JP2005199223A - ガソリンベーパーの回収方法及び回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 設置コストが低減された小型の2塔式圧力スイング吸着装置を使用してSSの地下タンクから発生するガソリンベーパーを99%以上の回収率で回収する方法及びその回収装置を提供すること。
【解決手段】 ガソリンスタンドの地下タンク2から放出されるガソリンベーパー含有排ガスを2塔式圧力スイング吸着装置9で回収する方法であって、吸着工程の吸着装置1a(1b)にガソリンベーパー含有排ガスを導入して吸着剤である細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲルにガソリンベーパーを吸着させ、清浄化した廃棄ガスを大気に放出し、再生工程の吸着装置1a(1b)の吸着剤に吸着したガソリンベーパーを真空ポンプ7で吸引して該吸着剤から離脱したガソリンベーパーをそのまま該地下タンク2に回収する。
【選択図】 図1

Description

ガソリンスタンドの地下タンクから放出されるガソリンベーパーを高効率で回収する方法及び回収装置に関するものである。
ガソリンスタンドから発生するガソリンベーパーは防災面、環境汚染面及び経済面で問題となる。ガソリンスタンドから発生するガソリンベーパーとしては、(i)タンクローリーからガソリンを地下タンクに受け入れる際に押し出され通気管から放出されるガソリンベーパー、(ii)車への給油の際に給油口から排出されるガソリンベーパー、及び(iii)車への給油後、通気管から放出されるガソリンベーパーが挙げられる。
上記(i)のガソリンベーパーの放出量は、地下タンクへのガソリン受け入れ相当量となる。(i)のガソリンベーパーを回収する方法としては、図3及び図4に示すような押し出されたガソリンベーパーをタンクローリー30に戻す方法(ステージ1と称される方法)がある。すなわち、タンクローリー30からガソリンを地下タンク36に受け入れる際、通気管33とタンクローリーのタンク34を接続し、タンクローリー30からガソリンを地下タンク36に受け入れる際に押し出されたガソリンベーパーを接続配管35を通してタンクローリー30に回収する一方、回収したガソリンベーパーを持ち帰り、油槽所等の回収装置40で回収する方法である。しかし、この方法は大都市が中心であり全国的に実施されているとは言い難い。またタンクローリー30に戻したガソリンベーパーを回収する設備が別途必要となるという問題がある。
上記(ii)のガソリンベーパーを回収する方法としては、2重管の給油管を用い、発生するガソリンベーパーを外装管と内装管で形成される隙間を通して真空ポンプで吸引して地下タンクに戻す方法(ステージ2と称される方法)がある。しかし、この方法は給油ガソリン以上にガソリンを吸引するために地下タンクから過剰分が放出されるという問題がある。因みに石油活性化センター報告書(M4.1.1)はステージ2の場合、給油1ガロン当り0.3〜1.0gTHCを排出すると報告している。
また、上記(iii)のガソリンベーパーの発生機構は次ぎの通りである。すなわち、給油時には給油分のガソリンに見合った空気が地下タンク内に流入する。この時、地下タンク内の気相のガソリン濃度は希釈される。ガソリンは飽和濃度まで蒸発するため地下タンク内の気相の容量は増加し、増加分は地下タンクから通気管を通って外へ放出される。因みに飽和濃度が25%の場合、計算によれば給油量の40%に相当する気体がタンクから放出される。
上記(ii)のガソリンベーパーを回収する方法は少数であるため、結局地下タンクの通気管から放出されるガソリンベーパーを小型の装置で効率よく回収することが急務となっている。現在この問題を解決するものとしては、ドイツGKSS等が開発した膜を使ったSS向けガソリンベーパー回収システム「パーミエーター」がある。この回収システムは高分子膜を利用したものであり、膜の一方の側にガソリンベーパーを含む排ガスを通し、他方の側を真空ポンプで吸引して真空としてガソリンベーパーを浸透させて回収する方法である。このSS向けガソリンベーパー回収システムは、ガソリンスタンドの領域内という限られたスペース内に設置できる小型の回収装置を使用するため都合がよい。
SS向けガソリンベーパー回収システム「パーミエーターAT-150」製品カタログ(デナロ社発行)(平成16年1月8日検索)、インターネット<URL:1074486260500_0> 特許第2766793号公報(請求項1)
しかしながら、高分子膜によりガソリンベーパーを回収する方法は、ガソリンベーパーの回収率がせいぜい90%であり、必ずしも満足するものではない。一方、従来より油槽所などで使用されている揮発性炭化水素化合物含有排ガスを2塔式圧力スイング吸着装置で回収する方法(例えば特許第2766793号公報)によれば、揮発性炭化水素化合物を回収率99%以上で回収することができる。しかし、従来の2塔式圧力スイング吸着装置は、揮発性炭化水素化合物含有排ガスの処理能力が大きいため、真空ポンプ出口に冷却凝縮器を設定している。また、2塔式圧力スイング吸着装置の開閉弁は、制御盤の防爆式電磁弁で制御される開閉弁を使用しているなどそのままSS向けガソリンベーパー回収システムに適用するには設置コストを上昇させるなどの問題があった。
従って、本発明の目的は、設置コストが低減された小型の2塔式圧力スイング吸着装置を使用してSSの地下タンクから発生するガソリンベーパーを99%以上の回収率で回収する方法及びその回収装置を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、回収装置は概ね40m3/時の排出ガス処理能力を持ち、且つ脱着性能に優れた特定の吸着剤を使用した小型2塔式圧力スイング吸着装置であれば、該装置の真空ポンプ出口に冷却凝縮器を設置することなくコストを低減できること、また、該装置とガソリンスタンド事務所の距離が近いため、ガソリンスタンド事務所内に制御盤が設置でき、安価な非防爆式電磁弁が使用でき、更に回収装置の開閉弁を安価な空気式にできることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明(1)は、ガソリンスタンドの地下タンクから放出されるガソリンベーパー含有排ガスを2塔式圧力スイング吸着装置で回収する方法であって、吸着工程の吸着装置にガソリンベーパー含有排ガスを導入して吸着剤である細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲルにガソリンベーパーを吸着させ、清浄化した廃棄ガスを大気に放出し、再生工程の吸着装置の吸着剤に吸着したガソリンベーパーを真空ポンプで吸引して該吸着剤から離脱したガソリンベーパーをそのまま該地下タンクに回収するガソリンベーパーの回収方法を提供するものである。
また、本発明(2)は、前記吸着剤の充填は、細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲル混層充填、又は原ガス側より順に該シリカゲル及び該活性炭となる2層充填である前記ガソリンベーパーの回収方法を提供するものである。
また、本発明(3)は、前記回収するガソリンベーパーは、前記地下タンクの通気管から放出されるガソリンベーパーである前記ガソリンベーパーの回収方法を提供するものである。
また、本発明(4)は、前記通気管の大気放出弁の1次側の圧力が所定の圧力(p1Pa)以上で2塔式圧力スイング吸着装置の運転を開始し、前記圧力(p1Pa)より低い所定の圧力(p2Pa)以下で運転を停止する前記ガソリンベーパーの回収方法を提供するものである。
また、本発明(5)は、大気放出弁の1次側に圧力検知器を付設した地下タンクの通気管と、ガソリンスタンドの敷地内に設置される2塔式圧力スイング吸着装置と、該2塔式圧力スイング吸着装置の再生工程にある吸着装置の吸着剤に吸着したガソリンベーパーを吸引する真空ポンプと、該通気管の大気放出弁の1次側の配管部と該2塔式圧力スイング吸着装置を接続する第1配管と、該真空ポンプと該地下タンクを接続する第2配管を備えるものであって、該第2配管には冷却凝縮器を設置しないガソリンベーパーの回収装置を提供するものである。
また、本発明(6)は、前記2塔式圧力スイング吸着装置の開閉弁が、ガソリンスタンド事務所内に設置された制御盤の非防爆式電磁弁で制御される空気信号で制御される空気式開閉弁である前記ガソリンベーパーの回収装置を提供するものである。
本発明のガソリンベーパーの回収方法によれば、脱着性能に優れた特定の吸着剤を使用した小型2塔式圧力スイング吸着装置を使用するため、該装置の真空ポンプ出口に冷却凝縮器を設置することなくコストを低減できると共に、回収率99%以上を達成できる。また、該装置とガソリンスタンド事務所の距離が近いため、ガソリンスタンド事務所内に制御盤が設置でき、安価な非防爆式電磁弁が使用できる。
本発明の実施の形態におけるガソリンベーパーの回収方法を図1を参照して説明する。図1は本例のガソリンベーパーの回収方法を実施する回収装置の簡略図である。図1のガソリンベーパー回収装置10は、大気放出弁4の1次側に圧力検知器5を付設した地下タンクの通気管3と、ガソリンスタンドの敷地内に設置される2塔式圧力スイング吸着装置9と、2塔式圧力スイング吸着装置9の再生工程にある吸着装置1a(1b)の吸着剤に吸着したガソリンベーパーを吸引する真空ポンプ7と、通気管3の大気放出弁4の1次側の配管部32と2塔式圧力スイング吸着装置9を接続する第1配管31と、真空ポンプ7と地下タンク2を接続する第2配管71とを備える。ガソリンベーパー回収装置10においては従来、油槽所等で使用されていた2塔式圧力スイング吸着装置では真空ポンプの出口側に設置する必須の機器である冷却凝縮器は設置されていない。なお、符号25は地下タンク内の気相部であり、26は液状ガソリン部である。
2塔式圧力スイング吸着装置9は、並列配置された2つの吸着塔1a、1bと、吸着塔1a、1bの吸着工程における入口側開閉弁a、bと、出口側開閉弁g、hと、吸着塔1a、1bの再生工程における入口側開閉弁e、fと、出口側開閉弁c、dとを備え、開閉弁a、bを接続する配管には第1配管31(ガソリンベーパー含有排ガス供給管)の一端が接続され、開閉弁c、dを接続する配管には真空ポンプ入口配管72の一端が接続され、開閉弁e、fを接続する配管には清浄ガス排出管82から分岐した制御弁6を備えるパージガス供給管81の一端が接続され、開閉弁g、hを接続する配管には清浄ガスを大気へ放出する清浄ガス排出管82の一端が接続されている。なお、開閉弁a〜hは図1に示されるものに限定されず、開閉弁a、b、開閉弁c、d、開閉弁e、f、開閉弁g、hにおいてそれぞれ1つの三方弁としてもよい。
2塔式圧力スイング吸着装置9は、タンクローリーから地下タンク(実容量20kl)への送油が30分程度で終了することから40m3/時間程度の処理能力を有していればよい。また、2塔式圧力スイング吸着装置9には、不図示の制御部により前記通気管の大気放出弁の1次側の圧力が所定の圧力(p1Pa)以上で2塔式圧力スイング吸着装置9の運転を開始し、前記圧力(p1Pa)より低い所定の圧力(p2Pa)以下で運転を停止するようになっている。p1としては、例えば400Paであり、p2としては、例えば100Paである。
吸着塔1a、1bに充填される吸着剤としては、細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲルが挙げられる。これらの吸着剤は吸着能のみならず脱着能も優れることから、後述するように真空ポンプ出口の冷却凝縮器の設置を省略することができる。細孔径が3nm未満の活性炭の場合、吸着能は優れるものの発熱量が多く、またこのようなミクロの細孔内に入ったガソリンベーパーの脱着は例え真空ポンプとパージガスを併用する方法であっても真空度を高めなければ再生が困難な場合がある。これら活性炭及びシリカゲルは単独又は併用することができる。単独使用の場合、細孔径3〜20nmの活性炭を用いることが好ましい。例えば1.2%のn-ヘプタンの平衡吸着量は活性炭が0.5g/gであるのに対して、シリカゲルが0.05g/gであり、活性炭の方が吸着能力が高く装置をコンパクト化できるためである。
また、吸着剤は、細孔径3〜20nmの活性炭及び細孔径6〜10nmのシリカゲルを併用すれば、例えば活性炭単独使用の場合に問題となる吸着熱による発熱の問題を回避することができる。該活性炭とシリカゲルの併用形態(充填形態)としては、特に制限されないが、例えば吸着剤の充填は、細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲル混層充填、又は原ガス側から順に細孔径6〜10nmのシリカゲル及び細孔径3〜20nmの活性炭とする2層充填された充填形態が挙げられる。該混層充填とは、活性炭とシリカゲルが任意の割合で混合され充填される形態を言う。
真空ポンプ7としては、特に制限されず、例えばドライ型真空ポンプ又はオイル型真空ポンプが挙げられる。本例の回収装置10の場合、安価なオイル型真空ポンプであっても使用できる。オイル型真空ポンプを用いる場合、真空ポンプ内蔵フィルターを使用することが、回収ガソリンの性状に影響を与えることなく、排気ガス中のオイルを99%以上回収することができる点で好適である。
本例のガソリンベーパー回収装置10は、真空ポンプ7と地下タンク2を接続する第2配管71に冷却凝縮器が設置されていないものである。冷却凝縮器の設置を省略できる理由としては、真空ポンプ7の処理風量が少ない点及び再生条件が50torr(絶対圧6.6kPa)で再生できる上記の脱着性能に優れた吸着剤を採用した点にある。従来の油槽所などで使用される2塔式圧力スイング吸着装置における真空ポンプの出口温度は、25torr(絶対圧3.3kPa)の再生圧力で120〜140℃であるが、本例の回収装置では上記50torrの再生圧力で50〜100℃である。このため、真空ポンプ排出ガスと地下タンク及び貯蔵ガソリンとの温度差が小さくなる。また地下タンク、貯蔵ガソリンの持っている熱容量に対して真空ポンプ排出ガスの熱容量も小さいので、新たにガソリンを蒸発させることは殆どない。
開閉弁a〜hとしては、ガソリンスタンド事務所内に設置された制御盤の非防爆式電磁弁で制御される空気信号で制御される空気式開閉弁を使用することができる。ガソリンスタンド事務所は、非危険場所の総称であって、ガソリンスタンド領域内にある事務所の他、事務所ではない屋外の建屋等が含まれる。空気式開閉弁の作動機構を図2を参照して説明する。図2は2塔式圧力スイング吸着装置9の空気式開閉弁aの開閉をガソリンスタンド事務所内に設置された制御盤Xの非防爆式電磁弁21で制御するようにしたものである。符号22はシーケンサー、23は電気信号、24は空気信号(空気流路)、251は圧縮空気、252はバネである。
空気式開閉弁aは空気で作動するもので、具体的には空気を供給して空気圧を発生させ、該空気圧とバネ力のバランスで開閉を行なうものである。従来の2塔式圧力スイング吸着装置9の開閉弁としては、伝達の遅れがない電気信号で開閉する電磁弁などの電気式開閉弁が使用されていた。本例の2塔式圧力スイング吸着装置9の開閉弁は、空気式開閉弁を使用してもガソリンスタンド事務所内に設置された電磁弁21と空気式開閉弁aの距離が近く、一般的に知られている圧縮空気の伝達の遅れの問題はない。また、電磁弁21はガソリンスタンド事務所内に設置できるため、高価な防爆式電磁弁を使用する必要がない。
また、本例のガソリンベーパー回収装置10の計装方法としては、非防爆式の制御盤をガソリンスタンド事務所に設置し、該制御盤に電源装置、シーケンサー及び非防爆式電磁弁を組み込み、非防爆式電磁弁で制御される空気信号で回収装置のスキッド内の空気開閉弁を制御する計装方法が挙げられる。本例のガソリンベーパー回収装置10の計装方法によれば、コストの高い防爆式電磁弁の採用を避けることができる。また、ガソリンスタンド事務所と回収装置のスキッド間の距離はせいぜい20〜30mと近距離であり、信号の時間遅れの問題を生じることはない。なお、スキッドとは、例えばH鋼で作製されたベース上に回収装置が設置された一体化物を言い、装置のスキッド化は搬送がし易く、現地での組み立て工事が容易となる。
本例の2塔式圧力スイング吸着装置を用いたPSA法は公知の方法であり、例えば2つの吸着塔がそれぞれ係り合い不図示の弁シーケンスに従って、吸着(運転)/再生の繰り返し工程を実施するものである。
本実施の形態例におけるPSA法において、吸着工程は次ぎのとおりである。例えばタンクローリーからガソリンを地下タンクに受け入れる際に押し出されたガソリンベーパーは通気管を流通する。この際、通気管の大気放出弁の1次側の圧力が所定の圧力(p1Pa)以上となると、ガソリンベーパー含有排ガスは吸着ステップにある吸着塔1aの吸着剤層入り口端部へ導入される。排ガス中のガソリンベーパーは吸着剤層の入口側から徐々に吸着され、吸着塔1aの頂部の清浄ガス排出管82からガソリンベーパーを除去された清浄ガスが排出される。一方ガソリンベーパーの吸着量が限界に達した吸着塔1aは次ぎの再生工程へ進む。再生工程の吸着塔1aの吸着剤に吸着したガソリンベーパーを真空ポンプ7で吸引して該吸着剤から離脱したガソリンベーパーをそのまま該地下タンク2に回収する。再生工程においては、真空ポンプ7の吸引に加えてパージガスを併用すれば吸着剤の再生の程度が向上する。
真空ポンプ7の吸引条件としては、5.3kPa〜9.3kPa、好ましくは6.7kPa〜8.0kPaである。本例の回収方法は真空ポンプ7の処理風量が少なく、且つ脱着性能に優れた吸着剤を採用したことから、従来の大型2塔式圧力スイング吸着装置における真空ポンプの吸引条件よりも緩やかな真空条件で再生することができる。上記吸引条件(真空度)において、真空ポンプ7の出口温度は50〜100℃とすることができる。このため、真空ポンプ排出ガスと地下タンク及び貯蔵ガソリンとの温度差が小さくなる。また地下タンク、貯蔵ガソリンの持っている熱容量に対して真空ポンプ排出ガスの熱容量も小さいので、新たにガソリンを蒸発させることは殆どない。
2塔式圧力スイング吸着装置の2つの吸着塔が上記の吸着工程/再生工程を行う際、切り替え間隔時間としては、一概には決定できないが、通常3〜10分程度である。以下、上記吸着塔1aの吸着工程は、他の吸着塔1bに対しても繰り返し実施される。なお、図1の吸着工程/再生工程における開閉弁の状態を表1に示す。地下タンク2から通気管3に押し出されるガソリンベーパーが少なくなると通気管3内の圧力は低下し、通気管3の大気放出弁4の1次側の圧力(配管32内の圧力)が前記運転圧力(p1Pa)より低い所定の圧力(p2Pa)以下になると、2塔式圧力スイング吸着装置9の運転は停止する。
Figure 2005199223
本例のガソリンベーパーの回収方法によれば、脱着性能に優れた特定の吸着剤を使用した小型2塔式圧力スイング吸着装置を使用するため、該装置の真空ポンプ出口に冷却凝縮器を設定することなく設置コストを低減できると共に、ガソリンベーパー回収率99%以上を達成できる。また、該装置とガソリンスタンド事務所の距離が近いため、ガソリンスタンド事務所内に制御盤が設置でき、安価な非防爆式電磁弁が使用できる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
図1に示すガソリンベーパー回収装置10を使用し、下記運転条件でガソリンベーパーの回収を行なった。その結果、清浄排ガスのガソリン濃度は1000ppm以下で且つガソリンベーパーを回収率99%以上で回収することができた。
・ガソリンベーパー含有排ガス;タンクローリーから実容量20klの地下タンクにガソリンを30分で送油する際、通気管より発生する排ガス
・ 2塔式圧力スイング吸着装置の処理能力;40m3/時間
・ 通気管設置の大気放出弁;372Paで排気/−125Paで吸気
・ 装置の起動/停止;350Paで起動/100Paで停止
・ 吸着剤;原ガス側より細孔径6nmのシリカゲルと細孔径5nmの活性炭の2層充填
・ 吸着工程/再生工程;5分間隔で交互の切り替え運転
・ 再生工程;パージガス導入と真空ポンプの併用による
・ 真空ポンプ;オイル型(吸引圧力;50torr、出口温度80℃)
本例のガソリンベーパーの回収方法を実施する回収装置の簡略図である。 空気式開閉弁aにおける計装方法の簡略図である。 地下タンクから押し出されたガソリンベーパーをタンクローリーに戻す従来の方法を示す図である。 図3においてタンクローリーに回収されたガソリンベーパーを油槽所などの回収装置で回収する状況を示す図である。
符号の説明
1a、1b 吸着塔
2、36 地下タンク
3、33 通気管
4 大気放出弁
5 圧力検知器
6 制御弁
7 真空ポンプ
9 2塔式圧力スイング吸着装置
10 ガソリンベーパー回収装置
21 非防爆式電磁弁
22 シーケンサー
23 電気信号
24 空気信号
25 地下タンクの気相部
26 地下タンクの液状ガソリン部
30 タンクローリー
31 第1配管
34 タンクローリーのタンク
35 接続配管
40 回収装置
71 第2配管
81 パージガス供給管
82 清浄ガス排出管
a〜h 開閉弁

Claims (6)

  1. ガソリンスタンドの地下タンクから放出されるガソリンベーパー含有排ガスを2塔式圧力スイング吸着装置で回収する方法であって、吸着工程の吸着装置にガソリンベーパー含有排ガスを導入して吸着剤である細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲルにガソリンベーパーを吸着させ、清浄化した廃棄ガスを大気に放出し、再生工程の吸着装置の吸着剤に吸着したガソリンベーパーを真空ポンプで吸引して該吸着剤から離脱したガソリンベーパーをそのまま該地下タンクに回収することを特徴とするガソリンベーパーの回収方法。
  2. 前記吸着剤の充填は、細孔径3〜20nmの活性炭又は細孔径6〜10nmのシリカゲル混層充填、又は原ガス側より順に該シリカゲル及び該活性炭となる2層充填であることを特徴とする請求項1記載のガソリンベーパーの回収方法。
  3. 前記回収するガソリンベーパーは、前記地下タンクの通気管から放出されるガソリンベーパーであることを特徴とする請求項1又は2記載のガソリンベーパーの回収方法。
  4. 前記通気管の大気放出弁の1次側の圧力が所定の圧力(pPa)以上で2塔式圧力スイング吸着装置の運転を開始し、前記圧力(pPa)より低い所定の圧力(pPa)以下で運転を停止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のガソリンベーパーの回収方法。
  5. 大気放出弁の1次側に圧力検知器を付設した地下タンクの通気管と、ガソリンスタンドの敷地内に設置される2塔式圧力スイング吸着装置と、該2塔式圧力スイング吸着装置の再生工程にある吸着装置の吸着剤に吸着したガソリンベーパーを吸引する真空ポンプと、該通気管の大気放出弁の1次側の配管部と該2塔式圧力スイング吸着装置を接続する第1配管と、該真空ポンプと該地下タンクを接続する第2配管を備えるものであって、該第2配管には冷却凝縮器を設置しないことを特徴とするガソリンベーパーの回収装置。
  6. 前記2塔式圧力スイング吸着装置の開閉弁が、ガソリンスタンド事務所内に設置された制御盤の非防爆式電磁弁で制御される空気信号で制御される空気式開閉弁であることを特徴とする請求項5記載のガソリンベーパーの回収装置。






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