JP2011153963A - 機械的精度評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】その目的は加工機の大きさに係らず、加工ツールと加工ポイント間の相対的な変位を正確に計測することが可能な機械的精度測定方法を提供することにある。
【解決手段】加工機に取付けたカメラで真直度などの精度を測定したい部位、例えば当該加工機の加工テーブルや当該加工機の加工テーブル上に設置された被加工物の表面の画像データを撮影し、その画像データを基に当該部分の真直度や位置決め精度などの加工機の機械的精度を測定する方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は、加工機の機械的精度の検査装置に関する。
液晶パネルは年々大型化し、第10世代のマザーガラスでは(2,850×3,050mm)となっているが、それに伴い加工機の加工テーブル面積も広くなり加工機の大型化が進んでいる。加工機は大型化しているが、加工機の真直度などの加工精度の要求は0.5〜1 μm/mと非常に厳しい。このような加工機の大型化と要求精度の高度化は液晶パネル用の加工機にとどまらず、様々な分野で年々進んでおり、例えばこの真直度を例に取ると、製品化された場合のことを考えると、加工テーブル上の加工位置における加工ポイントと被加工物間のテーブルの移動方向に直角な方向の相対変位ということになる。以降、機械的精度の代表例として真直度について説明する。
現在一般的に用いられる大型の加工テーブルの真直度を測定する方法としてはレーザ測長器により測定する方法、ワイヤを張りそのワイヤの動きを観察する方法、ストレートエッジを使用し電気マイクロで測定する方法等がある。(以下において、同一部材には、同一部材番号を付すものとする。)
図1はレーザ測長器6を使用した場合の加工機1上の加工テーブル2の真直度測定の例である。加工テーブル2は、定盤3上に設置されており、ガイドレール上をX軸方向に移動する。加工ヘッド5は定盤3上に設置されている門型のコラム4に設置されており、Y軸方向及びZ軸方向に移動し、加工ポイント10にて加工を行う。図1はX軸方向の真直度測定を行う場合のレーザ測長器の光学系の設置例である。レーザの光源と受光装置が一体となったレーザ測長モジュール(レーザ測長器)6を加工テーブル2が移動する方向と同一軸上に設置する。また、加工テーブル2上にプリズム7を設置する。さらに、定盤3に反射ミラー8を設置する。レーザ測長モジュール6から出力されたレーザ光9はプリズム7により二つの光軸にわけられる。その二つの光軸は反射ミラー8で反射される。加工テーブル2が移動した場合に真直でない場合は、プリズム7と反射ミラー8を通過して帰ってくる二つの光に光路差が生じる。レーザ測長モジュール6はその光路差を検出して加工テーブル2に直角な方向の変位量を測定する。真直度は、加工テーブル2の移動量とその直角な方向の変位量の関係から算出することが出来る。本方式の場合、測定精度はサブミクロンと非常に良い。
図2はワイヤ12を張りそのワイヤ12の動きを、測定用光学系14を通して目視にて観察11する方法である(非特許文献1参照)。ワイヤ12は、ワイヤ12の両端に吊り下げられた重り13により、張力が掛けられて張られている。加工テーブル2の移動に伴い、ワイヤ12の観察11する場所が移動する。真直度は加工テーブル2の移動量とワイヤ12の加工テーブル2に直角方向な方向の移動量を元に算出される。この方法の場合、観察11する位置は加工ポイント10付近で固定されるため、加工テーブル2上の加工ポイント10と加工ヘッド5間の相対位置変位の測定が可能である
図3はストレートエッジ15と電気マイクロ16を使用して真直度を測定する方法である。ストレートエッジ15は加工テーブル2上に設置される。また、電気マイクロ16が加工ポイント10近傍でストレートエッジ15に接するように、加工ヘッド5に電気マイクロ16を設置する。加工テーブル2が移動するとストレートエッジ15は同時に移動する。電気マイクロ16はその動きに直角な方向の変位量を測定する。真直度は、加工テーブル2の移動量と電気マイクロ16で測定された変位量を元に算出される。この方式の場合、加工テーブル2上の加工ポイント10と加工ヘッド5間の相対位置変化を考慮した真直度の測定が可能である。
また、測定対象との間の相対変位を測定できる変位検出器を直線移動機構に取り付け、変位検出器の測定方向と直交する方向に移動させながら測定対象との相対変位を測定する真直度測定装置において、直線移動機構の進行方向の移動量と、それに伴って生じる測定対象の真直度方向に変位した直線移動機構の移動量を一括して測定可能な二次元変位検出器を備えたことを特徴とする真直度測定装置(特許文献1)もある。
特開2009-68957号公報
JIS B 6288: 2003
従来の方法の内、図1に示すレーザ測長器を使用した真直度測定方法の場合、求まる真直度はプリズム7が取付けられている場所のものであり、本来知りたい加工ポイント10における真直度ではない。また、加工テーブル2の移動に伴い、加工テーブル2の重量によりコラム4がゆがみ、加工ヘッド5の位置がずれたとしても、測定結果にはそのずれは反映されない。したがって、本来計測したい加工ヘッド5と加工テーブル2の相対位置変化を考慮した真直度の測定は不可能である。
また、レーザ測長器を使用した真直度測定方法の場合、レーザ測長モジュール6と反射ミラー8を加工テーブル2上に設置し、プリズム7を加工ヘッド5に取付ける形態もとれる。この場合は、加工ヘッド5と加工テーブル2の相対位置変化を考慮した真直度の測定が可能となる。しかし、この場合、加工テーブル2を実際の加工時に使用する速度で移動させると、レーザ測長モジュール6が自重でずれてしまう可能性や、加工テーブル2が小型の場合には、レーザ測長モジュール6を加工テーブル2上に設置出来ないなどの課題がある。
図2に示すワイヤ12を使用した従来方式の場合、加工ヘッド5部分から観察11するため、測定される真直度は加工ポイント10付近のものであり、かつ、加工ヘッド5と加工テーブル2の相対位置変化を考慮した真直度となる。しかし、重り13によって張られたワイヤ12のゆがみや、測定用光学系14を通しての観察11における読み取り誤差の影響により、高精度な測定は非常に困難である。さらに、ワイヤ12とその張力用の重り13の設置も容易ではない。また、真直度の測定を自動化して、電子データとして保存することも困難である。
図3に示す、ストレートエッジ15を使用した従来方式の場合、加工ヘッド5部分に電気マイクロ16を取付けるため、測定される真直度は加工ポイント10付近のものであり、かつ、加工ヘッド5と加工テーブル2の相対位置変化を考慮した真直度となる。しかし、ストレートエッジ15の場合は加工テーブル2の長さに合った長尺のストレートエッジ15が必要となる。ストレートエッジ15自体の真直度は、長尺のものになればなるほど精度が悪くなり、また、2 m以上の長さで高精度なものは金額も数百万円と非常に高価になること、重量が2 mのものでも15 kg以上となり取り扱いが容易でなくなるなどの問題がある。また、加工テーブル2の長さに対して短いストレートエッジ15を使用した場合は、真直度の測定を複数回に分けて行わなければならず、これも手間が掛かり実用的ではない。
特許文献1の場合は、加工を施された工作物の真直度を測定する真直度測定装置であり、加工機自体の真直度を直接測定することは出来ない。すなわち、直接加工機の精度評価を実施するためには、加工機により実際に加工を実施し、加工された被加工物の真直度を測定しなければならないため非効率である。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は加工機の大きさに係わらず、加工ツールと加工ポイント間の相対的な変位を直接的に正確に計測することが可能な真直度測定方法を提供することにある。
上述の目的を達成する本発明は、以下により提供される。
図4に示すように、加工機1は定盤(ベッド)3の上に加工テーブル2が設置されおり、加工テーブル2は定盤3上をX方向に移動する。また、定盤3上にはコラム4が加工テーブル2をまたぐ形、すなわち、左右コラムをトップビームで結合した形、いわゆる門型にて設置されている。加工機能を持つ部位(加工ヘッド、ヘッド頭)5は両側のコラム4の間のトップビーム上をY方向に移動する。この加工ヘッド5部分にカメラ17を設置する。カメラ17は、加工テーブル2、また、加工テーブル2上の被加工物の表面の画像を取得する(観察ポイント18)。この方式を用いることで、上記課題を解決する。
即ち、請求項1の発明では、加工機に取付けたカメラで加工機の精度を測定したい部位、例えば当該加工機の加工テーブルや当該加工機の加工テーブル上に設置された被加工物の表面の画像データを撮影した、当該加工機、または、当該加工機上の被加工物の表面その画像データを基に、当該部分の精度を測定する方法である。
なお、加工機の形式は上述の形式以外のもの、例えば加工ヘッドがX、Y、Zの各軸方向にサーボモータにて駆動される方式(図示せず)でもあっても対応可能である。また、加工機の精度とは、真直度、位置決め精度、平面度、平行度、等距離度、一致度、直角度といった、加工機の機械的な精度を表すものである。
請求項2の発明では、加工機に取付けたカメラで精度を測定したい部位、例えば当該加工機の加工テーブルや当該加工機の加工テーブル上に設置された被加工物の表面の画像データを撮影し、その画像データを基に当該部分の精度を測定する方法において、カメラを加工機の加工機能を持つ部分位、または、加工機の加工機能を持つ部位と剛に接合されている部分、例えば、レーザ加工機の場合、最終的なレーザの出射機能を持つヘッド部分やコラムやトップビームにカメラを取付ける方式である。
請求項3の発明では、請求項1〜2に記載された加工機や被加工物の加工部位の精度の測定方法において、測定対象物の表面の画像データを撮影し、その複数枚の画像に写っている傷や模様などが、撮影した連続したコマの画像上でどのように移動してゆくかを解析し、その特徴的形状の画像上の動きから加工機や被加工物の加工部位の精度を算出し解析するものである。
請求項4の発明では、請求項3に記載された加工機や被加工物の加工部位の機械的精度の測定方法において、測定対象物の表面の画像データを撮影し、その画像に写っている傷や模様などが撮影した連続したコマ上でどのように移動してゆくか、隣り合うコマの画像上の特徴的形状の動きを相対的変位のベクトルとして積算してゆき、そのデータを元にを解析し加工機や被加工物の加工部位の精度を算出する場合の、基本となるデータ処理の方法である。
請求項5の発明では、請求項3に記載された加工機や被加工物の加工部位の機械的精度の測定解析する方法において、測定対象物の表面の画像を撮影し、その画像に写っている傷や模様などが撮影した連続したコマ上でどのように移動してゆくかを解析し、その複数の特徴的形状の動きから位置決め精度や真直度を算出する際に、複数の傷や模様の移動を解析し、その移動状態を平均化処理することで、機械的精度評価の精度向上を図るものである。
以上説明したように本発明によれば、測定対象物の長さに係わらず、加工機などの加工機能と加工部位間の相対的な位置変化を考慮した精度の評価が可能となる。
本真直度測定方式によれば、真直度の測定結果は本来ほしい真直度、すなわち、加工ヘッド5と加工ポイント10の相対変位を考慮した真直度が得られる。また、本測定方式の場合、予め真直度測定時の基準となるワイヤ12やレーザ光9やストレートエッジ15の設置は不要である。そのことから、測定対象の加工機の加工テーブル2の移動長さの制限がなくなることとなる。そして、測定結果に対して基準となるものの精度の影響が生じないこととなる。さらには、加工テーブル2上に測定専用の器具を設置する必要がないため、実際の製品を加工している最中でも、その製品の表面画像から真直度を算出することも可能であり、加工機を稼動させている最中に逐次加工機の精度補正にそのデータを反映させ、非常に加工精度の高い製品を作ることも可能となる。
その結果、本方式を用いることにより加工機の精度検査が加工機の大きさの影響や測定用器具の影響を受けることなしに、本来計測したい加工ツールと加工ポイントの相対変位を考慮した測定値として、しかも、加工中に逐次測定できる形で実施できることとなる。
具体的には、請求項1の発明によれば、加工機の加工テーブルの移動量の大きさによらず、加工機の加工テーブルの機械的精度を測定することが可能となる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様に、加工機の加工テーブルの移動量の大きさによらず、加工機の加工テーブルの機械的精度を測定することが出来るようになるばかりでなく、本来知りたい、加工機の加工機能を持つ部位と加工を施される被加工部位の相対的な変位を考慮した精度を測定することが可能となる。
請求項3の発明によれば、カメラが取付けてある部分と測定対象物間の相対的な移動距離が加工機自体の出力から分る場合、又は、不明な場合のいずれであっても、撮影された画像から精度を算出することが可能である。
請求項4の発明によれば、一つ以上のコマ間隔が空いた画像における特徴的形状が別なものになっていても、その画像データから位置決め精度や真直度を算出することが可能となる。
請求項5の発明によれば、複数の傷や模様から位置決め精度や真直度を算出するため、測定上の誤差が縮小され、測定精度の向上を図ることが可能となる。
レーザ測長器6を使用した場合の加工機1上の加工テーブル2の真直度測定の従来例を示す図である。 ワイヤ12を張りそのワイヤ12の動きを、測定用光学系14を通して目視にて観察する従来例を示す図である。 ストレートエッジ15と電気マイクロ16を使用して真直度を測定する従来例を示す図である。 本発明に係る、加工機1にカメラ17を接合して真直度、位置決め精度等を算出する方法を示す図である。 本発明に係わるカメラ17で撮影した加工テーブル2表面の画像の模式図である。 加工テーブル2が移動した場合、カメラ17で撮影された画像上に写っていた移動前の模様21が移動後の模様22の位置に移動する模式図である。 図6で示した移動前の模様21と移動後の模様22の内の一つを抽出した説明図である。 第2コマ目と第3コマ目の画像を比較し、第2コマ目の画像に写っていた特徴的模様(移動前の模様21)が第2コマ目の画像ではどこに移動したかパターンマッチングにより抽出したものを、図7と同様に示した説明図である。 加工テーブル2が初期位置にある状態で撮影した画像の中の特徴的模様の模様初期位置26の座標を原点(x0,y0)とし、相対変位ベクトルを第1移動ベクトル34、第2移動ベクトル35、第3移動ベクトル36と加算した図を示す。 真直度を算出する場合、カメラ17と画像処理装置19により、予め設定されているX-Y座標系から、各位置の模様の座標値を、θだけ回転したU-V座標系に変換しなければならない、関係を示す図である。 図9で示した各模様の座標を、図10に示すX-Y座標系からU-V座標系に変換した図である。 本発明に係る、カメラ17で撮影した画像を元に、画像処理装置19の内部で実施する、真直度を求めるための演算処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら、機械的精度の測定の中で真直度の測定を実施例として詳細に説明する。
図4に示すように、加工機1は定盤3の上に加工テーブル2が設置されおり、加工テーブル2は定盤3上をX方向に移動する。また、定盤3上にはコラム4が加工テーブル2をまたぐ形、すなわち、左右コラムをトップビームで結合した形、いわゆる門型にて設置されている。加工機能を持つ部位(加工ヘッド、ヘッド頭)5は両側のコラム4の間のトップビーム上をY方向に移動する。この加工ヘッド5部分にカメラ17を設置する。カメラ17は、加工テーブル2、また、加工テーブル2上の被加工物の表面の画像を取得する。カメラ17で撮影された画像は、画像処理装置19に転送され、真直度を算出するための演算処理が行われる。
図5は図4に示した本発明に係わるカメラ17で撮影した加工テーブル2表面の画像の模式図であり、加工テーブル2が停止している状態の場合のものである。カメラ17で撮影された画像には加工テーブル2の表面の傷などの模様20が写っている。加工テーブル2が移動した場合、カメラ17の視野はそれとは逆の方向に移動する。その結果(図6参照)、カメラ17で撮影された画像上に写っていた移動前の模様21は移動後の模様22の位置に移動する。
図7は図6で示した移動前の模様21と移動後の模様22の内の一つを抽出した説明図である。加工テーブル2の移動前に移動前の模様21の位置にあった模様が、移動後に移動後の模様22の位置に移動する。この間の移動は移動ベクトル23で表される。以降、機械的精度の代表例として真直度について説明する。この移動ベクトル23を本来加工テーブルが移動すべき画像基準方向ベクトル24と画像基準方向ベクトル24に直角な方向の画像真直誤差ベクトル25に分解する。この画像基準方向ベクトル24に対する画像真直誤差ベクトル25を積算し、移動開始時と終了時の値を元に計算をすることで、加工テーブル2の真直度を算出することが出来る。
画像処理装置19内での演算処理のフローチャートを図12に示す。まず、測定を開始すると、今後積算してゆく座標ポイント値の初期化S1を行う。次にカメラ17で撮影しその画像を読込むS2。次に今回新規に読込んだ画像と一回前のコマで読込んだ画像との比較を行うS3。ただし、この比較S3は一回前の画像が記憶されている必要があるため、二回目のループ以降から実施する。次に、今回の画像と一回前のコマ上の特徴のある点の相対移動量を算出するS4。次に、相対移動量を記憶されているポイント値に加算するとともにその値を記憶するS5。次に、測定終了の判定S6を行う。加工機上の測定が必要な領域の測定が終了した場合は測定を終了させ、終了していない場合はS2の画像読込み部分に戻る。測定が終了した場合は、座標変換S7を行う。また、その結果を用いて真直度の算出S8を行う。
S3での具体的な演算処理は、次の方法である。図7は、撮影した画像において、第1コマ目と第2コマ目の画像を比較し、第1コマ目の画像に写っていた特徴的模様(移動前の模様21)が第2コマ目の画像ではどこに移動したかパターンマッチングにより抽出し、移動後の模様22の位置に移動したことを把握する。画面内は、画像基準方向ベクトル24をX軸、画像真直誤差ベクトル25と平行な方向がY軸となるように座標系が設定されており、移動前の模様21の座標は(x0,0,y0,0)、移動後の模様22の座標は(x0,1,y0,1)となる。次に移動量を相対ベクトルとするため、移動前の模様21の座標 (x0,0,y0,0)が原点すなわち、座標が(0, 0)となるように移動する。その結果、移動後の模様22の座標は、(x0,1−x0,0, y0,1−y0,0)となる。この座標値は、模様の移動ベクトル23を模様の相対的変位のベクトルに置き換えたことと同等となる。この相対変位のベクトルへの置き換えがS4である。
この座標値を出す場合、カメラの倍率が分っている場合は、画像上の位置にその倍率を掛けることで実際の寸法での座標値が求まる。また、倍率が分らない場合は、加工機の実際の移動量を元に、画像と実際の寸法の比率を算出すればよい。
さらに、このカメラの画像上の位置から実際の寸法相当の座標値への変換は、図12中の演算ループ内で実施してもよいが、測定終了後の座標変換S7や真直度算出S8にて一括して行うことも可能である。
図8は、第2コマ目と第3コマ目の画像を比較し、第2コマ目の画像に写っていた特徴的模様(移動前の模様21)が第3コマ目の画像ではどこに移動したかパターンマッチングにより抽出したものを、図7と同様に示した説明図である。移動前の模様21の座標は(x1,0,y1,0)、移動後の模様22の座標は(x1,1,y1,1)である。図7と同様に移動前の模様21の座標が(0, 0)となるように移動すると、相対的変位の移動ベクトル23は、(x1,1−x1,0, y1,1−y1,0)となる。
同様に、第3コマ目と第4コマ目、第4コマ目と第5コマ目と画像を比較してゆき、それぞれ、模様の相対移動を表す相対的変位のベクトルを求める。この次々の比較は、図12のループの中で行われる。
図9は、上で求めた相対変位ベクトルをつないだものである。これは、図12のS5に相当する。簡単のため、4コマ目までの画像で真直度を測定する場合である。加工テーブル2が初期位置にある状態で撮影した画像の中の特徴的模様を模様初期位置26とする。この模様初期位置26の座標は(x0,y0)であるが、これを原点(0, 0)とする。ここを原点として、上で求めた相対変位ベクトルを第1移動ベクトル34、第2移動ベクトル35、第3移動ベクトル36と加算してゆくと図9のようになる。
図9において、2コマ以上間隔が空いたコマ、例えば模様初期位置26と模様第2位置28は実際には別の模様から算出されるが、各相対変位のベクトルの終点を一つの模様が移動した点として説明する。加工テーブル2が初期位置で撮影された画像が模様初期位置26である。加工テーブルが所定量移動した、次のコマの画像では模様第1位置27へ、その次のコマでは模様第2位置28、加工テーブルの移動終了位置での模様が模様最終位置29である。相対変位ベクトルの各終点位置の模様の座標は、模様初期位置26が(x0,y0) = (0, 0)、模様第1位置27が(x1,y1)、模様第2位置28が(x2,y2)、模様最終位置29が(x3,y3)で表されるものとする。この場合の座標系は、カメラ17と画像処理装置19により、予め設定されているものである。真直度を算出する場合には、模様初期位置26と模様最終位置29を結んだ線である初期から最終位置へのベクトル30が座標系の基準となる。この初期から最終位置へのベクトル30は、予め設定されている座標系からはθ(画像のX軸と真直度算出用X軸とのなす角度33)だけ回転している。真直度を算出するためには、各位置の模様の座標値をこのθだけ回転した座標系に変換しなければならない。この座標系を回転させる処理が図12のS7の座標変換である。
上述の二つの座標系をそれぞれX-Y座標系、U-V座標系とし、図10に両者の座標系の関係を示す。図10に示すとおり、二つの座標系はθ(座標系回転角度41)だけ方向が異なっている。図9で示した各模様の座標を図10に示すX-Y座標系からU-V座標系に変換したものが図11である。各模様の座標値は、模様初期位置26が(u0,v0)=(0, 0)、模様第1位置27が(u1,v1)、模様第2位置28が(u2,v2)、模様最終位置29が(u3,v3)となる。真直度の値は、vの最大値であり、この場合は模様第2位置28のV軸方向座標値v2が真直度の値となる。この値を算出する処理は図12のS8にて実施される。
こうして、画像データから真直度の値が算出される。
また、座標データのU軸のデータを加工機の動きと比較することで、U軸が目標どおりの位置まで移動しているか、すなわちU軸方向の位置決め精度の評価も行うことが出来る。加工機のU軸方向の動きは、加工機のU軸のスケールの読み取り値の出力データから知ることが出来る。
実施例1の場合には図4に示すように、加工機能を持つ部位(加工ヘッド)5部分にカメラ17を設置したが、加工ヘッド5部分にカメラ17を設置することが出来ない場合もある。この場合には、コラム4にカメラ17を設置することとなる。この場合、加工ヘッド5部分にカメラ17を付けた場合に対して、加工ヘッド5と加工ポイント10の相対変位の再現性は低下するが、実施例1と同様に、加工機1の大きさや加工テーブル2の移動長さの影響なしに、位置決め精度や真直度などの機械的精度の測定が可能である。
実施例1の場合には、図7、図8に示すように、一つの画面上で一つの特徴的模様に着目し、その移動状態から相対変位のベクトルを算出した。しかし、実際の画像には、図5、図6に示すように複数の特徴的模様が写っているため、複数の相対変位のベクトルを求めることが可能である。この複数の相対変位のベクトルから平均の相対変位のベクトルを求め、この平均相対変位のベクトルを元に図9〜図11で示した処理を行うことで、機械的精度の測定精度を向上することが出来る。おおよそ、平均の相対変位のベクトルを算出するのに使用した相対変位のベクトルの個数の平方根倍に精度が向上する。これは、複数の相対変位の平均を取ると、それぞれの相対変位ベクトルがもつランダムな方向の誤差が相殺されるためである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、取り付ける加工機の形態等、本発明の範囲は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明は、大型小型を問わず加工機の位置決め精度や真直度の精度測定などの機械的精度測定をその加工機の製造・検査工程、および、加工機に組み込むことで製品生産をしている最中の加工機の精度を逐次フィードバックして補正するなどして利用することができる。
1:加工機、2:加工テーブル、3:定盤、4:門型のコラム、5:加工ヘッド、6:レーザ測長モジュール、7:プリズム、8:反射ミラー、9:レーザ光、10:加工ポイント、11:観察、12:ワイヤ、13:重り、14:測定用光学系、15:ストレートエッジ、16:電気マイクロ、17:カメラ、18:観察ポイント、19:画像処理装置、20:模様、21:移動前の模様、22:移動後の模様、23:移動ベクトル、24:画像基準方向ベクトル、25:画像真直誤差ベクトル、26:模様初期位置、27:模様第1位置、28:模様第2位置、29:模様最終位置、30:初期から最終位置へのベクトル、31:画像のX座標、32:画像のY座標、33:画像のX軸と真直度算出用X軸とのなす角度(θ)、34:第1移動ベクトル、35:第2移動ベクトル、36:第3移動ベクトル、37:X軸、38:Y軸、39:U軸、40:V軸、41:座標系回転角度、42:画像のU座標、43:画像のV座標。

Claims (5)

  1. 加工機に取付けたカメラで撮影した、当該加工機、または、当該加工機上の被加工物の表面の画像データを基に、当該加工機や被加工物の加工部位の精度を測定する方法。
  2. カメラが、加工機の加工機能を持つ部位、または、加工機の加工機能を持つ部位と剛に接合されている部分に取付けてある、請求項1に記載の加工機や被加工物の加工部位の精度を測定する方法。
  3. 請求項1、または、請求項2に記載された画像データにおいて、複数枚の画像に写った、特徴的形状の画像上の動きを基に、加工機や被加工物の加工部位の精度を解析する方法。
  4. 請求項3に記載された加工機や被加工物の加工部位の精度を解析する方法において、隣り合うコマの画像上の特徴的形状の動きを相対的変位のベクトルとして積算してゆき、そのデータを元に加工機や被加工物の加工部位の精度を解析する方法。
  5. 請求項3に記載された加工機や被加工物の加工部位の精度を解析する方法において、複数の特徴的形状の動きを平均化することで、加工機や被加工物の加工部位の精度を解析する方法。
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