JP2008282313A - 電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】小規模な回路構成で、周囲温度の影響を極力受けることなく出力電圧のオーバーシュートを適切に低減できる電源回路を提供する。
【解決手段】シリーズレギュレータ形式の電源回路11において、NPN形のトランジスタT11のベースと電源線19との間にPNP形のトランジスタT12のエミッタ−コレクタ間を接続し、そのベースにツェナーダイオード15のツェナー電圧VZを分圧回路16により分圧して得られる電圧VN12を与える。分圧回路16の分圧比は、出力電圧Voutが電圧Vcutに達したときにトランジスタT12がオンするような値に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源入力端子と電源出力端子との間に介在する主トランジスタの駆動を制御することにより出力電圧を目標値に制御する電源回路に関する。
電源回路においては、電源立ち上げ時、入力変動または負荷変動に伴い出力電圧が目標値を超えて上昇するいわゆるオーバーシュートが問題になる場合がある。特許文献1には、小規模な回路構成で応答性を高めたオーバーシュート低減機能を有する電源回路が開示されている。
図7は、このような電源回路の構成の一例を示している。図7に示す電源回路1は、シリーズレギュレータの形式を持ち、差動増幅回路2と、トランジスタQ1、抵抗R1〜R3およびコンデンサC1からなる出力回路3と、トランジスタQ2、Q3、抵抗R4およびコンデンサC2からなる出力制御回路4とを備えている。
電源回路1は、トランジスタQ1の駆動をフィードバック制御することにより所定の出力電圧Voutを出力するようになっている。また、電源回路1は、出力電圧Voutが目標値を超えて上昇し、所定のオーバーシュートカット電圧Vcutに達すると、出力制御回路4のトランジスタQ2、Q3をオンさせてトランジスタQ1をオフ状態に制御するようになっている。これにより、出力電圧Voutが、その供給先のデバイスの絶対最大定格電圧を超えて上昇し、供給先デバイスに悪影響を及ぼす事態を防止している。
特開2005−92693号公報(図5)
しかしながら、上記従来技術では、オーバーシュート低減機能を動作させるしきい値電圧Vcut(オーバーシュートカット電圧)の温度特性が以下のとおり大きくなってしまう。すなわち、オーバーシュートカット電圧Vcut(以下、電圧Vcutと称す)は、トランジスタQ2のしきい値電圧をVTで示し、抵抗R1〜R3の抵抗値をそれぞれR1〜R3で示すと、下記(1)式のように表される。
Vcut=VT×(R1+R2+R3)/R3 …(1)
この(1)式における「(R1+R2+R3)/R3」は、必ず1を超えるため、電圧Vcutは電圧VTを1より大きい増幅率で増幅したものとなる。従って、電圧Vcutの温度による変動は、トランジスタQ2のしきい値電圧VTの温度による変動(例えば−2mV/℃)が増幅された大きなものとなり、電圧Vcutの温度特性が大きくなってしまう。
このため、電源回路1を、例えば−40℃〜+175℃という広い温度範囲での使用が想定される車載用の電源回路に適用する場合、オーバーシュート低減機能が適切に動作しない可能性がある。すなわち、出力電圧供給先のデバイスに対し、過大な電圧が印加されてしまうおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小規模な回路構成で、周囲温度の影響を極力受けることなく出力電圧のオーバーシュートを適切に低減できる電源回路を提供することにある。
請求項1記載の手段によれば、オペアンプは、出力電圧の目標値に対応した基準電圧と電源出力端子の出力電圧に応じた検出電圧とに基づいて、電源入力端子と電源出力端子との間に介在する主トランジスタの制御端子に駆動信号を出力し出力電圧を目標値に制御する。このようなシリーズレギュレータ形式の電源回路において、NPN形(またはNチャネル型)の主トランジスタの制御端子にエミッタ(またはソース)が接続されたPNP形(またはPチャネル型)の出力遮断用トランジスタを設け、その制御端子にツェナーダイオードの端子間電圧を分圧した分圧電圧を入力する。
出力遮断用トランジスタは、その制御端子と主トランジスタの制御端子との間の電圧が自身の順方向電圧(またはしきい値電圧)に達するとオンする。従って、ツェナーダイオードのツェナー電圧と分圧回路の分圧比とを、出力電圧が所定の上限値に達したときに出力遮断用トランジスタをオンさせるような値に設定することで、出力電圧が上限値に達すると出力遮断用トランジスタがオンする。これにより、オペアンプからの駆動用信号が遮断されるので主トランジスタが遮断状態に制御される。このような動作により、出力電圧が上限値以下に抑えられるので、オーバーシュートが適切に低減される。
上記オーバーシュート低減機能の動作に関与する主トランジスタの順方向電圧(またはしきい値電圧)の温度変動と、出力遮断用トランジスタの順方向電圧(またはしきい値電圧)の温度変動とは互いに打ち消し合うように作用する。従って、オーバーシュート低減機能を動作させるための出力電圧の上限値(オーバーシュートカット電圧)の温度係数は、ツェナーダイオードのツェナー電圧の温度係数に分圧回路の分圧比を乗じた小さい値となる。従って、電源回路は、周囲温度の影響を極力受けることなく、オーバーシュート低減機能を適切に動作させることができる。
また、シリーズレギュレータ形式の電源回路に、ツェナーダイオード、分圧回路および出力遮断用トランジスタを加えることにより、上記オーバーシュート低減機能の動作を可能としたので、電源回路の構成を小規模にできる。
請求項2記載の手段によれば、PNP形(またはPチャネル型)の主トランジスタを用いたシリーズレギュレータ形式の電源回路において、電源出力端子にエミッタ(またはソース)が接続されたPNP形(またはPチャネル型)の出力遮断用トランジスタを設け、その制御端子にNPN形(またはNチャネル型)の駆動用トランジスタのベース−エミッタ間(またはゲート−ソース間)を介してツェナーダイオードの端子間電圧を分圧した分圧電圧を入力する。
出力遮断用トランジスタは、その制御端子と電源出力端子との間の電圧が自身の順方向電圧(またはしきい値電圧)に達するとオンする。従って、ツェナーダイオードのツェナー電圧と分圧回路の分圧比とを、出力電圧が所定の上限値に達したときに出力遮断用トランジスタをオンさせるような値に設定することで、出力電圧が上限値に達すると出力遮断用トランジスタがオンする。これにより、電源出力端子における出力電圧の上昇が抑制される。このような動作により、出力電圧が上限値以下に抑えられるので、オーバーシュートが適切に低減される。
上記オーバーシュート低減機能の動作に関与する出力遮断用トランジスタの順方向電圧(またはしきい値電圧)の温度変動と、駆動用トランジスタの順方向電圧(またはしきい値電圧)の温度変動とは互いに打ち消し合うように作用する。従って、オーバーシュート低減機能を動作させるための出力電圧の上限値(オーバーシュートカット電圧)の温度係数は、ツェナーダイオードのツェナー電圧の温度係数に分圧回路の分圧比を乗じた小さい値となる。従って、電源回路は、周囲温度の影響を極力受けることなく、オーバーシュート低減機能を適切に動作させることができる。
請求項1記載の手段を用いる場合、請求項3記載の手段のように出力遮断用トランジスタを2段のダーリントン接続とし、この制御端子にNPN形の駆動用トランジスタのベース−エミッタ間を介してツェナーダイオードの端子間電圧を分圧した分圧電圧を入力するようにしてもよい。このように構成すれば、出力電圧の供給先における負荷が大きく、主トランジスタの電流供給能力が大きい場合であっても、ダーリントン接続された出力遮断用トランジスタがオンすることで、主トランジスタを確実に遮断状態に制御することができる。また、オーバーシュート低減機能の動作に関与する主トランジスタの順方向電圧、出力遮断用トランジスタの順方向電圧および駆動用トランジスタの順方向電圧のそれぞれの温度変動が互いに打ち消し合うように作用するので、主トランジスタの電流供給能力が大きい場合であっても、オーバーシュートカット電圧の温度係数を請求項1記載の手段と同様に小さくすることができる。
請求項2記載の手段において、請求項4記載の手段のように出力遮断用トランジスタと駆動用トランジスタとを、互いに同じ段数を有するダーリントン接続としてもよい。このように構成すれば、出力電圧の供給先における負荷が大きく、主トランジスタの電流供給能力が大きい場合であっても、ダーリントン接続された出力遮断用トランジスタがオンすることで、電源出力端子における出力電圧の上昇が確実に抑制される。また、オーバーシュート低減機能の動作に関与する出力遮断用トランジスタの順方向電圧および駆動用トランジスタの順方向電圧のそれぞれの温度変動が互いに打ち消し合うように作用するので、主トランジスタの電流供給能力が大きい場合であっても、オーバーシュートカット電圧の温度係数を請求項2記載の手段と同様に小さくすることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を車載用の電源回路に適用した場合の第1の実施形態について図1を参照しながら説明する。
図1に示す電源回路11は、シリーズレギュレータ形式であり、オペアンプ12、電圧検出回路13、電流供給回路14、ツェナーダイオード15、分圧回路16、トランジスタT11、T12、基準電圧入力端子17、電源線18(第1の電源線に相当)、電源線19(第2の電源線に相当)および電源出力端子20を備えている。
電源回路11には、バッテリ(図示せず)から電源線18(VB)と電源線19(GND)とを介して電圧VB(例えば+12V)が供給されている。NPN形のトランジスタT11(主トランジスタに相当)は、電源線18(電源入力端子に相当)と電源出力端子20との間に接続されている。電圧検出回路13の抵抗R11およびR12は、電源出力端子20と電源線19との間に直列に接続されている。抵抗R11とR12との共通接続点の電圧、つまり電源出力端子20における出力電圧Voutを抵抗R11、R12により分圧して得られる検出電圧Vdetは、オペアンプ12の反転入力端子に与えられている。
オペアンプ12の非反転入力端子には、基準電圧入力端子17から出力電圧Voutの目標値を指令するための基準電圧Vrefが与えられている。オペアンプ12の出力端子から出力される誤差増幅信号Sd(駆動信号に相当)は、ノードN11を介してトランジスタT11のベース(制御端子に相当)に与えられている。これにより、トランジスタT11の駆動が制御されるようになっている。
なお、図示しないが、オペアンプ12は、電源線18、19から電圧VB(電源電圧に相当)の供給を受けて動作するようになっている。また、本実施形態において、基準電圧Vrefは、温度による出力変動の少ないバンドギャップ基準電圧回路(図示せず)により生成されている。
電源回路11は、トランジスタT11を介して、電圧VBを所定の出力電圧Voutに降圧して電源出力端子20から供給先デバイス(図示せず)に対し出力するようになっている。この供給先デバイスは、例えば2.5V系のマイクロコンピュータであり、出力電圧Voutは、その電源電圧(絶対最大定格電圧:3.5V)として供給されるようになっている。このため、出力電圧Voutの目標値を2.5Vとし、出力電圧Voutの上限値つまり後述するオーバーシュートカット機能を動作させるための出力電圧Voutのしきい値(オーバーシュートカット電圧)を3Vとしている。
電源線18、19間には、電流供給回路14およびツェナーダイオード15の直列回路が設けられている。ツェナーダイオード15は、ツェナー電圧VZが5Vであり、その温度係数が小さいもの(例えば+1mV/℃)を用いている。このツェナーダイオード15のアノードは電源線19に接続され、カソードは電流供給回路14を介して電源線18に接続されている。上記直列回路に対し、電源線18、19から電圧VBが印加されることにより、ツェナーダイオード15が逆バイアスされ、ツェナーダイオード15の端子間に所定のツェナー電圧VZが発生するようになっている。
電流供給回路14とツェナーダイオード15の共通接続点は、分圧回路16の抵抗R13の一端に接続されている。抵抗R13の他端は、抵抗R14を介して電源線19に接続されている。抵抗R13とR14との共通接続点であるノードN12の電圧、つまりツェナーダイオード15の端子間電圧を抵抗R13、R14により分圧して得られる電圧VN12は、PNP形のトランジスタT12(出力遮断用トランジスタに相当)のベース(制御端子に相当)に与えられている。トランジスタT12のコレクタは、電源線19に接続されており、エミッタは、ノードN11(トランジスタT11のベース)に接続されている。
分圧回路16の分圧比は、出力電圧Voutがオーバーシュートカット電圧Vcut(以下、電圧Vcutと称す)である3Vに達したときにトランジスタT12をオンさせるため、以下のように設定されている。すなわち、出力電圧Voutが3Vに達するとノードN11の電圧VN11は、3VにトランジスタT11のベース−エミッタ間順方向電圧VF(T11)を加えた値となる。この電圧VF(T11)とトランジスタT12のベース−エミッタ間順方向電圧VF(T12)とが略等しいとすると、トランジスタT12をオンさせるためには、ノードN12の電圧VN12が3V(電圧Vcut)になるように分圧比を設定すればよい。従って、抵抗R13およびR14のそれぞれの抵抗値は、これらの比が、R13:R14=2:3となるように設定されている。すなわち、分圧回路16の分圧比は、0.6に設定されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、電源回路11の通常時の動作について説明する。電源回路11において、オペアンプ12は、非反転入力端子に与えられた基準電圧Vrefと、反転入力端子に与えられた検出電圧Vdetとの差に応じた誤差増幅信号Sdを出力する。この誤差増幅信号SdによりトランジスタT11が駆動され、出力電圧Voutが目標値の2.5Vに制御される。
電源回路11が上記のとおり動作している場合、ノードN11の電圧VN11は、出力電圧Voutの目標値である2.5VにVF(T11)を加えた値となっている。これに対し、ノードN12の電圧VN12は3Vであるため、トランジスタT12はオフ状態となり、オペアンプ12による出力電圧Voutの制御動作に影響を及ぼさない。
続いて、電源回路11におけるオーバーシュート低減機能の動作について説明する。電源立ち上げ時、電圧VBの変動時、出力電圧Vout供給先の負荷の変動時などにおいて、出力電圧Voutの変化に対してオペアンプ12の動作が追従できず、出力電圧Voutが目標値を超えて上昇してしまう場合がある。
このとき、ノードN11の電圧VN11は、上記通常時よりも出力電圧Voutが目標値を超えた分だけ上昇する。そして、出力電圧Voutが電圧Vcutである3Vに達すると、ノードN11の電圧VN11が3VにVF(T11)を加えた値となり、トランジスタT12がオンする。これにより、オペアンプ12の出力端子から出力される誤差増幅信号SdがトランジスタT11のベースに供給されず、トランジスタT11が遮断状態に制御される。このようなオーバーシュート低減動作により、出力電圧Voutの上昇が抑制される。
続いて、電圧Vcutの温度特性について説明する。電圧Vcutは、トランジスタT11の順方向電圧VF(T11)、トランジスタT12の順方向電圧VF(T12)、ツェナーダイオード15のツェナー電圧VZおよび分圧回路16の分圧比により、下記(2)式で表される。
Vcut=VZ×0.6+VF(T12)−VF(T11) …(2)
上記(2)式における電圧VF(T11)およびVF(T12)が略等しく、これらの温度係数がいずれも一般的なバイポーラトランジスタのものと同様、約−2mV/℃である場合、これらの温度係数は打ち消し合うことになる。従って、電圧Vcutの温度係数は、ツェナーダイオード15のツェナー電圧VZの温度係数(約+1mV/℃)と分圧回路16の分圧比とにより下記(3)式で表される。
Vcutの温度係数=+1×0.6[mV/℃] …(3)
本実施形態の電源回路11は、車両に搭載されるため、その周囲温度が−40℃〜+175℃の範囲で変動することを想定する必要がある。従って、この条件を考慮すると、電圧Vcutの温度による変動幅は、下記(4)式のとおりとなる。
|0.6×(175+40)|=129[mV] …(4)
以上のことから、電源回路11における電圧Vcutは最大で3.129Vとなる。従って、周囲温度が−40℃〜+175℃の範囲内においては、出力電圧Voutは、供給先のマイクロコンピュータの電源電圧の絶対最大定格電圧である3.5Vより小さい電圧である3.129Vまでしか上昇しない。つまり、電源回路11のオーバーシュート低減機能は、周囲温度が上記のとおり変動した場合であっても適切に動作する。
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果を奏する。
シリーズレギュレータ形式の電源回路11において、NPN形のトランジスタT11のベースと電源線19との間に、PNP形のトランジスタT12のエミッタ−コレクタ間を接続し、そのベースに、ツェナーダイオード15のツェナー電圧VZを分圧回路16により分圧して得られる電圧VN12を与えるようにした。そして、この分圧回路16の分圧比は、出力電圧Voutが電圧Vcutに達したときにトランジスタT12がオンするような値に設定した。
これにより、出力電圧Voutが目標値を超えて上昇した場合、出力電圧Voutが電圧Vcutに達すると、トランジスタT12がオンすることにより、オペアンプ12の出力端子から出力される誤差増幅信号SdがトランジスタT11のベースに供給されず、トランジスタT11が遮断状態に制御される。このようなオーバーシュート低減機能の動作により、出力電圧Voutのオーバーシュートは適切に低減され、その供給先デバイスに過大な電圧が印加されることを防止できる。
上記オーバーシュート低減機能を動作させるためのしきい値である電圧Vcutの温度係数は、上記(3)式に示すように、ツェナー電圧VZの温度係数(+1mV/℃)に分圧回路16の分圧比(0.6)を乗じた小さい値となる。従って、電源回路11を、周囲温度が−40℃〜+175℃の範囲で変動することが想定される車載用途に適用した場合でも、上記オーバーシュート低減機能を適切に動作させることができる。
遮断用のトランジスタT12は、ツェナーダイオード15のツェナー電圧VZを分圧回路16により分圧した電圧VN12に基づいて駆動されるように構成した。従って、電源立ち上げ時などにおいて、出力電圧Voutが短時間に変化した場合であっても、応答性の速いツェナーダイオード15が動作し、そのツェナー電圧VZに基づいてトランジスタT12が駆動されるので、オーバーシュートの発生を適切に抑制できる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態を示す電源回路の構成図である。この図2に示す電源回路31は、図1に示す電源回路11に対し、トランジスタT11に替えてNチャネル型のトランジスタM31(主トランジスタに相当)を備えるとともに、トランジスタT12に替えてPチャネル型のトランジスタM32(出力遮断用トランジスタに相当)を備えている点が異なっているが、その他の構成部分については同一であり、図1と同一符号を付している。
上記構成のように、主トランジスタおよび遮断用トランジスタとしてMOSトランジスタを用いた場合でも、トランジスタM31とトランジスタM32のゲートしきい値電圧の値およびその温度係数が互いに略等しければ、バイポーラ形トランジスタを用いた第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第3の実施形態)
図3は本発明の第3の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。
図3は、電源回路41の構成を示す第1の実施形態における図1相当図である。電源回路41は、図1に示す電源回路11に対し、NPN形のトランジスタT41(駆動用トランジスタに相当)と電流源42とを備えている。
また、電源線18と電源出力端子20との間には、電源回路11のトランジスタT11に替えてPNP形のトランジスタT42(主トランジスタに相当)が接続されている。オペアンプ12の反転入力端子には、基準電圧入力端子17から基準電圧Vrefが与えられており、オペアンプ12の非反転入力端子には、電圧検出回路13から検出電圧Vdetが与えられている。
トランジスタT12のエミッタは、電源出力端子20に接続されている。トランジスタT41は、分圧回路16のノードN12とトランジスタT12のベースとの間に、ベース−エミッタ間を接続して設けられている。トランジスタT41のコレクタは電源線18に接続されており、エミッタは電流源42を介して電源線19に接続されている。なお、トランジスタT12およびトランジスタT41は、それぞれの順方向電圧VFおよびその温度係数が互いに略等しいものを用いている。
上記構成によれば、以下のような作用および効果が得られる。
電源回路41は、通常動作時には電源回路11と同様、出力電圧Voutを目標値の2.5Vに制御するように動作する。つまり、電源回路41の通常動作時には、電源出力端子20は2.5Vとなっている。これに対し、トランジスタT12のベースは、電圧Vcutである3Vより順方向電圧VFだけ小さい値となっているため、トランジスタT12はオフ状態となり、オペアンプ12による出力電圧Voutの制御動作に影響を及ぼさない。
電源回路41においても、電源回路11と同様、出力電圧Voutが電圧Vcutに達すると、以下のようにオーバーシュート低減機能が動作する。すなわち、出力電圧Voutが目標値を超え、電圧Vcutである3Vに達すると、トランジスタT12のベース−エミッタ間が順方向電圧VFとなりトランジスタT12がオンする。これにより、電源出力端子20における出力電圧Voutの上昇が抑制される。
電源回路41における電圧Vcutは、トランジスタT12の順方向電圧VF(T12)、トランジスタT41の順方向電圧VF(T41)、ツェナーダイオード15のツェナー電圧VZおよび分圧回路16の分圧比により、下記(5)式で表される。
Vcut=VZ×0.6−VF(T41)+VF(T12) …(5)
上記(5)式において、電圧VF(T41)と電圧VF(T12)とは略等しく且つこれらの温度係数も略等しいため、それぞれの温度変動を打ち消し合うように作用する。このため、電源回路41における電圧Vcutの温度係数は、ツェナー電圧VZの温度係数と分圧回路16の分圧比とにより表される前述した(3)式の値となる。従って、上記構成の電源回路41においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態を示す電源回路の構成図である。この図4に示す電源回路51は、図3に示す電源回路41に対し、トランジスタT12、トランジスタT41、トランジスタT42および電流源42に替えて、それぞれトランジスタM32、Nチャネル型のトランジスタM51(駆動用トランジスタに相当)、Pチャネル型のトランジスタM52(主トランジスタに相当)および電流源52を備えている点が異なっているが、その他の構成部分については同一であり、図3と同一符号を付している。
上記構成のように、主トランジスタ、出力遮断用トランジスタおよび駆動用トランジスタとしてMOSトランジスタを用いた場合でも、トランジスタM32とトランジスタM51のゲートしきい値電圧の値およびその温度係数が互いに略等しければ、バイポーラ形トランジスタを用いた第3の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第5の実施形態)
図5は、本発明の第5の実施形態を示す電源回路の構成図である。この図5に示す電源回路61は、図1に示す電源回路11に対し、トランジスタT61(出力遮断用トランジスタに相当)、トランジスタT62(駆動用トランジスタに相当)および電流源62を備えている点が異なっているが、その他の構成部分については同一であり、図1と同一符号を付している。
トランジスタT61のエミッタは、トランジスタT12のベースに接続されており、コレクタは電源線19に接続されている。すなわち、トランジスタT12とトランジスタT61とは、ダーリントン接続されている。トランジスタT62は、分圧回路16のノードN12とトランジスタT61のベースとの間に、ベース−エミッタ間を接続して設けられている。トランジスタT62のコレクタは電源線18に接続されており、エミッタは電流源62を介して電源線19に接続されている。なお、トランジスタT11、T12、T61、T62は、それぞれの順方向電圧VFおよびその温度係数が互いに略等しいものを用いている。
上記構成によれば、出力電圧Voutの供給先デバイスの負荷が大きい場合などにより、トランジスタT11の出力電流能力を大きくする必要があっても、ダーリントン接続したトランジスタT12およびT61がオンすることで、トランジスタT11が確実に遮断状態に制御される。
また、電源回路61における電圧Vcutの温度係数に関与する各トランジスタの順方向電圧VFは、それぞれの温度変動を互いに打ち消し合うように作用する。このため、電圧Vcutの温度係数は、ツェナー電圧VZの温度係数と分圧回路16の分圧比とにより表される前述した(3)式の値となる。従って、トランジスタT11の出力電流能力を大きくしても、第1の実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
図6は、本発明の第6の実施形態を示す電源回路の構成図である。この図6に示す電源回路71は、図3に示す電源回路41に対し、トランジスタT61、トランジスタT71(駆動用トランジスタに相当)および電流源72を備えている点が異なっているが、その他の構成部分については同一であり、図3と同一符号を付している。
トランジスタT61のエミッタは、トランジスタT12のベースに接続されており、コレクタは電源線19に接続されている。また、トランジスタT71のエミッタは、電流源72を介して電源線19に接続されるとともにトランジスタT41のベースに接続されており、コレクタは電源線19に接続されている。すなわち、トランジスタT12とT61およびトランジスタT41とT71は、それぞれダーリントン接続されている。トランジスタT61のベースはトランジスタT41のエミッタに接続されており、トランジスタT71のベースは分圧回路16のノードN12に接続されている。なお、トランジスタT12、T41、T61、T71は、それぞれの順方向電圧VFおよびその温度係数が互いに略等しいものを用いている。
上記構成によれば、出力電圧Voutの供給先デバイスの負荷が大きい場合などにより、トランジスタT42の出力電流能力を大きくする必要があっても、ダーリントン接続したトランジスタT12およびT61がオンすることで、出力電圧Voutの上昇を確実に抑制することができる。
また、電源回路71における電圧Vcutの温度係数に関与する各トランジスタの順方向電圧VFは、それぞれの温度変動を互いに打ち消し合うように作用する。このため、電圧Vcutの温度係数は、ツェナー電圧VZの温度係数と分圧回路16の分圧比とにより表される前述した(3)式の値となる。従って、トランジスタT42の出力電流能力を大きくしても、第3の実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
ツェナーダイオード15のツェナー電圧VZ、分圧回路16の分圧比、出力電圧Voutの目標値および電圧Vcutの値は、出力電圧Voutの供給先デバイスの仕様に応じて適宜変更すればよい。
電源回路71において、出力遮断用トランジスタおよび駆動用トランジスタのダーリントン接続の段数は2段に限らず、互いに等しい段数であれば3段以上としてもよい。
上記各実施形態における電源回路は、バッテリからの電圧VBを、主トランジスタを介して所定の出力電圧Voutに降圧して出力する構成としたが、バッテリからの電圧VBに限らず、その他の電源から供給される電圧を降圧するように構成してもよい。
本発明の電源回路は、車載用途に限らず、その他の様々な用途に適用可能である。
本発明の第1の実施形態を示す電源回路の構成図 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 本発明の第4の実施形態を示す図3相当図 本発明の第5の実施形態を示す図1相当図 本発明の第6の実施形態を示す図3相当図 従来技術を示す図1相当図
符号の説明
図面中、11、31、41、51、61、71は電源回路、12はオペアンプ、13は電圧検出回路、14は電流供給回路、15はツェナーダイオード、16は分圧回路、18は電源線(電源入力端子)、19は電源線、20は電源出力端子、T11、T42、M31、M52は主トランジスタ、T12、T61、M32は出力遮断用トランジスタ、T41、T62、T71、M51は駆動用トランジスタを示す。

Claims (4)

  1. 電源入力端子と電源出力端子との間に介在するNPN形またはNチャネル型の主トランジスタと、
    前記電源出力端子における出力電圧に応じた検出電圧を出力する電圧検出回路と、
    一対の電源線から電源電圧の供給を受けて動作し、前記出力電圧の目標値に対応した基準電圧と前記検出電圧とに基づいて前記主トランジスタの制御端子に駆動信号を出力するオペアンプと、
    ツェナーダイオードと、
    前記一対の電源線から電源電圧の供給を受けて動作し、前記ツェナーダイオードに電流を供給する電流供給回路と、
    前記ツェナーダイオードの端子間電圧を分圧する分圧回路と、
    前記分圧回路から出力される分圧電圧が制御端子に入力され、エミッタまたはソースが前記主トランジスタの制御端子に接続されたPNP形またはPチャネル型の出力遮断用トランジスタとを備えていることを特徴とする電源回路。
  2. 電源入力端子と電源出力端子との間に介在するPNP形またはPチャネル型の主トランジスタと、
    前記電源出力端子における出力電圧に応じた検出電圧を出力する電圧検出回路と、
    一対の電源線から電源電圧の供給を受けて動作し、前記出力電圧の目標値に対応した基準電圧と前記検出電圧とに基づいて前記主トランジスタの制御端子に駆動信号を出力するオペアンプと、
    ツェナーダイオードと、
    前記一対の電源線から電源電圧の供給を受けて動作し、前記ツェナーダイオードに電流を供給する電流供給回路と、
    前記ツェナーダイオードの端子間電圧を分圧する分圧回路と、
    エミッタまたはソースが前記電源出力端子に接続されたPNP形またはPチャネル型の出力遮断用トランジスタと、
    前記分圧回路の出力端と前記出力遮断用トランジスタの制御端子との間にベース−エミッタ間またはゲート−ソース間が接続されたNPN形またはNチャネル型の駆動用トランジスタとを備えていることを特徴とする電源回路。
  3. 前記出力遮断用トランジスタは、2段のダーリントン接続とされており、
    前記分圧回路の出力端と前記出力遮断用トランジスタの制御端子との間にベース−エミッタ間が接続されたNPN形の駆動用トランジスタを備えていることを特徴とする請求項1記載の電源回路。
  4. 前記出力遮断用トランジスタと前記駆動用トランジスタとは、互いに同じ段数を有するダーリントン接続とされていることを特徴とする請求項2記載の電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012185709A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Denso Corp 電源装置
JP2014182487A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Fujitsu Semiconductor Ltd 電源回路及び半導体装置
JP2015061160A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 京セラ株式会社 基準電圧供給回路および電子装置

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