JPH09275693A - 電動機制御装置 - Google Patents

電動機制御装置

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JPH09275693A
JPH09275693A JP8078787A JP7878796A JPH09275693A JP H09275693 A JPH09275693 A JP H09275693A JP 8078787 A JP8078787 A JP 8078787A JP 7878796 A JP7878796 A JP 7878796A JP H09275693 A JPH09275693 A JP H09275693A
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JP
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torque command
signal
overvoltage
circuit
command value
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JP8078787A
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Toshiaki Sato
俊明 佐藤
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い使用条件にて低騒音化を実現した電動機
制御装置を提供する。 【解決手段】 直流回路電圧値を検出し予め設定されて
いる基準電圧と比較して前記直流回路電圧値が前記基準
電圧を越えたとき過電圧信号をオンする直流回路電圧監
視部7と、前記過電圧信号がオンのとき外部からの速度
指令及び前記電動機の速度に基づいたトルク指令値に対
し予め設定されている1以下の定数を乗算した過電圧時
トルク指令値を出力するトルク指令値演算部8と、前記
過電圧信号がオンの期間及び前記過電圧信号のオフ後予
め設定された期間においては前記トルク指令値演算部の
出力の変化に対し予め設定された期間後に前記トルク指
令値演算部の出力と一致するように滑らかに変化する出
力を前記インバータ回路にトルク指令として与える過電
圧時トルク指令フィルタ部9を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動方式として電
源回生方式を用いる電動機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】制動方式として電源回生方式を用いる従
来の電動機制御装置の例を図3に示す。図3において、
1は交流電源回路である。2はコンバータ回路であり、
交流電源回路1及び平滑コンデンサ4に接続されてお
り、交流電源回路1から供給される交流電力を直流電力
に変換する。3は回生回路であり、交流電源回路1及び
平滑コンデンサ4に接続されており、直流電力を交流電
力に変換し、交流電源回路1に回生する。4は平滑コン
デンサであり、直流回路電圧を平滑化する。5は交流モ
ータである。6は速度検出器であり、交流モータ5の速
度を検出し、モータ速度100を出力する。
【0003】7は直流回路電圧監視部であり、平滑コン
デンサ4に接続され直流回路電圧値101を出力する直
流回路電圧検出器20と、予め設定されている基準電圧
102を発生させる基準電圧発生器21と、前記直流回
路電圧値101と前記基準電圧102を比較し前記直流
回路電圧値101が前記基準電圧102を超えている
間、過電圧信号103をオンにする比較器22を備えて
いる。このような構成により、直流回路電圧監視部7
は、前記直流回路電圧値101が前記基準電圧102を
超えている間、前記過電圧信号103をオンにする。
【0004】8はトルク指令値演算部であり、外部から
の速度指令104及び前記モータ速度100に基づきト
ルク指令値105を発生させるトルク指令値発生器23
と、前記トルク指令値105に予め設定されている1以
下の定数Kを乗算した過電圧時トルク指令値106を出
力する過電圧時トルク指令値演算器24と、前記過電圧
信号103がオンのとき前記過電圧時トルク指令値10
6を出力し、それ以外のときは前記トルク指令値105
を出力するトルク指令値選択器25を備えている。この
ような構成により、トルク指令値演算部8は、前記過電
圧信号103がオフのとき前記トルク指令値105をト
ルク指令として出力し、前記過電圧信号103がオンの
とき前記トルク指令値105に予め設定されている1以
下の定数Kを乗算された前記過電圧時トルク指令値10
6をトルク指令として出力する。10はインバータ回路
であり、前記平滑コンデンサ4及び前記交流モータ5に
接続されており、トルク指令として入力された前記トル
ク指令値演算部8の出力信号107及び前記速度検出器
6で検出されたモータ速度100に基づき交流モータ5
を駆動する。
【0005】かかる構成を有する電動機制御装置は、外
部からの速度指令104に基づき交流モータ5が一定速
度で回転している時あるいはその速度が増加している時
には、コンバータ回路2にて一旦交流電力を直流電力に
変換し、平滑コンデンサ4で平滑した上でインバータ回
路10に与え、このインバータ回路10にて可変周波数
の交流電圧を得て交流モータ5を駆動する。
【0006】一方、外部からの速度指令104に基づき
交流モータ5に制動をかけモータ速度を低下させる時
は、交流モータ5の回転エネルギーをインバータ回路1
0にて直流電力に変換し、平滑コンデンサ4で平滑した
上で回生回路3に与え直流電力を交流電力に変換して交
流電源回路1に回生する。この時、もし、回生回路3に
て交流電源回路1に回生するエネルギーよりも、インバ
ータ回路10にて直流電力に変換するエネルギーが大き
い場合、直流回路電圧検出器20にて検出される直流回
路電圧値101が上昇する。
【0007】そこで、かかる構成を有する電動機制御装
置では、回生回路3が標準的な使用条件において、直流
回路電圧値101を予め設定されている基準電圧102
以下に維持できるような交流電源回路1に対するエネル
ギー回生能力を持つように設計されている。従って、か
かる構成を有する電動機制御装置では、標準的な使用条
件においては、直流回路電圧値101は基準電圧102
以下であり、過電圧信号103がオフであるため、外部
からの速度指令104及びモータ速度100に基づいた
トルク指令値105がトルク指令としてインバータ回路
10に与えられ、交流モータ5に制動がかけられる。
【0008】しかし、回生能力は電源インピーダンス等
の使用条件の影響を受けるため、使用条件によっては回
生能力が低下し、直流回路電圧値101が基準電圧10
2を超えるまで上昇する場合がある。この場合の直流回
路電圧値101、トルク指令値105、過電圧時トルク
指令値106及びトルク指令値演算部8の出力信号10
7の動作について、図4に例を示し説明する。
【0009】まず、時刻t0にて外部からの速度指令1
04に基づき、交流モータ5に制動をかけるためのトル
ク指令がトルク指令値105として発生する。このとき
直流回路電圧値101は基準電圧102以下であるか
ら、過電圧信号103がオフであり、トルク指令値10
5がトルク指令107としてインバータ回路10に与え
られる。インバータ回路10は、このトルク指令値10
5に基づき、交流モータ5の回転エネルギーを直流電力
に変換して直流回路に戻し、この結果直流回路電圧値1
01が上昇する。
【0010】次に、時刻t1にて直流回路電圧値101
が基準電圧102を超えると、過電圧信号103がオン
となるため、トルク指令値105に予め設定されている
1以下の定数Kを乗算された過電圧時トルク指令値10
6がトルク指令値演算部8から出力されトルク指令10
7としてインバータ回路10に与えられる。インバータ
回路10は、この過電圧時トルク指令値106に基づ
き、直流電力に変換するエネルギーを低減する。これに
より上昇していた直流回路電圧値101は下降する。な
お、インバータ回路10に与えられる信号107の変化
から実際に直流回路電圧値101が下降を開始するにま
でには若干の遅れがあるため、図4の例のように直流回
路電圧値101が基準電圧102を超えても、この遅れ
期間中直流回路電圧値101は上昇している。
【0011】次に、時刻t2にて直流回路電圧値101
が基準電圧102以下まで下降すると、直流回路電圧値
101は基準電圧102以下であるから、過電圧信号1
03がオフとなりトルク指令値105が、トルク指令1
07としてインバータ回路10に与えられる。このた
め、再び、直流回路電圧値101が上昇しはじめる。な
お、インバータ回路10に与えられる信号107の変化
から実際に直流回路電圧値101が上昇を開始するまで
には若干の遅れがあるため、図4の例のように直流回路
電圧値101が基準電圧102以下になっても、この遅
れ期間中直流回路電圧値101は下降している。以後、
トルク指令値105に基づいてインバータ回路10にて
直流電力に変換されるエネルギーが回生回路3の回生能
力以下となるまで、直流回路電圧値101が上昇・下降
を繰り返す。
【0012】なお、直流回路には、当該直流回路に使用
される部品の電圧定格等の制限により電圧の許容限度が
定められており、直流回路電圧値101がこの許容限度
を超えると、交流モータ5の駆動を直ちに停止させる必
要がある。上記従来の電動機制御装置では、前記過電圧
トルク指令値の算出に使用する定数Kは、回生能力が低
下した場合でも、上記トルク指令値切替動作を行えば直
流回路電圧値101が前記許容限度を越えないような値
に設定されている。
【0013】以上の動作をまとめると、かかる構成を有
する電動機制御装置では、外部からの速度指令104に
基づき交流モータ5に制動をかけモータ速度を低下させ
る時、標準的な使用条件においては、直流回路電圧値1
01は基準電圧102以下であり、外部からの速度指令
104及びモータ速度100に基づいたトルク指令値1
05が、インバータ回路10に与えられ交流モータ5に
制動をかける。また、電源インピーダンス等の使用条件
の影響により、直流回路電圧値101が基準電圧102
を超えるまで上昇する場合、インバータ回路10に与え
られる信号107が、外部からの速度指令104及びモ
ータ速度100に基づいたトルク指令値105と、この
トルク指令値105に予め設定されている1以下の定数
Kを乗算された過電圧時トルク指令値106とに交互に
変化することにより、直流回路に使用される部品の電圧
定格等により直ちに交流モータ5の駆動を停止すること
が必要になる値まで直流回路電圧値101を上昇させず
に、交流モータ5に制動をかける。このようにして、交
流モータ5の回転エネルギーを交流電源回路1に回生
し、交流モータ5を使用条件が許すかぎり速やかに減速
させる。
【0014】ところで、上記のように電源インピーダン
ス等の使用条件の影響により回生能力が低下し、直流回
路電圧値101が基準電圧102を超えるまで上昇する
場合においては、インバータ回路10にトルク指令とし
て与えられる信号107はトルク指令値105と過電圧
時トルク指令値106とに交互に変化している。このよ
うにインバータ回路10に与えられるトルク指令が断続
的に変化すると、交流モータ5に流れる電流は断続的に
変化し、交流モータ5から標準的な使用条件では発生し
ない音が発生する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】近年、電動機の制御装
置の低騒音化が求められている。ところが、以上に示し
たように、従来技術における電動機制御装置では、使用
条件の影響により回生能力が低下した場合、交流モータ
5に流れる電流が断続的に変化し、交流モータ5から標
準的な使用条件では発生しない音が発生するおそれがあ
る。本発明は、上記の問題に鑑みて成されたものであ
り、本発明の目的は、従来技術における電動機制御装置
と同等の簡単な処理または構成で、広い使用条件におい
て低騒音化を実現した電動機制御装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、交流電源から供給される交流電力を直流
電力に変換し直流回路に供給するコンバータと、前記直
流回路の直流電力を所定周波数の交流電力に変換し電動
機に供給するインバータと、前記電動機制動時に、前記
直流回路の直流電力を交流電力に変換し前記交流電源に
回生する回生回路と、前記直流回路の電圧値が基準電圧
を超えている間、過電圧信号をオンする直流回路電圧監
視部と、前記過電圧信号がオフの場合は外部から与えら
れる速度指令と前記電動機の速度検出値とに基づいたト
ルク指令を出力し、前記過電圧信号がオンの場合は前記
トルク指令に1より小さい定数を乗じた過電圧時トルク
指令を出力する指令演算部と、前記指令演算部の出力信
号が入力され、前記過電圧信号がオンしてから該過電圧
信号がオフして所定時間後までの期間は前記指令演算部
の出力信号を平滑化した信号を出力し、該期間以外の間
は前記指令演算部の出力信号を出力する指令補正部と、
を有し、前記指令補正部の出力信号により前記インバー
タを制御することにより前記電動機の制御を行う。この
構成では、過電圧信号がオンしてから該過電圧信号がオ
フして所定時間後までの期間の間は、指令演算部の出力
信号を平滑化した信号をインバータへのトルク指令とし
て用いる。このため、過電圧信号がオンしたとき及びオ
フしたときのインバータへのトルク指令が、従来はステ
ップ状に急激に変化していたところが、本発明では連続
的に滑らかに変化するので、電動機に流れる電流の変化
も滑らかとなり、従って標準的な使用条件では発生しな
い音が電動機から発生するのを防止することができる。
【0017】本発明の好適な態様では、前記指令補正部
は、前記過電圧信号がオンするとオンし前記過電圧信号
がオフしてから前記所定時間後にオフする補正制御信号
を生成する補正制御信号生成部と、前記指令演算部の出
力信号を平滑化する平滑化部と、前記指令演算部及び前
記平滑化部の出力信号が入力され、前記補正制御信号が
オンの間は前記平滑化部の出力信号を選択して出力し、
前記補正制御信号がオフの間は前記指令演算部の出力信
号を選択して出力する出力選択部と、を有し、前記出力
選択部の出力により前記インバータを制御する。すなわ
ち、この態様では、指令補正部は、指令演算部の正の出
力信号とこれを平滑化した信号とを、補正制御信号によ
り切替制御して出力することにより、滑らかに変化する
トルク指令をインバータに対して出力する。この構成に
おいて、好適には、平滑化部は、過電圧時トルク指令か
らトルク指令へステップ状に変化する信号を、過電圧時
トルク指令からトルク指令まで前記所定時間で滑らかに
変化する信号に変換する。この構成によれば、補正制御
信号がオフした瞬間には、平滑化部の出力信号の値が指
令演算部の出力信号の値と等しくなっており、出力選択
部の出力が平滑化部の出力から指令演算部の出力に滑ら
かに連続的に切り替わる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明にかか
る好適な実施の形態を説明する。図1は、本発明にかか
る電動機制御装置の一実施形態を示す構成図である。図
1において、9は過電圧時トルク指令フィルタ部であ
り、トルク指令値演算部8の出力信号107に対し一次
遅れのフィルタをかけた信号108を出力するフィルタ
26と、過電圧信号103がオンすると直ちに補正制御
信号109をオンさせ、前記過電圧信号103がオフし
ても予め設定された期間Tの間補正制御信号109をオ
ンのまま維持するオフ遅延回路27と、前記信号109
がオンのとき前記信号108を出力し、それ以外のとき
は前記信号107を出力する第2のトルク指令選択器2
8を備えている。このような構成により、過電圧時トル
ク指令フィルタ部9は、過電圧信号103のオン期間、
及び過電圧信号103のオフ後予め設定された期間Tの
間、信号107に対し一次遅れのフィルタをかけた信号
108をトルク指令としてインバータ回路10に与え、
それ以外のときは前記信号107をそのままトルク指令
としてインバータ回路10に与える。
【0019】図1においては、過電圧時トルク指令フィ
ルタ部9以外の交流電源回路1、コンバータ回路2、回
生回路3、平滑コンデンサ4、交流モータ5、速度検出
器6、直流回路電圧監視部7、トルク指令演算部8、及
びインバータ回路10の機能は図3の従来装置と同じで
あり、同一符号の構成要素は同一機能を持つ。
【0020】次に、図2は図1に示した電動機制御装置
における直流回路電圧値101、トルク指令値105、
過電圧時トルク指令値106、トルク指令値演算部8の
出力信号107、フィルタ26の出力信号108、オフ
遅延回路27の出力信号109及び過電圧時トルク指令
フィルタ部9の出力信号110の関係の例を示す図であ
る。かかる構成を有する電動機制御装置において、使用
条件の影響を受け回生能力が低下し、直流回路電圧値1
01が基準電圧102を超えるまで上昇する場合の動作
について図2の例にて説明する。
【0021】まず、時刻t0にて外部からの速度指令1
04に基づき、交流モータ5に制動をかけるためのトル
ク指令がトルク指令値105として発生する。このとき
直流回路電圧値101は基準電圧102以下であるか
ら、過電圧信号103はオフであり、オフ遅延回路27
の出力信号109もオフである。このため、第2のトル
ク指令選択器28はトルク指令値演算部8の出力信号1
07を選択する。なお、この間、トルク指令値演算部8
の出力信号107はトルク指令値105である。従っ
て、トルク指令値105がトルク指令としてインバータ
回路10に与えられる。このトルク指令値105に基づ
き、交流モータ5の回転エネルギーがインバータ回路1
0にて直流電力に変換され、この結果直流回路電圧値1
01が上昇する。
【0022】次に、時刻t1にて直流回路電圧値101
が基準電圧102を超えると、過電圧信号103がオン
し、オフ遅延回路27の出力信号109もオンする。こ
のため、トルク指令値演算部8の出力信号107は、ト
ルク指令値105に予め設定されている1以下の定数K
を乗算された過電圧時トルク指令値106に切り替わ
る。また、第2のトルク指令選択器28の出力信号11
0はフィルタ26の出力信号108に切り替わる。従っ
て、過電圧時トルク指令フィルタ部9からは、トルク指
令値105から過電圧時トルク指令値106にステップ
状に切り替わった信号107に対して一次遅れのフィル
タがかけられた滑らかな信号108がトルク指令として
インバータ回路10に与えられる。このため、信号11
0は時刻t1より徐々に減少する。この信号110に基
づき、インバータ回路10にて直流電力に変換されるエ
ネルギーが低減され、上昇していた直流回路電圧値10
1は下降する。なお、インバータ回路10に与えられる
信号110の変化から実際に直流回路電圧値101が下
降を開始するまでは、若干の遅れがあるため、図2の例
のように直流回路電圧値101が基準電圧102を超え
ても、この遅れ期間中直流回路電圧値101は上昇して
いる。
【0023】次に、時刻t2にて直流回路電圧値101
が基準電圧102以下まで下降すると、直流回路電圧値
101は基準電圧102以下となり、過電圧信号103
はオフとなる。一方、オフ遅延回路27の出力信号10
9は、過電圧信号103がオフとなってからも予め設定
された期間Tの間はオンのままである。なお、この期間
Tは、フィルタ26の入力が過電圧時トルク指令値10
6からトルク指令値105に切り替わったときに、フィ
ルタ26の出力信号108が過電圧時トルク指令値10
6の値からトルク指令値105の値まで変化するために
必要な期間が設定されている。
【0024】このため、トルク指令演算部8の出力信号
107は、トルク指令値105に切り替わる。一方、オ
フ遅延回路27の出力信号109がオンであるから、第
2のトルク指令選択器28は引き続きフィルタ26の出
力信号108を出力する。従って、過電圧時トルク指令
値106からトルク指令値105にステップ状に切り替
わった信号107に対して一次遅れのフィルタかけられ
た信号108が、トルク指令としてインバータ回路10
に与えられる。このため、信号110は時刻t2より徐
々に増加する。この信号110に基づき、インバータ回
路10にて直流電力に変換されるエネルギーが増加し、
直流回路電圧値101が上昇する。なお、インバータ回
路10に与えられる信号110の変化から実際に直流回
路電圧値101が上昇を開始するまでには若干の遅れが
あるため、図2の例のように直流回路電圧値101が基
準電圧102以下になっても、この遅れ期間中直流回路
電圧値101は下降している。
【0025】以後、トルク指令値105に基づいてイン
バータ回路10にて直流電力に変換されるエネルギーが
回生回路3の回生能力以下となるまで、直流回路電圧値
101の上昇・下降を繰り返す。なお、フィルタ26の
時定数は、インバータ回路10に与えられる信号110
の変化による交流モータ5からの標準的な使用条件では
発生しない音の発生を防止できるレベルの連続性(滑ら
かさ)を、信号110に与えることができる値が設定さ
れている。
【0026】以上説明したように、本実施形態では、ト
ルク指令値演算部8とインバータ回路10との間に過電
圧時トルク指令フィルタ部9を設けたことにより、過電
圧信号がオフからオンへ及びオンからオフへ切り替わっ
たときにステップ状に急激に変化するトルク指令値演算
部8の出力信号を、前記過電圧時トルク指令フィルタ部
9の作用により、過電圧時トルク指令値からトルク指令
値へ及びトルク指令値から過電圧トルク指令値へと予め
設定された期間で滑らかに変化する信号に変換し、イン
バータ回路10に供給することができる。すなわち、過
電圧時トルク指令フィルタ部9の出力信号は、トルク指
令値演算部8の出力信号が変化すると共に滑らかに変化
を開始し、前記予め設定された期間後に、トルク指令値
演算部8の変化後の出力と一致する。従って、この構成
によれば、使用条件の影響により回生回路3の回生能力
が低下し、制動時の直流回路電圧値101が基準電圧1
02を超えるような場合になっても、インバータ回路1
0が滑らかな指令信号により制御されるため、交流モー
タ5の回転も滑らかに変化し、標準的な使用条件では交
流モータ5から発生しない音の発生を防止することがで
きる。
【0027】このように、本実施形態によれば、図3の
従来装置とほぼ同等の簡単な構成及び処理により、標準
的な使用条件では発生しない音が交流モータ5から発生
するのを防止することができる。
【発明の効果】以上のように本発明に係る電動機制御装
置によれば、過電圧信号がオンしたとき及びオフしたと
きにステップ状に変化するトルク指令を、指令補正部に
より連続的で滑らかに変化する指令信号に変換してイン
バータに供給するので、この間電動機に流れる電流の変
化も滑らかとなり、従って標準的な使用条件では発生し
ない音が電動機から発生するのを防止することができ
る。しかも、本発明は、従来装置とほぼ同等の簡単な構
成及び処理により、上記効果を得ることができる。この
ように、本発明によれば、使用条件の影響により回生回
路の回生能力が低下したした場合でも、標準的な使用条
件では発生しない音が電動機から発生するのを防止する
ことができるので、広い使用条件で電動機の低騒音化を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる電動機制御装置の一実施形態
を示す構成図である。
【図2】 図1に示した本発明にかかる電動機制御装置
において、使用条件の影響を受け回生能力が低下し直流
回路電圧値が基準電圧を超えるまで上昇する場合の、各
信号の関係の例を示す図である。
【図3】 従来の電動機制御装置の構成図である。
【図4】 図3に示した従来の電動機制御装置におい
て、使用条件の影響を受け回生能力が低下し直流回路電
圧値が基準電圧を超えるまで上昇する場合の、各信号の
関係の例を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源回路、2 コンバータ回路、3 回生回
路、4 平滑コンデンサ、5 交流モータ、6 速度検
出器、7 直流回路電圧監視部、8 トルク指令値演算
部、9 過電圧時トルク指令フィルタ部、10 インバ
ータ回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から供給される交流電力を直流
    電力に変換し、直流回路に供給するコンバータと、 前記直流回路の直流電力を所定周波数の交流電力に変換
    し、電動機に供給するインバータと、 前記電動機制動時に、前記直流回路の直流電力を交流電
    力に変換し、前記交流電源に回生する回生回路と、 前記直流回路の電圧値が基準電圧を超えている間、過電
    圧信号をオンする直流回路電圧監視部と、 前記過電圧信号がオフの場合は、外部から与えられる速
    度指令と前記電動機の速度検出値とに基づいたトルク指
    令を出力し、前記過電圧信号がオンの場合は、前記トル
    ク指令に1より小さい定数を乗じた過電圧時トルク指令
    を出力する指令演算部と、 前記指令演算部の出力信号が入力され、前記過電圧信号
    がオンしてから該過電圧信号がオフして所定時間後まで
    の期間は前記指令演算部の出力信号を平滑化した信号を
    出力し、該期間以外の間は前記指令演算部の出力信号を
    出力する指令補正部と、 を有し、前記指令補正部の出力信号により前記インバー
    タを制御することにより前記電動機の制御を行う電動機
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動機制御装置におい
    て、 前記指令補正部は、 前記過電圧信号がオンするとオンし前記過電圧信号がオ
    フしてから前記所定時間後にオフする補正制御信号を生
    成する補正制御信号生成部と、 前記指令演算部の出力信号を平滑化する平滑化部と、 前記指令演算部及び前記平滑化部の出力信号が入力さ
    れ、前記補正制御信号がオンの間は前記平滑化部の出力
    信号を選択して出力し、前記補正制御信号がオフの間は
    前記指令演算部の出力信号を選択して出力する出力選択
    部と、 を有し、前記出力選択部の出力により前記インバータを
    制御する電動機制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電動機制御装置におい
    て、 前記平滑化部は、前記過電圧時トルク指令から前記トル
    ク指令へステップ状に変化する信号を、前記過電圧時ト
    ルク指令から前記トルク指令まで前記所定時間で滑らか
    に変化する信号に変換することを特徴とする電動機制御
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011067043A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Mitsubishi Electric Corp 電気自動車の駆動制御装置
JP2011160620A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Nishishiba Electric Co Ltd 船舶用電気推進装置のインバータシステム

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