JP2011152529A - 排ガス浄化用フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに金属被膜上に、前記粒子状物質を燃焼させるBiを含有する触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
【選択図】なし
Description
PMは粒子径が1μm以下のため、大気中に浮遊しやすく、呼吸などで体内に取り込まれると人体へ悪影響を及ぼす懸念があるため、早急な対策が必要とされている。その対策として、PMを大気中へ放出しないようにディーゼル車の排気系にはPMを捕集するためのフィルター(Diesel Particurate Filter、以下DPFと略記する)が備え付けられている。しかしながら、DPFはPM捕集量の増加に伴ってフィルターの目詰まりが進行することで圧力損失を生じる問題を抱えている。フィルターの目詰まりに対する対策としては、一定以上の圧力損失が生じると電気ヒーターやバーナーなどで捕集したPMを燃焼させ、フィルターを強制的に再生する方法が検討されている。しかしながら、上記方法では強制的にPMを燃焼除去するために燃費の悪化を招いたり、PMの燃焼熱によるフィルター基材の溶融劣化や触媒の劣化を引き起こしたりする。また、装置が大型化、複雑化し、高価格となってしまう。
例えば、特許文献1にはPM燃焼触媒としてCeとBiの複合酸化物が記載されており、CeとBiのモル比が一定の(Ce:Bi=(1−x):xとするとき、0<x≦0.7の)範囲であれば高いPM浄化性能および高い熱耐久性を有することが示されている。また、特許文献2には、PM燃焼触媒としてBiとその化合物からなる触媒に関する記載がある。
一方フィルター部材が無機繊維の場合、該無機繊維の表面を覆う金属被膜と、該金属被膜の表面に担持された触媒とを有する繊維体を積層して形成されたフィルター部材が知られている(特許文献3)。特許文献3にあるように、フィルター基材の表面にニッケルめっき等の金属被覆を設けることで、触媒と基材が直接接することを防ぐことで両者間の反応を防止することが提案されている。
また、上記金属被膜として銀被膜を用いた場合は、Biを含有する触媒以外の場合であっても、フィルター基材と触媒層の間に銀被膜を形成することにより、触媒の失活や基材の脆弱化を防止できることを見出した。
(1)内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに該金属被膜上に、Biを含有する触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
(2)前記金属被膜が銀被膜であることを特徴とする上記(1)に記載の排ガス浄化用フィルター。
(3)前記金属被膜が無電解めっきにより形成されたものであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の排ガス浄化用フィルター。
(4)内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に銀被膜を有し、さらに銀被膜上に、触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
(5)前記触媒が、主成分としてBi及びCeの複合酸化物を含み、該複合酸化物の基本構造がBi2O3の正方晶であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかの排ガス浄化用フィルター。
(6)該複合酸化物中のBiとCeのモル比が5 ≦ Bi/Ce ≦ 38であることを特徴とする上記(5)の排ガス浄化用フィルター。
(7)該複合酸化物が更にCe以外の希土類元素(A)を含む複合酸化物を含み、該複合酸化物中のCeと希土類元素(A)のモル比が0.01 ≦ (A)/Ce < 1であることを特徴とする上記(5)または(6)の排ガス浄化用フィルター。
(8)前記希土類元素(A)がLaであることを特徴とする上記(7)の排ガス浄化用フィルター。
(9)Biと(Ce+La)のモル比が8 ≦ Bi/(Ce+La)≦ 20であることを特徴とする上記(8)の排ガス浄化用フィルター。
本発明の排ガス浄化用フィルターは、フィルター基材の表面に金属皮膜を有し、前記金属皮膜上にBiを含む触媒を有するものである。以下本発明を詳述する。
本発明の排ガス浄化用フィルターは、ディーゼル等の内燃機関から排出される排ガスに含まれているスート(soot)を主成分とする粒子状物質(PM)を捕集することで浄化するフィルターである。
フィルターの種類としては、セラミックスなどのフォーム、セラミックス繊維からなる不織布、ウォールフロータイプのフィルターなど、十分なPM捕集機能を有するものであれば特に限定されないが、PM捕集効率およびPMと触媒との接触効率の観点からウォールフロータイプのフィルターが好ましい。
フィルター基材の材質は、特に限定されるものではないが通常、成分として少なくともSi、Al、Mg、Tiのいずれか一種を含む(従来公知の)多孔質セラミックスであり、従来公知のものを使用することができる。例えば、コーディエライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、ムライトなどより選ばれる材料を主成分とすることが好ましい。
本発明の排ガス浄化用フィルターは、上記フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに該金属被膜上に触媒を有する。即ち、フィルター基材と触媒の間に金属被膜を挿入することで、フィルター基材中の成分に対して高い反応性を示す触媒であっても、金属被膜が保護層として働くことで触媒と基材との間で生じる反応を抑止できるため、触媒本来の活性を発揮させることができる。
尚、排ガス浄化用フィルターのフィルター基材の表面に銀被膜を有し、更に銀被膜上に触媒を有する排ガス浄化用ガスフィルターは新規であり、この場合、触媒はBiを含有する触媒以外であってもよい。
なお該金属被膜中には金属の他に、金属化合物や他の物質を含んでいてもよいが、
他の物質を含まないことが好ましい。
本発明において用いられる触媒としては、排ガス中のPMを燃焼させるものであればよく、好ましくは高温の排ガス、例えば200〜600℃程度の排ガスと接触することにより排ガス中のPMを燃焼し、CO2を発生し得る触媒である。具体的にはBiを含有する触媒、好ましくはBi2O3、希土類元素をドープしたBi2O3、Bi2O3を含む複合酸化物等が挙げられる。これらのうちBi2O3を含む複合酸化物が好ましい。
Bi及びCeを主成分とする複合酸化物とは、Bi2O3(酸化ビスマス)とCeO2(酸化セリウム)を含む酸化物をいい、好ましくは主たる触媒成分がBi2O3とCeO2が複合化した酸化物である。またそれぞれの単独酸化物が複合酸化物中に少量混合されていてもよい。尚、上記において、主成分とするとは、BiとCeを合計で80モル%以上含むことをいう。
本発明においては、好ましい複合酸化物の基本構造はBi2O3の正方晶構造を持つものである。Bi2O3の結晶構造には低温安定相の単斜晶、高温安定相の立方晶、準安定相の正方晶と体心立方晶の4つの結晶系が存在する。このうちCeをBi2O3に複合化させることで安定的に合成できる準安定相の正方晶がBi及びCeの複合酸化物において好ましい。
中でも、Bi2O3の正方晶を基本構造として有するBi−Ce複合酸化物を含む触媒、あるいはBi−Ce−(A)((A):Ce以外の希土類元素)複合酸化物を含む触媒は、ルーズコンタクト条件でもPM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で、好ましい。
本発明において用いられるBi及びCeを主成分とする複合酸化物がPM酸化に高い浄化性能を示すのは、基本的にはBi2O3の易還元性、すなわち酸素イオンを放出しやすい性質および高い酸素イオン伝導性に起因し、Biサイトの一部をCeに置換することで酸素イオンが移動し易くなり、PMへの酸素イオン供給が容易になる効果が得られるためであると推察される。さらに、この効果が複合酸化物のとる基本構造によって異なるものと考えられ、正方晶以外の結晶系をとる場合にはPMの燃え残りが生じてしまうのに対し、正方晶の場合は上述した効果が大きく、PMを燃え残りなく浄化できることから特に好ましい。
Bi−Ce複合酸化物中のBiとCeのモル比が5 ≦ Bi/Ce ≦ 38の範囲にある場合が、PM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で、好ましい。Bi/Ceは、8以上であることが、PM燃焼活性を上げる点でより好ましい。また、より高い耐熱性を示す点から、30以下であることがより好ましく、25以下であることが更に好ましく、20以下が特に好ましい。
さらに、該希土類元素(A)がLaの場合は、熱耐久性、即ち高温での基本構造であるBi2O3の正方晶の維持の点で好ましく、Biと(Ce+La)のモル比が8 ≦ Bi/(Ce+La)≦ 25の範囲にある場合が、PM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で好ましい。Bi/(Ce+La)は、10以上であることが、PM浄化性能を上げる上でより好ましく、20以下であることが、熱耐久性の点からより好ましい。
本実施形態に係る触媒は、希土類元素以外にもアルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、貴金属元素、および遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素を添加してもよい。たとえば具体的にはNa、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Tc、Ag、Hf、Ta、W、Re、Au等が挙げられ、その中でもNa、K、Rb、Cs、Ba、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Mo、Ag、Hf、W、Auが好ましい。
原料である各元素の塩としては特に限定されないが、例えば硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、塩化物などの無機塩、酢酸塩、シュウ酸塩などの有機酸塩などが使用できる。中でも硝酸塩、酢酸塩が好適に使用できる。
無機塩分解法では、上記の各元素の塩を目的の化学量論比となるように水を加え、撹拌することにより原料塩水溶液を調製することができる。あるいは各元素の塩を水に溶解せず、そのまま物理混合させてもよい。この原料塩水溶液あるいは原料塩の混合物を加熱し、蒸発乾固させることで前駆体物質を得ることができる。
また、有機錯体法における有機錯体を形成する塩としては特に限定されないが、例えばクエン酸、りんご酸、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムなどが用いることができる。共沈法における中和剤としては特に限定されないが、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基などを使用すればよい。これらの方法の場合は、錯形成剤、沈殿剤によって生成した沈殿物が前駆体物質となる。
本発明に係る触媒を、金属被膜を形成したフィルター基材の表面上に形成された金属被膜の上に触媒層として形成する。該触媒層の形成方法としては、例えば触媒粉を、水およびバインダーと混合してスラリーを調製し、このスラリーを金属被膜を形成したフィルター基材にウォッシュコートすることで形成することができる。あるいは触媒原料塩水溶液に金属被膜を形成したフィルター基材を浸漬させ、引き上げた後に乾燥、焼成工程を経ることで形成することもできる。また、金属被膜を形成したフィルター基材に対する触媒量は特に制限されないが、対象とする内燃機関に応じてその量を適宜調整することができ、金属被膜を形成したフィルター基材の体積1L当たりの触媒量が10〜300g程度となる量が好ましい。10gより少な過ぎると十分な浄化性能が得られないことがあり、300gを超えると圧力損失が生じることがある。
[参考例1]
(フィルター基材)
コーディエライトハニカム基材(寸法:直径34mm×長さ25mm、セル数:200cpsi、セル壁厚:0.40mm)に目封じを施して排ガス浄化用フィルター(参考試料1)得た。
(銀被膜形成)
フィルター基材であるコーディエライトハニカム基材(寸法:直径34mm×長さ25mm、セル数:200cpsi、セル壁厚:0.40mm)への銀めっき処理を、以下の手順で行った。
前処理としてコーディエライトハニカム基材を酢酸銅水溶液に浸漬し、余剰水溶液をエアブローで除去した後、120℃、1時間乾燥させた。上記操作を3回繰返した後、200mL/minの窒素ガス流通下で500℃、2時間焼成した。
前記前処理を施したコーディエライトハニカム基材を、市販の無電解銀めっき液(高純度化学(株)製: S−700)に浸漬し、めっき液の温度を70℃にして60分間反応させ、銀めっきを施した。
銀めっきを施したコーディエライトハニカム基材(以下銀被膜/ハニカムと表記する)を目封じすることでフィルター基材上に銀被膜を形成した排ガス浄化用フィルター(参考試料2)を得た。
(触媒層形成)
次に、触媒付銀被膜/DPFの調製を、以下の手順で行った。
Bi−Ce−La複合酸化物(BiとCeとLaのモル比がBi:Ce:La = 16:0.8:0.2)に、CeO2ゾル(商品名:ニードラール U−15、多木化学(株)製)および純水を加えて固形分濃度が20質量%、Bi−Ce−La複合酸化物とCeO2の質量比がBi−Ce−La複合酸化物:CeO2= 80:20となるようにスラリーを調製した。このスラリーに参考例1で製造した銀被膜/ハニカムを浸漬し、余剰スラリーをエアブローで除去した後、120℃、1時間乾燥させた。銀被膜/ハニカムに対して触媒層の重量が20質量%になるまで上記操作を繰返した後、目封じを施してから空気中で600℃、3時間焼成して、銀被膜/ハニカム上に触媒層を形成した排ガス浄化用フィルター(試料1)を得た。
(ニッケル被膜形成)
コーディエライトハニカム基材(寸法:直径34 mm×長さ25 mm、セル数:200cpsi、セル壁厚:0.40mm)への無電解ニッケルめっき処理を以下の手順で行った。コーディエライトハニカム基材の感受性処理として市販の前処理剤(高純度化学(株)製: S1)(酸化スズ:0.5〜0.7%、塩化水素:0.5〜0.6%、水:>98%)に常温で3分間浸漬した後、水洗した。次に表面活性化処理として市販の前処理剤(高純度化学(株)製: P1)(塩化パラジウム:0.05〜0.1%、水:>99%)に常温で1分間浸漬した後、水洗した。以下、上記の前処理を3回繰返した。
前記の前処理を行ったコーディエライトハニカム基材を、市販の無電解ニッケルめっき液(高純度化学(株)製: Ni−801)に浸漬し、めっき液の温度を80℃にして60分間反応させ、ニッケルめっきを施したコーディエライトハニカム基材を得た。
銀被膜/ハニカムに代えて、上記で作製したニッケルめっきを施したコーディエライトハニカム基材を用いた以外は、実施例1と同様にして触媒層形成を行い、排ガス浄化用フィルター(試料2)を得た。
(触媒層形成)
Bi−Ce複合酸化物(BiとCeのモル比がBi:Ce = 16:1)に、CeO2ゾルおよび純水を加えて固形分濃度が20質量%、Bi−Ce複合酸化物とCeO2の質量比がBi−Ce複合酸化物:CeO2= 80:20となるようにスラリーを調製した。
参考例2で得られた銀被膜/ハニカムを切断することで得られた参考試料2の断片(銀皮膜/ハニカム片という)を、このスラリーに浸漬し、余剰スラリーをエアブローで除去した後、120℃、1時間乾燥させ触媒層を形成した。この銀被膜/ハニカム片に対して触媒層の重量が20質量%になるまで上記操作を繰返した後、空気中で600℃、3時間焼成して試料3を得た。
前記複合酸化物がBi−Ce−La複合酸化物(BiとCeとLaのモル比がBi:Ce:La = 16:0.8:0.2)であること以外は実施例3と同様にして試料4を得た。
(触媒層形成)
コーディエライトハニカム基材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒を担持し、銀被膜を形成しなかったコーディエライトハニカム基材上に触媒層を形成した排ガス浄化用フィルター(比較試料1)を得た。
コーディエライトハニカム基材を切断して作製したコーディエライトハニカム片を用いた以外は実施例3と同様にして、比較試料2を得た。
実施例3(試料3)、実施例4(試料4)および比較例2(比較試料2)の試料について、基材と触媒との反応の有無を以下の手順で調べた。各試料を空気中、700℃、3時間の条件で焼成し、焼成試料を粉砕したものについて、粉末X線回折測定をおこなった。測定結果を図1に示す。また、粉末X線回折測定によるBi12SiO20のピークの強度から判断した基材と触媒との反応の有無を表1に示す。
・ X線回折装置名;PANalycal社製 PW1700
・ 光学系;集中法光学系
・ 管球;CuKα
・ 管電圧;40kV
・ 管電流;30mA
・ 測定範囲;2θ = 3−60°
・ スキャンスピード;3°/min
・ サンプリング幅;0.05°
〈排ガスを用いたPM燃焼活性評価〉
定置式のディーゼル発電機(ヤンマー DIESEL GENERATOR:YDG500vs)の排気管の下流に参考試料1(参考例1)、試料1(実施例1)、試料2(実施例2)、参考試料2(参考例2)および比較試料1(比較例1)を装着した排ガス浄化装置を設置し、排ガスを170℃に保温した状態で20分間流通させることにより、各試料にPMを捕集させた。排ガス流通後の各試料を石英ガラス反応管にセットし、空気を100 mL/minの流量で供給しながら7℃/minで700℃まで昇温させ、各試料を通過したガスをmicro−GC装置(VARIAN社製CP−4900)で分析し、各温度におけるCO2発生量を測定した。このCO2は、各試料に捕集されたPMが燃焼することによって発生するものであり、下記の通り、このCO2発生量の温度曲線からPMの燃焼開始温度および燃焼ピークを求める。
Claims (9)
- 内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに該金属被膜上にBiを含有する触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
- 前記金属被膜が銀被膜であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用フィルター。
- 前記金属被膜が無電解めっきにより形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化用フィルター。
- 内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に銀被膜を有し、さらに銀被膜上に触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
- 前記触媒が、主成分としてBi及びCeの複合酸化物を含み、該複合酸化物の基本構造がBi2O3の正方晶であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の排ガス浄化用フィルター。
- 該複合酸化物中のBiとCeのモル比が5 ≦ Bi/Ce ≦ 38であることを特徴とする請求項5に記載の排ガス浄化用フィルター。
- 該複合酸化物が更にCe以外の希土類元素(A)を含み、該複合酸化物中のCeと希土類元素(A)のモル比が0.01 ≦ (A)/Ce < 1であることを特徴とする請求項5又は6に記載の排ガス浄化用フィルター。
- 前記希土類元素(A)がLaであることを特徴とする請求項7に記載の排ガス浄化用フィルター。
- Biと(Ce+La)のモル比が8 ≦ Bi/(Ce+La)≦ 20であることを特徴とする請求項8に記載の排ガス浄化用フィルター。
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