JP2011162064A - 船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】北極海経由等の航路にも柔軟に対応し得る、触底等の損傷に対するリスクの小さい船舶を提案する。
【解決手段】船底に回動可能な噴出流推進器4、船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器3を設け、固定型の噴出流推進器に逆噴射ノズル27を着脱自在に設ける。前記両推進器を、釣鐘型のノズル5を有すると共に、その内側水流の中心線上に砲弾型のコーンを配置したものとして構成し、ポンプの吸入管の吸入口を船底に設ける。さらに、ポンプとして横軸渦巻斜流ポンプを使用し、吐出流断面積を漸次縮小した高速用ノズル26を、固定型噴出流推進器に対して着脱自在に設ける。固定型の噴出流推進器内に装備されるコーン及び/又はノズルに圧力水を噴出可能とする。戸立外板後方に延出され、その両舷に甲板室37を備えるプラットフォームを設ける。釣鐘型のノズルの内部に翼型断面のリングを設けると共にノズル内に圧力水を噴出可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は船舶に関し、より詳しくは固定及び回動可能な噴出流推進器を備えた船舶に関する。
回動可能な推進器を備えた船舶として、船体に対して旋回可能又は揺動可能に設けられたポッド推進器及びそれを備えた船舶が、特開2007−230509号公報に掲載されている。回動可能な複数のフィンを推進器として船底に装備した船舶が、特開2008−230439号公報に記載されている。釣鐘型ノズルを有する推進器を備えた船舶が特許第4273168号公報に掲載されている。平面視外周が上甲板面で円形、水線面が六角型を呈する船舶の船底に回動可能な推進器を備えた船舶が、特許第4305881号公報に記載されている。特開平5−294286号公報には、船体に装備したポンプに接続した噴流管の開口端に、噴口を船外に向け設け、該噴口を下向きで、かつ、水面上方に設けると共に、該噴口を水面に略平行な偏平状に絞ったことを特徴とする小型船の簡易型低速推進装置が記載されている。
また、噴出流推進器はウォータージェット推進器として現在まで主として小型船艇に利用され、これをさらに大型の高速船への利用が進められている。一方、船底に懸垂した回動可能なプロペラ推進器については、Z軸駆動によるものを始めとして、ついでプロペラ駆動用電動機をハブ内に装備したポッド推進器を大型高速商船に装備した実例が見られるようになってきた。
特開2007−230509号公報 特開2008−230439号公報 特許第4273168号公報 特許第4305881号公報 特開平5−294286号公報
現在、地球規模の温暖化阻止を具体的に目標とした、グローバルな社会環境変化の下、低炭素社会への移行が規範化され、排出二酸化炭素の制限が国別の数値目標をもって規制されつつあり、その具体的目標が運輸・海運部門にも提示されようとしている。それに対応する具体的な方策として輸送ルートの短縮が最も合理的なこととして、海運界では北極海経由ヨーロッパあるいはアラスカ・カナダ航路が近年着眼されつつある。しかし、温暖化が進みつつある中で、運行可能とされる季節であっても気温及び氷雪等による過酷な航路障害を、海洋環境を保全しつつ排除するためには、さらなる技術的な進歩が望まれる。
本発明は上記のような社会的要請の中にあって、一般的な航路にも経済的に即応しつつ、先述の北極海経由等の航路にも柔軟に対応し得る船舶推進装置及び操縦装置と、それらに関連する構造及び艤装を提案するものである。
従来の船底に懸垂した推進装置は、推進器の軸系或いはそれに駆動力機構を加え、巨大な推進器ハブ・ハウジング内に格納しているので、事故或いは触底等の損傷に対する「リスク」が大きく、また補修には入渠を必要とする。本発明はかかる「リスク」の小さい船舶を提案するものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る船舶は以下のように構成した。
請求項1:船底の吃水線付近且つ船体中心線上に回動可能な噴出流推進器を設けると共 に、その両外側に船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器を設 ける。
請求項2:船底の、吃水線付近且つ船体中心線に対して対称位置に回動可能な噴出流推 進器を設けると共に、その両外側及び船体中心線上に船体構造の一部として 構成された固定型の噴出流推進器を設ける。
請求項3:固定型の噴出流推進器の一つ乃至複数に逆噴射ノズルを着脱自在に設ける。
請求項4:請求項1乃至請求項3いずれかに記載の船舶において、回動可能な噴出流推 進器及び固定型の噴出流推進器を、釣鐘型のノズルを有すると共に、その内 側水流の中心線上に砲弾型のコーンを配置したものであり、船体内に設置 されたポンプからの吐出流を拡大・整流し噴出するように設ける。
請求項5:請求項4記載の船舶において、ポンプの吸入管の吸入口を、船底に設ける。
請求項6:請求項4又は請求項5に記載の船舶において、ポンプとして横軸渦巻斜流ポ ンプを使用する。
請求項7:吐出流断面積を軸方向吐出側に向かって漸次縮小した高速用ノズルを、固定 型噴出流推進器に対して着脱自在に設ける。
請求項8:請求項4乃至請求項7いずれかに記載の船舶において、固定型の噴出流推進 器内に装備されるコーン及び/又はノズルに巻回した配管から、ノズル内に 圧力水を噴出可能とし、或いはノズル内の水を吸入排出可能に設ける。
請求項9:請求項1乃至請求項8いずれかに記載の船舶において、戸立外板後方に延出 され、その両舷に甲板室を備えるプラットフォームを設ける。
請求項10:請求項4乃至請求項9記載の船舶において、釣鐘型のノズルの内部に翼型 断面のリングを設ける。
請求項11:請求項10記載の船舶において、リングからノズル内に圧力水を噴出可能 とし、或いはノズル内の水を吸入排出可能に設ける。
1、 請求項1記載の船舶においては、船体中心線上の回動可能な噴出流推進器は、その両側の船体構造の一部として構成された噴出流推進器の内側に位置して、それら水流によってガードされることになり、この噴出流推進器配置の浮遊物に対する安全性は高いものとなる。このことは氷片等の障害物の多い氷海域の航行に適したものと言える。
2、 請求項2記載の船舶においても請求項1記載の船舶と同様に、船体中心線両側の回動可能な噴出流推進器は、その両側の船体構造の一部として構成された噴出流推進器の内側に位置して、それら水流によってガードされることになり、この噴出流推進器配置の浮遊物に対する安全性は高いものとなる。
3、 請求項3記載の船舶は固定型噴出流推進器には、逆噴射ノズルが着脱自在に付されている。この逆噴射ノズルは後進時に利用するものである。一方、回動可能な噴出流推進器は回動させることで後進及ぼ後進時の操舵にも使用できる。つまり本発明に係る船舶は容易に前後進を行い得るものである。氷海域における砕氷航行では、前後進を繰り返しながら流氷を排除する必要があり、本発明に係る船舶はかかる要求に堪えうるものである。
4、 請求項4記載の船舶においては、噴出流推進器のノズル部分は船体構造の一部であり、その内部には可動の機械的機構は構成されない。つまり、ポンプ等の主要装置は後述の実施形態の項で述べるように、船体内部にある。したがって、合計出力の拡大のため噴出流推進器数を増加しても通常の懸垂型噴出流推進器のようなリスクの拡大は発生しない。つまり、触底等による損傷によって推進装置が機能を失うことはない。このことは氷片等の障害物の多い氷海域或いは河川等変化に富む浅水域の航行に適したものと言える。
さらには、請求項4記載の船舶においては、ノズルからの排出流は半径方向に平準化された直進流となり、効率的に推力を得ることができる。すなわち、ポンプ水流の吐出口に釣鐘型のノズルを結合し、ノズル内水流の中心線上に砲弾型のコーンを配置してあることから、吐出流の拡大と整流が可能となる。つまり、ノズル付近の吐出流は、ノズル内壁面との抵抗により流速が抑えられるのに対し、中心前方の流れはノズル内壁面に影響されることが少なく流速が抑えられることはない。そこで、ノズル内水流の中心線上に砲弾型のコーンを配置し、吐出流の中心線上に発生する渦巻流を抑制することで半径方向に平準化された直進流となるのである。
この噴出流推進器の噴出流は、噴出流推進器が吃水線付近に存することから水面に近いうえ、直線流であるので、進路下或いは岸壁際の表砂、汚泥等を巻き上げ拡散させることを抑制する効果も有する。
また、本推進装置は前述のように吃水線付近にあり、軽吃水時或いは船首トリムの状態では水線より上方に位置することで、必要に応じ船体浮揚状態で主要部であるポンプ等を開放し、点検補修を行いうるので、入渠等を行う必要がない。さらに、船体建造にあたっては、主要機器であるノズル、噴流ポンプ及び関連装置等を殻艤一体の船尾端ブロックとしてまとめ製作し得るので船体建造コストを低減し得る。
5、 請求項5記載の船舶においては、ポンプの吸入管の吸入口をバトックライン船尾船型の船底に設けてあり、流木等の吸い込みを吸入口前方のスケッグと共に可及的に防ぎ、安全確実な運用が可能となる。
6、 請求項6記載の船舶においては、ポンプが横軸渦巻斜流ポンプであり、その駆動軸を竪方向に設けてある。前記ポンプの吸入口から吸入された水流を、横軸渦巻斜流ポンプを構成する渦巻ケーシングにより整流を行い、略水平方向に推力のロスを抑えながら、水流を変換することが可能となる。また、当該横軸渦巻斜流ポンプ7駆動軸は管系内に駆動軸が露出されることはなく、その抵抗を排除し効率の劣化を避けている。
7、 請求項7記載の船舶は断面積を吐出側に向かって漸次縮小した高速用ノズルを、固定型噴出流推進器に対して着脱自在に装備している。噴射される吐出流の断面積が漸次縮小され、吐出流の流速が増加し、高速航行の用に供することが可能となる。これにより本発明に係る船舶では、計画吃水状態での中速航行及び氷海域等での低速航行、通常海域におけるバラスト状態等軽荷時における高速航行にと容易に切り替えることが可能となる。
8、 請求項8記載の船舶においては、固定型の噴出流推進器内に装備されるコーン及び/又はノズルに巻回した配管から、ノズル内に圧力水を噴出可能とし、或いはノズル内の水を吸入排出可能に設けてある。これによりコーン外側とノズル内側の整流を適切に行い得るようにした。つまりは、推力のさらなる増大が効率的に可能となる。
また、波浪中を航走する場合、スクリュープロペラーは波高が大となると空転を発生し、その推力変動に伴い発生する騒音・振動は乗員・旅客に不快・不安感を与える。しかるに、本装置の場合は噴出流推進器自体は計画吃水線付近にあっても、船底の吸入管吸入口が海面上に露出しない限り、ポンプの空転は発生せず、吐出水量は維持されるので先述のような不都合は発生しない。したがって、浅吃水船の場合においても比較的スムーズな航走が可能である。
9、 請求項9記載の船舶において設けられる船尾戸立外板後方のプラットフォームは、後流の吹き抜けによる低気温下での飛沫による着氷を抑制する効果がある。さらに、船尾端に位置することによって船尾波を抑制し造波抵抗の減少と共に荒天時の波浪に対するアンチピッチングボードの効果も得ることができる。さらには、ノズル等の補修時の作業甲板にもなりうるものである。また、当該プラットフォームの両舷には甲板室を設けてある。これはプロットフォームに打ち込む波浪に対する防御となるものであり、作業員の安全性を確保する効果を有するものである。
10、 請求項10記載の船舶においては、翼型断面のリングがノズル内に配置される。ノズル内における無限翼としての揚力を得ると同時に、整流効果をより高めるためのものである。
11、 請求項11記載の船舶においては、リングからノズル内に圧力水を噴出可能とし、或いはノズル内の水を吸入排出可能に設けてある。これにより、リング外側とノズル内側、或いはリング内側とコーン外側の水流の整流が可能となる。
船尾部要部底面図 固定型噴出流推進器側面図 回動型噴出流推進器側面図 逆噴射ノズルを装着した固定型噴出流推進器側面図
実施例として曳船或いはバウスラスター等低速域で使用することを主目的とした特許第4273168号記載の推力発生装置を、中速域に使用する目的で改善を加えた中速域・中型多目的商船を想定した。その特徴はバトックフロー船型等平坦な船尾船底に垂下された回動可能な噴出流推進器、及び回動機構を撤去し船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器を船尾船体の一部として組み込み、機構の簡素化と共に推力の拡大を容易にしたものである。
さらに運動性能の向上を図るため、船首舵として使用可能な同型式の推力発生ノズルを有するバウスラスターも付設することも可能である。すなわち、特許第4273168号公報記載のように、船首あるいは船尾の先端部内に存するノズルを配し、当該ノズルを左右舷外板開口に向け旋回可能とすると共に、ノズルの位置と連動して外板開口を閉塞或いは開放する回転扉を設けることで船首回頭を流氷域内でも容易に行い得るようにすること戸なり、さらにそのポンプを融雪散水用に併用すれば、その効果を補完することとなる。
特に流氷水域航走に当たり、想定される急速な船首回頭を必要とする場合には、この付設のドアー付きバウスラスターを使用すればより機動的な運行が可能となる。この場合海水の吸入は、通常のバウスラスターと異なり船底部より行うので、浮遊物の吸い込みを更に防ぎ得、安全確実な運用が可能となる。
本実施例に係る船舶の主要目は長さ約180メートル、幅26.5メートル以下、吃水約6.5メートル、合計出力約20,000PS、速力約20〜25ノット(以下20ノット以上を高速、以下を中・低速と称する)、旅客及びコンテナ、車輌等を主な搭載貨物とした。
図1乃至図4において1は船体中心線、2は計画吃水線、3は船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器、4は前記3に併設した360度回動可能な噴出流推進器、5は噴出流推進器ノズル、6はノズルとポンプ7を連結する噴出流管、8は船底からポンプ7に海水を取り入れる吸入管、9は機関室内部分甲板、10はその頂面に設置したポンプ駆動電動機である。
図1に示すように請求項2記載の船舶においては、船底の船体中心線1に対して対称位置に回動可能な噴出流推進器4を設けると共に、その両外側及び船体中心線1上に船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器3を設ける。22は渠中における船体荷重を支持することを主目的としたスケッグである。
なお、請求項1記載の船舶は図示していないが、船体中心線1上に回動可能な噴出流推進器4を設け、その両外側に固定型噴出流推進器3を設けるものである。
噴出流推進器4を回動可能とする方法は、特許第4273168号において噴出流推進器を回動可能とする方法と同様でよい。すなわち、噴出流管6の垂直部6aを、ベアリング31によって旋回可能に設けると共に、垂直部6aにギヤ32を設け噛合するウォームギア33から導設された操作ロッド34を回転させることで、噴出流推進器4を回動させる既存の方法である。
図2、図4に示すように固定型噴出流推進器3及び噴出流管6は吃水線2付近に水平に設置し、その延長上にポンプ7がある。このポンプ7は計画船速に見合った高揚程、大容量の性能が望ましく、かつ計画スピードを満足させるため、斜流ポンプと整流のための渦巻きケーシング7aを組み合わせた横軸渦巻斜流ポンプで、直線流化した噴出流をノズル5に供給している。当該横軸渦巻斜流ポンプ7の駆動軸10aは竪方向とし、部分甲板9上のポンプ駆動電動機10に連結している。この構成では管系内に駆動軸が露出されることはなく、その抵抗を排除し効率の劣化を避けている。
図2において噴出流管6と吸入管8は一定の角度をもってポンプ7で交差するが、ポンプ7の駆動軸が垂直となる構成としてあるので、それぞれの管は直管のまま斜流ポンプ7の斜流を利用し結合が可能となり、管の曲折による効率及びコストの損失を防ぐことが可能となるポンプ配置の特色を有している。
ノズル5の内部には特許第4273168号に倣いコーン11及び翼型断面のリング23が設置されているが、推力増強のため下記の改善を行った。すなわち可逆ポンプ12をノズル5直上の区画内に設置し、圧力配管24を整流板13内の配管を通じコーン11、ノズル5に巻回した配管35、リング23内に導設した。これにより、コーン11においては、スリット14及び閉鎖し魚雷型としたコーン11端部の小孔15よりノズル5内の水を吸入し、或いは圧力水をノズル5内に吹き出し、コーン11外側とノズル5内側の整流を行い得るようにした。
同じく配管35においても、図示していない複数の小孔よりノズル5内の水を吸入し、或いは圧力水をノズル5内に吹き出し、ノズル5内側の整流を行い得るようにした。また、リング23においても、図示していない小孔よりノズル5内の水を吸入し、或いは圧力水をノズル5内に吹き出し、リング23外側とノズル5内側或いはリング23内側とコーン11外側の整流を行い得るようにした。これらは、ノズル5内部の噴出流を半径方向に平準化し吐出することを目的としているが、その挙動はピープホール16によって観察し、効果的に注排水を制御することによって可能とした。
図3に示すように、回動可能なノズル5aは横軸斜流ポンプ7にエルボー17を経て連結されている。エルボー内部には案内板18を設け効率の低下を極小化している。部分甲板9に設置されたポンプ駆動電動機10により駆動されるポンプ7の噴出流は、直線流として整流のうえ、噴出流をエルボー17を経てノズル5aに供給している。
固定型噴出流推進器3、回動可能型噴出流推進器4に使用されるポンプ7の原動機は電気モーターであり、その電源は中・高速ディーゼルで駆動される発電機による。したがって、これらを機関室内補機類とともに容積が小さいコンパクトな機関室内でハイブリッド化することが可能で、その場合大容量電池及びインバーター制御等を導入すれば、運行時の二酸化炭素の低減、窒素酸化物・硫黄酸化物等有害酸化物による汚染等の環境負荷を、大幅に軽減可能となる。このことは新航路開発に当たり環境保全上十分な配慮を必要とするが、本発明はそれに容易に対応しうる基幹システムを構成している。なお、中高速ディーゼルの使用は必然的に機関室の長さ、幅を減少させ、それによって創出される、図1に示すような空間35は、貨物或いはバラストタンクに利用することが可能となり、十分な船尾吃水とその調整が容易となる。さらにはダブルハルの採用により、衝突時等の安全性も高まるものである。
実施例において使用した斜流ポンプ自体は、低速域でも出力を吸収しうる特性を有しており、氷海域での運用に当たり、中・低速域或いはデットプル状況となった場合、強力な推力を発揮出来る性能を利用可能である。
なお、このような状況となった場合二重船殻の採用、機関室の容積の減少にともなって可能となる船尾部バラストタンクの使用、バウスラスター用ポンプの利用による大容量バウスラスト水の急速注排水等々による船尾喫水を保持しつつ、船首部の前後、左右、上下の揺動が可能となり、効果的に流氷の排除が可能となる。
以上のポンプ噴出流推進器の噴出流は吃水線付近に吐出されるので、それが水面上に吹き抜け飛沫として拡散するのを阻止するため、戸立外板19下部にプラットフォーム20を設けている。また、プラットフォーム20の両舷に甲板室37を設ければ予備浮力の確保が可能となる。
固定型の噴出流推進器3の一つ乃至複数には、逆噴射ノズル27が必要に応じ高速用ノズルと換装自在に装備される。この逆噴射ノズル27は、図4に示されるように湾曲した形状を呈するものであり、吐出流は図中矢印が示す方向、すなわち船首方向に変換吐出されるものである。
固定型噴出流推進器3には高速用ノズル26が着脱自在に設けられている。図2において垂直な戸立外板19後面直下とノズル5後端面を揃え、戸立外板後面に格納された高速用ノズル26をヒンジ25を用いて回動させ、コーン11の後端とコーン11aの前端が連結されるよう位置させ、コーン11の後端部に設置した油圧装置駆動のネジ方式のキャッチ装置(不図示)をコーン11の前端部に挿入し、引き寄せ、相互の位置を確保する。なお、ノズル26、27に対する波浪等の外力モーメントは以上のほか、上端部、左右端部においてメタル・タッチとし吸収する。以上の取り付け方法は逆噴射ノズルについても準用される。なお、この追加ノズル26の型状は図2に示すようにその後部において、ノズル26の吐出流断面積を縮小してあるが、そのノズル端部の形状を変化させ例えば楕円形・台形等試行を実船上において行うことが容易である。これは吐出流の速度を有効に上昇させる試みのためである。
このように本発明では、高速域で運用されている現状の船舶のウォータージェット推進器を、中高速域で運行されている排水量型商船に、噴流ポンプ推進器装備船として用途を拡大しようとするものである。
通常前記ウォータージェット推進器は吃水線上にあって高速のジェット噴流を空中に放射するもので、燃料消費の増大と共に騒音等環境に与える影響が大きく、さらに運用にあたっては水面近くにある浮遊物の吸入によるトラブルの排除を困難としている。
しかし、本発明による推力発生ノズルは船底部のスケッグ内面にそった吸入管下端にあるので他物の吸引のリスクは少なく、さらに万一吸引しても前述のように容易に対応可能である。すなわち、本推進装置は吃水線付近にあり、軽吃水時或いは船首トリムの状態では水線より上方に位置することで、必要に応じ船体浮揚状態で主要部であるポンプ等を開放し、入渠等を行うことなく点検補修を行いうる。なお、船外の作業甲板としては前記プラットフォーム20を使用可能である。
固定型噴出流推進器3では、逆噴射ノズル27と高速用ノズル26が併設されるものもある。併設方法は以下による。
すなわち図1に示すように、逆噴射ノズル27は架台28上に設置し、高速用ノズル26は架台29上に設置する。そして架台28,29は戸立外板19及びプラットフォーム20上に設けたレール(不図示)を滑動することにより戸立て外板に沿って水平方向に移動可能に設けてある。これにより、それぞれのノズル26,27が、噴出流推進器ノズル5と合着可能位置に移動させうることになる。つまりは、例えば前進時には高速用ノズル26を噴出流推進器ノズル5と合着可能位置にもってきたり、或いは後進時に逆噴射ノズル27をノズル5と合着可能位置に定置、さらに中立位置、格納位置に回動させることは既存の油圧装置(不図示)により容易である。
なお、高速用ノズル26、逆噴射ノズル27を上下方向に回動させるためのヒンジ25は架台28,29上に設けても良いし、或いは戸立外板19上に設け、都度回動ピンを差し込むようにしても構わない。また、プラットフォーム20には切り欠き30が設けてある。高速用ノズル26、逆噴射ノズル27を上下方向に回動させるために必要な空間として設けられるもので、必要最小限の寸法で形成されるものである。
3・・固定型推進器
4・・回動可能型推進器
5・・ノズル
7・・ポンプ
8・・吸入管
8a・・吸入口
10・・ポンプ駆動電動機
10a・・駆動軸
11・・コーン
19・・戸立外板
20・・プラットフォーム
21・・船底
23・・リング
26・・高速用ノズル
27・・逆噴射ノズル
37・・甲板室
さらに運動性能の向上を図るため、船首舵として使用可能な同型式の推力発生ノズルを有するバウスラスターも付設することも可能である。すなわち、特許第4273168号公報記載のように、船首あるいは船尾の先端部内に存するノズルを配し、当該ノズルを左右舷外板開口に向け旋回可能とすると共に、ノズルの位置と連動して外板開口を閉塞或いは開放する回転扉を設けることで船首回頭を流氷域内でも容易に行い得るようにすることなり、さらにそのポンプを融雪散水用に併用すれば、その効果を補完することとなる。
しかし、本発明による推力発生ノズルは船底部のスケッグ後方の吸入管下方にあるので他物の吸引のリスクは少なく、さらに万一吸引しても前述のように容易に対応可能である。すなわち、本推進装置は吃水線付近にあり、軽吃水時或いは船首トリムの状態では水線より上方に位置することで、必要に応じ船体浮揚状態で主要部であるポンプ等を開放し、入渠等を行うことなく点検補修を行いうる。なお、船外の作業甲板としては前記プラットフォーム20を使用可能である。

Claims (11)

  1. 船底の吃水線付近且つ船体中心線上に回動可能な噴出流推進器(4)を設けると共に、その両外側に船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器(3)を設けた船舶。
  2. 船底の、吃水線付近且つ船体中心線に対して対称位置に回動可能な噴出流推進器(4)を設けると共に、その両外側及び船体中心線上に、船体構造の一部として構成された固定型噴出流推進器(3)を設けた船舶。
  3. 固定型噴出流推進器(3)の一つ又は複数に逆噴射ノズル(27)を着脱自在に設けた請求項1又は請求項2に記載の船舶。
  4. 固定型噴出流推進器(3)及び回動型噴出流推進器(4)が、船体内に設置されたポンプ(7)からの吐出流を噴出するものであり、釣鐘型のノズル(5)及びその内側水流の中心線上に砲弾型のコーン(11)を配置したものである請求項1乃至請求項3いずれかに記載の船舶。
  5. ポンプ(7)の吸入管(8)の吸入口(8a)を船底(21)に設けた請求項4に記載の船舶。
  6. ポンプ(7)が横軸渦巻斜流ポンプである請求項4又は請求項5に記載の船舶。
  7. 吐出流断面積を軸方向吐出側に向かって漸次縮小した高速用ノズル(26)を、固定型噴出流推進器(3)に対して着脱自在に設けた請求項1乃至請求項6いずれかに記載の船舶。
  8. 固定型噴出流推進器(3)内に装備されるコーン(11)及び/又はノズル(5)に巻回した管体(35)から、ノズル(5)内に圧力水を噴出可能とし、或いはノズル(5)内の水を吸入排出可能とした請求項4乃至請求項7いずれかに記載の船舶。
  9. 戸立外板(19)後方に延出されるその両舷に甲板室(37)を備えたプラットフォーム(20)を設けた請求項1乃至請求項8いずれかに記載の船舶。
  10. 釣鐘型のノズル(5)の内部に翼型断面のリング(23)を配置した請求項4乃至請求項9いずれかに記載の船舶。
  11. リング(5)からノズル(5)内に圧力水を噴出可能とし、或いはノズル(5)内の水を吸入排出可能とした請求項10に記載の船舶。
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