JP2011148912A - シンタクチックフォーム用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い圧縮特性を有するシンタクチックフォーム用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)と、液状アミン硬化剤(c)と、を含み、前記多官能型エポキシ樹脂(b)が全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合されることを特徴とするシンタクチックフォーム用樹脂組成物である。脂環式エポキシ樹脂(a)と多官能型エポキシ樹脂(b)とを混合することにより、高い圧縮剛性および高い圧縮伸度を兼ね備え、高い圧縮特性を有すると共に、作業温度において低粘度性を有し、RTM成形に適した樹脂粘度を有するシンタクチックフォーム用樹脂組成物を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明はシンタクチックフォーム用樹脂組成物に関する。
従来、マイクロバルーン(微小中空球状体)と該マイクロバルーンが混合された状態で硬化可能な被硬化材料である樹脂とからなる構造体としてのシンタクチックフォームが提供されている(例えば、特許文献1、2参照)。
シンタクチックフォームは大型のフォーム材であり、海中、特に大深度で用いられる深海探査機などの浮力材等に利用されている。シンタクチックフォームは浮力材等に利用されるため大型に成型されたフォーム材であることから、シンタクチックフォームの成形サイズは、複合材料として例えば通常用いられる繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics:FRP)に比べて大きく、シンタクチックフォームの厚みは例えば180mmを超える。このシンタクチックフォームを成形する際には、例えばRTM(Resin Transfer Molding)成形法が採用され、マイクロバルーンは樹脂に高体積且つ緻密に充填されている。また、このとき、予め成形型中に高体積且つ緻密に充填されたマイクロバルーン中に樹脂を含浸させる必要がある。
そのため、樹脂をマイクロバルーンに充填する際、樹脂は3時間から4時間にわたり例えば100mPa・s以下の低粘度を維持する必要がある。また、シンタクチックフォームの成形サイズは大きいため、樹脂の加熱硬化時の樹脂発熱を最小限に抑えることも必要である。
特開平5−64818号公報 特開平8−319368号公報
ここで、シンタクチックフォームを深海用途の浮力材として用いる場合、高深度の深海での水圧にも十分な耐圧性能を有することが求められており、シンタクチックフォームの形成に用いる樹脂の圧縮性能の向上を図ることが重要である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高い圧縮特性を有するシンタクチックフォーム用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、次に示す(1)〜(7)である。
(1) 脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)と、液状アミン硬化剤(c)と、を含み、
前記多官能型エポキシ樹脂(b)が全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合されることを特徴とするシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
(2) 前記脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が500mPa・s以下の樹脂成分が、50質量部以上100質量部以下であることを特徴とする上記(1)に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
(3) 前記多官能型エポキシ樹脂(b)の成分中、3官能以上のエポキシ樹脂成分が50質量部以上100質量部以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
(4) 全組成物中、反応性希釈剤(d)が0質量部以上20質量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
(5) 樹脂組成物の60℃において90分間保持した後における粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
(6) 前記脂環式エポキシ樹脂(a)が、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートであることを特徴とする上記(1)〜(5)の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
(7) 前記多官能型エポキシ樹脂(b)が、4−グリシジルオキシ−N,N−ジグリシジルアニリンであることを特徴とする上記(1)〜(6)の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
本発明によれば、脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)とを混合することにより、高い圧縮特性を有するシンタクチックフォーム用樹脂組成物を提供することができる。
また、室温下で液状の成分を主に使用することで、作業温度(例えば60℃)において低粘度性を有することができるため、RTM成形に適した樹脂粘度及びポットライフを有することができる。
図1は、本発明の樹脂組成物の成形に用いるモールドの構成を簡略に示す図である。 図2は、モールドにマイクロバルーンを充填した状態を示す図である。
[実施の形態]
以下、この発明について詳細に説明する。なお、この実施の形態および実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態および実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明は、脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)と、液状アミン硬化剤(c)と、を含み、前記多官能型エポキシ樹脂(b)が全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合されることを特徴とするシンタクチックフォーム用樹脂組成物である。このようなシンタクチックフォーム用樹脂組成物を、以下、「本発明の樹脂組成物」ともいう。
<脂環式エポキシ樹脂(a)>
脂環式エポキシ樹脂(a)について説明する。
脂環式エポキシ樹脂は、1個以上の脂環基と1個以上のオキシラン基とを有する化合物である。さらに好ましくは、脂環式エポキシは1分子当たり約1個の脂環基と2個以上のオキシラン環を有する化合物である。
脂環式エポキシ樹脂としては、エポキシシクロヘキサン骨格を有するエポキシ樹脂、環状脂肪族炭化水素に直接又は炭化水素基を介してエポキシ基が付加したエポキシ樹脂等が好適であり、脂環式エポキシ樹脂としてより好ましくは、エポキシシクロヘキサン基を有する樹脂、脂環式エポキシ基を複数有する脂環式多官能エポキシ樹脂(以下、単に「脂環式多官能エポキシ樹脂」とも言う。)が好適である。
本発明の樹脂組成物に含有される好適な脂環式エポキシ樹脂としては、シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデセンオキシド基、シクロペンテンオキシド基等を有する化合物が代表的であり、具体的には、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンモノエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチレン)アジペート、ビス(2−メチル−4,5−エポキシシクロヘキシルメチレン)アシペート、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等が挙げられる。
なかでも特に好ましい脂環式エポキシ樹脂としては、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを挙げることができる。
脂環式エポキシ樹脂(a)は、上記脂環式エポキシ樹脂のうち2種以上を含んだ混合物としてもよい。また、脂環式エポキシ樹脂(a)は、周知の化合物であり、一部は容易に市場から入手することができる。
また、脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が0mPa・sより大きく500mPa・s以下の成分が、50質量部以上100質量部以下であるのが好ましい。これは、脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が0mPa・sより大きく500mPa・s以下の成分を、50質量部以上100質量部以下とすることで、得られる樹脂組成物は、例えば60℃程度の作業温度において例えば100mPa・s以下の低粘度性を維持することができ、RTM成形法を好適に用いることができるからである。脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が500mPa・s以下の成分が、50質量部を下回ると、樹脂配合物の低粘度性維持が困難となりRTM成形法に適さなくなる。また、脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が500mPa・s以下の成分が、100質量部を越えると、樹脂の圧縮特性が低下し、シンタクチックフォーム用マトリックスとして適さなくなる。なお、本発明における室温とは、20℃以上30℃以下であり、好適には25℃付近の温度である。また、脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が500mPa・s以下の成分としては、例えば、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが好適に用いられる。
<多官能型エポキシ樹脂(b)>
多官能型エポキシ樹脂(b)について説明する。
多官能型エポキシ樹脂としては、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するものである。多官能型エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、等の2官能型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、又はトリフェニルグリシジルエーテルメタン型エポキシ等の3官能型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−メチレンビスベンゼンアミン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン型エポキシ樹脂等の4官能型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレンノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、4−グリシジルオキシ−N,N−ジグリシジルアニリンなどのN,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどの多価アルコールのグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
また、本実施の形態においては、多官能型エポキシ樹脂としては、3官能以上であるのが好ましい。
なかでも特に好ましい多官能型エポキシ樹脂としては、4−グリシジルオキシ−N,N−ジグリシジルアニリンまたは3−グリシジルオキシ−N,N−ジグリシジルアニリンを挙げることができる。
多官能型エポキシ樹脂(b)は、全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合される。また、多官能型エポキシ樹脂(b)は、全エポキシ樹脂中20質量部以上50質量部以下の比率で配合してもよく、更に全エポキシ樹脂中20質量部以上40質量部以下の比率で配合してもよい。これは、全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で多官能型エポキシ樹脂(b)を配合とすることで、得られる樹脂組成物の圧縮伸度を例えば8%以上とすることができるからである。多官能型エポキシ樹脂(b)が、全エポキシ樹脂中5質量部を下回ると、脂環式エポキシ樹脂骨格による圧縮剛性が上がりすぎて靭性に乏しい配合物となり高い圧縮伸度を得ることができない。また、多官能型エポキシ樹脂(b)が、全エポキシ樹脂中50質量部を越えると、架橋密度と骨格による特性バランスが崩れ圧縮強度および圧縮伸度の何れも低下傾向を生ずる。さらにこの場合多官能エポキシ樹脂と液状アミン硬化剤の反応比率が上がり硬化速度が上昇するため、大型成形サイズのシンタクチックフォームを成形する際に局所的な温度上昇を招く危険が高まる。
多官能型エポキシ樹脂(b)の成分中、3官能以上のエポキシ樹脂成分は50質量部以上100質量部以下であるのが好ましい。これは、多官能型エポキシ樹脂(b)の成分中、3官能以上のエポキシ樹脂成分を50質量部以上100質量部以下とすることで、得られる樹脂組成物の圧縮伸度を例えば8%以上とすることができるからである。多官能型エポキシ樹脂(b)の成分中、3官能以上のエポキシ樹脂成分が50質量部を下回ると、架橋密度の低下により十分な圧縮強度および伸度向上が得られない。また、架橋密度と骨格による特性バランスが崩れ圧縮強度および圧縮伸度の何れも低下傾向を生ずる。
<液状アミン硬化剤(c)>
液状アミン硬化剤(c)について説明する。
好適な液状アミン硬化剤(c)は、比較的低い融点(約60℃未満)を有し、ほぼ室温で液体であり得る硬化剤である。なお、本発明における低温とは、約100℃未満の範囲の温度を含み、特に、約50℃未満の範囲の温度を含んでよい。液状アミン硬化剤(c)は、好適には、25℃以上35℃以下の範囲の温度で流動性を有する液体である。液体とは、流体であり、流動可能であり又は熱可塑的に変形し得る特性をいう。また、本発明における室温とは、上述と同様に、20℃以上30℃以下であり、好適には25℃付近の温度である。
液状アミン硬化剤(c)については、環状のかさ高い化学構造であれば、芳香族環、五員環、脂肪族六員環、イミダゾール環、ジシクロペンタジエン構造、ノボラック構造、ベンゾオキサジン構造、メソゲン基など、またそれらの混合物などでもよく、直鎖状の柔軟な化学構造であれば、直鎖脂肪族、ポリグリコール、ポリエーテル、ポリチオールなど、またそれらの混合物などでもよい。
本発明に用いる液状アミン硬化剤(c)としては、一般的なエポキシ樹脂の硬化剤として公知の硬化剤が用いられ、脂肪族ポリアミン類、芳香族ポリアミン類、脂環族ポリアミン類等のアミン系化合物などが用いられる。
例えば、脂肪族ポリアミン類としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ビスヒドロキシエチルジエチレントリアミンなどが挙げられる。
芳香族ポリアミン類としては、メタキシリレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ピペリジン、ベンジルジメチルアミン2−(ジメチルアミノメチル)フェノールなどが挙げられる。
脂環族ポリアミン類としては、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが挙げられる。
本発明に用いる液状アミン硬化剤(c)は、アミン系化合物を単独で用いても良く、アミン系化合物の中の2種以上を混合して組み合わせて用いてもよい。
また、本発明に用いる液状アミン硬化剤(c)は、アミン系化合物を用いているが、硬化剤としては、アミン系化合物以外に、例えば、アミド系化合物、酸無水物系化合物、フェノ−ル系化合物などが挙げられる。
アミド系化合物としては、ジシアンジアミド類、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、前記アミン系化合物と各種酸類との反応で得られるポリアミド樹脂類等が挙げられる。
また、酸無水物系化合物としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、無水ヘット酸などが挙げられる。
また、フェノール系化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂やこれらの変性物、イミダゾ−ル、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられる。
本発明に用いる液状アミン硬化剤(c)は、前記アミン系化合物に、アミド系化合物、酸無水物系化合物、フェノ−ル系化合物等の硬化剤の中の1種以上を組み合わせて用いてもよい。
<反応性希釈剤(d)>
本発明の樹脂組成物には、反応性希釈剤(d)を含有してもよい。
反応性希釈剤(d)について説明する。
反応性希釈剤としては、室温で200mPa・s以下の低粘度性を有するエポキシ樹脂が好ましく、例えば、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等のモノエポキシ類、3級カルボン酸グリシジルエステル、1,2,8,9−ジエポキシリモネン等が挙げられる。
また、反応性希釈剤(d)は、全組成物中、0質量部以上20質量部以下であるのが好ましい。これは、反応性希釈剤(d)を全組成物中0質量部以上20質量部以下とすることで、例えば60℃程度の作業温度において低粘度性を維持し、RTM成形法を好適に用いることができるからである。反応性希釈剤(d)が、全組成物中20質量部を越えると、圧縮強度と、特に圧縮伸度が低下するため好ましくない。
また、反応性希釈剤(d)に用いられる樹脂成分は、1,2,8,9−ジエポキシリモネンのように脂環式エポキシ樹脂(a)としても用いることができるものもあるため、反応性希釈剤(d)は脂環式エポキシ樹脂(a)として用いることも可能である。
このように、本発明の樹脂組成物は、脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)と、液状アミン硬化剤(c)と、を含み、多官能型エポキシ樹脂(b)が全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合される、シンタクチックフォーム用樹脂組成物である。脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)とを混合することにより、脂環式エポキシ樹脂(a)が有する高い剛性に加え、多官能型エポキシ樹脂(b)を添加することで圧縮伸度を改善することができ、高い圧縮剛性および高い圧縮伸度を兼ね備えることができる。
従って、高い圧縮特性を有するシンタクチックフォーム用樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明の樹脂組成物は、60℃において90分間保持した後における粘度は、100mPa・s以下となる。このため、例えば60℃程度の作業温度において低粘度性を有することができ、RTM(Resin Transfer Molding)成形に適した樹脂粘度及びポットライフを有することができる。
本発明の樹脂組成物は、上記の脂環式エポキシ樹脂(a)、多官能型エポキシ樹脂(b)、液状アミン硬化剤(c)および反応性希釈剤(d)の他に、その用途に応じて、さらに、触媒、硬化促進剤、無機充填剤、有機もしくは高分子充填剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、滑剤、摺動性付与剤、界面活性剤、着色剤等を含有することができる。本発明の樹脂組成物は、これらの中の2種以上を含有してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、深海探査機などの浮力材として用いられるシンタクチックフォーム形成用の樹脂として用いることができる。本発明の樹脂組成物にマイクロバルーン(微小中空球状体)を含浸させ、成型することで、シンタクチックフォームが得られる。
ここで、本発明においては、シンタクチックフォームとは、マイクロバルーンと本発明の樹脂組成物との複合材料をいう。すなわち、シンタクチックフォームは、フィラーとしてマイクロバルーンを、マトリックスとして本発明の樹脂組成物を用いた複合材料である。
また、マイクロバルーンの平均粒径としては、例えば10μm以上500μm以下である。マイクロバルーンを形成する材料として、ガラスを用いることができるが、特にこれに限定されるものではなく、従来より公知である無機物(無機系材料)、有機物(有機系材料)を用いることができる。無機物としては、ホウケイ散ガラス、シリカ、カーボン、セラミックなどが挙げられる。有機物としては、各種熱可塑性樹脂や各種熟硬化性樹脂などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物を用いてシンタクチックフォームを製造する成型方法は特に限定されるものではなく、例えば従来公知の方法で製造することができる。
図1は、本発明の樹脂組成物の成形に用いるモールドの構成を簡略に示す図である。
図1に示すように、モールド20は、モールド本体21と、下蓋体22と、上蓋体23とを含んで構成されている。モールド本体21は、本実施の形態では断面形状が均一の円筒壁状で形成されている。下蓋体22は、本実施の形態ではモールド本体21の下部開口を閉塞する円盤状を有している。下蓋体22にはその厚さ方向に貴通する第1孔部24が形成されている。上蓋体23は、モールド本体21の上部内周に接触しつつ挿入される大きさの外径を有する小径部23aと、小径部23aと同軸上で小径部23aよりも大きな外径を有しモールド本体21の上部開口を閉塞する大径部23bとを有している。また、上蓋体23にはその厚さ方向に貫通する第2孔部25が形成されている。
即ち、本実施の形態では、モールド20によって成形されるシンタクチックフォームは高さと、この高さよりも大きな直径とを有する扁平な円柱状に形成される。また、シンタクチックフォームの直径はモールド本体21の直径によって決定され、シンタクチックフォームの高さは下蓋体22の上面および上蓋体23の小径部23aの下面との間隔によって決定される。
また、モールド20によって成形されるシンタクチックフォームの外径形状は扁平な円柱状に限定されるものではなく、シンタクチックフォームの外径形状として、直方体状、立方体状、球状などの形状とすることもできる。
シンタクチックフォームは次のように成形される。
まず、モールド本体21に下蓋体22を取着し、上蓋体23を取り外した状態で、モールド本体21内にマイクロバルーンMを充填する。
次いで、モールド本体21の上部開口を上蓋体23で閉塞する。
次いで、第1孔部24から、被硬化材料として本発明の樹脂組成物Rを所定の圧力で注入すると共に、第2孔部25に負圧をかける。
これにより、モールド本体21内に充填されたマイクロバルーンMに本発明の樹脂組成物Rが含浸する。第2孔部25から未硬化の液状の本発明の樹脂組成物Rがあふれてきた場合には、第1孔部24から本発明の樹脂組成物Rをモールド本体21内に注入するのを停止する。
図2は、モールドにマイクロバルーンを充填した状態を示す図である。
図2に示すように、第1、第2孔部24、25をそれぞれ第1、第2閉塞部材26、27で閉塞する。次いで、本発明の樹脂組成物Rが含浸されたマイクロバルーンMが収容されたモールド20を加熱用のオーブンに入れ、所定の温度で所定時間加熱することで、本発明の樹脂組成物Rが熱硬化する。本発明の樹脂組成物Rの硬化が終了した後、モールド本体21から下蓋体22、上蓋体23を取り外す。
よって、モールド20を用いて本発明の樹脂組成物RにマイクロバルーンMを含浸させ、成型することにより、シンタクチックフォームを得ることができる。
このように、本発明の樹脂組成物Rは、高い圧縮剛性および高い圧縮伸度を兼ね備え、高い圧縮特性を有すると共に、室温下で液状の成分のみを用いており、例えば60℃程度の作業温度において低粘度性を有するため、RTM成形に適した樹脂粘度及びポットライフを有する。
このため、本発明の樹脂組成物はシンタクチックフォーム用として好適に用いることができ、モールド20を用いて本発明の樹脂組成物Rを成型して得られるシンタクチックフォームは、深海探査機などの浮力材として有効に用いることができる。
また、本実施の形態では、モールド20内への樹脂組成物Rの注入に際してモールド20内に負圧を与えるVaRTM成形(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding)を採用したが、モールド20内への本発明の樹脂組成物Rの注入に際してモールド20内に負圧を与えないRTM成形(Resin Transfer Molding)を採用してもよい。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
<シンタクチックフォーム用樹脂組成物の製造>
「表1」に示す成分を同表に示す添加量(質量部)で用いてこれらを均一に混合して本発明の樹脂組成物を調製し、その特性を評価した。各々の実施例、比較例における各成分の添加量(質量部)を「表1」に示す。
<試験方法>
上記のようにして得られた樹脂組成物の未硬化樹脂物性として60℃における樹脂粘度、硬化後樹脂物性として圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度、曲げ特性として曲げ弾性率、曲げ強度を各々測定した。
[樹脂粘度]
樹脂粘度は、得られた樹脂組成物をE型粘度計(商品番号:TVE−33LT、東機産業株式会社製)を用いて60℃での回転数2.5rpmにおける粘度を測定した。
[圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度]
圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度は、得られた樹脂組成物を直径10mm×高さ25mmの円柱状に加工して試験片とし、荷重速度1mm/分で圧縮して測定した。
[曲げ弾性率、曲げ強度]
曲げ弾性率、曲げ強度は、得られた樹脂組成物を幅10mm×長さ100mm×厚み3mmの板状に加工して試験片とし、ASTM D790−03に従い測定した。
樹脂粘度、圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度、曲げ弾性率、曲げ強度の試験結果を「表1」に示す。
「表1」に示す各実施例、比較例の各成分の詳細は以下のとおりである。
(実施例1〜4)
・脂環式エポキシ樹脂(a)1
脂環式2官能エポキシ樹脂:(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名:CEL−2021P、ダイセル化学社製、室温25℃程度における粘度が、200mPa・s以上350mPa・s以下
・多官能型エポキシ樹脂(b)1
3官能型エポキシ樹脂:4−グリシジルオキシ−N,N−ジグリシジルアニリン(商品名:MY−0510、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)、室温25℃程度における粘度が、550mPa・s以上850mPa・s以下
・液状アミン硬化剤(c)1
4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン他の混合物(商品名:jER cure Z、ジャパンエポキシレジン社製)
・反応性希釈剤(d)
脂環式反応性希釈剤(商品名:CEL−3000、ダイセル化学社製)、室温25℃程度における粘度が、10mPa・s以上30mPa・s以下
(比較例1)
実施例1〜4において用いた多官能型エポキシ樹脂(b)1、反応性希釈剤(d)を加えないこと以外は、実施例1〜4と同様に操作した。試験結果を「表1」に示す。
(比較例2)
実施例1〜4において用いた多官能型エポキシ樹脂(b)1、液状アミン硬化剤(c)1、反応性希釈剤(d)を加えず、下記酸無水物硬化剤、下記硬化触媒を加え、実施例1〜4と同様に操作した。試験結果を「表1」に示す。
・酸無水物硬化剤(商品名:MHAC−P、日立化成社製、室温25℃程度における粘度が、150mPa・s以上300mPa・s以下)
・硬化触媒(商品名:トリエタノールアミン、和光純薬社製)
(比較例3)
実施例1〜4において用いた脂環式エポキシ樹脂(a)1の他に、更に下記脂環式多官能エポキシ樹脂(a)2を加え、多官能型エポキシ樹脂(b)1を加えないこと以外は、実施例1〜4と同様に操作した。試験結果を「表1」に示す。
・脂環式エポキシ樹脂(a)2
脂環式多官能エポキシ樹脂(商品名:EHPE−3150、ダイセル化学社製、固形)
(比較例4)
実施例1〜4において用いた脂環式エポキシ樹脂(a)1の他に、更に下記脂環式多官能エポキシ樹脂(a)2を加え、多官能型エポキシ樹脂(b)1に代えて、下記多官能エポキシ樹脂(b)2を加え、液状アミン硬化剤(c)1の他に、更に下記液状アミン硬化剤(c)2を加え、実施例1〜4と同様に操作した。試験結果を「表1」に示す。
・脂環式エポキシ樹脂(a)2
脂環式多官能エポキシ樹脂(商品名:EHPE−3150、ダイセル化学社製、固形)
・多官能型エポキシ樹脂(b)2
ナフタレン骨格型2官能エポキシ樹脂(商品名:HP−4032D、DIC社製、室温25℃程度における粘度が、500mPa・s以上600mPa・s以下)
・液状アミン硬化剤(c)2(商品名:WH−619、DIC社製)
(比較例5)
実施例1〜4において用いた液状アミン硬化剤(c)1の他に、更に下記液状アミン硬化剤(c)2を加え、実施例1〜4と同様に操作した。試験結果を「表1」に示す。
・液状アミン硬化剤(c)2(商品名:WH−619、DIC社製)
Figure 2011148912
<樹脂組成物の物性評価>
[樹脂粘度]
樹脂組成物を温度60℃で90分間保持した後の樹脂粘度が100mPa・s以下であれば樹脂組成物の粘度上昇は抑えられていると判断し、作業性は良好であると判断した。
実施例1〜4の樹脂組成物では、温度60℃で90分間保持した後の樹脂粘度が、いずれも100mPa・s以下であり、良好であった。
これに対し、比較例1、3、4の樹脂組成物は、何れも温度60℃で90分間保持した後の樹脂粘度が実施例1〜4の樹脂組成物よりも高く、樹脂粘度が100mPa・s以上であった。
よって、脂環式エポキシ樹脂(a)1と、多官能型エポキシ樹脂(b)1と、液状アミン硬化剤(c)1と、を含み、多官能型エポキシ樹脂(b)1を全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合したシンタクチックフォーム用樹脂組成物の方が、脂環式エポキシ樹脂(a)1、多官能型エポキシ樹脂(b)1、液状アミン硬化剤(c)1の何れか一つ以上を含まないか、脂環式エポキシ樹脂(a)1、(a)2の両方を用いる樹脂組成物に比べて樹脂粘度が抑えられることから、本発明の樹脂組成物は粘度特性を向上させることができ、樹脂組成物としての信頼性を高めることができる。
[圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度]
試験温度23℃における圧縮弾性率が3.0GPa以上4.0GPa以下であり、圧縮伸度が8.0%以上であり、圧縮強度が170MPa以上であれば、樹脂組成物の圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度は良好であると判断した。
「表1」に示すように、実施例1〜4の樹脂組成物は、圧縮弾性率は何れも3.0GPa以上4.0GPa以下であり、圧縮伸度は何れも8.0%以上であり、圧縮強度は何れも170MPa以上であり、良好であった。
これに対して、比較例2の樹脂組成物の圧縮弾性率は、3.0GPa以下であり、実施例1〜4の樹脂組成物より圧縮弾性率が低かった。また、比較例3〜5の樹脂組成物の圧縮弾性率は何れも4.0GPa以上であり、実施例1〜4の樹脂組成物より圧縮弾性率が高かった。
また、比較例1〜5の樹脂組成物の圧縮伸度は、何れも8.0%以下であり、実施例1〜4の樹脂組成物より低かった。
また、比較例1、2の樹脂組成物の圧縮強度は、170MPa以下であり、実施例1〜4の樹脂組成物より低かった。
よって、脂環式エポキシ樹脂(a)1と、多官能型エポキシ樹脂(b)1と、液状アミン硬化剤(c)1と、を含み、多官能型エポキシ樹脂(b)1を全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合したシンタクチックフォーム用樹脂組成物の方が、脂環式エポキシ樹脂(a)1、多官能型エポキシ樹脂(b)1、液状アミン硬化剤(c)1の何れか一つ以上を含まないか、反応性希釈剤(d)が全組成物中、0質量部以上20質量部以下の範囲外で含んでいる樹脂組成物に比べて圧縮弾性率、圧縮伸度、圧縮強度の何れをも満たすことから、本発明の樹脂組成物は圧縮特性を向上させることができ、樹脂組成物としての信頼性を高めることができる。
[曲げ弾性率、曲げ強度]
試験温度23℃における曲げ弾性率が4.5GPa以上5.0GPa以下であり、曲げ強度が150MPa以上であれば樹脂組成物の曲げ弾性率、曲げ強度は良好であると判断した。
「表1」に示すように、実施例1〜4の樹脂組成物は、曲げ弾性率は何れも4.5GPa以上5.0GPa以下であり、曲げ強度も何れも150MPa以上であり、良好であった。
これに対して、比較例2の樹脂組成物の曲げ弾性率は、4.5GPa以下であり、比較例4、5の樹脂組成物の曲げ弾性率は、5.0GPaよりも大きく、実施例1〜4の樹脂組成物より曲げ弾性率が高かった。
また、比較例1〜3、5の樹脂組成物の曲げ強度は、150MPa以下であり、実施例1〜4の樹脂組成物より曲げ強度が低かった。
よって、脂環式エポキシ樹脂(a)1と、多官能型エポキシ樹脂(b)1と、液状アミン硬化剤(c)1と、を含み、多官能型エポキシ樹脂(b)1を全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合したシンタクチックフォーム用樹脂組成物の方が、多官能型エポキシ樹脂(b)1、液状アミン硬化剤(c)1の少なくとも何れか一つ一つ以上を含まないか、反応性希釈剤(d)が全組成物中、0質量部以上20質量部以下の範囲外で含んでいる樹脂組成物に比べて曲げ弾性率、曲げ強度の何れをも満たすことから、本発明の樹脂組成物は曲げ特性を向上させることができ、樹脂組成物としての信頼性を高めることができる。
従って、実施例1〜4のように、脂環式エポキシ樹脂(a)1、多官能型エポキシ樹脂(b)1、液状アミン硬化剤(c)1を必須成分として含み、多官能型エポキシ樹脂(b)1を全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合したシンタクチックフォーム用樹脂組成物を用いることで、粘度上昇が抑えられ、硬化後の樹脂物性を向上させるのに優れることから、信頼性の高いシンタクチックフォーム用樹脂組成物を得ることができる。
以上のように、本発明に係るシンタクチックフォーム用樹脂組成物は、粘度上昇が抑えられ、硬化後の樹脂物性を向上させるのに有用であり、マイクロバルーンを含浸させ、成型して得られるシンタクチックフォームを高深度の深海で使用する浮力材として用いるのに適している。
20 モールド
21 モールド本体
22 下蓋体
23 上蓋体
23a 小径部
23b 大径部
24 第1孔部
25 第2孔部
26 第1閉塞部材
27 第2閉塞部材
M マイクロバルーン
R 樹脂組成物

Claims (7)

  1. 脂環式エポキシ樹脂(a)と、多官能型エポキシ樹脂(b)と、液状アミン硬化剤(c)と、を含み、
    前記多官能型エポキシ樹脂(b)が全エポキシ樹脂中5質量部以上50質量部以下の比率で配合されることを特徴とするシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
  2. 前記脂環式エポキシ樹脂(a)の成分中、室温での粘度が500mPa・s以下の樹脂成分が、50質量部以上100質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
  3. 前記多官能型エポキシ樹脂(b)の成分中、3官能以上のエポキシ樹脂成分が50質量部以上100質量部以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
  4. 全組成物中、反応性希釈剤(d)が0質量部以上20質量部以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
  5. 樹脂組成物の60℃において90分間保持した後における粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
  6. 前記脂環式エポキシ樹脂(a)が、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
  7. 前記多官能型エポキシ樹脂(b)が、4−グリシジルオキシ−N,N−ジグリシジルアニリンであることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のシンタクチックフォーム用樹脂組成物。
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