JP5177459B2 - ベーパ回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大気放出ガス中に含まれるガス状炭化水素の回収装置、より詳細には液吸引防止技術に関する。
ガソリン等の燃料油は揮発性が高く、給油所に埋設された地下タンクにローリから荷卸しする際に、地下タンクの上部空間に滞留する炭化水素のベーパが地下タンクの通気管を介して大気に放出され、資源が無駄となるだけでなく、引火による火災の危険性や、環境汚染を引き起こすという問題がある。
このような問題を解消するため特許文献1に記載されたようなベーパを液化して再利用するベーパ回収装置が提案されている。
この装置は荷卸し中に地下タンク内のベーパを通気管を介してコンプレッサーにより凝集手段に送気する場合に地下タンクに規定以上の燃料油が給油されたり、地下タンクの上限検知センサが故障した場合には、凝縮手段に燃料油が送液されてしまい損傷するという問題を抱えている。
特開2006-198604号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは地下タンクヘの荷卸し中に通気管へのオーバーフローが発生しても凝縮手段への燃料油の流入を遮断することができるベーパ回収装置を提供することである。
このような問題を解消するために本発明は、地下タンクに一端が接続された通気管に分岐部を介して管路により送気手段、及びベーパ凝縮手段を接続したベーパ回収装置において、前記管路の途中に管路に侵入した液の圧力、または液位により閉弁する弁手段を設け て燃料油の流入を阻止する
地下タンクからのベーパはベーパ凝縮手段に導入するものの、通気管に液が流れ込んだ場合には液がベーパ凝縮手段に流入するのを阻止して凝縮手段の故障を防止できる。
本発明が適用されている給油所の一例を示す図である。 ストレーナとして構成した本発明の一実施例である。 給油動作を説明するフローチャートである。 ストレーナとして構成した本発明の一実施例である。 本発明が適用されている給油所の一例を示す図である。 図(a)(b)は、それぞれ遮断装置の一実施例を示す断面図と組立斜視図。
図1は、本発明の一実施例を示すものであって、地下タンク1は、給油管2を介してローリ3による給油が可能で、また上部の空間1aが通気管4により大気に連通している。
通気管4には分岐管4aを介して回収ライン5が接続されており、これにはストレーナ6、コンプレッサ7、電磁弁8、凝縮機9が接続され、凝縮機9の液排出口9aには回収ガソリン戻しライン10が接続され、戻し弁11を介して給油管2に連通されている。
凝縮機9の気排出口9bには高濃度化装置12が接続し、その凝縮成分排出口12aは電磁弁8の上流側に接続され、また空気排出口12bは空気放出ライン13により通気管4の分岐管4aよりも下流側の分岐管4bに連通されている。
なお、図中符号14は、通気管4の分岐管4cとローリ3とを接続するリターンホースを、また→は流体の流れを示す。
図2は、コンプレッサ(ポンプ)7の上流側に接続されるストレーナ6として構成されたものの一実施例を示すもので、一端に流入口20が、他端に流出口21が形成されストレーナメッシュ22とフロート23とを収容するケース24と、フロート23の移動を検出するフロート位置検知手段25とから構成されている。ケース24の底部には液が侵入したときにフロート23を浮遊させるための貯液部24aが設けられている。
なお、図中符号27はストレーナメッシュ22に流入側に配置されたマグネットを、また→はベーパの流れを示す。
この実施例の動作を図3のフローチャートに基づいて説明する。
ローリ3から地下タンク1に荷卸するべく、ローリ3の排出口と地下タンク1の注油口2とを給油ホース15で接続し、荷卸を開始すると、地下タンク1のベーパが通気管4に流れ込み、圧力が上昇して圧力センサ16がオンとなる(ステップ イ)。
これにより、制御装置17は電磁弁8、戻し弁11を共に開弁し、コンプレッサ7を作動させる(ステップ ロ)。この状態では地下タンク1のベーパだけが流れ込んでいるので圧力センサ16は依然としてオン状態を維持し(ステップ ホ)、またフロート23は自重で下方に位置してフロート位置検出手段25はオフとなっている(ステップ ホ)。
このようにして規定の時間内に(ステップ ハ)荷卸が終了すると、ローリ3から地下タンク1に液体からの流れ込みが無くなるため、通気管4の圧力が低下して圧力センサ16の信号がオフとなる(ステップ ホ)。制御手段17は荷卸が完了したものと判断し報知器18を作動させて荷卸完了を報知し(ステップ ヘ)、電磁弁8を閉弁し、コンプレッサ7を停止させる(ステップ ニ)。
一方、圧力センサ16がオンの状態で(ステップ ホ)、つまり荷卸中に何らかの不都合で地下タンク1への給油が規定容量以上に進行すると、燃料油(液体)が通気管4に流れ込んでストレーナ6に流れ込み、ケース24の凹部24aに燃料油が溜まり、フロート23が上昇を開始してフロート位置検出手段25の信号がオンとなる(ステップ ト)。
制御手段17は報知器18により異常を報知する(ステップ チ)。そして電磁弁8を閉弁し、コンプレッサ7を停止させる(ステップ ニ)。
これにより凝縮機9への液の流入を未然に阻止することができる。
なお、荷卸が開始されて(ステップ イ、ロ)所定時間が経過すると(ステップ ハ)、制御手段17は電磁弁8、11を閉弁し、またコンプレッサ7を停止させる(ステップ ニ)。
図4は、ストレーナの他の実施例を示すもので、この実施例においては流入口20と流出口21との間に設けられたストレーナメッシュ22の収容室24bと壁24cにより下部の連通孔24dで連通するように貯液部24eを形成して、ここにフロート弁28が収容されている。
フロート弁28は、必要に応じて作動棹28により図示しないフロート位置検出手段を作動させるように構成されている。
この実施例によれば、ストレーナメッシュ22の収容室24bに液が流れこみ、貯液部24eに規定量貯まるとフロート弁28が上昇して、図示しないフロート位置検出手段から信号を出力させて制御手段17により電磁弁8、11を閉弁し、またコンプレッサ7を停止させることができるばかりでなく、弁座21aを封鎖して液が下流に流入するのを確実に防止することができる。
なお、図2,及び図4の実施例によればストレーナメッシュの上流側にマグネット27を収容したので、管路のサビによるゴミをマグネット27で吸着してストレーナメッシュ
22の目詰まりを可及的に防止して狭い面積のものを使用でき、ストレーナを小型化できる。
図5は、本発明の他の実施例を示すものであって、地下タンク1は、給油管2を介してローリ3による給油が可能で、また上部の空間1aが通気管4により大気に連通している。
通気管4には分岐管4aを介して回収ライン5が接続されており、これには後述する遮断装置29、コンプレッサ7、電磁弁8、凝縮機9が接続され、凝縮機9の液排出口9aには回収ガソリン戻しライン10が接続され、戻し弁11を介して給油管2に連通されている。
凝縮機9の気排出口9bには高濃度化装置12が接続し、その凝縮成分排出口12aは電磁弁8の上流側に接続され、また空気排出口12bは空気放出ライン13により通気管4の分岐管4aよりも下流側の分岐管4bに連通されている。
図6は前述の遮断装置29の実施例を示すものであって、上端に管継手30aを有する円筒ケース30に弁体32を備えたフロート31を収容し、下端の開口30bに抜け止めを兼ねる管継手33をリング体34で固定して構成されている。弁体32、及び弁体32が封止する開口30cは、設置されたとき上方となる側が小径となる裁頭円錐状に形成されている。なお図中符号35はパッキンを、36はパッキン37を介装してフロート31の頂部に弁体32を固定するピンを示す。
フロート31は、下端に開口を有するカップ状に構成され、外周の上部、及び下部のそれぞれに複数、少なくとも3個ずつの突起31b、31cが形成され、ケース30の内周面との間に所定の間隙を形成するように構成されている。
この実施例において、荷卸時に地下タンク1の液量が基準を超えるまでは通気管4にはベーパだけが流れ込むから、フロート31は自重により円筒ケース30の下方に位置し、弁体32を開口30cから離間させている。これによりベーパは凝縮機9に流れこみ、液化されて地下タンク1に回収される。
一方、地下タンク1への補給量が基準を超えると、通気管4にも液が流れこむため、遮断装置29び円筒ケース30にも液が侵入する。フロート31は、その内部に空間31cが確保されるため、液の侵入につれて浮力により上昇し、ついには弁体32を開口30cに弾圧して封鎖する。
これにより、燃料油が下流の凝縮機9に流れ込むのを確実に阻止することができる。
また、通気管4との連通が遮断されるため、圧力センサ16の圧力が大きく低下し、制御装置17’はコンプレッサ7をオフとし、また弁8、11を閉弁する。
1 地下タンク 2 給油管 3 ローリ 4 通気管 5 回収ライン
6 ストレーナ 7 コンプレッサ 8 電磁弁 9 凝縮機 12 高濃度化装置 20 流入口 21 流出口 22 トレーナメッシュ 23 フロート
24 ケース 24a 貯液部 25 フロート位置検知手段 27 マグネット 29 遮断装置

Claims (3)

  1. 地下タンクに一端が接続された通気管に分岐部を介して管路により送気手段、及びベーパ凝縮手段を接続したベーパ回収装置において、
    前記管路の途中に管路に侵入した液の圧力、または液位により閉弁する弁手段を設けて 燃料油の流入を阻止するベーパ回収装置。
  2. 前記弁手段が、一端に流入口を、他端に流出口とを有するストレーナ収容部と前記ストレーナ収容部に連通するフロート室とを有するケースと、
    前記ストレーナ収容部に収容された前記ストレーナーメッシュと、前記ストレーナーメッシュの上流側に配置された磁石と、前記フロート室に収容され液位が規定以上に上昇した場合に前記流出口を閉塞するフロート弁とにより構成されている請求項1に記載のベーパ回収装置。
  3. 前記弁手段が、一端に流入口を、他端に流出口とを有するストレーナ収容部と前記ストレーナ収容部に連通するフロート室とを有するケースと、
    前記ストレーナ収容部に収容された前記ストレーナーメッシュと、前記ストレーナーメッシュの上流側に配置された磁石と、前記フロート室に収容されフロートと、前記フロートの変位を検出するフロート位置検知手段と、フロート位置検知手段からの信号により前記送気手段を停止させる手段とにより構成されている請求項1に記載のベーパ回収装置。
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