JP2011142431A - アンテナ及びアンテナ装置、並びにこれらを搭載した通信機器 - Google Patents

アンテナ及びアンテナ装置、並びにこれらを搭載した通信機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 磁性体や誘電体のコアを用いたアンテナとして、製造時のコアの破損や設置後の衝撃による破損を抑制し、かつ製造が簡易で、さらに各周波数帯において帯域幅が広く且つ平均利得が高く、実装基板とのアイソレーション確保によって利得の低下を防いだアンテナを提供する。
【解決手段】 磁性体または誘電体からなる棒状の磁心部材と、前記磁心部材の長手方向側面の少なくとも一部を覆いかつ実装基板に固着するための複数の脚部を有するカバー部材と、前記脚部に形成された給電用端子と、前記給電用端子に電気的に接続された巻線部を備え、前記カバー部材は前記脚部の間に凹部が形成され、前記巻線部は前記磁心部材を前記カバー部材ごと巻いていることを特徴とするアンテナ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話、携帯端末装置などの通信機器に用いるアンテナに係わり、巻線を巻回したアンテナ装置及びこれを搭載した通信機器に関するものである。
表面実装型などのアンテナは、携帯電話等の主アンテナとして用いられるものや、無線LAN用やGPS (Global Positioning System)用のチップアンテナとしての用途にも使用されている。これらのアンテナは、携帯電話等のごく限られた小空間内に搭載する必要がある。また、アンテナを搭載した基板にはスピーカやバイブレータ、最近では小型CCDカメラ等のように電磁波を発生する機器を金属ケースに収納して搭載することが多い。このとき、寸法の制約上、スピーカやバイブレータの近くあるいは基板のGND面近くにアンテナを配設せざるを得ないことも多く、スピーカやバイブレータや小型CCDカメラ等の金属機能部品あるいはアンテナ近くの基板のGND面に流れるアンテナに流れる共振電流とは逆位相のイメージ電流の影響で、アンテナの放射効率が劣化する。
従来の導電線を用いたアンテナの一例を図15に示す(特許文献1)。この図はチップアンテナ90を透過的に示しており、基体91の長手方向の内部に螺旋状に巻回された導電線92と、基体91の表面に形成されると共に導電線92の一端が接続された給電用端子93と、基体91の内部及び表面の少なくとも一方に形成されたグランド端子94を具備するものである。なお、符号95は開放端、符号96はグランドパターンである。このチップアンテナ90は、導電線92を基体91の内部に形成するため、製造工程が複雑であった。また、導電線92を基体91の内部に形成するため、製造後に導電線の長さを変えて共振周波数を調節する、あるいは入力インピーダンスを例えば50オームに整合することが不可能であった。また、たとえ導電線を基体の外表面に螺旋状に巻いた構造にしたとしても、このチップアンテナを基板に実装するには、導電線がある分、基板上に搭載するときの座りが悪く実装安定性に問題があった。また、実装した後も基板に曲げ力が掛かるとチップアンテナ端子部に応力が発生するほか、基板との熱膨張係数の差異による歪みの影響を受けるといった問題もある。
そこで、このような製造の複雑さ、実装安定性の悪さを解決するものとして例えば特許文献2に開示されたチップアンテナがある。この表面実装型のチップアンテナは、図16に示すように基体110の全周に渡って段差部120を設け、この段差部120に螺旋状の導電線130を巻回し、この導電線130の両端を基体110の両端の端子部の全周面を覆う導電膜もしくは導電キャップ140、150を介して接続するものである。
また、アンテナ利得の調整の容易性、実装安定性、且つ広帯域幅で放射効率が向上した表面実装アンテナとして、特許文献3に開示されたアンテナがある。この表面実装型のチップアンテナは、図14に示すように、誘電体や磁性体からなる基体10と、この基体の実装面に設けられた少なくとも1つの端子部21(22)と、この基体の実装面に端子部を除いて設けられた凹部30と、この基体に巻回された少なくとも1つの導電線40を具備するものである。
特開平11−205025号公報 特開2002−16419号公報 特開2004−304783号公報
携帯電話などの通信機器では通常小型低背化が求められるが、使用される状況により低背化よりも広帯域特性や高効率であることが望まれる。図15、図16の表面実装型アンテナによれば、実装性については改善されているものの、実装基板上の金属部品とアンテナとの相互干渉を十分に抑制することは難しい。
また、求められるアンテナ特性とコストの関係からコア材をフェライト材料やセラミック材料とし、そのコア材の周囲に導体を螺旋状に巻いたヘリカルアンテナを採用することが手段の一つとして有る。その場合には、金属部品や実装基板のGND面に流れる逆位相のイメージ電流の影響を十分に低減しようとすると例えば図14のようにブリッジ状のフェライトコアを用いるか、もしくは実装基板とは離した場所に副基板などを設けてその副基板にフェライトコアを設置する構造などが考えられる。
しかしながら、フェライトコアをブリッジ形状に加工する場合には、フェライト材料自体の機械的強度が低いために、凹部の段差を大きくすることができない。成形や焼成、加工する際に割れが発生する可能性もあるし、実装基板に設置した後でもそのアンテナ装置を落とした場合にその衝撃でフェライトコアが破損する可能性がある。
また、コアを実装基板とは離した場所に設置した副基板に配置する場合には基板同士の固定が難しくコストが大きくなるとともに、アンテナへの給電ラインが長くなり、その給電ラインの形成が困難になるだけでなく、前記のアンテナ装置を落とした場合も含めた電気的な接続を維持することが必須となり、そのための2次的な部材設置や特殊な設計が別途必要になるなど簡易な方法で行うことが難しい。
さらに、フェライトコアの体積を小さくしてコストを下げようとすると、所望の利得を得るためには長さを短くすることはできず、またヘリカル状に巻線を巻く断面積を小さくすれば破損の可能性はさらに高まる。
また、フェライト材やセラミック材をコアとしてその周りに導体をヘリカル状に設置する場合、従来ではエナメル線のような導線を巻くか、プリント配線などで直接フェライト材の基体表面に塗装しているものが殆どである。エナメル線のような導線を巻く場合では巻いた際の銅線の張力がかかるのでフェライト材の基体の折れや欠けの原因ともなるし、また巻き数が少ない場合には巻き付け位置を同じにしないと量産で各アンテナの特性がばらつくことになる。特許文献1のように基体に溝をつければ巻線の位置は決まるがフェライト材に溝を形成することは難しく、割れ、欠けの原因にもなる。プリント配線などで直接フェライト材やセラミック材の基体表面に塗装する場合には、直方体のコアの少なくとも4面にそれぞれ塗装することが必要でありコストがかかる。円柱状の基体であれば回しながらヘリカル状に導体を塗装することも可能かもしれないが、円柱状のコアを製造することはやはりコスト高に繋がる。
そこで、本発明は、磁性体や誘電体のコアを用いたアンテナとして、製造時のコアの破損や設置後の衝撃による破損を抑制し、かつ製造が簡易で、さらに各周波数帯において帯域幅が広く且つ平均利得も高いアンテナ装置及びこれを用いた通信機器の提供を目的とする。
さらに本発明は実装基板とのアイソレーション確保によって利得の低下を防いだアンテナ装置及びこれを用いた通信機器の提供を目的とする。
本発明は、磁性体または誘電体からなる棒状の磁心部材と、前記磁心部材の長手方向側面の少なくとも一部を覆いかつ実装基板に固着するための複数の脚部を有するカバー部材と、前記脚部に形成された給電用端子と、前記給電用端子に電気的に接続された巻線部を備え、前記カバー部材は前記脚部の間に凹部が形成され、前記巻線部は前記磁心部材を前記カバー部材ごと巻いているアンテナであることを特徴とする。高周波用途のアンテナとして、高いアンテナ特性が得られ、かつ施工も容易である。効果な磁心部材を小さくしても高いアンテナ特性を維持でき、かつ衝撃や巻線作業による破損も予防できる。
本発明のアンテナにおいて、前記カバー部材は、巻きまわした前記巻線部の張力が前記磁心部材に外力を与えないように、前記磁心部材の周囲を覆っている形状であることが好ましい。カバー部材が磁心部材の周囲全てを覆うものが好ましい。また例えば図7に示すように、直方体形状の磁心部材の3面を覆い一対の側面同士の高さを磁心部材の幅よりも大きくして巻線からの受ける圧力を受けないようにしてもよい。
本発明のアンテナにおいて、前記磁心部材は前記巻線部の中心に配置されることが好ましい。巻線部の中心に磁心部材が配置されるとは、幾何学的に磁心部材の体積部分を巻線部の中心軸が通過する態様を示す。また、磁心部材の最大幅は巻線部の最小径Dに対して0.95Dよりも小さくすることができる。磁心部材の最大幅を小さくすることで、高価なフェライトコア、セラミックコアの体積を小さくできる。
本発明のアンテナにおいて、前記巻線部は、他端が前記脚部に形成された接続用端子を介して実装基板上の放射電極に接続されている構造が採用できる。実効長が長くなることで低周波側の帯域での利得が向上する。放射電極を巻線部の軸方向と平行に配置して折り返すようなアンテナ装置とすれば、デュアルバンド用のアンテナとして用いることができる。これは、アンテナの巻線部での自己インダクタンスと、巻線部と実装基板のグランド電極との間の静電容量と、巻線部と放射電極との静電容量とで構成されるLC共振回路が形成され、かつ、放射電極の自己インダクタンスと、放射電極とグランド電極との間の静電容量と、巻線部と放射電極との間の静電容量と、さらに放射電極の開放端と給電用端子との間の寄生容量とで構成されるLC共振回路が形成され、二つの帯域で共振するアンテナ装置とすることができる。
また、放射電極を実装基板のアンテナの設置面とは反対の面側に配置し、かつアンテナと放射電極を実装基板面の垂直方向に少なくとも一部で重なるようにしたアンテナ装置とすることもできる。
巻線の一端を接続用端子、実装基板のビア電極を介してこの裏面の放射電極に接続すれば、さらに広帯域、高利得のアンテナを得ることができる。
前記給電用端子または前記接続端子は、前記脚部の片側の面から底面部側を介して他方の面へ連続する導体により形成され、かつ、両側での導体の面積が異なることが好ましい。両側での面積を変えて、アンテナの面積が小さい方を実装基板のグランド電極や回路部側に向けることで両者の間の静電容量が小さくなり、広帯域化かつ利得を向上させることができる。
前記カバー部材は給電用端子部材を一体的に金型成形した一体成形品とするが好ましい。両者をカバー部材そのもので固着することができ、かつ製造コストも安価である。
前記カバー部材は、前記磁心部材の側面側の部分に巻線の位置決めのための切り欠き部が形成されていることが好ましい。特に巻線部のターン数が50以下、さらには20以下のものでは1ターン毎の巻線位置が変わるとアンテナ特性が変わるため、切り欠き部を形成することで量産において特性が安定したアンテナを得ることができる。
前記アンテナは、前記凹部の反対側に平面部を持つことが好ましい。実装基板と接触する部分とは反対側(上面)に平面部を設ける真空ピンセットを用いて実装基板上に搬送が可能となる。
前記巻線部の外周側に配置される第2のカバー部材を備えて、前記の平面部を持たせることもできる。
前記給電用端子と前記接続端子の巻線部との接続部は、前記カバー部材の同じ側面に形成されていることが好ましい。接続部と巻線部の接続や、接続後の接続部の折り曲げ加工等が設備上容易になる。
前記磁心部材は、フェライト材料からなるものを採用できる。フェライトコアは他の磁心部材と比べて脆いため、巻線部の張力で発生する欠けの問題を抑制できる本発明のアンテナは非常に有用である。
また本発明は、磁性体または誘電体からなる棒状の磁心部材と、前記磁心部材の長手方向側面の少なくとも一部を覆いかつ給電用端子が配置されたカバー部材と、前記給電用端子に電気的に接続された巻線部を備え、前記巻線部は前記磁心部材を前記カバー部材ごと巻いているアンテナであることを特徴とする。
これらのアンテナを用いて、アンテナ装置および通信機器とすることで所望のアンテナ特性を有する携帯電話や無線LAN機器、GPS機器を得ることができる。
本発明によれば、簡単な工程で製造でき且つ調整もでき、実装安定性も良いもので、なお且つ広帯域幅で放射効率が向上したアンテナ特性に優れたチップアンテナが実現できる。また、アンテナ装置周囲のノイズ、相互干渉を防止してアンテナ特性を最大限に引き出すアンテナ装置となすことができる。
本発明のアンテナの一実施例を示す図である。(a)は斜視図、(b)は導電線とフェライトコアを配置した透視図である。 図1のアンテナを実装基板に設置した状態を示す図である。本発明のアンテナの作用効果を説明する図で、(A)は本発明の表面実装型チップアンテナ、(B)は比較例の表面実装型チップアンテナであって基板に実装した場合の正面図である。 本発明に用いるアンテナ装置の正面図と背面図である。 図1のアンテナの展開図である。 本発明の別のアンテナを説明するための斜視図(導電線とコアを配置した透視図)である。 図5のアンテナの正面図と側面図である。 本発明における別の形態のアンテナを説明するための斜視図である。 図7のアンテナ部材に蓋を設けた状態を示す図である。 本発明の別のアンテナを説明するための斜視図である。 本発明の別のアンテナを説明するための斜視図である。 本発明のアンテナ装置の一例を示す図である。 本発明のアンテナ装置の特性を測定した図である。 本発明のアンテナ装置の特性を測定した図である。 従来の表面実装型アンテナである。 従来の表面実装型アンテナである。 従来の表面実装型アンテナである。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
[チップアンテナの基本構成]
図1(a)の構成は本発明の一態様であるキーレスエントリーシステム用のアンテナである。図1(b)はそのアンテナに用いる基体(カバー部材)の斜視図である。図1において、アンテナ1a(以下、単にアンテナと言う。)は、誘電体からなるブリッジ状の基体(カバー部材)10aと、基体10aが実装基板と固定させる脚部11a、12aの一方の端部に設けられた給電用端子13aと、他方の脚部12aに設けられた実装基板に形成される放射電極との接続端子14aと、脚部11a、12aの間に設けられる凹部15aと、基体10aに螺旋状に巻回された導電線16aと、基体10aの脚部11aと脚部12aの上部を繋ぐ継続部17aの内部に配置されたフェライトコア18aから構成されている。このフェライト磁性体コアの代わりに誘電体のセラミック材料を用いることもできる。
基体10aは樹脂成形により一体的に成形されている。樹脂は日本住友化学社製のLCP−E4008誘電体材料を用いた。寸法は高さが10mm、長さが45mm、厚さが5mmとした。給電用端子13aと接続端子14aは厚さ0.7mmの導電材(りん青銅C5191あるいはSUS304材)を打ち抜いたものを使用し、かつ、両端子は同じものを使用している。同じ端子形状とすることでコストを安価にしている。両端子は基体10aの片側の表面から実装基板との接触面を介して反対側の表面に設置されている。側面からみれば略コの字状の形をしていて、樹脂モールド成形により基体10aと離れないように固定されている。機体の両面での端子両端の総和が小さいと反射抵抗が小さくなり、アンテナ特性が低下する。給電用端子13aと接続端子14aの両端子は、基体10aの片側での端部と他方の片側での端部での面積が異なることが好ましい。また、両端子の面積が大きい方が基体10aに対して同じ側になるように配置されることが好ましい。実装基板にこのアンテナ1aを設置した際、各端子の小さい側の端部を実装基板のグランド電極や回路部側に向けることで静電容量が小さくなり、広帯域化かつ利得を向上させることができる。基板10aの脚部11a、12aの底部が実装基板との接触面となる。この実装基板との接触面が大きいと、基体10aと実装基板の固定が確実に行える。ただし、この面積はアンテナ1aの配置できるスペースや必要となるアンテナ特性を得るためのフェライトコアの大きさなどにより適宜決定される。基体は磁心部材の少なくとも側面全面を実質的に覆う形状が好ましい。
フェライトコア18aは直方体形状であり、長軸方向の側面すべてを基体10aにより覆われている。フェライトコア18aは基体10aの脚部側から継続部17aの内部へ挿入されている。基体10aのフェライトコア18aを配置する孔部は、挿入口とフェライトコア18aの端部よりも口径が小さい底部が形成されている。フェライトコア18aはこの底部にフェライトコア18の端部が接触することで位置決めされる。
導電線16aは、線サイズ0.3×0.1mmのものを用い、巻線数を7ターンとした。フェライトコア18は巻きまわした導電線16aの中心に配置されている。また、導電線16aの一端は給電用端子13aに接続され、他端は接続端子14aに接続されている。なお、各端子と導電線16aは、各端子の上部に形成された接続部で接続されている。接続部と導電線は、半田付け、ロウ付け、カシメ、溶接、圧着などにより電気的に接続される。接続部は基体10aの上部に凸状に飛び出しており、導電線16aと接続した後に折り曲げることもできる。
他の導電線の構成材料としては、銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル及びその合金などの導電材料からなる導線が挙げられる。この銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル等の材料には、耐候性等を向上させるために所定の元素を添加してもよい。また、導電材料と非金属材料等の合金を用いてもよい。構成材料としてコスト面や耐食性の面及び作り易さの面から銅及びその合金がよく用いられる。
図2は、実装基板に図1のアンテナ1aを設置した図である。アンテナ1aは実装基板20aの端部に沿って配置されている。アンテナ1aの両端が実装基板の幅とほぼ等しい寸法である場合、コイルの軸方向に発生する共振電流と基板上のイメージ電流が反対方向になるため、アンテナ特性を低下させる要因になる。そのため本発明ではブリッジ状の基体を用いて実装基板から浮かせ、基体やグランド電極、その他回路部品から話して静電容量を小さくすることで利得を向上させることができる。
実装基板20aにはグランド電極21aが導電ペーストによる印刷法で形成されている。メッキ、半田メッキなどで形成してもよい。また、導電線16aに給電するために、給電ライン22aがプリント配線により形成され、その一端は給電用端子11aに設置されている。
図3(a)は図2を上部から見た図であり、図3(b)は実装基板の裏面を示す図である。実装基板の裏面には表面と同様にグランド電極23aが形成され、かつ表面のアンテナ1aの裏側には放射電極24aが形成されている。放射電極24aは一端が実装基板に形成されたビア孔を介してアンテナ1aの接続端子14aに接続されている。放射電極24aの他端は開放端となっている。
給電ラインから給電されることでアンテナ1aと放射電極22aでλ/4の共振が起こり、アンテナ装置として使用できる。
図4は基体10aの各面から見た図である。破線で囲った位置はフェライトコアが配置される部分である。基体10aには導電体16aを巻く位置決めのための溝25aが形成されている。また、継続部17aの上部中央には巻き回された巻線同士の間に平坦部が形成され、この平坦部で真空ピンセットにより把持してアンテナ1aを搬送させることができる。
図5は本発明の別のアンテナ1bを示す斜視図である。導電線16bは薄帯状の板をプレス成形によりヘリカル形状にしたものであり、基体10bを樹脂成形する際にモールド成形して一体化させたものである。なお、この実施例では導電線16bと給電用端子13aと接続端子14aは一体の板材から成形している。中央の直方体はフェライトコアが配置される場所を示したものである。
図6(a)は図5のアンテナ1bを側面から見た図であり、図6(b)は図6(a)を下側から見た図である。
図7は別のアンテナ形状を示した図である。アンテナ1cは、図7(c)に示すように、樹脂製の基体10cと、フェライトコア18cと、コイル16cからなる。基体10cは図7(a)に示すように、底面側(図面裏側)に凹部15cが形成され、その両端には脚部11c、12cが形成される。また基体10cは上部が開放された箱状の形状をしており、かつ上部にも長手方向の側面からみて段差26cが形成されている。
この基体10cの内部にフェライトコア18cを設置し、その周囲に巻線を巻く。基体10cのフェライトコアを入れる内面の深さはフェライトコア18cよりも深いことが好ましい。巻線の張力がフェライトコアに応力を与えることが無いのでフェライトコアの破損を抑えることができ、かつ基体10aはフェライトコアの周囲を固定し、凹部15cと段差26cで巻線を巻く場所が位置決めされるので巻線を巻きやすいと同時に量産での個々の特性が安定する。また、フェライトコアが外力に対して破損しずらくなる。巻線後に樹脂を流し込んでフェライトコア、巻線、基体を一体化してもよい。
巻線を施した後、図8に示すように、蓋27cを段差26cの両端の高くなっている部分へ乗せ、蓋部材と基体10cを接着剤で固定する。平坦な蓋部材を配置することで真空ピンセットによるアンテナ1cの搬送が可能になる。また、図7(c)に示すように、基体10cの側面に給電用端子13aと接続端子14aを半田メッキにより形成する。実装基盤の構造は図3と同様のものを用いることができる。
図9は図7の段差26cが無い形状を示したものである。他の構成は図7と同様であるので説明を省略する。
また、図10は基体10eの継続部17eがフェライトコアの配置される場所に対して底面側だけ形成されたものである。他の構成は図9と同様であるので説明を省略する。
図11は図7のアンテナを携帯電話通信機器の実装基板に組み付けた状態を示す図である。実装基板201上に給電ライン22とコネクタ30aを設置し、その間にアンテナを配置している。コネクタ30aは、実装基板を別の基板202(通信機器の筐体裏蓋)に組み付けることで、基板202に設けられたコネクタ30bと接続される。このコネクタ30bには放射電極24の一端が接続される。放射電極24の他端は開放端である。コネクタ30a、30bの位置は矩形の実装基板(携帯通信機器)の角に近傍に配置される。この放射電極はコネクタ30bから図面横幅方向に伸び、そこからさらに携帯通信機器の長い方に伸びている。開放端を、コネクタ30bから実装基板(携帯通信機器)の長手方向に伸ばすことで、放射電極と携帯通信機器の使用者が手で把持する範囲が重なり、アンテナの利得を向上させることができる。図12、図13は従来のアンテナ装置と本発明のアンテナ装置を用いた場合のアンテナ特性を比較した図である。図12はFMラジオ放送帯域におけるアンテナ利得を測定したものである。本発明の方が従来よりも10dBi以上も高利得である。図13はFMラジオ放送を含む各送信局からの放送電波を本発明アンテナ及び従来アンテナを用いて観測した受信電力である。本発明の方が大きな受信電力を観測している。
1:アンテナ
10:基体(カバー部材)
11、12:脚部
13:給電用端子
14:接続端子
15:凹部
16:導電線(巻線部)
17:継続部
18:コア
20:実装基板
21、23:グランド電極
22:給電ライン
24:放射電極
25:溝
26:段差
27:蓋

Claims (14)

  1. 磁性体または誘電体からなる棒状の磁心部材と、前記磁心部材の長手方向側面の少なくとも一部を覆いかつ実装基板に固着するための複数の脚部を有するカバー部材と、前記脚部に形成された給電用端子と、前記給電用端子に電気的に接続された巻線部を備え、
    前記カバー部材は前記脚部の間に凹部が形成され、
    前記巻線部は前記磁心部材を前記カバー部材ごと巻いていることを特徴とするアンテナ。
  2. 請求項1に記載のアンテナであって、前記カバー部材は、巻きまわした前記巻線部の張力が前記磁心部材に外力を与えないように、前記磁心部材の周囲を覆っている形状であることを特徴とするアンテナ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアンテナであって、前記磁心部材は前記巻線部の中心に配置されることを特徴とするアンテナ。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のアンテナであって、前記巻線部は、他端が前記脚部に形成された接続用端子を介して実装基板上の放射電極に接続されていることを特徴とするアンテナ。
  5. 請求項4に記載のアンテナであって、前記給電用端子または前記接続端子は、前記脚部の片側の面から底面部側を介して他方の面へ連続する導体により形成され、かつ、両側での導体の面積が異なることを特徴とするアンテナ。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載のアンテナであって、前記カバー部材は給電用端子部材を一体的に金型成形した一体成形品とすることを特徴とするアンテナ。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載のアンテナであって、前記カバー部材は、前記磁心部材の側面側の部分に巻線の位置決めのための切り欠き部が形成されていることを特徴とするアンテナ。
  8. 請求項1乃至請求項7に記載のアンテナであって、前記アンテナは、前記凹部の反対側に平面部を持つことを特徴とするアンテナ。
  9. 請求項1乃至請求項8に記載のアンテナであって、前記巻線部の外周側に配置される第2のカバー部材を備えることを特徴とするアンテナ。
  10. 請求項1乃至請求項9に記載のアンテナであって、前記給電用端子と前記接続端子の巻線部との接続部は、前記カバー部材の同じ側面に形成されていることを特徴とするアンテナ。
  11. 請求項1乃至請求項10に記載のアンテナであって、前記磁心部材は、フェライト材料からなることを特徴とするアンテナ。
  12. 磁性体または誘電体からなる棒状の磁心部材と、前記磁心部材の長手方向側面の少なくとも一部を覆いかつ給電用端子が配置されたカバー部材と、前記給電用端子に電気的に接続された巻線部を備え、
    前記巻線部は前記磁心部材を前記カバー部材ごと巻いていることを特徴とするアンテナ。
  13. 請求項1〜12の何れかに記載のアンテナを用いたことを特徴とするアンテナ装置。
  14. 請求項13に記載のアンテナ装置を搭載したことを特徴とする通信機器。
JP2010001007A 2010-01-06 2010-01-06 アンテナ装置、並びにこれを用いた通信機器 Active JP5645100B2 (ja)

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