JP2011145586A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーニングブレードの早期劣化を防止するとともに、プリントの生産性の低下を避ける。
【解決手段】画像のカバレッジの情報を取得し、高カバレッジの画像のプリントが連続するときは、画像間隔を広げ、広げた画像間隔に低カバレッジの画像のプリントを挿入する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真プロセスにより画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真プロセスでは、帯電、露光、現像により感光体上にトナー像が形成され、転写によりトナー像が記録材に転写される。中間転写体を用いた他の電子写真プロセスでは、トナー像が感光体から中間転写体に転写され、中間転写体から記録材に転写される。転写後の感光体、中間転写体はクリーニング装置によりクリーニングされて、次のプロセスに用いられる。
連続画像形成工程においては、所定の画像間隔を介在させて画像が形成される。この場合、画像形成効率を上げるために、画像間隔は可能な限り圧縮される。しかしながら、種々の理由から画像間隔を広げる必要が生ずる場合がある。
特許文献1では、トナー補給の時間遅れによる画像濃度の変動を回避するために、画像間隔を広げている。
特開2008−20696号公報
クリーニングブレードを用いた像担持体のクリーニングにおいて、像担持体表面の摩擦抵抗を下げてクリーニング性を良くするために、金属石けんからなる潤滑剤が用いられる。潤滑剤は、トナー中に含有されて用いられるか又は像担持体表面に塗布される。
潤滑剤をトナー中に含有させる場合には、像担持体上のトナーの量が多くなるほど像担持体の表面に供給される潤滑剤の量が多くなる。
連続画像形成においては、潤滑剤が連続的に像担持の表面に供給されるために、多量のトナーにより画像が形成される高カバレッジ画像の画像形成においては、多量の潤滑剤が像担持体の表面に供給される。この場合に、潤滑剤が像担持体表面に層を形成して蓄積する。
像担持体上の潤滑剤の量が多くなると、潤滑剤は、クリーニングブレードを摩耗させる作用を持つようになり、クリーニングブレードを劣化させる。
このような潤滑剤の蓄積によるクリーニングブレードの劣化を回避するには、特許文献1に記載されている工程制御、即ち、連続画像形成工程において画像間隔を広げる必要がある。画像間隔を広げることにより、広げられた画像間隔において像担持体上の潤滑剤がクリーニングブレードにより掻き取られるので、連続画像形成工程に所定のインターバルで広い画像間隔を挿入することにより潤滑剤の蓄積がなくなり、クリーニングブレードの劣化が回避される。
しかしながら、広い画像間隔の挿入により生産性と呼ばれる画像形成効率が低下することが問題となる。本発明は、潤滑剤によるクリーニングブレードの劣化を防止するとともに、連続画像形成工程中に広い画像間隔を挿入することにより起こる画像形成効率の低下を回避することを目的とする。
本発明の前記目的は下記の発明により達成される。
1.複数のジョブの予約と、予約された前記ジョブに含まれる画像データとを記憶する記憶部と、
予約された前記ジョブに含まれる画像のカバレッジを取得するカバレッジ取得部と、
前記カバレッジが所定値以上である高カバレッジであるか、又は所定値よりも低い低カバレッジであるかを判別する判別部と、
該判別部により高カバレッジであると判別された画像のプリントにおける画像間隔を広げ、広げた該画像間隔に予約された前記ジョブ中の低カバレッジの画像のプリントを挿入し、予約されたジョブ中の高カバレッジの画像と低カバレッジの画像とをプリントすることを可能とするジョブ制御部と、
複数の排紙部と、
高バレッジの画像と、低カバレッジの画像とを異なる前記排紙部に排出する排紙制御部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
2.前記判別部は、1個の判別レベルを用いて判別することを特徴とする前記1に記載の画像形成装置。
3.前記判別部は、2個の判別レベルを用いて判別することを特徴とする前記1に記載の画像形成装置。
4.前記ジョブ制御部は、高カバレッジの画像が所定枚数以上連続するときに、前記画像間隔を広げることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
5.予約順に複数の前記ジョブを実行した場合の画像形成効率と、広げた前記画像間隔に低カバレッジの画像のプリントを挿入して複数の前記ジョブを実行したときの画像形成効率とを比較して表示する表示部を有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
6.前記判別部が、画像が高カバレッジであると判別したときに、前記ジョブ制御部は、予約された前記ジョブ中の低カバレッジの画像を探索し、探索した画像のプリントを広げた前記画像間隔に挿入することを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
7.前記判別部が、画像が低カバレッジであると判別したときに、前記ジョブ制御部は、予約された前記ジョブ中の高カバレッジの画像を探索し、探索した画像のプリントにおける前記画像間隔を広げ、広げた前記画像間隔に、低カバレッジの画像のプリントを挿入することを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
本発明においては、複数の予約ジョブの中で、高カバレッジの画像のジョブを実行する際に、広げた画像間隔を連続画像形成工程中に挿入し、広げた画像間隔に低カバレッジ画像のプリントが挿入される。
これにより、高カバレッジ画像のプリントの際に生ずるクリーニングブレードの劣化を防止することができるとともに、画像間隔を広げることによる画像形成効率の低下を避けることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を例示する概念図である。 画像形成装置1の機能的構成を模式的に示すブロック図である。 画像間隔を示す図である。 ジョブ制御のフローチャートである。 操作表示部における表示の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
先ず、図1及び図2を参照して本実施の形態に係る画像形成装置を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を例示する概念図である。図2は、画像形成装置1の機能的構成を模式的に示すブロック図である。
先ず、画像形成装置1の構成の概要を説明する。図1に示すように、画像形成装置1は、画像読取部20と、表示部としての操作表示部30と、プリンタ部40と、給紙ユニット50と、後処理ユニット60と、を備えて構成される。
画像読取部20は、自動原稿搬送部であるADF部21(Auto Document Feeder)と、スキャナ部22と、を備えて構成される。ADF部21は、原稿台に載置された原稿を搬送する。スキャナ部22は、ADF部21により搬送された原稿を光走査し、又は、プラテンガラス上に載置された原稿を光走査して、CCDイメージセンサ23(Charge-Coupled Devices)により光電変換して原稿の画像を読み取り、画像データを取得する。
画像読取部20により読み取られた画像データには、後述する制御部110により各種画像処理が施され、画像形成用の画像データとしてプリンタ部40に出力される。
操作表示部30は、数字ボタン、画像形成開始を指示するためのスタートキー、ユーティリティーキー等の各種機能キーを備え、ユーザの入力を受け付けて、その入力情報を制御部110に出力する。表示部としての操作表示部30は、LCD(Liquid Crystal Display)を備え、LCD画面上のタッチ入力を受け付けるタッチパネルが構成され、設定条件の設定画面等の各種操作画面や、各種処理結果を表示する。
プリンタ部40は、電子写真方式の画像形成を行うものであり、給紙ユニット50から給紙された用紙を搬送する搬送機構41と、用紙に画像形成を行う画像形成部42と、用紙上に形成されたトナー像を定着させる定着部43と、を備えて構成される。
また、画像形成部42は、像担持体である感光ドラム42Aと、感光ドラム42Aの帯電を行う帯電装置42Bと、画像データに基づいて感光ドラム表面に露光走査するLD(LASER Diode)等の露光装置42Cと、感光ドラム上の静電潜像を現像する現像装置42Dと、感光ドラム上に形成されたトナー像を用紙に転写する転写装置42Eと、感光ドラム上の残トナーを除去するクリーニング装置42Fとを備えて構成される。
クリーニング装置42Fは、ゴム製のクリーニングブレードを有し、該クリーニングブレードで感光体ドラム42A上のトナー等を掻き取りクリーニングする。
給紙ユニット50は、給紙トレイ51〜54の4つの給紙トレイを備えて構成される。なお、本実施の形態では、4つの給紙トレイを備えることとしたが、これに限定されるものではなく、その数は特に限定しない。各給紙トレイ51〜54には、普通紙、裏紙、再生紙、上質紙等の用紙種及びサイズが異なる用紙を収容することが可能である。
後処理ユニット60は、後処理制御部の制御の下、プリンタ部40で画像形成された用紙にソート処理、パンチ(穴開け)処理、ステープル処理、中折り処理、断裁処理等の各種後処理を施す各種後処理部(特に図示しない)、後処理後の用紙を出力先に搬送する搬送部62を備える構成である。
また、後処理ユニット60は、搬送部62の排紙先として、5000枚程度の用紙の積載及び開閉扉などでその積載した用紙の取り出しが可能なスタッカー63、排出した用紙を外部から容易に確認可能な排紙部としてのサブトレイ64、後処理制御部の制御の下、部ごとに用紙の排出位置を変更して積み重ねてソート出力が可能な排紙部としてのメイントレイ65などを有する構成である。
次に、画像形成装置1の機能的構成を説明する。図2に示すように、画像形成装置1は、制御基盤100と、プリンタコントローラ10と、画像読取部20と、操作表示部30と、プリンタ部40と、後処理ユニット60と、記憶部としてのHDD70(Hard Disk Drive)等を備えて構成される。
プリンタコントローラ10は、コントローラ制御部11と、DRAM制御IC12(Integrated Circuit)と、画像メモリ13と、通信制御部14と、NIC15(Network Interface Card)と、を備えて構成される。
コントローラ制御部11は、各部の動作を統括的に制御し、通信制御部14、NIC15を介してLAN(Local Area Network)上のユーザ端末PC(Personal Computer)から出力される画像データ等の出力データをジョブとしてDRAM制御IC160へ配信する機能を実現する。
DRAM制御IC12は、NIC15、通信制御部14により受信された出力データの画像メモリ13への格納や、画像メモリ13からの出力データの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC12は、DRAM制御IC160とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部11からの指示に従って、プリント対象の出力データを画像メモリ13から読み出してDRAM制御IC160に出力する。
画像メモリ13は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)から構成され、入力された出力データを一時的に格納する。
通信制御部14は、NIC15の通信を制御する。NIC15は、LANに接続するための通信インターフェイスであり、ユーザ端末PCからLANを介して、印刷対象の出力データを受信する。受信された出力データは、DRAM制御IC12に出力される。
画像読取部20は、図1に示したADF部21と、CCDイメージセンサ23を有するスキャナ部22と、画像読取制御部24と、を備えて構成される。画像読取制御部24は、制御部110からの指示に従って、ADF部21、スキャナ部22を制御して原稿面の光走査を実行させ、読み取られたアナログ画像信号を読み取り処理部140に出力する。
操作表示部30は、表示部としてのLCD31と一体型に構成されるタッチパネルと、図示しない各種機能キーと、操作表示制御部32と、から構成される。操作表示制御部32は、各種機能キー又はタッチパネルにより操作された操作信号を制御部110に出力する。また、操作表示制御部32は、制御部110からの指示に従って、各種操作画面、各種処理結果等をLCD31に表示させる。
プリンタ部40は、画像形成部42等の画像形成に係る各部と、プリンタ制御部44と、を備えて構成される。プリンタ制御部44は、制御部110からの指示に従って、プリンタ部40の各部の動作を制御し、書き込み処理部190から入力された画像データに基づいて画像形成部42等に画像形成を行わせる。
後処理ユニット60は、図示しない各種後処理部と、後処理制御部61と、搬送部62と、スタッカー63と、サブトレイ64と、を備えて構成される。後処理制御部61は、制御部110の指示に従って、プリンタ部40から出力された画像形成済みの用紙に各種後処理を施すように各種後処理部を制御する。また、後処理制御部61は、制御部110の指示に従って、後処理後の用紙の出力先をスタッカー63やサブトレイ64へ変更するように搬送部62を制御する。
HDD70は、情報を読み出し及び書き込み可能に記憶する。HDD70は、特に後述するように圧縮IC150により圧縮された圧縮画像データを記憶する。HDD70に記憶される情報としては、ジョブに関する種々の情報、特に、複数のジョブが予約された場合にける各ジョブにおけるプリント条件、予約登録の順番、ジョブに含まれる画像データ等がある。
制御基盤100は、制御部110と、不揮発メモリ120と、RAM130(Random Access Memory)と、読み取り処理部140と、圧縮IC150と、DRAM制御IC160と、画像メモリ170と、伸長IC180と、書き込み処理部190と、時計IC200と、を備えて構成される。
画像読取部20から出力された画像データ及び通信制御部14において受信された画像データはHDD70に記憶される。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、画像形成装置1の各部を集中制御する。制御部110は、不揮発メモリ120に格納されているシステムプログラム、各種アプリケーションプログラム、設定情報の中から指定されたプログラムやデータを読み出してRAM130に展開し、RAM130に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
また、制御部110は、圧縮IC150により圧縮された圧縮画像データや、画像メモリ170に記憶された圧縮画像データをHDD70に記憶させる制御を行う。
不揮発メモリ120は、フラッシュメモリ等で構成され、各種プログラム及びデータを書き換え可能に記憶する。例えば、不揮発メモリ120は、画像形成した用紙の枚数をカウントするカウンタを記憶する。また、不揮発メモリ120は、後述する圧縮IC150で圧縮して圧縮メモリ171に格納される圧縮画像データの圧縮率、又は、圧縮画像データのデータサイズを判定するための閾値等のデータを格納する。
読み取り処理部140は、画像読取部20の画像読取制御部24から入力されるアナログ画像信号に、アナログ処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施してデジタル画像データを生成する。生成されたデジタル画像データは、圧縮IC150に出力される。
圧縮IC150は、読み取り処理部140又はプリンタコントローラ10から入力されたデジタル画像データに圧縮処理を施してDRAM制御IC160に出力する。この画像データの圧縮は、画像データにおける画素毎の値やその冗長部分をエントロピー符号、ユニバーサル符号、非ユニバーサル符号、差分予測符号、フラクタル符号などの公知の符号化技術を用いることで、実際のデータサイズより短いデータサイズに変換することである。DRAM制御IC160は、制御部110からの指示に従って、圧縮IC150による。
デジタル画像データの圧縮処理及び伸長IC180による圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ170への画像データの入出力制御を行う。例えば、画像読取部20により読み取られたアナログ画像信号の保存が指示されると、読み取り処理部140から入力されたデジタル画像データの圧縮処理を圧縮IC150により実行させて、圧縮画像データを画像メモリ170の圧縮メモリ171に格納させる。
また、DRAM制御IC160は、圧縮メモリ171に格納された圧縮画像データのプリント出力が指示されると、圧縮メモリ171から圧縮画像データを読み出し、伸長IC180により伸長処理を施してページメモリ172に格納させる。さらに、ページメモリ172に格納された非圧縮画像データプリント出力が指示されると、ページメモリ172から非圧縮画像データを読み出して書き込み処理部190に出力する。
画像メモリ170は、DRAM等の圧縮メモリ171と、ページメモリ172と、を備えて構成される。圧縮メモリ171は、圧縮画像データを格納するためのメモリである。ページメモリ172は、プリント出力前にプリント出力対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
伸長IC180は、入力される圧縮画像データに伸長処理を施す。書き込み処理部190は、DRAM制御IC160から入力された非圧縮画像データに基づいて、画像形成のためのプリントデータを生成し、プリンタ部40(画像形成部42)に出力する。
時計IC200は、日付、時刻等の日付情報をカウントし、制御部110の要求により、その要求時の日時情報を取得して制御部110に出力する。
<予約ジョブの制御>
次に、複数のジョブが予約されている場合の出力制御について説明する。
高カバレッジ画像を連続してプリントする場合、トナーに含有される潤滑剤が感光体、中間転写体等の像担持体上に蓄積し、潤滑剤が像担持体上に蓄積するとクリーニング装置のクリーニングブレードが摩耗してクリーニング性能が低下する。
これを防止するために、連続プリント中に画像と画像との間の間隔(以下画像間隔という)を広げ、広げた画像間隔において、像担持体をクリーニングすることにより、像担持体から潤滑剤を除去することが行われる。即ち、広い画像間隔において、感光体ドラム42Aを空回転させることにより、潤滑剤が除去される。
このような画像間隔を広げる制御は、K枚の画像毎にL枚の画像分の画像間隔を設けるというものである。L枚の画像分の画像間隔において、画像を形成することなく感光体ドラム42Aを空回転させ、クリーニングブレードでクリーニングすることにより感光体ドラム42A上の潤滑剤が除去される。
この場合、プリントの画像形成効率は〔L/(K+L)〕だけ低下する。
このような画像形成効率の低下は、次に説明するジョブ制御により避けられる。
ジョブNO1とジョブNO2とが図3に示すように並行して実行される。
なお、ジョブNO1、NO2はそれぞれ100枚の画像をプリントするものとする。また、ジョブNO1が高カバレッジ画像のプリントであり、ジョブNO2が低カバレッジ画像のプリントである場合を示す。
ジョブNO1の画像A1〜A4を狭い画像間隔DAで連続プリントし、2画像を含む広い画像間隔DBを空けた後に、画像A5〜A8を狭い画像間隔DAで連続プリントする。なお、画像間隔DBは画像間隔DAを設けて2画像を形成する間隔である。
ジョブNO2の画像B1、B2が画像間隔DBにおいてプリントされ、同様に画像B3、B4が画像間隔DBにおいてプリントされる。
ジョブNO1の画像のプリントが完了した段階では、ジョブNO2の画像B51〜B100が残っているが、残りは図示のように、狭い画像間隔DAで連続プリントされる。
図3から明らかなように、ジョブNO1とジョブNO2とは狭い画像間隔DAで連続プリントされるので、ジョブNO1、NO2の画像は全て狭い画像間隔DAでプリントされる。その結果、生産性100%のプリントによりジョブNO1とジョブNO2とが実行される。
しかも、高カバレッジ画像のプリントであるジョブNO1は、クリーニングブレードを劣化させない画像間隔DBで実行される。
このようにして、高カバレッジ画像のプリントであるジョブNO1が、クリーニングブレードの劣化を起こすことなく、且つ、生産性を落とすことなく実行される。
図3に示すジョブの制御は、画像データから算出された画像のカバレッジに基づいて行われる。
カバレッジは画像の単位面積当たりのトナーの量として定義される。画像を形成するトナーの量は、露光装置を駆動する画像データの量に対応する。従って、カバレッジは画像の単位面積当たりの画像データの量を計算することにより取得することができる。このような計算は画像読取により得られた画像データ又は外部機器から送信された画像データを用いて行われる。
実際に行われるカバレッジの計算は次のとおりである。
カバレッジはジョブに含まれる画像データの総量をジョブにおいて形成される画像の総面積で除することにより計算される。例えば、A4サイズの画像を100枚形成する場合のカバレッジは、〔G/(*A4S×100)〕×100で表される。ここに、Gはジョブ中の画像データの総量、*A4SはA4サイズ用紙の面積である。なお、簡便法として、ジョブの先頭部における所定面積の画像における画像データ量からカバレッジを計算することもできる。さらには、1個のジョブ内のカバレッジの変化を見ることも可能である。例えば、各画像のカバレッジを計算し、高カバレッジの画像が何枚連続するかを明らかにすることも可能である。このようにカバレッジの変遷を見る計算の場合、画像データの量は、計算の対象とされる画像に含まれる画像データの量である。
図4は予約ジョブのジョブ制御のフローチャートであり、この制御は図2の制御部110により行われる。
以下に説明するジョブ制御においては、
(1)画像のカバレッジ情報の取得と
(2)画像のカバレッジが高カバレッジであるか、低カバレッジであるかを判別する判別と、
(3)高カバレッジ画像の連続プリントにおいて画像間隔を広げ、広げた画像間隔に低カバレッジの画像のプリントを挿入することを可能とし、さらに挿入するジョブ制御と、
(4)高カバレッジの画像と低カバレッジの画像とを異なる排紙部に排出する排紙制御と、が行われる。
(1)のカバレッジの情報は取得部としての制御部110により取得される。取得されるカバレッジの情報はHDD70に記憶される。カバレッジの計算と計算されたカバレッジの記憶とはジョブの予約登録の際に行われる。
制御部110は、さらに、(2)の判別を行う判別部と、(3)のジョブ制御を行うジョブ制御部とを構成し、図2における制御部110と後処理制御部61とは(4)の排紙制御を行う排紙制御部を構成する。
ステップST1において、ジョブのカバレッジが読み取られる。前記に説明したカバレッジの計算は画像を読み取りジョブを予約登録する際に行われ記憶される。ST1はジョブ予約時に記憶されたカバレッジを読み取るステップである。
ステップST2において、複数の予約ジョブのうちの先頭ジョブNO1が高カバレッジであるか否かが判断される。図4の例では、所定の弁別レベルV1以上のカバレッジを高カバレッジとし、VIよりも低い所定の弁別レベルV2以下を低カバレッジとしている。
高カバレッジの場合(ST2のYES)、ステップST3において、N枚以上の高カバレッジ画像が連続するか否かを判断する。ST3における判断の基準となるN枚は、クリーニングブレードの劣化を避けるために画像間隔を広げる必要があるか否かの基準となる枚数であり、N枚未満のときは画像間隔を広げる必要がなく、N枚以上のときは画像間隔を広げる必要がある。
ST3の判断でYESの場合、ステップST4において、予約された登録ジョブの中に低カバレッジ画像のジョブNO2があるか否かが探索される。なお、ステップST4では、低カバレッジ画像のジョブNO2のプリントの排紙部が高カバレッジ画像のジョブNO1のプリントの排紙部と異なることが条件となる。図1の画像形成装置では、例えば、ジョブNO1のプリントがメイントレイ65に排出され、ジョブNO2のプリントがサブトレイ64に排出されることが条件となる。
ST4の判断がYESの場合、操作表示部30には、図5に示し次に説明する表示が行われる。
例えば、図3における画像A1以下のプリント中に画像B1、B2、B3、B4を挿入することなく、画像のない画像間隔DBとしてジョブNO1を実行し、ジョブNO1に続きジョブNO2を実行した場合と、図3に示すようにジョブNO1のプリントジ中にできる画像間隔DBにジョブNO2の画像を挿入した場合とを比較して計算する。
画像の挿入がなく広い画像間隔DBを空けた場合:
ジョブNO1のプリントには、広い画像間隔DBを設けない場合の画像150枚分の時間を要し、ジョブNO2には100枚分の時間を要し、合計250枚分のプリント時間となる。
一方生産性100%でジョブNO1、NO2を実行した場合の所要時間は100枚+100枚=200枚分のプリント時間である。このようにして、画像の挿入がなく広い画像間隔DBを空けた場合の生産性=(200/250)×100=80%となる。
広い画像間隔DBに画像を挿入する場合:生産性80%
狭い画像間隔DAとした場合: 生産性=100%
操作表示部30には、画像の挿入がなく広い画像間隔DBを空けた場合の生産性80%と、広い画像間隔DBに画像を挿入した場合の生産性100%とが表示されるとともに、何れを選択かをオペレータに問う表示が行われる。図5にこのような表示の例を示す。
オペレータはこの表示に従って、ジョブの実行モードを選択する。ステップST6において、オペレータの選択が読み取られ、生産性が選択された場合(ST6のYES)、ステップST7において、ジョブNO1のプリントとジョブNO2のプリントとの順序は変更される。即ち、図3に示すような順序が設定される。
なお、生産性は画像形成効率を評価するための指標として用いられているものであり、後処理を行うことなく、最も狭い画像間隔で片面プリントを連続して行う場合が生産性100%であるとされる。
何らかの事情で画像間隔を広げることにより、画像形成効率、即ち、プリント速度が低下した場合には生産性が下がる。
生産性は次の式で表される
生産性=(Vb/Va)×100
ここに、
Va:最も狭い画像間隔で片面プリントを連続して行った場合の毎分当たりのプリント枚数
Vb:生産性の評価の対象となるプリントにおける毎分当たりのプリント枚数
である。
ステップST8において、プリントが実行され、ジョブNO1とジョブNO2とが実行される。
ステップST3の判断において、高カバレッジ画像はN枚連続しない場合(ST3のNO)、高カバレッジ画像のプリントではあるが、クリーニングブレードの劣化を引き起こすほどプリントではないので、ステップST8に移行し、プリント順序を変更することなくプリントが実行される。この場合、画像間隔を広げることなく生産性100%のプリントが行われる。
ステップST4の判断でNOの場合、即ち、予約ジョブ中に低カバレッジ画像のプリントジョブがない場合には、図3における画像B1〜B4を挿入しないプリント、即ち、広い画像間隔DBを設けたジョブ設定が行われ(ST9)、ST8において、プリントが実行される。この場合に生産性は80%である。
ST6の判断がNOの場合、即ち、ユーザが生産性を選択せず、予約の順序でプリントすることを選択した場合にも、ST9において、広い画像間隔でプリントするジョブ設定さが行われ、ST8においてプリントが実行される。この場合に生産性は80%である。
ステップST2の判断がNOの場合、ステップST10において低カバレッジか否かが判断される。即ち、カバレッジが所定値R2以下か否かが判断される。
低カバレッジである場合(ST10のYES)、ステップST11において、高カバレッジ画像がN枚連続するジョブの有無が判断される。
ST10の判断がYESの場合、ステップST12において、ステップST5と同様な表示が行われる。次のステップ、即ち、ST13はST6と同じであり、ST14はST7と同じである。
ST10以下のように、実行しようとするジョブが低カバレッジ画像のジョブである場合にも、低カバレッジ画像のジョブに高カバレッジ画像のジョブを組み合わせることにより、生産性を落とすことなく、クリーニングブレードの摩耗を抑制することが可能となる。
なお、高い生産性を維持するために、高カバレッジ画像のジョブの実行と、低カバレッジ画像のジョブの実行との順序を変更する場合にどのような変更を行うかについては、様々な変形が可能である。
例えば、高カバレッジ画像のプリントと低カバレッジの画像のプリントとを交互に行うことも可能である。
また、高カバレッジ画像と低カバレッジ画像を弁別するための判断基準についても、種々の判断基準が可能である。前記に説明した例では、2個の弁別レベルV1、V2により高カバレッジ画像と、低カバレッジ画像とを弁別しているが、1個の弁別レベルを設け、該弁別レベル以上を高カバレッジと言い、弁別レベルを低カバレッジ画像とすることも可能である。
ST10の判断がNOの場合とは、カバレッジが弁別レベルV1と弁別レベルV2との間にある場合である。この場合は、クリーニングブレードを劣化させるほどの高カバレッジでないとともに、高カバレッジ画像を挿入できるほど低カバレッジでもない。この場合、即ち、ST10の判断がNOの場合、ST8において登録された順序で予約ジョブNO1、2のプリントが実行される。
1 画像形成装置
62 後処理制御部
64 サブトレイ
65 メイントレイ
70 HDD
110 制御部
DA、DB 画像間隔

Claims (7)

  1. 複数のジョブの予約と、予約された前記ジョブに含まれる画像データとを記憶する記憶部と、
    予約された前記ジョブに含まれる画像のカバレッジを取得するカバレッジ取得部と、
    前記カバレッジが所定値以上である高カバレッジであるか、又は所定値よりも低い低カバレッジであるかを判別する判別部と、
    該判別部により高カバレッジであると判別された画像のプリントにおける画像間隔を広げ、広げた該画像間隔に予約された前記ジョブ中の低カバレッジの画像のプリントを挿入し、予約されたジョブ中の高カバレッジの画像と低カバレッジの画像とをプリントすることを可能とするジョブ制御部と、
    複数の排紙部と、
    高バレッジの画像と、低カバレッジの画像とを異なる前記排紙部に排出する排紙制御部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記判別部は、1個の判別レベルを用いて判別することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記判別部は、2個の判別レベルを用いて判別することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記ジョブ制御部は、高カバレッジの画像が所定枚数以上連続するときに、前記画像間隔を広げることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 予約順に複数の前記ジョブを実行した場合の画像形成効率と、広げた前記画像間隔に低カバレッジの画像のプリントを挿入して複数の前記ジョブを実行したときの画像形成効率とを比較して表示する表示部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記判別部が、画像が高カバレッジであると判別したときに、前記ジョブ制御部は、予約された前記ジョブ中の低カバレッジの画像を探索し、探索した画像のプリントを広げた前記画像間隔に挿入することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記判別部が、画像が低カバレッジであると判別したときに、前記ジョブ制御部は、予約された前記ジョブ中の高カバレッジの画像を探索し、探索した画像のプリントにおける前記画像間隔を広げ、広げた前記画像間隔に、低カバレッジの画像のプリントを挿入することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013186303A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Konica Minolta Inc 画像形成システム、画像形成装置及び画像形成方法
JP2018136382A (ja) * 2017-02-20 2018-08-30 コニカミノルタ株式会社 面付け装置 印刷装置 プログラム

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