JP4336954B2 - 走行装置の伝動機構 - Google Patents
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Description
しかし、差動機構および旋回用クラッチをミッションケースの内側に設けたのでは、ミッションケースそのものが大型化し、また、メンテナンス作業が面倒になるという別の課題も生じる。
本発明では、ミッションケース10の上部に設けた走行用油圧式主変速装置の回転を複数の歯車を選択的に噛み合わせる組合せにより変速する副変速軸としての中間軸11を設け、該中間軸11に設けたセンターギヤ13をサイドクラッチ軸14に固定したエンジンからの回転が伝達される受動歯車15と噛合わせ、該サイドクラッチ軸14に走行装置1の左右車軸21、21への動力伝達を継脱する左右のサイドクラッチ20、20を夫々設け、前記左右のサイドクラッチ20、20のうちの何れか一方が切りにされた側の車軸21へ動力伝達する差動機構23を取付軸26に設け、該差動機構23の上手側の伝達経路には、該差動機構23が直進時の左右の車軸21に前記左右のサイドクラッチ20、20からの回転と同期して伝達する直進用クラッチ40と旋回時に前記左側または右側の旋回内側の車軸21に回転伝達する旋回用クラッチ51とを有する旋回用伝達装置33を旋回用中間軸35に設け、前記サイドクラッチ軸14の中央付近にエンジンからの回転が伝達される受動歯車15と該受動歯車15と一体状に形成した前記旋回用クラッチ51に回転伝達する旋回用中間歯車53を設け、前記旋回用中間軸35には内周側ボス36を嵌合させ、該内周側ボス36の外周には外周側ボス50を設け、該外周側ボス50の外周にはケーシング38を設け、前記ケーシング38の内周に設けたディスクを内周側ボス36の外周に設けた第1ディスクと継脱自在に当接させて前記直進用クラッチ40を構成し、前記ケーシング38の外周にはケーシング38のディスクを内周側ボス36の外周のディスクから離脱させて前記直進用クラッチ40を切りにする外側プレート44を設けた旋回用クラッチ用ドラム41を設け、前記外周側ボス50の外周に設けたディスクに前記ケーシング38の内周に設けた第2ディスクを継脱自在に当接させて前記旋回用クラッチ51を構成し、前記内周側ボス36には前記受動歯車15に噛み合う直進用入力歯車37を設け、前記外周側ボス50には前記旋回用中間歯車53が噛み合う旋回用入力歯車52を設け、前記旋回用中間軸35には前記差動機構23のケース25に回転伝達するケース回転出力歯車34を設け、前記取付軸26の外周には前記差動機構23の左右の差動出力軸24を嵌合させ、左右の差動出力軸24には左右の車軸21に設けた車軸歯車22に夫々噛み合う旋回伝達歯車32を設け、前記ケース回転出力歯車34を前記差動機構23のケースの外周に設けたケース回転受動歯車31に噛み合わせ、前記受動歯車15と旋回用中間歯車53は、前記旋回用伝達装置33を基準に、前記走行装置1の上方の機体走行方向左右何れか一側に設けた操縦部3に寄った側に設け、前記直進用入力歯車37と旋回用入力歯車52はケース回転出力歯車34に対して操縦部3より離れた側に設けると共に、ケース回転出力歯車34および直進用入力歯車37に対して旋回用入力歯車52は操縦部3から最も離れた側に配置し、前記ケース回転出力歯車34をミッションケース10側に残しつつ、前記旋回用伝達装置33のケーシング38と前記旋回クラッチ用ドラム41と前記内周側ボス36と外周側ボス50を一体的に着脱自在な構成とした走行装置の伝動機構としたものであり、直進状態では左右のサイドクラッチ20、20からの回転が車軸21に伝達され、操向レバーを傾倒操作すると、左右のサイドクラッチ20、20の一方を切りにし、これに対応する車軸21には差動機構23の左右の差動出力軸24のいずれかより回転が伝達されて旋回する。
差動機構23は、直進用クラッチ40が入りのとき左右のサイドクラッチ20、20から伝達される回転に同期した回転を車軸21に伝達し、直進用クラッチ40が切りになると、旋回用クラッチ51が入りになってケース25に伝達する回転を変更すると、旋回内側となる車軸21を旋回外側の車軸21より遅く駆動回転させて行う緩旋回や、旋回内側となる車軸を停止させて行なうブレーキターンや、旋回内側となる車軸を旋回外側の車軸と反対に駆動回転させて行なうスピンターン等が可能になり、この操向レバーの操作の操作位置に応じて直進用クラッチ40と旋回用クラッチ51の夫々の接続圧力を昇降制御する。
しかして、受動歯車15と旋回用中間歯車53は、旋回用伝達装置33に対して操縦部3に寄った側(内側)に設けられているから、操縦部3の反対側に設けた旋回用伝達装置33の着脱やメンテナンスは、操縦部3の反対側で操縦部3に邪魔されずに行える。
また、直進用入力歯車37と旋回用入力歯車52はケース回転出力歯車34に対して操縦部3より離れた側(外側)に設けているから、直進用入力歯車37と旋回用入力歯車52を旋回用中間軸35に対して外側に摺動させると、旋回用伝達装置33を取り外せる。
10は前記走行装置1にエンジンからの回転を伝達するミッションケースであり、上部位置にエンジンからの回転を無段階に変速して走行速度を変速する走行用油圧式主変速装置(ハイドロスタチックトランスミッション)を設け(図示省略)ている。
11は中間軸であり、実施例では走行用油圧式主変速装置の回転を複数の歯車を選択的に噛み合わせる組合せにより変速する副変速軸により構成している。中間軸(副変速軸)11には一体的に回転するように歯車12群を設け、歯車群12には図示は省略するが、中間軸11より上手側の伝達軸(図示省略)の歯車(図示省略)を選択的に噛み合わせる。前記中間軸11にはセンターギヤ13を設け、センターギヤ13はサイドクラッチ軸14に固定の受動歯車15と常時噛合っている。
サイドクラッチ歯車16は左右車軸21に設けた車軸歯車22に夫々噛み合わせて、車軸21に回転を伝達する。
しかして、サイドクラッチ軸14の近傍には差動機構23を設け、差動機構23はその左右差動出力軸24に相互の回転数を変更して出力する。差動機構23は、ミッションケース10内に回転自在にケース25を設け、ケース25内には前記左右差動出力軸24の夫々の先端を臨ませる。実施例の左右差動出力軸24は軸筒形状に形成し、左右差動出力軸24はミッションケース10に設けた取付軸26に夫々独立して回転するように嵌合させる。この左右差動出力軸24の基部には左右傘歯車28を相対峙するように設ける。左右傘歯車28も実施例では左右差動出力軸24の先端に一体に設け、取付軸26に遊嵌させている。
左右傘歯車28にはそれぞれケース25に固定のケース軸29に回転自在に取付けた中間傘歯車30を噛合わせ、前記ケース25の外周にはケース回転受動歯車31を設け、左右差動出力軸24の夫々に設けた旋回伝達歯車32は車軸歯車22に夫々噛み合わせる。
この場合、ケース25に伝達する回転を変更することにより、旋回内側となる車軸を旋回外側の車軸より遅く駆動回転させて行なう緩旋回と、旋回内側となる車軸を停止させて行なうブレーキターンと、旋回内側となる車軸を旋回外側の車軸と反対に駆動回転させて行なうスピンターンとを行え、ケース25に伝達する回転数の設定は任意である。
しかして、差動機構23の近傍には、前記ケース回転受動歯車31に回転を伝達する旋回用伝達装置33を設ける。
34はケース回転受動歯車31に常時噛合うケース回転出力歯車であり、旋回用中間軸35に該旋回用中間軸35と一体回転するように設ける。
この場合、サイドクラッチ軸14および差動機構23の左右差動出力軸24並びに旋回用中間軸35は、夫々軸心方向を左右方向となるように配置し、ケース回転出力歯車34は旋回用中間軸35の操縦部3に寄った側(内側)に設ける。
一方、ケース回転出力歯車34に対して旋回用中間軸35の操縦部3より離れた側(外側)には内周側ボス36を回転のみ自在に嵌合させ、内周側ボス36の操縦部3に寄った側には直進用入力歯車37を一体回転するように設ける。直進用入力歯車37は前記センターギヤ13と常時噛合っている受動歯車15に常時噛合せる。
直進用クラッチ40は旋回操作時以外では常時入り状態に構成し、前記センターギヤ13の回転を直進用入力歯車37により内周側ボス36に伝達し、内周側ボス36の回転を直進用クラッチ40介してケーシング38に伝達し、ケーシング38の回転により旋回用中間軸35を回転させてケース回転歯車34を回転させる。
この場合、直進用クラッチ40は常時入り状態のため、差動機構23は、差動機構23経由の左右車軸21に伝達される回転と左右サイドクラッチ20経由で伝達される回転とが同じになるようにしてメカロックを防止しており、そのため、左右差動出力軸24、24の夫々が同じ回転数になるようにケース25を回転させて直進用に作動させ、同一回転している左右傘歯車28の回転を旋回伝達歯車32を介して左右車軸21に伝達させて直進する。
旋回クラッチ用ドラム41の操縦部3より離れた側(外側)には外側プレート44を設け、送油口45から外側シリンダ室43に送油されると、ピストン42と旋回クラッチ用ドラム41と外側プレート44が操縦部3に向かって移動してケーシング38のディスクを内周側ボス36の外周のディスクから離脱させて、直進用クラッチ40を切りにする。
外側プレート44より内側の旋回クラッチ用ドラム41には内側プレート46を設け、前記外側プレート44と内側プレート46の間に直進用クラッチ40を入り方向に付勢するスプリング47を設け、スプリング47により直進用クラッチ40を常時入りに付勢する。
前記内周側ボス36の外周には外周側ボス50を回転のみ自在に設ける。外周側ボス50は外側プレート44よりも操縦部3に寄った側(内側)に位置し、外周側ボス50の外周に設けたディスクにケーシング38の内周に設けたディスクを、継脱自在に当接するようにして旋回用クラッチ51を構成する。
したがって、ケーシング38内の軸心方向の外側に直進用クラッチ40を、内側に旋回用クラッチ51を夫々配置する。
旋回用クラッチ51は、外側シリンダ室43に送油して直進用クラッチ40を切りにすると、入りとなって、旋回用中間歯車53→旋回用入力歯車52→外周側ボス50→ディスク→ケーシング38→旋回用中間軸35を介してケース回転歯車34に伝達し、差動機構23を旋回用に作動させる。
即ち、直進用クラッチ40と旋回用クラッチ51は何れか一方が切りになると何れか他方が入りになるようにケーシング38に、夫々のディスクの移動方向に並設し、直進用クラッチ40のディスクの移動方向切り側に外側シリンダ室43を設け、直進用クラッチ40のディスクの移動方向入り側にスプリング47を設け、外側シリンダ室43に送油すると、ピストン42が旋回クラッチ用ドラム41と外側プレート44を移動させ、ケーシング38のディスクが内周側ボス36の外周のディスクから離脱して、直進用クラッチ40を切りにし、ケーシング38の移動により内側プレート46が移動して旋回用クラッチ51を入りにする。
したがって、旋回用伝達装置33には、差動機構23を旋回用に作動させるための回転の伝達を継脱させる旋回用クラッチ51と、差動機構23を直進用に作動させるために回転伝達を継脱させる直進用クラッチ40とを設けている。
なお、実施例では、ブレーキターンは、差動機構23により旋回内側の車軸21の回転を停止させて行い、機体の制動は後述する走行速度を変更操作する主変速レバーにより行う。また、別途駐車ブレーキペダルを設けてもよい。
しかして、前記旋回用中間歯車53は、受動歯車15の操縦部3より離れた側(外側)に、受動歯車15と一体状に形成してサイドクラッチ軸14に固定状態に取付ける。
即ち、旋回用伝達装置33は、この旋回用伝達装置33に回転を出力する受動歯車15および旋回用中間歯車53を基準に、操縦部3の反対側に設けることで、旋回用伝達装置33を外側(反操縦部3側)に取り外すことができ、旋回用伝達装置33の着脱自在構成を採用するに際し有利であり、メンテナンス作業が容易になる。
また、直進用入力歯車37と旋回用入力歯車52はケース回転出力歯車34に対して操縦部3より離れた側(外側)に設け、直進用入力歯車37と旋回用入力歯車52を旋回用中間軸35より外側に摺動させて、旋回用伝達装置33を取り外せるように構成する。
即ち、旋回用伝達装置33の回転を差動機構23に出力するケース回転出力歯車34はミッションケース10に残しつつ、旋回用伝達装置33のケーシング38と旋回クラッチ用ドラム41と内周側ボス36と外周側ボス50を、一体的に着脱自在構成とすることも可能であり、合理的な構成になる。
したがって、ミッションケース10全体を分解することなく、旋回用伝達装置33の部分のみ分解可能であり、しかも、着脱分解構成をシンプルに且つコンパクトに構成でき、コストも低くできる。
この場合、旋回用伝達装置33は、ケース回転出力歯車34および直進用入力歯車37に対して旋回用入力歯車52を一番操縦部3より離れた側(外側)に配置する。
この構成により、旋回用伝達装置33と差動機構23の回転伝達のギヤ設定において減速比の大きい旋回用入力歯車52の納まりを最もコンパクトにでき、全体を小型にできる。
また、差動機構23のケース回転受動歯車31は、ケース25を基準に、ケース25の操縦部3に寄った側(内側)に設ける。これにより、旋回用伝達装置33の旋回用入力歯車52の納まりを一層コンパクトにでき、全体を小型にできる。
即ち、ケース回転受動歯車31の位置により、左右差動出力軸24(取付軸26)と旋回用中間軸35との軸間距離が決まるが、ケース回転受動歯車31内側に設けることで側面視旋回用伝達装置33と重合させることができ、左右差動出力軸24(取付軸26)と旋回用中間軸35との軸間を短くして、全体を小型にできる。
また、差動機構23のケース25は、旋回用伝達装置33を設けた旋回用中間軸35の下方に配置する。このように差動機構23のケース25を配置すると、旋回用伝達装置33と差動機構23との間にカウンタ軸を設けることが不要となり、軽量化とコストダウンに貢献する。
即ち、プッシュシリンダを用いた爪式左右サイドクラッチ20では、左右サイドクラッチ20の入り切りの際のショックが必ず残り、これが走行中不快感の原因となっており、また、高負荷時では爪が抜けにくいので入り切りに伴う作動時間に遅れが発生し、また、油圧回路・配管が複雑になる等の課題がある。
そこで、ディスククラッチ構成の左右サイドクラッチ20とすることで、前記課題を克服する。また、左右左右サイドクラッチ20は左右同一構成のものをサイドクラッチ軸14の左右側に夫々設けているので、プッシュシリンダおよびシフタ・フォーク・配管等が不要となって、メンテナンス性が向上し、コストダウン・軽量化が図れ、コンパクトにでき、シフト作動部が無いので、組立ても容易であり、また、左右サイドクラッチ20に高負荷が掛かる大型コンバインにも適している。
左右サイドクラッチ20の具体的構成は、サイドクラッチ軸14の中央部に受動歯車15を固定状態に設け、受動歯車15の左右側のサイドクラッチ軸14にサイドクラッチ歯車16を回転自在に設け、サイドクラッチ歯車16にはボス部材60を夫々設ける。ボス部材60の外周にはディスクを設け、該ディスクはサイドクラッチ軸14と一体回転するケーシング61のディスクに継脱自在に当接するようにして構成する。
左右サイドクラッチ20は、バネ66によりケーシング61のディスクとボス部材60のディスクとが常時押し付けられて「入り」となり、受動歯車15によりサイドクラッチ軸14に伝達された回転がケーシング61に伝達され、ケーシング61に伝達された回転が左右サイドクラッチ20を介してサイドクラッチ歯車16に伝達される。
反対に、左右サイドクラッチ20はシリンダ室64への送油によりケーシング61が受動歯車15に向かって移動することで、ケーシング61のディスクがボス部材60のディスクから離れて「切り」になる。
この場合、ディスククラッチ構成の左右サイドクラッチ20を採用し、左右サイドクラッチ20のディスクを徐々に離しながら旋回用クラッチ51を入りにすることで、円滑な旋回走行にし、左右の左右サイドクラッチ20と旋回用クラッチ51とは、旋回方向内側となる車軸21に回転を伝達していた左右サイドクラッチ20は徐々にディスクを離して切りにしつつ、左右サイドクラッチ20が完全に切りになる前より旋回用クラッチ51の油圧を立ち上げて入りにする。
67は操向レバー(パワステレバー)の操作位置を検出する操向レバー位置検出部(ポテンショメータ)であり、操向レバー位置検出部67により検出した操向レバーの操作位置に応じて左右サイドクラッチ20と旋回用伝達装置33の旋回用クラッチ51の夫々の接続圧力を昇降制御する。
旋回用クラッチ51は、外側シリンダ室43に送油すると、ピストン42がボス部材68のディスクをケーシング38のディスクに押し付けて旋回用クラッチ51を入りにする。
なお、本実施例においても、旋回用入力歯車52および旋回用中間歯車53とケース回転歯車34とは、サイドクラッチ左右サイドクラッチ20から車軸21に伝達する回転に対して所定の旋回半径となる回転を伝達しうるギヤ比に設定し、緩旋回、ブレーキターン、あるいはスピンターン用の任意の出力可能に設定する。
前記左右サイドクラッチ20は、バネ66によりディスクを常時入り方向に付勢しているから、旋回時のみの油圧作動になり、馬力ロスが少ない。また、エンジン停止中でも、クラッチ「入り」状態のため、転がる心配が無い。
即ち、サイドクラッチ軸14に受動歯車15を回転方向のみならず軸方向にも固定状態に取付ける。受動歯車15の左右側のサイドクラッチ軸14にはボス部材70を摺動のみ自在に設け、ボス部材70の外周にはディスクを設ける。ボス部材70のディスクにはサイドクラッチ歯車16と一体回転するケーシング71に設けたディスクに継脱自在に当接するようにして左右サイドクラッチ20を構成する。
72は軸装部分のサイドクラッチ軸14の端面とミッションケース10との間に形成したシリンダ室、73はケーシング71のディスクを常時入り方向に付勢するバネ、74はバネ73の受動歯車15側のケーシング71に設けたプレート74、75はプレート74に接離する受動歯車15の両側に設けたボス部75である。
図9は直進状態を示し、シリンダ室72の油圧が抜かれており、サイドクラッチ軸14は左右中央の直進位置に位置し、受動歯車15の左右のボス部75が何れもプレート74に当接し、ケーシング71のディスクにボス部材70のディスクを押し付け、左右サイドクラッチ20の両方が「入り」となる。
次に、左右何れか一方のシリンダ室72に送油することで、サイドクラッチ軸14を左右何れか一方に移動させ、ケーシング71に設けたバネ73に対する受動歯車15のボス部75の押し付けを解除させ、ボス部材70のディスクがサイドクラッチ歯車16のケーシング71のディスクから離れて一方のサイドクラッチ20が「切り」となり、他方のサイドクラッチ20は中立位置より移動した受動歯車15のボス部75が接近移動した分プレート74およびバネ73を介してケーシング71のディスクとボス部材70のディスクとを強く押し付けて「入り」にして、直進状態より走行抵抗が大きくなる旋回走行でも確実に回転を伝達する。
圃場条件による影響を受け、方向修正等が困難な場合があり、油圧制御ダイヤル76等の手動操作手段により操作角度に応じた旋回半径となるように予め設定されている旋回用クラッチ51の昇降圧ラインの傾斜を変更する。
したがって、圃場の条件適応性が向上し、操作性が向上する。
Claims (1)
- ミッションケース(10)の上部に設けた走行用油圧式主変速装置の回転を複数の歯車を選択的に噛み合わせる組合せにより変速する副変速軸としての中間軸(11)を設け、該中間軸(11)に設けたセンターギヤ(13)をサイドクラッチ軸(14)に固定したエンジンからの回転が伝達される受動歯車(15)と噛合わせ、該サイドクラッチ軸(14)に走行装置(1)の左右車軸(21)、(21)への動力伝達を継脱する左右のサイドクラッチ(20)、(20)を夫々設け、前記左右のサイドクラッチ(20)、(20)のうちの何れか一方が切りにされた側の車軸(21)へ動力伝達する差動機構(23)を取付軸(26)に設け、該差動機構(23)の上手側の伝達経路には、該差動機構(23)が直進時の左右の車軸(21)に前記左右のサイドクラッチ(20)、(20)からの回転と同期して伝達する直進用クラッチ(40)と旋回時に前記左側または右側の旋回内側の車軸(21)に回転伝達する旋回用クラッチ(51)とを有する旋回用伝達装置(33)を旋回用中間軸(35)に設け、前記サイドクラッチ軸(14)の中央付近にエンジンからの回転が伝達される受動歯車(15)と該受動歯車(15)と一体状に形成した前記旋回用クラッチ(51)に回転伝達する旋回用中間歯車(53)を設け、前記旋回用中間軸(35)には内周側ボス(36)を嵌合させ、該内周側ボス(36)の外周には外周側ボス(50)を設け、該外周側ボス(50)の外周にはケーシング(38)を設け、前記ケーシング(38)の内周に設けたディスクを内周側ボス(36)の外周に設けた第1ディスクと継脱自在に当接させて前記直進用クラッチ(40)を構成し、前記ケーシング(38)の外周にはケーシング(38)のディスクを内周側ボス(36)の外周のディスクから離脱させて前記直進用クラッチ(40)を切りにする外側プレート(44)を設けた旋回用クラッチ用ドラム(41)を設け、前記外周側ボス(50)の外周に設けたディスクに前記ケーシング(38)の内周に設けた第2ディスクを継脱自在に当接させて前記旋回用クラッチ(51)を構成し、前記内周側ボス(36)には前記受動歯車(15)に噛み合う直進用入力歯車(37)を設け、前記外周側ボス(50)には前記旋回用中間歯車(53)が噛み合う旋回用入力歯車(52)を設け、前記旋回用中間軸(35)には前記差動機構(23)のケース(25)に回転伝達するケース回転出力歯車(34)を設け、前記取付軸(26)の外周には前記差動機構(23)の左右の差動出力軸(24)を嵌合させ、左右の差動出力軸(24)には左右の車軸(21)に設けた車軸歯車(22)に夫々噛み合う旋回伝達歯車(32)を設け、前記ケース回転出力歯車(34)を前記差動機構(23)のケースの外周に設けたケース回転受動歯車(31)に噛み合わせ、前記受動歯車(15)と旋回用中間歯車(53)は、前記旋回用伝達装置(33)を基準に、前記走行装置(1)の上方の機体走行方向左右何れか一側に設けた操縦部(3)に寄った側に設け、前記直進用入力歯車(37)と旋回用入力歯車(52)はケース回転出力歯車(34)に対して操縦部(3)より離れた側に設けると共に、ケース回転出力歯車(34)および直進用入力歯車(37)に対して旋回用入力歯車(52)は操縦部(3)から最も離れた側に配置し、前記ケース回転出力歯車(34)をミッションケース(10)側に残しつつ、前記旋回用伝達装置(33)のケーシング(38)と前記旋回クラッチ用ドラム(41)と前記内周側ボス(36)と外周側ボス(50)を一体的に着脱自在な構成とした走行装置の伝動機構。
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