JP2003164008A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の制御装置

Info

Publication number
JP2003164008A
JP2003164008A JP2001362067A JP2001362067A JP2003164008A JP 2003164008 A JP2003164008 A JP 2003164008A JP 2001362067 A JP2001362067 A JP 2001362067A JP 2001362067 A JP2001362067 A JP 2001362067A JP 2003164008 A JP2003164008 A JP 2003164008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation speed
motor
value
motor rotation
command value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001362067A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3726051B2 (ja
Inventor
Kazutoshi Nagayama
和俊 永山
Seiji Ando
誠二 安藤
Toshisada Mitsui
利貞 三井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001362067A priority Critical patent/JP3726051B2/ja
Publication of JP2003164008A publication Critical patent/JP2003164008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3726051B2 publication Critical patent/JP3726051B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/7072Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モーターによるエンジン起動時のモーターオ
ーバーシュートを抑制する。 【解決手段】 モーター回転速度指令値Nmtrとモータ
ー回転速度検出値Nとの偏差にPI(比例・積分)制御
を施し、モーター回転速度検出値Nをモーター回転速度
指令値Nmtrに一致させるためのモータートルク指令値
Tpiを演算するとともに、モーター回転速度指令値Tmt
rの変化に対するモーター回転速度の推移を表す数式化
モデル、を用いてモーター回転速度を推定し、モー
ター回転速度検出値Nをモーター回転速度推定値N’に
一致させるためのモータートルク補正値ΔTを演算す
る。そして、モータートルク指令値Tpiにモータートル
ク補正値ΔTを加算して最終的なモータートルク指令値
Tref1を求め、この最終的なモータートルク指令値Tre
f1に基づいてモーターに流れる電流を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンとモータ
ーを走行駆動源とするハイブリッド車両の制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のハイブリッド車両の制御
装置の中のモーターコントローラーの駆動制御ブロック
図である。モーターコントローラーは、モーターによる
エンジン起動時に車両コントローラーから回転速度指令
値Nmtrを入力し、モーターの回転速度Nが指令値Nmtr
に一致するように回転速度PI(比例・積分)制御を行
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン起
動時にはある程度エンジンの回転速度が上昇してから点
火を行うため、エンジン完爆後にエンジントルクが発生
し、このエンジントルクにより逆にモーターが回されて
モーター回転速度がオーバーシュートする。このエンジ
ン完爆後に発生するエンジントルクはモーター回転速度
制御系に対して外乱となり、モーター回転速度制御系は
モーターの回転速度が上昇しないように動作しなければ
ならない。
【0004】しかしながら、従来のハイブリッド車両の
モーターコントローラーでは、モーター回転速度Nを指
令値Nmtrに一致させる「目標値応答」と、外乱が入っ
たときに回転速度指令値Nmtrからずれないように補償
する「外乱応答」との最適化を同時に達成することがで
きないので、エンジン起動時にモーター回転速度がオー
バーシュートしてしまい、特に、通常走行用Dレンジに
おけるアイドルストップからのエンジン起動時に乗り心
地が悪化するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、モーターによるエンジン
起動時のモーターオーバーシュートを抑制することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 請求項1の発明
は、エンジンの出力軸とモーターの出力軸とが連結され
たハイブリッド車両の制御装置に適用され、モーターの
回転速度を検出する速度検出手段と、モーター回転速度
指令値と前記モーター回転速度検出値との偏差にPI
(比例・積分)制御を施し、前記モーター回転速度検出
値を前記モーター回転速度指令値に一致させるためのモ
ータートルク指令値を演算するPI制御手段と、前記モ
ーター回転速度指令値の変化に対するモーター回転速度
の推移を表す数式化モデルを有し、この数式化モデルに
よりモーター回転速度を推定する速度推定手段と、前記
モーター回転速度検出値を前記モーター回転速度推定値
に一致させるためのモータートルク補正値を演算する補
正値演算手段と、前記モータートルク指令値に前記モー
タートルク補正値を加算して最終的なモータートルク指
令値を求め、この最終的なモータートルク指令値に基づ
いてモーターに流れる電流を制御する電流制御手段とを
備え、これにより上記目的を達成する。 (2) 請求項2の発明は、エンジンの出力軸とモータ
ーの出力軸とが連結されたハイブリッド車両の制御装置
に適用され、モーターの回転速度を検出する速度検出手
段と、モーター回転速度指令値と前記モーター回転速度
検出値との偏差にPI(比例・積分)制御を施し、前記
モーター回転速度検出値を前記モーター回転速度指令値
に一致させるためのモータートルク指令値を演算するP
I制御手段と、前記モーター回転速度指令値の変化に対
するモーター回転速度の推移を表す数式化モデルを有
し、この数式化モデルによりモーター回転速度を推定す
る速度推定手段と、前記モーター回転速度推定値と前記
モーター回転速度検出値との差に基づいて、モーター回
転速度制御系に対する外乱の有無を判定する外乱判定手
段と、前記PI制御手段のPI制御ゲインを前記外乱判
定手段の判定結果に応じて最適な値に切り換えるゲイン
切り換え手段と、前記モータートルク指令値に基づいて
モーターに流れる電流を制御する電流制御手段とを備
え、これにより上記目的を達成する。 (3) 請求項3のハイブリッド車両の制御装置は、前
記速度推定手段によって、前記モータートルク指令値が
モータートルク制限値を超えて前記モータートルク制限
値に制限された状態におけるモーター回転速度の推移を
表す第1の数式化モデルと、前記モータートルク指令値
が前記モータートルク制限値以下の状態におけるモータ
ー回転速度の推移を表す第2の数式化モデルとを有し、
前記モータートルク指令値の制限状態または非制限状態
に応じて前記第1と第2の数式化モデルを切り換えるよ
うにしたものである。 (4) 請求項4のハイブリッド車両の制御装置は、エ
ンジンの温度を検出する温度検出手段を備え、前記第1
の数式化モデルを前記エンジン温度検出値に応じて補正
するようにしたものである。
【0007】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、モー
ター回転速度指令値とモーター回転速度検出値との偏差
にPI(比例・積分)制御を施し、モーター回転速度検
出値をモーター回転速度指令値に一致させるためのモー
タートルク指令値を演算するとともに、モーター回転速
度指令値の変化に対するモーター回転速度の推移を表す
数式化モデルを用いてモーター回転速度を推定し、モー
ター回転速度検出値をモーター回転速度推定値に一致さ
せるためのモータートルク補正値を演算する。そして、
モータートルク指令値にモータートルク補正値を加算し
て最終的なモータートルク指令値を求め、この最終的な
モータートルク指令値に基づいてモーターに流れる電流
を制御するようにしたので、モーターによりエンジンを
駆動して起動する場合に、エンジン完爆後に発生するエ
ンジントルクによりモーターが回されて回転速度が上昇
しても、モーターに対するトルク指令値が低減されてモ
ーターの回転速度のオーバーシュートが抑制される。し
たがって、特に、通常走行用Dレンジにおけるアイドル
ストップからのエンジン起動時に乗り心地が悪化するの
を防止することができる。 (2) 請求項2の発明によれば、モーター回転速度指
令値とモーター回転速度検出値との偏差にPI(比例・
積分)制御を施し、モーター回転速度検出値をモーター
回転速度指令値に一致させるためのモータートルク指令
値を演算するとともに、モーター回転速度指令値の変化
に対するモーター回転速度の推移を表す数式化モデルを
用いてモーター回転速度を推定し、モーター回転速度推
定値とモーター回転速度検出値との差に基づいて、モー
ター回転速度制御系に対する外乱の有無を判定する。そ
して、PI制御ゲインを外乱有無の判定結果に応じて最
適な値に切り換え、モータートルク指令値に基づいてモ
ーターに流れる電流を制御するようにしたので、請求項
1の上記効果と同様な効果が得られる。 (3) 請求項3の発明によれば、モータートルク指令
値がモータートルク制限値を超えてモータートルク制限
値に制限された状態におけるモーター回転速度の推移を
表す第1の数式化モデルと、モータートルク指令値がモ
ータートルク制限値以下の状態におけるモーター回転速
度の推移を表す第2の数式化モデルとを有し、モーター
トルク指令値の制限状態または非制限状態に応じて第1
と第2の数式化モデルを切り換えるようにしたので、正
確なモーター回転速度推定値を得ることができ、これに
よりモーター回転速度制御系に混入する外乱の有無を正
確に検出できる。その結果、上述したエンジン起動時の
モーター回転速度のオーバーシュートをさらに低減する
ことができる。 (4) 請求項4の発明によれば、数式化モデルをエン
ジン温度検出値に応じて補正するようにしたので、エン
ジン温度によりフリクショントルクが変化しても正確な
モーター回転速度推定値を算出することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】《発明の第1の実施の形態》図1
は第1の実施の形態のハイブリッド車の構成を示す。第
1の実施の形態のハイブリッド車はエンジン1とモータ
ー2を装備しており、エンジン1とモーター2の両方ま
たはいずれか一方により車両を走行駆動する。モーター
2はエンジン1と連結されており、走行駆動源としての
機能の他に、エンジン1の始動機能を有する。エンジン
1およびモーター2の駆動力はトランスミッション3を
介して駆動輪に伝達され、車両を走行させる。
【0009】なお、この実施の形態ではエンジン1とモ
ーター2の両方またはいずれか一方により車両を走行駆
動するハイブリッド車両を例に上げて説明するが、少な
くともエンジンとモーターとが連結されたハイブリッド
車両であればどのような構成のハイブリッド車両に対し
ても本願発明を適用することができる。また、この実施
の形態ではモーター2に3相同期電動機を用いた例を示
すが、モーター2は3相同期電動機に限定されず、例え
ば3相誘導電動機、あるいは直流電動機を用いることが
できる。さらに、エンジン1はガソリンエンジンとディ
ーゼルエンジンのどちらでもよい。
【0010】エンジンコントローラー4はエンジン1の
スロットルバルブ開閉制御、燃料噴射制御、点火時期制
御などを行い、エンジン1の出力トルクと回転速度を制
御する。モーターコントローラー5は、インバーター6
を制御してモーター2の出力トルクと回転速度を制御す
る。車両コントローラー7は、エンジンコントローラー
4とモーターコントローラー5を制御してエンジン1の
始動と停止を行うとともに、エンジンコントローラー4
へエンジントルク指令値Tengまたはエンジン回転速度
指令値Nengを送り、モーターコントローラー5へモー
タートルク指令値Tmtrまたはモーター回転速度指令値
Nmtrを送る。
【0011】図2は、モーターコントローラー5の詳細
な構成を示す制御ブロック図である。なお、図2に示す
モーターコントローラー5の構成がモーター2の回転速
度制御系の構成を示す。高効率電流テーブル(ベクトル
制御)部11は、モータートルク指令値T、モーター
電気角周波数ωおよびバッテリー電圧VBに基づいて、
高効率電流テーブル(不図示)からモーター2のd、q
軸電流指令値id、iqを表引き演算する。これらの
d、q軸電流指令値id、iqは、モーター電気角周
波数ωおよびバッテリー電圧VBの条件下においてモー
タートルク指令値Tを達成するための電流指令値であ
る。電流制御部12は、d、q軸の実電流id、iqをそ
れらの電流指令値id、iqに一致させるためのd、
q軸電圧指令値vd、vqを決定する。2相3相変換
部13は、磁極位置補正値θbに基づいてd、q軸電圧
指令値vd、vqを3相交流電圧指令値vu、v
v、vwに変換する。
【0012】インバーター6は、3相交流電圧指令値v
u、vv、vwに基づいてバッテリー8の直流電力
をIGBTなどのパワー素子によりスイッチングし、3
相交流電力に変換してモーター2に印加する。また、電
圧センサー14によりバッテリー8の電圧VBを検出す
る。3相2相変換部15は、電流センサー16〜18に
より検出した3相交流実電流iu、iv、iwを磁極位置
θaに基づいてd、q軸実電流id、iqに変換する。
【0013】磁極位置検出部19は、モーター2の回転
軸に直結されるパルスジェネレーター21からのパルス
信号に基づいてモーター2の磁極位置θaを検出する。
ここで、モーターコントローラー5の各制御ブロック1
1〜13、15、19、20、22は通常、1台のマイ
クロコンピューターのソフトウエアにより構成されるの
で、3相交流実電流iu、iv、iwの3相2相変換を行
ってd、q軸実電流id、iqを算出してから、d、q軸
電圧指令値vd、vqの2相3相変換を行って3相交
流電圧指令値vu、vv、vwを算出するまでには
演算時間のずれΔtがあり、磁極位置補正部19aは、
この演算時間のずれΔtの間の磁極位置θaの変化をモ
ーター電気角周波数ωに基づいて(θa+ω・Δt)と
補正し、補正後の磁極位置θbとする。
【0014】モーター回転速度検出部20は、パルスジ
ェネレーター21からのパルス信号に基づいてモーター
2の回転速度Nと電気角周波数ω(=p・N(pはモー
ター2の極対数))を検出する。
【0015】回転速度制御部22は、モーター回転速度
検出部20により検出したモーター2の回転速度Nを車
両コントローラー7からのモーター回転速度指令値Nmt
rに一致させるためのモータートルク指令値Trefを演算
する。この回転速度制御部22の詳細については後述す
る。トルク指令/回転速度指令切換スイッチ23は、車
両コントローラー7からの切り換え指令に応じて回転速
度制御部22のモータートルク指令値Trefと車両コン
トローラー7のモータートルク指令値Tmtrとを切り換
え、最終的なトルク指令値Tを得る。
【0016】図3は第1の実施の形態のモーター回転速
度制御部22の詳細な構成を示す。回転速度制御部22
は、モーター回転速度検出部20により検出したモータ
ー2の回転速度Nと、車両コントローラー7からのモー
ター回転速度指令値Nmtrとの偏差(Nmtr−N)に対して
PI制御(比例積分制御)を施し、モーター実回転速度
Nをモーター回転速度指令値Nmtrに一致させるための
モータートルク指令値Tpiを算出する。回転速度制御部
22はまた、車両コントローラー7からのモーター回転
速度指令値Nmtrが変化したときのモーター回転速度推
定値N’の推移を表す数式化モデル(以下、回転速度推
移モデルという)を有し、この回転速度推移モデルによ
りモーター回転速度推定値N’を求め、回転速度推定値
N’とモーター回転速度検出部20で検出した実際のモ
ーター回転速度Nとの差(N’−N)に所定のゲインGを
乗じて、モーター実回転速度Nをモーター回転速度推定
値N’に一致させるための外乱トルク補正分ΔTを算出
する。そして、PI制御出力のトルク指令値Tpiに外乱
トルク補正分ΔTを加算してトルク指令値Tref1を求
め、さらにトルクリミッターで上限値+Tlim以下、下
限値−Tlim以上の範囲にトルクリミット処理を施し、
最終的なモータートルク指令値Trefを出力する。
【0017】図3において、減算器31は、車両コント
ローラー7からのモーター回転速度指令値Nmtrと、モ
ーター回転速度検出部20で検出した実際のモーター回
転速度Nとの偏差(Nmtr−N)を算出する。PI制御
器32は、モーター回転速度偏差(Nmtr−N)に対し
てPI制御を施す。この実施の形態では、回転速度指令
値Nmtrの変化に対する実際のモーター回転速度Nの応
答が時定数τの一次遅れになると仮定し、次式によりト
ルク指令値Tpiを算出する。
【数1】 Tpi=Kp・(Nmtr−N)+Ki・∫(Nmtr−N)dt 数式1において、Kp、Kiはそれぞれ、外乱がない状態
でモーター回転速度Nを指令値Nmtrに一致させる「目
標値応答」に最適化したPI制御の比例ゲインと積分ゲ
インである。なお、ここではモーター回転速度指令値N
mtrに対する実際のモーター回転速度Nの応答を一次遅
れと仮定したが、二次遅れまたはそれ以上としてもよ
い。
【0018】回転速度推移モデル部33は、モーター回
転速度指令値Nmtrが変化したときの時間tに対するモ
ーター回転速度推定値N’の推移を表す数式化モデル
とを有する。選択スイッチSW1、SW2はFETな
どのスイッチング素子から構成され、回転速度推移モデ
ルとを切り換える。
【0019】トルク指令値Trefがトルクリミット値±
Tlimを超え、トルクリミット値±Tlimに制限されてい
る場合は、選択スイッチSW1、SW2により回転速度
推移モデルを選択する。回転速度推移モデルは、現
在の回転速度推定値N’から指令値Nmtrに到達するま
で回転速度推定値N’がランプ状に推移する数式化モデ
ルであり、次式により表される。
【数2】N’(n)=N’(n-1)+ΔN ただし、nはサンプリング回数を表し、|N’|≦|N
mtr|である。数式2で表される回転速度推移モデル
の傾きは、トルクリミット値Tlimをモーター2に与え
たときの単位時間に変化する回転速度ΔNであり、エン
ジン1とモーター2のイナーシャJおよびフリクション
Tfに基づいて次式により決定する。
【数3】ΔN=(Tlim−Tf)/J
【0020】このように、モータートルク指令値Tref
がトルクリミット値±Tlimに制限されている場合に
は、モーター2により車両を加速するのに有効な出力ト
ルクはトルクリミット値Tlimからフリクショントルク
Tfを減じた一定の加速トルク(Tlim−Tf)であり、
この一定の加速トルク(Tlim−Tf)でモーター2を駆
動するとモーター回転速度は数式3に示す傾きΔNでラ
ンプ状に変化する。したがって、この場合に選択される
回転速度推移モデル(数式2参照)は、一定の加速ト
ルク(Tlim−Tf)でイナーシャJを加速した場合のモ
ーター回転速度の推移を表すものである。
【0021】トルク指令値Trefがトルクリミット値±
Tlim未満で、トルクリミット値±Tlimに制限されてい
ない場合には、選択スイッチSW1、SW2により回転
速度推移モデルを選択する。回転速度推移モデル
は、現在の回転速度推定値N’から指令値Nmtrに到達
するまで回転速度推定値N’が時定数τの一時遅れで推
移する数式化モデルであり、次式により表される。
【数4】N’=Nmtr/(1+sτ)なお、ここでは回
転速度推移モデルを一次遅れとしたが、二次遅れ、ま
たはそれ以上としてもよい。
【0022】上述したように、この一実施の形態では、
回転速度指令値Nmtrの変化に対する実際のモーター回
転速度Nの応答が時定数τの一次遅れになると仮定して
いる。モータートルク指令値Trefがトルクリミット値
Tlimに制限されていない場合は、モーター2の回転速
度指令値Nmtrの変化に対する実回転速度Nの応答は一
時遅れの「目標値応答」を示すはずである。したがっ
て、この場合に選択される回転速度推移モデル(数式
4参照)は、回転速度指令値Nmtrに到達するまで時定
数τの一時遅れで推移するモーター回転速度の推移を表
すものである。
【0023】外乱トルク補正部34は、モーター回転速
度推定値N’とモーター回転速度検出部20で検出した
実際のモーター回転速度Nとの差(N’−N)にゲインG
を乗じ、外乱トルク補正分ΔTを求める。
【数5】ΔT=G(N’−N)
【0024】上述したように、回転速度推移モデル部3
3では、モータートルク指令値Trefがトルクリミット
値±Tlimに制限されている制限状態と、制限されてい
ない非制限状態とで回転速度推移モデルとを切り換
え、正確な回転速度推定値N’を算出した。したがっ
て、モーター回転速度制御系に対する外乱がない状態で
は、実際のモーター回転速度Nはその推定値N’とほぼ
一致するはずである。この第1の実施の形態では、回転
速度推移モデルまたはにより推定したモーター回転
速度推定値N’と、実際のモーター回転速度Nとの差
(N’−N)を、エンジン起動にともなうモーター回転速
度制御系の外乱と見なす。そして、この外乱による回転
速度差(N’−N)に所定ゲインGを乗じて、実際のモー
ター回転速度Nをその推定値N’に一致させるための外
乱トルク補正分ΔTを算出する。
【0025】次に、加算器35により、PI制御器32
で算出したトルク指令値Tpiに外乱トルク補正分ΔTを
加算し、出力トルク指令値Tref1を求める。
【数6】Tref1=Tpi+ΔT 最後に、トルクリミッター36によりトルク指令値Tre
f1にトルクリミット処理を施し、トルク指令値Trefを
得る。
【数7】 Tref=Tref1 (−Tlim≦Tref1≦+Tlim), Tref=+Tlim (Tref1>+Tlim), Tref=−Tlim (Tref1<−Tlim)
【0026】上述したように、モーター2によりエンジ
ン1を起動するときに、エンジン1が完爆してエンジン
トルクが発生すると、モーター2がエンジン1により回
されてモーター2の回転速度が上昇し、モーター回転速
度Nのオーバーシュートが発生する。このとき、外乱ト
ルク補正部34では、モーター回転速度推定値N’より
も実際の回転速度Nの方が大きくなり、速度差(N’−
N)が負になって数式5により算出される外乱トルク補
正分ΔTも負になる。その結果、加算器35では、PI
制御器32出力のモータートルク指令値Tpiから外乱ト
ルク補正分ΔTが減算されることになり、出力トルク指
令値Tref1が低減される。つまり、エンジン1の起動直
後に発生したエンジントルクによってモーター2の回転
速度が上昇しようとするのに対し、モーター2の出力ト
ルクを低減することによってモーター2の回転速度オー
バーシュートを抑制する。
【0027】図4は、第1の実施の形態の回転速度制御
部22の動作を示すフローチャートである。ステップ1
において、数式1によりPI制御器32出力のトルク指
令値Tpiを算出する。続くステップ2で、前回のサンプ
リング時(n−1)に、トルク指令値Tref(n-1)がトル
クリミッター36の上下限値±Tlimを超え、最終的な
トルク指令値Tref(n-1)が上限値+Tlimまたは下限値
−Tlimに制限されたかどうかを確認する。前回のサン
プリング時にトルク指令値Tref1(n-1)が上下限値±Tl
imを超えてトルクリミット値±Tlimに制限された場合
はステップ3へ進み、回転速度推移モデルを選択す
る。続くステップ4で、今回のサンプリング時(n)の
回転速度指令値Nmtr(n)と前回のサンプリング時の回転
速度推定値N’(n-1)に基づいて、回転速度推移モデル
の数式2により今回のサンプリング時の回転速度推定
値N’(n)を推定演算する。
【0028】一方、前回のサンプリング時(n−1)
に、トルク指令値Tref(n-1)がリミッター36の上下限
値±Tlim以内で、最終的なトルク指令値Tref(n-1)が
トルクリミッター36の上限値+Tlimまたは下限値−
Tlimに制限されていない場合はステップ5へ進み、回
転速度推移モデルを選択する。続くステップ6で、今
回のサンプリング時の回転速度指令値Nmtr(n)と前回の
サンプリング時の回転速度推定値N’(n-1)に基づい
て、回転速度推移モデルの数式4により今回のサンプ
リング時の回転速度推定値N’(n)を推定演算する。
【0029】ステップ7において、今回のサンプリング
時のモーター回転速度推定値N’(n)と実際のモーター
回転速度N(n)に基づいて、数式5により外乱トルク補
正分ΔTを算出する。ステップ8では、数式6によりP
I制御器32出力のトルク指令値Tpiに外乱トルク補正
分ΔTを加算し、今回のサンプリング時の出力トルク指
令値Tref1(n)を求め、さらに、出力トルク指令値Tref
1(n)に対して数式7によりトルクリミット処理を施し、
最終的な今回のサンプリング時のトルク指令値Tref(n)
を求める。
【0030】このように第1の実施の形態によれば、外
乱がない状態でモーター回転速度Nを指令値Nmtrに一
致させる「目標値応答」に最適化したPI制御の比例ゲ
インKpと積分ゲインKiを用いて、モーター回転速度指
令値Nmtrと実際の回転速度Nとの偏差(Nmtr−N)に
PI演算制御を施し、実際のモーター回転速度Nをその
指令値Nmtrに一致させるためのモータートルク指令値
Tpiを演算する。同時に、モーター回転速度指令値Nmt
rが変化したときの時間tに対するモーター回転速度推
定値N’の推移を表す回転速度推移モデル、により
現在の回転速度推定値N’を求め、回転速度推定値N’
と実際の回転速度Nとの回転速度差(N’−N)をモー
ター回転速度制御系に対する外乱とみなし、回転速度差
(N’−N)に所定ゲインGを乗じて実際のモーター回
転速度Nをその推定値N’に一致させるための外乱トル
ク補正分ΔTを求める。そして、PI制御器出力のトル
ク指令値Tpiに外乱トルク補正分ΔTを加算して補正す
るようにした。これにより、モーター2によりエンジン
1を駆動して起動する場合に、エンジン完爆後に発生す
るエンジントルクによりモーター2が回されて回転速度
が上昇しても、モーター2に対するトルク指令値が低減
されてモーター2の回転速度のオーバーシュートが抑制
される。したがって、例えば、通常走行用Dレンジにお
けるアイドルストップからのエンジン起動時に乗り心地
が悪化するのを防止することができる。
【0031】また、この第1の実施の形態によれば、ト
ルク指令値Trefがトルクリミット値±Tlimに制限され
ている場合には、現在の回転速度推定値N’から指令値
Nmtrに到達するまで回転速度推定値N’がランプ状に
推移する数式化モデルを選択し、一方、トルク指令値
Trefがトルクリミット値±Tlimに制限されていない場
合には、現在の回転速度推定値N’から指令値Nmtrに
到達するまで回転速度推定値N’が時定数τの一時遅れ
で推移する数式化モデルを選択する。つまり、トルク
指令値Trefがトルクリミット値±Tlimに制限されてい
る制限状態と制限されていない非制限状態とで、それぞ
れ最適なモーター回転速度の応答モデルを選択し、モー
ター回転速度推定値N’を推定演算するようにしたの
で、正確なモーター回転速度推定値N’を得ることがで
き、これによりモーター回転速度制御系に混入する外乱
の有無を正確に検出できる。その結果、上述したエンジ
ン起動時のモーター回転速度のオーバーシュートをさら
に低減することができる。
【0032】《発明の第2の実施の形態》上述した第1
の実施の形態では、「目標値応答」用の比例積分ゲイン
を設定したPI制御器32でモーターのトルク指令値T
piを求めるとともに、モーター回転速度推定値N’に基
づいて外乱トルク補正分ΔTを算出し、トルク指令値T
piに外乱トルク補正分ΔTを加算して外乱補償を行う例
を示した。この第2の実施の形態では、モーター回転速
度推定値N’と実際の回転速度Nとの差(N’−N)に基
づいて外乱の有無を判定し、外乱の有無に応じてモータ
ー回転速度PI制御系の制御ゲインを切り換える。すな
わち、回転速度差(N’−N)がPI制御ゲイン切り換え
しきい値以内の場合は外乱がないと判定してPI制御器
のゲインに「目標値応答」用ゲインを設定し、差(N’
−N)がPI制御ゲイン切り換えしきい値を超える場合
は外乱があると判定してPI制御器のゲインに「外乱応
答」用ゲインを設定する。
【0033】この第2の実施の形態のハイブリッド車両
の構成とモーターコントローラー5の構成はそれぞれ、
図1および図2に示す第1の実施の形態の構成と同様で
あり、図示と説明を省略する。
【0034】図5は、第2の実施の形態のモーター回転
速度制御部22Aの詳細な構成を示す。なお、図3に示
す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違
点を中心に説明する。PI制御器32Aは、モーター回
転速度指令値Nmtrと実際の回転速度Nとの偏差(Nmtr
−N)にPI制御を施す。この実施の形態では、回転速
度指令値Nmtrの変化に対する実際のモーター回転速度
Nの応答が時定数τの一次遅れになると仮定し、上記数
式1によりトルク指令値Tpiを算出する。
【0035】外乱トルク補正部34Aは、回転速度推移
モデル33のモーター回転速度推定値N’と実際のモー
ター回転速度Nとの差の絶対値|(N’−N)|を予め設
定したPI制御ゲイン切り換えしきい値Nlimと比較す
る。回転速度差の絶対値|(N’−N)|がしきい値Nli
mを超えた場合は外乱があると判断し、PI制御器32
Aの比例ゲインKpと積分ゲインKiに、外乱が入ったと
きにモーター実回転速度Nが指令値Nmtrからずれない
ように補償する「外乱応答」に最適化した比例ゲインK
p2と積分ゲインKi2を設定する。一方、回転速度差の絶
対値|(N’−N)|がしきい値Nlim未満の場合は外乱
がないと判断し、PI制御器32Aの比例ゲインKpと
積分ゲインKiに、モーター実回転速度Nが指令値Nmtr
に一致するように制御する「目標値応答」に最適化した
比例ゲインKp1と積分ゲインKi1を設定する。なお、P
I制御ゲイン切り換え判定しきい値Nlimは、エンジン
1の圧縮反力などに起因する回転数リップルなどを考慮
して決定する。
【0036】図6は、第2の実施の形態の回転速度制御
部22Aの動作を示すフローチャートである。ステップ
11において、前回のサンプリング時(n−1)に、ト
ルク指令値Tpi(n-1)がリミッター36の上下限値±Tl
imを超え、最終的なトルク指令値Tref(n-1)が上限値+
Tlimまたは下限値−Tlimに制限されたかどうかを確認
する。前回のサンプリング時に上下限値±Tlimを超え
てトルクリミット処理が行われた場合はステップ12へ
進み、回転速度推移モデルを選択する。続くステップ
13で、今回のサンプリング時(n)の回転速度指令値
Nmtr(n)と前回のサンプリング時の回転速度推定値N’
(n-1)に基づいて、回転速度推移モデルの数式2によ
り今回のサンプリング時の回転速度推定値N’(n)を推
定演算する。
【0037】一方、前回のサンプリング時(n−1)
に、トルク指令値Tpi(n-1)がリミッター36の上下限
値±Tlim以内で、最終的なトルク指令値Tref(n-1)が
上限値+Tlimまたは下限値−Tlimに制限されていない
場合はステップ14へ進み、回転速度推移モデルを選
択する。続くステップ15で、今回のサンプリング時の
回転速度指令値Nmtr(n)と前回のサンプリング時の回転
速度推定値N’(n-1)に基づいて、回転速度推移モデル
の数式4により今回のサンプリング時の回転速度推定
値N’(n)を推定演算する。
【0038】ステップ16において、今回のサンプリン
グ時の回転速度推定値N’(n)と実際の回転速度N(n)と
の差の絶対値|(N’−N)|がPI制御ゲイン切り換え
しきい値Nlim以下かどうかを確認し、回転速度差の絶
対値|(N’−N)|がしきい値Nlim以下の場合はステ
ップ17へ進み、モーター回転速度制御系への外乱はな
いと判定してPI制御器32Aの比例ゲインKpと積分
ゲインKiにそれぞれ「目標値応答」用ゲインKp1、Ki
1を設定する。一方、回転速度差の絶対値|(N’−N)
|がしきい値Nlimを超える場合はステップ18へ進
み、モーター回転速度制御系への外乱があると判定して
PI制御器32Aの比例ゲインKpと積分ゲインKiにそ
れぞれ「外乱応答」用ゲインKp2、Ki2を設定する。
【0039】ステップ19において、数式1によりPI
制御器出力のトルク指令値Tpiを算出する。続くステッ
プ20で、次式によりPI制御器出力のトルク指令値T
piに対してトルクリミット処理を施し、最終的な今回の
サンプリング時のトルク指令値Tref(n)を求める。
【数8】 Tref=Tpi (−Tlim≦Tpi≦+Tlim), Tref=+Tlim (Tpi>+Tlim), Tref=−Tlim (Tpi<−Tlim)
【0040】このように第2の実施の形態によれば、モ
ーター回転速度推定値N’と実際の回転速度Nとの差の
絶対値|(N’−N)|がPI制御ゲイン切り換えしきい
値Nlim以内の場合はモーター回転速度制御系への外乱
はないと判定し、PI制御器32AのゲインKp、Kiに
「目標値応答」に最適化したゲインKp1、Ki1を設定す
る。一方、回転速度差の絶対値|(N’−N)|がPI制
御ゲイン切り換えしきい値Nlimを超える場合はモータ
ー回転速度制御系への外乱があると判定し、PI制御器
32AのゲインKp、Kiに「外乱応答」に最適化したゲ
インKp2、Ki2を設定する。そして、外乱の有無に応じ
て最適な制御ゲインを設定したPI制御器32Aによ
り、モーター回転速度指令値Nmtrと実回転速度Nとの
偏差(Nmtr−N)にPI制御を施すようにしたので、
「目標値応答」と「外乱応答」を両立させることがで
き、モーター2によるエンジン1起動時の回転速度オー
バーシュートを抑制することができる。
【0041】なお、図7に示すように、エンジン1のフ
リクションTfはエンジン1の温度により変化する。し
たがって、エンジン1の冷却水温度または周囲温度を検
出し、図7に基づいて検出したエンジン温度に対応する
フリクションTfを求め、そのフリクションTfを数式3
に代入して回転速度推移モデルの傾きΔNを算出す
る。これにより、エンジン1の温度によりフリクション
トルクTfが変化しても、正確なモーター回転速度推定
値N’を推定演算することができる。
【0042】特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態
の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、
モーター回転速度検出部20が速度検出手段を、PI制
御器32,32AがPI制御手段を、回転速度推移モデ
ル部33が速度推定手段を、外乱トルク補正部34が補
正値演算手段を、加算器35、高効率電流テーブル部1
1および電流制御部12が電流制御手段を、外乱トルク
補正部34Aが外乱判定手段およびゲイン切り換え手段
をそれぞれ構成する。
【0043】なお、上述した一実施の形態では、モータ
ー回転速度推移モデルとして回転速度推定値N’がラン
プ状に変化する数式化モデルと回転速度推定値N’が
指令値Nmtrの一次遅れで推移する数式化モデルと
を、モータートルク指令値Trefがトルクリミット値±
Tlimにかかっているか否かにより切り換える例を示し
たが、このような切り換えを行わず、数式化モデルの
みを用いるか、あるいは数式化モデルのみを用いるよ
うにしてもよい。
【0044】具体的には、モーター実回転速度を指令値
Nmtrに一致させる「目標値応答」に最適化したPI制
御ゲインを用い、モーター回転速度指令値Nmtrと実回
転速度Nとの偏差(Nmtr−N)にPI制御を施してモ
ータートルク指令値Tpiを算出する。また、上述した数
式化モデルまたはのようなモーター回転速度の時間
的な推移を示す数式化モデルを用いて回転速度推定値
N’を求め、回転速度推定値N’と実回転速度Nとの差
(N’−N)に基づいて外乱トルク補正分ΔTを算出す
る。そして、PI制御出力のモータートルク指令値Tpi
に外乱トルク補正分ΔTを加算してモータートルク指令
値を補正する。このようにすれば、上述した一実施の形
態よりもモーター制御を簡略化でき、「目標値応答」と
「外乱応答」とを両立させてモーター2によるエンジン
1の起動時の回転速度オーバーシュートを抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のハイブリッド車両の構成
を示す図である。
【図2】 モーターコントローラーの詳細な構成を示す
制御ブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態のモーター回転速度制御部
の詳細な構成を示す図である。
【図4】 第1の実施の形態のモーター回転速度制御部
の動作を示すフローチャートである。
【図5】 第2の実施の形態のモーター回転速度制御部
の詳細な構成を示す図である。
【図6】 第2の実施の形態のモーター回転速度制御部
の動作を示すフローチャートである。
【図7】 温度によるエンジンフリクションの変化を示
す図である。
【図8】 従来のハイブリッド車両の制御装置の中のモ
ーターコントローラーの駆動制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 モーター 3 トランスミッション 4 エンジンコントローラー 5 モーターコントローラー 6 インバーター 7 車両コントローラー 11 高効率電流テーブル(ベクトル制御)部 12 電流制御部 13 2相3相変換部 14 電圧センサー 15 3相2相変換部 16〜18 電流センサー 19 磁極位置検出部 20 モーター回転速度検出部 21 パルスジェネレーター 22 回転速度制御部 23 トルク指令/回転速度指令切換スイッチ 31 減算器 32、32A PI制御器 33 回転速度推移モデル 34、34A 外乱トルク補正部 35 減算器 36 トルクリミッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 誠二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 三井 利貞 茨城県ひたちなか市高場2520番地 株式会 社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 5H115 PA01 PA08 PC06 PG04 PI22 PU23 PV09 QE01 QN03 QN06 QN22 QN23 QN28 RB22 RB26 SE03 TB01 TE10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力軸とモーターの出力軸とが
    連結されたハイブリッド車両の制御装置において、 モーターの回転速度を検出する速度検出手段と、 モーター回転速度指令値と前記モーター回転速度検出値
    との偏差にPI(比例・積分)制御を施し、前記モータ
    ー回転速度検出値を前記モーター回転速度指令値に一致
    させるためのモータートルク指令値を演算するPI制御
    手段と、 前記モーター回転速度指令値の変化に対するモーター回
    転速度の推移を表す数式化モデルを有し、この数式化モ
    デルによりモーター回転速度を推定する速度推定手段
    と、 前記モーター回転速度検出値を前記モーター回転速度推
    定値に一致させるためのモータートルク補正値を演算す
    る補正値演算手段と、 前記モータートルク指令値に前記モータートルク補正値
    を加算して最終的なモータートルク指令値を求め、この
    最終的なモータートルク指令値に基づいてモーターに流
    れる電流を制御する電流制御手段とを備えることを特徴
    とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 【請求項2】エンジンの出力軸とモーターの出力軸とが
    連結されたハイブリッド車両の制御装置において、 モーターの回転速度を検出する速度検出手段と、 モーター回転速度指令値と前記モーター回転速度検出値
    との偏差にPI(比例・積分)制御を施し、前記モータ
    ー回転速度検出値を前記モーター回転速度指令値に一致
    させるためのモータートルク指令値を演算するPI制御
    手段と、 前記モーター回転速度指令値の変化に対するモーター回
    転速度の推移を表す数式化モデルを有し、この数式化モ
    デルによりモーター回転速度を推定する速度推定手段
    と、 前記モーター回転速度推定値と前記モーター回転速度検
    出値との差に基づいて、モーター回転速度制御系に対す
    る外乱の有無を判定する外乱判定手段と、 前記PI制御手段のPI制御ゲインを前記外乱判定手段
    の判定結果に応じて最適な値に切り換えるゲイン切り換
    え手段と、 前記モータートルク指令値に基づいてモーターに流れる
    電流を制御する電流制御手段とを備えることを特徴とす
    るハイブリッド車両の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のハイブリ
    ッド車両の制御装置において、 前記速度推定手段は、前記モータートルク指令値がモー
    タートルク制限値を超えて前記モータートルク制限値に
    制限された状態におけるモーター回転速度の推移を表す
    第1の数式化モデルと、前記モータートルク指令値が前
    記モータートルク制限値以下の状態におけるモーター回
    転速度の推移を表す第2の数式化モデルとを有し、前記
    モータートルク指令値の制限状態または非制限状態に応
    じて前記第1と第2の数式化モデルを切り換えることを
    特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のハイブリッド車両の制御
    装置において、 エンジンの温度を検出する温度検出手段を備え、 前記第1の数式化モデルを前記エンジン温度検出値に応
    じて補正することを特徴とするハイブリッド車両の制御
    装置。
JP2001362067A 2001-11-28 2001-11-28 ハイブリッド車両の制御装置 Expired - Fee Related JP3726051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362067A JP3726051B2 (ja) 2001-11-28 2001-11-28 ハイブリッド車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362067A JP3726051B2 (ja) 2001-11-28 2001-11-28 ハイブリッド車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003164008A true JP2003164008A (ja) 2003-06-06
JP3726051B2 JP3726051B2 (ja) 2005-12-14

Family

ID=19172629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001362067A Expired - Fee Related JP3726051B2 (ja) 2001-11-28 2001-11-28 ハイブリッド車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3726051B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121061A1 (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha モータ制御装置
JP2010505684A (ja) * 2006-10-09 2010-02-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング パラレルハイブリッド駆動部の駆動方法
JP2011160620A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Nishishiba Electric Co Ltd 船舶用電気推進装置のインバータシステム
JP2012153202A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Toyota Motor Corp 自動車
JP2014117019A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Meidensha Corp 周期外乱自動抑制装置
CN106541852A (zh) * 2015-09-21 2017-03-29 株式会社Vctech 电动汽车用速度控制装置
JP2017159719A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 株式会社デンソー モータ制御装置
JP2019138279A (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 株式会社デンソー モータ制御装置
CN110861633A (zh) * 2018-08-28 2020-03-06 罗伯特·博世有限公司 用于控制混合动力车辆的驾驶性能的控制器和方法
CN111357191A (zh) * 2017-11-20 2020-06-30 三菱重工制冷空调系统株式会社 马达控制装置及具备该马达控制装置的电动压缩机、移动体用空调、马达控制方法及马达控制程序

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09135600A (ja) * 1995-11-07 1997-05-20 Hitachi Ltd 電気車用制御装置及び制御方法
JP2000217209A (ja) * 1999-01-22 2000-08-04 Toyota Motor Corp 電動機を駆動力源とした車両の制振装置
JP2001057706A (ja) * 1999-08-09 2001-02-27 Mazda Motor Corp 車両の駆動装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09135600A (ja) * 1995-11-07 1997-05-20 Hitachi Ltd 電気車用制御装置及び制御方法
JP2000217209A (ja) * 1999-01-22 2000-08-04 Toyota Motor Corp 電動機を駆動力源とした車両の制振装置
JP2001057706A (ja) * 1999-08-09 2001-02-27 Mazda Motor Corp 車両の駆動装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121061A1 (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha モータ制御装置
JP2006314177A (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Toyota Motor Corp モータ制御装置
US7429847B2 (en) 2005-05-09 2008-09-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Motor control device
KR100900038B1 (ko) 2005-05-09 2009-06-01 도요타 지도샤(주) 모터제어장치
JP4569372B2 (ja) * 2005-05-09 2010-10-27 トヨタ自動車株式会社 モータ制御装置
JP2010505684A (ja) * 2006-10-09 2010-02-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング パラレルハイブリッド駆動部の駆動方法
US8186464B2 (en) 2006-10-09 2012-05-29 Robert Bosch Gmbh Method for operating a parallel hybrid drive
JP2011160620A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Nishishiba Electric Co Ltd 船舶用電気推進装置のインバータシステム
JP2012153202A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Toyota Motor Corp 自動車
JP2014117019A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Meidensha Corp 周期外乱自動抑制装置
CN106541852A (zh) * 2015-09-21 2017-03-29 株式会社Vctech 电动汽车用速度控制装置
JP2017159719A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 株式会社デンソー モータ制御装置
CN111357191A (zh) * 2017-11-20 2020-06-30 三菱重工制冷空调系统株式会社 马达控制装置及具备该马达控制装置的电动压缩机、移动体用空调、马达控制方法及马达控制程序
CN111357191B (zh) * 2017-11-20 2023-12-26 三菱重工制冷空调系统株式会社 马达控制装置及其控制方法、电动压缩机、移动体用空调
JP2019138279A (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 株式会社デンソー モータ制御装置
JP7040096B2 (ja) 2018-02-15 2022-03-23 株式会社デンソー モータ制御装置
CN110861633A (zh) * 2018-08-28 2020-03-06 罗伯特·博世有限公司 用于控制混合动力车辆的驾驶性能的控制器和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3726051B2 (ja) 2005-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4350676B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US7199540B2 (en) Motor drive apparatus having oscillation-reducing control function for output torque
JP3289567B2 (ja) インバータ内部蓄電手段の放電装置
US5936378A (en) Motor controller
WO2005002036A2 (en) Position sensorless control algorithm for ac machine
JPH0984208A (ja) 電気自動車用制御装置
JP2002335604A (ja) ハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動装置の制御方法及びそのプログラム
JP3726051B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2003041966A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2014176181A (ja) モータ制御装置
CN111740680B (zh) 驱动装置
JP3748397B2 (ja) 電気自動車の制御装置
KR20160098890A (ko) 자동차의 전동식 파워 스티어링 시스템 및 방법
JPH10136699A (ja) モータ制御装置
JP5125093B2 (ja) 車両用モータ制御装置および車両用モータ制御方法
JPH0923508A (ja) 電動車両の制御装置
JP7465065B2 (ja) モータ制御装置
JP2004080998A (ja) 永久磁石型同期モータの駆動制御装置及び方法
JP6680104B2 (ja) モータの制御装置、及び、制御方法
JPH08289405A (ja) 電気自動車の制御装置
JP3742582B2 (ja) 電気自動車の制御装置
JP3366854B2 (ja) モータの制御装置
JP2003339199A (ja) 速度センサレスベクトル制御インバータ装置
JP2002271908A (ja) シリーズハイブリッド電気自動車
US20230308035A1 (en) Motor control device

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050630

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees