JP2011156953A - 車載通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車等の車両に搭載されている電子機器を制御するための制御信号線のハーネスを無くすことができる車載通信装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載された電子機器の動作を制御する命令信号を出力する命令出力手段と、命令信号を高周波変調した高周波の命令信号を生成する命令信号変調手段と、高周波の命令信号を、車両の電源線に印加する命令信号印加手段と、電源線に印加された高周波の命令信号を取り出す命令信号取得手段と、電源線から取り出された高周波の命令信号を復調して、命令信号を取り出す命令信号復調手段と、命令信号復調手段によって取り出された命令信号を電子機器へ出力する命令実施手段とを備えた。
【選択図】図1
【解決手段】車両に搭載された電子機器の動作を制御する命令信号を出力する命令出力手段と、命令信号を高周波変調した高周波の命令信号を生成する命令信号変調手段と、高周波の命令信号を、車両の電源線に印加する命令信号印加手段と、電源線に印加された高周波の命令信号を取り出す命令信号取得手段と、電源線から取り出された高周波の命令信号を復調して、命令信号を取り出す命令信号復調手段と、命令信号復調手段によって取り出された命令信号を電子機器へ出力する命令実施手段とを備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、車載された電子機器の動作を制御するための情報通信を行う車載通信装置に関する。
近年の自動車は、高機能化が進み、電動格納式のドアミラーや電動のシート位置調整装置等の多くの電子機器が搭載されている。これらの電子機器は、スイッチ等の操作に応じて機器の動作を制御する信号を発することにより動作が制御されている。この制御信号は、全て信号ケーブル(ワイヤハーネス)で伝送されている。高機能を有する自動車は、電子機器が数多く搭載されているため、信号ケーブルも数多く搭載されていることになる。このため、自動車の製造段階で信号ケーブルの接続ミスが発生しやすいという問題がある。
このような問題を解決する先行技術として、電源系回路、計器系回路等、自動車の車種に係わりなく必須とされる電装回路から構成される共用ハーネスと、客先からの需要に応じて配索されるアンチスキッド用ハーネス、パワーシート用ハーネス等の専用ハーネスの結合、分離を容易に行うことができるとともに、接続コネクタへの端子差込みを容易に行うことができるワイヤハーネスが知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、必須の電装回路から構成される共用ハーネスと、付属的機能毎の電装回路から構成される複数の専用ハーネスとに区分し、各専用ハーネスと共用ハーネスとに、車体側に接続する接続コネクタを取り付け、これら接続コネクタを集合して一つの最終接続コネクタとし、この最終接続コネクタを相手コネクタに嵌合するものである。これにより、一つの接続コネクタに複数の専用ハーネスの端子を差し込む場合と比べ、差し込み作業が煩雑でなくなり、その自動化を容易に行うことができる。
しかしながら、特許文献1に記載のワイヤーハーネスにあっては、依然としてワイヤーハーネスを用いており、車内には数多くのワイヤーハーネスが張り巡らされることになり、車両軽量化の課題となっている。燃費向上等の観点から車両重量を軽くすることが望まれており、ワイヤーハーネスの数を減少させることができれば車両重量の軽量化を図ることが可能となる。また、従来の車両に搭載される電子機器では、制御信号に応じた動作が行われたか否かを運転者等が目視で確認するようになっていたため、制御信号に応じて、適切な動作が実行されたか否かを制御装置側で確認することができないという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、自動車等の車両に搭載されている電子機器を制御するための制御信号線のハーネスを無くすことができる車載通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、車両に搭載された電子機器の動作を制御する命令信号を出力する命令出力手段と、前記命令信号を高周波変調した高周波の命令信号を生成する命令信号変調手段と、前記高周波の命令信号を、前記車両の電源線に印加する命令信号印加手段と、前記電源線に印加された前記高周波の命令信号を取り出す命令信号取得手段と、前記電源線から取り出された前記高周波の命令信号を復調して、前記命令信号を取り出す命令信号復調手段と、前記命令信号復調手段によって取り出された前記命令信号を前記電子機器へ出力する命令実施手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記命令信号に基づいて前記電子機器が動作したか否かを示す応答信号を出力する応答出力手段と、前記応答信号を高周波変調した高周波の応答信号を生成する応答信号変調手段と、前記高周波の応答信号を、前記車両の電源線に印加する応答信号印加手段と、前記電源線に印加された前記高周波の応答信号を取り出す応答信号取得手段と、前記電源線から取り出された前記高周波の応答信号を復調して、前記応答信号を取り出す応答信号復調手段と、前記応答信号復調手段によって取り出された前記応答信号を出力する応答出力手段とをさらに備えたことを特徴とする。
本発明は、前記電源線から高周波の命令信号または高周波の応答信号を取り出す監視信号取得手段と、前記監視信号取得手段によって取得した前記高周波の命令信号の情報を記憶しておく記憶手段と、前記記憶手段に前記高周波の命令信号の情報が記憶されてから所定時間内に前記監視信号取得手段によって、前記記憶手段に記憶されている命令信号に対応する前記応答信号が取得できない場合に、前記応答信号出力手段に対して、前記応答信号の再送を要求する要求信号を出力する応答要求手段とをさらに備えたことを特徴とする。
本発明は、請求項1または2に記載の車載通信装置を複数備え、前記電源線から高周波の命令信号または高周波の応答信号を取り出す中継信号取得手段と、前記中継信号取得手段により取り出した前記高周波の命令信号または高周波の応答信号を無線通信を介して、他方の車載通信装置へ送信する送信手段と、他方の車載通信装置から送信された前記高周波の命令信号または高周波の応答信号を、前記無線通信を介して受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した前記前記高周波の命令信号または高周波の応答信号を前記電源線に印加する中継信号印加手段とをさらに備えたことを特徴とする。
本発明は、車両に搭載された電子機器の動作を制御する命令信号を出力する命令出力手段と、前記命令信号を高周波変調した高周波の命令信号を生成する命令信号変調手段と、前記高周波の命令信号を、無線通信により送信する命令信号送信手段と、前記命令信号送信手段から送信された前記高周波の命令信号を受信する命令信号受信手段と、前記命令信号受信手段によって受信された前記高周波の命令信号を復調して、前記命令信号を取り出す命令信号復調手段と、前記命令信号復調手段によって取り出された前記命令信号を前記電子機器へ出力する命令実施手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記命令信号に基づいて前記電子機器が動作したか否かを示す応答信号を出力する応答出力手段と、前記応答信号を高周波変調した高周波の応答信号を生成する応答信号変調手段と、前記高周波の応答信号を、前記無線通信により送信する応答信号送信手段と、前記応答信号送信手段から送信された前記高周波の応答信号を受信する応答信号受信手段と、前記応答信号受信手段によって受信された前記高周波の応答信号を復調して、前記応答信号を取り出す応答信号復調手段と、前記応答信号復調手段によって取り出された前記応答信号を出力する応答出力手段とをさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、制御信号を伝送する信号線のワイヤーハーネスを無くすことができるため、車両重量の軽量化を図ることができるともに、ワイヤーハーネスの接続ミスを回避することが可能となる。また、命令信号に対して応答信号を返すようにしたため、操作者あるいは搭乗者が各制御対象の電子機器の状態を知ることができる。また、操作時の低消費電力化が可能となる。さらに、高周波信号を電源ケーブル中を伝送するようにしたため、車載されている他の電子機器に対してノイズ等の影響を与えることを防止することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態による車載通信装置を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、自動車の搭載される機能部品であり、例えば、ウィンドウ、ドアミラー、シート位置調整装置、ヘッドライト等である。符号2は、機能部品2を動作させるために、運転者等の操作に応じて、命令信号を発信する命令発信機器である。例えば、命令発信機器2が、電動格納式のドアミラーであれば、ドアミラーを開閉操作するためのスイッチであり、スイッチ操作に応じてドアミラー開またはドアミラー閉を示す命令信号を発信する。符号3は、命令発信機器2から発せられた命令信号を高周波で変調(例えば、周波数変調)して出力する命令端末である。符号4は、命令端末3から出力する高周波変調信号を電源ケーブル8に給電することにより命令信号を送信する給電部である。符号5は、電源ケーブル8を介して伝送された命令信号を復調して、機能部品1へ出力する実施端末である。符号6は、電源ケーブル8を介して伝送された命令信号を受信し、実施端末5へ受け渡す給電部である。符号7は、機能部品1と命令発信機器2に対して、電源ケーブル8を介して電力を供給するバッテリである。フェライト・コア9とバイパス・コンデンサ11は、給電部4、6から給電した高周波成分をカットして、高周波成分が命令発信機器2へ入力することを防止するものである。同様に、フェライト・コア10とバイパス・コンデンサ12は、給電部4、6から給電した高周波成分の信号をカットして、高周波成分の信号が機能部品1へ入力することを防止するものである。
次に、図2、図3を参照して、図1に示す給電部4、6の構成を説明する。高周波変調信号を給電する方式は電磁誘導型給電方式と直接型給電方式とがある。図2は電磁誘導給電方式を示した模式図である。この方式では電源ケーブル8に給電するための電磁誘導コイルを巻き付けて、電磁誘導コイルの中に通過する磁束を変化させ、電源ケーブル8に高周波起電力を起こさせる方式である。この方式ではコイルヘの整合を取る事は必要となるが、コイルが直接電源ケーブル8に接していないので、電源ケーブルの長さによるインピーダンスの違いから来る整合を取る必要はない。電磁誘導給電方式を用いた給電部4、6の構成は、公知の構成であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図3は、直接型給電方式を示した模式図である。直接給電方式は電源ケーブル8に給電する際にアンテナマッチングの要領で整合を取る必要がある。整合を取る方法に付いては数多くあり、例えばπマッチ方式、ωマクチ方式、トロイダルコア法初期、空新コイル方式やヘヤピン方式等を用いることができる。図3に示す方式はガンママッチ方式を使用し、整合を取っている。直接給電方式を用いた給電部4、6の構成は、公知の構成であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図4を参照して、図1に示す命令端末3の構成を説明する。図4は、図1に示す命令端末3の構成を示すブロック図である。命令端末3は、命令信号を機能部品1へ送信する命令送信部31と、機能部品1から出力される応答信号を受信する応答受信部32とからなる。命令送信部31は、命令発信機器2から接点信号またはアナログ信号による命令信号を受け取ると、これらの信号を、接点信号の場合は接点信号変換器311により1または0のディジタル信号に、アナログ信号の場合はアナログ・ディジタル変換器312によりディジタル信号に変換する。高周波発信回路313は、所定の高周波を生成する。ここでは314MHz帯、950MHz帯及び2.4GHz帯の信号を発生させるものとする。この高周波ににより、変調回路314を通して接点信号変換器311またはアナログ・ディジタル信号変換器312から出力する接点信号またはアナログ信号を変調する。高周波変調された命令信号は、電力増幅器315を通して電力増幅される。例えば、電力増幅器315の最大出力は10ミリワット(mW)のものを用いる。
電力増幅された高周波変調の命令信号は出力整合回路316を通って給電部4に供給される。出力整合回路316の機能は出力インピーダンスを準抵抗、つまりリアクタンス分を除くことである。出力インピーダンスは通常75Ωか50Ωであるが、ここでは50Ωとした。高周波給電回路317は高周波変調の命令信号を電力ケーブル8に給電する機器である。
電源ケーブル8を経由して入力される応答信号を含んだ高周波信号が給電部4を介して命令端末3に取り込まれると、応答受信部32は、取り込まれた高周波信号を入力整合回路322を通して信号復調回路323に出力する。信号復調回路323によりで応答信号が復調され、応答信号処理回路324へ出力される。応答信号が示す内容によって次の処理が決定されるが、処理方法については詳細な説明を省略する。図4においては、給電部4を分けて図示しているが、命令送信部31の給電部4と応答受信部32の給電部4は、1つの給電部4を共用することが可能である。
次に、図5を参照して、図1に示す実施端末5の構成を説明する。図5は、図1に示す実施端末5の構成をブロック図である。実施端末5は、命令信号を受信する命令受信部51と、応答信号を命令発信機器2へ送信する応答送信部52とからなる。命令受信部51は、電源ケーブル8から給電部6を介して高周波信号を取り入れると、入力整合回路512を経て信号復調回路513により命令信号を取り出す。取り出された命令信号は、信号分別回路514によってアナログ用の信号か、ディジタル用の信号かに分別される。ディジタル用信号の揚合はディジタル信号増幅器515を経由して回路入切リレー516に送られる。この回路入切リレー516は回路のオン/オフ制御を行う。一方、アナログ用信号はディジタル・アナログ変換器517によりアナログ信号に変換され、アナログ信号増幅回路518によって制御に必要な電圧と電流を持った信号に変換され、制御回路に印加される。命令実施に関わるディジタル信号は信号分別回路514の出力側の信号を応答を返す回路に回帰させることで実現できる。
応答用のディジタル信号が入力すると、応答送信部52は、回帰された信号を応答信号処理回路522に印可する。応答用のアナログ信号はアナログ・ディジタル信号変換器521により数値化され、応答信号処理回路522へ出力する。応答信号処理回路522は、応答に用いる書式に信号を変換して、変調回路524へ出力する。変調回路524は高周波発振回路523で生成された高周波に応答信号処理回路522から出力された書式化した信号を変調して、出力整合回路525へ出力する。出力整合回路525は出力インピーダンスを電源ケーブル8に合わせ、給電部6へ出力する。給電部6は変調された高周波信号を電源ケーブル8に印可する。図5においては、給電部6を分けて図示しているが、命令受信部51の給電部6と応答送信部52の給電部6は、1つの給電部6を共用することが可能である。
次に、図1を参照して、命令信号の送受信と応答信号の送受信の動作を説明する。ここでは、電動格納式ドアミラーを例として説明する。まず、運転者が電動格納ドアミラー(機能部品1)を閉状態(格納状態)にする操作を行うと、命令発信機器2は、この操作内容を読み取り、ドアミラーを閉状態にする命令信号を命令端末3へ出力する。命令端末3は、命令発信機器2から出力された命令信号に対して、高周波変調を施し、給電部4を介して、高周波変調された命令信号を電源ケーブル8へ印加することにより、命令信号を送信する。
この命令信号は、給電部6を介して、実施端末5が受信し、高周波変調された命令信号を復調し、復調した命令信号を電動格納ドアミラー(機能部品1)へ出力する。これを受けて、電動格納ドアミラーは、ドアミラーが閉状態(格納状態)になるように動作を制御する。電動格納ドアミラーは、閉状態になると、現在閉状態であることを示す応答信号を実施端末5へ出力する。実施端末5は、応答信号に対して、高周波変調を施し、給電部6を介して、高周波変調された応答信号を電源ケーブル8へ印加することにより、応答信号を送信する。この応答信号は、給電部4を介して、命令端末5が受信し、高周波変調された応答信号を復調し、復調した応答信号を命令発信機器2へ出力する。
このように、電源ケーブル8を情報伝送媒体として用いて、機能部品1を機能させるための命令信号を送受信するようにしたため、命令発信機器2と機能部品2との間の制御信号ケーブルを配線する必要がなくなる。また、命令信号に対して、機能部品1が動作した後に出力される応答信号についても電源ケーブル8を情報伝送媒体として用いて送受信するようにしたため、機能部品1の動作を制御する命令発信機器2自身が発信した命令信号に対して、機能部品1が反応したか否かを把握することが可能となる。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施形態による車載通信装置を説明する。図6は同実施形態の構成を示すブロック図である。図6において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、監視端末13、給電部14及び警報表示部15とが設けられている点である。警報表示部15は、自動車のインストルメント・パネル内に設けられ、運転者が警報表示を目視することができる。
監視端末13は、電源ケーブル8を流れる全ての高周波信号(命令信号と応答信号)を傍受するために、高周波信号を給電部14を介して取込み、入力整合回路132を経由して信号復調回路133に出力する。信号復調回路133で復調された命令信号または応答信号は通信制御回路に出力される。通信制御回路は信号識別回路135、信号記憶回路136及び管理信号作成回路137からなる。信号識別回路135は入力される命令信号または応答信号を信号系統別(命令発信機器と機能部品の組別)に整理し、信号記憶回路136へ出力する。信号記憶回路136はその信号の情報を記憶する。また、信号識別飽きろ135は、命令信号または応答信号を受信した場合に、受信した命令信号または応答信号に応じた警報を警報表示部15へ表示する。
そして、信号識別回路135が信号記憶回路136に記憶した情報の中から同じ信号系統の情報を読み出して比較する。比較の結果、もし命令信号と応答信号の信号系統が一致する場合は命令と応答の処理が完結したものと見なして、この信号系統の信号の情報を信号記録回路136から削除する。一方、同じ信号系統に於いて命令信号の内容の情報が信号記憶回路136に記憶されてから一定の時間以上応答信号が発せられない場合に、管理信号作成回路137は、応答信号の再送を要求する要求信号を生成して出力する。この要求信号は高周波発振器139で発信された高周波を用いて変調回路138により変調し、出力整合回路140、給電部14を経由して電源ケーブル8に印加する。これを受けて、実施端末5は、再度応答信号を送信する。
このように、監視端末13が電源ケーブル8の全ての高周波信号を取得し、命令信号に対して、応答信号が出力されない場合に、応答信号の再送を要求する要求信号を出力するようにしたため、命令信号に対して応答信号を送信する通信の信頼性を向上させることができる。また、命令信号または応答信号に応じて警報を警報表示部15に表示するようにしたため、運転者に対して、機能部品を動作させた状況を知らせることが可能となる。
なお、図6に示す例では、電源ケーブル8に、1系統の信号系統のみが図示されているが、2系統以上の信号系統が電源ケーブル8を介して命令信号と応答信号の通信を行うようにしてもよい。この場合に、高周波信号中に信号系統を識別可能な識別情報を含め、自己の信号系統を示す識別情報が含まれている信号のみを処理すればよい。また、複数の信号系統を識別する方式として、周波数拡散方式(FHSS:Frequency Hopping spread Spectrum)を用いてもよい。電源ケーブル8上の信号を多重化する方式としては、公知の方式を適用することが可能である。
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施形態による車載通信装置を説明する。図7は同実施形態の構成を示すブロック図である。図7において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、電源ケーブル8を共有しない図1に示す装置が2系統(第1系統と第2系統)あり、各系統にそれぞれ中継端末16、給電部17、中継端末18、給電部19を設けた点である。例えば、牽引自動車のように、連結、切り離しが可能な牽引車と荷車のように2つに別れ、且つ電気的に繋がっていない場合に有効である。第1系統と第2系統は別々のバッテリ7を備え、この2つの系統の間は電気的接点はない。2つの中継端末16、18は空中線を持ち、高周波信号を電波として空間に放出することにより通信を行う。これにより第1系続から中継端末16、中継端末18を介して第2系統に命令信号を送り、第2系統がその命令信号に基づいて、第2系統の機能部品1を動作させる。第2系統の応答信号は、中継端末18、中継端末16を介して第1系統へ返すことが可能になる。また、第2系統から第1系統への命令信号の送信と、第1系統から第2系統への応答信号の送信についても同様に行うことが可能となる。
なお、前述した第1から第3の実施形態においては、一対の命令端末と実施端末が備えられている例を説明したが、機能部品を動作させるスイッチ類の操作状況を示す情報を1つの命令端末に入力し、この命令端末から各機能部品に対して命令信号を送信するようにしてもよい。
次に、図8を参照して、本発明の第4の実施形態による車載通信装置を説明する。図7は同実施形態の構成を示すブロック図である。図7において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、命令端末3−1と実施端末5−1〜3との間を無線通信により通信回線を確立するようにした点である。この構成とすることで、命令端末3−1と3つの実施端末5−1〜3の信号線を無くすことができるため、車両重量の軽量化を図ることができる。なお、無線通信の方式は、公知の方式を適用することができるため、ここでは、通信方式に関する詳細な説明を省略する。また、図8に示す構成にすることにより、各スイッチの操作状況を示す信号を命令端末3−1に取り込むようにして、周波数による多重化通信を各実施端末5−1〜3との間で行うようにすれば、命令端末を1つにすることが可能である。
なお、前述した第1から第4の実施形態における命令端末には、方向指示器スイッチ、ヘッドライトやテールライトを含むライト点灯用スイッチ、ワイパー用スイッチ、トランク開閉スイッチ、パワーウインドウ開閉スイッチ、ドアミラー制御用スイッチ、エアコン制御用スイッチ、シート位置制御スイッチ、送風機制御用スイッチ等の操作状況を示す情報を入力することにより、これらの操作状況に応じて、機能部品(方向指示器、ヘッドライトやテールライト、ワイパー、トランク、パワーウインドウ、ドアミラー、エアコン、シート位置調整装置、送風機)を動作させることが可能になる。
このように、命令端末と実施端末を設け、電源ケーブルを介して制御信号(命令信号と応答信号)を伝送するようにしたため、車両内に制御信号線のワイヤーハーネスを設ける必要がなくなり、車両重量の軽量化を図ることが可能となる。また、制御信号線を無くすすることができるため、多数あるワイヤーハーネスを接続する作業を軽減できるともに、ワイヤーハーネスの接続ミスを回避することが可能となる。また、制御信号を無線通信によって確立した通信回線を使用して伝送するようにしたため、同様に制御信号線のワイヤーハーネスを無くすことができる。
なお、図1〜8に示す命令端末及び実施端末における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより情報通信処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
自動車に加え、船舶や航空機の移動体において、機能部品を動作させるための制御信号を配線することが不可欠な用途にも適用できる。
1・・・機能部品(電動格納ドアミラー等)、2・・・命令発信機器、3・・・命令端末、4・・・給電部、5・・・実施端末、6・・・給電部、7・・・バッテリ、8・・・電源ケーブル、9、10・・・フェライトコア、11、12・・・バイパス・コンデンサ、13・・・監視端末、14・・・給電部、15・・・警報表示部、16、18・・・中継端末、17、19・・・給電部
Claims (6)
- 車両に搭載された電子機器の動作を制御する命令信号を出力する命令出力手段と、
前記命令信号を高周波変調した高周波の命令信号を生成する命令信号変調手段と、
前記高周波の命令信号を、前記車両の電源線に印加する命令信号印加手段と、
前記電源線に印加された前記高周波の命令信号を取り出す命令信号取得手段と、
前記電源線から取り出された前記高周波の命令信号を復調して、前記命令信号を取り出す命令信号復調手段と、
前記命令信号復調手段によって取り出された前記命令信号を前記電子機器へ出力する命令実施手段と
を備えたことを特徴とする車載通信装置。 - 前記命令信号に基づいて前記電子機器が動作したか否かを示す応答信号を出力する応答出力手段と、
前記応答信号を高周波変調した高周波の応答信号を生成する応答信号変調手段と、
前記高周波の応答信号を、前記車両の電源線に印加する応答信号印加手段と、
前記電源線に印加された前記高周波の応答信号を取り出す応答信号取得手段と、
前記電源線から取り出された前記高周波の応答信号を復調して、前記応答信号を取り出す応答信号復調手段と、
前記応答信号復調手段によって取り出された前記応答信号を出力する応答出力手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。 - 前記電源線から高周波の命令信号または高周波の応答信号を取り出す監視信号取得手段と、
前記監視信号取得手段によって取得した前記高周波の命令信号の情報を記憶しておく記憶手段と、
前記記憶手段に前記高周波の命令信号の情報が記憶されてから所定時間内に前記監視信号取得手段によって、前記記憶手段に記憶されている命令信号に対応する前記応答信号が取得できない場合に、前記応答信号出力手段に対して、前記応答信号の再送を要求する要求信号を出力する応答要求手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の車載通信装置。 - 請求項1または2に記載の車載通信装置を複数備え、
前記電源線から高周波の命令信号または高周波の応答信号を取り出す中継信号取得手段と、
前記中継信号取得手段により取り出した前記高周波の命令信号または高周波の応答信号を無線通信を介して、他方の車載通信装置へ送信する送信手段と、
他方の車載通信装置から送信された前記高周波の命令信号または高周波の応答信号を、前記無線通信を介して受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記前記高周波の命令信号または高周波の応答信号を前記電源線に印加する中継信号印加手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車載通信装置。 - 車両に搭載された電子機器の動作を制御する命令信号を出力する命令出力手段と、
前記命令信号を高周波変調した高周波の命令信号を生成する命令信号変調手段と、
前記高周波の命令信号を、無線通信により送信する命令信号送信手段と、
前記命令信号送信手段から送信された前記高周波の命令信号を受信する命令信号受信手段と、
前記命令信号受信手段によって受信された前記高周波の命令信号を復調して、前記命令信号を取り出す命令信号復調手段と、
前記命令信号復調手段によって取り出された前記命令信号を前記電子機器へ出力する命令実施手段と
を備えたことを特徴とする車載通信装置。 - 前記命令信号に基づいて前記電子機器が動作したか否かを示す応答信号を出力する応答出力手段と、
前記応答信号を高周波変調した高周波の応答信号を生成する応答信号変調手段と、
前記高周波の応答信号を、前記無線通信により送信する応答信号送信手段と、
前記応答信号送信手段から送信された前記高周波の応答信号を受信する応答信号受信手段と、
前記応答信号受信手段によって受信された前記高周波の応答信号を復調して、前記応答信号を取り出す応答信号復調手段と、
前記応答信号復調手段によって取り出された前記応答信号を出力する応答出力手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載の車載通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010019764A JP2011156953A (ja) | 2010-01-29 | 2010-01-29 | 車載通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010019764A JP2011156953A (ja) | 2010-01-29 | 2010-01-29 | 車載通信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011156953A true JP2011156953A (ja) | 2011-08-18 |
Family
ID=44589307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010019764A Pending JP2011156953A (ja) | 2010-01-29 | 2010-01-29 | 車載通信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011156953A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018079904A (ja) * | 2016-11-18 | 2018-05-24 | 矢崎総業株式会社 | 車両用電力供給システム及び車両システム |
CN108575034A (zh) * | 2017-11-20 | 2018-09-25 | 常州星宇车灯股份有限公司 | 一种新型车灯信号传输控制系统 |
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2010
- 2010-01-29 JP JP2010019764A patent/JP2011156953A/ja active Pending
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JP2018079904A (ja) * | 2016-11-18 | 2018-05-24 | 矢崎総業株式会社 | 車両用電力供給システム及び車両システム |
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