JP2011142728A - 電流制限回路及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トランジスタTR1は、エミッタがトランジスタTR2のベースに接続されており、コレクタが出力端子2に接続されており、ベースがトランジスタTR2のコレクタに接続されている。トランジスタTR2のエミッタは入力端子1に接続されている。バイアス電流供給抵抗Rbは、トランジスタTR1のベースとトランジスタTR2のコレクタとの節点と、回路接地端子3との間に挿入されている。電流検出抵抗部Riは、入力端子1とトランジスタTR2のエミッタとの節点と、トランジスタTR1のエミッタとトランジスタTR2のベースとの節点との間に挿入されており、サーミスタRtと抵抗Rsとの直列接続に抵抗Rpを並列接続して構成されている。
【選択図】図1
Description
図10について説明する。図10は、従来の電流制限回路の一構成例である。
図11について説明する。図11は、従来の電流制限回路の第二の例としての、従来の定電流回路の一構成例である。
この図1の電流制限回路10は、どちらもPNPバイポーラトランジスタであるトランジスタTR1及びTR2と、電流検出抵抗部Riと、バイアス電流供給抵抗Rbとを備えて構成されている。この回路は、入力端子1、出力端子2、及び、接地端子3を有しており、入力電圧Vinが入力端子1に印加されると、出力電圧Voutを出力端子2から出力する。なお、接地端子3は、基準電位(グランド電位)に保たれる。
図1において、トランジスタTR1は、エミッタがトランジスタTR2のベースに接続され、コレクタが出力端子2に接続され、ベースがトランジスタTR2のコレクタに接続されている。トランジスタTR2は、エミッタが入力端子1に接続され、コレクタがトランジスタTR1のベースに接続され、ベースがトランジスタTR1のエミッタに接続され、ている。
ところで、TR1のオン状態でのベース電流は、ほぼ(Vin/rb )である。よって、TR1の電流増幅率をhFEとすると、TR1のコレクタ電流(すなわち出力電流i)は、ほぼ、{hFE×(Vin/rb )}である。よって、図1の回路に使用するTR1の電流増幅率の最小値をhFE_minとすると、[数3]式より、バイアス電流供給抵抗Rbの抵抗値rb の満たすべき条件は、
温度1℃当たりのベース・エミッタ間電圧Vjの変化の大きさ、すなわち温度係数αt は、絶対温度をTとし、その温度Tでのベース・エミッタ間のバンドギャップをEgとすると、下記の[数5]式で与えられる。
−25[℃]…………0.650[V]
−20[℃]…………0.640[V]
+25[℃]…………0.550[V]
+70[℃]…………0.442[V]
+100[℃]…………0.370[V]
次に、サーミスタの温度特性について述べる。
次に、電流検出抵抗部Riを構成する抵抗Rs及びRpとサーミスタRtとの各々の特性値の設定について述べる。
出力電流iの電流上限値:imax
図1の回路の使用が許容される下限温度:Tlow
図1の回路の使用が許容される上限温度:Thigh
サーミスタRtの公称抵抗値:rt
抵抗Rsの抵抗値:rs
抵抗Rpの抵抗値:rp
下限温度Tlow でのサーミスタの抵抗値:α×rt
上限温度Thighでのサーミスタの抵抗値:β×rt
下限温度Tlow でのTR2のベース・エミッタ間導通閾値電圧:Vth2_low
上限温度ThighでのTR2のベース・エミッタ間導通閾値電圧:Vth2_high
[ステップ1]まず、出力電流iの電流上限値imax を定めると共に、使用するトランジスタTR2についての温度Tlow 及びThigh各々でのベース・エミッタ間導通閾値電圧:Vth2_low 及びVth2_highの値の情報を得る。
入手の容易なサーミスタの多くは、公称抵抗値が、標準数列におけるE6系列で揃えられており、このステップでは、これらの公称抵抗値から選択される。
なお、[数18]式の右辺におけるα及びβの値は、[数6]式を用いて算出する。但し、一般的なサーミスタは、公称B定数が、その公称抵抗値に応じて異なるものである。そこで、まず、暫定値(例えばB=3000)を用いて算出したα及びβを[数18]式に適用する。そして、使用するサーミスタRtの選択後には、選択されたサーミスタRtの公称B定数を用いてα及びβを改めて算出し、[数18]式が成立することを確認するようにする。
この表は、図1の電流制限回路10において、電流上限値imax を「理論値」の欄に示されている値としたときに、前述の手順によってサーミスタRtを選択し、抵抗Rs及びRpの抵抗値を設定することで算出される誤差の一覧を提示するものである。
この列の左側には、公称抵抗値「2200.0」[Ω]のサーミスタRtを選択した場合には、抵抗Rs及びRpの抵抗値rs 及びrp がそれぞれ「853.1」[Ω]及び「663.2」[Ω]に設定されることが示されている。そして、この選択されたサーミスタRtと、算出したrs 及びrp に抵抗値が設定された抵抗Rs及びRpとを用いて電流検出抵抗部Rを構成すると、電流上限値の誤差が、当初に定めた電流上限値imax に対し「−0.94」[%]となることが示されている。
図6の設定結果例は、電流検出抵抗部Riを、図12に示した過熱保護回路における抵抗ユニット32と同様の構成(サーミスタRtと抵抗Rpとの並列接続に抵抗Rsを直列接続した構成)とした場合におけるものである。なお、この場合におけるサーミスタRtの選択、並びに抵抗Rp及びRsの設定は、図1の回路と同様にしてサーミスタRtの公称抵抗値の選択条件式並びに抵抗Rp及びRsの抵抗値の導出式を導いて行ったものである。
この図8の表の見方は、図5の表の見方と同様である。
この列の左側には、公称抵抗値2200.0[Ω]のサーミスタRt1と公称抵抗値220.0[Ω]のサーミスタRt2とを選択して直列接続した場合(合成抵抗値が「2420.0」[Ω]の場合)を提示している。この場合、抵抗Rs及びRpの抵抗値rs 及びrp がそれぞれ「797.5」[Ω]及び「661.8」[Ω]に設定されることが示されている。そして、この選択されたサーミスタRtと、算出したrs 及びrp に抵抗値が設定された抵抗Rs及びRpとを用いて電流検出抵抗部Rを構成すると、電流上限値の誤差が、当初に定めた電流上限値imax に対し「−0.20」[%]となることが示されている。
この電子機器100は、電流制限回路10(電流検出抵抗部Riは図7の構成でもよい)、電池11、MPU12、ブザー13、発光ダイオード14、抵抗15、並びにスイッチ16a及び16bを有して構成されている。
ブザー13は負荷のひとつであり、スイッチ16aが閉じられると、電流制限回路10の出力端子2から電力の供給を受けて動作し、音を発する。
抵抗15は、発光ダイオード14を流れる電流の大きさを決定する。
2 出力端子
3 接地端子
10 電流制限回路
11 電池
12 MPU
13 ブザー
14 発光ダイオード
15 抵抗
16a、16b、SW31 スイッチ
31 抵抗モジュール
32 抵抗ユニット
E31 電源
OP21 オペアンプ
R11、R21 電流検出抵抗
R12、R22、Rb バイアス電流供給抵抗
RL31 負荷
Ri 電流検出抵抗部
R31、R32、R33、R34、Rp、Rs 抵抗
R35、Rt、Rt1、Rt2 サーミスタ
TR1、TR2、TR11、TR12、TR21、TR31 トランジスタ
Claims (5)
- どちらもバイポーラトランジスタである、第一トランジスタ及び第二トランジスタを有しており、
該第一トランジスタは、エミッタが該第二トランジスタのベースに接続されており、コレクタが回路出力端子に接続されており、ベースが該第二トランジスタのコレクタに接続されており、
該第二トランジスタは、エミッタが回路入力端子に接続されており、コレクタが該第一トランジスタのベースに接続されており、ベースが該第一トランジスタのエミッタに接続されており、
該第一トランジスタのベースと該第二トランジスタのコレクタとの節点と、回路接地端子との間に挿入されているバイアス電流供給抵抗、及び
該回路入力端子と該第二トランジスタのエミッタとの節点と、該第一トランジスタのエミッタと該第二トランジスタのベースとの節点との間に挿入されており、サーミスタと第一抵抗との直列接続に第二抵抗を並列接続して構成されている電流検出抵抗部、
を更に有することを特徴とする電流制限回路。 - 請求項1に記載の電流制限回路において、
該回路出力端子から出力させる電流の上限値をimax とし、
該サーミスタの公称抵抗値をrt とし、
該電流制限回路の使用が許容される下限の温度での該サーミスタの抵抗値をα×rt と表し、
該電流制限回路の使用が許容される上限の温度での該サーミスタの抵抗値をβ×rt と表し、
該第二トランジスタの該下限の温度でのベース・エミッタ間導通閾値電圧をVth2_low とし、
該第二トランジスタの該上限の温度でのベース・エミッタ間導通閾値電圧をVth2_highとしたときに、
該公称抵抗値rt が、
- 該第一抵抗の抵抗値rs 及び該第二抵抗の抵抗値rp が、
- 該サーミスタが、公称抵抗値の異なる複数のサーミスタの直列接続により構成されていることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の電流制限回路。
- 請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の電流制限回路と、
該電流制限回路の回路入力端子に接続されている電池と、
該電流制限回路の回路出力端子から電力の供給を受ける負荷と、
電力の供給を該電池から受けて動作し、該負荷の駆動を制御するマイクロプロセッサと、
を有することを特徴とする電子機器。
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