JP2011160620A - 船舶用電気推進装置のインバータシステム - Google Patents

船舶用電気推進装置のインバータシステム Download PDF

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Abstract

【課題】荒天時の波浪により変動する推進用プロペラ負荷に合わせたトルクの急峻な変動を抑制して電力量の変動も抑制し、発電装置のディーゼル機関の燃料消費を抑制する。
【解決手段】船舶のプロペラ2を駆動する1または2以上の巻線を持つ推進用誘導電動機1と、各巻線に接続されてベクトル制御に従って船内母線から電動機1へ供給する電力を変換してその一次電流を供給するインバータ4、5と、インバータに回転速度指令信号を与える速度設定器10と、電動機1の回転速度を検出する速度検出器9と、回転速度指令信号から速度検出信号を減じた誤差信号を演算増幅してインバータのベクトル制御のトルク指令信号τe*として出力する速度制御器10と、電動機1の各巻線の一次電流を検出する電流検出器12、13と、トルク指令信号に一次遅れ成分を持たせるトルク指令フィルタ14を備え、ベクトル制御演算を行うようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、船舶用電気推進装置のインバータシステムに係り、特に荒天時等の電気推進装置の頻繁な電力変動を抑えるために、推進用電動機のトルクの急峻な増減を抑制制御する船舶用電気推進装置のインバータシステムに関する。
近年、ケミカル船などにおいては、荷役作業の高効率化や環境負荷(環境に与えるマイナスの影響)を低減する等の目的で油圧駆動から電動機駆動への転換が進められている。特に、船内機器の中で最も環境負荷の大きい推進装置をディーゼル機関等の内燃機関から電動機に置換した、いわゆる電気推進装置の採用が拡大している(例えば、特許文献1参照)。
図13は特許文献1に記載されている一般的な電気推進装置を接続した船内電気系統を示す図である。
この図13に示す電気推進装置は、推進用誘導電動機を船舶用インバータシステムで駆動するように構成したものである。推進用プロペラ2を駆動する推進用誘導電動機1は、固定子に2つの電機子巻線(図示せず)を巻装されており、2つの電機子巻線のうちの一方の巻線をインバータ4および遮断器6を介して船内母線8に接続し、他方の巻線をインバータ5および遮断器7を介して船内母線8に接続している。
なお、前記インバータ4はマスタインバータ、インバータ5はスレーブインバータとして機能し、それぞれ電機子巻線への印加電圧を制御ことによって流れる電流I、Iを制御し、推進用プロペラ2の推進力を制御するようになっている。
3は推進用誘導電動機1の軸端部に設けられてその回転速度に応じたパルス信号を出力するパルスジェネレータであり、パルス信号をマスタインバータ4に出力してその点弧ゲート角度を制御する。スレーブインバータ5はマスタインバータ4に同期追従する。
前記船内母線8には、それぞれ遮断器54、55および56を介して発電装置51、52および53が接続され、さらに、遮断器57を介して船内負荷58が接続されている。なお、発電装置51、52および53は、ディーゼル機関(D/E)等の内燃機関によって発電機(G)を駆動するように構成されている。
通常、船舶の航行中は推進用誘導電動機1がマスタインバータ4およびスレーブインバータ5を介して船内母線8よりから供給される電力により駆動され、推進用プロペラ2を駆動して船舶の推進力を得ている。
また、電気推進装置以外の船内負荷58が消費する電力は船内負荷用遮断器57を介して船内母線8より供給される。電気推進装置およびその他の船内負荷58が消費する電力は発電装置51〜53が発電し、発電装置用遮断器54〜56を介して船内母線8へ供給される。
前記発電装置51〜53は、図示しない制御装置によってその時々の船内負荷状況に応じて適宜運転台数制御をする、いわゆる発電機台数制御が行われる。
ここで、例えば発電装置1台当りの定格発電量をA[kW]、その負荷率を80[%]、電気推進装置の消費電力をB[kW]、その他の船内消費電力をC[kW]とする。
いま、発電量と消費電力の関係が、
A×0.8<(B+C)<2×A×0.8・・・(1)
である場合には、船内の負荷は発電装置2台分で賄うことが可能なので、発電装置51および52を運転して発電し、発電装置53を休止状態にする。
一方、式(1)において、(B+C)[kW]が減少したために、
(B+C)<A×0.8・・・(2)
となった場合には、発電装置51のみを運転して発電し、発電装置52および53は休止状態にする。
次に、図14を参照して前述した電気推進装置の船舶用インバータシステムについて詳細を説明する。
図14中、9は速度検出器、10は速度制御器、11は速度設定器である。そして12および13はそれぞれマスタインバータ4およびスレーブインバータ5から推進用誘導電動機1の各巻線に供給される電流I、Iを検出する電流検出器である。ここで、電流I、Iは、三相各相電流(iu、iv、iw)の総称したものである。
前記速度検出器9は前記パルスジェネレータ3から出力されるパルス信号を入力して推進用誘導電動機1の回転速度を検出し、回転速度検出信号ωrを出力する。前記速度設定器11は推進用誘導電動機1の目標とする回転速度指令信号ωr*を出力する。速度制御器10は速度設定器11で設定した回転速度指令信号ωr*から速度検出器9の回転速度検出信号ωrを減じた誤差を演算増幅してトルク指令信号τe*を求め、その求めたトルク指令信号τe*をインバータ4および5へ出力する。そして、電流検出器12および13は、それぞれインバータ4および5を経て各電機子巻線にそれぞれ流れる3相出力電流値iu、iv、iwを検出してインバータ4および5に入力する。
インバータ4および5は、トルク指令信号τe*と推進用誘導電動機1の回転速度検出信号ωr及び電流検出器12および13から入力した3相出力電流値iu、iv、iwに基づいてベクトル制御演算を行い、推進用誘導電動機1に印加する電圧をそれぞれ制御して推進用誘導電動機1の各巻線に流れる電流I、Iを制御する。
ところで、インバータ4および5に供給される電力のうちほとんどは推進用電動機1で消費される。推進用誘導電動機1、インバータ4および5の効率を無視すると、電気推進装置すなわち推進用誘導電動機1が消費する電力は、
P=ωr×T・・・(3)
となる。
ここで、Pは消費電力[W]、ωrは推進用誘導電動機1の回転速度[rad/s]、Tは推進用誘導電動機1の発生トルク[N・m]を表す。(3)式からわかるように、回転速度ωrを一定とした場合、発生トルクTにより消費電力Pが変動する。
船舶を通常航行する場合、速度設定器11の出力する回転速度指令信号ωr*は、0〜定格航行速度までの値を取り得る。
特開2009−194993号公報
図14に示した従来の電気推進装置の船舶用インバータシステムは、速度設定器11から出力される回転速度指令信号ωr*と推進用誘導電動機1から検出されて速度検出器9から出力される回転速度検出信号ωrの回転速度が一致するように制御する。
推進用誘導電動機1により駆動される推進用プロペラ2にかかる負荷トルクは常に一定とはなっておらず、刻々と変化する。特に荒天時は波浪により推進用プロペラ2にかかる負荷トルクは頻繁に大きく変動することになる。
このとき、図14に示した従来の電気推進装置の船舶用インバータシステムは、推進用誘導電動機1の回転速度を一定に制御しようとする。すなわち負荷トルクが増減すると、推進用誘導電動機1のトルクを増減させ、推進用誘導電動機1の回転速度を速度設定器11が出力する一定の値に制御しようとする。一方、式(3)に示すように、消費電力P[W]は回転速度指令信号ωrと発生トルクTの積によって表されるため、発生トルクTが増減すると消費電力P[W]は大きく増減する。
マスタインバータ4およびスレーブインバータ5は、推進用誘導電動機1のトルクの増減を非常に高速に制御するため、回転速度指令信号ωr*を一定にした場合、電気推進装置を船舶電源母線8側からみると消費電力P[W]が頻繁に増減する。
電気推進装置の頻繁な消費電力P[W]の変動は、発電装置51、52および53を構成するディーゼル機関(D/E)の燃費に悪影響を与える可能性がある。さらに消費電力P[W]の変動幅が大きくなると、ディーゼル機関(D/E)のガバナも頻繁に上げ/下げ操作されることとなり、ガバナの寿命にも悪影響を与えてしまう。
図14に示した従来の電気推進装置の船舶用インバータシステムにおいては、その消費電力は0〜定格消費電力の値を取る。従って、図13に示される船内電気系統において、発電装置51、52および53は電気推進装置の消費電力およびその他の船内負荷58を賄える台数を運転しなければならない。例えば、発電装置1台当りの発電量をA[kW]、その負荷率を80[%]、電気推進装置の消費電力をB’[kW]、その他の船内負荷の消費電力をC[kW]としたとき、
A×0.8<(B’+C)≦2×A×0.8・・・(4)
であるならば、発電装置は2台以上運転する必要がある。
しかし、電気推進装置は常に定格速度および定格トルクで運転する必要は無く、運転状況によっては出力を落として運転することもある。例えば出入港時など、船舶を微速運転する場合には電気推進装置も微速運転するので、消費電力は減少する。しかし、荒天時においては波浪により推進用プロペラ2にかかる負荷トルクが急峻に変動するため、消費電力も急峻に変動する。前記消費電力の急峻な変動により、発電装置の発電量を超過する可能性があるので、休止状態の発電装置の起動と停止を頻繁に行うことになる。そうすると、真に必要な発電量に対して発電装置を余分に運転することとなり、燃費が悪化するという欠点がある。
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決するためになされたもので、推進用誘導電動機の発生トルクが急峻に増減しないようにして発電装置から発生する電力の変動を緩和させ、これにより発電装置の燃料消費を抑制するようにした船舶用電気推進装置のインバータシステムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、船舶のプロペラを駆動する1または2以上の巻線を持つ推進用誘導電動機と、前記推進用誘導電動機の各巻線毎に接続され、トルク指令信号により船内母線から前記推進用誘導電動機へ供給する一次電流をベクトル制御するインバータと、前記推進用誘導電動機の回転速度指令信号を出力する速度設定器と、前記推進用誘導電動機の回転速度を検出する速度検出器と、前記速度設定器で設定した回転速度指令信号と前記速度検出器で検出した速度検出信号との誤差に基づいて前記インバータのトルク指令信号を出力する速度制御器と、からなる船舶用インバータシステムにおいて、前記速度制御器が出力したトルク指令信号を一次遅れ要素として機能するトルク指令フィルタを介して前記インバ−タへ出力することにより、前記推進用誘導電動機の一次電流の急激な増減を緩和することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記トルク指令フィルタの動作を切換スイッチの切換えによって有効あるいは無効とすることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記一次遅れフィルタの時定数を複数記憶する時定数設定器と、前記時定数設定器に対し複数の時定数と1対1で対応する呼出信号を与えることにより任意の時定数を選択して前記トルク指令フィルタに設定する一次遅れ要素呼出設定手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記速度設定器の出力する回転速度指令信号の変動幅が所定の範囲にある場合にトルク指令フィルタを無効とする信号を出力し、変動幅が所定の範囲を超えた場合にトルク指令フィルタを有効とする信号を出力する速度設定監視器を備えたことを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項1記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記速度設定器の出力する回転速度指令信号と速度検出器で検出した推進用誘導電動機の速度検出信号との偏差が所定の範囲内にある場合にトルク指令フィルタを無効とする信号を出力し、前記偏差が所定の範囲を超えた場合にトルク指令フィルタを有効とする信号を出力する速度偏差監視器を備えたことを特徴とする。
さらに、請求項6記載の発明は、船舶のプロペラを駆動する1または2以上の巻線を持つ推進用誘導電動機と、前記推進用誘導電動機の各巻線毎に接続され、トルク指令信号により船内母線から前記推進用誘導電動機へ供給する一次電流をベクトル制御するインバータと、前記推進用誘導電動機の回転速度指令信号を出力する速度設定器と、前記推進用誘導電動機の回転速度を検出する速度検出器と、前記速度設定器で設定した回転速度指令信号と前記速度検出器で検出した速度検出信号との誤差に基づいて前記インバータのトルク指令信号を出力する速度制御器と、からなる船舶用インバータシステムにおいて、前記速度制御器のトルク指令信号に所定の比例ゲイン値および積分ゲイン値を設定して前記インバ−タへ出力することにより、前記推進用誘導電動機の一次電流の急激な増減を緩和することを特徴とする。
さらにまた、請求項7記載の発明は、請求項6記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記比例ゲイン値を複数記憶する比例ゲイン設定器と、当該比例ゲイン設定器に対し複数の比例ゲイン値と1対1で対応する呼出信号を与えることにより任意の比例ゲイン値を選択して前記速度制御器の比例ゲイン値を設定する比例ゲイン値呼出設定手段と、前記積分ゲイン値を複数記憶する積分ゲイン設定器と、当該積分ゲイン設定器に対し複数の積分ゲイン値と1対1で対応する呼出信号を与えることにより任意の積分ゲイン値を選択して前記速度制御器の積分ゲイン値を設定する積分ゲイン値呼出設定手段と、を設けたことを特徴とする。
さらにまた、請求項8記載の発明は、請求項7記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記速度設定器の出力する回転速度指令信号の値に応じて前記比例ゲイン設定器および前記積分ゲイン設定器へ呼出信号を選択出力するゲイン呼出速度設定監視器を備えたことを特徴とする。
さらにまた、請求項9記載の発明は、請求項7記載の船舶用インバータシステムにおいて、前記速度設定器の出力する回転速度指令信号と前記速度検出器で検出した推進用誘導電動機の速度検出信号との差に応じて前記比例ゲイン設定器および前記積分ゲイン設定器へ呼出信号を選択出力するゲイン呼出速度偏差監視器を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、速度設定器の回転速度指令信号と速度検出器の回転速度検出信号との誤差に基づくトルク指令に対して、予め定めた一次遅れ時間tを持たせてインバータに出力するようにしたので、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することがなくなり、その結果、発電装置の発電出力に急峻な増減が無くなり、その分内燃機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
また、他の発明によれば、速度設定器の回転速度指令信号と速度検出器の回転速度検出信号との誤差に適切な、比例ゲイン値および積分ゲイン値を設定するようにしたので、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することがなくなり、その結果、発電装置の発電出力に急峻な増減が無くなり、その分内燃機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態1の構成図。 本発明の実施形態1に係るトルク指令フィルタの構成図。 本発明の実施形態2に係るトルク指令フィルタの構成図。 本発明の実施形態3に係るトルク指令フィルタの構成図。 本発明の実施形態4に係るトルク指令フィルタの構成図。 本発明の実施形態5に係るトルク指令フィルタの構成図。 本発明の実施形態6の構成図。 本発明の実施形態6に係るトルク指令フィルタ機能を示す構成図。 本発明の実施形態7に係るトルク指令フィルタ機能を示す構成図。 図9のゲイン呼出速度設定監視器の入力ωr*と出力Kの関係を表す特性図。 本発明の実施形態8に係るトルク指令フィルタ機能を示す構成図。 図11のゲイン呼出速度偏差監視器の入力ωr*’と出力Kの関係を表す特性図。 従来の船舶用インバータシステムを用いた船内電気系統図。 図13の船内電気系統図中の船舶用インバータシステムの構成図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照し説明する。なお、各図を通じて同一部品や同一要素には同一符号を付けて説明する。
[実施形態1]
図1は実施形態1の船舶用インバータシステムの構成図であり、図2は実施形態1の制御回路におけるトルク指令フィルタの構成図である。
図1において、本実施形態1が図14で説明した従来の船舶用インバータシステムの構成と相違する構成は、新たにトルク指令フィルタ14を追加した点であり、その他の構成は図14と同一である。
図1に示す電気推進装置は、推進用誘導電動機1を船舶用インバータシステムで駆動するように構成したものであって、推進用プロペラ2を駆動する推進用誘導電動機1の固定子には2つの電機子巻線(図示せず)が巻装されており、この2つの電機子巻線のうち一方はマスタインバータ4および遮断器6を介して船内母線8に接続され、他方はスレーブインバータ5および遮断器7を介して船内母線8に接続されている。なお、マスタインバータおよびスレーブインバータを以下、単にインバータと称する。
前記インバータ4、インバータ5は複数の各電機子巻線にそれぞれ印加される電圧を制御して流れる電流I、Iを制御し、推進用プロペラ2の推進力を制御するように構成されている。
パルスジェネレータ3は推進用誘導電動機1の軸端部に設けられてその回転速度に応じたパルス信号を出力する。速度検出器9はパルスジェネレータ3から出力されるパルス信号から推進用誘導電動機1の回転速度を検出して回転速度検出信号ωrを出力する。
速度設定器11は推進用誘導電動機1の目標とする回転速度指令信号ωr*を設定するものである。速度制御器10は速度設定器11で設定した回転速度指令信号ωr*から速度検出器9の回転速度検出信号ωrを減じて得られた誤差(ωr*−ωr)を増幅してトルク指令信号τe*を求め、この求めたトルク指令信号τe*を本実施形態1で新たに設けたトルク指令フィルタ14へ出力する。
電流検出器12および13はインバータ4および5から各電機子巻線にそれぞれ流れる3相出力電流値iu、iv、iwを検出し、それぞれインバータ4および5の図示しないゲート制御装置へ入力する。
図2は新たに設けたトルク指令フィルタ14と、速度設定器11および速度制御器10との接続を示す図である。
図2中、10は速度設定器11で設定した回転速度指令信号ωr*からフィードバック信号である速度検出器9の回転速度検出信号ωrを減じる減算器、10は減算器10から出力される誤差(ωr*−ωr)を増幅してトルク指令信号τe*を出力する誤差増幅部である。
トルク指令フィルタ14は、速度制御器10から出力されたトルク指令信号τe*に予め定めた時定数tを持たせて、一次遅れトルク指令信号τet*としてインバータ4および5に与える。
なお、この予め定めた時定数tは、本発明で取り上げている急峻な負荷トルクの変動周期よりも若干長めに設定してある。
このため、インバータ4および5は、前記一次遅れトルク指令信号τet*に基づいて以下述べるように、トルクに一次遅れ成分を持たせるよう動作する。
すなわち、インバータ4および5の図示していないゲート制御装置は、トルク指令フィルタ14から出力された一次遅れトルク指令信号τet*、速度検出器9から出力された回転速度検出信号ωrおよび電流検出器12、13で検出した3相出力電流値iu、iv、iwを入力し、これらに基づいてベクトル制御演算を行ってインバータ4および5の図示していない主回路のスイッチング素子にゲート信号を与える。
これによって推進用誘導電動機1に印加される電圧が制御されて推進用誘導電動機1の各巻線にそれぞれ流れる電流I、Iが制御され、推進用誘導電動機1のトルクが一次遅れ時定数分だけ遅れて発生する。
以上述べたように、本実施形態1によれば、インバータ4および5のトルク指令に対して予め定めた一次遅れ時間tを持たせるようにしたので、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することがなくなる。この結果、発電装置の発電出力に急峻な増減が無くなり、発電機を駆動するディーゼル機関等の内燃機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
[実施形態2]
図3は実施形態2で新たに設けたトルク指令フィルタと、速度設定器および速度制御器との接続を示す図である。
本実施形態2は、前記トルク指令フィルタ14を運転者が必要時のみ動作させるようにしたもので、図3に示すように、速度制御器10とトルク指令フィルタ14との間に人為的に操作されるトルク指令フィルタ切換スイッチ60を介在させるようにしたものである。
トルク指令フィルタ14を動作させる条件は、運転者に委ねられており、運転者がトルク指令フィルタ切換スイッチ60を閉じると、速度制御器10から出力されたトルク指令信号τe*は、トルク指令フィルタ14に入力されて一次遅れ処理されて、インバータ4および5に入力されるようになる。
一方、運転者がトルク指令フィルタ切換スイッチ60を開くと、速度制御器10より出力されたトルク指令信号τe*は、図14の従来例と同様一次遅れ時間処理されずに直接インバータ4および5に入力される。
このように、本実施形態2では、人為的に操作されるトルク指令フィルタ切換スイッチ60を設置するようにしたので、例えば、荒天時にトルク指令フィルタ切換スイッチ60を閉にしてトルク指令フィルタ14を動作させることにより、トルクの急峻な変動を抑制して消費電力P[W]の変動を抑制し、発電装置51〜53のディーゼル機関の燃費改善を行うことができ、通常航海時にはトルク指令フィルタ切換スイッチ60を開にしてトルク指令フィルタ14を動作させないようにすることが可能となる。
以上述べたように、本実施形態2によれば、トルク指令フィルタ14を必要時のみ動作させることができる。
[実施形態3]
図4は実施形態3で新たに設けたトルク指令フィルタと、速度設定器および速度制御器との接続を示す図である。
本実施形態3は、図4に示すように、時定数をN個(Nは2以上の自然数)分記憶できる時定数設定器61を設け、この時定数設定器61に記憶されているN個の時定数(t、t、t、・・、t)の中から、呼出信号切換スイッチ65により任意の時定数を一つ選択して前記トルク指令フィルタ14に設定することができるように構成したものである。
前記呼出信号切換スイッチ65は、運転者が手動切換により呼出信号を時定数設定器61に与えることで、トルク指令フィルタ14の時定数tを切換えることができる。
因みに、トルク指令フィルタ14の一次遅れ時間を大きくさせる場合には大きな時定数tが選択できるように呼出信号を与え、一次遅れ時間を小さくする場合には小さな時定数tが選択できるように呼出信号を与えるようにすればよい。
このように本実施形態3によれば、海上の波の状態に応じてトルク指令フィルタ14の一次遅れ時間を決定する時定数tを切換ることによりインバータのトルク指令に一次遅れ時間を持たせ、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することを防ぎ、発電機を駆動するディーゼル機関の燃費消費を抑制することが可能となる。
[実施形態4]
図5は実施形態4で新たに設けたトルク指令フィルタと、速度設定器および速度制御器との接続を示す図である。
本実施形態4は、図5に示すように、トルク指令フィルタ14を有効とするか、あるいは無効とするかを、速度設定器11から出力される回転速度指令信号ωr*の変動幅に基づいて決めるようにしたものである。
速度設定監視器62は、回転速度指令信号ωr*の変動幅が所定の範囲内にある場合はトルク指令フィルタ14を無効とする信号を出力し、回転速度指令信号ωr*の変動幅が所定の範囲を超えた場合には、トルク指令フィルタ14を有効とする信号を出力するように構成されている。トルク指令フィルタ切換スイッチ60は、速度設定監視器62がトルク指令フィルタ14を無効とする信号を出力した場合、速度制御器10より出力されたトルク指令信号τe*がトルク指令フィルタ14をバイパスしてインバータ4および5に入力し、逆に、トルク指令フィルタ14を有効とする信号を出力した場合、速度制御器10より出力されたトルク指令信号τe*をトルク指令フィルタ14に入力し、一次遅れ時間処理したτet*をインバータ4および5に入力される。
船舶の通常航海時は、速度設定器11から出力される回転速度指令信号ωr*の変動幅が所定の範囲内にあるため、トルク指令フィルタ14を無効として運転し、荒天時に運転者等により任意に回転速度指令信号が設定されることにより所定の範囲を超えるため、トルク指令フィルタ14を有効として運転し、インバータのトルク指令に一次遅れ時間を持たせ、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することを防ぎ、発電機を駆動するディーゼル機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
[実施形態5]
図6は実施形態5で新たに設けたトルク指令フィルタと、速度設定器および速度制御器との接続を示す図である。
本実施形態5は、トルク指令フィルタ14を有効とするかあるいは無効とするかを、前述した図5のように速度設定器11から出力される回転速度指令信号ωr*の変動幅に基づいて決めるのではなく、図6に示すように、速度設定器11と速度検出器9の出力値の誤差に基づいて決めるようにしたものである。
本実施形態5では、速度設定器11と速度検出器9の出力値の誤差を監視する速度偏差監視器64を設け、この速度偏差監視器64が速度設定器11と速度検出器9の出力値の誤差が所定の範囲内にある場合はトルク指令フィルタ14を無効とする信号を出力し、誤差が所定の範囲を超えた場合にトルク指令フィルタ14を有効とする信号を出力するように構成されている。
船舶の通常航行時は、推進用プロペラ2にかかる負荷トルクの変動が少ないため、速度設定器11と速度検出器9の出力値の差が所定の範囲にありトルク指令フィルタ14が無効となる。
一方、荒天時には前記負荷トルクが所定の範囲を超えるためトルク指令フィルタ14が有効となり、インバータのトルク指令に一次遅れ時間を持たせ、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することを防ぎ、発電機を駆動するディーゼル機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
[実施形態6]
図7は実施形態6の船舶用インバータシステムの構成図であり、図8は実施形態6に係るトルク指令フィルタ機能を示す構成図である。
本実施形態6が、図14で説明した従来の船舶用インバータシステムと相違する構成は、図7で示すように、比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72を新たに設け、これら比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72で設定された設定値をそれぞれ速度制御器10に入力するように構成した点であり、その他の構成は同一であるので、同一構成要素には同一符号を付して説明する。
図7において、本実施形態6による船舶用インバータシステムは、推進用誘導電動機1により推進用プロペラ2は駆動している。インバータ4および5はそれぞれ遮断器6および7を介して船内母線8に接続される。パルスジェネレータ3は推進用誘導電動機1と同軸に配置され、推進用誘導電動機1の回転速度に応じてパルス信号を出力する。
速度検出器9はパルスジェネレータ3の出力するパルス信号から推進用誘導電動機1の回転速度を検出し、回転速度検出信号ωrを出力する。速度設定器11は推進用誘導電動機1の目標とする回転速度指令信号ωr*を出力する。
速度制御器10は回転速度検出信号ωrを回転速度指令信号ωr*から減じた誤差を演算増幅してトルク指令信号τe*をインバータ4および5へ出力する。電流検出器12および13はそれぞれインバータ4および5の3相出力電流値iu、iv、iwを検出し、それぞれインバータ4および5へ出力する。
比例ゲイン設定器71は比例ゲイン値を複数記憶できるように構成され、それぞれの記憶された比例ゲイン値と1対1で対応する呼出信号により任意の比例ゲイン値を選択して速度制御器10に比例ゲイン値を出力する。
また、積分ゲイン設定器72は、積分ゲイン値を複数記憶できるように構成され、それぞれの記憶された積分ゲイン値と1対1で対応する呼出信号により任意の積分ゲイン値を選択して前記速度制御器10に積分ゲイン値を出力する。
前記比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72は、詳細を図8で示すように、それぞれ複数の比例ゲイン値(Kp1、Kp2、・・・KpN)および複数の積分ゲイン値(K1、K2、・・・KN)を記憶できるように構成されている。
また、これらの比例ゲイン設定器71、および積分ゲイン設定器72にそれぞれ対応して比例ゲイン値呼出設定手段としての呼出信号切替スイッチ65と、積分ゲイン値呼出設定手段としての呼出信号切替スイッチ65とを設けており、これら呼出信号切替スイッチ65および65から比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72に任意の呼出信号を与えることにより、それぞれ速度制御器10の比例ゲイン値(Kp)10および積分ゲイン値(K1/S)10を設定するように構成されている。
すなわち、呼出信号切替スイッチ65で比例ゲイン設定器71に与える呼出信号によって速度制御器10内の比例ゲイン値(Kp)10を設定し、かつ、呼出信号切替スイッチ65で積分ゲイン設定器72に与える呼出信号によって速度制御器10内の積分ゲイン値(K1/S)10を設定するようになっている。
そして、これら比例ゲイン値(Kp)10および積分ゲイン値(K1/S)10は、加算器10で加算されてトルク指令信号τe*としてインバータ4および5に出力される。
以上述べたように、本実施形態6によれば、複数の比例ゲイン値を有する比例ゲイン設定器71および複数の積分ゲイン値を有する積分ゲイン設定器72を設置し、運転者が荒天時および出入港時等必要に応じて最適値と思われる比例ゲイン値および積分ゲイン値を適宜選択して出力させることによりトルクの急峻な変動を抑制でき、式(3)より消費電力P[W]の変動も抑制できるため、発電機を駆動するディーゼル機関の燃費を改善することができる。
[実施形態7]
図9は実施形態7に係る速度制御器と、比例ゲイン設定器および積分ゲイン設定器によるトルク指令フィルタ機能を示す構成図である。
本実施形態8は、前述した実施形態6を改良したものであり、図9に示すように、速度設定器11が出力する回転速度指令信号ωr*によって、比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72へ出力する呼出信号を選択するゲイン呼出速度設定監視器73を備えたものである。
図10はゲイン呼出速度設定監視器73の特性図であり、横軸に回転速度指令信号ωr*を、縦軸にゲイン呼出信号Kをとっている。
図10において、速度設定器11の出力する回転速度指令信号ωr*の偏差をΔωとし、ゲイン呼出速度設定監視器73の取り得るゲイン呼出信号Kの個数をn個(nは2以上の自然数)とすると、
Δω/n=Δa・・・(4)
となり、ゲイン呼出信号Kの1個あたりの偏差はΔaとなる。Δa 1個あたりのゲイン呼出信号Kは同一であり、回転速度指令信号ωr*の値によって段階的にゲイン呼出信号が選択出力される。
すなわち、海上の波の状態に応じて運転者が速度設定器11の出力する回転速度指令信号ωr*より比例ゲイン値(Kp)および積分ゲイン値(K1/S)を選択し、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することを防ぎ、発電機を駆動するディーゼル機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
[実施形態8]
図11は実施形態8に係る速度制御器と、比例ゲイン設定器および積分ゲイン設定器によるトルク指令フィルタ機能を示す構成図である。
図11に示すように、本実施形態8が、前述した実施形態7と異なる構成は、速度設定器11が出力する回転速度指令信号ωr*によって比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72へ出力する呼出信号を選択するゲイン呼出速度設定監視器73に替えて、比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72の値は速度設定器11と速度検出器9の出力値の差ωr*’により、比例ゲイン設定器71および積分ゲイン設定器72へ出力する呼出信号を選択するゲイン呼出速度偏差監視器74を備えるようにした点である。
図12はゲイン呼出速度偏差監視器74の特性図であり、横軸に速度設定器11と速度検出器9の出力差ωr*’を、縦軸にゲイン呼出信号Kをとっている。
速度設定器11と速度検出器9との出力差ωr*’の偏差がΔωであり、ゲイン呼出速度偏差監視器74の取り得るゲイン呼出信号Kの個数をn個(nは2以上の自然数)とすると、
Δω/n=Δa・・・(4)
となり、ゲイン呼出信号Kの1個あたりの偏差はΔaとなる。Δa 1個あたりのゲイン呼出信号Kは同一であり、速度設定器11と速度検出器9との出力差ωr*’の値によって段階的にゲイン呼出信号が選択出力される。
すなわち、海上の波の状態に応じて運転者が速度設定器11と速度検出器9との出力差ωr*’の値によって比例ゲイン値(Kp)10および積分ゲイン値(K1/S)10を選択し、急峻な負荷トルクの変動に対して高速に反応することを防ぎ、発電装置のディーゼル機関の燃料消費を抑制することが可能となる。
[変形例]
以上説明した各実施形態では、2巻線の推進用誘導電動機1と2台のインバータ4、5の組合せ例を説明したが、推進用誘導電動機1の巻線数やインバータの台数は本願発明の課題とは直接関係無いので、1巻線の推進用誘導電動機と1台のインバータの組合せる場合、あるいは、3巻線以上の推進用誘導電動機とその巻線数と同じ台数のインバータを組合せる場合等においても同様の作用効果を奏することができる。
1…推進用誘導電動機、2…推進用プロペラ、3…パルスジェネレータ、4,5…インバータ、6,7…遮断器、8…船内母線、9…速度検出器、10…速度制御器、10…減算器、10…誤差演算部、10…比例ゲイン値、10…積分ゲイン値、10…加算部、11…速度設定器、12,13…電流検出器、14…トルク指令フィルタ、51〜53…発電装置、54〜57…遮断器、58…負荷、60…トルク指令フィルタ切換スイッチ、61…時定数設定器、62…速度設定監視器、64…速度偏差監視器、65,65…呼出信号切換スイッチ、66,66…呼出信号自動切換部、71…比例ゲイン設定器、72…積分ゲイン設定器、73…ゲイン呼出速度設定監視器、74…ゲイン呼出速度偏差監視器。

Claims (9)

  1. 船舶のプロペラを駆動する1または2以上の巻線を持つ推進用誘導電動機と、
    前記推進用誘導電動機の各巻線毎に接続され、トルク指令信号により船内母線から前記推進用誘導電動機へ供給する一次電流をベクトル制御するインバータと、
    前記推進用誘導電動機の回転速度指令信号を出力する速度設定器と、
    前記推進用誘導電動機の回転速度を検出する速度検出器と、
    前記速度設定器で設定した回転速度指令信号と前記速度検出器で検出した速度検出信号との誤差に基づいて前記インバータのトルク指令信号を出力する速度制御器と、
    からなる船舶用インバータシステムにおいて、
    前記速度制御器が出力したトルク指令信号を一次遅れ要素として機能するトルク指令フィルタを介して前記インバ−タへ出力することにより、前記推進用誘導電動機の一次電流の急激な増減を緩和することを特徴とする船舶用インバータシステム。
  2. 前記トルク指令フィルタの動作を切換スイッチの切換えによって有効あるいは無効とすることを特徴とする請求項1記載の船舶用インバータシステム。
  3. 前記一次遅れフィルタの時定数を複数記憶する時定数設定器と、前記時定数設定器に対し複数の時定数と1対1で対応する呼出信号を与えることにより任意の時定数を選択して前記トルク指令フィルタに設定する一次遅れ要素呼出設定手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の船舶用インバータシステム。
  4. 前記速度設定器の出力する回転速度指令信号の変動幅が所定の範囲にある場合にトルク指令フィルタを無効とする信号を出力し、変動幅が所定の範囲を超えた場合にトルク指令フィルタを有効とする信号を出力する速度設定監視器を備えたことを特徴とする請求項1記載の船舶用インバータシステム。
  5. 前記速度設定器の出力する回転速度指令信号と速度検出器で検出した推進用誘導電動機の速度検出信号との偏差が所定の範囲内にある場合にトルク指令フィルタを無効とする信号を出力し、前記偏差が所定の範囲を超えた場合にトルク指令フィルタを有効とする信号を出力する速度偏差監視器を備えたことを特徴とする請求項1記載の船舶用インバータシステム。
  6. 船舶のプロペラを駆動する1または2以上の巻線を持つ推進用誘導電動機と、
    前記推進用誘導電動機の各巻線毎に接続され、トルク指令信号により船内母線から前記推進用誘導電動機へ供給する一次電流をベクトル制御するインバータと、
    前記推進用誘導電動機の回転速度指令信号を出力する速度設定器と、
    前記推進用誘導電動機の回転速度を検出する速度検出器と、
    前記速度設定器で設定した回転速度指令信号と前記速度検出器で検出した速度検出信号との誤差に基づいて前記インバータのトルク指令信号を出力する速度制御器と、
    からなる船舶用インバータシステムにおいて、
    前記速度制御器のトルク指令信号に所定の比例ゲイン値および積分ゲイン値を設定して前記インバ−タへ出力することにより、前記推進用誘導電動機の一次電流の急激な増減を緩和することを特徴とする船舶用インバータシステム。
  7. 前記比例ゲイン値を複数記憶する比例ゲイン設定器と、当該比例ゲイン設定器に対し複数の比例ゲイン値と1対1で対応する呼出信号を与えることにより任意の比例ゲイン値を選択して前記速度制御器の比例ゲイン値を設定する比例ゲイン値呼出設定手段と、
    前記積分ゲイン値を複数記憶する積分ゲイン設定器と、当該積分ゲイン設定器に対し複数の積分ゲイン値と1対1で対応する呼出信号を与えることにより任意の積分ゲイン値を選択して前記速度制御器の積分ゲイン値を設定する積分ゲイン値呼出設定手段と、を設けたことを特徴とする請求項6記載の船舶用インバータシステム。
  8. 前記速度設定器の出力する回転速度指令信号の値に応じて前記比例ゲイン設定器および前記積分ゲイン設定器へ呼出信号を選択出力するゲイン呼出速度設定監視器を備えたことを特徴とする請求項7記載の船舶用インバータシステム。
  9. 前記速度設定器の出力する回転速度指令信号と前記速度検出器で検出した推進用誘導電動機の速度検出信号との差に応じて前記比例ゲイン設定器および前記積分ゲイン設定器へ呼出信号を選択出力するゲイン呼出速度偏差監視器を備えたことを特徴とする請求項7記載の船舶用インバータシステム。
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