JP2011162122A - 作業車の旋回伝動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回時の半クラッチ状態付近で異音が発生しない作業車の旋回伝動装置とする。
【解決手段】支軸71上でエンジン駆動力によって回転駆動する駆動ギア72と、駆動ギア72の左右両側において、夫々支軸71に相対回転可能に外装され、左右の走行装置2に夫々連係する左右一対の駆動伝達ギア64と各別に常時咬み合いつつ、操向操作具の操作により支軸に沿って相対移動して駆動ギア72と各別に咬み合い可能な左右一対のスライド部材73と、ミッションケースMCの側の部材であってスライド部材73と対向する押圧部とスライド部材73とが第一摩擦板及び第二摩擦板を挟圧するよう構成してある左右一対の湿式多板クラッチ74と、スライド部材73と駆動ギア72との咬み合いが外れる前から、第一摩擦板及び第二摩擦板を支軸71の方向に沿ってスライド部材73の側へ付勢する左右一対の付勢機構76と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、操向操作具の操作に基づき、各別に左右一対の走行装置を駆動可能とする作業車の旋回伝動装置に関する。
従来、例えば、特許文献1に示されるごとく、ミッションケースに架設された支軸に支持されて、エンジンの駆動力によって回転駆動する駆動ギア(文献では「センタギア」)と、駆動ギアの左右両側において、夫々支軸に相対回転可能に外装されると共に、左右一対の走行装置に夫々連係する左右一対の駆動伝達ギア(文献では「走行伝動ギア」)と各別に常時咬み合いつつ、操向操作具の操作によって支軸に沿って相対移動して駆動ギアと各別に咬み合い可能な左右一対のスライド部材(文献では「小径クラッチギア」)と、を備えた旋回伝動装置があった。特許文献1に記載の旋回伝動装置は、駆動ギアの左右両側において、スライド部材に対してスライド移動自在に係合された第一摩擦板及びミッションケースの側の部材に対してスライド移動自在に係合された第二摩擦板を複数枚交互に配設して有すると共に、スライド部材と駆動ギアとの咬み合いが外れた後にスライド部材が駆動ギアから離間することによって、ミッションケースの側の部材でありスライド部材と対向する押圧部(文献では「大径クラッチギア」)とスライド部材とが第一摩擦板及び第二摩擦板を挟圧するよう構成してある左右一対の湿式多板クラッチ(文献では「旋回補助クラッチ」)を備えている。
特許文献1に記載の作業車の旋回伝動装置においては、湿式多板クラッチが「クラッチ入り状態」となると、ミッションケースの側からスライド部材に、センタギアを介した駆動力とは異なる大きさの駆動力が伝達されるよう構成してある。即ち、この旋回伝動装置は、操向操作具(文献では「操向操作レバー」)の操作に基づくスライド部材の移動によって、左右の走行装置に駆動回転差を与え、運転者の要望に応じた旋回半径で作業車を旋回させるものである。この装置であると、例えば、旋回方向側の駆動伝達ギアと駆動ギアとの伝動系を断つことにより比較的大きな半径で旋回する「緩旋回」と、旋回方向の側の駆動伝達ギアにブレーキを掛けることにより旋回方向の側の走行装置を中心として旋回する「信地旋回」と、旋回方向側の駆動伝達ギアに進行方向とは逆向きの駆動力を付与することにより略機体中心を中心として旋回する「超信地旋回」と、が可能である。
特開2007−303637号公報
多板クラッチとは、第一摩擦板と第二摩擦板とが隙間が無い状態で接触したときに、第一摩擦板と第二摩擦板とをさらに狭圧し、それらの摩擦力よって両摩擦板が一体回転し、力が伝達されるものである。第一摩擦板と第二摩擦板とが離間して不規則に配列した状態が「クラッチ切り状態」であり、両摩擦板が完全に一体回動する状態が「クラッチ入り状態」である。クラッチ切り状態とクラッチ入り状態との間には、第一摩擦板と第二摩擦板とが接触し、両摩擦板の間に摩擦力が発生し始める「半クラッチ状態」が存在する。
クラッチ切り状態のときは、第一摩擦板と第二摩擦版とは不規則に配列しており、互いに平行に配列していないと共に、不均等な隙間で配列している場合が多い。このため、半クラッチ状態手前付近では、一部の摩擦板は隙間無く接触し、一部の摩擦板は部分的に接触していることがある。したがって、隙間無く接触している摩擦板に対して狭圧力が作用し始め、その狭圧力によって一部の第一摩擦板と第二摩擦板とが片当たりし、異音が発生する虞がある。特許文献1の旋回伝動装置における湿式多板クラッチにおいても同様の問題が生じる可能性がある。
本発明は上記実情に鑑み、旋回時の半クラッチ状態付近において異音が発生しない作業車の旋回伝動装置を提供することを目的としている。
本発明に係る作業車の旋回伝動装置の第一特徴構成は、操向操作具の操作に基づき、各別に駆動可能な左右一対の走行装置を備えた作業車の旋回伝動装置であって、ミッションケースに架設された支軸に支持されて、エンジンの駆動力によって回転駆動する駆動ギアと、左右一対の前記走行装置に夫々連係する左右一対の駆動伝達ギアと、前記駆動ギアの左右両側において、夫々前記支軸に相対回転可能に外装されると共に、左右一対の前記駆動伝達ギアと各別に常時咬み合いつつ、前記操向操作具の操作によって前記支軸に沿って相対移動して前記駆動ギアと各別に咬み合い可能な左右一対のスライド部材と、前記駆動ギアの左右両側において、前記スライド部材に対してスライド移動自在に係合された第一摩擦板及び前記ミッションケースの側の部材に対してスライド移動自在に係合された第二摩擦板を複数枚交互に配設して有すると共に、前記スライド部材と前記駆動ギアとの咬み合いが外れた後に前記スライド部材が前記駆動ギアから離間することによって、前記ミッションケースの側の部材であって前記スライド部材と対向する押圧部と前記スライド部材とが前記第一摩擦板及び前記第二摩擦板を挟圧するよう構成してある左右一対の湿式多板クラッチと、前記スライド部材と前記駆動ギアとの咬み合いが外れる前から、前記第一摩擦板及び前記第二摩擦板を前記支軸の方向に沿って前記スライド部材の側へ付勢する左右一対の付勢機構と、を備えた点にある。
本構成によると、操向操作具が操作されて、スライド部材と駆動ギアとが完全に咬みあっている状態からスライド部材が移動し始めると、スライド部材が駆動ギアから外れる前から、付勢機構が第一摩擦板及び第二摩擦板をスライド部材の側に付勢する。即ち、第一摩擦板と第二摩擦板とは、従来よりも早い段階から互いの隙間を詰め始め、スライド部材に対して垂直かつ互いに平行に整列し、第一摩擦板及び第二摩擦板が部分的に接触する片当たりが少なくなった状態で相対移動する。そして、第一摩擦板及び第二摩擦板は、従来よりも早い段階で確実に隙間なく整列する。即ち、半クラッチ状態手前付近では、第一摩擦板及び第二摩擦板は確実に隙間なく整列する。したがって、この後は、第一摩擦板及び第二摩擦板は、片当たりしていない状態でスライド部材と押圧部とにより挟圧されることになる。この結果、異音の発生を防止しながらクラッチ入り状態とすることができる。
本発明に係る作業車の旋回伝動装置の第二特徴構成は、前記付勢機構が、前記押圧部に配設されたコイルスプリングである点にある。
本構成であると、スライド部材が支軸に沿って押圧部の側に相対移動するにつれ、第一摩擦板及び第二摩擦板は、コイルスプリングによって押圧部の側からスライド部材の側へ付勢される。即ち、コイルスプリングを押圧部に配設するという簡易な構成で、半クラッチ状態付近での異音の発生を防止できる。
本発明に係る作業車の旋回伝動装置の第三特徴構成は、前記支軸を中心とする円上に複数の前記コイルスプリングを均等配置した点にある。
本構成によると、支軸を中心とする円上に複数のコイルスプリングが均等配置されているため、その付勢力が、第一摩擦板及び第二摩擦板のうち押圧部に最も近い摩擦板に均一にバランス良く作用する。この結果、その摩擦板がスライド部材に対して傾いたりせず、第一摩擦板と第二摩擦板とが整列しやすい。
本発明に係る作業車の旋回伝動装置の第四特徴構成は、前記付勢機構が、前記押圧部に形成された収容部から前記操向操作具の操作に応じて突出可能な出退部材を備えた点にある。
本構成であると、操向操作具の操作によって押圧部から出退部材が突出する。したがって、スライド部材が支軸に沿って押圧部の側に移動するのに応じて、第一摩擦板及び第二摩擦板は、出退部材によって押圧部の側からスライド部材の側へ付勢されて整列する。即ち、スライド部材の移動と両摩擦板の整列とが同期し、半クラッチ状態手前で摩擦板が隙間無く整列している確実性が高まる。また、操向操作具を操作していないとき、例えば、直進時は、出退部材が第一摩擦版及び第二摩擦板を押圧していない確実性が高まり、この結果、クラッチ切り状態が確実に得られる。
本発明に係る作業車の旋回伝動装置の第五特徴構成は、前記支軸を中心とする円上に複数の前記出退部材を均等配置した点にある。
本構成によると、支軸を中心とする円上に複数の出退部材が均等配置されているため、その付勢力が、第一摩擦板及び第二摩擦板のうち押圧部に最も近い摩擦板に均一にバランス良く作用する。この結果、その摩擦板がスライド部材に対して傾いたりせず、第一摩擦板と第二摩擦板とが整列しやすい。
は、本発明に係るコンバインの全体左側面図である。 は、各部への駆動力の伝動系のギアトレインを示す図である。 は、中立状態Nのときの操向レバーの操作を伝達する油圧回路図である。 は、中立状態Nから状態L1へ移行し始めたときの旋回伝動装置の縦断正面図である。 は、状態L1のときの旋回伝動装置の縦断正面図である。 は、半クラッチ状態となったときの旋回伝動装置の縦断正面図である。 は、湿式多板クラッチの分解斜視図である。 は、状態L1のときの操向レバーの操作を伝達する油圧回路図である。 は、状態L2のときの操向レバーの操作を伝達する油圧回路図である。 は、別実施形態に係る操向レバーの操作を伝達する油圧回路図である。
以下、本発明を自脱型のコンバインの旋回伝動装置に適用した例を図面に基づいて説明する。
〔コンバインの全体構成〕
本発明に係るコンバインは、稲、麦などを収穫する自脱型のコンバインであって、図1に示すごとく、機体の骨格である機体フレーム1と、機体を支持する左右一対のクローラ式の走行装置2(特に区別する場合には、左側の走行装置を2L,右側の走行装置を2Rと表記する)と、機体フレーム1の前部に連結された刈取部3と、機体フレーム1の後側に設けた脱穀装置4及びグレンタンク5と、を備えている。脱穀装置4は、フィードチェーン41を機体の左横側に備えている。また、コンバインは、機体フレーム1の前側において機体右側に運転座席6aを有する運転部6を備えてある。
エンジンE(図2参照)は運転座席6aの下方に備えられている。また、機体フレーム1の前端部には走行伝動装置7(図2参照)が備えられている。エンジンEから出力された駆動力は、走行伝動装置7によって変速されて走行装置2に伝達される。これにより走行装置2が駆動し、コンバインは走行する。
刈取部3は、図1に示すごとく、前下がりの傾斜姿勢である刈取フレーム31と、分草フレーム32と、引起し装置34と、バリカン型の切断装置35と、搬送装置36と、を備えている。刈取フレーム31は、横向き軸芯Xを介して機体フレーム1に枢支されている。油圧シリンダ37が、刈取フレーム31の中央付近と機体フレーム1の前側との間に亘って備えられている。刈取部3は、油圧シリンダ37の伸縮により機体フレーム1に対して横向き軸芯X周りに上下揺動する。これにより、刈取部3は、分草フレーム32の前端部に備えたデバイダ33が地面近くに下降した下降作業状態と、デバイダ33が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに姿勢変更可能である。
刈取部3を下降作業状態にして走行機体を走行させると、デバイダ33が植立穀稈の株元側に作用し、植立穀稈は分草される。分草された植立穀稈は引起し装置34によって引起される。切断装置35は左右両端の分草フレーム33の間に亘って設けられており、引起された植立穀稈の株元側が切断装置35によって刈取処理される。刈取穀稈は、搬送装置36によって機体後方に搬送され、フィードチェーン41の始端部に受け渡される。フィードチェーン41は刈取穀稈の株元側を挟持して刈取穀稈を機体後側に搬送し、刈取穀稈の穂先側を脱穀装置4の不図示の扱室に供給する。扱室には、走行機体前後方向を軸芯として回動する扱胴が備えられている。扱胴が回動することによって、刈取穀稈の穂先側が扱かれて脱穀処理される。グレンタンク5は、脱穀装置4で脱穀された脱穀粒を貯留する。
〔エンジン駆動力の伝動系〕
エンジンEの駆動力が走行装置2、刈取部3、脱穀装置4に伝達される伝動系を図2に基づいて説明する。
先ず、エンジンEの駆動力が脱穀装置4に伝達される脱穀伝動系について説明する。図2に示すごとく、エンジンEの出力軸Eaと脱穀装置4の入力軸42とを伝動ベルトBで連動してある。これにより、エンジンEの駆動力が、脱穀装置4の脱穀フィードチェーン41や不図示の扱胴や選別装置等に伝達される。
続いて、エンジンEの駆動力が走行装置2、刈取部3に伝達される刈取伝動系について説明する。走行伝動装置7は、走行主変速部としての静油圧式無段変速装置50(以下、「HST50」と称する)と走行ミッション部60とを備えている。エンジンEの出力軸EaとHST50の入力軸53とを伝動ベルトBで連動してある。これにより、エンジンEの駆動力はHST50に伝達される。HST50は、変速ケースTCに収容されている。また、HST50は、容量が可変であってアキシャルプランジャ形の油圧ポンプ51と、油圧ポンプ51からの圧油によって駆動されるアキシャルプランジャ形の油圧モータ52と、を備えている。入力軸53は、油圧ポンプ51に連結されており、変速ケースTCに回転自在に支持されている。HST50に伝達されたエンジンEの駆動力は、HST50によって前進駆動力または後進駆動力に変換され、油圧モータ52に連結された出力軸54から出力される。なお、HST50は、前進側においても後進側においても、駆動力を無段階に変速することが可能である。
走行ミッション部60は、変速ケースTCの走行機体下方側に隣接配設したミッションケースMCに収容してある。走行ミッション部60は、走行副変速部61、旋回伝動装置62、駆動伝達軸63を備えている。HST50の出力軸54は、変速ケースTCとミッションケースMCとに亘って回転自在に支持されている。ミッションケースMC内において、出力軸54と、刈取部3の入力軸30及び走行副変速部61の入力軸61aとが各別にギア連動されている。これにより、HST50から出力された駆動力は、刈取部3と走行副変速部61とに各別に伝達される。
刈取部3の入力軸30は、ミッションケースMCから端部が横外側に突出するよう、ミッションケースMCに回転自在に支持されている。入力軸30の端部にはプーリ30aが入力軸30と一体回転可能に備えられている。これにより、プーリ30aを介して、駆動力が刈取部3に伝達される。なお、HST50が後進駆動力を出力した際、その駆動力が刈取部3に伝達されることを阻止するべく、入力軸30とプーリ30aとの間にワンウェイクラッチOCを介装してある。
走行副変速部61は、入力軸61aと出力軸61bとを備えている。入力軸61aには、入力軸61aと一体回転すると共に入力軸61aに沿って移動可能であって、径が異なる三つのギアを一体的に有する三段ギア61cが備えられている。出力軸61bには、夫々が軸方向に離間すると共に、径が異なる三つのギアが固定されている。その三つのギアのうち一つが、旋回伝動装置62の後述するセンタギア72と常時咬合している。三段ギア61cが入力軸61aに沿って移動すると、三段ギア61cのうちの一つのギアが、出力軸61bのうちの対応する一つのギアと咬合する。これにより、入力軸61aに伝達された駆動力を三種類の減速比で減速することができる。
駆動伝達軸63は、旋回伝動装置62の走行機体下方側において、ミッションケースMCに回転自在に支持されている。駆動伝達軸63には、左右一対の駆動伝達ギア64(特に区別する場合には、左側の駆動伝達ギアを64L,右側の駆動伝達ギアを64Rと称する)が回転自在に支持されている。センタギア72から旋回伝動装置62に伝達された駆動力は、左右の駆動伝達ギア64L,64Rに各別に伝達される。
一方、左右の走行装置2は、走行装置2を回転駆動させるクローラ駆動輪体21と、クローラ駆動輪体21に連結されると共に、回転自在にミッションケースMCに支持された走行駆動軸22と、走行駆動軸22に固定された走行ギア23(特に区別する場合には、左側の走行ギアを23L,右側の走行ギアを23Rと称する)と、を夫々備えている。左側の駆動伝達ギア64Lと左側の走行ギア23Lとは常時咬合しており、左側の駆動伝達ギア64Lから左側の走行ギア23Lに駆動力が伝達されると、左側の走行装置2Lが駆動する。同様に、右側の駆動伝達ギア64Rと右側の走行ギア23Rとは常時咬合しており、右側の駆動伝達ギア64Rから右側の走行ギア23Rに駆動力が伝達されると右側の走行装置2Rが駆動する。
〔旋回伝動装置〕
図2乃至図4に基づき、旋回伝動装置62について詳述する。旋回伝動装置62は、「操向操作具」としての操向レバー8を操作することにより作動する。旋回伝動装置62の作動によって、走行装置2へのエンジンEの駆動力の伝達系の遮断と、その伝達系を遮断した上での走行装置2へのブレーキとを、左右の走行装置2L,2Rに対して左右格別に行うことができる。即ち、旋回伝動装置62は、左右の走行装置2L,2Rに対して駆動速度差を与えるものである。これにより、コンバインの運転者は旋回時に後述する「緩旋回」や「信地旋回」を行うことができる。
図2,図4に示すごとく、旋回伝動装置62は、ミッションケースMCに回転自在に支持された支軸71と、支軸71に回転自在に支持された「駆動ギア」としてのセンタギア72と、センタギア72の左右両側において、夫々支軸71に相対回転可能に外装された左右一対の「スライド部材」としてのクラッチギア73と、支軸71上でのクラッチギア73の移動によって左右の走行装置2L,2Rに各別にブレーキをかける左右一対の湿式多板クラッチ74と、を備えている。
支軸71は、図4に示すごとく、両端がベアリングRを介してミッションケースMCに支持されている。上述したように、センタギア72は、走行副変速部61の出力軸61bのギアと常時咬合しており、走行副変速部61からのエンジンEの駆動力によって回転する。センタギア72の両側面には、ブロック状の凹凸である被係止部72aが周方向に沿って形成されている。
左右のクラッチギア73は、センタギア72を中心として左右対称な構成であるため、ここでは、左側のクラッチギア73について説明する。クラッチギア73のセンタギア72の側の端部には、被係止部72aと対応した形状の係止部73aが形成されている。クラッチギア73は、操向レバー8の操作によって支軸71に沿って相対移動可能であって、その相対移動によって係止部72aと被係止部73aとが咬み合ったり、その咬み合いが外れたりする。クラッチギア73の外周面には、ギア部73bが形成されており、このギア部73bは左側の駆動伝達ギア64Lと常時咬合している。よって、被係止部72aと係止部73aとが咬合しているときは、クラッチギア73はセンタギア72と一体回転し、エンジンEの駆動力が駆動伝達ギア64Lに伝達される。一方、被係止部72aと係止部73aとの咬み合いが外れたときは、エンジンEの駆動力は左側の駆動伝達ギア64Lに伝達されない。
クラッチギア73は、内周部が支軸71に摺接する筒形状の部材である。図4に示すごとく、クラッチギア73の内周部を長手方向の途中から拡径し、支軸71との間にスペースを設けてある。スプリング75を、クラッチギア73の内周部のうち拡径した箇所の段差部73cとベアリングRとに亘るよう、このスペースに挿入配設してある。即ち、スプリング75は、センタギア72と咬合するようクラッチギア73をセンタギア72の側に常時付勢する。
コンバインは、図3に示すように、操向レバー8の操作をクラッチギア73に伝達する操作系としての油圧回路を備えている。この油圧回路は、オイルタンク11のオイルを吐出する油圧ポンプ12と、操向レバー8によって切換え操作され、油圧ポンプ12からの圧油の給排を制御する三位置切換式の制御弁13と、制御弁13からの圧油が流入可能なシリンダブロック14と、シリンダブロック14に出退自在に内装された一対のプランジャ15(特に区別する場合には、左側用のプランジャを15L,右側用のプランジャを15Rと称する)と、クラッチギア73の外周面に係止して、プランジャ15L,15Rの出退によって回動して左右のクラッチギア73を各別に操作する操作アーム16(特に区別する場合には、左側用の操作アームを16L,右側用の操作アームを16Rと称する)と、を備えている。
操向レバー8は、左右に揺動操作可能に構成してある。操向レバー8が中立状態Nのとき、プランジャ15に圧油は作用せず、プランジャ15はシリンダブロック14に最大限引退している。このとき、操作アーム16は回動せず、左右のクラッチギア73は夫々センタギア72と咬合したままである。よって、左右の走行装置2L,2Rには、同じ大きさの駆動力が伝達され、コンバインは直進する。
操向レバー8を中立状態Nから左右方向へ操作することにより、制御弁13が切換えられ、左右何れかのプランジャ15に圧油が作用し、そのプランジャ15がシリンダブロック14から突出する。これにより、操作アーム16が回動してクラッチギア73が支軸71に沿って相対移動する。なお、シリンダブロック14とプランジャ15との間にスプリング17が配設されており、スプリング17はプランジャ15をシリンダブロック14に引退する側に付勢している。
操向レバー8を左側に一段揺動操作して状態L1とすると、図5に示すごとく、左側用のプランジャ15Lが突出し、左側用の操作アーム16Lが揺動する。左側用の操作アーム16Lがクラッチギア73を左側に移動させ、クラッチギア73とセンタギア72との咬み合いが外れる。この結果、左側の走行装置2Lへの駆動力伝達が遮断され、コンバインは左側へ比較的緩やかな回転軌跡を描いて旋回する、いわゆる「緩旋回」を行う。引き続いて操向レバー8を左側にもう一段揺動操作して状態L2とすると、左側用の操作アーム16Lがクラッチギア73をさらに左側に移動させ、左側の後述する湿式多板クラッチ74がクラッチ入り状態となる。この結果、左側の走行装置2Lにブレーキがかかって、コンバインは左側の走行装置2Lを中心とした回転軌跡を描いて左側へ旋回する、いわゆる「信地旋回」を行う。
操向レバー8を右側へ揺動操作した場合も同様であって、状態R1とするとコンバインは右側へ「緩旋回」し、状態R2とするとコンバインは右側へ「信地旋回」する。
シリンダブロック14には排油路18が接続されている。また、排油路18には、可変リリーフバルブ19が介装されている。排油路18は、中立状態Nのときはプランジャ15の外周面によって閉塞されている。中立状態Nから状態L1までの間、または、中立状態Nから状態R1までの間、即ち、プランジャ15がストロークしている途中において、排油路18は、制御弁13からの圧油が供給されるシリンダブロック14内の油路に連通される。図8に示すごとく、操向レバー8が状態L1とされたとき、圧油の一部が可変リリーフバルブ19を介して排出されて、左側用のプランジャ15Lに作用する油圧が所定値で留まる。これにより、プランジャ15Lが突出し続けることがない。このようにして、中立状態Nと状態L1との間、または、中立状態Nと状態R1との間で湿式多板クラッチ74が機能することを防止している。
また、状態L1から状態L2までの間、または、状態R1から状態R2までの間において、可変リリーフバルブ19が操向レバー8の操作を受けてリリーフ圧を変更することにより、プランジャ15を押圧する圧力が変更される。具体的には、状態L1から状態L2側への操向レバー8の操作量、または、状態R1から状態R2側への操向レバー8の操作量に応じて、可変リリーフバルブ19はリリーフ圧が高まる方向に移動する。これにより、プランジャ15に作用する油圧が高まり、クラッチギア73を湿式多板クラッチ74の側へ移動させる力が高まる。この結果、湿式多板クラッチ74によるブレーキ力が高まる。
〔湿式多板クラッチ〕
湿式多板クラッチ74は、操向レバー8の操作に基づいて左右の走行装置2R,2Lに対して各別にブレーキをかける。左側の湿式多板クラッチ74がクラッチ入り状態となることによって、左側への信地旋回が可能であり、右側の湿式多板クラッチ74がクラッチ入り状態となることによって、右側への信地旋回が可能である。左右の湿式多板クラッチ74は左右対称な構成であるため、ここでは左側の湿式多板クラッチ74の構成についてのみ説明し、右側の湿式多板クラッチ74の構成については説明しない。
図4に示すごとく、ミッションケースMCには、左右のブレーキケースBCが複数のボルトで着脱自在に装着されている。左右のブレーキケースBCには、支軸71を回動自在に支持するベアリングRが内嵌されている。
湿式多板クラッチ74は、図4,図7に示すごとく、クラッチギア73に対してスライド移動自在に係合(一体回転自在)された第一摩擦板74a、及びミッションケースMCに対してスライド移動自在に係合(回転不能)された第二摩擦板74bを複数枚交互に配設して有する。また、湿式多板クラッチ74は、クラッチギア73とセンタギア72との咬み合いが外れた後に、クラッチギア73がセンタギア72から離間することによって、ミッションケースMCの側の部材であってクラッチギア73と対向する押圧部と、クラッチギア73と、が第一摩擦板74a及び第二摩擦板74bを挟圧するよう構成してある。
具体的には、図7に示すごとく、ブレーキケースBCのうちセンタギア72の側面に対向する部分に、「ミッションケースの側の部材」としての複数の突設部74cを立設してある。クラッチギア73の外周部に複数枚の第一摩擦板74aをスプライン嵌合させて配設すると共に、隣り合う突設部74cの間に第二摩擦板74bの凸部を係合させて複数枚の第二摩擦板74bを配設してある。第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとは、支軸71の軸芯Lの方向に沿って隙間を設けつつ交互に配列してある。なお、湿式多板クラッチ74を含む旋回伝動装置62は、ミッションケースMC等で囲い込んでオイルバスとしてある。
図4に示すごとく、クラッチギア73のうち最もセンタギア72に近い摩擦板よりもセンタギア72に近い側の外周部に、環状の移動押圧部74dを装嵌してある。左側用の操作アーム16Lの回動によってクラッチギア73が支軸71に沿って左側へ相対移動すると、移動押圧部74dもクラッチギア73と一体的に支軸71に沿って相対移動する。ブレーキケースBCのうち移動押圧部74dに対向する部分に、「押圧部」としての固定押圧部74eを形成してある。図7に示すごとく、固定押圧部74eには、クラッチギア73とセンタギア72との咬み合いが外れる前から、最も固定押圧部74eに近い摩擦板を移動押圧部74dの側に付勢する「付勢機構」としてのコイルスプリング76が複数配設されている。コイルスプリング76は支軸71の軸芯Lを中心とする円上に均等に配設してある。
図7に示すごとく、左右のブレーキケースBCは、ベアリングRを内装する外側に突出した袋状のベアリング支持部と、ミッションケースMCへ着脱するための複数のボルト孔が形成されたフランジ部とを備えて構成されている。上述した固定押圧部74eは、フランジ部の内面側から内側に環状に突出する状態でブレーキケースBCに一体的に形成され、上述した複数の突設部74cは、固定押圧部74eの外周部から内側に突出する状態でブレーキケースBCに一体的に形成されている。
固定押圧部74eにおける複数の突設部74cに対して径方向内側の部分には、固定押圧部74eの押圧面から左右方向外側に円柱状に凹入した複数のスプリング取付部74fが、支軸71の軸芯Lを中心とする同心円上に均等に形成されている。複数のスプリング取付部74fには、複数のコイルスプリング76が、固定押圧部74eの押圧面から左右方向内側に突出する状態で内嵌支持されている。
図4の右側のクラッチギア73のように、クラッチギア73がセンタギア72と完全に咬合しているとき、移動押圧部74dは最も移動押圧部74dに近い摩擦板と離間している。このとき、コイルスプリング76は、最も固定押圧部74eに近い摩擦板に接触しているが、付勢力は発揮されていない。つまり、操向レバー8が中立状態Nであって、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとに移動押圧部74dによる押圧力が作用していないとき、最も固定押圧部74eに近い摩擦板はコイルスプリング76によって位置決めされている。
図8に示すごとく、操向レバー8が中立状態Nから状態L1に操作されると、クラッチギア73は、固定押圧部74eの側に移動する。図4の左側のクラッチギア73のごとく、クラッチギア73がセンタギア72から外れる前から、移動押圧部74dは最も移動押圧部74dに近い摩擦板に接触する。この時点では、最も固定押圧部74eに近い摩擦板の位置に変化はない。
さらに、クラッチギア73は、図5に示す状態となるまで、センタギア72から離間する方向に移動する。このとき、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとは、移動押圧部74dによって固定押圧部74eの側に押圧されると共に、コイルスプリング76によって移動押圧部74dの側に押圧される。複数のコイルスプリング76を支軸71の軸芯Lを中心とする円上に均等に配設してあるため、コイルスプリング76による付勢力は、最も固定押圧部74dに近い摩擦板の面全体に均一に作用する。また、湿式多板クラッチ74はオイルバス内にあるため、第一摩擦板74a及び第二摩擦板74bは、支軸71に対して直交する姿勢となって均一に整列しつつ、互いの隙間を狭める。
図5に示すごとく、係止部73aが被係止部72aから完全に外れたとき、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとは、隙間無く整列する。ただし、状態L1のときは、コイルスプリング76の付勢力は弱く、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとは狭圧されず、ブレーキ力は発生しない。
図9に示すごとく、操向レバー8が状態L1から状態L2の側に操作されると、クラッチギア73がさらに固定押圧部74eの側に移動する。これにより、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとは、図6に示すごとく、隙間が無いまま固定押圧部74eの側に移動し、固定押圧部74eに最も近い摩擦板が固定押圧部74eに接触する。この図6に示す状態においてコイルスプリング76が密着状態とならないように、コイルスプリング76の線径等のバネ仕様及びスプリング取付部74fの凹入深さが設定されている。
クラッチギア73がさらに固定押圧部74eの側に相対移動しようとすると、移動押圧部74dと固定押圧部74eによって第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとが狭圧され始めて、左側の走行装置2Lにブレーキが利き始める。この状態が、いわゆる「半クラッチ状態」である。当然、半クラッチ状態においても旋回することは可能である。半クラッチ状態となってからは、可変リリーフバルブ19の働きによって、操向レバー8の状態L2の側への操作量に応じて狭圧力が高まり、状態L2となったときに、左側の湿式多板クラッチ74によるブレーキ力が最大となる。このとき、コンバインは左側に信地旋回する。
このように、係止部73aが被係止部72aから完全に外れてから、半クラッチ状態となるまでの間において、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとは隙間無く整列しているため、互いに片当たりすることがない。この結果、半クラッチ状態付近で異音が発生することがなく、滑らかに機体を旋回させることができる。
上述したように、クラッチギア73はスプリング75によってセンタギア72の側に常時付勢されている。これにより、操向レバー8が中立位置Nの側に戻されると、クラッチギア73もセンタギア72の側に戻り、適切にブレーキ力が弱まる。当然、半クラッチ状態となったときにも、クラッチギア73にはセンタギア72の側への付勢力が作用している。少なくとも半クラッチ状態となってブレーキが利き始める瞬間は、スプリング75の付勢力よりも多少大きな力でクラッチギア73を押圧すると、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとの接触反発が抑えられ、安定したブレーキ始動が得られる。
そこで、本実施形態では、図示はしないが、第一摩擦板74aと第二摩擦板74bとの隙間がなくなったとき、操作アーム16の回動軸芯周りにおいて、クラッチギア73に作用する操作アーム16の操作力によるモーメント力が、クラッチギア73に作用するスプリング75の付勢力によるモーメント力よりも大きくなるよう、可変リリーフバルブ19の初期リリーフ圧を設定してある。ただし、半クラッチ状態となる前にブレーキ力を発生させない程度のリリーフ圧としている。
〔別実施形態〕
(1)上述の実施形態において、操向操作具として操作レバー8を備えたコンバインを説明したが、操向操作具はステアリングハンドルであっても良い。
(2)上述の実施形態においては、湿式多板クラッチ74は走行装置2にブレーキをかけるものであったが、これに限られるものではない。図示はしないが、エンジン駆動力を取り出して、センタギア72を介して走行装置2に伝達される駆動力よりも大きいまたは小さい駆動力に変換するギア変速装置を備え、湿式多板クラッチ74がクラッチ入り状態となったときに、旋回方向の側の走行装置2にギア変速装置からの駆動力が伝達されるよう構成してあっても良い。なお、ギア変速装置が作り出す駆動力は、後退方向への駆動力であっても良い。
(3)上述の実施形態においては、付勢機構としてコイルスプリング76を備えたが、付勢機構として皿バネ等の異なる種類のスプリングを備えても良く、スプリングに限らず油圧式の機構等を備えても良い。具体的には、例えば、付勢機構が、固定押圧部74eに形成された収容部81から操向レバー8の操作に応じて突出可能な出退部材82を備えたものであっても良い。この場合は、例えば、図10に示すごとく、出退部材82を収容部81に引退する側にバネ等によって付勢すると共に、操向レバー8の操作に基づいてプランジャ15を突出させる圧油を収容部81にも供給されるよう構成する。なお、複数の出退部材82を、支軸71を中心とする円上に均等配置すると好適である。その他の構成については、上述の実施形態と同じ構成であるため説明はしない。
図10には操向操作具として操作レバー8を例示してあるが、操向操作具はステアリングハンドルであっても良い。また、図示はしないが、湿式多板クラッチ74は、走行装置2にブレーキをかけるよう構成してあっても、ギア変速装置にて変速された駆動力(低速の正転動力や逆転動力)を走行装置2に伝達するよう構成してあっても良い。
本発明に係る操向伝動装置は、コンバインに限らず、湿式多板式のクラッチを有するものであれば、田植機や芝刈機等の農業作業機や、バックホウ等の建設作業機にも適用可能である。
2 走行装置
8 走行レバー(操向操作具)
64 駆動伝達ギア
71 支軸
72 センタギア(駆動ギア)
73 クラッチギア(スライド部材)
74 湿式多板クラッチ
74a 第一摩擦板
74b 第二摩擦板
74c 突設部(ミッションケースの側の部材)
74e 固定押圧部(押圧部)
76 コイルスプリング(付勢機構)
81 収容部(付勢機構)
82 出退部材(付勢機構)
E エンジン
MC ミッションケース

Claims (5)

  1. 操向操作具の操作に基づき、各別に駆動可能な左右一対の走行装置を備えた作業車の旋回伝動装置であって、
    ミッションケースに架設された支軸に支持されて、エンジンの駆動力によって回転駆動する駆動ギアと、
    前記駆動ギアの左右両側において、夫々前記支軸に相対回転可能に外装されると共に、左右一対の前記走行装置に夫々連係する左右一対の駆動伝達ギアと各別に常時咬み合いつつ、前記操向操作具の操作によって前記支軸に沿って相対移動して前記駆動ギアと各別に咬み合い可能な左右一対のスライド部材と、
    前記駆動ギアの左右両側において、前記スライド部材に対してスライド移動自在に係合された第一摩擦板及び前記ミッションケースの側の部材に対してスライド移動自在に係合された第二摩擦板を複数枚交互に配設して有すると共に、前記スライド部材と前記駆動ギアとの咬み合いが外れた後に前記スライド部材が前記駆動ギアから離間することによって、前記ミッションケースの側の部材であって前記スライド部材と対向する押圧部と前記スライド部材とが前記第一摩擦板及び前記第二摩擦板を挟圧するよう構成してある左右一対の湿式多板クラッチと、
    前記スライド部材と前記駆動ギアとの咬み合いが外れる前から、前記第一摩擦板及び前記第二摩擦板を前記支軸の方向に沿って前記スライド部材の側へ付勢する左右一対の付勢機構と、を備えた作業車の旋回伝動装置。
  2. 前記付勢機構が、前記押圧部に配設されたコイルスプリングである請求項1に記載の作業車の旋回伝動装置。
  3. 前記支軸を中心とする円上に複数の前記コイルスプリングを均等配置してある請求項2に記載の作業車の旋回伝動装置。
  4. 前記付勢機構が、前記押圧部に形成された収容部から前記操向操作具の操作に応じて突出可能な出退部材を備えた請求項1に記載の作業車の旋回伝動装置。
  5. 前記支軸を中心とする円上に複数の前記出退部材を均等配置してある請求項4に記載の作業車の旋回伝動装置。
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