JP2011158577A - 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】供給搬送部材の現像剤搬送方向の下流側において現像剤の高さが低くなるのを抑制できる現像装置を提供する。
【解決手段】本発明は、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、現像剤担持体と対向して配設されると共に回転することによって現像剤を軸方向に搬送しつつその現像剤を現像剤担持体に供給する供給搬送部材33を備えた現像装置におけるものである。供給搬送部材33を軸方向に交差する方向で切断した断面の断面積を、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ増加するように形成した。
【選択図】図6

Description

本発明は、現像装置と、現像装置を備えたプロセスユニット及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置には、磁性キャリアと、当該磁性キャリアに摩擦帯電的に付着する非磁性トナーとから成る2成分現像剤が広く使用されている。従来、2成分現像方式の現像装置は、水平方向に並べて配設された2本乃至3本の搬送スクリューを備え、そのうちの1本を現像ローラと対向させて、当該搬送スクリューと現像ローラとの間で現像剤の供給と回収を行うのが一般的であった。
一方、近年、画像形成装置の小型化の要請にから、搬送スクリューを上下方向に並べて配設する構成が提案されている(例えば、特許文献1,2,3参照)。このように構成された現像装置は水平方向にコンパクトとなるため、特に、複数の現像装置を水平方向に並べて搭載するタンデム方式のカラー画像形成装置の小型化に好適である。また、この種の現像装置においては、現像ローラへの現像剤の供給と、現像ローラからの現像剤の回収を、それぞれ別々の搬送スクリューで行っている。
図11に、上記搬送スクリューを上下方向に並べた現像装置の構成の一例を示す。
図11に示す現像装置は、搬送スクリューとしての供給スクリュー200と回収スクリュー300を有する。図の矢印Eで示すように、現像剤は供給スクリュー200から現像ローラ100へ供給され、現像工程を経てトナーが消費された後、現像ローラ100から回収スクリュー300へ現像剤が回収される。また、図11に示すように、供給スクリュー200と回収スクリュー300のそれぞれの両端部において攪拌室が連通されており、現像剤は攪拌室内を図の矢印A,B,C,Dで示す方向に循環搬送されるようになっている。
ところで、上記搬送スクリューを上下方向に並べた現像装置では、図11に示すように、現像剤が供給スクリュー200によって矢印Aの方向に搬送されつつ現像ローラ100に供給されるため、その搬送方向の上流側から下流側に向かって現像剤の量が減少し現像剤の高さが低くなる傾向にある。また、供給スクリューから現像ローラへの現像剤の移動は、現像ローラが持つ磁力によって吸着させることによって行うが、上記のように下流側において現像剤の高さが低くなった箇所では現像剤と現像ローラとの距離が吸着困難な距離になる場合がある。この場合、下流側において現像ローラに現像剤が担持されず、画像不良が生じてしまう。特に、このような現象は、高温多湿な条件下などで現像剤の帯電量が低い場合に顕著となる。
上記問題を解決する方法として、例えば、供給スクリューや回収スクリューの回転数を高く設定し、現像剤の搬送速度を速くすることにより、上流側と下流側における現像剤の高さの差を小さくすることが考えられる。しかしながら、この方法は、各スクリューの回転数が非常に高くなるため、省エネルギー化や摩擦による温度上昇を抑制する観点から好ましくない。また、別の方法として、現像ローラの磁力を下流側で高める方法があるが、現像ローラと感光体とが対向する箇所での磁極や、キャリアを付着させる磁極など、その他の磁極へ悪影響を与える虞がある。
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、上記のような弊害を発生させずに、供給スクリューの搬送方向下流側において現像剤の高さが低くなるのを抑制できる現像装置、その現像装置を備えたプロセスユニット及び画像形成装置を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、前記現像剤担持体と対向して配設されると共に回転することによって現像剤を軸方向に搬送しつつその現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給搬送部材を備えた現像装置において、前記供給搬送部材を軸方向に交差する方向で切断した断面の断面積を、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ増加するように形成したものである。
供給搬送部材を軸方向に交差する方向で切断した断面の断面積を、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ増加するように形成することにより、下流側に向かうほど現像剤搬送路内における供給搬送部材の占有率が増加する。このため、供給搬送部材の下流側で現像剤の量が減少しても、その減少分を供給搬送部材の断面積が増加することで補うことができ、下流側における現像剤の高さを従来に比べて高くすることが可能となる。これにより、現像剤の高さを供給搬送部材の軸方向に渡ってほぼ均一な高さにすることができ、現像剤担持体に現像剤を確実に担持させて良好な画像形成を実現することが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の現像装置において、前記供給搬送部材が、回転軸とその外周に螺旋状に設けられた羽根から成る供給スクリューであって、前記羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成したものである。
羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成することにより、上記供給搬送部材の断面積を下流側へ向かって増加させることができる。
請求項3の発明は、請求項1に記載の現像装置において、前記供給搬送部材が、回転軸とその外周に螺旋状に設けられた羽根から成る供給スクリューであって、前記回転軸の外径を現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成したものである。
回転軸の外径を現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成することにより、上記供給搬送部材の断面積を下流側へ向かって増加させることができる。
請求項4の発明は、請求項1に記載の現像装置において、前記供給搬送部材が、回転軸とその外周に螺旋状に設けられた羽根から成る供給スクリューであって、前記羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成すると共に、前記回転軸の外径を現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成したものである。
このように、羽根の厚さを下流側へ厚くなるように形成すると共に、回転軸の外径を下流側へ大きくなるように形成することで、上記供給搬送部材の断面積を下流側へ向かって増加させることができる。
請求項5の発明は、請求項2又は4に記載の現像装置において、現像剤に搬送力を付与する前記羽根の搬送面とは反対側の非搬送面の軸線に対する傾斜角度を、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ小さくすることにより、前記羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成したものである。
非搬送面の軸線に対する傾斜角度を変化させることにより、特に非搬送面側において羽根の断面積を増加させることができ、低くなりがちな非搬送面側での現像剤の高さを効果的に高くすることができる。これにより、供給搬送部材で搬送する現像剤の表面の波打ちを抑制することができ、画像ムラの発生を抑制することが可能となる。さらにこの場合、搬送面の軸線に対する傾斜角を変化させる必要がないので、現像剤の搬送速度に影響を与えることもない。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の現像装置において、前記現像剤担持体に供給する現像剤の搬送と、前記現像剤担持体から回収された現像剤の搬送とを、別々の搬送部材で行うように構成されたものである。
現像剤担持体に供給する現像剤の搬送と、現像剤担持体から回収された現像剤の搬送とを、別々の搬送部材で行うように構成された現像装置では、現像剤を供給搬送する搬送部材の下流側において現像剤の高さが低くなりやすい。そのため、このような現像装置に、本発明の構成を適用することにより、現像剤の高さを下流側において高くすることができるので、現像剤担持体に現像剤を担持させて良好な画像形成を実現することが可能となる。
請求項7の発明は、表面に画像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部のうちの少なくとも1つと、請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置とを一体的に有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスユニットである。
プロセスユニットが、請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置を有しているので、これらの現像装置による上記効果が得られる。
請求項8の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置を備えた画像形成装置である。
画像形成装置が、請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置を備えているので、これらの現像装置による上記効果が得られる。
請求項9の発明は、請求項7に記載のプロセスユニットを備えた画像形成装置である。
画像形成装置が、請求項7項に記載のプロセスユニットを備えているので、そのプロセスユニットによる上記効果が得られる。
本発明によれば、供給搬送部材の下流側における現像剤の高さを従来に比べて高くすることができ、現像剤担持体に現像剤を確実に担持させて良好な画像形成を行うことができる。また、本発明の構成を採用することで、供給搬送部材の回転数を高くしたり、現像剤担持体の磁力を下流側で高めたりする必要がないので、それらの構成を採用することによる弊害が発生することもない。
本発明の実施の一形態を適用したプリンタの概略構成図である。 画像形成装置に設けた作像部の概略断面図である。 本発明の現像装置等の概略断面図である。 本発明の現像装置の概略構成図である。 現像装置内の現像剤の搬送経路を説明するための模式図である。 前記現像装置が備える供給スクリューを軸方向と直交する方向から見た図、及びその供給スクリューを軸方向の異なる箇所で切断した断面図である。 (A)は前記供給スクリューを軸方向と平行な面で切断した断面図、(B)はその拡大図である。 本発明に係る供給スクリューの他の実施形態を示す図であって、当該供給スクリューを軸方向と平行な面で切断した断面図である。 本発明に係る供給スクリューのさらに別の実施形態を示す図であって、(A)は当該供給スクリューを軸方向と平行な面で切断した断面図、(B)はその拡大図である。 本発明の作用・効果を説明するための図である。 従来の現像装置の構成の一例を示す図である。 従来の搬送スクリューの断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2に基づいて、本発明の画像形成装置の全体構成について説明する。
図1は、画像形成装置としてのプリンタを示す概略構成図であり、図2は、前記画像形成装置に設けた作像部の概略断面図である。
図1に示すように、画像形成装置本体20には、中間転写ユニット10が備える中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y,6M,6C,6Bkが並設されている。各作像部6Y,6M,6C,6Bkは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。
図2に示すように、作像部6は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された帯電部2、現像部としての現像装置3、クリーニング部4等で構成されている。なお、図2において、色の識別を表す符号のアルファベット(Y,M,C,Bk)は省略している。また、図1では、図2に示す各部品のうち、現像装置3と感光体ドラム1のみ図示している。
上記作像部6を構成する、感光体ドラム1、帯電部2、現像装置3、クリーニング部4は、画像形成装置本体20に対して一体的に着脱可能なプロセスユニットとして構成されている。このような構成とすることで、作像部6のメンテナンス作業の作業性が向上する。また、感光体ドラム1、帯電部2、現像装置3、クリーニング部4を、それぞれ単独で画像形成装置本体20に対して着脱可能に構成してもよい。この場合は、それぞれが寿命に達したときに、新品のものに交換することが可能である。
図1において、中間転写ベルト8を介して4つの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bkに対向した位置に、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ9Y,9M,9C,9Bkが配設されている。各一次転写ローラ9Y,9M,9C,9Bkは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bkとの間に挟み込んで、一次転写ニップを形成している。
また、中間転写ベルト8の外周面側に、二次転写手段としての二次転写ローラ7が配設されている。二次転写ローラ7に対向した位置には、二次転写バックアップローラ17が配設されており、二次転写バックアップローラ17と二次転写ローラ7とで中間転写ベルト8を挟み込んで、二次転写ニップを形成している。
画像形成装置本体20の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ11や、給紙トレイ11から用紙Pを搬出する給紙ローラ12等が設けてある。一方、画像形成装置本体20の上部には、用紙を排出するための一対の排紙ローラ13と、排出された用紙をストックするための排紙トレイ14とが配設されている。
また、画像形成装置本体20内には、下部の給紙トレイ11から上部の排紙トレイ14へ用紙を案内するための搬送経路Rが形成されている。この搬送経路Rにおいて、給紙ローラ12から二次転写ローラ7に至る途中には、一対のレジストローラ15が配設されている。また、二次転写ローラ7から排紙ローラ13に至る途中に、用紙上の画像を定着させるための定着装置16を配設している。定着装置16は、内部に加熱源を有する加熱ローラ16aと、その加熱ローラ16aを加圧する加圧ローラ16bを有する。加熱ローラ16aと加圧ローラ16bとが互いに圧接した圧接部において定着ニップを形成している。
次に、図1及び図2を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、図2に示す作像部6の感光体ドラム1が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、感光体ドラム1の表面が帯電部2によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体ドラム1の表面には、図示しない露光装置からレーザ光Lが照射されて、感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される。このとき、感光体ドラム1に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体ドラム1上に形成された静電潜像に、現像装置3によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
上記作像動作は、図1に示す4つの作像部6Y,6M,6C,6Bkにおいてそれぞれ行われる。その後、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bk上に形成されたトナー画像は、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bkと中間転写ベルト8とが対向する一次転写ニップに達し、それぞれの一次転写ニップの位置で、各トナー画像が図の矢印の方向に走行する中間転写ベルト8上に順次重ね合わせて転写される。詳しくは、各一次転写ローラ9Y,9M,9C,9Bkにトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスが印加されることにより、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bk上のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、トナー画像が中間転写ベルト8上へ静電的に転写される。かくして中間転写ベルト8はその表面にフルカラーのトナー画像(カラー画像)を担持する。
一方、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bkの表面には、中間転写ベルト8に転写しきれなかったトナーが残留するが、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bk上の残留トナーは、図2に示すクリーニング部4に設けたクリーニングブレード4aによって除去される。さらに、図示しない除電装置によって、各感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bk上の残留電位が除去され、次の画像形成に備えられる。
その後、中間転写ベルト8上に転写されたカラー画像は、中間転写ベルト8と二次転写ローラ7とが対向する二次転写ニップに達し、この位置で搬送されてきた用紙に中間転写ベルト8上のカラー画像が転写される。このとき二次転写ローラ7には、トナー帯電極性と逆極性の転写バイアスが印加されており、これによって中間転写ベルト8上のカラー画像が用紙に静電的に転写される。
上記二次転写ニップの位置に搬送された用紙は、給紙トレイ11から搬送されたものである。詳しくは、給紙ローラ12が回転駆動することによって、給紙トレイ11に収容された用紙Pが搬送経路Rに送り出される。搬送経路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ15によって一旦停止される。そして、中間転写ベルト8上のトナー画像にタイミングを合わせてレジストローラ15の回転を再開し、用紙を二次転写ニップへ搬送する。このようにして、用紙に所望のカラー画像が転写される。また、カラー画像を転写した後の中間転写ベルト8の表面は、図示しないクリーニング装置によってクリーニングされ、残留トナーが除去される。
その後、二次転写ニップの位置でカラー画像が転写された用紙は、定着装置16に搬送される。そして、定着ローラ16aと加圧ローラ16bによって用紙が加熱及び加圧されてカラー画像が定着される。その後、画像が定着された用紙は排紙ローラ13によって排紙トレイ14へと排出される。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部6Y,6M,6C,6Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図3及び図4を参照して、本発明に係る現像装置の構成について詳しく説明する。
図3は、本発明の現像装置を備えた上記作像部の概略断面図、図4は、本発明の現像装置の概略構成図である。なお、図3において、図2に示す帯電部2やクリーニング部4は図示省略している。
図3に示すように、現像装置3は、内部に現像剤Gを収容する現像ハウジング30と、感光体ドラム1に対向する現像剤担持体としての現像ローラ31と、現像ローラ31上の現像剤量を規制する規制部材としてのドクターブレード32と、現像ローラ31に供給する現像剤Gを搬送する現像剤供給搬送部材としての供給スクリュー33と、現像ローラ31から回収された現像剤Gを搬送する現像剤回収搬送部材としての回収スクリュー34と、現像ローラ31からの現像剤の飛散を防止する入口シール35、及び入口シール35を保持する入口シールホルダ36等を備えている。
現像ハウジング30は、感光体ドラム1との対向位置に開口部30aを有し、その開口部30aから現像ローラ31の一部が外部に露出して配設されている。また、開口部30aの図の下縁には、現像ハウジング30の内側から順に、ドクターブレード32、入口シールホルダ36、入口シール35が取り付けられている。ドクターブレード32の先端部は現像ローラ31の表面に対して微小の隙間(ドクターギャップ)を介して配設されている。また、ドクターブレード32と、開口部30aの下縁との間には、弾性体で構成されたシール部材49が配設されている。入口シール35の先端部は、感光体ドラム1の表面に当接している。これにより、現像ローラ31と感光体ドラム1とが対向する現像領域の感光体ドラム1の表面移動方向上流側における、現像ハウジング30の開口縁部と感光体ドラム1の表面との隙間が閉塞されている。
また、現像ハウジング30内には、供給スクリュー33を収容した供給路37と、回収スクリュー34を収容した回収路38が形成されている。供給スクリュー33と回収スクリュー34は、それぞれ水平方向に配設されている。供給路37と回収路38との間には、現像ハウジング30の内壁を現像ローラ31の表面近傍まで伸ばして形成された回収ガイド39が配設されている。また、現像装置3は、現像剤中のトナーの濃度を検知するトナー濃度検知センサ40(図4参照)を備えている。
本実施形態では、現像ハウジング30内に収容される現像剤として、ポリエステル樹脂を主成分とするトナー(平均粒径5.8μm)と、磁性微粒子であるキャリア(平均粒径35μm)とを、トナー濃度7wt%となるように均一に混合した2成分現像剤を用いている。また、本実施形態では、供給スクリュー33と回収スクリュー34を600〜800rpmで回転させることにより、トナーの攪拌及び搬送を行い、トナーとキャリアの均一混合と帯電付与を行っている。
図4に示すように、現像ローラ31は、内部に固定して配設されたマグネット31aと、そのマグネット31aの周囲を回転するスリーブ31b等で構成される。マグネット31aには、P1極〜P5極の5つの磁極が形成されている。図4において、現像ローラ31に付した放射状の線分は、P1極〜P5極のそれぞれの磁気力がピークになる位置を示すものである。5つの磁極が形成されたマグネット31aの周囲をスリーブ31bが回転することで、その回転に伴い現像剤Gが現像ローラ31(スリーブ31b)上を移動することになる。
詳しくは、現像ローラ31のP4極からP5極に至る領域では、双方の磁極が磁性体としてのキャリアに作用して、供給路37内に収容された現像剤Gが現像ローラ31上に担持される。現像ローラ31上に担持された現像剤Gは、その一部がドクターブレード32の位置で掻き取られて、供給路37内に戻される。
一方、ドクターブレード32を通過した現像ローラ31上の現像剤Gは、P1極の位置で穂立ちして、現像剤G中のトナーが感光体ドラム1上の潜像に付着する。P1極を通過してP2極に至る領域では、現像工程後の現像剤Gが現像ローラ31上に担持される。さらに、P3極からP4極に至る領域では、同極性である双方の磁極により形成される反発磁界がキャリアに作用して、現像ローラ31上に担持されていた現像工程後の現像剤Gが現像ローラ31から離脱される。離脱後の現像剤Gは、回収ガイド39によって回収路38内に回収される。
図5は、現像装置内の現像剤の搬送経路を説明するための模式図である。
この場合、現像剤は、回収スクリュー34によって回収路38内を図の左側から右側へ搬送され、供給スクリュー33によって供給路37内を図の右側から左側へ搬送されるようになっている。また、供給路37と回収路38は、それらの両端部側で互いに連通しており、図の右端部側の連通部41では、回収路38から供給路37へ現像剤が搬送され、図の左端部側の連通部42では、供給路37から回収路38へ現像剤が搬送される。なお、供給スクリュー33の図の左側の端部と回収スクリュー34の図の右側の端部には、それぞれ、パドルや中央部の羽根とは逆巻の羽根が設けてあり、各スクリュー33,34の軸方向に対して垂直方向の搬送能力を持たせている。
また、図5に示すように、供給スクリュー33によって、その軸方向に現像剤を攪拌搬送しつつ、現像ローラ31に現像剤を供給するようになっている。このため、供給路37内の現像剤の堆積量は、供給スクリュー33の搬送方向の上流側から下流側に向かって減少する。ここで、供給スクリュー33の外径、ピッチ、回転数から得られる現像剤搬送量をWmとし、現像ローラ31上の現像剤搬送量をWsとすると、Wm>Wsの関係になる場合に、現像剤が現像ローラ31上に一様に供給されるようになる。一方、Wm>Wsの関係が維持できなければ、供給スクリュー33の搬送方向の下流側で現像剤が不足し、現像ローラ31上への現像剤の一様な供給ができなくなる。
現像ローラ31へ供給された現像剤は、図示しない感光体ドラムとの対向位置でトナーが消費された後、回収路38へ回収される。供給路38内では、消費されたトナー量に応じて図示しないトナー補給部からトナーが補給される。また、トナー濃度センサ40(図4参照)によって回収路38内の現像剤のトナー濃度が磁気的に検知され、その検知情報に基づいてトナー濃度調整が行われる。
また、本実施形態に係る現像装置では、回収路38を重力方向上方に、供給路37を重力方向下方に配設することによって、循環搬送される現像剤にストレスがかかるのを抑制している。反対に、回収路と供給路を上下逆に配設した構成では、下方の回収路から上方の供給路への現像剤の移動は、圧力によって現像剤が押し上げられることによって行われるため、現像剤が劣化して画質が低下する問題がある。これに対し、本実施形態の場合は、回収路38から供給路37への現像剤の移動を、現像剤が重力落下することによって行うので、現像剤へのストレスが生じない。また、供給路37から回収路38への現像剤の移動は、現像剤が下方から上方へ押し上げられることによって行われるが、この部分での現像剤の堆積量は少ないので、ストレスのかかる部分を少なくすることができる。このように、本実施形態では、現像剤へのストレスを抑制することによって、良好な画像形成を実現している。ただし、本発明に係る現像装置は、本実施形態のものに限定されることはない。本実施形態とは異なり、回収路と供給路を上下逆に配設した現像装置や、その他の構成の現像装置も、本発明の現像装置として適用することも可能である。
以下、本発明の特徴部分である上記供給スクリューの構成について説明する。
図6は、供給スクリュー33を軸方向と直交する方向から見た図、及び供給スクリュー33を軸方向の異なる箇所で切断した断面図を示す。図6の(a)(b)(c)(d)は、それぞれ供給スクリュー33の軸線に対して同じ角度で交差する方向(a−a、b−b、c−c、d−d)に切断した断面図である。
図6に示すように、供給スクリュー33は、回転軸51と、その回転軸51の外周に螺旋状に設けられた羽根52によって構成されている。同図において、右側を現像剤搬送方向の上流側、左側を下流側とすると、(a)〜(d)に示すように、供給スクリュー33の上流側から下流側へ向かって羽根52の厚さtが厚く形成されている。また、図6の(a)〜(b)の断面図において、図の時計回りを供給スクリュー33の回転方向とすると、羽根52の回転方向の前方を臨む面が、現像剤に搬送力を付与する搬送面52hとなり、それとは反対側の面が、現像剤に搬送力を付与しない非搬送面52iとなる。本実施形態では、各段面において、搬送面52hの回転軸51に対する角度は一定であるが、非搬送面52iの回転軸51に対する角度を変化させることで、羽根52の厚さtを上流側から下流側へ厚くなるようにしている。以下、搬送面52h及び非搬送面52iの回転軸51に対する角度について図7を用いて詳しく説明する。
図7において、(A)は供給スクリュー33を軸方向と平行な面で切断した断面図、(B)はその拡大図である。
図7の(A)では、羽根52の左側(下流側)を臨む面が搬送面52hとなり、右側(上流側)を臨む面が非搬送面52iとなる。そして、搬送面52hの軸線Zに対する傾斜角度をθh、非搬送面52iの軸線Zに対する傾斜角度をθiとすると、搬送面52の傾斜角度θhは軸方向に渡って一定となっているが、非搬送面52iの傾斜角度θiは現像剤搬送方向の上流側から下流側に向かって小さくなるように形成されている。また、本実施形態では、非搬送面52iの傾斜角度θiの変化は、上流側から下流側に向かって漸減するようにしているが、段階的に変化させることも可能である。なお、羽根52のピッチP52及び外径D52、回転軸51の外径D51は、それぞれ軸方向に渡って同じ値に構成されている。
図8に、本発明に係る供給スクリューの他の実施形態を示す。
図8に示す実施形態では、供給スクリュー33の回転軸51の外径D51が、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成されている。詳しくは、回転軸51の外径D51は上流側から下流側へ漸増しており、回転軸51がテーパ状に形成されている。また、回転軸51の外径D51を段階的に変化させて、外周面が軸線Zと平行なストレート面を有するように形成することも可能である。なお、本実施形態において、羽根52の厚さ、ピッチP52及び外径D52は、それぞれ軸方向に渡って同じ値となっている。
また、図9の(A)(B)に、本発明に係る供給スクリューのさらに別の実施形態を示す。
この実施形態では、供給スクリュー33の回転軸51の外径D51が、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成されている。さらに、非搬送面52iの軸線Zに対する傾斜角度θiが、現像剤搬送方向の上流側から下流側に向かって小さくなるように形成されており、羽根52の厚さが上流側から下流側に向かって厚くなっている。また、図9の(A)では、回転軸51がテーパ状に形成されているが、回転軸51の外径D51を段階的に変化させることも可能である。また、非搬送面52iの傾斜角度θiの変化は、上流側から下流側に向かって漸減するようになっているが、段階的に変化させることも可能である。なお、本実施形態において、羽根52のピッチP52及び外径D52は、それぞれ軸方向に渡って同じ値に構成されている。
以下、本発明の作用・効果について、従来例と比較しつつ説明する。
図12は、従来の供給スクリューの断面図であり、回転軸の外径や羽根の厚さは軸方向に渡って同じとなっている。この供給スクリュー200を、本発明の実施形態と同様の現像装置に用いた場合、現像剤Gの量は供給スクリュー200の上流側から下流側へ減少するため、下流側に向かうほど現像剤Gの高さが低くなる。このように下流側において現像剤の高さが低くなった箇所では現像剤Gと現像ローラ(図示省略)との距離が遠くなり、現像ローラに現像剤Gを吸着困難となる問題がある。
また、図12において、供給スクリュー200の搬送面200h側では、現像剤Gを押す力が働くことによって現像剤Gの高さが高くなるが、非搬送面200i側では現像剤Gを押す力が働かないために現像剤Gの高さが低くなる。このため、堆積した現像剤Gの表面が波打って「剤面の波打ち現象」と呼ばれる現象が生じる。この現像剤Gの高さの差Sが大きくなると、それが画像ムラとして現れる問題がある。
これに対し、図6及び図7に示す本発明の実施形態に係る供給スクリュー33は、羽根52の厚さを上流側から下流側へ向かって厚くしてその断面積が増加するように形成されているので、下流側に向かうほど現像剤搬送路内における供給スクリュー33の占有率が増加する。このため、下流側で現像剤Gの量が減少しても、その減少分を供給スクリュー33の断面積が増加することで補うことができ、下流側における現像剤Gの高さを従来に比べて高くすることが可能となる。これにより、図10に示すように、現像剤Gの高さを供給スクリュー33の軸方向に渡ってほぼ均一な高さにすることができ、現像ローラに現像剤を確実に担持させて良好な画像形成を実現することが可能となる。
また、図6及び図7に示す本発明の実施形態では、非搬送面52iの傾斜角度θiを変化させることにより、特に非搬送面52i側において羽根52の断面積を増加させているので、低くなりがちな非搬送面52i側での現像剤Gの高さを効果的に高くすることができる。これにより、図10に示す「剤面の波打ち現象」による現像剤Gの高さの差Sを、従来よりも小さくすることができ、画像ムラの発生を抑制することができる。さらにこの場合、搬送面52hの傾斜角度θhは軸方向に渡って変化していないので、現像剤の搬送速度に影響を与えることもない。
また、図8に示す本発明の実施形態では、回転軸51の外径を上流側から下流側へ向かって大きくすることにより、その断面積を下流側に向かうほど増加させるようにしている。この場合も、現像剤搬送路内での供給スクリュー33の占有率が上流側から下流側へ増加するので、現像剤の減少分を供給スクリュー33の断面積の増加で補うことができ、下流側における現像剤の高さを従来に比べて高くすることができる。
また、図9に示す本発明の実施形態においては、羽根52の厚さと回転軸51の外径を変化させてそれらの断面積を下流側へ向かって増加させているので、上記と同様に、現像剤の減少分を供給スクリュー33の断面積の増加で補うことができ、下流側における現像剤の高さを従来に比べて高くすることができる。さらに、この実施形態では、非搬送面52iの傾斜角度θiを変化させることにより、特に非搬送面52i側において羽根52の断面積を増加させているので、上記と同様に、「剤面の波打ち現象」による像ムラの発生を抑制することが可能である。また、この場合、搬送面52hの傾斜角度θhは軸方向に渡って変化していないので、現像剤の搬送速度に影響を与えることもない。
以上のように、本発明によれば、羽根52と回転軸51の少なくとも一方の断面積を上流側から下流側へ増加させることにより、供給スクリュー33の下流側における現像剤の高さを従来に比べて高くすることができ、現像ローラに現像剤を確実に担持させて良好な画像形成を行うことができる。また、このように構成することで、供給スクリュー33の回転数を高くしたり、現像ローラの磁力を下流側で高めたりする必要がないので、それらの構成を採用することによる弊害が発生することもない。
また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば、供給搬送部材が上記供給スクリュー以外の部材で構成された場合であっても、その供給搬送部材の軸方向に交差する断面積を現像剤搬送方向の上流側から下流側へ増加させるように形成することにより、上記本発明の作用・効果を発揮することが可能である。また、本発明の構成は、前記供給搬送部材の下流側において現像剤の量が減少する現像装置であれば、上記本発明の実施形態と異なる構成の現像装置においても適用可能である。また、本発明に係る現像装置は、図1に示すプリンタ以外のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等にも搭載可能である。
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電部
3 現像装置
4 クリーニング部
31 現像ローラ(現像剤担持体)
33 供給スクリュー(供給搬送部材)
51 回転軸
52 羽根
52h 搬送面
52i 非搬送面
51 回転軸の外径
t 羽根の厚さ
Z 軸線
θh 搬送面の傾斜角度
θi 非搬送面の傾斜角度
特許第3104722号公報 特開平11−174810号公報 特許第3950735号公報

Claims (9)

  1. 像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、前記現像剤担持体と対向して配設されると共に回転することによって現像剤を軸方向に搬送しつつその現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給搬送部材を備えた現像装置において、
    前記供給搬送部材を軸方向に交差する方向で切断した断面の断面積を、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ増加するように形成したことを特徴とする現像装置。
  2. 前記供給搬送部材が、回転軸とその外周に螺旋状に設けられた羽根から成る供給スクリューであって、前記羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成した請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記供給搬送部材が、回転軸とその外周に螺旋状に設けられた羽根から成る供給スクリューであって、前記回転軸の外径を現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成した請求項1に記載の現像装置。
  4. 前記供給搬送部材が、回転軸とその外周に螺旋状に設けられた羽根から成る供給スクリューであって、前記羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成すると共に、前記回転軸の外径を現像剤搬送方向の上流側から下流側へ大きくなるように形成した請求項1に記載の現像装置。
  5. 現像剤に搬送力を付与する前記羽根の搬送面とは反対側の非搬送面の軸線に対する傾斜角度を、現像剤搬送方向の上流側から下流側へ小さくすることにより、前記羽根の厚さを現像剤搬送方向の上流側から下流側へ厚くなるように形成した請求項2又は4に記載の現像装置。
  6. 前記現像剤担持体に供給する現像剤の搬送と、前記現像剤担持体から回収された現像剤の搬送とを、別々の搬送部材で行うように構成された請求項1から5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 表面に画像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部のうちの少なくとも1つと、請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置とを一体的に有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたことを特徴とするプロセスユニット。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7に記載のプロセスユニットを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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