックする。S14において、例えば、第1圧力センサ150Aにより検出された圧力PT1が大気圧になった場合に荷卸し完了と判断し、S15に進む。S15では、開閉弁VA、VEを閉弁して第1吸着槽40へのベーパ供給を停止させる。尚、荷卸し完了の検知または判定は、荷卸しの終了に伴い混合ガスの流量が低下するので、地下タンク30A〜30Cの圧力低下を第1圧力センサ150A〜150Cにより検知するか、あるいは荷卸し時間がハッチ容量(荷卸し量)に応じてほぼ一定であることから、タイマー設定により検知することも可能である。
続いて、S16では、開閉弁VI、VK、V2、V3を開弁させる。開閉弁VI、VKの開弁により、第1吸着槽40の下部と真空ポンプ190の吸込み口との間が連通されると共に、真空ポンプ190の吐出口と地下タンク30Cの気相部との間が連通される(第2ステップ)。また、開閉弁V2、V3の開弁により地下タンク30B、30Cの気相部の圧力が第1圧力センサ150B、150Cによる検出される。
また、S12において、第1圧力センサ150Aにより検出された圧力PT1が予め設定された荷卸し検知圧力(設定値)未満であるときは、地下タンク30Aへの荷卸しが行なわれていないものと判断してS17に進む。S17〜S21の処理は、地下タンク30Bへの荷卸しに対する処理であり、前述した地下タンク30Aへの荷卸しに対する処理(S12〜S16)と略同様の処理を行なうものである。即ち、第2圧力センサ150Bにより検出された圧力PT2が予め設定された荷卸し検知圧力(設定値)以上であるときは、前述のS13における開閉弁V1の開弁に代えてS18において開閉弁V2を開弁する点と、前述のS16における開閉弁V2の開弁に代えてS18において開閉弁V1を開弁している点で相違しているだけであるので、その説明を省略する。
また、S17において、第1圧力センサ150Bにより検出された圧力PT2が予め設定された荷卸し検知圧力(設定値)未満であるときは、地下タンク30Bへの荷卸しが行なわれていないものと判断してS22に進む。S22〜S26の処理は、地下タンク30Cへの荷卸しに対する処理であり、前述した地下タンク30Aへの荷卸しに対する処理(S12〜S16)と略同様の処理を行なうものである。即ち、第1圧力センサ150Cにより検出された圧力PT3が予め設定された荷卸し検知圧力(設定値)以上であるときは、前述のS13における開閉弁V1の開弁に代えてS23において開閉弁V3を開弁する点と、前述のS16における開閉弁V2の開弁に代えてS26において開閉弁V2を開弁している点で相違しているだけであるので、その説明を省略する。
次のS27では、真空ポンプ190を起動させる(脱着工程C2、第2ステップ)。これにより、吸着工程C1が終了した第1吸着槽40は、吸着剤に吸着された荷卸し時のベーパが真空ポンプ190の真空引きにより吸着剤から脱着され、還流配管192、開閉弁VKを介して第1吸着槽40から脱着されたガソリン分を高濃度ガソリンベーパとして地下タンク30Cに戻すことができる。更に、開閉弁V1〜V3が開弁することにより第1吸着槽40より脱着された高濃度ガソリンベーパは地下タンク30B,30Cにも回収される。このように、上記脱着工程により高濃度ガソリンの地下タンク30A〜30Cへの回収は、各地下タンク30A〜30Cの通気配管130A〜130Cの設けられたブリーザ弁BV1〜BV3が開弁しない状態を維持しながら継続的に行ない、地下タンク30A〜30Cに回収したガソリンベーパを大気に放出することなくベーパ回収が行なわれる。
続いて、S28に進み、第1吸着槽40の脱着時間(脱着工程C2の経過時間)の計時を開始する。そして、S29では、第2圧力センサ150Dにより検出された真空ポンプ190による真空引きの検出圧力PTVを読み込み、検出圧力PTVが所定圧力以下(大気圧以下の負圧)まで低下したか否かをチェックする。
S29において、検出圧力PTVが所定圧力以下(大気圧以下の負圧)まで低下したときは、S30に進み、第1吸着槽40の上部に配された開閉弁VGを開弁させる。これにより、第1吸着槽40の上部には、外気が導入されて第1吸着槽40内のガソリンベーパー濃度が低下するので吸着剤内外のガソリンベーパの濃度差が大きくなり、吸着剤はパージ脱着される。これにより、吸着剤からパージ脱着されたガソリンベーパと空気の混合ガスが第1吸着槽40の下部から真空ポンプ190へ排出されて還流配管192を通過して地下タンク30Cに戻される。
続いて、S31では、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された圧力PT1〜PT3を読み込み、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された圧力PT1〜PT3がブリーザ弁の開弁直前圧力(ブリーザ弁BV1〜BV3が閉弁から開弁に切り替わる開弁圧力以下の圧力)に達したか否かをチェックする。S31において、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された圧力PT1〜PT3がブリーザ弁の開弁直前圧力に達していないときは、S32に進み、計時された脱着時間(S28で計時開始)が予め設定された所定時間に達したか否かをチェックする。S32において、計時された脱着時間が予め設定された所定時間に達していないときは、上記S31に戻り、S31,S32の処理を繰り返す。
また、上記S31において、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された圧力PT1〜PT3がブリーザ弁BV1〜BV3の開弁直前圧力に達したときは、ブリーザ弁BV1〜BV3が開弁する前にS33に進み、真空ポンプ190の運転を停止する。これで、第1吸着槽40の脱着工程C2は中断される。そして、S34では、脱着時間の計時を停止する。
次のS35では、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された圧力PT1〜PT3を読み込み、第1圧力センサ150A〜150Cにより検出された各地下タンク30A〜30Cの圧力PT1〜PT3が予め設定された脱着開始圧力(例えば、大気圧)以下に低下したか否かをチェックする。S35において、検出された各地下タンク30A〜30Cの圧力PT1〜PT3が予め設定された脱着開始圧力以下に低下している場合は、地下タンク30A〜30Cのベーパ回収が可能なため、S36に進み、真空ポンプ190を起動させる。
続いて、S37では、脱着時間の計時を再開させる。続いて、S38に進み、計時された脱着時間が所定脱着時間以上か否かをチェックする。S38において、脱着時間が所定脱着時間未満のときは、上記S35の処理に戻り、S35〜S38の処理を繰り返す。また、S38において、脱着時間が所定脱着時間以上のときは、S39に進み、第1吸着槽40の上部に設けられた開閉弁VGを閉弁させる。
尚、前述したS32において、計時された脱着時間が予め設定された所定時間に達したときも、S39に進み、第1吸着槽40の上部に設けられた開閉弁VGを閉弁させる。
次のS40では、真空ポンプ190の運転を停止する。これで、第1吸着槽40の脱着工程C2が終了される。そして、S41では、開閉弁VK、V1〜V3を閉弁して第1吸着槽40の制御処理を終了し、第2吸着槽50の制御処理に移行する。
尚、給油所では、ガソリン等の油液の販売、給油を常時(24時間営業の場合には24時間給油可能)行なっており、給油時には給油ノズル25のベーパ吸引ホース26及び第2ベーパ回収経路70を介して給油に伴うガソリンベーパが被燃料タンク内の液面上昇及びベーパ吸引ポンプ27の吸引により第1吸着槽40または第2吸着槽50の何れかに回収されて吸着される。
図4に示すS51では、開閉弁VC、VEを開弁させる(第3ステップ)。開閉弁VCの開弁により給油装置20の給油ノズル25から回収された給油時のベーパが開閉弁VC、共通配管72A、170Aを介して第1吸着槽40に供給される。また、開閉弁VEの開弁により第1吸着槽40の上部のガソリンベーパが吸着された清浄な空気を大気中に排出させ、第1吸着槽40の上部を大気圧にする。これにより、給油に伴って発生するガソリンベーパと空気との混合ガスからのガソリンベーパの吸着は第2吸着槽50から第1吸着槽40において行なわれる。
続いて、S52に進み、開閉弁VD、VFを閉弁させる。開閉弁VDの閉弁により第2ベーパ回収経路70と第2吸着槽50との間が遮断され、開閉弁VFの閉弁により第2吸着槽50の上部が閉止される。
次のS53では、開閉弁VJ、VKを開弁させる(第4ステップ)。開閉弁VJの開弁により第2吸着槽50の下部が真空ポンプ190の吸い込み口に連通される。また、開閉弁VKの開弁により真空ポンプ190の吐出口と地下タンク30Cの気相部との間が連通される。
続いて、S54に進み、真空ポンプ190を起動させる。これにより、吸着工程D1が終了した第2吸着槽50は、吸着剤に吸着されたガソリンベーパのガソリン分が真空ポンプ190の真空引きにより吸着剤から脱着され、還流配管192、開閉弁VKを介して第2吸着槽50から脱着されたガソリンベーパのガソリン分を地下タンク30Cに戻すことができる。
また、S54〜S65の処理は、前述したS27〜S38の処理と同様なため、説明を省略する。
S65において、脱着時間が所定脱着時間以上のときは、S66に進み、第2吸着槽50の上部に設けられた開閉弁VHを閉弁させる。
次のS67では、真空ポンプ190の運転を停止させる。これで、第2吸着槽50の脱着工程D2が終了される。そして、S68では、開閉弁VKを閉弁して真空ポンプ190と地下タンク30Cの気相部との間を遮断する。続いて、S69に進み、開閉弁VC,VEを閉弁して第1吸着槽40の下部、上部を閉止する。
次のS70では、第1吸着槽40により給油装置20で回収されたガソリンベーパの吸着・脱着の制御処理を実行する。これで、第1吸着槽40の脱着を終了し、図3に示す第1吸着槽40の制御処理に移行する。
このように、制御装置80は、第1吸着槽40による荷卸し時に発生するガソリンベーパの吸着・脱着を行なうと、第2吸着槽50による給油時に発生するガソリンベーパの吸着・脱着を行なうと共に、荷卸し終了後は第1吸着槽40により給油時に発生するベーパの吸着・脱着を行なうため、給油によるベーパ発生量が第2吸着槽50のべーパ吸着容量を超えても給油時のベーパを第1吸着槽40で吸着・脱着を代行することで、ガソリンベーパの回収効率を高められると共に、ベーパ回収不可による給油を制限して顧客に不便を感じさせることがないようにベーパ回収を行なうことが可能になる。さらには給油元の地下タンク30A〜30Cより排出されて第1吸着槽40により回収されたガソリンベーパのガソリン分は地下タンク30A〜30Cに戻されるので、その分、地下タンク30A〜30C内の油液の欠減量を減少させることができる。
尚、上記実施例では、給油所における荷卸し時、給油時のベーパを回収して2基の吸着槽で吸着・脱着を行なう場合を例に挙げて説明したが、吸着槽を3基以上設置される構成にも本発明を適用することができるのは勿論である。
また、上記実施例では、吸着槽において、回収された混合ガスに含まれるガソリン分を吸着剤に吸着させる場合について説明したが、軽油や灯油等の燃料を供給する場合にも本発明を適用することができるのは勿論である。
10 ベーパ回収システム
20、20A、20B 給油装置
21、21A〜21C 給油配管
22、22A、22B ポンプ
23、23A,23B 流量計
24、24A、24B 給油ホース
25、25A、25B 給油ノズル
26、26A、26B ベーパ吸引ホース
27、27A、27B ベーパ吸引ポンプ
30、30A〜30C 地下タンク
40 第1吸着槽
42、44、52、54 通気配管
50 第2吸着槽
60 第1ベーパ回収経路
70 第2ベーパ回収経路
70A、70B ベーパ回収配管
72A 第1共通配管
72B 第2共通配管
80 制御装置
90A,90B 自動車
100 タンクローリ車
110A〜110C 注油口
120A〜120C 注油配管
130A〜130C 通気配管
140A〜140C 分岐配管
150A〜150C 第1圧力センサ
150D 第2圧力センサ
170A 第1共通配管
170B 第2共通配管
180A、180B 分岐配管
190 真空ポンプ
192 還流配管
BV1〜BV3 ブリーザ弁
V1〜V3、VA〜VK 開閉弁

Claims (2)

  1. タンクローリ車に積込まれた揮発性の高い燃料を貯蔵タンクに荷卸しする際に当該貯蔵タンクの気相部のベーパを回収する第1ベーパ回収経路と、
    該第1ベーパ回収経路に接続され、前記貯蔵タンクの気相部から回収されたベーパを吸着する吸着剤が充填された第1吸着槽と、
    被燃料供給体への燃料供給時にベーパ吸引ホースを介して被燃料供給体の燃料タンクから排出されたベーパを回収する第2ベーパ回収経路と、
    該第2ベーパ回収経路に接続され、前記被燃料供給体の燃料タンクから回収されたベーパを吸着する吸着剤が充填された第2吸着槽と、
    前記第1吸着槽及び第2吸着槽の吸着・脱着を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記タンクローリ車に積み込まれた燃料が前記貯蔵タンクに荷卸しが開始されると、前記第1ベーパ回収経路を介して供給される荷卸し時のベーパを前記第1吸着槽に供給して吸着させる第1ステップと、
    前記貯蔵タンクへの荷卸しが終了すると、前記第1吸着槽に吸着された荷卸し時のベーパを脱着して前記貯蔵タンクに供給する第2ステップと、
    前記第1吸着槽の脱着が終了すると、前記第2ベーパ回収経路を介して前記燃料供給時のベーパを前記第1吸着槽に供給して吸着させると共に、前記第2吸着槽に吸着された燃料供給時のベーパを脱着して前記貯蔵タンクに供給する第3ステップと、
    前記第2吸着槽の脱着が終了すると、前記第2ベーパ回収経路により回収された燃料供給時のベーパを前記第2吸着槽に供給して吸着させると共に、前記第1吸着槽に吸着された燃料供給時のベーパを脱着して前記貯蔵タンクに供給する第4ステップと、
    を有することを特徴とするベーパ回収システム。
  2. 前記地下タンクの気相部の圧力を検出する第1圧力センサと、
    前記第1、2吸着槽の圧力を検出する第2圧力センサと、
    前記第1、第2ベーパ回収経路との間を連通する管路に配された弁と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1圧力センサにより検出された圧力が予め設定された第1設定値以上になったとき、前記弁を切替えて、前記第1ベーパ回収経路を介して回収されたベーパを前記第1吸着槽に供給し、前記第2圧力センサにより検出された圧力が予め設定された第2設定値以下になったとき、前記弁を切替えて、前記第2ベーパ回収経路を介して回収されたベーパを前記第1吸着槽に供給させることを特徴とする請求項1に記載のベーパ回収システム。
JP2010029346A 2010-02-12 2010-02-12 ベーパ回収システム Active JP5582810B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010029346A JP5582810B2 (ja) 2010-02-12 2010-02-12 ベーパ回収システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010029346A JP5582810B2 (ja) 2010-02-12 2010-02-12 ベーパ回収システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011162249A true JP2011162249A (ja) 2011-08-25
JP5582810B2 JP5582810B2 (ja) 2014-09-03

Family

ID=44593406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010029346A Active JP5582810B2 (ja) 2010-02-12 2010-02-12 ベーパ回収システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5582810B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015182776A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 日立オートモティブシステムズメジャメント株式会社 べーパ回収装置
JP2015196515A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 日立オートモティブシステムズメジャメント株式会社 ベーパー回収システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5079812U (ja) * 1973-11-29 1975-07-10
JP2005199223A (ja) * 2004-01-19 2005-07-28 Cosmo Engineering Co Ltd ガソリンベーパーの回収方法及び回収装置
JP2008093571A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Mitsubishi Electric Corp ガス状炭化水素の処理・回収装置及びその方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5079812U (ja) * 1973-11-29 1975-07-10
JP2005199223A (ja) * 2004-01-19 2005-07-28 Cosmo Engineering Co Ltd ガソリンベーパーの回収方法及び回収装置
JP2008093571A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Mitsubishi Electric Corp ガス状炭化水素の処理・回収装置及びその方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015182776A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 日立オートモティブシステムズメジャメント株式会社 べーパ回収装置
JP2015196515A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 日立オートモティブシステムズメジャメント株式会社 ベーパー回収システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5582810B2 (ja) 2014-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101749518B1 (ko) 베이퍼 회수장치 및 주유소 시스템
CN101315053A (zh) 液体分离器和可进行排放的燃料罐配置
US20100132676A1 (en) Evaporation fuel processing system and purging method therefor
JP5123541B2 (ja) ベーパ回収装置
JP5980051B2 (ja) ベーパ回収装置
JP6347253B2 (ja) ベーパ回収装置
JP5582810B2 (ja) ベーパ回収システム
JP2003286918A (ja) ベントシステムを有する燃料タンク
RU2581789C2 (ru) Контейнер для жидкости для автомобиля
US8529677B2 (en) Carbon canister for vapor recovery systems
CA2660047C (en) Vapor trapping canister vapor pressure management system
JP5511453B2 (ja) ベーパ回収装置
JP5177459B2 (ja) ベーパ回収装置
JP2011194310A (ja) ベーパ回収装置
JP2008290056A (ja) ベーパ回収装置
US20100101422A1 (en) Fuel storage tank pressure management system including a carbon canister
JP5060159B2 (ja) ベーパ回収装置
JP2017077921A (ja) 給油装置
JP6320103B2 (ja) べーパ回収装置
US20120279480A1 (en) Method for flushing an activated carbon filter
JP5694863B2 (ja) ベーパ回収装置
KR102030988B1 (ko) 베이퍼 회수장치
JP2012150021A (ja) 注油状態検出器
JP6651341B2 (ja) ベーパー回収装置
KR20120011614A (ko) 연료탱크의 벤팅 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140708

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5582810

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250