JP2011139952A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別演出の存在を強調することができ、単純な停止操作という遊技性を脱却して多くの遊技者に特別演出を楽しませることができ、また特別演出の繰り返しも防止して遊技の興趣低下を防止し得る遊技機を提供する。
【解決手段】回胴式の遊技機1に設けられた3つのリール11,12,13とは別に補助表示部49が設けられている。補助表示部49はリール11,12,13の停止時に所定の図柄の組合せが成立し得ることを前もって報知するものである。また、補助表示部49は、リール11,12,13とは別の特別演出を行うことから、単純停止という遊技性を脱却することが可能となる。かかる補助表示部49の表示は一定条件下で抑制される。
【選択図】 図1
【解決手段】回胴式の遊技機1に設けられた3つのリール11,12,13とは別に補助表示部49が設けられている。補助表示部49はリール11,12,13の停止時に所定の図柄の組合せが成立し得ることを前もって報知するものである。また、補助表示部49は、リール11,12,13とは別の特別演出を行うことから、単純停止という遊技性を脱却することが可能となる。かかる補助表示部49の表示は一定条件下で抑制される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、複数の図柄(識別情報の一種)が所定間隔おきにリールに付されて構成された図柄列を可変表示した後に停止図柄を表示する可変表示手段を備えたスロットマシン等が知られている。この種の遊技機では、可変表示手段の所定領域である有効ラインに表示される停止図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態の一例としては、例えばビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームといった所定のゲームの進行に伴ってメダルの大量の払出を実現させ得る状態等がある。
近年、この種の遊技機では、単なるリールの回転及び停止のみの遊技から脱却すべく、各種補助遊技による特別演出が付加されたものが提案されている。かかる特別演出の一例として、リールとは別に補助表示部を設け、スタートレバーの操作によってリールが回転すると同時又はそれと相前後して、補助表示部で所定の小役のフラグ成立を知らせる表示を行う特別演出がある。
遊技者はこの補助表示部の表示によって各リールの停止時に所定の小役図柄が有効ライン上に並び得る状態であると認識し、必要であれば対応する小役図柄を狙ってストップスイッチを操作する。このようにして、補助表示部の存在によって小役を遊技者に揃わせることができるように促す。一方、かかる補助表示部にはビッグボーナスフラグが成立しているにもかかわらず本来成立していないフラグに係る小役を表示する場合もあり、この場合はその遊技回において小役が有効ラインに停止しないことでビッグボーナスフラグが成立していることを遊技者に発想させるように間接的に示す役割がある。
ここで、従来では、上記のような遊技者にビッグボーナスフラグ等が成立していることを補助表示部の表示によって遊技者に発想させる演出処理は、ビッグボーナスフラグ等が成立してからビッグボーナス図柄等の成立フラグと対応した特定図柄が停止されるまで、頻繁に行われる。
このような場合、遊技者は既にビッグボーナスフラグ等が成立していることを理解しているにもかかわらず、そのような演出処理が繰り返されることとなり、その演出が却って遊技の興趣を低下させる要因となり得る。また、熟練した遊技者の場合は、例えば1枚のメダル投入によってリールを回転させ、その停止図柄等によって成立フラグがビッグボーナスフラグであるかレギュラーボーナスフラグであるかを判別するという楽しみ方も行っているが、このような場合に上記演出処理を実行したのでは、その熟練した遊技者の楽しみを奪ってしまうことになりかねず、遊技の興趣を損なうことになる。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、上記のようなビッグボーナス図柄等の特定識別情報が停止され得る状態であることを遊技者に発想させる処理の実行時期を、適正な状況において行うことができるようにし、以てかかる処理機能を備えたものにおいて遊技の興趣を損なわないようにすることができる遊技機を提供することを主たる目的の一つとしている。
請求項1記載の発明は、始動操作手段の操作に起因して複数種の識別情報を可変表示するとともに停止操作手段の操作に起因して可変表示を停止する可変表示手段を備え、該可変表示手段にて所定領域に停止された識別情報が特定識別情報である場合には所定の遊技価値を付与するように構成し、その特定識別情報として、付与される遊技価値の異なる複数種のものが設定されている遊技機において、
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を所定条件下で抑制する抑制手段とを備えたことを特徴とする。
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を所定条件下で抑制する抑制手段とを備えたことを特徴とする。
以上のとおり、この発明によれば、特定識別情報が停止され得る状態であることを遊技者に発想させる処理の実行時期を、適正な状況において行うことができるので、かかる処理機能を備えたものにおいて遊技の興趣を損なわないようにすることができる。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段n(n=1,2,3…)として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、本実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.始動操作手段の操作に起因して複数種の識別情報を可変表示するとともに停止操作手段の操作に起因して可変表示を停止する可変表示手段を備え、該可変表示手段にて所定領域に停止された識別情報が特定識別情報である場合には所定の遊技価値を付与するように構成し、その特定識別情報として、付与される遊技価値の異なる複数種のものが設定されている遊技機において、
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を所定条件下で抑制する抑制手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を所定条件下で抑制する抑制手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、所定の特定識別情報が所定領域に停止され得る状態であることを可変表示手段の可変表示中又はその前後に、例えばナビゲーション外れ表示演出等によって遊技者に発想させることにより、それに気が付いた遊技者は前記特定識別情報を所定領域に停止させる前にその特定識別情報を所定領域に停止させることができて所定の遊技価値が付与されることを知ることができるので、遊技の興趣が高まる。また、その上で、そのような発想処理を所定条件下で抑制することで、遊技者にとって不必要な場合にまで発想処理を行うことのないようにすること等が可能となり、条件設定によって当該発想処理を適正な状況において実行することができる。なお、本手段及び以下の各手段において所定領域とは、例えば現行の遊技機では有効ラインと称されるものが代表的である。
手段2.始動操作手段の操作に起因して複数種の識別情報を可変表示するとともに停止操作手段の操作に起因して可変表示を停止する可変表示手段を備え、該可変表示手段にて所定領域に停止された識別情報が特定識別情報である場合には所定の遊技価値を付与するように構成し、その特定識別情報として、付与される遊技価値の異なる複数種のものが設定されている遊技機において、
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を一旦行った場合にその後の当該処理の実行確率を低減させる確率低減手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を一旦行った場合にその後の当該処理の実行確率を低減させる確率低減手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、所定の特定識別情報が所定領域に停止され得る状態であることを可変表示手段の可変表示中又はその前後に、例えばナビゲーション外れ表示演出等によって遊技者に発想させることにより、それに気が付いた遊技者は前記特定識別情報を所定領域に停止させる前にその特定識別情報を所定領域に停止させることができて所定の遊技価値が付与されることを知ることができるので、遊技の興趣が高まる。また、その上で、そのような発想処理を一旦行った後は当該処理の実行確率が低減されることで、同様の意味の発想処理が繰り返される可能性を低減し、無駄な発想処理をなくして当該発想処理の実行頻度を適正なものとすることができる。
手段3.始動操作手段の操作に起因して複数種の識別情報を可変表示するとともに停止操作手段の操作に起因して可変表示を停止する可変表示手段を備え、該可変表示手段にて所定領域に停止された識別情報が特定識別情報である場合には所定の遊技価値を付与するように構成し、その特定識別情報として、付与される遊技価値の異なる複数種のものが設定されている遊技機において、
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を一旦行った場合にその後の当該処理の実行を禁止する禁止手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を一旦行った場合にその後の当該処理の実行を禁止する禁止手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、所定の特定識別情報が所定領域に停止され得る状態であることを可変表示手段の可変表示中又はその前後に、例えばナビゲーション外れ表示演出等によって遊技者に発想させることにより、それに気が付いた遊技者は前記特定識別情報を所定領域に停止させる前にその特定識別情報を所定領域に停止させることができて所定の遊技価値が付与されることを知ることができるので、遊技の興趣が高まる。また、その上で、そのような発想処理を一旦行った後は当該処理の実行が禁止されることで、同様の意味の発想処理が繰り返されることがなくなり、無駄な発想処理をなくして遊技の興趣低減を防止することができる。
手段3において、禁止手段により禁止された前記処理は、所定条件で解除されるように構成されることが好ましい。例えば、発想処理がなされる契機となった特別識別情報が実際に前記所定領域に停止され、それによる遊技価値の付与が完了した段階で解除されることが好ましい。
手段4.手段1乃至手段3のいずれかにおいて、更に、前記処理手段による遊技者に発想させる処理を、遊技機操作状況によって禁止する手段を備えたことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、手段1乃至手段3のいずれかにおける作用又は効果に加え、所定の操作状況では発想処理が禁止されるので、当該発想処理を必要としない遊技者或いは当該発想処理を実行してほしくないと考えている熟練した遊技者にとっては、当該発想処理を実行しないようにできることで遊技の興趣低減を防止することができる。従って、初心者でも熟練者でも楽しめる遊技機を提供することができる。
手段5.始動操作手段の操作に起因して複数種の識別情報を可変表示するとともに停止操作手段の操作に起因して可変表示を停止する可変表示手段を備え、該可変表示手段にて所定領域に停止された識別情報が特定識別情報である場合には所定の遊技価値を付与するように構成し、その特定識別情報として、付与される遊技価値の異なる複数種のものが設定されている遊技機において、
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を、遊技機操作状況によって禁止する手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を、遊技機操作状況によって禁止する手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、所定の特定識別情報が所定領域に停止され得る状態であることを可変表示手段の可変表示中又はその前後に、例えばナビゲーション外れ表示演出等によって遊技者に発想させることにより、それに気が付いた遊技者は前記特定識別情報を所定領域に停止させる前にその特定識別情報を所定領域に停止させることができて所定の遊技価値が付与されることを知ることができるので、遊技の興趣が高まる。また、その上で、所定の操作状況ではそのような発想処理が禁止されるので、当該発想処理を必要としない遊技者或いは当該発想処理を実行してほしくないと考えている遊技者にとっては、当該発想処理を実行しないようにできることで遊技の興趣低減を防止することができる。従って、熟練した遊技者にとっても楽しめる遊技機を提供することができる。
手段6.手段4又は手段5において、所定の複数の遊技媒体を最大限度として投入されることを条件に当該1遊技回の遊技が可能とされ、前記遊技機操作状況は、前記最大限度未満の所定数の遊技媒体が投入された状態で始動操作手段が操作された状況であることを特徴とする遊技機。
手段6によれば、遊技媒体の投入数を最大限度より少なくした状況で遊技を開始した場合には、発想処理が禁止されることから、例えば1遊技媒体だけの投入によって現状で停止し得る有利な特定識別情報を探るような遊技者にとっては、発想処理によってそのような遊技が台無しにされてしまうおそれがなくなる。
また、手段6に代えて、遊技機に備えられたスイッチの操作の有無によって発想処理を禁止するようにしてもよい。この場合、遊技媒体の投入数を最大限度に達した状態としても発想処理が禁止される。
手段7.手段1乃至手段6のいずれかにおいて、前記処理手段によって遊技者に発想させる特定識別情報の組合せよりも遊技価値の高い特定識別情報の組合せが、前記1遊技回において前記所定領域に停止されないように或いは停止され難くなるように、前記可変表示手段を制御する手段を備えたことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、所定の特定識別情報の組合せが所定領域に停止され得る状態であることを可変表示手段の可変表示中又はその前後に遊技者に発想させる際、当該特定識別情報の組合せよりも遊技価値の高い特定識別情報の組合せが停止されないか停止され難い。その結果、たとえその遊技回に遊技価値の高い特定識別情報のフラグ成立等がなされていても、特別演出を強制的又は半強制的に出現させることが可能となり、常に遊技価値の高い特定識別情報を狙って停止操作手段を操作している遊技者に対しても所謂ナビゲーション外れ演出等の特別遊技を楽しませることができる可能性が出てくる。
手段8.手段7において、前記処理手段によって遊技者に発想させる特定識別情報が、前記1遊技回において前記所定領域に成立する直前の状態となり且つ最終的には成立しないように、前記可変表示手段を制御する手段を備えたことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、所定の特定識別情報が所定領域に停止され得る状態であることを可変表示手段の可変表示中又はその前後に遊技者に発想させる際、当該特定識別情報がその遊技回において所定領域に成立する直前の状態、所謂テンパイ目となるものの、最終的にはその組合せが成立しないため、遊技者は所謂ナビゲーション演出なのかナビゲーション外れ演出なのかが最後までわからず、はらはらしながら遊技が進行され、遊技者に対しこのような演出を存分に楽しませることができる。また、場合によっては、それよりも遊技価値の高い特定識別情報が停止しないような状況を作り出すことも可能となり、この場合には所謂ナビゲーション外れ演出が強制的又は半強制的に出現されることとなり、常に遊技価値の高い特定識別情報を狙って停止操作手段を操作している遊技者に対しても所謂ナビゲーション外れ演出等の特別遊技を楽しませることができることとなる。
手段9.手段1乃至8のいずれかにおいて、遊技価値の高低は、前記所定領域への特定識別情報(又はその組合せ)停止後に遊技媒体の払出を前提とした1又は複数回の特別遊技を付与するか否かによって決定されるものであることを特徴とする遊技機。
即ち、比較的遊技価値の低い特定識別情報として所定量の遊技媒体(メダル等)の払出が行われるだけのもの(例えば、小役図柄)や、比較的遊技価値の低い特定識別情報として所定量の遊技媒体(メダル等)の払出が行われるだけのもの(例えば、リプレイ図柄)が挙げられる。なおリプレイ図柄は、遊技媒体の払出を前提としたものではないため上記特別遊技とは異なる。一方、比較的遊技価値の高い特定識別情報として、大量の遊技媒体(メダル等)の払出を可能とする1又は複数回の遊技回を確保させる権利を与えるもの(例えば、レギュラーボーナス図柄やビッグボーナス図柄)が挙げられる。従って、特別遊技としては、例えばボーナスゲームが挙げられる。
手段10.手段1乃至手段9のいずれかにおいて、前記処理手段による処理は、所定の抽選結果に応じて実行されることを特徴とする遊技機。
手段10によれば、例えば比較的遊技価値の高い特定識別情報が所定領域に停止するような状態成立があった場合に必ず行うといったようなワンパターンな演出から脱皮して、偶発的要因を付加することができ、遊技に厚みが増す。
手段11.手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記処理手段による処理は、当該発想させようとする特定識別情報を明示的に或いは暗示的に報知する処理であることを特徴とする遊技機。
手段11によれば、発想処理として明示的又は暗示的な報知(表示、音等)によって行うようにすることで、その報知によって遊技者に対し思考すべき事態が生じたことが促され、補助遊技を一層強調することができる。ここで、明示的なものとすれば比較的熟練度の低い遊技者でもその意義を把握し易くなり、暗示的なものとすれば比較的熟練度の高い遊技者に満足感を付与させることができ、明示的なものと暗示的なものとを選択的に報知可能とすればあらゆる遊技者を楽しませることができるとともに意外性を付与し得る。
手段12.手段1乃至手段11のいずれかにおいて、前記処理手段による処理は、可変表示手段とは別途設けられた補助表示部によって実行されるものであることを特徴とする遊技機。
手段12によれば、発想処理として、音声等によっても又可変表示手段中に含ませた表示等によっても実行可能であるところ、特に別途設けた補助表示部によって実行することとしたので、発想処理を一層遊技者にわかりやすく伝達することが可能となる。
手段13.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、前記処理手段による処理は、始動操作手段の操作に起因して実行されるものであることを特徴とする遊技機。
手段13によれば、始動操作手段の操作に起因して発想処理が実行されることから、各遊技回の区切りがわかりやすくなって、遊技者の混乱を回避することができる。
手段14.手段1乃至手段13のいずれかにおいて、前記処理手段による処理は、可変表示手段による可変表示の停止前に実行されるものであることを特徴とする遊技機。
手段14によれば、可変表示手段の可変表示の停止前に発想処理が実行されることから、事前に遊技者に特別な補助遊技が実行されるという注意喚起を行うことができ、事後的に処理が行われるよりも一層遊技者に補助遊技の存在をアピールすることができる。
手段15.手段1乃至手段14のいずれかにおいて、前記可変表示手段は前記複数種の識別情報を予め定めた配列で循環表示するものであることを特徴とする遊技機。
識別情報の配列順序が例えば閉ループを構成して循環表示するものであれば、遊技者が積極的に所定の識別情報を狙って操作することができる。また、遊技者の技術介入を促進する上ではその可変表示速度が一定であることが一層好ましい。なお、循環表示される複数種の識別情報として一巡する間に同一種の識別情報が含まれていてもよいことはいうまでもない。
手段16.手段1乃至手段15のいずれかにおいて、前記可変表示手段による可変表示の停止は、前記停止操作手段の操作の他、可変表示開始からの所定時間経過を条件としても行われることを特徴とする遊技機。
手段16によれば、遊技者が何ら停止操作手段の操作を行わない場合であっても所定時間経過すれば停止制御が実行されることとなり、無制限に可変表示が続けられることが防止される。
手段17.手段1乃至手段16のいずれかにおいて、前記可変表示手段は、機械的表示手段によって構成されていることを特徴とする遊技機。
かかる機械的表示手段としては、リールが一般的である。なお、かかる表示手段に電気的表示を付随させることは可能である。例えば、リールの内部より発光手段によってリールに光を照射し、その透過光によって識別情報に変化を与えるようにする等である。
手段18.手段1乃至手段17のいずれかにおいて、前記可変表示手段は、複数列の表示部から構成されており、これらの表示部に表示される前記識別情報の組合せによって前記特定識別情報が構成されるものであることを特徴とする遊技機。
但し、以上の各手段1乃至手段17のうち既に可変表示手段が複数列として説明されている部分については、本手段は一部重複した説明となっているが、複数列を各表示部として説明している点が相違する。表示部の数としては3つが一般的であり、その配列は横並びとするのが一般的である。但し、表示部の数を2又は4以上としてもよく、その配列を縦並びとすることも可能である。
手段19.手段20において、停止操作手段は、各表示部に対応して複数設けられていることを特徴とする遊技機。
かかる手段19によって、各表示部の停止操作を個別に設けられた停止操作手段の操作で個々に行うことができる。
手段20.手段1乃至手段19のいずれかにおいて、識別情報は図柄であることを特徴とする遊技機。
手段20のように、識別情報としては、数字、絵、文字、記号等による図柄とするのが、遊技者の判断の容易性の点で好ましい。また、種類の異なる図柄については、その大きさや色に変化を与えることが、変動中の図柄種別の判別を容易ならしめる上で好ましい。
以下に、遊技機を回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
図1,2に示すように、スロットマシン1は、前面を開放した箱状のマシン本体2を有している。マシン本体2の前面側には前面開閉扉としてのフロントパネル3が開閉自在に取り付けられている。フロントパネル3が閉状態となっている場合、フロントパネル3によってマシン本体2の前面開放側が閉鎖される。フロントパネル3は閉状態にある場合には図示しないロック機構によって開放不能な状態にロックされており、そのロック状態はフロントパネル3に設けられた解除操作部たるキーシリンダ4に対する所定のキー操作によって解除されるように構成されている。
フロントパネル3には、縦長の3つの表示窓5,6,7が横並びとなるように設けられている。表示窓5,6,7は透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓5,6,7を通して内部を視認可能な状態とされている。
マシン本体2内には、可変表示手段を構成する左リール11,中リール12及び右リール13が収納されている。各リール11,12,13はそれぞれ円筒状(円環状)に形成されているが、少なくとも環状となっていればよい。各リール11,12,13は、その中心軸線が当該リール11,12,13の回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール11,12,13の回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール11,12,13が各表示窓5,6,7と1対1で対応している。従って、各リール11,12,13の表面の一部はそれぞれ対応する表示窓5,6,7を通して視認可能な状態とされている。
また、リール11,12,13が回転すると、各表示窓5,6,7を通してリール11,12,13は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。これら各リール11,12,13はそれぞれステッピングモータ等のリールモータ15,16,17(図4参照)に連結されており、各リールモータ15,16,17の駆動により各リール11,12,13が個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る。
各リール11,12,13の外周面には、それぞれ識別情報としての図柄が多数設けられている。これらの図柄のうち、表示窓5,6,7を介して視認可能な図柄数は、主として表示窓5,6,7の上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール11,12,13毎に全体を視認可能な図柄数は3個ずつとされている。
ここで、各リール11,12,13に付される図柄について説明する。図3には、左リール11,中リール12,右リール13のそれぞれについての図柄配列が示されている。同図は、各リール11,12,13表面の展開図とみても差し支えない。同図に示すように、各リール11,12,13にはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。各リール11,12,13に対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付されたものであり、リール11,12,13に実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための第1特別図柄としての「7」図柄がある。「7」図柄としては白色のもの(例えば、左リール第20番目。以下、適宜「白7」図柄と称す)と、赤色のもの(例えば、左リール第21番目。以下、適宜「赤7」図柄と称す)とがある。また、レギュラーボーナスゲームに移行するための第2特別図柄としての「BAR」図柄(例えば、左リール第19番目)がある。また、リプレイゲームに移行するための第3特別図柄としての「リプレイ図柄」(例えば、左リール第1番目)がある。また、小役の払出が行われる小役図柄としての「スイカ」図柄(例えば、左リール第4番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール第2番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール第3番目)がある。そして、図3に示すように、各リール11,12,13において、各図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各図柄に関する払出枚数について説明する。小役図柄に関し、「スイカ」図柄が後述する有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール11の「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。即ち、中リール12及び右リール13の「チェリー」図柄はメダル払出とは無関係であり、言わば無意味な図柄である。また、「チェリー」図柄に限っては、他の図柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール11の複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止された場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として本実施の形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、その他の図柄に関しては、第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)の組合せである「赤7」図柄又は「白7」図柄が同一色で有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)の組合せである「BAR」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出が行われる。
更に、第3特別図柄の組合せである「リプレイ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。その他の場合、即ち有効ライン上に左リール11の「チェリー」図柄が停止せず、また左・中・右に同一図柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
また、本実施の形態では、更なる小役図柄の組合せとして、有効ライン上において左右リール11,13に「白7」図柄が、中リール12に「BAR」図柄が揃った場合には15枚のメダル払出が行われ(以下、これを第1小役図柄と称す)、有効ライン上において左右リール11,13に「白7」図柄が、中リール12に「赤7」図柄が揃った場合には15枚のメダル払出が行われる(以下、これを第2小役図柄と称す)ように設定されている。但し、第1小役図柄及び第2小役図柄は、ビッグボーナスゲーム中にしか有効化されないように設定され、その他の場合にはたとえ第1小役図柄又は第2小役図柄が有効ライン上に揃っても何らメダル払出は行われない。
なお、各リール11,12,13は識別情報を可変表示する可変表示手段の一例であり、主表示部を構成する。但し、可変表示手段はこれ以外の構成であってもよい。例えば、ベルト式リール等の他の機械的なリール構成としてもよく、また、機械的なリール構成に代えて、或いはこれに加えて、液晶表示器,ドットマトリックス表示器等の電気的表示により識別情報を可変表示させるものを設けてもよく、この場合は表示形態に豊富なバリエーションをもたせることが可能となる。
フロントパネル3には、各表示窓5,6,7を結ぶように、横方向へ平行となるように3本、斜め方向へたすき掛けとなるように2本、計5本の有効ラインが付されている。勿論、最大有効ライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大有効ライン数を変更するようにしてもよい。これら各有効ラインに対応して、表示窓5,6,7群の正面から見て左側には有効ライン表示部21,22,23が設けられている。第1有効ライン表示部21は中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部22は上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部23は一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。
フロントパネル3の表面のうち表示窓5,6,7の下方左側には、各リール11,12,13を一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー25が設けられている。スタートレバー25は可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。スタートレバー25の右側には、回転している各リール11,12,13を個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ27,28,29が設けられている。各ストップスイッチ27,28,29は停止対象となるリール11,12,13に対応する表示窓5,6,7の直下にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ27,28,29は可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
フロントパネル3の前面のうち表示窓5,6,7の下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口31が設けられている。メダル投入口31は投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口31が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、投資価値を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
フロントパネル3の表面のうち表示窓5,6,7の下方左側には、投資価値としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ32が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ32の下方には当該スイッチ32よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ33及び第3クレジット投入スイッチ34が設けられている。第2クレジット投入スイッチ33はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ34は仮想メダルを1枚ずつ投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ32〜34は前記メダル投入口31とともに投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口31が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ32〜34は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、投資価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
なお、第1クレジット投入スイッチ32は、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していないことを促すため、図示しない発光部材としてのランプが内蔵されている。当該ランプは、第1クレジット投入スイッチ32のスイッチ操作が有効である状況時において点灯されて当該スイッチ32の操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下では消灯される。ここで、上記点灯に代えて、点滅させてメダル投入の促しを遊技者に一層分かり易くしてもよい。
フロントパネル3の表面のうちメダル投入口31の左側には、ボタン状の切換スイッチ36が設けられている。切換スイッチ36は、メダル投入口31に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。即ち、例えば電源投入時には、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルはクレジットメダルとして貯留記憶するとともに獲得メダルもクレジットメダルとして貯留記憶するように設定しておく「クレジットモード」とし、切換スイッチ36が操作されると、クレジットメダルがある場合にはその分を現実のメダルとして払い出すとともに余剰の投入メダルや獲得メダルも現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」に切り換えられるようにしておく。そして、この切換スイッチ36が操作される度に「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを交互に切り換えるようにしておけば、遊技者は自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ36は投入価値及び遊技価値の取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ36は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
フロントパネル3には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部38と、獲得メダルの枚数を表示する獲得数表示部39とがそれぞれ設けられている。これら両表示部38,39は2桁の7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
スロットマシン1の下部には、マシン本体2の内部に収納されたホッパ装置41からのメダルが排出されるメダル排出口42と、メダル排出口42から排出された現実のメダルが貯留される受皿43とが設けられている。ホッパ装置41は遊技価値たる現実のメダルを返還する出力手段を構成する。
スロットマシン1の上部には、ビッグ報知部45,レギュラー報知部46,リプレイ報知部47,小役報知部48等の各種報知部が設けられている。これら各種報知部の配置場所は図示のものに限定されないし、共通の報知部で異なる態様の報知を行うようにしてもよい。
ビッグ報知部45は、各リール11,12,13の停止時に第1特別図柄としての「赤7」図柄又は「白7」図柄が有効ライン上に揃った場合、ビッグボーナスゲームを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。レギュラー報知部46は、各リール11,12,13の回転停止時に第2特別図柄としての「BAR」図柄が有効ライン上に揃った場合、レギュラーボーナスゲームを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。リプレイ報知部47は、各リール11,12,13の回転停止時に「リプレイ」図柄が有効ライン上に揃った場合、リプレイゲームを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。小役報知部48は、各リール11,12,13の回転停止時に小役図柄としての「スイカ」図柄或いは「ベル」図柄が有効ライン上に揃った場合又は「チェリー」図柄が左リール11の有効ライン上に停止した場合、所定数のメダルを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。
なお、これら各報知部45〜48は表示によって報知することとしたが、これに代えて或いはこれに加えて、スロットマシン1に備えられるスピーカ50によって音声により報知してもよい。
また、図示しないが、各リール11,12,13の内周側や外周側に発光部材を設けてもよい。各リール11,12,13の内周側の発光部材は光を各リール11,12,13の内側から照射し、各リール11,12,13からの透過光を遊技者に見せるものである。一方、各リール11,12,13の外周側の発光部材は光を各リール11,12,13の外側から照射し、各リール11,12,13からの反射光を遊技者に見せるものである。そして、これら各発光部材の発光度合、発光タイミング、発光時間等によって各種演出効果を生じさせることも可能となる。
図1に示すように、フロントパネル3における各リール11〜13の配設位置の右側には、処理手段又は報知手段を構成する補助表示部49が設けられている。補助表示部49は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。
補助表示部49は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール11〜13による遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部49と称している。補助表示部49は遊技者に各種情報を与える等のナビゲーション的な機能を有する。なお、補助表示部49に表示される内容については追って説明する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技に関する各種の制御を行うための制御装置51が備えられている。制御装置51は、制御を司るCPU,遊技プログラムを記憶したROM,遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM,各種機器との連絡をとるポート,各種抽選の際に用いられる乱数発生器,時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む制御回路基板を有し、その制御回路基板をボックスに収納してなる制御基盤ボックスによって構成されている。かかる制御装置51は、スロットマシン1に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
制御装置51の入力側には、スタートレバー25の操作を検出するスタート検出センサ61、各ストップスイッチ27,28,29の操作を個別に検出するストップ検出センサ62,63,64、メダル投入口31から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ65、各クレジット投入スイッチ32〜34の操作を検出すべく各スイッチ32〜34に個々に対応する各クレジット投入検出センサ66,67,68、切換スイッチ36の操作を検出する切換検出センサ69、各リール11,12,13の回転位置(原点位置)を個別に検出するリール位置検出センサ71,72,73、ホッパ装置41から払い出されるメダルを検出するホッパ検出センサ74等の各種センサが接続されている。
なお、投入メダル検出センサ65は実際には複数個のセンサより構成されている。即ち、メダル投入口31からホッパ装置41に至るメダル通路は、メダルが1列で通行可能なように構成されている。そして、メダル通路には第1センサが設けられるとともに、それよりメダルの幅以上離れた下流側に第2センサ及び第3センサが近接(少なくとも一時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接位置)して設けられており、これら第1乃至第3の各センサによって投入メダル検出センサ65が設けられている。制御装置51は、第1センサから第2センサに至る時間を監視し、その経過時間が所定時間を越えた場合にはコイン詰まり又は不正があったものとみなしてエラーとする。エラーになると、エラー報知が行われるとともにエラー解除されるまでの遊技者による操作が無効化される。また、制御装置51は第2センサと第3センサとがオンオフされる順序をも監視し、第2,第3センサが共にオフ、第2センサのみオン、第2,第3センサが共にオン、第3センサのみオン、第2,第3センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみコインが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、メダル通路でのメダル詰まりの他、メダルを投入メダル検出センサ65付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
制御装置51の出力側には、各リールモータ15,16,17を駆動させるモータ駆動回路81、各種表示部21〜23,38,39,各種報知部45〜48を表示駆動させる表示駆動回路82、ホッパ装置41を駆動させるホッパ駆動回路83、スピーカ50を駆動させるスピーカ駆動回路84、補助表示部49を駆動制御する表示制御装置85等が接続されている。
かかる表示駆動回路82、表示制御装置85及びスピーカ駆動回路84は、一体化された基盤として構成されており、メイン基盤たる制御装置51との関係ではサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声や表示についてはサブ基盤化によってメイン基盤の負担軽減を図っている。そして、かかるサブ基盤には、CPU、ROM、RAM等が含まれており、制御装置51からの信号を受け取った上で、サブ基盤が独自に各種報知部45〜48、補助表示部49及びスピーカ50を報知制御したり表示制御する。
メイン基盤たる制御装置51及びサブ基盤の一部たる表示制御装置85は、上述のとおりCPU,ROM,RAM等を備えているが、以下の説明では、それらの現実の構成自体に拘束されず、制御装置51を機能実現手段の集合体として捉えて説明する。即ち、以下に説明する各種機能はCPUの制御下で実現される機能であり、その制御プログラムはROM(場合によってはRAM)の記憶内容に基づくものであり、その時々の必要なデータはRAMに一時的に記憶保持されることとなるが、それらのプログラム上の要件等については適宜のテーブル構成を採用する等で当業者がなし得るものであるため、個々には説明しない。但し、本実施形態の利点を把握するのに必要がある場合等については、適宜具体的な説明をする。
制御装置51は、「小役抽選手段」を備えている。小役抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、小役払出条件が成立したか否かの抽選を行う。本実施形態では小役として「スイカ」,「ベル」,「チェリー」等の複数種類が存在するので、小役抽選手段はどの種類の小役払出条件が成立したかの抽選を行い、各小役フラグの成立の有無が決定される。なお、小役フラグの成立確率その他のフラグ成立確率はいずれもメダル投入枚数に応じて変化するよう構成されており、概してメダル投入枚数が多い程遊技者に有利な抽選結果が得られるようになっている。従って、遊技者にとっては、1枚ベットや2枚ベットで遊技を行うよりも、3枚ベット(マックスベット)での遊技を実行することが有利である。
制御装置51は、「リプレイゲーム抽選手段」を備えている。リプレイゲーム抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、リプレイゲーム移行条件が成立したか否かの抽選を行い、これによってリプレイフラグの成立の有無が決定される。
制御装置51は、「リプレイゲーム制御手段」を備えている。リプレイゲーム制御手段は、通常遊技中にリプレイフラグが成立している場合、各リール11,12,13の停止時に、後述するリプレイ成立テーブルの内容を参照しながら、一定の引き込み停止制御を加えて半強制的にリプレイ図柄を有効ライン上に停止させる。そして、有効ライン上にリプレイ図柄が停止することを条件に、次回の遊技を無償で行うことができるようにするものである。勿論、このリプレイゲームが行われる場合にも各種抽選は実行されている。
制御装置51は、「レギュラーボーナス抽選手段」を備えている。レギュラーボーナス抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、レギュラーボーナス移行条件が成立したか否かの抽選を行い、これによってレギュラーボーナスフラグの成立の有無が決定される。
制御装置51は、「レギュラーボーナス制御手段」を備えている。レギュラーボーナス制御手段は、通常遊技中に、前記レギュラーボーナスフラグが成立している場合、各リール11,12,13の停止時に、レギュラーボーナス成立テーブルの内容を参照しながら、一定の引き込み停止制御を加えて半強制的に第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)を有効ライン上に停止させる。そして、有効ライン上にレギュラーボーナス図柄が停止することを条件に、予め設定された所定のゲーム回数(ここでは12回)を上限として、現状遊技状態である通常遊技状態からレギュラーボーナスゲームに移行させ、その後元の遊技状態に復帰させるものである。レギュラーボーナスゲーム中は、有効ラインが1ラインのみとされている。
制御装置51は、「レギュラーボーナス中抽選手段」を備えている。レギュラーボーナス中抽選手段は、レギュラーボーナス中にのみ有効化され、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、所定の図柄(ここでは、リプレイ図柄)の抽選を行う。かかる図柄の抽選は、通常の抽選とは異なり、例えばレギュラーボーナス中はリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合に所定枚数(例えば15枚)のメダルが払い出されるように設定しておき、かかるリプレイ図柄をメダル払出図柄として、当該メダル払出図柄が揃う条件を満たすか否かの抽選とされている。そして、前記レギュラーボーナス制御手段は、前記抽選の結果、リプレイフラグ(ここでいうリプレイフラグは通常遊技中のものとは異なり、レギュラーボーナス用に新たに設定されたものである。)が成立した場合には前記メダル払出図柄以外の図柄が有効ライン上に揃わないように各リール11,12,13を制御するものであり、しかもメダル払出図柄が所定回数(例えば8回)揃った場合には前記所定の遊技回数(12回)に達していなくともレギュラーボーナスゲームを終了させる。
制御装置51は、「ビッグボーナス抽選手段」を備えている。ビッグボーナス抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、ビッグボーナス移行条件が成立したか否かの抽選を行い、これによってビッグボーナス成立フラグの有無が決定される。
制御装置51は、「ビッグボーナス制御手段」を備えている。ビッグボーナス制御手段は、通常遊技中に、前記ビッグボーナスフラグが成立すると、各リール11,12,13の停止時に、後述するビッグボーナス成立テーブルの内容を参照しつつ、一定の引き込み停止制御を加えて半強制的に第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)を有効ライン上に停止させる。そして、有効ライン上にビッグボーナス図柄が停止することを条件に、現状遊技状態である通常遊技からビッグボーナスゲームに移行させ、その後、原則的には元の通常遊技状態に復帰させるものである。
制御装置51は、「ビッグボーナス中抽選手段」を備えている。ビッグボーナス中抽選手段は、ビッグボーナス中にのみ有効化され、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、小役図柄の抽選及びジャックインの抽選を行い、小役フラグ及びジャックインフラグの成立の有無が決定される。そして、前記ビッグボーナス制御手段は、小役フラグの成立によって所定の小役図柄を有効ライン上に揃わせるべく小役成立テーブルを参照しつつ各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。ここで、既述のとおり、本実施の形態では、ビッグボーナス中抽選手段によって、第1小役図柄及び第2小役図柄の抽選も行っている。即ち、ビッグボーナス中抽選手段によって、ビッグボーナスゲーム中においては、「白7・赤7・白7」図柄の組合せとしての第1小役図柄の抽選や、「白7・BAR・白7」図柄の組合せとしての第2小役図柄の抽選も行われる。第1小役図柄及び第2小役図柄の抽選は、本実施の形態ではビッグボーナスゲーム時のメダル獲得枚数を増大させるべく、高確率で成立するように設定されている。また、ビッグボーナス中抽選手段は、ジャックインフラグの成立確率を1/10に設定している。
また、前記ビッグボーナス制御手段は、前記ジャックインフラグの成立によってジャックインさせるべく、リプレイ成立テーブルの内容を参照しつつ、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。ジャックインとは、ビッグボーナスゲーム中に上記したレギュラーボーナスゲームと同様のゲームを実行させる状態であり、具体的には「リプレイ」図柄が揃うことによって生じる。従って、ジャックイン実行のためにビッグボーナス制御手段は、ジャックイン図柄(リプレイ図柄)を有効ライン上に揃わせるべく各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。ジャックインされると上記したレギュラーボーナスゲームと同様のゲームが実行される。
ここで、ビッグボーナスゲームは、従来のスロットマシンにあっては、30回の小役ゲームを消化するか、予め規定されたジャックイン回数(例えば3回)を消化すると終了するようになっていた。なお、この場合、ジャックインゲームは1小役ゲームとして計算されている。これに対し、本実施の形態では、ビッグボーナスゲームでの小役ゲームの上限値を50ゲームとしたスーパービッグボーナスゲームと、小役ゲームの上限値を20ゲームとしたノーマルビッグボーナスゲームとが設定されており、これらが所定条件で変更可能となっている。変更条件は、各種例が考えられるが、本実施の形態では、ビッグボーナスゲーム開始前に1/2の確率によって振り分けられるようになっている。
そして、かかるスーパービッグボーナスゲームとノーマルビッグボーナスゲームとの振り分け抽選や進行に関する制御は、上記したビッグボーナス制御手段によって行われるようになっている。即ち、ビッグボーナスフラグが成立した時又はビッグボーナス図柄が有効ライン上に停止した時に、内部抽選によってビッグボーナス制御手段はスーパービッグボーナスゲームとノーマルビッグボーナスゲームとの振り分け抽選を行う。ビッグボーナス制御手段は、スーパービッグボーナスゲームが抽選された場合には、小役ゲーム数の最大値を50ゲームとして小役ゲームを進行させ、ジャックインゲームが3回終了すると途中で強制的にビッグボーナスゲームを終了させる。一方、ビッグボーナス制御手段は、ノーマルビッグボーナスゲームが抽選された場合には、小役ゲーム数の最大値を20ゲームとして小役ゲームを進行させ、ジャックインゲームが3回終了すると途中で強制的にビッグボーナスゲームを終了させる。
制御装置51は、「リール制御手段」及び「記憶手段」を備えている。リール制御手段は、記憶手段の記憶内容に応じて各リール11〜13を制御するものであり、特に記憶手段に記憶された各種テーブルの記憶内容に応じて各リール11〜13の停止位置を制御するものである。
記憶手段(ここではROMであるがRAMであってもよい。)に記憶された各種テーブルとは、成立した各種フラグに応じて個々に設定されたものである。具体的には、例えば何らフラグが成立していない場合にいずれの図柄をも有効ライン上に揃えないようにするための「外れテーブル」、小役フラグ(小役フラグにはベル図柄、スイカ図柄、チェリー図柄等の各小役に対応したそれぞれ異なるフラグが用意されている。)に対応して所定の小役図柄を有効ライン上に揃えるための「小役成立テーブル」(以下、特に第1小役図柄又は第2小役図柄のテーブルについて言及する場合は「第1小役成立テーブル」又は「第2小役成立テーブル」と称する)、リプレイフラグに対応してリプレイ図柄を有効ライン上に揃えるための「リプレイ成立テーブル」、ビッグボーナスフラグに対応して「赤7」図柄又は「白7」図柄を有効ライン上に揃えるための「ビッグ成立テーブル」、レギュラーボーナスフラグに対応して「BAR」図柄を有効ライン上に揃えるための「レギュラー成立テーブル」等の他、以上の成立図柄をどの有効ライン上に揃えるかを決定するための「ラインテーブル」等である。
次いで、表示制御装置85に関して、それらの現実の構成自体に拘束されず、表示制御装置85を機能実現手段の集合体としてとらえて説明する。即ち、以下に説明する各種機能はCPUの制御下で実現される機能であり、その制御プログラムはROM(場合によってはRAM)の記憶内容に基づくものであり、その時々の必要なデータはRAMに一時的に記憶保持されることとなるが、それらのプログラム上の要件等については適宜のテーブル構成を採用する等で当業者がなし得るものであるため、個々には説明しない。但し、本実施形態の利点を把握するのに必要がある場合等については、適宜具体的な説明をする。
なお、表示制御装置85は、処理手段、抑制手段、確率低減手段、又は禁止手段を構成するものである。
表示制御装置85は、「表示記憶手段」を備えている。「表示記憶手段」は具体的にはROM又はRAM等によって実現されるものであり、補助表示部49に表示すべき各種表示データが記憶されている。
表示制御装置85は、「補助表示制御手段」を備えている。補助表示制御手段は、補助表示部49を表示制御するものであり、以下に説明する各種補助表示を実現する。
即ち、まず、補助表示制御手段は、補助表示部49に、少なくとも、小役フラグ或いはリプレイフラグの成立を報知する「ナビゲーション表示」と、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグの成立時に小役フラグ等の成立と思わせる報知を行う「ナビゲーション外れ表示」とを行わせるように、当該補助表示部49を表示制御する。なお、ナビゲーション表示とナビゲーション外れ表示とは、当該補助表示部49の表示内容のみから区別することはできず、各リール11,12,13の停止内容との関係から理解されるものである。
即ち、補助表示制御手段は、「ナビゲーション表示」として、小役フラグ或いはリプレイフラグ成立時には、そのゲームの終了前迄にフラグ成立に該当する小役又はリプレイに対応する図柄を補助表示部49に表示させ、遊技者に表示された図柄を停止させるように促すナビゲーション的な機能を発揮させる。
一方、「ナビゲーション外れ表示」として、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグ成立時には、本来フラグの成立していない小役或いはリプレイ図柄をそのゲームの終了前迄に補助表示部49に表示させ、同じく遊技者に表示された図柄を停止させるように促すナビゲーション的な機能を発揮させるが、それら表示された図柄は本来フラグ成立していないのであるから実際にはその表示された図柄が有効ライン上に揃うことはない点で上記ナビゲーション表示とは意味内容が異なる。
「ナビゲーション外れ表示」の演出は、遊技者にビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグの成立を遊技者に発想させる処理に相当する。
前記補助表示制御手段は、上記「ナビゲーション外れ表示」の演出を行うか否かを決定するための抽選を行っており、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグ成立時には、所定確率(例えば9/10の確率)でもって「ナビゲーション外れ表示」を行う旨が選択されるようになっている。
一方、前記補助表示制御手段は、上記「ナビゲーション外れ表示」の演出を一旦行った後は、その演出の起因となったビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグに相対する図柄が停止されるまで、前記「ナビゲーション外れ表示」の演出を行う確率を上記所定確率よりも低確率(例えば1/10の確率)に切り換えた状態で、「ナビゲーション外れ表示」の演出を行うか否かの抽選を行う。これによって、一旦「ナビゲーション外れ表示」の演出が行われた後は、繰り返し同様の趣旨の演出が実行される確率が低減される。
前記補助表示制御手段は、また、ビッグボーナスゲームの成立時に、上述したスーパービッグボーナスゲームが選択されたかノーマルビッグボーナスゲームが選択されたかを補助表示部49に表示させる機能を有する。ここで、かかるスーパービッグボーナスゲームであるかノーマルビッグボーナスゲームであるかの表示は、制御装置51のビッグボーナス制御手段からのボーナス種別に関する情報データに基づいて行われる。
補助表示制御手段は、また、スーパービッグボーナスゲーム中には、第1小役図柄、第2小役図柄、その他各小役図柄、リプレイ図柄(ジャックイン図柄)の各フラグが成立した場合に、そのフラグ成立を補助表示部49に表示させる機能を有しており、かかる表示によって遊技者がフラグ成立に係る小役等を狙って停止させ易くするようにしている。一方、補助表示制御手段は、ノーマルビッグボーナスゲーム中には、各図柄のフラグ成立とは無関係の表示を行わせる機能を有するが、スーパービッグボーナスゲーム中のように各種フラグ成立に係る表示を補助表示部49に行わせてもよい。
次に、以上の構成からなるスロットマシン1の作用につき、遊技方法を踏まえて説明する。
遊技の開始に際し、遊技者は、メダル投入口31からメダルを投入するか、またはクレジット投入スイッチ32〜34を操作することにより貯留記憶に基づく仮想メダルを投入する。メダル投入口31に投入されたメダルは投入メダル検出センサ65によって検出され、その検出信号を受けて制御装置51はメダルの投入があったことを判断する。一方、クレジット投入スイッチ32〜34の操作はクレジット投入検出センサ66〜68によって検出され、その検出信号を受けて制御装置51は所定数の仮想メダルの投入があったことを判断する。
これらのメダル投入枚数に応じて制御装置51はメダル投入枚数情報データをサブ基盤側へ出力し、表示駆動回路82は有効ライン表示部21,22,23を点灯させる。ここで、1枚のメダル投入であれば有効ライン表示部21のみが点灯されて中央の横ラインのみが有効化され、2枚のメダル投入であれば有効ライン表示部21,22が点灯されて中央及び上下の横ラインが有効化され、3枚のメダル投入であれば全ての有効ライン表示部21,22,23が点灯されて全てのラインが有効化されたことを報知する。なお、クレジット投入スイッチ32〜34の操作によるメダル投入の場合には、制御装置51はクレジットされているメダルの貯留記憶数をその分減算し、その減算値に応じた表示を残数表示部38に行わせるように表示制御する。
少なくとも1ラインが有効化されている時点で、遊技者がスタートレバー25を操作すると、その操作がスタート検出センサ61によって検出され、その検出信号を受けて制御装置51はスタートレバー25の操作があったことを判断する。すると、制御装置51は、全てのリール11,12,13を一斉(同時でもよいし所定の時間差を設けてもよい。)に回転させるべく、モータ駆動回路81を介して各リールモータ15,16,17を駆動制御する。その結果、各リール11,12,13は遊技者にとっては表面に付された図柄を目視することが困難な程の速度で一方向に回転し、各表示窓5,6,7を介して各図柄があたかも上から下へ向かって可変表示されているかのように映し出される。
ところで、本実施の形態においては、1枚ベット〜3枚ベット(マックスベット)のうち、1枚ベット及び2枚ベットの場合と3枚ベット(マックスベット)の場合とで、スタートレバー25の操作に基づく制御装置51の判断態様が異なるように構成されている。
即ち、現在、1枚ベット、2枚ベット、マックスベットのいずれであるかを制御装置51が常に把握しており、マックスベット時にはスタートレバー25が操作されると、スタート検出センサ61がオン信号を制御装置51に出力されることで、制御装置51においてスタートレバー25の操作が有効なものと判断される。その結果、全てのリール11,12,13が回転開始される。
一方、1枚ベット又は2枚ベット時にはスタートレバー25が単に操作されるだけではリール11,12,13は回転開始せず、スタートレバー25をいわゆるダブルクリック操作した場合にはじめてリール11,12,13が回転開始するようになっている。より詳細に説明すると、スタートレバー25が1回操作されるとスタート検出センサ61からはオン信号が制御装置51に出力されるが、その後、更にスタートレバー25が所定の短時間(例えば1秒)以内に操作されてスタート検出センサ61から再度オン信号が制御装置51に出力された時点でスタートレバー25の操作が有効なものと判断され、この時点ではじめて全てのリール11,12,13が回転開始される。即ち、制御装置51は1枚ベット又は2枚ベット時には所定の短時間(例えば1秒)以内にスタート検出センサ61から2回のオン信号が出力されるか否かを判断し、その判断の結果、2回のオン信号が出力された時点でスタート有効化処理を実行するのである。
これにより、1枚ベット時又は2枚ベット時に誤ってスタートレバー25を操作したとしても(誤ってスタートレバー25に触れてしまっても)、その操作は無効なものとされ、当り確率の低い1枚ベット又は2枚ベットでの遊技が無駄に行われる事態を回避することができる。勿論、例えば残り1枚しかメダルが残っていないという状況で遊技者が1枚ベットでの遊技を望む場合には、スタートレバー25をいわゆるダブルクリック操作すればよいのであり、1又は2枚の残存メダルが全くの無駄になることもない。
前記スタートレバー25の操作に基づく検出信号が制御装置51に入力されたタイミングで、通常遊技中では、小役抽選手段、リプレイゲーム抽選手段、レギュラーボーナス抽選手段、ビッグボーナス抽選手段による各抽選が行われる。
小役抽選手段による抽選結果が、小役フラグ成立を意味する場合は、適宜の小役図柄を有効ライン上に停止させ得る権利がそのゲームにおいてのみ与えられる。また、リプレイゲーム抽選手段による抽選結果が、リプレイフラグ成立を意味する場合は、リプレイゲームへ移行する権利がそのゲームにおいてのみ与えられる。また、レギュラーボーナス抽選手段による抽選結果がレギュラーボーナスフラグ成立を意味する場合は、レギュラーボーナスゲームへ移行する権利が与えられ、そのフラグはレギュラーボーナスゲームへ移行するまで保持される。また、ビッグボーナス抽選手段による抽選結果がビッグボーナスフラグ成立を意味する場合は、ビッグボーナスゲームへ移行する権利が与えられ、そのフラグはビッグボーナスゲームへ移行うするまで保持される。さらに、各抽選手段の抽選結果が、いずれの条件成立をも意味しない場合には、いずれのフラグもたたない。
以上の各抽選手段による抽選が終了した後、遊技者がストップスイッチ27,28,29を任意の順序で操作すると、その操作がそれぞれストップ検出センサ62,63,64によって個別に検出され、各検出信号を受けて制御装置51は各ストップスイッチ27,28,29の操作があったことを判断する。すると、制御装置51は、操作された各ストップスイッチ27,28,29に対応したリール11,12,13を個別に停止させるべく、モータ駆動回路81を介して各リールモータ15,16,17を停止制御する。
これら各リール11,12,13の停止位置は、上記各抽選手段による抽選結果である各成立フラグに基づき、制御装置51の記憶手段に記憶されている前記各テーブルを参照して決定される。従って、有効ラインからリール回転方向手前の4図柄分までに成立フラグに対応した図柄が存在すれば、原則として、その図柄が積極的に有効ライン上に引き込まれるような制御がなされることとなり、リール停止タイミングが4図柄分手前までの誤差であれば、その誤差を吸収することができる。その結果、遊技者が熟練していなくとも制御装置51によって成立フラグに応じた図柄を有効ライン上に極力停止させることが可能となる。
各リール11,12,13の停止時において、有効ライン上の停止図柄の組合せが、予め定められた所定の図柄の組合せである場合、即ち小役図柄の組合せ、リプレイ図柄の組合せ、第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)の組合せ、第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)の組合せである場合、制御装置51はサブ基盤側の表示駆動回路82を介して各停止図柄の組合せに応じて払い出されるメダル数を獲得数表示部39に表示させる。
制御装置51は、サブ基盤を介した獲得数表示部39への表示と並行して、各停止図柄の組合せに応じた数のメダルを遊技価値として払い出すための払出制御を行う。かかるメダルの払出は、制御装置51がホッパ駆動回路83を介してホッパ装置41を駆動することにより、メダル排出口42から受皿43へ直接的に現実のメダルとして払い出される。ただし、切換スイッチ36の操作を切換検出センサ69が検出し、制御装置51がクレジットモードであると判断した場合において貯留記憶できる最大値(50枚分)に達していない場合には、その分が直接ホッパ装置41を駆動することなく、クレジットメダルとして貯留記憶される。この場合、制御装置51はクレジットされているメダルの貯留記憶数に今回獲得したメダル数分を加算し、その加算値に応じた表示を残数表示部38に行わせるようにサブ基盤を介して表示制御する。勿論、この場合でも貯留記憶できる最大値である50枚分を越えた分はホッパ装置41より直接メダルが払い出される。
そして、有効ライン上に揃った図柄が小役図柄或いは何ら払出のない図柄の組合せである場合には、通常遊技が続行される。一方、有効ライン上に揃った図柄の組合せがリプレイ図柄の組合せである場合にはリプレイゲーム制御手段によって次回のゲームを無償で行うことができるリプレイゲームが実行される。また、有効ライン上に揃った図柄の組合せがレギュラーボーナス図柄の組合せである場合にはレギュラーボーナス制御手段によってレギュラーボーナスゲームが実行される。また、有効ライン上に揃った図柄の組合せがビッグボーナス図柄の組合せである場合にはビッグボーナス制御手段によってビッグボーナスゲームが実行される。
なお、小役図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介して小役報知部48を表示制御して小役成立を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御して小役成立を音声報知する。また、リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介してリプレイ報知部47を表示制御してリプレイゲームへの移行を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御してリプレイゲームへの移行を音声報知する。
また、レギュラーボーナス図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介してレギュラー報知部46を表示制御してレギュラーボーナスゲームへの移行を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御してレギュラーボーナスゲームへの移行を音声報知する。
また、ビッグボーナス図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介してビッグ報知部45を表示制御してビッグボーナスゲームへの移行を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御してビッグボーナスゲームへの移行を音声報知する。
これらスピーカ50による音声報知は、遊技者への遊技価値返還による利益が大きいもの程大袈裟なもの(音量を大きくしたり、トーンを高くしたり、リズムを変化させる等)とすることが好ましい。各報知部45〜48の表示態様についても同様であり、例えばビッグボーナスゲームではめまぐるしく点滅させる等のように表示態様を変化させることによって、得られる利益の大きさを遊技者に推し量らせることができる。
次いで、補助表示部49のナビゲーション表示演出及びナビゲーション外れ表示演出と関連する部分について説明する。
まず、「ナビゲーション表示」演出について説明すると、小役フラグ或いはリプレイフラグ成立時に、補助表示制御手段は記憶手段の記憶内容をもとにその成立フラグに相対する図柄を抽出し、補助表示部49に表示させる。かかる表示は、スタートレバー25の操作が検出されたことに応答して行われる。即ち、遊技者がストップスイッチ27〜29を操作する前に補助表示部49に所定の図柄が表示されることとなり、遊技者はその図柄を参照することで、今回のゲームで成立し得る図柄を把握することができる。例えば、リプレイフラグが成立している場合には、図5に示すように、リプレイ図柄を補助表示部49に表示させる。
このリプレイ図柄を補助表示部49に表示した状態について説明すると、図5に示すように、リプレイゲーム制御手段は、リプレイフラグの成立に応答して、記憶手段のリプレイ成立テーブルを参照しつつストップスイッチ27〜29の操作に応答して、リプレイ図柄を所定の有効ライン(図5では右上がりライン)に停止させる。
従って、遊技者は、補助表示部49による表示内容と実際に各リール11,12,13停止時の有効ライン上の成立図柄とが対応していることを知ることができる。
次に、「ナビゲーション外れ表示」演出について説明すると、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグ成立時に、補助表示制御手段は表示制御装置85の記憶手段の記憶内容をもとにその成立フラグに相対する図柄を抽出するのではなく、これら図柄とは別の小役或いはリプレイ図柄を抽出し、補助表示部49に表示させる。かかる表示は、「ナビゲーション表示」演出の場合と同様、スタートレバー25の操作が検出されたことに応答して行われる。即ち、遊技者がストップスイッチ27〜29を操作する前に補助表示部49に所定の図柄が表示される。例えば、補助表示制御手段がリプレイ図柄を抽出した場合には、リプレイ図柄を補助表示部49に表示させる。従って、補助表示部49に図柄表示がなされた時点では遊技者はナビゲーション表示なのかナビゲーション外れ表示なのかは理解できないので、もしも表示図柄に対応する小役等の図柄が有効ライン上に揃えばナビゲーション表示演出であったことが事後的に判断でき、表示図柄に対応する小役等の図柄が有効ライン上に揃わなければナビゲーション外れ表示演出であったことが事後的に判断できる。
ここで、ナビゲーション外れ表示演出を行う場合には、補助表示部49にて表示されている図柄を強制的にテンパイさせるための処理を行い、本来フラグ成立しているビッグボーナス図柄等を揃わせないようにすることが好ましい。具体的には、図6に示すように、ビッグボーナスフラグが成立した状態で例えばリプレイ図柄が補助表示部49に表示されているとき、リール制御手段はリプレイ成立テーブルを参照して、第1番目と第2番目のリール11,12を、有効ライン上にリプレイ図柄がテンパイするように停止させ、第3番目即ち最後のリール13が停止するときは、別途記憶手段に記憶されたテンパイ外れテーブルを参照する等して、図6に示すように、最後に停止する右リール13には右上がりライン上にリプレイ図柄が停止することがなく、テンパイ外れ目となるようにすることが好ましい。このように、2つのリール11,12を停止させた状況では、未だナビゲーション表示演出なのかナビゲーション外れ表示演出なのかが判然とせず、最後のリールが停止した時点で図6のようにリプレイ図柄が外れることで初めてナビゲーション外れ表示演出であったことがわかり、遊技者に対しナビゲーション外れ表示演出の面白味を強調することができ、遊技の興趣が高まる。
以上のナビゲーション表示及びナビゲーション外れ表示演出については、リプレイ図柄とビッグボーナスフラグとの関係について説明したが、補助表示部49に他の表示図柄、例えば小役図柄が表示される場合もあり、またレギュラーボーナスフラグ成立時にも同様の演出が可能であることはいうまでもない。
また、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグの成立以降、上記のようなナビゲーション外れ表示演出を必要以上に繰り返すとすればその面白味も半減してしまう。
この点、本実施の形態では、補助表示制御手段は、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグ成立時には、所定確率(例えば9/10の確率)でもって「ナビゲーション外れ表示」を行う旨を選択するようになっている一方で、当該「ナビゲーション外れ表示」の演出を一旦行った後は、その演出の起因となったビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグに相対する図柄が停止されるまで、前記「ナビゲーション外れ表示」の演出を行う確率を上記所定確率よりも低確率(例えば1/10の確率)に切り換える。
従って、「ナビゲーション外れ表示」が必要以上に繰り返されることがなくなり、遊技の興趣を低減させる事態を回避し得る。
次いで、本実施の形態におけるビッグボーナスゲームの制御及び遊技の進行について説明する。
ビッグボーナスフラグの成立後、遊技者の操作或いは所定時間の経過に基づき各リール11〜13が停止され、有効ライン上にビッグボーナス図柄が停止されると、ビッグボーナスゲームに突入する。
ここで、本実施の形態では、ビッグボーナスフラグの成立時(又は有効ライン上へのビッグボーナス図柄停止時でもよい)に、内部抽選によってビッグボーナス制御手段はスーパービッグボーナスゲームとノーマルビッグボーナスゲームとの振り分け抽選を行う。既述のとおり、スーパービッグボーナスゲームとノーマルビッグボーナスゲームとの抽選確率は均等になっており、それぞれ1/2の確率で抽選される。
スーパービッグボーナスゲームが抽選されると、制御装置51はサブ基盤側にそのゲーム種別情報データを出力し、補助表示制御手段は補助表示部49にスーパービッグボーナスゲームが獲得された旨の表示を行わせる。この一例を図7に示した。スーパービッグボーナスゲームは小役ゲーム回数を50回としたものであり遊技価値が非常に高いため、それを表現すべく、補助表示部49には喜びを表すキャラクタ表示と具体的な明示のための「SUPER」なる文字表示とを行わせている。
一方、ノーマルビッグボーナスゲームが抽選されると、制御装置51はサブ基盤側にそのゲーム種別情報データを出力し、補助表示制御手段は補助表示部49にノーマルビッグボーナスゲームが獲得された旨の表示を行わせる。この一例を図8に示した。ノーマルビッグボーナスゲームは小役ゲーム回数を20回としたものであり遊技価値がスーパービッグボーナスゲームに比してかなり低いため、それを表現すべく、補助表示部49には残念がる様子を表すキャラクタ表示と具体的な明示のための「NORMAL」なる文字表示とを行わせている。
これらの図7,8に示した補助表示部49の表示と合わせてサブ基盤による制御下でスピーカ50によって異なる音声を発生させ、これによってもスーパービッグボーナスゲームが獲得されたかノーマルビッグボーナスゲームが獲得されたかを報知するようにすることが好ましい。
さて、スーパービッグボーナスゲームが獲得されると、ビッグボーナス制御手段は、小役ゲーム数の最大値を50ゲームとして小役ゲームを進行させ、ジャックインゲームが3回終了すると途中で強制的にビッグボーナスゲームを終了させる。一方、ノーマルビッグボーナスゲームが獲得されると、ビッグボーナス制御手段は、小役ゲーム数の最大値を20ゲームとして小役ゲームを進行させ、ジャックインゲームが3回終了すると途中で強制的にビッグボーナスゲームを終了させる。
上述のとおり、ビッグボーナス中抽選手段はジャックインフラグの成立確率を1/10に設定しているが、この設定によればジャックインフラグは10ゲームにつき1回程度の割合で成立することが期待される。従って、スーパービッグボーナスゲーム中には50回の小役ゲームが設定されていることから、予め設定された3回のジャックインゲームを全て獲得できる可能性が極めて大きいのに対し、ノーマルビッグボーナスゲーム中には20回の小役ゲームしか設定されていないことから、予め設定された3回のジャックインゲームを全て獲得できる可能性は低いものとなっている。また、スーパービッグボーナスゲームでは、ジャックインゲーム以外でも小役を獲得できる機会が増大されるのに対し、ノーマルビッグボーナスゲームではその機会も少ない。
以上のように、ビッグボーナスゲーム中における小役ゲームの最大値として大小の複数の設定をもたせることによって、スーパービッグボーナスゲームとノーマルビッグボーナスゲームという遊技価値の異なる態様を実現することができ、ビッグボーナスゲームにおける遊技性のバリエーションを豊富なものとすることが可能となって遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、現在、1枚ベット、2枚ベット、マックスベットのいずれであるかを制御装置51が常に把握しており、マックスベット時にはスタートレバー25が操作されると、スタート検出センサ61がオン信号を制御装置51に出力されることで、制御装置51においてスタートレバー25の操作が有効なものと判断される。その結果、全てのリール11,12,13が回転開始される。
一方、1枚ベット又は2枚ベット時にはスタートレバー25が単に操作されるだけではリール11,12,13は回転開始せず、スタートレバー25をいわゆるダブルクリック操作した場合にはじめてリール11,12,13が回転開始するようになっている。より詳細に説明すると、スタートレバー25が1回操作されるとスタート検出センサ61からはオン信号が制御装置51に出力されるが、その後、更にスタートレバー25が所定の短時間(例えば1秒)以内に操作されてスタート検出センサ61から再度オン信号が制御装置51に出力された時点でスタートレバー25の操作が有効なものと判断され、この時点ではじめて全てのリール11,12,13が回転開始される。即ち、制御装置51は1枚ベット又は2枚ベット時には所定の短時間(例えば1秒)以内にスタート検出センサ61から2回のオン信号が出力されるか否かを判断し、その判断の結果、2回のオン信号が出力された時点でスタート有効化処理を実行するのである。
これにより、1枚ベット時又は2枚ベット時に誤ってスタートレバー25を操作したとしても(誤ってスタートレバー25に触れてしまっても)、その操作は無効なものとされ、当り確率の低い1枚ベット又は2枚ベットでの遊技が無駄に行われる事態を回避することができる。勿論、例えば残り1枚しかメダルが残っていないという状況で遊技者が1枚ベットでの遊技を望む場合には、スタートレバー25をいわゆるダブルクリック操作すればよいのであり、1又は2枚の残存メダルが全くの無駄になることもない。
以上のように、本実施の形態によれば、ビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグの成立を遊技者に発想させる処理である「ナビゲーション外れ表示」の演出を、一旦行った後は低確率でしか同様の「ナビゲーション外れ表示」の演出が行われないため、必要以上に「ナビゲーション外れ表示」演出が繰り返されることがなく、遊技の面白味を維持することができる。
以下、他の実施形態について説明する。
(a)ナビゲーション表示演出及びナビゲーション外れ表示演出に関し、補助表示部49にはスタートレバー25の操作に応答してリール回転開始に相前後する時期に表示されることとしたが、リール回転後、例えば第1番目のリール停止後、第2番目のリール停止後、第3番目即ち全てのリール停止後、所定時間経過後等のように表示時期を適宜変更してもよいし、その都度変更してもよい。即ち、ナビゲーション表示及びナビゲーション外れ表示演出は事後報知であってもよい。
また、ナビゲーション表示演出時にはスピーカ50からの音声を使用することとし、ナビゲーション表示演出を一旦行った後に再度ナビゲーション表示演出を行う場合にはスピーカ50からの音量を小さくし或いは音声をなくして演出することで、ナビゲーション表示演出が繰り返されることの煩わしさを低減させることも可能である。
(b)ナビゲーション外れ表示演出を最初は9/10の確率で抽選し、一旦その演出を行った後は1/10の確率で抽選するようにしたが、要するにナビゲーション外れ表示演出が一旦実行された後は、同様の演出が繰り返され難くすればよいため、上記確率はその趣旨に従って、一旦演出を行った後は低確率にしてあればその確率設定は任意である。
(c)ナビゲーション外れ表示演出を一旦行った後は、ナビゲーション外れ表示演出を行わないようにしてもよい。即ち、ナビゲーション外れ表示演出をビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグが成立したゲーム時に1回だけ行うこととしてもよい。かかる制御は、上記補助表示制御手段によって行うことができる。この場合は、ナビゲーション外れ表示演出が繰り返し実行されることが全くなくなり、ナビゲーション外れ表示演出が繰り返されることによる遊技の興趣の低下を防止できることは勿論のこと、一旦ナビゲーション外れ表示演出を見逃すとそのビッグボーナスフラグ等の成立に相対する間接的な告知を受ける楽しみを受けることができなくなることから、遊技に集中させることができる。
(d)通常はメダル3枚で1ゲームを実行するのであるが、メダル投入枚数が1枚の場合には、ナビゲーション外れ表示演出を行わないように構成してもよい。この場合、例えば、メダルの直接又は間接的な投入については制御装置51が監視し、メダル1枚でゲームが開始された場合にはその旨を表示制御装置85に送信することによって、表示制御装置85(補助表示制御手段)が強制的にナビゲーション外れ表示演出を行わないようにすればよい。かかる構成によれば、熟練した遊技者がナビゲーション外れ表示演出に頼らずにビッグボーナスフラグ或いはレギュラーボーナスフラグの成立がなされているかの判断を行うことができ、その場合にナビゲーション外れ表示演出によって熟練した遊技者による独特の遊技性を損なうこともない。なお、メダル2枚で1ゲームを実行する場合にも同様にナビゲーション外れ表示演出を行わないようにしてもよい。
(e)補助表示部49には、ナビゲーション表示演出及びナビゲーション外れ表示演出を実行するための表示がなされるものとして説明したが、これに加えて、他の表示を行うようにしてもよい。例えば遊技者が遊技をしていない状況下では遊技方法を解説する表示を行ったり、ビッグボーナスフラグ成立の告知を行ったり、キャラクタ等の演出用図柄を表示して表示内容に重み付けをするようにしてもよい。
(f)ナビゲーション表示或いはナビゲーション外れ表示のための補助演出を液晶表示器,ドットマトリックス表示器等による補助表示部49を用いて実現したが、フロントパネル3にリール11,12,13に付された図柄と同様の図柄を付しておき、その図柄をバックライト点灯等によって明るくして報知するようにしたもよい。また、以上例示した電気的表示器に代えて、ナビゲーション用リール等の機械的表示器を用いてもよい。更に、「スイカ」図柄を緑色,「ベル」図柄を黄色といったように遊技者に直感でどの図柄を示しているかを理解させることができる複数色を発光可能な構成としておき、その色によってナビゲーションの状況を判別させるようにしてもよい。更に又、以上例示した表示報知に代えて或いはそれに加えて、音声によって報知するようにしたもよい。この場合、スピーカ50がそのナビゲーション機能を有することとなる。
(g)ビッグボーナスゲーム及びレギュラーボーナスゲームを有するスロットマシン1について説明したが、これ以外のスロットマシンに適用してもよい。例えば、ビッグボーナスゲームについて、ゲーム中の遊技内容が異なり期待される獲得メダル数の異なる複数種のビッグボーナスゲームを有するものであってもよく、この場合、上記実施形態における「赤7」図柄と「白7」図柄とで異ならせること等によって識別可能とすればよい。また、レギュラーボーナスゲームを省略したものとしてもよく、逆にビッグボーナスゲームを省略したものとしてもよい。更に、ビッグボーナスゲーム後に所定条件成立(所定ゲーム回数の終了、所定フラグ成立等)までメダルの消費を抑えてゲームを進行し得るチャンスゲーム機能等の各種付加価値を設けたものとしてもよい。
(h)各リール11,12,13の図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報(識別情報)としての機能を有するものであればよい。
(i)遊技機として回胴式遊技機、特にスロットマシン1について具体化した例を示したが、ストップスイッチ等の停止操作機能を有するパチンコ機に具体化してもよい。また、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
1…遊技機としての回胴式遊技機たるスロットマシン、2…マシン本体、3…フロントパネル、5,6,7…表示窓、11…可変表示手段を構成する左リール、12…可変表示手段を構成する中リール、13…可変表示手段を構成する右リール、15…可変表示手段を構成する左リールモータ、16…可変表示手段を構成する中リールモータ、17…可変表示手段を構成する右リールモータ、21,22,23…有効ライン表示部、25…始動操作手段としてのスタートレバー、27,28,29…停止操作手段としてのストップスイッチ、31…入力手段としてのメダル投入口、32,33,34…入力手段としてのクレジット投入スイッチ、36…切換スイッチ、38…残数表示部、39…獲得数表示部、41…出力手段としてのホッパ装置、45…表示報知手段としてのビッグ報知部、46…表示報知手段としてのレギュラー報知部、47…表示報知手段としてのリプレイ報知部、48…表示報知手段としての小役報知部、49…処理手段又は報知手段としての補助表示部、51…各種制御手段及び記憶手段を構成する制御装置、61…始動操作検出手段としてのスタート検出センサ、62,63,64…停止操作検出手段としてのストップ検出センサ、65…入力検出手段としての投入メダル検出センサ、66,67,68…入力検出手段としてのクレジット投入検出センサ、69…切換検出センサ、71,72,73…リール位置検出手段としてのリール位置検出センサ、74…出力検出手段としてのホッパ検出センサ、85…補助表示制御手段、処理手段、抑制手段、確率低減手段、又は禁止手段としての表示制御装置85。
Claims (1)
- 始動操作手段の操作に起因して複数種の識別情報を可変表示するとともに停止操作手段の操作に起因して可変表示を停止する可変表示手段を備え、該可変表示手段にて所定領域に停止された識別情報が特定識別情報である場合には所定の遊技価値を付与するように構成し、その特定識別情報として、付与される遊技価値の異なる複数種のものが設定されている遊技機において、
前記特定識別情報が前記所定領域に停止され得る状態であることを、1遊技回の開始から次遊技回の開始までの間のいずれかの時期に、遊技者に発想させる処理を実行する処理手段と、該処理手段による遊技者に発想させる処理を所定条件下で抑制する抑制手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
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