JP2011150258A - コーティング反射板 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーティング反射板において、紫外線吸収ポリマーが反射膜と会合するのを防止することで、反射膜が変色し難くなり、高い反射率を維持する。
【解決手段】反射板1は、基材2と、この基材2上に設けられた銀を含有する反射膜4と、反射膜4の表面に設けられたコーティング層5と、を備える。コーティング層5は、紫外線吸収基が側鎖に結合している紫外線吸収ポリマーを有する。この反射板1は、コーティング層5における紫外線吸収ポリマーの含有率が反射膜4の表面と接する側よりも反射膜4の表面から離れた側ほど高いので、紫外線吸収ポリマーと反射膜4の会合による化学反応が起き難くなる。これにより、反射膜4は変色し難くなり、高い反射率を維持することができる。
【選択図】図1
【解決手段】反射板1は、基材2と、この基材2上に設けられた銀を含有する反射膜4と、反射膜4の表面に設けられたコーティング層5と、を備える。コーティング層5は、紫外線吸収基が側鎖に結合している紫外線吸収ポリマーを有する。この反射板1は、コーティング層5における紫外線吸収ポリマーの含有率が反射膜4の表面と接する側よりも反射膜4の表面から離れた側ほど高いので、紫外線吸収ポリマーと反射膜4の会合による化学反応が起き難くなる。これにより、反射膜4は変色し難くなり、高い反射率を維持することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明器具に用いられ、光源からの光を反射するコーティング反射板に関する。
従来から、光源からの光を反射する反射板の反射膜の材料には、可視光反射性に優れる銀が使用される。銀から成る反射膜は、高い反射率を有するが、化学的に不安定な銀が変色することで、外観が損なわれると共に、反射率が低下する。
銀の主な変色原因は、光(紫外線)、熱、及び大気中の水分、亜硫酸、硫化水素、アンモニア等のガスである。反射膜は、これら変色原因が相互的に作用し、銀が硫化物イオンや塩化物イオン等と反応して硫化銀や塩化銀などの化合物へと変化することによって、褐色や黒色に変色する。そこで、ポリマーに溶解する紫外線吸収剤が添加されたポリマー保護層を反射膜上に備えたコーティング反射板(以下、反射板という)が知られている。この反射板は、変色原因の1つである紫外線を紫外線吸収剤が吸収して反射膜を保護するが、紫外線吸収剤がブリードアウトすることによって反射膜とポリマー保護層の間にピンホールが発生するので、外観が損なわれると共に、反射率が低下する。また、ポリマー保護層中の紫外線吸収剤が熱により拡散して界面の銀原子と会合し、変色が発生する。
また、図2に示されるように、反射膜の変色を防止する反射板101が知られている(例えば、特許文献1参照)。この反射板101は、基材102と、基材102上に、反射膜104と、反射膜104上に設けられた紫外線吸収性の固形物106(以下、固形UV吸収剤という)を含有するコーティング層105と、を備える。固形UV吸収剤106は、紫外線を吸収することで反射膜104を変色し難くすると共に、固形物であるのでブリードアウトしないことから反射膜104とコーティング層105の間にピンホールが発生しない。しかしながら、固形UV吸収剤106は、粒子状の物質であるので、可視光の散乱が発生してコーティング層105の光透過率が低下することにより、反射板101の反射率が低下する。
また、図3に示されるように、基材102と、基材102上に、反射膜104と、チオール基含有ポリマーから成る第1の保護ポリマー層107と、ポリマーに溶解する紫外線吸収剤109を含有する第2の保護ポリマー層108とが順に積層された反射板111が知られている(例えば、特許文献2参照)。この反射板111は、第1の保護ポリマー層107を形成するポリマーのチオール基が反射膜104の銀と結合して薄膜を形成するので、紫外線吸収剤109が反射膜104と会合し難くなる。また、第1の保護ポリマー層107によって反射膜104と第2の保護ポリマー層108が直接接触していないのでピンホールが発生しない。しかしながら、紫外線吸収剤109がポリマー内で容易に拡散するので、紫外線吸収剤109と反射膜104の会合を確実に防止することができない。また、反射膜104上に保護ポリマー層107、108の2層のコーティング処理を行うので、製造コストが増大する。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、紫外線吸収ポリマーが反射膜と会合するのを防止することで、反射膜が変色し難くなり、高い反射率を維持することができるコーティング反射板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、基材と、この基材上に設けられた銀を含有する反射膜と、前記反射膜の表面に設けられたコーティング層と、を備えたコーティング反射板において、前記コーティング層は、紫外線吸収基が側鎖に結合している紫外線吸収ポリマーを有し、前記反射膜の表面と接する側よりも反射膜の表面から離れた側での前記紫外線吸収ポリマーの含有率が高いものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のコーティング反射板において、前記コーティング層は、少なくとも2成分系以上のポリマーを混合して成り、前記各ポリマーは、互いの溶解度パラメーター(SP値)の差が4以内であり、かつ、全表面自由エネルギーの最も低いポリマーとそれ以外のポリマーとの全表面自由エネルギーの差が10mJ/m2以上であり、前記全表面自由エネルギーの最も低いポリマーは、前記紫外線吸収ポリマーであるものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のコーティング反射板において、前記全表面自由エネルギーの最も低いポリマーは、フッ素変性アクリル樹脂であるものである。
請求項1の発明によれば、コーティング層における紫外線吸収ポリマーの含有率が反射膜の表面から離れた側ほど高いので、紫外線吸収ポリマーと反射膜の会合による化学反応が起き難くなる。これにより、反射膜は変色し難くなり、高い反射率を維持することができる。
請求項2の発明によれば、1つの希釈溶剤に溶解した反射膜上の各ポリマーは、紫外線吸収ポリマーが空気との界面側に移動し、それ以外のポリマーが反射膜との界面側に移動する。これにより、コーティング層における紫外線吸収ポリマーが傾斜的に分布されるので、1層のコーティング層で紫外線吸収ポリマーと反射膜の会合による化学反応を起き難くすることができ、製造コストを削減することができる。
請求項3の発明によれば、空気との界面側に位置するフッ素変性アクリル樹脂は、耐光性に優れるので、反射膜の変色を長期間にわたって防止する。
本発明の一実施形態に係る反射板について、図1を参照して説明する。コーティング反射板1(以下、反射板という)は、基材2と、この基材2上に、基材2の平滑性を向上させる下地層3と、光を反射する反射膜4と、反射膜4上に直接形成されるコーティング層5とが順に積層されている。コーティング層5は、反射板1の最表層であって空気と接しており、反射膜4を保護するために紫外線を吸収する紫外線吸収基が側鎖に結合している紫外線吸収ポリマーを有している。
基材2は、アルミ、鉄、マグネシウム、亜鉛などの純金属若しくは合金、又はポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリカーボネイト(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリエーテルイミド(PEI)等の樹脂から成る。基材2の成形は、材料が純金属又は合金の場合、スピニング成形、プレス成形、チクソモールド成形、ダイキャスト成形などによって行われる。また、材料が樹脂の場合、インジェクション成形、真空成形、圧空成形、押出成形などによって行われる。成形後の反射板1の表面は、滑らかで清浄な状態となるように、成形時に付着した離型剤、ガスマーク、滑剤、オイル等を物理的手段によって除去する。
下地層3は、エポキシ変性アクリルメラミン塗料などのコーティング剤から成り、基材2の平滑性を向上させるので、基材2と反射膜4の密着性を向上させる。下地層3の形成は、スプレー塗装、スピンコート、ロールコート、ディッピング塗装などのコーティングと、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化などの硬化によって行われる。なお、コーティングではなく、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの物理蒸着又は化学蒸着であってもよい。また、基材2と反射膜4の密着性が十分に確保されるならば、製造コスト削減のために下地層3を省くことも可能である。
反射膜4は、銀又は銀を主成分とする合金から成り、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの物理蒸着、又は銀鏡反応のような化学めっきによって、厚さ20〜1000nmで形成される。なお、反射膜4と下地層3の間に、アルミニウム、銅又はニッケル等の金属と銀から成る層が、耐熱性や密着性を高めるために設けられていてもよい。
コーティング層5は、2成分系以上のポリマーを混合して成り、反射膜4の表面と接する側よりも反射膜4の表面から離れた側での紫外線吸収ポリマーの含有率が高い有機被膜である。すなわち、コーティング層5は、反射膜4との界面5a側から空気との界面5b側へと向かうに従って紫外線吸収ポリマーが漸増するように構成されている。
ポリマーの溶解度パラメーター(SP値)は、化合物の分子を構成する各官能基の分子引力(G)の合計値とモル体積V(V=M/d、M:分子量、d:密度)の値から求める方法(分子引力定数法)に基いて、数1の数式から求められる。なお、Gの値としてはsmall法の値を採用する。
混合物の溶解度パラメーター(SP値)は、モル分率の加重平均値として算出される。例えば、2成分の混合物の溶解度パラメーター(SP値)は、第1成分の溶解度パラメーター(SP値)をδ1、モル分率をX1とし、第2成分の溶解度パラメーター(SP値)をδ2とし、モル分率をX2とした場合、数2の数式から求められる。
コーティング層5の各ポリマーは、上記数式から求められた溶解度パラメーター(SP値)の差が、それぞれ4以内となるように構成されている。これにより、混合した各ポリマーを1つの希釈溶剤に溶解させて粘度を調整することができる。溶解度パラメーター(SP値)の差が4より大きいと、混合時に双方のポリマーを溶解する適当な希釈溶剤がなく、液の相分離が発生する。
また、コーティング層5の各ポリマーは、全表面自由エネルギーの最も低いポリマーとそれ以外のポリマーとの全表面自由エネルギーの差が10mJ/m2以上となるように構成されている。この全表面自由エネルギーの最も低いポリマーは、紫外線吸収ポリマーから成る。
コーティング層5の各ポリマーは、上記の溶解度パラメーター(SP値)と全表面自由エネルギーの条件を満たし、透明で可視光吸収が少なく、耐光性に優れる、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などが用いられる。また、全表面自由エネルギーの値を制御するために、パーフルオロアルキル基、メチルシロキサン基などを有するものが用いられてもよい。具体的には、コーティング層5が2成分系のポリマーを混合して成るとき、全表面自由エネルギーの低いポリマーと高いポリマーの組み合わせは、アクリル樹脂とエポキシ樹脂の組み合わせ、パーフルオロ基で修飾されたアクリル樹脂(フッ素変性アクリル樹脂)とパーフルオロ基を持たないアクリル樹脂の組み合わせ等がある。パーフルオロアルキル基と架橋基として水酸基を側鎖に有するフッ素変性アクリル樹脂は、全表面自由エネルギーの低いポリマーとして用いられるとき、空気との界面5b側に位置し、耐光性に優れるので、反射膜4の変色を長期間にわたって防止する。
紫外線吸収ポリマーは、反応性紫外線吸収剤とポリマーが共重合することによって、ポリマーの側鎖に紫外線吸収基が結合している。反応性紫外線吸収剤は、例えば、ベンゾトリアゾールを骨格に持つ2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールが用いられる。
また、紫外線吸収ポリマーは、反応性紫外線吸収剤との共重合によって紫外線吸収基が側鎖に結合したポリマーではなく、あらかじめ紫外線吸収基を分子鎖に持つポリマーであってもよい。このような紫外線吸収ポリマーは、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを樹脂骨格中に共重合させたアクリル樹脂が挙げられる。
コーティング層5は、各ポリマーを溶解させた希釈溶剤を反射膜4上に塗布し、熱や電子線などで塗膜を硬化させることで形成される。希釈溶剤の塗布は、スプレー塗装、スピンコート、ロールコート、ディッピング塗装などによって行われる。1つの希釈溶剤に溶解した2成分系以上のポリマーは、反射膜4への塗布直後は混在した状態で存在している。時間が経過して希釈溶剤が揮発すると、全表面自由エネルギーの差が10mJ/m2以上であるので、紫外線吸収ポリマーが空気との界面5b側に移動し、それ以外のポリマーが反射膜4との界面5a側に移動する。これにより、反射板1は、コーティング層5における紫外線吸収ポリマーが傾斜的に分布されるので、1層のコーティング層5で紫外線吸収ポリマーと反射膜4の会合による化学反応を起き難くすることができ、製造コストを削減することができる。なお、全表面自由エネルギーの差が10mJ/m2より小さいとポリマー同士の相溶性が高すぎるので、各ポリマーを溶解させた希釈溶剤を反射膜4上に塗布した後、ポリマーの傾斜分布が起こらない。
上記のように構成された反射板1においては、コーティング層5における紫外線吸収ポリマーの含有率が反射膜4の表面と接する側よりも反射膜4の表面から離れた側ほど高いので、紫外線吸収ポリマーと反射膜4の会合による化学反応が起き難くなる。これにより、反射膜4は変色し難くなり、高い反射率を維持することができる。
次に、本発明の反射板1に係る実施例1乃至実施例3と比較例1について説明する。
<全表面自由エネルギーの測定及び溶解度パラメーター(SP値)の算出>
表面張力計(商品名:DY700、協和界面科学株式会社製)を用いて、フッ素変性アクリル樹脂(商品名:KD−220、関東電化工業株式会社製)と、アクリル樹脂(商品名:A−817、大日本インキ化学工業株式会社製)と、エポキシ樹脂(商品名:エピコート1011、ジャパンエポキシレジン株式会社製)の全表面自由エネルギーの測定を行う。測定の結果、全表面自由エネルギーは、フッ素変性アクリル樹脂が18mJ/m2、アクリル樹脂が32mJ/m2、エポキシ樹脂が47mJ/m2であった。また、各樹脂の溶解度パラメーター(SP値)を算出したところ、フッ素変性アクリル樹脂が8.7、アクリル樹脂が9.5、エポキシ樹脂が10.0であった。
表面張力計(商品名:DY700、協和界面科学株式会社製)を用いて、フッ素変性アクリル樹脂(商品名:KD−220、関東電化工業株式会社製)と、アクリル樹脂(商品名:A−817、大日本インキ化学工業株式会社製)と、エポキシ樹脂(商品名:エピコート1011、ジャパンエポキシレジン株式会社製)の全表面自由エネルギーの測定を行う。測定の結果、全表面自由エネルギーは、フッ素変性アクリル樹脂が18mJ/m2、アクリル樹脂が32mJ/m2、エポキシ樹脂が47mJ/m2であった。また、各樹脂の溶解度パラメーター(SP値)を算出したところ、フッ素変性アクリル樹脂が8.7、アクリル樹脂が9.5、エポキシ樹脂が10.0であった。
(実施例1)
全表面自由エネルギーの低いポリマー(以下、低全表面自由エネルギーポリマーという)であるフッ素変性アクリル樹脂50質量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名:RUVA−93、大塚化学株式会社製)0.1質量部と、反応開始剤とを混合する。この混合によって、フッ素変性アクリル樹脂は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と共重合する。
全表面自由エネルギーの低いポリマー(以下、低全表面自由エネルギーポリマーという)であるフッ素変性アクリル樹脂50質量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名:RUVA−93、大塚化学株式会社製)0.1質量部と、反応開始剤とを混合する。この混合によって、フッ素変性アクリル樹脂は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と共重合する。
共重合したフッ素変性アクリル樹脂と、全表面自由エネルギーの高いポリマー(以下、高全表面自由エネルギーポリマーという)であるアクリル樹脂50質量部と、メラミン樹脂(商品名:ユーバン122、三井化学株式会社製)16質量部と、酢酸エチル50質量部と、酢酸ブチル50質量部と、ダイアセトンアルコール30質量部とを混合する。混合した材料を5分間攪拌することで、コーティング層5の材料を得た。
次に、PBT樹脂をインジェクション成形することによって得られた椀形状の基材2の内面を、2-プロパノールを含ませた脱脂綿でふき取る。脱脂綿でふき取って清浄となった基材2の表面上に、下地層3の材料であるエポキシ変性アクリルメラミン塗料(久保孝ペイント株式会社製)をスプレー塗装した後、焼付乾燥を140℃で30分間行い、厚さ5μmの下地層3を形成する。
下地層3上に、純度99.99%の銀から成るターゲットを用いて、マグネトロンスパッタリング法によって、厚さ平均100nmの反射膜4を形成する。この反射膜4上に、コーティング層5の材料をスプレー塗装した後、焼付乾燥を120℃で30分間行い、厚さ8μmのコーティング層5を形成し、反射板1を得た。
(実施例2)
低全表面自由エネルギーポリマーであるアクリル樹脂50質量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.1質量部と、反応開始剤とを混合する。この混合によって、アクリル樹脂は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と共重合する。共重合したアクリル樹脂に、メラミン樹脂16質量部と、高全表面自由エネルギーポリマーであるエポキシ樹脂50質量部と、酢酸エチル50質量部と、酢酸ブチル50質量部と、ダイアセトンアルコール30質量部とを混合する。混合した材料を5分間攪拌することで、コーティング層5の材料を得た。これ以外は、実施例1と同様にして反射板1を得た。
低全表面自由エネルギーポリマーであるアクリル樹脂50質量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.1質量部と、反応開始剤とを混合する。この混合によって、アクリル樹脂は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と共重合する。共重合したアクリル樹脂に、メラミン樹脂16質量部と、高全表面自由エネルギーポリマーであるエポキシ樹脂50質量部と、酢酸エチル50質量部と、酢酸ブチル50質量部と、ダイアセトンアルコール30質量部とを混合する。混合した材料を5分間攪拌することで、コーティング層5の材料を得た。これ以外は、実施例1と同様にして反射板1を得た。
(実施例3)
低全表面自由エネルギーポリマーである紫外線吸収基を側鎖に持つアクリル樹脂(商品名:ハルスハイブリッドUV−G101、株式会社日本触媒製)100質量部と、イソシアネート硬化剤(商品名:デスモジュールN3200、住化バイエルウレタン株式会社製)7質量部と、トルエン62質量部と、高全表面自由エネルギーポリマーであるエポキシ樹脂50質量部とを混合する。このアクリル樹脂は、アクリル樹脂骨格中に2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2h−ベンゾトリアゾールが共重合している構造である。混合した材料を5分間攪拌することで、コーティング層5の材料を得た。これ以外は、実施例1と同様にして反射板1を得た。
低全表面自由エネルギーポリマーである紫外線吸収基を側鎖に持つアクリル樹脂(商品名:ハルスハイブリッドUV−G101、株式会社日本触媒製)100質量部と、イソシアネート硬化剤(商品名:デスモジュールN3200、住化バイエルウレタン株式会社製)7質量部と、トルエン62質量部と、高全表面自由エネルギーポリマーであるエポキシ樹脂50質量部とを混合する。このアクリル樹脂は、アクリル樹脂骨格中に2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2h−ベンゾトリアゾールが共重合している構造である。混合した材料を5分間攪拌することで、コーティング層5の材料を得た。これ以外は、実施例1と同様にして反射板1を得た。
(比較例1)
アクリル樹脂100質量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名:チヌビン328、チバ・ジャパン株式会社製)0.2質量部と、メラミン樹脂16質量部と、酢酸エチル50質量部と、酢酸ブチル50質量部と、ダイアセトンアルコール30質量部とを混合することで、コーティング層5の材料を得た。これ以外は、実施例1と同様にして反射板を得た。
アクリル樹脂100質量部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名:チヌビン328、チバ・ジャパン株式会社製)0.2質量部と、メラミン樹脂16質量部と、酢酸エチル50質量部と、酢酸ブチル50質量部と、ダイアセトンアルコール30質量部とを混合することで、コーティング層5の材料を得た。これ以外は、実施例1と同様にして反射板を得た。
<光線反射性及び耐光性試験>
上記のように作製した実施例1乃至3と比較例1に係る反射板のサンプルを30mm角に切断したものを用意し、各サンプルについて自記分光光度計を用いて波長555nmにおける全光線反射率の測定を行った。
上記のように作製した実施例1乃至3と比較例1に係る反射板のサンプルを30mm角に切断したものを用意し、各サンプルについて自記分光光度計を用いて波長555nmにおける全光線反射率の測定を行った。
次に、実施例1乃至実施例3及び比較例1のサンプルを50mm幅に切断したものを用意し、100℃雰囲気の恒温槽内で2mW/cm2の紫外線強度で30日間、サンプルに対して水銀灯による紫外線の照射を行った。紫外線照射後、サンプルをさらに30mm角に切断し、各サンプルについて自記分光光度計を用いて波長555nmにおける全光線反射率の測定を行った。
また、紫外線照射後のサンプルを30mm角に切断し、反射光の眩しさを低減するためのトレーシングペーパーで覆われた各サンプルについて外観観察を行った。紫外線照射前と紫外線照射後の全光線反射率の測定結果、及び紫外線照射後の外観観察の結果を下記の表1に示す。
実施例1乃至実施例3と比較例1に係る反射板のサンプルの全光線反射率の測定結果及び外観観察の結果から明らかなように、本発明の反射板1は、紫外線を長期間照射されても高い反射率を維持すると共に、変色し難い。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、コーティング層上にさらに反射膜を保護する層を備えているものであっても構わない。
1 反射板(コーティング反射板)
2 基材
4 反射膜
5 コーティング層
2 基材
4 反射膜
5 コーティング層
Claims (3)
- 基材と、この基材上に設けられた銀を含有する反射膜と、前記反射膜の表面に設けられたコーティング層と、を備えたコーティング反射板において、
前記コーティング層は、紫外線吸収基が側鎖に結合している紫外線吸収ポリマーを有し、前記反射膜の表面と接する側よりも反射膜の表面から離れた側での前記紫外線吸収ポリマーの含有率が高いことを特徴とするコーティング反射板。 - 前記コーティング層は、少なくとも2成分系以上のポリマーを混合して成り、
前記各ポリマーは、互いの溶解度パラメーター(SP値)の差が4以内であり、かつ、全表面自由エネルギーの最も低いポリマーとそれ以外のポリマーとの全表面自由エネルギーの差が10mJ/m2以上であり、
前記全表面自由エネルギーの最も低いポリマーは、前記紫外線吸収ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング反射板。 - 前記全表面自由エネルギーの最も低いポリマーは、フッ素変性アクリル樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコーティング反射板。
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