JP2011160257A - 光送信回路および光通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】通信速度の高速化を実現可能な光送信回路および光通信システムを提供する。
【解決手段】例えば、レーザダイオードLD1と、LD1の温度や光出力パワーを検出し、制御信号S_CLToを出力する温度・光検出回路ブロックPTDET_BKと、LD1を駆動するレーザドライバ回路LDV1aと、その前段に位置するプリドライバ回路PDV1aとを備える。PDV1aは、可変増幅回路VAMPpと、その出力に結合する可変オフセット回路VOFを備え、このVOFによるオフセット量がS_CLToに応じて制御される。このVOFによるオフセット量によって、LD1における光出力パワーの非線形特性を補償する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光送信回路、および光送信回路と光受信回路を含んだ光通信システムに関し、特にレーザダイオードを用いて数十Gbpsを超える光通信を行う光送信回路および光通信システムに適用して有効な技術に関する。
例えば、特許文献1には、レーザ特性の変化によるレーザ出力光の消光比変動を抑制する光送信回路が記載されている。具体的には、レーザダイオードからの光出力をフォトダイオードで検出し、フォトダイオード出力の直流成分に応じてレーザダイオードのバイアス電流を変更する回路と、フォトダイオード出力の最大値と最小値の差分を検出し、その差分が一定となるように可変利得増幅器(レーザダイオードの駆動回路)の利得を制御する回路を備える。これによって、レーザダイオードの閾値電流に生じる温度変動と、レーザ駆動電流に対する出力光パワーの傾きに生じる温度変動とを補償する。
特開2003−298181号公報
近年、通信速度の高速化に伴い、光通信装置の通信速度は10Gbpsから25Gbps、40Gbps等へと遷移し、伝送波形の品質向上が益々重要となってきている。伝送波形の品質を劣化させる要因として、光通信の送信素子となるレーザダイオードの温度特性が挙げられる。図16は、レーザダイオード(LD)における光出力パワーの温度特性の一例を示す説明図である。図16に示すように、レーザダイオード(LD)は、光出力を行うのに必要な最小駆動電流となる閾値電流(Ith)が高温になるほど増大し、また、LD駆動電流に対する光出力パワー(P)の傾きが高温になるほど低下する。
そこで、温度に関わらず同一の光出力パワーを保つためには、図16に示されるように、LD駆動電流に対する光出力パワーの傾きが線形となる動作範囲(Pmin〜Pmax)を用い、かつ、例えば特許文献1に記載されているように、閾値電流に生じる温度変動ならびに光出力パワーの傾きに生じる温度変動を補償すればよい。しかしながら、本発明者等の検討によって、通信速度の高速化が更に進むと、仮にこのような補償を行ったとしても十分な波形品質の実現が困難となることが見出された。
図17は、レーザダイオード(LD)における緩和振動周波数の温度特性の一例を示す説明図である。緩和振動とは、半導体レーザにパルス状の電流を注入した時に光出力が振動する現象であり、その時の周波数が緩和振動周波数と呼ばれる。緩和振動周波数の値は、LDのデバイス構造によって定まり、この周波数以上では応答特性が急激に低下するため、LDが動作可能な上限周波数は、この緩和振動周波数に基づいて定められる。図17には、LDの駆動電流(ここでは、バイアス電流Ibと閾値電流Ithを用いて√(Ib−Ith)で表す)に対する緩和振動周波数の特性ならびにその特性の温度依存性が示されている。図17に示されるように、一定の緩和振動周波数を保つためには、高温になるほどバイアス電流Ibを増大させる必要性がある。
このようにバイアス電流を増大させると、図18に示すような問題が生じる。図18は、レーザダイオード(LD)における光出力パワーの温度特性ならびに高温時の光出力波形(アイパターン)の一例を示す説明図である。図18に示すように、LD駆動電流に対する光出力パワーの特性は、LD駆動電流が大きくなるほど非線形(傾きが低下)となり、また、高温になるほどその非線形特性がLD駆動電流の少ない箇所で現れる。したがって、緩和振動周波数向上のためLD駆動電流のバイアス電流Ibを増大させると、光出力パワーの動作範囲(Pmin〜Pmax)を前述した非線形領域に設定する必要性が生じ、この必要性は高温になるほど高くなる。
この場合、例えば高温動作時において、LD駆動電流をバイアス電流Ib(ht)を中心として均等な幅で増減させると、LDからの光出力波形(アイパターン)は、Ib(ht)に対応する中間光出力パワーPmidを基準として高パワー側の振幅HPが低パワー側の振幅LPよりもΔPだけ小さくなる。その結果、アイパターンのクロス点が振幅の中心位置からズレてしまうため、アイの大きさが小さくなり、十分な波形品質が得られなくなる。
本発明は、このようなことを鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、通信速度の高速化を実現可能な光送信回路および光通信システムを提供することにある。本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態のよる光送信回路は、レーザダイオードと、バイアス電流源と、ドライバ回路と、検出回路ブロックと、第1補償手段とを有するものとなっている。バイアス電流源は、レーザダイオードにバイアス電流を供給し、ドライバ回路は、当該バイアス電流に第1駆動電流を加算することでレーザダイオードを高光出力パワーで発光させ、当該バイアス電流から第2駆動電流を減算することでレーザダイオードを低光出力パワーで発光させる。検出回路ブロックは、レーザダイオードの温度を検出する温度検出回路を含み、この温度検出回路の検出結果と前述したバイアス電流の大きさに基づいて値が変動する第1制御信号を出力する。第1補償手段は、第1駆動電流の大きさと第2駆動電流の大きさとの差分を第1制御信号の値に応じて設定する。
このように、レーザダイオードの温度とバイアス電流の大きさに基づいて、レーザダイオードの高光出力パワー側の駆動電流と低光出力パワー側の駆動電流とに差を持たせることで、レーザダイオードの光出力パワー特性が非線形となる領域を用いる場合であっても、レーザダイオードからの光出力のアイパターンを良質に保つことが可能となる。すなわち、バイアス電流を大きくすれば緩和信号周波数を高くできるが、その一方で高温になるほど光出力パワー特性が非線形となり、アイパターンに歪みが生じる。そこで、このアイパターンに歪みを前述した第1補償手段で補償することで、結果的に、通信速度の高速化が実現可能となる。
また、本実施の形態のよる光送信回路は、前述した第1補償手段によってアイパターンの歪みを解消する代わりに、レーザダイオードの高光出力パワーと低光出力パワーとの間の振幅を小さくすることでアイパターンの歪みを解消するものとなっている。すなわち、振幅を小さくすることで、光出力パワー特性が等価的に線形領域とみなせるため、これによってアイパターンの歪みが解消できる。この方式は、比較的、近距離での通信を行う際に有益な方式であり、通信速度の高速化に加えて、振幅が小さいことから消費電力の低減も図れる。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、通信速度の高速化が実現可能となる。
本発明の実施の形態1による光通信システムにおいて、その概略構成の一例を示すブロック図である。 図1の送信回路ブロックにおいて、レーザダイオードからの光出力パワーを均一に保つための各種補償内容を説明する概念図である。 図1の光通信システムにおける送信回路ブロックの詳細を示すものであり、(a)、(b)は、それぞれ異なる構成例を示すブロック図である。 図3(a)の送信回路ブロックの変形例を示すブロック図である。 図3(a)、(b)の送信回路ブロックにおいて、プリドライバ回路の主要な動作概念を示した図である。 図3(a)の送信回路ブロックにおいて、その詳細な構成例を示す回路ブロック図である。 図6の送信回路ブロックにおいて、その主要な動作例を示す波形図である。 本発明の実施の形態2による光送信回路において、光出力パワーの非線形特性を補償するための動作概念を示す図である。 本発明の実施の形態2による光送信回路において、図1の光通信システムにおける送信回路ブロックの詳細を示すものであり、(a)、(b)は、それぞれ異なる構成例を示すブロック図である。 図9(b)の送信回路ブロックにおいて、その詳細な構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態3による光通信システムにおいて、その主要部の構成例を示すブロック図である。 図11の受信回路ブロックにおけるアイパターンモニタ回路の構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態4による光通信システムにおいて、その動作内容の一例を表す概念図である。 図13の通信方式を用いた場合における光通信システムの主要部の構成例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施の形態5による光通信システムにおいて、その主要部の構成例を示す回路ブロック図である。 レーザダイオードにおける光出力パワーの温度特性の一例を示す説明図である。 レーザダイオードにおける緩和振動周波数の温度特性の一例を示す説明図である。 レーザダイオードにおける光出力パワーの温度特性ならびに高温時の光出力波形(アイパターン)の一例を示す説明図である。 図3(a)および図6の変形例を示すブロック図である。 図4の送信回路ブロックにおいて、そのレーザドライバ回路の構成例を示す回路図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態の各機能ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような半導体基板上に形成される。なお、実施の形態では、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)の一例としてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)(MOSトランジスタと略す)を用いるが、ゲート絶縁膜として非酸化膜を除外するものではない。図面にはMOSトランジスタの基板電位の接続は特に明記していないが、MOSトランジスタが正常動作可能な範囲であれば、その接続方法は特に限定しない。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による光通信システムにおいて、その概略構成の一例を示すブロック図である。図1に示す光通信システムSYSは、例えば、ディジタル信号処理回路LOG_TX,LOG_RXと、フィードフォワードイコライザ回路FFEと、クロックデータリカバリ回路CDRと、送信回路ブロックTX_BKと、受信回路ブロックRX_BKと、光伝送ケーブル(光ファイバ等)OF_TX,OF_RXを含んで構成される。
LOG_TXは、所望の送信データ信号をFFEを介してTX_BKに出力する。TX_BKは、この送信データ信号に応じた光信号を生成し、この光信号をOF_TXを介して他の光通信装置(図示せず)のRX_BKに向けて送信する。FFEは、例えばOF_TX等で生じ得るシンボル間干渉(ISI)等を補償するための所謂波形等化(波形成形)を行う回路である。一方、他の光通信装置(図示せず)のTX_BKによって生成された光信号は、OF_RXを介して伝送される。この光信号は、RX_BKによって受信され、RX_BKは、この光信号に応じた受信信号を生成し、CDRに出力する。CDRは、この受信信号からクロック信号および受信データ信号を再生し、LOG_RXに出力する。LOG_RXは、このクロック信号および受信データ信号を受けて所望の処理を行う。
TX_BKは、FFEの出力信号を増幅するプリドライバ回路PDVと、PDVの出力に応じた駆動電流を生成するレーザドライバ回路LDVと、LDVからの駆動電流に応じた光信号を生成し、OF_TXに送信するレーザダイオードLDを備えている。一方、RX_BKは、OF_RXからの光信号に応じた電流信号を生成するフォトダイオードPDと、この電流信号を増幅ならびに電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプ回路TIAと、TIAの出力を更に増幅し、CDRに出力するポストアンプ回路PAMPを備えている。
このような光通信システムSYSでは、光伝送ケーブルOF_TX,OF_RXを介して行われるデータの通信速度が数十Gbps(例えば25Gbps)以上に達している。これに対応するためには、図17等で述べたように、LDの緩和振動周波数を向上させる必要があるが、LDの構造的な改良による周波数向上のみでは通信速度の高速化に十分に対応できない恐れがあり、バイアス電流の増加が必要とされてくる。この場合、図18に示したように、特に高温時におけるアイパターンの歪みが懸念される。RX_BKのPDが出力する電流信号は例えば数百μAといった非常に小さいオーダーであるため、アイパターンが歪むとTIAが誤動作する可能性が高くなる。また、高速化が進むにつれてTX_BK自体の発熱も生じ易く、アイパターンの歪みがより懸念される。そこで、後述する各種方式を用いることが有益となる。
図2は、図1の送信回路ブロックTX_BKにおいて、レーザダイオードLDからの光出力パワーを均一に保つための各種補償内容を説明する概念図である。図2では、LDの緩和振動周波数を向上させるためLDのバイアス電流Ibを増大させたことに伴い、高温時においてLD駆動電流に対する光出力パワーの傾きが非線形となる領域を用いる場合を想定している。ここで、温度に依らず、LDを、中間光出力パワーPmidを基準としてΔPacだけ高い最大光出力パワーPmaxと、ΔPacだけ低い最小光出力パワーPminの間で遷移させる場合を考える。すなわち、温度に依らず、一定の振幅を持ち、かつその振幅の中心位置がアイパターンのクロス点となる光出力パワーを得ることを考える。このためには、次の3個を対象とした補償が必要となる。
第1の補償対象は、Pmidに対応する低温時のLDのバイアス電流Ib(lt)とPmidに対応する高温時のLDのバイアス電流Ib(ht)との差分(ΔIb)である。第2の補償対象は、ΔPacを得るのに必要な低温時のLD駆動電流(Iac(lt))と高温時のLD駆動電流(Iac1(ht))との差分である。第3の補償対象は、高温時において、Pmidを基準としてΔPacだけ低い光出力パワーを得るのに必要なLD駆動電流(Iac1(ht))とΔPacだけ高い光出力パワーを得るのに必要なLD駆動電流(Iac2(ht))との差分である。
図3は、図1の光通信システムにおける送信回路ブロックTX_BKの詳細を示すものであり、(a)、(b)は、それぞれ異なる構成例を示すブロック図である。図3(a)に示す送信回路ブロック(光送信回路)TX_BK1aは、プリドライバ回路PDV1aと、レーザドライバ回路LDV1aと、レーザダイオードLD1と、温度・光検出回路ブロックPTDET_BKを備えている。LDV1aは、入力電圧信号に応じた充電電流Iac1または放電電流Iac2を出力するドライバ回路DRVと、このDRVの出力ノードと接地電源電圧GNDの間に設けられ、バイアス電流Ibを生成する可変電流源ISb1とを備えている。LD1は、アノードが電源電圧VCCに、カソードがDRVの出力ノードにそれぞれ接続され、(Ib−Iac1)または(Ib+Iac2)を駆動電流として光信号を出力する。この光信号は、光伝送ケーブルOF_TXに送出されると共に、PTDET_BKにも送出される。
PTDET_BKは、光検出センサおよび温度センサを含み、LD1からの光信号のパワーおよびLD1の温度を検出する。そして、これらの検出結果に基づいて3種類の制御信号S_CTLb,S_CTLg,S_CTLoを生成する。S_CTLbは、光検出センサの検出結果に応じて変動し、前述した可変電流源ISb1のバイアス電流Ibの値を制御する。すなわち、S_CTLbは、光信号のパワーを一定に保つようにIbの値を制御し、これによって図2で述べた第1の補償対象(ΔIb)の補償を実現する。
プリドライバ回路PDV1aは、差動入力を受けて差動出力を行う可変増幅回路VAMPpと、この差動対の間にオフセットを加える可変オフセット回路VOFを備えている。PDV1aからの差動出力は、前述したドライバ回路DRVの入力となる。なお、ここでは、VOFをVAMPpの出力側に設けているが入力側に設けることも可能である。ここで、VAMPpの利得は、前述した制御信号S_CTLgによって制御される。S_CTLgは、温度センサの検出結果に応じて変動する。すなわち、S_CTLgは、低温時においてはVAMPpの利得を小さくすることでDRVを介した交流電流信号Iacの大きさを小さくし、高温時においてはVAMPpの利得を大きくすることでDRVを介したIacの大きさを大きくする。これによって、図2で述べた第2の補償対象(Iac(lt)とIac1(ht)の差分)の補償を実現する。
また、可変オフセット回路VOFは、前述した制御信号S_CTLoによって制御される。S_CTLoは、光検出センサの検出結果と温度センサの検出結果に応じて変動する。すなわち、S_CTLoは、高温時において、例えばドライバ回路DRVに向けたハイレベル側の入力振幅がロウレベル側の入力振幅よりも大きくなるようにVOFのオフセット電圧を制御し、DRVを介した放電電流(Iac2)が充電電流(Iac1)よりも大きくなるように制御する。これによって図2で述べた第3の補償対象(Iac1(ht)とIac2(ht)の差分)の補償を実現する。
図3(b)に示す送信回路ブロック(光送信回路)TX_BK1bは、図3(a)に示した送信回路ブロックTX_BK1aと比較して、TX_BK1aのプリドライバ回路PDV1aがプリドライバ回路PDV1bに置き換わり、TX_BK1aのレーザドライバ回路LDV1aがレーザドライバ回路LDV1bに置き換わった構成となっている。PDV1bは、PDV1aにおける可変増幅回路VAMPpが増幅回路AMPpに置き換わった構成となっており、LDV1bは、LDV1aにおけるドライバ回路DRVが可変ドライバ回路VDRVに置き換わった構成となっている。ここで、温度・光検出回路ブロックPTDET_BKからの制御信号S_CTLgは、VAMPpの代わりにVDRVに入力される。すなわち、前述したTX_BK1aは、レーザドライバ回路内のドライバ回路の入力振幅を変えることで出力振幅を変える構成であったが、TX_BK1bは、ドライバ回路の入力振幅を変えずに出力振幅を変える構成となっている。
図4は、図3(a)の送信回路ブロックTX_BK1aの変形例を示すブロック図である。図4に示す送信回路ブロックTX_BK1a’は、図3(a)の送信回路ブロックTX_BK1aと比較して、レーザドライバ回路LDV1a’およびレーザダイオードLD1’の構成が異なっている。LDV1a’では、ドライバ回路DRVの出力ノードと電源電圧VCCの間に可変電流源ISb1’が設けられ、LD1’は、アノードがDRVの出力ノードに、カソードが接地電源電圧GNDにそれぞれ接続される。また、この極性の違いに伴い、ドライバ回路DRVからは、図3(a)とは反対に充電電流(Iac2)と放電電流(Iac1)が生成される。図4の構成例と図3(a)の構成例は、レーザダイオードの仕様に応じて適宜使い分けられる。
図5は、図3(a)、(b)の送信回路ブロックTX_BKにおいて、プリドライバ回路PDVの主要な動作概念を示した図である。まず、図18で述べたように、高温時において高光出力パワーを得る際にバイアス電流Ibに対して加える放電電流(Iac2)と低光出力パワーを得る際にIbから減算する充電電流(Iac1)とを等しくした場合、Iac2側の電流値が不足するため、光出力パワーを縦軸としたアイパターンのクロス点は中心からプラス側にシフトする(図5の高温特性)。そこで、高温時における図18の特性を仮想的に線形特性とみなして、この仮想条件の下で、前述したプラス側のシフト量と等しい分だけクロス点がマイナス側にシフトしたようなアイパターン(図5の補正特性)を生成すべく、レーザダイオードを駆動する。具体的には、前述したIac2側の電流値の不足分を補い、Iac1<Iac2となるようにオフセットを加えてレーザダイオードを駆動する。そうすると、前述した高温時のプラス側のシフト量と仮想的に補正したマイナス側のシフト量とが相殺され、結果的に、アイパターンのクロス点が中心に設定される。これによって、アイが拡大し、波形品質の向上が図れる。
図6は、図3(a)の送信回路ブロックTX_BK1aにおいて、その詳細な構成例を示す回路ブロック図である。図6において、プリドライバ回路PDV1aに含まれる可変増幅回路VAMPpは、差動対となるNMOSトランジスタMNp,MNnと、そのテール電流源となる電流源ISdと、差動負荷となる抵抗Rp,Rnを備えている。MNp,MNnは、ソースが共通に接続され、MNpは、ゲートが正極入力ノードPIに、ドレインが負極出力ノードNOにそれぞれ接続され、MNnは、ゲートが負極入力ノードNIに、ドレインが正極出力ノードPOにそれぞれ接続される。ISdは、MNp,MNnのソースと接地電源電圧GNDの間に接続される。Rp,Rnは、一端が共通に電源電圧VCCに接続され、Rpの他端はNOに接続され、Rnの他端はPOに接続される。また、PDV1aに含まれる可変オフセット回路VOFは、負極出力ノードNOとGNDの間に接続され、電流Inを流す可変電流源ISnと、正極出力ノードPOとGNDの間に接続され、電流Ipを流す可変電流源ISpを備えている。
また、図6において、温度・光検出回路ブロックPTDET_BK1は、光検出センサとなるフォトダイオードPD1と、ロウパスフィルタLPFと、エラーアンプ回路EAと、サーミスタ等の温度センサTSENと、オフセット電圧変換テーブルTBLoと、ゲイン制御変換テーブルTBLgを備えている。PD1は、レーザダイオードLD1からの光信号に応じた電流信号を出力する。LPFは、この電流信号を電圧信号に変換すると共に平滑化する。すなわち、LPFからは、LD1の平均光出力パワーに対応する電圧が出力される。EAは、このLPFからの出力電圧と、予め設定した参照電圧Vrefとの差分を増幅し、制御信号S_CTLbを生成する。Vrefは、図2の中間光出力パワーPmidを予め設定するための電圧値であり、EAは、S_CTLbを介して、LPFの出力電圧(すなわち平均光出力パワー)がVref(すなわち予め定めたPmid)に収束するように、バイアス電流Ibの大きさを制御する。これによって、図2で述べた第1の補償対象の補償が行われる。
TSENは、LD1の温度を検出する。TBLgは、TSENの検出結果を受けてそれに応じた制御信号S_CTLgを可変増幅回路VAMPpに出力する。VAMPpは、S_CTLgに応じて、例えば、RpとRnの大きさを可変にしたり、またはISdの電流値を可変にする等で利得を変更する。TBLgは、LD1の温度が高くなるにつれてVAMPpの利得が大きくするようなS_CTLgを出力し、これによって図2で述べた第2の補償対象の補償を行う。TBLoは、LPFの出力電圧(等価的に参照電圧Vrefやバイアス電流Ibであってもよい)とTSENの検出結果を受けてそれに応じた制御信号S_CTLoを可変オフセット回路VOFに出力する。VOFは、S_CTLoに応じて、LPFの出力電圧(等価的にVrefまたはIb)が大きくなるほどオフセット量(すなわち電流Inと電流Ipの差分)を増大させ、かつ高温になるほどオフセット量を増大させる。これによって、図2で述べた第3の補償対象の補償が行われる。
なお、各テーブル(TBLg,TBLo)は、例えば、ロジック演算回路、メモリ回路、アナログ・ディジタル変換回路、ディジタル・アナログ変換回路等といった汎用的な回路を適宜組み合わせることで、様々の方式で実現可能である。例えば、単純にメモリ回路内に入力データと各入力データに対応する出力データを保持して変換を行う方式や、予め入出力間の変換式を定義して、入力データに対する出力データをロジック演算回路等で演算する方式などが挙げられる。また場合によっては、アナログ入力を受け、その大きさに応じて重み付けを行い、重み付けがなされたアナログ出力を生成する専用のアナログ回路等で実現してもよい。
図7は、図6の送信回路ブロックTX_BK1aにおいて、その主要な動作例を示す波形図である。図7においては、図6の可変オフセット回路VOFに伴う動作例が示されている。図7に示すように、まず、図6の可変増幅回路VAMPpの差動入力ノードPI,NIにハイレベル側の電圧振幅とロウレベル側の電圧振幅が等しい信号が入力された場合を想定する。ここで、図6のVOFにおいて、制御信号S_CTLoに伴い例えばInがIpよりもΔIだけ大きくなるように制御された場合、正極出力ノードPOの中心電圧レベルが負極出力ノードNOの中心電圧レベルよりもΔI×Rpだけ上昇した状態で定常的な波形遷移が行われる。その結果、図7に示すように、POを基準としたハイレベル側の差動電圧振幅がロウレベル側の差動電圧振幅よりも大きくなり、これを受けて、図6のドライバ回路DRVは、充電電流(Iac1)よりも大きい放電電流(Iac2)を用いてレーザダイオードLD1を駆動する。
以上のように、本実施の形態1による光送信回路および光通信システムを用いることで、代表的には、緩和振動周波数を向上させるためレーザダイオードのバイアス電流を増大させた場合、更には温度が変動した場合にも良好な光出力パワーの波形品質を確保できるため、通信速度の高速化が実現可能となる。
(実施の形態2)
前述した実施の形態1では、可変オフセット回路VOFによるオフセット電圧の調整によって高温時等における光出力パワーの非線形特性を補償したが、本実施の形態2では、これとは異なる方式を用いて同様の補償を行う。図8は、本発明の実施の形態2による光送信回路において、光出力パワーの非線形特性を補償するための動作概念を示す図である。図5でも述べたように、高温時等で非線形領域を用いる場合には、バイアス電流Ibに対する放電電流(Iac2)が充電電流(Iac1)と比較して不足するため、光出力パワーを縦軸としたアイパターンのクロス点は中心からプラス側にシフトする(図8の高温特性)。
そこで、高温時等における光出力パワーの特性を仮想的に線形特性とみなして、この仮想条件の下で、前述したアイパターン(図8の高温特性)を縦軸方向の中心軸を基準として上下対象にしたようなアイパターン(図8の補正特性)を生成すべく、レーザダイオードを駆動する。具体的には、波形等化による波形形状の加工によって、このような仮想的なアイパターンを生成する。そうすると、図8の高温特性に示すアイパターンと図8の補正特性に示すアイパターンとが相殺され、結果的に、アイパターンのクロス点が中心に設定される。これによって、アイが拡大し、波形品質の向上が図れる。
図9は、本発明の実施の形態2による光送信回路において、図1の光通信システムにおける送信回路ブロックTX_BKの詳細を示すものであり、(a)、(b)は、それぞれ異なる構成例を示すブロック図である。図9(a)に示す送信回路ブロック(光送信回路)TX_BK2aは、プリドライバ回路PDV2aと、レーザドライバ回路LDV1aと、レーザダイオードLD1と、温度・光検出回路ブロックPTDET_BKを備えている。図9(a)のTX_BK2aは、図3(a)の送信回路ブロックTX_BK1aと比較して、TX_BK1aのプリドライバ回路PDV1aがTX_BK2aのプリドライバ回路PDV2aに置き換わった構成となっている。また、これに伴い、PTDET_BKは、図3(a)の場合と異なりPDV2aに向けて制御信号S_CTLeを出力する構成となっている。これら以外の構成に関しては図3(a)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
PDV2aは、例えば、複数の可変増幅回路および複数の可変遅延回路を組み合わせて構成した波形等化回路となっている。制御信号S_CLLeは、各可変増幅回路および可変遅延回路の可変量を制御し、これによって、PDV2aは、所定の波形形状を備えた出力波形を生成する。例えば、前述した図8の補正特性に対応するような波形形状を生成することで、図2で述べた第3の補償対象の補償が行える。更に、PDV2aは、この波形形状の全体的な振幅の大きさをS_CTLeに応じて変更する。これによって、図2で述べた第2の補償対象の補償が行える。
一方、図9(b)に示す送信回路ブロック(光送信回路)TX_BK2bは、プリドライバ回路PDV2bと、レーザドライバ回路LDV1bと、レーザダイオードLD1と、温度・光検出回路ブロックPTDET_BKを備えている。図9(b)のTX_BK2bは、図3(b)の送信回路ブロックTX_BK1bと比較して、TX_BK1bのプリドライバ回路PDV1bがTX_BK2bのプリドライバ回路PDV2bに置き換わった構成となっている。また、これに伴い、PTDET_BKは、図3(b)の場合と異なりPDV2bに向けて制御信号S_CTLeを出力する構成となっている。これら以外の構成に関しては図3(b)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
PDV2bは、図9(a)のPDV2aと同様に、例えば、複数の可変増幅回路および複数の可変遅延回路を組み合わせて構成した波形等化回路となっている。制御信号S_CTLeは、各可変増幅回路および可変遅延回路の可変量を制御し、これによって、PDV2bは、所定の波形形状を備えた出力波形を生成する。例えば、前述した図8の補正特性に対応するような波形形状を生成することで、図2で述べた第3の補償対象の補償が行える。ただし、図9(a)の場合と異なり、第2の補償対象の補償は、レーザドライバ回路LDV1bで行われる。なお、図9(a)、(b)におけるレーザダイオードLD1とレーザドライバ回路LDV1a,LDV1bとの接続関係は、図4に示したように適宜変更することも可能である。
図10は、図9(b)の送信回路ブロックTX_BK2bにおいて、その詳細な構成例を示す回路ブロック図である。図10において、プリドライバ回路PDV2bは、例えば、3個の可変増幅回路VAMP1〜VAMP3と、2個の可変遅延回路VDLY1,VDLY2と、加算回路ADDを備えている。VDLY1はPDV2bへの入力信号を遅延させ、VDLY2はVDLY1の出力信号を遅延させる。VAMP1はPDV2bへの入力信号を増幅し、VAMP2はVDLY1の出力信号を増幅し、VAMP3はVDLY2の出力信号を増幅する。ADDは、VAMP1〜VAMP3の出力信号を加算し、レーザドライバ回路LDV1bに出力する。
また、図10において、温度・光検出回路ブロックPTDET_BK2は、光検出センサとなるフォトダイオードPD1と、ロウパスフィルタLPFと、エラーアンプ回路EAと、サーミスタ等の温度センサTSENと、波形等化制御信号変換テーブルTBLeと、ゲイン制御変換テーブルTBLgを備えている。すなわち、図10のPTDET_BK2は、図6の温度・光検出回路ブロックPTDET_BK1と比較して、PTDET_BK1のオフセット電圧変換テーブルTBLoがPTDET_BK2のTBLeに置き換わった構成となっている。これ以外の構成に関しては、図6のPTDET_BK1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
TBLeは、LPFの出力電圧(等価的にVrefまたはIb)とTSENの検出結果を受けてそれに応じた制御信号S_CTLeをPDV2bに出力する。PDV2bは、S_CTLeを受けて、VAMP1〜VAMP3の利得を個別に設定し、VDLY1,VDLY2の遅延量を個別に設定することで、図8の補正特性に対応する出力波形形状を作り出す。TBLeには、LPFの出力電圧(等価的にVrefまたはIb)およびTSENの検出結果と、VAMP1〜VAMP3の各利得およびVDLY1,VDLY2の各遅延量との関係が予め規定されている。これは、図6の場合と同様に、例えば汎用的な回路を適宜組み合わせること等で、様々な方式により実現可能である。
以上のように、本実施の形態2による光送信回路を用いることで、実施の形態1の場合と同様に、代表的には、通信速度の高速化が実現可能となる。なお、図5に示したオフセット方式と図8に示した波形等化方式とを比較すると、図5のオフセット方式は、1次元(縦軸方向)の調整を行うため、調整パラメータが少なく、簡素な回路構成および回路制御で実現可能となる。一方、図8の波形等化方式は、2次元(縦軸方向と横軸方向)の調整を行うため、複雑な回路構成および回路制御となるが、光出力パワーのアイパターンの形状を2次元的に調整可能になるため、よりアイを拡大することができ、更なる通信速度の高速化を図ることも可能となる。
(実施の形態3)
前述した実施の形態1,2では、高温時等における光出力パワーの非線形特性を送信回路ブロック内で補償したが、本実施の形態3では、この補償を受信回路ブロックを利用して行う。図11は、本発明の実施の形態3による光通信システムにおいて、その主要部の構成例を示すブロック図である。図11には、光信号を送信する送信回路ブロックTX_BK3と、この光信号を受信する受信回路ブロックRX_BK3およびその後段に接続されたクロックデータリカバリ回路CDRが示されている。TX_BK3は、例えば、図3(a)等と同様のレーザダイオードLD1、レーザドライバ回路LDV1a、およびプリドライバ回路PDV1aを備える。
一方、RX_BK3は、フォトダイオードPDと、トランスインピーダンスアンプ回路TIAと、ポストアンプ回路PAMPと、帰還制御回路FBCTLを備えている。PDは、電源電圧VCCとTIAの入力ノードの間に設けられ、TX_BK3からの光信号を受信し、その大きさに応じた電流信号を生成する。TIAは、増幅回路AMP1とその入力ノードと出力ノード間に設けられた電圧変換用の帰還抵抗Rfを含み、TIAの入力ノードに伝送された電流信号を電圧信号に変換する。PAMPは、TIAからの電圧信号を増幅し、クロックデータリカバリ回路CDRに出力する。
FBCTLは、CDRの入力ノードに接続されたアイパターンモニタ回路EYM、またはCDRの出力ノードに接続されたビットエラーレート検出回路BERDET、あるいはその両方を備え、これらの回路の処理結果に応じて制御信号S_CTLogを出力する。そして、TX_BK3のプリドライバ回路PDV1aは、このS_CTLogに応じて、図3(a)で述べたような可変オフセット回路VOFにおけるオフセット量や、可変増幅回路VAMPpにおける利得を制御する。すなわち、図11の構成例は、受信信号の品質を監視し、その受信信号の品質がより向上するようにTX_BK3に対して帰還制御を行うことで、前述した光出力パワーのアイパターンにおけるアイの拡大を図り、間接的に実施の形態1,2で述べたような非線形特性に伴うアイパターンの歪みを解消するものである。
図12は、図11の受信回路ブロックRX_BK3におけるアイパターンモニタ回路EYMの構成例を示す回路ブロック図である。図12に示すアイパターンモニタ回路EYMは、複数のフリップフロップ回路FF0,FF1,…,FFnと、クロック生成回路CLKGENと、判定回路JDGと、帰還信号生成回路FBGENを備えている。CLKGENは、一定の間隔で順次位相が異なったクロック信号φ0,φ1,…,φnを生成する。FF0,FF1,…,FFnは、入力信号EINを、それぞれ、φ0,φ1,…,φnでラッチする。JDGは、FF0〜FFnの出力を用いてEINのアイ幅を判定する。FBGENは、JDGの判定結果に応じた帰還信号(制御信号)S_CTL(S_CTLog)を出力する。
このような構成において、例えば、CLKGENは、EINの1周期よりも長い周期T(例えば2周期分)のクロック信号を用いて、(T/(n+1))単位で位相が異なったクロック信号φ0〜φnを生成するものとする。そうすると、EINがランダムデータであった場合、FF0〜FFnのいずれかを境界にして出力の論理レベルが反転するため、JDGは、この境界の位置によってEINのアイ幅を認識(判定)することが可能となる。FBGENは、JDGによって判定されたアイ幅を逐次監視しながら、制御信号S_CTLの値を、このEINのアイ幅を拡大させる方向に変動させる。
また、図11におけるビットエラーレート検出回路BERDETは、例えば、通信環境の初期設定時(所謂トレーニング時)に使用される。BERDETは、例えば、トレーニング期間において、送信回路ブロックTX_BK3から送信された予めデータパターンの期待値が判明している光信号を対象に、その受信結果(すなわちCDRを介した再生データ信号)を監視し、期待値との比較によってビットエラーレート(BER)を検出する。そして、制御信号S_CTLの値を、このビットエラーレートが低下する方向に変動させる。なお、EYMやBERDETにおいて、制御信号S_CTLの値を変動させる方向は、例えば、前回の変動方向に伴い結果が悪化した場合には今度は逆方向に変動させるといった具合に経験的に定められる。
以上のように、本実施の形態3による光通信システムを用いることで、代表的には、アイパターンの拡大に伴い、通信速度の高速化が実現可能となる。本実施の形態3の方式は、前述した実施の形態1,2の場合と異なり、様々な要因に伴うアイパターンの劣化を総合的に改善していく方式のため、結果的には、実施の形態1,2の方式よりも通信速度の高速化が図れることも有り得る。ただし、本実施の形態3の方式は、必ずしも図18で述べたようなアイパターンの歪みを解消できるとは限らず、また、複雑な制御が必要なため最適解が得られなかったり、場合によっては最適解を得る過程で制御が発散してしまう恐れもある。このような観点からは、実施の形態1,2で述べたような方式を用いることが望ましい。
(実施の形態4)
本実施の形態4では、実施の形態1〜3で述べたような各種補償を行わずに通信速度の高速化を実現する方式について説明する。図13は、本発明の実施の形態4による光通信システムにおいて、その動作内容の一例を表す概念図である。前述した実施の形態1〜3では、非線形領域を使用することに伴う歪みを補償することによって波形品質を向上させ、高速化を図った。しかしながら、図13に示すように、非線形領域を使用するもののその光出力パワー(レーザダイオードLDの駆動電流)の振幅(または消光比)を小さくすれば、実質的に線形領域を使用できることになる。
図13の例では、例えば、低温動作時には、レーザダイオードLDに対してバイアス電流Ib(lt)を中心に電流信号(Iac(lt))が供給され、高温動作時には、LDに対してIb(lt)よりも高いバイアス電流Ib(ht)を中心に電流信号(Iac(ht))が供給される。これに伴い、LDは、低温動作時には、平均光出力パワーPave(lt)を中心にPmin(lt)〜Pmax(lt)の振幅を持つ光信号を生成し、高温動作時には、平均光出力パワーPave(ht)を中心にPmin(ht)〜Pmax(ht)の振幅を持つ光信号を生成する。
具体的には、例えば、低温(25℃)において、Ib(lt)=24mA、Pave(lt)=7mW、(Pmax(lt)−Pmin(lt))=2mWなどであり、高温(85℃)において、Ib(ht)=53mA、Pave(ht)=11.5mW、(Pmax(ht)−Pmin(ht))=2mWなどである。比較例として、前述した図16の場合には、例えば、Pmax=10mW、Pmin=1mW、(Pmax−Pmin)=9mW等である。この場合、消光比(10×log10(Pmax/Pmin))は10dBとなる。
通常、インターネット等に代表される光ファイバ網では、長距離伝送(例えば数百km等)を前提としているため、比較的大きな光出力パワーの振幅(9mW等)と消光比(10dB等)を確保する必要がある。しかしながら、例えば、ある程度纏まって配置された装置間で近距離伝送(例えば数cm〜数十m等)による通信を行う場合には、必ずしも大きな光出力パワーの振幅および消光比を確保する必要はない。このような場合に、図13に示したような方式を用いて通信を行うことで、図18で述べたような非線形領域を用いることによるアイパターンの歪みを解消し、通信速度の高速化が図れる。さらに、光出力パワー(LD駆動電流)の振幅が小さいため、消費電力の低減が図れる。なお、図13において、低温動作時と高温動作時とで光出力パワーの平均値(Pave(lt),Pave(ht))を変えているのは、緩和振動周波数を確保しつつも、更なる消費電力の低減を図るためである。消費電力の低減は、ノイズの低減や自己発熱の抑制にも繋がるため、更なる通信速度の高速化に寄与する。
図14は、図13の通信方式を用いた場合における光通信システムの主要部の構成例を示す回路ブロック図である。図14には、ある光通信デバイスDEV1に含まれる送信回路ブロックTX_BK4と、別の光通信デバイスDEV2に含まれる受信回路ブロックRX_BK4およびクロックデータリカバリ回路CDRが示され、TX_BK4が光伝送ケーブルOFを介して送信した光信号をRX_BK4が受信する例が示されている。DEV1内のTX_BK4は、ドライバ回路DRVおよび可変電流源ISb1を含んだレーザドライバ回路LDV1aと、レーザダイオードLD1と、温度検出回路ブロックTDET_BKを備える。
DRVは、前段のフィードフォワードイコライザ回路FFE(図1参照)等からの出力を受け、それに応じた充電電流(Iac1)または放電電流(Iac2)を生成する。ISb1は、DRVの出力ノードと接地電源電圧GNDの間に設けられ、バイアス電流Ibを生成する。LD1は、電源電圧VCCとDRVの出力ノードの間に設けられ、(Ib−Iac1)または(Ib+Iac2)によって駆動される。TDET_BKは、LD1の温度を検出し、その結果に基づいてISb1におけるIbの大きさを制御する。すなわち、図13に示したようなバイアス電流Ib(lt),Ib(ht)の制御を行う。
一方、DEV2内のRX_BK4は、フォトダイオードPDと、可変電流源ISrと、トランスインピーダンスアンプ回路TIAと、直流成分検出回路DCDETと、ポストアンプ回路PAMPと、エラーアンプ回路EA2を備えている。PDは、電源電圧VCCとTIAの入力ノードの間に設けられ、光伝送ケーブルOFからの光信号を受信し、その大きさに応じた電流信号を生成する。ISrは、TIAの入力ノードとGNDの間に設けられる。TIAは、増幅回路AMP1とその入力ノードと出力ノード間に設けられた電圧変換用の帰還抵抗Rfを含み、TIAの入力ノードに伝送された電流信号を増幅すると共に電圧信号に変換する。DCDETは、例えば、ロウパスフィルタ等であり、TIAが出力した電圧信号に含まれる直流成分Vdcを検出する。PAMPは、このVdcを基準にTIAからの電圧信号を差動増幅し、クロックデータリカバリ回路CDRに出力する。例えば、TIAからの電圧信号に含まれる交流成分の大きさは、数mmV〜数十mmV等であり、PAMPは、この信号を数百mV等に増幅する。
EA2は、DCDETが検出した直流成分Vdcと予め定めた参照電圧Vref1との差分を増幅し、その結果に応じてISrの出力電流の大きさを制御する。すなわち、図13に示したように温度に応じて光信号の平均光出力パワー(Pave)を大きくすると、DCDETが検出するVdcも大きくなるが、これに応じてEA2は、ISrの出力電流を増加させる制御を行う。光信号の平均光出力パワーが増大すると、PDが生成する電流信号に含まれる直流成分の大きさも増大するため、この直流成分の増大を相殺するようにISrの出力電流を増大させることで、TIAには、PDからの電流信号に含まれる交流成分と常に一定値となるバイアス電流が入力されることになる。このようにTIAのバイアス点を安定させることで、TIAは、広帯域に渡って所定の増幅率で安定した増幅動作を行うことが可能となる。
以上のように、本実施の形態4による光通信システムを用いることで、代表的には通信速度の高速化が実現可能となる。なお、ここでは、一例として直流成分検出回路DCDET、エラーアンプ回路EA2、および可変電流源ISrによってトランスインピーダンスアンプ回路TIAにおける動作の安定化を図ったが、このような構成に限定されるものではなく、TIAのバイアス点を安定させる構成であれば適宜変更可能である。例えば、帰還抵抗Rfの一端と、増幅回路AMP1の入力ノードとの間にレベルシフト回路等を挿入し、可変電流源ISrの電流値を制御する代わりにこのレベルシフト回路のレベルシフト量を制御するような構成であってもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態5では、実施の形態4で述べた図14とは異なる構成を用いて図13の通信方式を実現する。図15は、本発明の実施の形態5による光通信システムにおいて、その主要部の構成例を示す回路ブロック図である。図15に示す光通信システムは、図14の光通信システムと比較して、送信回路ブロックの構成は同一であるが、受信回路ブロックの構成が異なっている。すなわち、ここでは、ある光通信デバイスDEV1に含まれる送信回路ブロックTX_BK4と、別の光通信デバイスDEV3に含まれる受信回路ブロックRX_BK5およびクロックデータリカバリ回路CDRが示され、TX_BK4が光伝送ケーブルOFを介して送信した光信号をRX_BK5が受信する例が示されている。
RX_BK5は、図14の受信回路ブロックRX_BK4と同様のフォトダイオードPD、可変電流源ISr、トランスインピーダンスアンプ回路TIAおよびポストアンプ回路PAMPに加えて、帰還制御回路FBCTL2を備えている。すなわち、RX_BK4におけるエラーアンプ回路EAがRX_BK5におけるFBCTL2に置き換わった構成となっている。FBCTL2は、CDRの入力ノードに接続されたアイパターンモニタ回路EYM、またはCDRの出力ノードに接続されたビットエラーレート検出回路BERDET、あるいはその両方を備え、これらの回路の処理結果に応じて制御信号S_CTLrを出力する。そして、可変電流源ISrは、このS_CTLrに応じて、PDに供給するバイアス電流量を制御する。
FBCTL2の構成および動作は、実施の形態3の図11および図12で述べた帰還制御回路FBCTLと同様である。すなわち、FBCTL2は、受信信号の品質を監視し、その受信信号の品質がより向上するように可変電流源ISrに対して帰還制御を行うことで、結果的に、図14で述べたようなトランスインピーダンスアンプ回路TIAのバイアス点の安定化等を図るものである。
以上のように、本実施の形態5による光通信システムを用いることで、代表的には、実施の形態4の場合と同様に、通信速度の高速化が実現可能となる。ただし、実施の形態3の場合ほどではないが、これと同様の理由で若干制御が複雑となる恐れがあるため、この観点からは、前述した実施の形態4の方式を用いる方が望ましい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、実施の形態1の図3、図6等では、プリドライバ回路内の差動増幅回路に対してオフセットを加える構成例を示したが、図19に示すように、差動増幅回路に限らず、シングル型の増幅回路に対してオフセットを加えるような構成とすることも可能である。図19の例では、プリドライバ回路PDV1cが、シングル型の可変増幅回路VAMPp’と、その出力に接続されたオフセット調整用の可変電流源ISn’を備えている。例えば、ISn’がΔIの充電電流を出力すると、ドライバ回路DRVに対する充電電流がΔIだけ増加し、放電電流がΔIだけ減少する。これによって、オフセット電圧が加えられる。
また、前述した実施の形態1、2では、例えば、図20に示すようなレーザドライバ回路を用いるものとし、プリドライバ回路の出力波形を調整することで非線形領域の使用に伴う補償を行った。図20は、図4の送信回路ブロックTX_BK1a’において、そのレーザドライバ回路LDV1a’の構成例を示す回路図である。図20に示すLDV1a’は、例えば、NMOSトランジスタMN1〜MN4と、PMOSトランジスタMP1,MP2と、電流源ISbを備えている。MN1,MN2は、それぞれ差動入力対となり、その共通ソースノードにISbが接続される。MN3,MN4は、ゲートに共通の固定電圧が印加され、ソースがMN1,MN2のドレインにそれぞれ接続される。MP1,MP2は、ゲートに共通の固定電圧が印加され、ドレインがMN3,MN4のドレインにそれぞれ接続される。そして、MP2,MN4のドレインとGNDの間にレーザダイオードLD1’が接続される。
ここで、例えば、MN1のゲートに‘H’レベル(MN2のゲートに‘L’レベル)を印加すると、レーザダイオードLD1’の駆動電流が増加し、MN1のゲートに‘L’レベル(MN2のゲートに‘H’レベル)を印加すると、LD1’の駆動電流が減少する。図7に示したように、この駆動電流を増加させる際にMN1,MN2のゲート間に印加する電圧振幅を、駆動電流を減少させる際の電圧振幅よりも大きくすることで非線形領域の使用に伴う補償が実現可能となる。このような所謂CML(Current Mode Logic)方式のレーザドライバ回路を用いることでLD1’を高速に駆動することができ、更に、ゲート接地となるMN3,MN4を加えることで更なる高速化が図れる。
この図20に示すようなレーザドライバ回路を用いる場合には、その入力となるプリドライバ回路の出力波形を調整すればよいが、レーザドライバ回路の回路構成によってはレーザドライバ回路自体を制御することで非線形領域の使用に伴う補償を行うことも可能である。例えば、レーザドライバ回路LDV内のドライバ回路DRV自体に充電電流設定用の可変電流源と放電電流設定用の可変電流源とが備わっているような場合には、2個の可変電流源を制御信号S_CTLoによって制御し、各電流値に差を持たせればよい。
本実施の形態による光送信回路および光通信システムは、光ファイバによるインターネットシステムを代表に、レーザダイオードを用いて光通信を行う製品全般に対して広く適用可能である。
SYS 光通信システム
LOG ディジタル信号処理回路
TX_BK 送信回路ブロック
RX_BK 受信回路ブロック
PDV プリドライバ回路
LDV レーザドライバ回路
LD レーザダイオード
OF 光伝送ケーブル
FFE フィードフォワードイコライザ回路
CDR クロックデータリカバリ回路
IS 電流源
DRV ドライバ回路
VAMP 可変増幅回路
VOF 可変オフセット回路
S_CTL 制御信号
PTDET_BK 温度・光検出回路ブロック
AMP 増幅回路
VDRV 可変ドライバ回路
R 抵抗
NI,PI 入力ノード
NO,PO 出力ノード
MN NMOSトランジスタ
MP PMOSトランジスタ
EA エラーアンプ回路
PD フォトダイオード
LPF ロウパスフィルタ
TBL 変換テーブル
TSEN 温度センサ
VDLY 可変遅延回路
ADD 加算回路
PAMP ポストアンプ回路
FBCTL 帰還制御回路
EYM アイパターンモニタ回路
BERDET ビットエラーレート検出回路
FF フリップフロップ回路
CLKGEN クロック生成回路
JDG 判定回路
FBGEN 帰還信号生成回路
TDET_BK 温度検出回路ブロック
DCDET 直流成分検出回路

Claims (12)

  1. 高光出力パワーと低光出力パワーの間を遷移しながら発光するレーザダイオードと、
    前記レーザダイオードにバイアス電流を供給するバイアス電流源と、
    前記バイアス電流に第1駆動電流を加算することで前記レーザダイオードを前記高光出力パワーで発光させ、前記バイアス電流から第2駆動電流を減算することで前記レーザダイオードを前記低光出力パワーで発光させるドライバ回路と、
    前記レーザダイオードの温度を検出する温度検出回路を含み、前記温度検出回路の検出結果と前記バイアス電流の大きさに基づいて値が変動する第1制御信号を出力する検出回路ブロックと、
    前記第1駆動電流の大きさと前記第2駆動電流の大きさとの差分を前記第1制御信号の値に応じて設定する第1補償手段とを有することを特徴とする光送信回路。
  2. 請求項1記載の光送信回路において、
    更に、出力ノードが前記ドライバ回路の入力ノードに接続された第1プリドライバ回路を備え、
    前記第1補償手段は、前記第1プリドライバ回路の出力信号に前記第1制御信号に応じた量のオフセットを付加することで実現されることを特徴とする光送信回路。
  3. 請求項2記載の光送信回路において、
    前記検出回路ブロックは、更に、前記レーザダイオードからの光出力パワーの平均的な大きさを検出する光検出回路を備え、前記光検出回路の検出値と予め定めた設定値との差分に応じて値が変動する第2制御信号を出力し、
    前記光送信回路は、更に、前記バイアス電流源からの前記バイアス電流の大きさを前記第2制御信号の値に応じて設定する第2補償手段を有することを特徴とする光送信回路。
  4. 請求項3記載の光送信回路において、
    前記検出回路ブロックは、前記温度検出回路の検出結果に基づいて値が変動する第3制御信号を出力し、
    前記光送信回路は、更に、前記ドライバ回路の利得または前記第1プリドライバ回路の利得を前記第3制御信号の値に応じて設定する第3補償手段を有することを特徴とする光送信回路。
  5. 請求項1記載の光送信回路において、
    更に、出力ノードが前記ドライバ回路の入力ノードに接続された第2プリドライバ回路を備え、
    前記第1補償手段は、前記第2プリドライバ回路を波形等化回路で構成し、この波形等化に伴う各種制御パラメータを前記第1制御信号に応じて設定することで実現されることを特徴とする光送信回路。
  6. 請求項5記載の光送信回路において、
    前記検出回路ブロックは、更に、前記レーザダイオードからの光出力パワーの平均的な大きさを検出する光検出回路を備え、前記光検出回路の検出値と予め定めた設定値との差分に応じて値が変動する第2制御信号を出力し、
    前記光送信回路は、更に、前記バイアス電流源からの前記バイアス電流の大きさを前記第2制御信号の値に応じて設定する第2補償手段を有することを特徴とする光送信回路。
  7. 請求項6記載の光送信回路において、
    前記検出回路ブロックは、前記温度検出回路の検出結果に基づいて値が変動する第3制御信号を出力し、
    前記光送信回路は、更に、前記ドライバ回路の利得または前記第2プリドライバ回路の利得を前記第3制御信号の値に応じて設定する第3補償手段を有することを特徴とする光送信回路。
  8. 光信号を送信する送信回路ブロックと、
    前記送信回路ブロックから送信された前記光信号を受信する受信回路ブロックとを備え、
    前記送信回路ブロックは、
    高光出力パワーと低光出力パワーの間を遷移しながら発光するレーザダイオードと、
    前記レーザダイオードにバイアス電流を供給するバイアス電流源と、
    前記バイアス電流に第1駆動電流を加算することで前記レーザダイオードを前記高光出力パワーで発光させ、前記バイアス電流から第2駆動電流を減算することで前記レーザダイオードを前記低光出力パワーで発光させるドライバ回路と、
    出力ノードが前記ドライバ回路の入力ノードに接続されたプリドライバ回路とを備え、
    前記受信回路ブロックは、
    前記レーザダイオードの光出力パワーに応じた電流信号を出力するフォトダイオードと、
    前記フォトダイオードからの前記電流信号を増幅ならびに電圧信号に変換するアンプ回路と、
    前記アンプ回路の後段に配置され、前記アンプ回路を介して伝送された受信信号の信号品質を監視し、その監視結果に応じて値が変動する第1制御信号を出力する検出回路ブロックとを備え、
    前記送信回路ブロックは、更に、前記第1駆動電流の大きさと前記第2駆動電流の大きさとの差分を前記第1制御信号の値に応じて設定する第1補償手段を有することを特徴とする光通信システム。
  9. 請求項8記載の光通信システムにおいて、
    前記第1補償手段は、前記プリドライバ回路の出力信号に前記第1制御信号に応じた量のオフセットを付加することで実現されることを特徴とする光通信システム。
  10. 請求項8記載の光通信システムにおいて、
    前記検出回路ブロックは、前記アンプ回路を介して伝送された前記受信信号をそれぞれ異なる複数のクロック位相でラッチし、このラッチ結果によって前記受信信号のアイパターンにおけるアイの大きさを判定し、このアイの大きさが拡大するように前記第1制御信号の値を変動させることを特徴とする光通信システム。
  11. 第1光信号を送信する送信回路ブロックを含み、
    前記送信回路ブロックは、
    高光出力パワーと低光出力パワーの間を遷移しながら発光するレーザダイオードと、
    前記レーザダイオードにバイアス電流を供給するバイアス電流源と、
    前記バイアス電流に第1駆動電流を加算することで前記レーザダイオードを前記高光出力パワーで発光させ、前記バイアス電流から第2駆動電流を減算することで前記レーザダイオードを前記低光出力パワーで発光させるドライバ回路と、
    前記レーザダイオードの温度を検出する温度検出回路と備え、
    前記バイアス電流源は、前記温度検出回路によって検出された前記レーザダイオードの温度が高くなるほど前記バイアス電流を増大させ、
    前記第1駆動電流と前記第2駆動電流の大きさは、前記レーザダイオードの温度に関わらずほぼ一定値に設定されていることを特徴とする光通信システム。
  12. 請求項11記載の光通信システムにおいて、
    さらに、第2光信号を受信する受信回路ブロックを含み、
    前記受信回路ブロックは、
    前記第2光信号の光出力パワーに応じた電流信号を出力するフォトダイオードと、
    補正電流を出力し、前記フォトダイオードから出力される前記電流信号から前記補正電流を減算する補正電流源と、
    前記フォトダイオードの前記電流信号から前記補正電流を減算した電流を増幅ならびに電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプ回路と、
    前記トランスインピーダンスアンプ回路の出力電圧から直流電圧成分を抽出する直流成分検出回路と、
    前記直流成分検出回路の出力電圧が一定値を保つように前記補正電流源から出力される前記補正電流の大きさを制御する補正電流制御回路とを有することを特徴とする光通信システム。
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