JP2011152529A - 排ガス浄化用フィルター - Google Patents

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【課題】ディーゼルエンジンなどの内燃機関から排出される粒子状物質を低温で燃焼させる触媒成分とフィルター基材との反応を防止し、触媒の高い浄化性能を十分発揮させることができる排ガス浄化用フィルターを提供することを目的とする。
【解決手段】内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに金属被膜上に、前記粒子状物質を燃焼させるBiを含有する触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
【選択図】なし

Description

本発明は、排ガス浄化用フィルターに関し、特にディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中に含まれるスート(soot)を主成分とする粒子状物質(Particulate Matter、以下PMと略記することがある)を捕捉し、低温域で効率良く燃焼除去することができる排ガス浄化用フィルターに関する。
ディーゼルエンジンなどの内燃機関から排出される排ガス中には、炭化水素(HC)やCOの他にスートを主成分とするPMが含まれている。
PMは粒子径が1μm以下のため、大気中に浮遊しやすく、呼吸などで体内に取り込まれると人体へ悪影響を及ぼす懸念があるため、早急な対策が必要とされている。その対策として、PMを大気中へ放出しないようにディーゼル車の排気系にはPMを捕集するためのフィルター(Diesel Particurate Filter、以下DPFと略記する)が備え付けられている。しかしながら、DPFはPM捕集量の増加に伴ってフィルターの目詰まりが進行することで圧力損失を生じる問題を抱えている。フィルターの目詰まりに対する対策としては、一定以上の圧力損失が生じると電気ヒーターやバーナーなどで捕集したPMを燃焼させ、フィルターを強制的に再生する方法が検討されている。しかしながら、上記方法では強制的にPMを燃焼除去するために燃費の悪化を招いたり、PMの燃焼熱によるフィルター基材の溶融劣化や触媒の劣化を引き起こしたりする。また、装置が大型化、複雑化し、高価格となってしまう。
このため、近年ではPMをより低温で燃焼させる触媒を用いることでDPFを連続的に再生させる方法が検討されている。PMの低温燃焼触媒としては、これまでに貴金属触媒、溶融塩型触媒、遷移金属系複合酸化物、Ce系複合酸化物などが提案されている。
例えば、特許文献1にはPM燃焼触媒としてCeとBiの複合酸化物が記載されており、CeとBiのモル比が一定の(Ce:Bi=(1−x):xとするとき、0<x≦0.7の)範囲であれば高いPM浄化性能および高い熱耐久性を有することが示されている。また、特許文献2には、PM燃焼触媒としてBiとその化合物からなる触媒に関する記載がある。
しかしながら、PMと触媒との燃焼反応は固−固反応であるため、上記触媒はいずれもPMと触媒との接触効率が低いと十分な浄化性能を発揮できなかった。かかる状況において本発明者らは先に、PMと触媒との接触条件が実際の使用条件に近い接触状態でも高い浄化性能を発揮する排ガス浄化用として、Bi及びCeを主成分とする複合酸化物を含み、その複合酸化物の構造がBiの正方晶である触媒を見出した(特願2009−41209号)。
しかしながら、上記触媒は、PMを低温燃焼させる効果は認められるものの、これを実際にフィルター基材に担持してPM燃焼に対する活性評価をおこなうと、上記触媒の本来の性能を十分に発揮することができないという問題があることがわかった。
一方フィルター部材が無機繊維の場合、該無機繊維の表面を覆う金属被膜と、該金属被膜の表面に担持された触媒とを有する繊維体を積層して形成されたフィルター部材が知られている(特許文献3)。特許文献3にあるように、フィルター基材の表面にニッケルめっき等の金属被覆を設けることで、触媒と基材が直接接することを防ぐことで両者間の反応を防止することが提案されている。
特開2007−216150号公報 特開平6−218283号公報 特開2004−285873号公報
特許文献3では、Biのように反応性の高い元素に関する検討はなされておらず、上記特許文献1に記載のBiを主成分として含む触媒の問題点を解決できていない。本発明者らは、十分な活性が得られない原因を検討した結果、フィルター基材中に含まれる成分、特にSi、AlなどがPMを低温で燃焼させる触媒成分として有望なBiと反応してBi−Si複合酸化物(Bi12SiO20、Joint Committee on Powder Diffraction Standards 、以下JCPDS:01−072−7675)あるいはBi−Al複合酸化物(Bi24Al39、JCPDS:00−042−0184)などを生じることが主たる原因であることをつきとめた。
そこで、本発明ではPMを低温で燃焼させる触媒成分とフィルター基材との反応を防止し、触媒の高い浄化性能を十分発揮させることができる排ガス浄化用フィルターを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討をおこなった結果、フィルター基材を金属被膜で被覆し、該金属被膜上にBiを触媒成分として含む触媒層を形成させることで、フィルター基材とBiとの反応を防止でき、Biを触媒成分として含む触媒が高い浄化性能を発揮できることを明らかにした。
また、上記金属被膜として銀被膜を用いた場合は、Biを含有する触媒以外の場合であっても、フィルター基材と触媒層の間に銀被膜を形成することにより、触媒の失活や基材の脆弱化を防止できることを見出した。
すなわち本発明の要旨は、下記(1)〜(9)に存する。
(1)内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに該金属被膜上に、Biを含有する触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
(2)前記金属被膜が銀被膜であることを特徴とする上記(1)に記載の排ガス浄化用フィルター。
(3)前記金属被膜が無電解めっきにより形成されたものであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の排ガス浄化用フィルター。
(4)内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に銀被膜を有し、さらに銀被膜上に、触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
(5)前記触媒が、主成分としてBi及びCeの複合酸化物を含み、該複合酸化物の基本構造がBiの正方晶であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかの排ガス浄化用フィルター。
(6)該複合酸化物中のBiとCeのモル比が5 ≦ Bi/Ce ≦ 38であることを特徴とする上記(5)の排ガス浄化用フィルター。
(7)該複合酸化物が更にCe以外の希土類元素(A)を含む複合酸化物を含み、該複合酸化物中のCeと希土類元素(A)のモル比が0.01 ≦ (A)/Ce < 1であることを特徴とする上記(5)または(6)の排ガス浄化用フィルター。
(8)前記希土類元素(A)がLaであることを特徴とする上記(7)の排ガス浄化用フィルター。
(9)Biと(Ce+La)のモル比が8 ≦ Bi/(Ce+La)≦ 20であることを特徴とする上記(8)の排ガス浄化用フィルター。
本発明によれば、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中に含まれるスート(soot)を主成分とするPMに対して高い触媒活性を示す触媒がフィルター基材と反応して失活したり、あるいはフィルター基材を脆弱化させたりすることを回避できるため、高い浄化性能と耐久性に優れた排ガス浄化用フィルターを提供することができる。
実施例3、4及び比較例2における焼成試料を粉砕したものについての、粉末X線回折測定を行った結果を示す図である。 PM燃焼活性評価におけるCO発生量の温度曲線と燃焼開始温度および燃焼ピーク温度の算出方法を模式的に示す図である。 実施例、比較例における、各試料のPM燃焼活性評価におけるCO発生量の温度曲線を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明の排ガス浄化用フィルターは、フィルター基材の表面に金属皮膜を有し、前記金属皮膜上にBiを含む触媒を有するものである。以下本発明を詳述する。
〈フィルター基材〉
本発明の排ガス浄化用フィルターは、ディーゼル等の内燃機関から排出される排ガスに含まれているスート(soot)を主成分とする粒子状物質(PM)を捕集することで浄化するフィルターである。
フィルターの種類としては、セラミックスなどのフォーム、セラミックス繊維からなる不織布、ウォールフロータイプのフィルターなど、十分なPM捕集機能を有するものであれば特に限定されないが、PM捕集効率およびPMと触媒との接触効率の観点からウォールフロータイプのフィルターが好ましい。
〈基材〉
フィルター基材の材質は、特に限定されるものではないが通常、成分として少なくともSi、Al、Mg、Tiのいずれか一種を含む(従来公知の)多孔質セラミックスであり、従来公知のものを使用することができる。例えば、コーディエライト(2MgO・2Al・5SiO)、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、ムライトなどより選ばれる材料を主成分とすることが好ましい。
フィルター基材の断面形状は、特に限定されるものではなく、正方形、長方形、六角形のハニカム状、あるいは扇状のものであってもよい。フィルター基材がハニカム構造のようなセルを形成している場合、そのセル同士の間の壁厚は、特に限定されるものではないが、0.05〜0.50mmの範囲が好ましく、0.15〜0.40mmがより好ましい。壁厚が上記下限値未満ではフィルター基材の強度が低下し、上記上限値を超えると排ガスとの接触面積が小さくなったり、排ガスが十分基材内部まで浸透せず、壁内部に担持された触媒との接触効率が低下して触媒活性が低下したりする場合がある。
さらに、セルの数は100〜1200cpsiが好ましく、200〜1000cpsiがより好ましい。セルの数が上記範囲未満になると排ガスと接触する壁の面積が不十分となる場合があり、上記範囲を越えると圧力損失が高くなり、更に、フィルター基材の製造が困難になる場合がある。
〈金属被膜〉
本発明の排ガス浄化用フィルターは、上記フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに該金属被膜上に触媒を有する。即ち、フィルター基材と触媒の間に金属被膜を挿入することで、フィルター基材中の成分に対して高い反応性を示す触媒であっても、金属被膜が保護層として働くことで触媒と基材との間で生じる反応を抑止できるため、触媒本来の活性を発揮させることができる。
本発明に係る金属被膜を構成する金属としては、Biと反応し難い金属元素であることが好ましく、そのような金属元素としてはニッケル、銅、ロジウム、パラジウム、銀、白金、金等が挙げられ、なかでも銀がより好ましい。
尚、排ガス浄化用フィルターのフィルター基材の表面に銀被膜を有し、更に銀被膜上に触媒を有する排ガス浄化用ガスフィルターは新規であり、この場合、触媒はBiを含有する触媒以外であってもよい。
該金属被膜は、従来公知の方法を用いて形成させることができる。例えば、金属塩などを溶解させた溶液にフィルター基材を浸漬させた後、焼成する方法、金属ナノ粒子の分散溶液を用いたコート法、PVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Chemical Vapor Deposition)などの金属蒸着法、あるいは金属めっき(電解金属めっき、無電解金属めっき)などが挙げられる。フィルター基材への金属被膜の形成には、金属めっきによる方法が簡便かつ均一な被膜形成が可能であることから好ましく、特に無電解金属めっきが好ましい。
該金属被膜を金属めっきによる方法を用いて形成させる場合、電解金属めっき(以下、単に電解めっきという)による方法でもよいが、本発明の排ガス浄化用フィルターに用いられるフィルター基材が多孔質無機セラミックスであって、基材内部に多数の細孔が存在する複雑な形状を有する場合は、無電解金属めっき(以下、無電解めっきということがある)を用いるほうが均一に、かつ簡便にめっきできるため好ましい。すなわち、電解めっきは、通常、電解セルのカソードとアノードとの間の変動距離のために非均一堆積厚さを有する金属被膜を生じてしまうのに対し、無電解めっきは、電解セルを使用する必要がないため上記問題はなく、複雑な形状の基材にも均一に金属被膜を形成できる。また、無電解めっきの場合は、めっき液の補給を必要とするだけで自触媒かつ連続的(還元析出した金属が還元剤の酸化反応に対して触媒として働き、金属が無くなるまで反応が連続的に進む)にめっき処理を行うことができるが、電解めっきは、導電性カソードを必要とし、めっき処理は電流がそのセルに供給されている間に限られる。
上記無電解金属めっきの方法は、従来公知の無電解金属めっき浴が、いずれも、従来公知の条件下で使用できる。一般に、無電解金属めっき浴は、水、金属を含む水溶性化合物、基材表面に選択的化学還元を可能としながら溶液中の金属イオンの化学還元を防ぐ錯化剤、および金属イオン用化学還元剤を含む。さらに、めっき浴は、pHを制御するための緩衝剤、ならびに浴安定剤および界面活性剤など種々の添加剤を含んでもよい。また、めっき処理の前に、必要に応じて表面疎化、脱脂処理、表面活性化処理、感受性処理などの前処理をおこなってもよい。
特に、金属被膜を直接形成させることが難しい場合は、前処理として異種金属をフィルター基材にあらかじめ付与した後に無電解めっきをおこない被膜を形成してもよい。例えば、形成したい被膜が銀の場合、Cu、Ni、Co、Mn、Fe、Zn、Pd、Rhのいずれかを基材にあらかじめ付与することが好ましい。特に、Cu、Niは、無電解金属めっき処理の際の銀の析出性がよいことからより好ましい。上記元素をあらかじめ基材に付与する方法としては、該元素を含むめっき液を用いためっき処理、あるいは該元素の硝酸塩や酢酸塩水溶液に基材を浸漬した後、不活性雰囲気下で焼成する方法などが挙げられる。
該金属被膜の基材への付与形態は、基材上に付与されてない欠陥箇所がない限り、特に限定されない。付与されていない箇所が存在すると、その箇所から劣化する傾向があるためである。該金属被膜は基材に均一に付与されていても、不均一に付与されていてもよく、均一に付与されていることが好ましい。
なお該金属被膜中には金属の他に、金属化合物や他の物質を含んでいてもよいが、
他の物質を含まないことが好ましい。
金属被膜の厚さは、特に限定されないが、0.01〜5μmが好ましい。前記下限値未満では被覆されない部分がある可能性があり、前記上限値を越えると基材内部の細孔が閉塞して圧力損失が生じる可能性があるので、上記範囲内にすることが好ましい。尚、金属被膜の厚さは、浸漬時間、めっき液の温度、めっき液中の金属成分の濃度等の変更、及び基材と無電解めっき液との接触方法の変更により行う。
〈触媒〉
本発明において用いられる触媒としては、排ガス中のPMを燃焼させるものであればよく、好ましくは高温の排ガス、例えば200〜600℃程度の排ガスと接触することにより排ガス中のPMを燃焼し、COを発生し得る触媒である。具体的にはBiを含有する触媒、好ましくはBi、希土類元素をドープしたBi、Biを含む複合酸化物等が挙げられる。これらのうちBiを含む複合酸化物が好ましい。
本発明において用いられる触媒として、中でも、BiとCeを主成分とする複合酸化物を含むものが好ましく、該複合酸化物は、BiとCeに加えてCe以外の希土類元素(A)を含んでいてもよい。
ここで複合酸化物とは、2種以上の酸化物が組み合わさり、O2−の最密充填の隙間にそれぞれの金属イオンが平等なイオン格子を形成したものをいう。
Bi及びCeを主成分とする複合酸化物とは、Bi(酸化ビスマス)とCeO(酸化セリウム)を含む酸化物をいい、好ましくは主たる触媒成分がBiとCeOが複合化した酸化物である。またそれぞれの単独酸化物が複合酸化物中に少量混合されていてもよい。尚、上記において、主成分とするとは、BiとCeを合計で80モル%以上含むことをいう。
Bi及びCeを主成分とする複合酸化物にCe以外の希土類元素(A)を加える場合は、上記と同様に、好ましくは主たる触媒成分BiとCeOとCe以外の希土類元素(A)の酸化物が複合化した酸化物であることが好ましく、またそれぞれの単独酸化物が少量混合していてもよい。
本発明においては、好ましい複合酸化物の基本構造はBiの正方晶構造を持つものである。Biの結晶構造には低温安定相の単斜晶、高温安定相の立方晶、準安定相の正方晶と体心立方晶の4つの結晶系が存在する。このうちCeをBiに複合化させることで安定的に合成できる準安定相の正方晶がBi及びCeの複合酸化物において好ましい。
中でも、Biの正方晶を基本構造として有するBi−Ce複合酸化物を含む触媒、あるいはBi−Ce−(A)((A):Ce以外の希土類元素)複合酸化物を含む触媒は、ルーズコンタクト条件でもPM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で、好ましい。
ここで、ルーズコンタクト条件とは、排ガス流下に近い状態でPMと触媒が接触する、物理的接触の状態をいう。
本発明において用いられるBi及びCeを主成分とする複合酸化物がPM酸化に高い浄化性能を示すのは、基本的にはBiの易還元性、すなわち酸素イオンを放出しやすい性質および高い酸素イオン伝導性に起因し、Biサイトの一部をCeに置換することで酸素イオンが移動し易くなり、PMへの酸素イオン供給が容易になる効果が得られるためであると推察される。さらに、この効果が複合酸化物のとる基本構造によって異なるものと考えられ、正方晶以外の結晶系をとる場合にはPMの燃え残りが生じてしまうのに対し、正方晶の場合は上述した効果が大きく、PMを燃え残りなく浄化できることから特に好ましい。
Bi−Ce複合酸化物中のBiとCeのモル比が5 ≦ Bi/Ce ≦ 38の範囲にある場合が、PM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で、好ましい。Bi/Ceは、8以上であることが、PM燃焼活性を上げる点でより好ましい。また、より高い耐熱性を示す点から、30以下であることがより好ましく、25以下であることが更に好ましく、20以下が特に好ましい。
また、Bi−Ce−(A)((A):Ce以外の希土類元素)複合酸化物の場合は、Ceと希土類元素(A)のモル比は特に限定されるものではないが、(A)とCeのモル比(A)/Ceの範囲は、0.01以上が好ましく、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上が好ましく、また1以下が好ましく、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.5以下が好ましい。この範囲であると、PM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で好ましい。
Ce以外の希土類元素(A)はSc、Y、La、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等が挙げられるが、その中でもY、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Er、Ybが好ましく、Laは熱耐久性の向上に効果が高いことから特に有効であり好ましい。
さらに、該希土類元素(A)がLaの場合は、熱耐久性、即ち高温での基本構造であるBiの正方晶の維持の点で好ましく、Biと(Ce+La)のモル比が8 ≦ Bi/(Ce+La)≦ 25の範囲にある場合が、PM燃焼に対する高い浄化性能および高い熱耐久性の点で好ましい。Bi/(Ce+La)は、10以上であることが、PM浄化性能を上げる上でより好ましく、20以下であることが、熱耐久性の点からより好ましい。
本実施形態に係る触媒は、希土類元素以外にもアルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、貴金属元素、および遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素を添加してもよい。たとえば具体的にはNa、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Tc、Ag、Hf、Ta、W、Re、Au等が挙げられ、その中でもNa、K、Rb、Cs、Ba、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Mo、Ag、Hf、W、Auが好ましい。
本発明における触媒の調製方法については特に限定されないが、無機塩分解法、有機酸錯体重合法、共沈法などの方法を好適に用いることができる。
原料である各元素の塩としては特に限定されないが、例えば硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、塩化物などの無機塩、酢酸塩、シュウ酸塩などの有機酸塩などが使用できる。中でも硝酸塩、酢酸塩が好適に使用できる。
無機塩分解法では、上記の各元素の塩を目的の化学量論比となるように水を加え、撹拌することにより原料塩水溶液を調製することができる。あるいは各元素の塩を水に溶解せず、そのまま物理混合させてもよい。この原料塩水溶液あるいは原料塩の混合物を加熱し、蒸発乾固させることで前駆体物質を得ることができる。
有機酸錯体重合法、共沈法では、上記の各元素の塩を目的の化学量論比となるように水を加え、撹拌することにより原料塩水溶液を調製することができる。
また、有機錯体法における有機錯体を形成する塩としては特に限定されないが、例えばクエン酸、りんご酸、エチレンジアミン4酢酸ナトリウムなどが用いることができる。共沈法における中和剤としては特に限定されないが、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基などを使用すればよい。これらの方法の場合は、錯形成剤、沈殿剤によって生成した沈殿物が前駆体物質となる。
得られた前駆体物質は、十分に乾燥して粉砕した後、焼成することで触媒を得ることができる。焼成温度は各元素の塩が分解される温度以上であれば特に限定されないが、例えば300℃以上、好ましくは500℃以上であり、また1000℃以下、好ましくは800℃以下の範囲で焼成するとよい。焼成温度が300℃よりも低いと十分に複合化が進まないことから望ましくない。また、焼成温度が1000℃を以上になると触媒の比表面積が小さくなり、PMとの接触効率が悪くなるため、焼成温度は1000℃以下が好ましい。
上記Biを含む複合酸化物を金属被膜上に担持する方法は上述した種々の方法を用いればよいが、ウォッシュコートなどのスラリーを調製する場合は、CeOゾルを用いるのが好ましい。例えば、一般に広く用いられているSiOゾルやAlゾルでは触媒成分のBiが反応して触媒活性の低下を生じる原因となる。一方、CeOゾルは、使用量が、触媒とCeOゾルの合計量に対して5〜40質量%であれば触媒活性の低下に及ぼす影響は小さいため好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。この際用いられるCeOゾルのCeは、Bi及びCeを主成分とする複合酸化物に一部取り込まれることはあるが、Bi正方晶を維持できる範囲であれば、触媒活性は維持されるので問題ない。
尚、排ガス浄化用フィルターのフィルター基材の表面に銀被膜を有し、更に銀被膜上に触媒を有する排ガス浄化用ガスフィルターは新規であり、この場合、触媒はBiを含有する触媒以外であってもよい。例えば、コーディエライト等の主成分であるSiと反応して基材を脆弱にしてしまうことが知られているアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を含む触媒等に対しても、本発明に係る銀被膜は保護層として働くため有効である。従って、本発明は、フィルター基材の表面に銀被膜を有し、更に銀被膜上に触媒を有している排ガス浄化用フィルターに関する発明も含む。アルカリ金属を含む触媒としては、例えばアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の硝酸塩や炭酸塩などの溶融塩型触媒、あるいは前記溶融塩を固体担体に担持した触媒、さらにアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を成分として含むペロブスカイトなどの複合金属酸化物が挙げられる。
〈触媒層〉
本発明に係る触媒を、金属被膜を形成したフィルター基材の表面上に形成された金属被膜の上に触媒層として形成する。該触媒層の形成方法としては、例えば触媒粉を、水およびバインダーと混合してスラリーを調製し、このスラリーを金属被膜を形成したフィルター基材にウォッシュコートすることで形成することができる。あるいは触媒原料塩水溶液に金属被膜を形成したフィルター基材を浸漬させ、引き上げた後に乾燥、焼成工程を経ることで形成することもできる。また、金属被膜を形成したフィルター基材に対する触媒量は特に制限されないが、対象とする内燃機関に応じてその量を適宜調整することができ、金属被膜を形成したフィルター基材の体積1L当たりの触媒量が10〜300g程度となる量が好ましい。10gより少な過ぎると十分な浄化性能が得られないことがあり、300gを超えると圧力損失が生じることがある。
以下、本発明を実施例および比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
(フィルター基材)
コーディエライトハニカム基材(寸法:直径34mm×長さ25mm、セル数:200cpsi、セル壁厚:0.40mm)に目封じを施して排ガス浄化用フィルター(参考試料1)得た。
[参考例2]
(銀被膜形成)
フィルター基材であるコーディエライトハニカム基材(寸法:直径34mm×長さ25mm、セル数:200cpsi、セル壁厚:0.40mm)への銀めっき処理を、以下の手順で行った。
前処理としてコーディエライトハニカム基材を酢酸銅水溶液に浸漬し、余剰水溶液をエアブローで除去した後、120℃、1時間乾燥させた。上記操作を3回繰返した後、200mL/minの窒素ガス流通下で500℃、2時間焼成した。
前記前処理を施したコーディエライトハニカム基材を、市販の無電解銀めっき液(高純度化学(株)製: S−700)に浸漬し、めっき液の温度を70℃にして60分間反応させ、銀めっきを施した。
銀めっきを施したコーディエライトハニカム基材(以下銀被膜/ハニカムと表記する)を目封じすることでフィルター基材上に銀被膜を形成した排ガス浄化用フィルター(参考試料2)を得た。
[実施例1]
(触媒層形成)
次に、触媒付銀被膜/DPFの調製を、以下の手順で行った。
Bi−Ce−La複合酸化物(BiとCeとLaのモル比がBi:Ce:La = 16:0.8:0.2)に、CeOゾル(商品名:ニードラール U−15、多木化学(株)製)および純水を加えて固形分濃度が20質量%、Bi−Ce−La複合酸化物とCeOの質量比がBi−Ce−La複合酸化物:CeO= 80:20となるようにスラリーを調製した。このスラリーに参考例1で製造した銀被膜/ハニカムを浸漬し、余剰スラリーをエアブローで除去した後、120℃、1時間乾燥させた。銀被膜/ハニカムに対して触媒層の重量が20質量%になるまで上記操作を繰返した後、目封じを施してから空気中で600℃、3時間焼成して、銀被膜/ハニカム上に触媒層を形成した排ガス浄化用フィルター(試料1)を得た。
[実施例2]
(ニッケル被膜形成)
コーディエライトハニカム基材(寸法:直径34 mm×長さ25 mm、セル数:200cpsi、セル壁厚:0.40mm)への無電解ニッケルめっき処理を以下の手順で行った。コーディエライトハニカム基材の感受性処理として市販の前処理剤(高純度化学(株)製: S1)(酸化スズ:0.5〜0.7%、塩化水素:0.5〜0.6%、水:>98%)に常温で3分間浸漬した後、水洗した。次に表面活性化処理として市販の前処理剤(高純度化学(株)製: P1)(塩化パラジウム:0.05〜0.1%、水:>99%)に常温で1分間浸漬した後、水洗した。以下、上記の前処理を3回繰返した。
前記の前処理を行ったコーディエライトハニカム基材を、市販の無電解ニッケルめっき液(高純度化学(株)製: Ni−801)に浸漬し、めっき液の温度を80℃にして60分間反応させ、ニッケルめっきを施したコーディエライトハニカム基材を得た。
(触媒層形成)
銀被膜/ハニカムに代えて、上記で作製したニッケルめっきを施したコーディエライトハニカム基材を用いた以外は、実施例1と同様にして触媒層形成を行い、排ガス浄化用フィルター(試料2)を得た。
[実施例3]
(触媒層形成)
Bi−Ce複合酸化物(BiとCeのモル比がBi:Ce = 16:1)に、CeOゾルおよび純水を加えて固形分濃度が20質量%、Bi−Ce複合酸化物とCeOの質量比がBi−Ce複合酸化物:CeO= 80:20となるようにスラリーを調製した。
参考例2で得られた銀被膜/ハニカムを切断することで得られた参考試料2の断片(銀皮膜/ハニカム片という)を、このスラリーに浸漬し、余剰スラリーをエアブローで除去した後、120℃、1時間乾燥させ触媒層を形成した。この銀被膜/ハニカム片に対して触媒層の重量が20質量%になるまで上記操作を繰返した後、空気中で600℃、3時間焼成して試料3を得た。
[実施例4]
前記複合酸化物がBi−Ce−La複合酸化物(BiとCeとLaのモル比がBi:Ce:La = 16:0.8:0.2)であること以外は実施例3と同様にして試料4を得た。
[比較例1]
(触媒層形成)
コーディエライトハニカム基材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、触媒を担持し、銀被膜を形成しなかったコーディエライトハニカム基材上に触媒層を形成した排ガス浄化用フィルター(比較試料1)を得た。
[比較例2]
コーディエライトハニカム基材を切断して作製したコーディエライトハニカム片を用いた以外は実施例3と同様にして、比較試料2を得た。
〈基材と触媒との反応の有無の確認〉
実施例3(試料3)、実施例4(試料4)および比較例2(比較試料2)の試料について、基材と触媒との反応の有無を以下の手順で調べた。各試料を空気中、700℃、3時間の条件で焼成し、焼成試料を粉砕したものについて、粉末X線回折測定をおこなった。測定結果を図1に示す。また、粉末X線回折測定によるBi12SiO20のピークの強度から判断した基材と触媒との反応の有無を表1に示す。
測定条件は以下のとおりである。
・ X線回折装置名;PANalycal社製 PW1700
・ 光学系;集中法光学系
・ 管球;CuKα
・ 管電圧;40kV
・ 管電流;30mA
・ 測定範囲;2θ = 3−60°
・ スキャンスピード;3°/min
・ サンプリング幅;0.05°
Figure 2011152529
前記したとおりコーディエライトの主成分はSiであるが、銀めっきを施していないコーディエライトハニカム基材に触媒を直接担持させた比較試料2(比較例2)は、図1におけるBi−Si複合酸化物に帰属されるピーク強度から、焼成後、ほぼすべての触媒が基材中のSiと反応してBi−Si複合酸化物を生成していることがわかる。一方、銀めっきを施したコーディエライトハニカム基材を用いた試料3(実施例3)、試料4(実施例4)は、Bi−Si複合酸化物(Bi12SiO20)に帰属されるピーク強度が比較試料2(比較例2)に比較して小さく、基材−触媒間の反応が抑止できていることがわかる。すなわち、銀被膜は基材と触媒との反応を妨げ、触媒を保護する役割を果たしているといえる。
また、表1に示した通り、触媒としてBi−Ce複合酸化物を用いた試料3(実施例3)は、基材−触媒間の反応は抑止できるが、焼成前後で相転移を生じてしまうのに対し、Bi−Ce−La複合酸化物を触媒として用いる試料4(実施例4)は、相転移を起こすことなくBiの正方晶を維持している。Bi−Ce(−(A))系触媒は、結晶構造としてBiの正方晶を有する時に最も高いPM浄化性能を示すことから、排ガス浄化用フィルターとした場合にも本来の触媒性能を発揮することが期待できる。
〈排ガスを用いたPM燃焼活性評価〉
定置式のディーゼル発電機(ヤンマー DIESEL GENERATOR:YDG500vs)の排気管の下流に参考試料1(参考例1)、試料1(実施例1)、試料2(実施例2)、参考試料2(参考例2)および比較試料1(比較例1)を装着した排ガス浄化装置を設置し、排ガスを170℃に保温した状態で20分間流通させることにより、各試料にPMを捕集させた。排ガス流通後の各試料を石英ガラス反応管にセットし、空気を100 mL/minの流量で供給しながら7℃/minで700℃まで昇温させ、各試料を通過したガスをmicro−GC装置(VARIAN社製CP−4900)で分析し、各温度におけるCO発生量を測定した。このCOは、各試料に捕集されたPMが燃焼することによって発生するものであり、下記の通り、このCO発生量の温度曲線からPMの燃焼開始温度および燃焼ピークを求める。
図2にCO発生量の温度曲線と燃焼開始温度および燃焼ピーク温度の算出方法を模式的に示す。燃焼ピーク温度はCO発生量のピークトップの温度と定義した。また、図3に各試料におけるCO発生ピークの温度曲線を示し、表2に主たるCO発生ピークのピークトップの温度を示す。
Figure 2011152529
図3および表2より、参考試料2(参考例2)のように銀被膜をフィルター基材に施すだけでBiを含有する触媒層を形成しなかった場合でも、PM燃焼に対する触媒性能を示し、その主燃焼ピーク温度は519℃であり、金属被膜もBiを含有する触媒層も形成しなかった場合、即ち参考試料1(参考例1)と比較すると、約90℃程度の低温燃焼効果が得られることがわかる。
ここで、Biを含有する触媒をコーディエライトハニカム基材に金属被膜を形成せず直接担持した比較試料1(比較例1)では、コーディエライトハニカム基材に金属被膜もBiを含有する触媒層も形成しなかった参考試料1(参考例1)よりも30℃しか主燃焼ピークの低温化の効果が得られていないのに対し、銀被膜を施したコーディエライトハニカム基材にBiを含有する触媒を担持した試料1(実施例1)では、参考試料1(参考例1)より約150℃も低温化し、その主燃焼ピーク温度は460℃であった。この結果は、銀被膜を導入したことによって、Biを含有する触媒とフィルター基材との反応が防止でき、Biを含有する触媒が有するPM燃焼に対する高い活性を十分発揮できたためであると考えられる。
また、金属被膜としてニッケル被膜を用いた試料2(実施例2)においても、PM燃焼に対する活性の効果が認められたが、主燃焼ピーク温度は529℃であり、銀被膜を用いた試料1(実施例1)の主燃焼ピーク温度である460℃に比べて70℃程度高く、Biを含有する触媒用のフィルター基材の金属被膜としてはニッケル被膜より銀被膜の方が好ましいことがわかった。
以上の結果から、Biを含有する触媒とフィルター基材との反応を防止し、Biを含有する触媒が有するPM燃焼に対する高い活性を十分発揮させるためには、触媒層と基材の間に金属被膜を形成させることが効果的であり、なかでも金属被膜が銀被膜であることがより好ましいことが分かる。以上の通り、実排ガスでの評価においても、本発明の効果が実証されたことから、本発明はBiを含有する触媒を用いた実用に供し得る排ガス浄化用フィルターが提供できる。
本発明によれば、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中に含まれるスート(soot)を主成分とする粒子状物質に対して高い触媒活性を示す触媒がフィルター基材と反応して失活したり、あるいはフィルター基材を脆弱化させたりすることを回避できるため、高い浄化性能と耐久性に優れた排ガス浄化用フィルターを提供することができる。以上のことより、ディーゼル車などの内燃機関その他の燃焼機関から排出される排気ガスを極めて効果的に浄化する排ガス浄化装置の実用化が促進される。

Claims (9)

  1. 内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に金属被膜を有し、さらに該金属被膜上にBiを含有する触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
  2. 前記金属被膜が銀被膜であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用フィルター。
  3. 前記金属被膜が無電解めっきにより形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化用フィルター。
  4. 内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質を浄化するためのフィルターであって、フィルター基材の表面に銀被膜を有し、さらに銀被膜上に触媒を有していることを特徴とする排ガス浄化用フィルター。
  5. 前記触媒が、主成分としてBi及びCeの複合酸化物を含み、該複合酸化物の基本構造がBiの正方晶であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の排ガス浄化用フィルター。
  6. 該複合酸化物中のBiとCeのモル比が5 ≦ Bi/Ce ≦ 38であることを特徴とする請求項5に記載の排ガス浄化用フィルター。
  7. 該複合酸化物が更にCe以外の希土類元素(A)を含み、該複合酸化物中のCeと希土類元素(A)のモル比が0.01 ≦ (A)/Ce < 1であることを特徴とする請求項5又は6に記載の排ガス浄化用フィルター。
  8. 前記希土類元素(A)がLaであることを特徴とする請求項7に記載の排ガス浄化用フィルター。
  9. Biと(Ce+La)のモル比が8 ≦ Bi/(Ce+La)≦ 20であることを特徴とする請求項8に記載の排ガス浄化用フィルター。
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