JP2011140151A - 積層体 - Google Patents
積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011140151A JP2011140151A JP2010001409A JP2010001409A JP2011140151A JP 2011140151 A JP2011140151 A JP 2011140151A JP 2010001409 A JP2010001409 A JP 2010001409A JP 2010001409 A JP2010001409 A JP 2010001409A JP 2011140151 A JP2011140151 A JP 2011140151A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- laminate
- polyphenylene sulfide
- film
- sulfide film
- elongation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【解決手段】ポリフェニレンスルフィドフィルムの少なくとも片面に融点を有しない芳香族系重合体からなる繊維シートが接着剤を用いることなく接合された積層体において、ポリフェニレンスルフィドフィルムの厚みをaμm、繊維シートの厚みをbμmとしたときの該積層体の構成厚さ比率(a/b)が0.25以上、5.00以下であって、該積層体の長手方向の破断伸度と幅方向の破断伸度の少なくとも一方向の破断伸度が65%以上である積層体。
【選択図】 なし
Description
(1)芳香族ポリアミド紙(デュポン社の商品名「ノーメックス」(登録商標))は、通常の紙のように内部に多くの空隙を有するために厚みあたりの絶縁破壊電圧(絶縁破壊強度)が低いことや、コシが弱いために挿入加工性が悪いという問題がある。
(2)芳香族ポリアミド紙とポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルムとを接着剤を用いることなく熱接合させた積層体は、ポリエステル系フィルムを用いることにより、上記(1)で問題となっている絶縁破壊強度の向上、コシの弱さの改善を図ることができる。しかし、ポリエステル系フィルムの耐熱性や高温での耐加水分解性が劣ることにより、高温多湿の厳しい環境下での電気絶縁材料としての使用には適さない。
(3)芳香族ポリアミド紙とポリフェニレンスルフィド等の非加水分解性樹脂フィルムとを接着剤を用いることなく熱接合させた積層体は、ポリフェニレンスルフィドフィルムを用いることにより、上記(2)で問題となっている耐熱性や高温での耐加水分解性を向上させることができる。しかし、この積層体は電気絶縁材料としての折り曲げ加工による耐久性が悪いこと、加熱処理後の密着性が低下することによりモータ組み立て後の電気絶縁性が悪化するという問題点を有している。
本発明において、ポリフェニレンスルフィドとは、繰り返し単位80モル%以上(好ましくは90モル%以上)が次の化学式化1で示される構成単位からなる重合体をいう。
(1)芳香族ポリアミド
芳香族カルボン酸と芳香族ジアミンとの縮合によって得られる重合体。例えば、イソフタル酸クロライドとメタフェニレンジアミンを極性溶媒中で縮合して得られるポリメタフェニレンイソフタルアミド。
(2)芳香族アミドカルボン酸を縮合して得られる重合体。
(3)さらに下記のものが挙げられる。
(a)上記(1)と(2)の共重合体、(b)芳香族ポリアミドイミド、(c)芳香族ポリイミド、(d)芳香族ポリエステルイミド、(e)芳香族ポリアミドイミダゾール。 中でも(1)の芳香族ポリアミドが本発明の積層体を形成するポリフェニレンスルフィドシートと繊維シートとの層間密着性、機械特性、加工性および電気絶縁性の面で特に好ましい。
1.破断伸度
JIS−C2151に規定された方法に従って、テンシロン引張試験機を用いて、幅10mmのサンプル片をチャック間長さ100mmとなるようセットし、引張速度200mm/minで引張試験を行う。この条件で5回測定し、その平均値を求めた。
JIS−C2151に規定された方法に従って、幅10mm、長さ100mmのサンプル片を240℃の温度に設定した熱風オーブン中に入れて30分間の加熱処理を行い、そのサンプル片の寸法変化から熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)=(X0−X)/X0×100
X0:加熱処理前のサンプル片の寸法(mm)
X:加熱処理後のサンプル片の寸法(mm)
ミクロトームで切り出した積層体の断面を光学顕微鏡(10〜100倍)で観察、写真撮影し、その断面写真の寸法を実測した。ポリフェニレンスルフィドフィルム層の厚みをaμm、繊維シート層の厚みをbμmとして、a/bを積層体の厚み比率とした。
スコット耐摩耗試験機を用いて、幅10mm、長さ200mmのサンプル片を荷重4.5kg、チャック間距離30mm、ストローク距離50mm、速度120回/分で測定を行い、積層体が破断するまでの回数を求めた。
(判定基準)
○:破断するまでの回数;50回以上
△:破断するまでの回数;30回以上、50回未満
×:破断するまでの回数;30回未満
幅10mm、長さ250mmのサンプル片を210℃の温度に設定した熱風オーブン中に入れて1000時間の加熱処理を行い、加熱処理前後での破断強度を測定し、下記の式から強度保持率を算出した。その結果について下記の判定基準で判定を行った。破断強度は、JIS−C2151に規定された方法に従って、テンシロン引張試験機を用いて、幅10mmのサンプル片をチャック間長さ100mmとなるようセットし、引張速度200mm/minで引張試験を行う。この条件で5回測定し、その平均値を求めた。
強度保持率(%)=(Y0−Y)/Y0×100
Y0:加熱処理前の破断強度(MPa)
Y:加熱処理後の破断強度(MPa)
(判定基準)
○:強度保持率;50%以上
△:強度保持率;40%以上、50%未満
×:強度保持率;40%未満
SUSでコの字型(一辺が4mm)の間隙が調整できるスリット台(スリットの深さは50mmとした)を作製して、積層体の厚みの1.2倍の幅に装置のスリット幅をスケール付きのルーペと隙間ゲージを用いて調整し、コの字型に折り曲げ成型した積層体を約20mm挿入したときの状態で下記の通り判定した。
(判定基準)
○:挿入性は全く問題なく、比較的容易に挿入できる。
△:挿入はできるが、挿入時に少し引っ掛かる、または腰が弱くて少し座屈する。
×:挿入時に積層体が引っ掛かる、または腰が弱くて座屈しやすく、挿入が困難な状態。
幅15mm、長さ250mmのサンプル片を240℃の温度に設定した熱風オーブン中に入れて1時間の加熱処理を行った後、常温まで冷却し、加熱処理前後での積層体の密着力を測定し、下記の式から密着力保持率を算出した。その結果について下記の判定基準で判定を行った。密着力は、テンシロン引張試験機を用いて、サンプル片を剥離速度50mm/minで90°剥離させる。この条件で5回測定し、その平均値を求めた。
密着力保持率(%)=(Z0−Z)/Z0×100
Z0:加熱処理前の密着力(N/15mm)
Z:加熱処理後の密着力(N/15mm)
(判定基準)
○:密着力保持率;70%以上
△:密着力保持率;50%以上、70%未満
×:密着力保持率;50%未満
(実施例1)
(1)ポリフェニレンスルフィドの作製
50Lオートクレーブ(SUS316製)に水硫化ナトリウム(NaSH)56.25モル、水酸化ナトリウム54.8モル、酢酸ナトリウム16モル、およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)170モルを仕込む。次に、窒素ガス気流下に攪拌しながら内温を220℃まで昇温させ脱水を行った。脱水終了後、系を170℃まで冷却した後、55モルのp−ジクロロベンゼン(p−DCB)と0.055モルの1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)を2.5LのNMPとともに添加し、窒素気流下に系を2.0kg/cm2まで加圧封入した。235℃にて1時間、さらに270℃にて2〜5時間攪拌下にて加熱後、系を室温まで冷却、得られたポリマーのスラリーを水200モル中に投入し、70℃で30分間攪拌後、ポリマーを分離する。このポリマーをさらに約70℃のイオン交換水(ポリマー重量の9倍)で攪拌しながら5回洗浄後、約70℃の酢酸リチウムの5重量%水溶液にて窒素気流下にて約1時間攪拌した。さらに、約70℃のイオン交換水で3回洗浄後、分離し、120℃、0.8〜1.0torrの雰囲気下で20時間乾燥することによって白色のポリフェニレンスルフィド粉末が得られた。
上記のペレットを180℃、0.5kPaの減圧下で10時間乾燥した後、押出機に供給し溶融温度330℃で押出し、口金から吐出させた。吐出したポリマーを表面温度25℃に冷却したドラム上に、静電印加させながら冷却・固化し、厚み約1200μmの無配向フィルムを得た。得られた無配向フィルムを表面温度100℃の複数の加熱ロールに接触走行させ、フィルムの長手方向に3.5倍に延伸した。次いで、テンターで100℃の熱風が循環する室内でフィルムの長手方向と直行方向に3.5倍延伸した。引き続いて200℃の熱風が循環する室内で10秒間定長熱処理(一段目)し、その後260℃の熱風が循環する室内で10秒間定長熱処理(二段目)した後にフィルムの長手方向と直行方向に7%制限収縮(リラックス)処理をして厚さ100μmの二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得た。
芳香族ポリアミド繊維シートの代表例として、デュポン帝人アドバンスドペーパー社の「ノーメックス」(商標登録)タイプ410の50μm厚みのものを準備した。この繊維シートを繊維シート−1とする。
上記(2)で得られたPPSフィルム−1の両面に低温プラズマ処理を以下の方法、条件で実施した。内部電極方式の低温プラズマ処理装置で、処理ガスにArを用い、圧力は40Pa、処理速度は1m/分、処理強度(印加電圧/(処理速度×電極幅)で計算した値)は500W・min/m2とした。該低温プラズマ処理表面の(O/C)は、理論値比110%であった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を3.2倍、横延伸倍率を3.2倍に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:90%、幅方向の破断伸度:115%、破断伸度の平均値:103%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.6%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性ともに良好な結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を3.0倍、横延伸倍率を3.0倍に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:115%、幅方向の破断伸度:120%、破断伸度の平均値:118%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.3%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性ともに良好な結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を3.5倍、横延伸倍率を3.8倍に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:71%、幅方向の破断伸度:59%、破断伸度の平均値:65%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.2%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性は良好であり、折り曲げ加工耐久性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を3.8倍、横延伸倍率を3.8倍に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:65%、幅方向の破断伸度:55%、破断伸度の平均値:60%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.2%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性は良好であり、折り曲げ加工耐久性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を4.0倍、横延伸倍率を3.8倍に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:50%、幅方向の破断伸度:67%、破断伸度の平均値:59%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.5%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、は良好であり、折り曲げ加工耐久性、加熱処理後の密着性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において一段目の熱処理温度を180℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:67%、幅方向の破断伸度:72%、破断伸度の平均値:70%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.5%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性は良好であり、加熱処理後の密着性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において二段目の熱処理温度を250℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:65%、幅方向の破断伸度:70%、破断伸度の平均値:68%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.4%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性は良好であり、加熱処理後の密着性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において一段目の熱処理温度を220℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:73%、幅方向の破断伸度:82%、破断伸度の平均値:78%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.6%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性ともに良好な結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において二段目の熱処理温度を270℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:74%、幅方向の破断伸度:77%、破断伸度の平均値:76%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.3%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性ともに良好な結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造においてフィルム厚みを70μmと変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):0.27、長手方向の破断伸度:72%、幅方向の破断伸度:75%、破断伸度の平均値:74%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.7%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、加熱処理後の密着性は良好であり、絶縁材挿入加工性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造においてフィルム厚みを150μmと変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):4.50、長手方向の破断伸度:88%、幅方向の破断伸度:110%、破断伸度の平均値:99%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.6%であり、折り曲げ加工耐久性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性は良好であり、長期耐熱性も問題ない結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を2.8倍、横延伸倍率を3.5倍に変更した以外は実施例1と同様にしたが、得られたフィルムの平面性が悪く、積層体に加工することができなかった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を3.5倍、横延伸倍率を2.8倍に変更した以外は実施例1と同様にしたが、得られたフィルムの平面性が悪く、積層体に加工することができなかった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を4.2倍、横延伸倍率を3.5倍に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:50%、幅方向の破断伸度:60%、破断伸度の平均値:55%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.9%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、は良好であったが、折り曲げ加工耐久性、加熱処理後の密着性が悪化する結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において縦延伸倍率を3.5倍、横延伸倍率を4.0倍に変更した以外は実施例1と同様にしたが、製造時の破断により二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得ることができなかった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において一段目の熱処理温度を170℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:60%、幅方向の破断伸度:63%、破断伸度の平均値:62%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.7%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、は良好であったが、折り曲げ加工耐久性、加熱処理後の密着性が悪化する結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において二段目の熱処理温度を240℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:60%、幅方向の破断伸度:60%、破断伸度の平均値:60%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:1.6%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、は良好であったが、折り曲げ加工耐久性、加熱処理後の密着性が悪化する結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において一段目の熱処理温度を230℃に変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):1.00、長手方向の破断伸度:62%、幅方向の破断伸度:55%、破断伸度の平均値:59%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.5%であり、長期耐熱性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性は良好であったが、折り曲げ加工耐久性が悪化する結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造において二段目の熱処理温度を280℃に変更した以外は実施例1と同様にしたが、製造時の破断により二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得ることができなかった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造においてフィルム厚みを70μmと変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):0.23、長手方向の破断伸度:70%、幅方向の破断伸度:80%、破断伸度の平均値:75%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.8%であり、折り曲げ加工耐久性、長期耐熱性、加熱処理後の密着性は良好であったが、絶縁材挿入加工性が悪化する結果となった。
二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造においてフィルム厚みを170μmと変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。この積層体の製造条件、評価結果を表1、2に示す。構成厚さ比率(a/b):5.10、長手方向の破断伸度:85%、幅方向の破断伸度:104%、破断伸度の平均値:95%、240℃×30分の熱収縮率の平均値:0.8%であり、折り曲げ加工耐久性、絶縁材挿入加工性、加熱処理後の密着性は良好であったが、長期耐熱性が悪化する結果となった。
Claims (3)
- ポリフェニレンスルフィドフィルムの少なくとも片面に融点を有しない芳香族系重合体からなる繊維シートが接着剤を用いることなく接合された積層体において、ポリフェニレンスルフィドフィルムの厚みをaμm、繊維シートの厚みをbμmとしたときの該積層体の構成厚さ比率(a/b)が0.25以上、5.00以下であって、該積層体の長手方向の破断伸度と幅方向の破断伸度の少なくとも一方向の破断伸度が65%以上であることを特徴とする積層体。
- 前記積層体の長手方向の破断伸度と幅方向の破断伸度の平均値が60%以上である、請求項1に記載の積層体。
- 積層体の長手方向の熱収縮率と幅方向の熱収縮率の平均値が0.0%以上、1.5%以下である、請求項1または2に記載の積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010001409A JP2011140151A (ja) | 2010-01-06 | 2010-01-06 | 積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010001409A JP2011140151A (ja) | 2010-01-06 | 2010-01-06 | 積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011140151A true JP2011140151A (ja) | 2011-07-21 |
Family
ID=44456366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010001409A Pending JP2011140151A (ja) | 2010-01-06 | 2010-01-06 | 積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011140151A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015012111A1 (ja) * | 2013-07-25 | 2017-03-02 | 東レ株式会社 | フィルムと繊維シートからなる積層体 |
WO2019080540A1 (zh) * | 2017-10-25 | 2019-05-02 | 苏州巨峰电气绝缘系统股份有限公司 | 电动汽车电机的耐变速箱油无卤阻燃槽绝缘材料及其应用 |
WO2022004414A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 東洋紡株式会社 | 二軸延伸ポリフェニレンスルフィドフィルム、およびそれからなる二次電池電極用フィルム |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6063158A (ja) * | 1983-09-19 | 1985-04-11 | 東レ株式会社 | 積層体 |
JPH0396341A (ja) * | 1989-09-11 | 1991-04-22 | Toray Ind Inc | 積層体 |
JPH10315321A (ja) * | 1997-05-20 | 1998-12-02 | Toray Ind Inc | ポリフェニレンスルフィドフイルム及びそれを用いたフイルムコンデンサ |
JP2006198783A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Toray Ind Inc | ポリアリーレンスルフィド積層シート |
WO2007129721A1 (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-15 | Toray Industries, Inc. | 二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム |
WO2008139989A1 (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Toray Industries, Inc. | 二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムおよびその製造方法 |
JP2009132874A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-06-18 | Toray Ind Inc | 二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム、金属化フィルムおよびコンデンサー |
JP2009274411A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | Toray Ind Inc | 積層フィルムおよびその製造方法 |
-
2010
- 2010-01-06 JP JP2010001409A patent/JP2011140151A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6063158A (ja) * | 1983-09-19 | 1985-04-11 | 東レ株式会社 | 積層体 |
JPH0396341A (ja) * | 1989-09-11 | 1991-04-22 | Toray Ind Inc | 積層体 |
JPH10315321A (ja) * | 1997-05-20 | 1998-12-02 | Toray Ind Inc | ポリフェニレンスルフィドフイルム及びそれを用いたフイルムコンデンサ |
JP2006198783A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Toray Ind Inc | ポリアリーレンスルフィド積層シート |
WO2007129721A1 (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-15 | Toray Industries, Inc. | 二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム |
WO2008139989A1 (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Toray Industries, Inc. | 二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムおよびその製造方法 |
JP2009132874A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-06-18 | Toray Ind Inc | 二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム、金属化フィルムおよびコンデンサー |
JP2009274411A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | Toray Ind Inc | 積層フィルムおよびその製造方法 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015012111A1 (ja) * | 2013-07-25 | 2017-03-02 | 東レ株式会社 | フィルムと繊維シートからなる積層体 |
WO2019080540A1 (zh) * | 2017-10-25 | 2019-05-02 | 苏州巨峰电气绝缘系统股份有限公司 | 电动汽车电机的耐变速箱油无卤阻燃槽绝缘材料及其应用 |
WO2022004414A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 東洋紡株式会社 | 二軸延伸ポリフェニレンスルフィドフィルム、およびそれからなる二次電池電極用フィルム |
CN115698147A (zh) * | 2020-06-30 | 2023-02-03 | 东洋纺株式会社 | 双轴拉伸聚苯硫醚薄膜和包含其的二次电池电极用薄膜 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5994972B2 (ja) | アラミド−樹脂フィルム積層体及びその製造方法 | |
WO2008140120A1 (ja) | 積層多孔質フィルム | |
JP6439447B2 (ja) | フィルム積層体およびその製造方法 | |
WO2014157205A1 (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
JP2011140151A (ja) | 積層体 | |
JP2020044839A (ja) | 熱可塑性樹脂フィルム及びそれを用いた電気・電子部品、絶縁材 | |
JP4617513B2 (ja) | アラミド紙及びその製造方法、並びにアラミド−樹脂フィルム積層体 | |
JP2020075481A (ja) | 熱可塑性樹脂フィルム及びその製造方法 | |
JP6907536B2 (ja) | 積層フィルム及びその製造方法 | |
JP2016010876A (ja) | 積層体およびその製造方法 | |
JP4983163B2 (ja) | 積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法 | |
JP2016163948A (ja) | 積層体およびその製造方法 | |
JPH03227624A (ja) | 積層体 | |
JPS6063158A (ja) | 積層体 | |
JP4802500B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド積層シート | |
JP2015069745A (ja) | 芳香族ポリアミド袋状セパレータ | |
JP2011140150A (ja) | 積層体 | |
JP2011213109A (ja) | Pps積層フィルム | |
JP2817254B2 (ja) | 積層体 | |
JP6354587B2 (ja) | フィルムと繊維シートからなる積層体 | |
JP2615604B2 (ja) | 積層体 | |
JP5824909B2 (ja) | 複合フィルムおよびその製造方法 | |
JPH08197690A (ja) | 積層体 | |
JP4774788B2 (ja) | 成型用フィルム | |
JP2008282908A (ja) | コンデンサ用二軸配向ポリフェニレンサルファイドフィルムおよびフィルムコンデンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121221 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130816 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130830 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131028 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20131028 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131227 |