JP2011157011A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】制動時における氷上性能、雪上性能を向上させる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤは、トレッド部にトレッドパターンとしてブロックを備え、回転方向が定められている。ブロックにはサイプが形成されており、ブロックのタイヤ周方向の断面において、ブロックの踏み込み側におけるサイプの壁面の長さをL1、ブロックの蹴り出し側におけるサイプの壁面の長さをL2とするとき、サイプは、L1<L2であり、かつ、サイプの深さ方向において、サイプの深さの40%以上80%以下の位置でサイプの幅が最大となる形状である。
【選択図】図2

Description

本発明は、トレッド部にブロックパターンを備える空気入りタイヤに関する。
氷上路面や雪上路面で優れたトラクション性を発揮するために、トレッド部にブロックパターンを備える空気入りタイヤが用いられている。これは、トレッド部にブロックパターンを設けることにより、エッジ成分が増加し、空気入りタイヤと路面との摩擦係数が高くなるためである。また、エッジ成分を増加させることにより、空気入りタイヤの摩擦係数を更に高くするため、トレッド部に設けられた一つのブロックに複数のサイプが形成された空気入りタイヤが用いられている。
例えば、サイプの本数を増加させることなく、駆動時における氷上性能と雪上性能を両立させるために、ブロックのサイプで形成される小ブロック部のサイプ深さ方向中央付近に窪み部を設けた空気入りタイヤが知られている(特許文献1)。
特開2001−294022号公報
上記空気入りタイヤは、駆動時における氷上性能と雪上性能を両立させるものであるが、氷上路面や雪上路面においては、安全性の観点から、制動時における氷上性能、雪上性能を向上させることが求められる。
本発明は、制動時における氷上性能、雪上性能を向上させる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部にトレッドパターンとしてブロックを備え、回転方向が定められた空気入りタイヤであって、前記ブロックにはサイプが形成されており、前記ブロックのタイヤ周方向の断面において、前記ブロックの踏み込み側における前記サイプの壁面の長さをL1、前記ブロックの蹴り出し側における前記サイプの壁面の長さをL2とするとき、前記サイプは、L1<L2であり、かつ、前記サイプの深さ方向において、前記サイプの深さの40%以上80%以下の位置で前記サイプの幅が最大となる形状であることを特徴とする。
また、前記サイプは、L2/L1が1.1以上1.3以下となる形状であることが好ましい。
また、タイヤ周方向の断面において、前記ブロックの踏み込み側における前記サイプの壁面は直線形状であり、前記ブロックの蹴り出し側における前記サイプの壁面は屈曲した形状であることが好ましい。
また、前記サイプは、両端が前記ブロック内で終端するクローズドサイプであることが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部にトレッドパターンとしてブロックを備え、回転方向が定められた空気入りタイヤであって、前記ブロックには複数のサイプが形成されており、前記ブロックのタイヤ周方向の断面において、前記ブロックの踏み込み側における前記サイプの壁面の長さをL1、前記ブロックの蹴り出し側における前記サイプの壁面の長さをL2とするとき、タイヤ周方向において、前記ブロックの最も中央に位置する第1サイプは、L1<L2であり、かつ、第1サイプの深さ方向において、第1サイプの深さの40%以上80%以下の位置で第1サイプの幅が最大となる形状であり、タイヤ周方向において、第1サイプから離れて位置する第2サイプのL2/L1は、第1サイプのL2/L1よりも小さいことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤによれば、制動時における氷上性能、雪上性能を向上させることができる。
第1の実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図である。 図1に示すA−A線に沿った断面図である。 従来例のブロックの周方向断面図である。 (a)は、制動時における従来例のブロックのタイヤ周方向断面図であり、(b)は、接地圧の分布を示す図である。 (a)は、制動時における第1の実施形態のブロックのタイヤ周方向断面図であり、(b)は、接地圧の分布を示す図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態の空気入りタイヤのサイプの変形例を示す、ブロックの周方向断面図である。 (a)は、第2の実施形態の空気入りタイヤのブロックの一例を示す平面図であり、(b)は、図7(a)に示すB−B線に沿った断面図である。 従来例、比較例、実施例のサイプの形状と、試験結果を示す図である。 従来例、比較例、実施例のサイプの形状と、試験結果を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、本実施形態の空気入りタイヤについて、詳細に説明する。
以下に説明する実施形態の空気入りタイヤは、JATMA YEAR BOOK 2008(日本自動車タイヤ協会規格)のC章に規定されているトラック及びバス用の重荷重用タイヤに適用することができる。
なお、以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤの回転軸と平行な方向である。また、タイヤ周方向とは、空気入りタイヤの回転軸を回転の中心として回転する方向である。
まず、図1を参照して、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンを説明する。図1は、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図である。図1の縦方向はタイヤ周方向を示す。本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤサイド部に表示されたマーキングにより回転方向が定められており、図1の下方向はタイヤ回転方向を示す。また、図1の横方向はタイヤ幅方向を示す。また、CLはタイヤ赤道線を示す。図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝10と、タイヤ幅方向に延びる複数の幅方向溝12と、によって画定される複数のブロック20をトレッド部に備える。
図1の下方向がタイヤ回転方向であるため、図1においてブロック20の下端が踏み込み端22であり、ブロック20の上端が蹴り出し端24である。
また、ブロック20には、サイプ30が形成されている。図1に示される例では、1つのブロック20に3つのサイプ30が形成されている。ここで、サイプとは、ブロック20が路面と接地する面からブロック20の内部に向かって形成される溝である。サイプの幅は、周方向溝10や幅方向溝12の幅と比較して十分小さい。本実施形態のサイプの幅や形状については、後述する。
なお、周方向溝10は、図1に示されるようにタイヤ赤道線CLと平行な溝に限定されない。周方向溝10は、例えば、溝とタイヤ赤道線CLとの角度が0度から35度以内で傾斜する溝も含む。また、周方向溝10の幅は、5mm以上14mm以下である。
また、幅方向溝12は、図1に示されるように、タイヤ赤道線CLに直交する方向(タイヤ幅方向)と平行な溝に限定されない。幅方向溝12は、例えば、溝とタイヤ幅方向との角度が0度から45度以内で傾斜する溝も含む。また、幅方向溝12の幅は、2mm以上12mm以下である。
また、サイプ30は、図1に示されるように、タイヤ幅方向と平行なサイプに限定されない。サイプ30は、例えば、溝とタイヤ幅方向との角度が0度から45度以内で傾斜するサイプも含む。
次に、図2を参照して、ブロック20に形成されるサイプ30の形状について説明する。図2は、図1に示されるブロック20のA−A線に沿った断面図である。
ここで、タイヤ周方向の断面において、ブロック20の踏み込み側におけるサイプ30の壁面32(以下、「踏み込み側壁面」と呼ぶ。)の長さをL1、ブロック20の蹴り出し側におけるサイプ30の壁面34(以下、「蹴り出し側壁面」と呼ぶ。)の長さをL2とする。本実施形態のサイプ30は、蹴り出し側壁面34の長さL2が踏み込み側壁面32の長さL1よりも長い形状である。
また、本実施形態のサイプ30は、サイプ30の深さ方向において、サイプ30の幅(踏み込み側壁面32と蹴り出し側壁面34との間の距離)は一定ではなく、サイプ30の深さの40%以上80%以下の位置で、サイプ30の幅が最大となる形状である。ここで、サイプ30の底をサイプ30の深さの100%の位置とする。図2に示す例では、Wで示される位置において、サイプ30の幅が最大となる。本実施形態のサイプ30の幅の最大値は、0.7mm以上2.0mm以下である。
なお、サイプ30の深さについては特に限定されるものではないが、周方向溝10の深さの50%以上100%以下であることが好ましい。
また、サイプ30は、L2/L1が1.1以上1.3以下となる形状であることが好ましい。また、図2に示されるように、タイヤ周方向の断面において、踏み込み側壁面32は直線形状であり、蹴り出し側壁面34は屈曲した形状であることが好ましい。
次に、図3から図5を参照して、本実施形態の空気入りタイヤの作用を説明する。図3は、従来例のブロック20のタイヤ周方向の断面図である。図4(a)は、制動時における従来例のブロックのタイヤ周方向断面図であり、図4(b)は、接地圧の分布を示す図である。図4(a)のブロックの左右方向の位置と図4(b)のグラフの横軸が示す位置は対応している。図5(a)は、制動時における本実施形態のブロックのタイヤ周方向断面図であり、図5(b)は、接地圧の分布を示す図である。図5(a)のブロックの左右方向の位置と図5(b)のグラフの横軸が示す位置は対応している。
図3に示される従来例のブロック20には、本実施形態と同様、3本のサイプ40が形成されている。しかし、従来例のサイプ40の形状は、サイプ40の深さ方向において、サイプ40の幅が一定となる形状である。タイヤ周方向の断面において、踏み込み側壁面42の長さL1と、蹴り出し側壁面44の長さをL2とは等しい。
図4(a)に示されるように、従来例の空気入りタイヤでは、2つのサイプ40の間において空気入りタイヤが路面Rと接触するタイヤ周方向の長さ(以下、「ブロック内接地長」と呼ぶ。)は、制動時にD1となる。このとき、図4(b)に示されるように、接地圧の分布の最大値はP1となる。
本実施形態の空気入りタイヤのサイプ30は、タイヤ周方向の断面において、蹴り出し側壁面34の長さL2が、踏み込み側壁面32の長さL1よりも長い形状であり、また、サイプ30の深さの40%以上80%以下の位置で、サイプ30の幅が最大となる形状である。そのため、本実施形態のサイプ30は、制動時に、サイプ30付近におけるブロック20の深さ方向の剛性分布の影響を受け、サイプ30の幅が最大となる蹴り出し側壁面34の位置を支点としてブロックが倒れ込む。
サイプ30の深さの40%以上の位置でサイプ30の幅が最大となるため、制動時におけるブロックの倒れ込みの大きさを大きくすることができる。これにより、制動時のエッジ成分が増加する。
一方、サイプ30の幅が最大となる位置を、サイプ30の深さ方向の80%より大きい位置とすると、ブロック剛性が低下し、ヒール・アンド・トゥ摩耗が発生しやすくなる。ブロック剛性の極度な低下を抑制するため、サイプ30の深さの80%以下の位置でサイプ30の幅が最大となることが好ましい。
本実施形態の空気入りタイヤでは、図5(a)に示されるように、制動時に、2つのサイプ30の間において空気入りタイヤが路面Rと接触するタイヤ周方向の長さ(ブロック内接地長)D2は、D1よりも短くなる。また、図5(b)に示されるように、接地圧の分布の最大値P2は、P1よりも大きくなる。
以上説明したように、本実施形態の空気入りタイヤによれば、接地圧の分布の最大値を大きくすることができ、制動時における氷上性能、雪上性能を向上させることができる。
また、制動時にブロックが倒れ込む大きさを大きくし、接地圧の分布の最大値を大きくするため、L2/L1は1.1以上とすることが好ましい。なお、L2/L1を大きくし過ぎると、ブロック剛性が低下し、ヒール・アンド・トゥ摩耗が発生しやすくなる。ブロック剛性の極度な低下を抑制するため、L2/L1は1.3以下であることが好ましい。
また、踏み込み側壁面32のブロック剛性を高めるため、サイプ30は、タイヤ周方向の断面における踏み込み側壁面32を直線形状とすることが好ましい。また、蹴り出し側壁面34のブロック剛性を低くし、空気入りタイヤが路面Rに接地した際、ブロックが屈曲点で倒れ込みやすくするため、タイヤ周方向の断面において、蹴り出し側壁面34は屈曲した形状であることが好ましい。
なお、ブロック20に形成されるサイプ30は、両端が開放されているオープンサイプ、一端がブロック20内で終端し、他端が開放されているサイプ、両端がブロック20内で終端するクローズドサイプのいずれにも適用することができる。両端がブロック20内で終端するクローズドサイプをブロック20に形成した場合、ブロック剛性が高くなり、エッジ成分を増加させることが難しくなるが、本発明をクローズドサイプに適用することにより、ブロック剛性を低下させ、エッジ成分を増加させることができる。
また、本実施形態では1つのブロック20に3本のサイプ30が等間隔に形成される例を説明したが、ブロック20に形成されるサイプ30の本数や間隔はこれに限定されるものではない。ブロック20に形成されるサイプ30の本数は、任意の本数とすることができる。また、複数のサイプ30が形成される場合にサイプ30が形成される間隔も任意の間隔とすることができる。
(変形例)
以下、第1の実施形態の空気入りタイヤの変形例について説明する。図6(a)から図6(d)は、第1の実施形態の空気入りタイヤのブロック20に形成されるサイプ30の変形例を示す、ブロックのタイヤ周方向断面図である。
図6(a)に示される変形例のサイプ30は、タイヤ周方向の断面において、蹴り出し側壁面34が1つの屈曲点を備える形状である。図2を参照して説明した第1の実施形態のサイプ30は、蹴り出し側壁面34が曲線形状であったのに対し、図6(a)に示される変形例では、蹴り出し側壁面34は、直線状に屈曲した形状である。
図6(b)に示される変形例のサイプ30は、タイヤ周方向の断面において、蹴り出し側壁面34が2つの屈曲点を備える形状である。図6(a)を参照して説明した変形例と同様、図6(b)に示される変形例では、蹴り出し側壁面34は、直線状に屈曲した形状である。また、図6(b)に示される変形例では、2つの屈曲点の間において、サイプ30の幅が一定となる形状である。
図6(c)に示される変形例のサイプ30は、タイヤ周方向の断面において、蹴り出し側壁面34が3つの屈曲点を備える形状である。図6(a)を参照して説明した変形例と同様、図6(c)に示される変形例では、蹴り出し側壁面34は、直線状に屈曲した形状である。
図6(d)に示される変形例のサイプ30は、タイヤ周方向の断面において、蹴り出し側壁面34が2つの屈曲点を備える形状である。図6(a)を参照して説明した変形例と同様、図6(c)に示される変形例では、蹴り出し側壁面34は、直線状に屈曲した形状である。
図6(a)から図6(d)に示される空気入りタイヤにおいても、前述した第1の実施形態の空気入りタイヤと同様、接地圧の分布の最大値を大きくすることができ、制動時における氷上性能、雪上性能を向上させることができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態の空気入りタイヤについて説明する。一般に、ブロックの中央付近におけるブロックは、ブロックの端付近におけるブロックに比べて変形しにくい。すなわち、ブロック内においてブロック剛性は均一ではない。ブロック内においてブロック剛性のばらつきが生じると、ブロック剛性の低い部分においてヒール・アンド・トゥ摩耗が発生しやすくなる。そのため、ブロック内におけるブロック剛性のばらつきは小さいことが好ましい。以下に説明する本実施形態の空気入りタイヤは、ブロック内におけるブロック剛性のばらつきを低減することを目的とする。
図7(a)は、本実施形態の空気入りタイヤのブロックの一例を示す平面図であり、図7(b)は、図7(a)に示すB−B線に沿った断面図である。図7(a)に示されるように、本実施形態のブロック20には、3本のサイプ30,40が形成されている。
図7(b)に示されるように、タイヤ周方向においてブロック20の最も中央に位置するサイプ30(以下、「第1サイプ」と呼ぶ。)は、前述した第1の実施形態のサイプ30を適用することができる。すなわち、本実施形態の第1サイプ30は、蹴り出し側壁面34の長さL2が踏み込み側壁面32の長さL1よりも長い形状である。また、本実施形態の第1サイプ30は、第1サイプ30の深さの40%以上80%以下の位置で、第1サイプ30の幅が最大となる形状である。
また、図7(b)に示されるように、タイヤ周方向において、第1サイプ30から離れて位置するサイプ40(以下、「第2サイプ」と呼ぶ。)のL2/L1は、第1サイプ30のL2/L1よりも小さい。図7(b)に示される例では、第2サイプ40は、図3を参照して説明した従来例のサイプ40である。
本実施形態の空気入りタイヤのブロック20には、ブロック剛性が高くなりやすいブロック20の中央付近に第1サイプ30が形成され、ブロック剛性が低くなりやすいブロック20の端付近に第2サイプ40が形成される。第2サイプ40のL2/L1は、第1サイプ30のL2/L1よりも小さいため、ブロック20に第2サイプ40が形成されることによるブロック剛性の低下量は、ブロック20に第1サイプ30が形成されることによるブロック剛性の低下量よりも小さい。その結果、本実施形態の空気入りタイヤによれば、ブロック20内部におけるブロック剛性のばらつきを低減することができる。
なお、図7(b)には、第2サイプ40の一例として、図3を参照して説明した従来例のサイプ40を適用した例を説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第2サイプ40のL2/L1が1以上であり、かつ、第1サイプ30のL2/L1よりも小さい範囲において、第2サイプ40のL2/L1を適宜選択することができる。
また、本実施形態の第1サイプ30には、第1の実施形態や変形例で説明したサイプ30の種々の形態を適用することができる。
種々の空気入りタイヤを用いて、本発明の効果を確認する試験を行った。タイヤサイズは、275/80R22.5であり、JATMA YEAR BOOK 2008(日本自動車タイヤ協会規格)に規定されたリム、空気圧の条件を用いて、車両総重量25tの車両に取り付けた。
(氷上制動性能)
氷上テストコースにおいて、時速40kmで直進走行中の車両にフル制動を付与し、車両が停止するまでの制動距離を測定した。従来例のタイヤでの測定結果を100とする指数値でその結果を示す。この値が大きいほど、制動距離が短く、氷上制動性能が優れている。
(耐偏摩耗性)
乾燥路面上でテスト車両を20000km走行させ、走行後に耐ヒール・アンド・トゥ摩耗性を測定した。具体的には、ブロックに発生したヒール・アンド・トゥ摩耗の大きさを測定し、測定した数値を指数化することにより、耐ヒール・アンド・トゥ摩耗性を測定した。従来例のタイヤでの測定結果を100とする指数値でその結果を示す。この値が大きいほど、ヒール・アンド・トゥ摩耗が発生しにくく、耐偏摩耗性が優れている。耐偏摩耗性の指数値が95以上の場合に、耐偏摩耗性の大きな低下がないと判断した。
(従来例、比較例1,2、実施例1〜3)
まず、従来例、比較例1,2、実施例1〜3を用いて、サイプの深さ方向において、サイプの幅が最大となる位置を変えることの効果を調べた。図8を参照して、従来例、比較例1,2、実施例1〜3のサイプの形状と、試験結果について説明する。
従来例のブロック20には、図8に示される形状のサイプが形成される。従来例のサイプは、図3を参照して説明した形状のサイプと同様である。すなわち、従来例のサイプは、サイプの深さ方向において、サイプの幅が一定となる形状である。ブロック20は、タイヤ周方向の長さが45mm、タイヤ幅方向の長さが35mm、高さが20mmである。
以下に示す比較例1,2、実施例1〜3のブロック20に形成されるサイプは、いずれもL2/L1が1.2である。また、比較例1,2、実施例1〜3のブロック20に形成されるサイプの各々の形状は、図8に示されている。図8に示されるように、実施例1〜3のブロック20に形成されるサイプは、図6(a)を参照して説明したように、蹴り出し側壁面は直線状に屈曲した形状である。
図8に示されるように、比較例1のサイプは、サイプの深さ方向において、サイプの深さの0%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である。
また、実施例1のサイプは、サイプの深さ方向において、サイプの深さの40%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である。
また、実施例2のサイプは、サイプの深さ方向において、サイプの深さの60%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である。
また、実施例3のサイプは、サイプの深さ方向において、サイプの深さの80%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である。
また、比較例2のサイプは、サイプの深さ方向において、サイプの深さの100%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である。
図8に示される氷上制動性能の試験結果から、サイプの深さ方向において、サイプの幅が最大となる位置が深くなるにつれて、氷上制動性能は向上する傾向にあることが分かった。サイプの深さ方向において、サイプの深さの0%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である比較例1のサイプは、氷上制動性能が従来例と比較して低下した。
また、図8に示される耐偏摩耗性の試験結果から、サイプの深さ方向において、サイプの幅が最大となる位置が深くなるにつれて、耐偏摩耗性は低下する傾向にあることが分かった。サイプの深さ方向において、サイプの深さの100%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である比較例2のサイプは、耐偏摩耗性が従来例と比較して低下した。
(従来例、比較例3,4、実施例2,4,5)
次に、従来例、比較例3,4、実施例2,4,5を用いて、L2/L1を変えることの効果を調べた。図9を参照して、従来例、比較例3,4、実施例2,4,5のサイプの形状と、試験結果について説明する。
以下に示す比較例3,4、実施例2,4,5のブロック20に形成されるサイプは、いずれも、サイプの深さ方向において、サイプの深さの60%の位置で、サイプの幅が最大となる形状である。また、比較例3,4、実施例2,4,5のブロック20に形成されるサイプの各々の形状は、図9に示されている。図9に示されるように、比較例3,4、実施例2,4,5のブロック20に形成されるサイプは、図6(a)を参照して説明したように、蹴り出し側壁面は直線状に屈曲した形状である。
図9に示されるように、比較例3のサイプは、L2/L1が1.05となる形状である。
また、実施例4のサイプは、L2/L1が1.1となる形状である。
また、実施例2のサイプは、L2/L1が1.2となる形状である。
また、実施例5のサイプは、L2/L1が1.3となる形状である。
また、比較例4のサイプは、L2/L1が1.4となる形状である。
図9に示される氷上制動性能の試験結果から、L2/L1が大きくなるにつれて、氷上制動性能は向上する傾向にあることが分かった。L2/L1が1.05である比較例3のサイプは、氷上制動性能が従来例と同等であった。
また、図9に示される耐偏摩耗性の試験結果から、L2/L1が大きくなるにつれて、耐偏摩耗性は低下する傾向にあることが分かったが、L2/L1が1.3以下である比較例3、実施例2,4,5のサイプは、従来例と比較して耐偏摩耗性の大きな低下はなかった。しかし、L2/L1が1.4である比較例3のサイプは、従来例と比較して耐偏摩耗性が大きく低下した。
図8、図9に示される結果より、本発明の空気入りタイヤにより、制動時における氷上性能、雪上性能が向上することが分かった。
10 周方向溝
12 幅方向溝
20 ブロック
22 踏み込み端
24 蹴り出し端
30,40 サイプ
32、42 踏み込み側壁面
34、44 蹴り出し側壁面
R 路面

Claims (5)

  1. トレッド部にトレッドパターンとしてブロックを備え、回転方向が定められた空気入りタイヤであって、
    前記ブロックにはサイプが形成されており、
    前記ブロックのタイヤ周方向の断面において、前記ブロックの踏み込み側における前記サイプの壁面の長さをL1、前記ブロックの蹴り出し側における前記サイプの壁面の長さをL2とするとき、
    前記サイプは、L1<L2であり、かつ、前記サイプの深さ方向において、前記サイプの深さの40%以上80%以下の位置で前記サイプの幅が最大となる形状であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記サイプは、L2/L1が1.1以上1.3以下となる形状である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ周方向の断面において、前記ブロックの踏み込み側における前記サイプの壁面は直線形状であり、前記ブロックの蹴り出し側における前記サイプの壁面は屈曲した形状である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイプは、両端が前記ブロック内で終端するクローズドサイプである、請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. トレッド部にトレッドパターンとしてブロックを備え、回転方向が定められた空気入りタイヤであって、
    前記ブロックには複数のサイプが形成されており、
    前記ブロックのタイヤ周方向の断面において、前記ブロックの踏み込み側における前記サイプの壁面の長さをL1、前記ブロックの蹴り出し側における前記サイプの壁面の長さをL2とするとき、
    タイヤ周方向において、前記ブロックの最も中央に位置する第1サイプは、L1<L2であり、かつ、第1サイプの深さ方向において、第1サイプの深さの40%以上80%以下の位置で第1サイプの幅が最大となる形状であり、
    タイヤ周方向において、第1サイプから離れて位置する第2サイプのL2/L1は、第1サイプのL2/L1よりも小さいことを特徴とする空気入りタイヤ。


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