JP2011139720A - 着用物品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サイド部3sにおいて胴廻り方向Lの第1端部31から吸収性部材2に近づくに従い、胴廻り部材3の胴廻り方向Lに直交する縦方向Xの高さが徐々に大きくなり、重なり部3cにおいて、胴廻り方向Lの中央部33から重なり部3cの胴廻り方向Lの第2端部32の近傍に近づくに従い、縦方向Xの高さが徐々に小さくなり、かつ、重なり部3cの第2端部32において縦方向Xの下方に突出する突出部34が形成されていることで、後胴S2において胴廻り部材3の下縁のライン3LがM字状に形成されている。
【選択図】図1
Description
また、本発明の別の目的は、かかる着用物品を製造するのに適したウエブに無駄が生じにくい新規な製造方法を提供することである。
特に、凸部に弾性部材を設けた場合、胴廻り部に細かなギャザーが生じ、このギャザーの凹凸によって皮膚との接触面積が小さくなり、ムレにくくなる。
かかる態様によれば、前記ポケットによって吸収性部材と胴廻り部材との間に空気層ができるので、保温性が向上し仙骨付近の腰の冷えを防止することができる。
また、ポケットにより胴廻りから排泄物が漏れるのも防止できる。
さらに、胴廻り部材に胴廻り方向に延びる弾性部材が配置されている場合、凸部が吸収性部材の表面に付着されていない構成とすることで、弾性部材の収縮力が吸収性部材に作用することを防止でき、吸収性部材の皺・縒れの発生を防止することができる。
かかる態様によれば、前記ギャザによって凸部が立ち上がりポケット状となり、肌に密着するので、該凸部内に排泄物を補足する漏れ防止効果が向上し、かつ、排泄物が直接肌に触れないので着用感が向上する。
図1〜図7は実施例1を示す。
オムツ1:
図1Aに示すように、本実施例1のオムツ(着用物品の一例)1は、吸収性部材2と胴廻り部材3とを備えている。
前記重なり部3cは、吸収性部材2のバック部2bの内表面(肌面)2uに重なって後胴S2の一部を構成する。サイド部3sは、着用者の胴廻り方向Lに延びて吸収性部材2から胴廻り方向Lに突出している。
前記胴廻り部材3は、サイド部3sにおいて、胴廻り方向Lの第1端部31から吸収性部材2に近づくに従い、胴廻り部材3の前記胴廻り方向Lに直交する縦方向Xの高さが徐々に大きくなるように設定されている。
一方、前記重なり部3cの第2端部32には、縦方向Xの下方、すなわち、図1Aに示すオムツ1を開いた状態において前胴S1に向って突出する突出部34が形成されている。
前記弾性部材Fとしては、たとえば、複数本の糸ゴムや平ゴム、フィルムまたは熱可塑性樹脂を含む材料などを採用することができる。
図1Aおよび図1Bに示すように、前記コア部Cは前胴S1および後胴S2の一部を構成しており、体内から排出される体液を吸収する。コア部Cは液を吸収し保持することができるものであればよく、パルプを紛砕したフラッフパルプおよび/または高吸収性ポリマーを有していてもよい。
吸収性部材2の内表面2u側には、着用者の体液がレッグホールLhから漏れるのを防止するための一対の立体ギャザ22が設けられている。なお、前記立体ギャザ22の端部には、立体ギャザ22を起立させるための弾性部材がそれぞれ設けられていてもよい。
ウエブを搬送する工程;
図5Aに示すように、帯状のウエブWは、搬送方向L1に沿って複数本の弾性部材Fが一対の不織布Wu,Wdに挟まれた状態で、かつ、当該弾性部材Fが伸張された状態で両不織布Wu,Wdに接着されて形成される。ウエブWは長手方向Lに連続すると共に第1側縁部W1sおよび第2側縁部W2sを有しており、搬送方向L1に搬送される。
その後、長手方向Lに連続し、かつ、所定の波長および振幅の波形を持つ第1切断線CL1に沿って前記搬送中のウエブWが切断(スリット)される。前記切断により、第1側縁部W1sを含むウエブWの長手方向Lに連続した第1分割シートW1と、第2側縁部W2sを含むウエブWの長手方向Lに連続した第2分割シートW2とが生成される。
第1切断線CL1の形状は、前記胴廻り部材3の下縁のM字状のライン3Lを形成するように設定されている。
その後、分割シートW1,W2は互いに離間される。
一方、図6に示すように、吸収性部材2となる積層体WSが搬送方向L1に搬送される。なお、図示していないが、前記積層体WSには、所定のピッチでコア部Cおよび雌面ファスナ25等が予め積層されている。
なお、互いに隣接する吸収性部材2は、同一方向に90°と270°とに交互に回転されてもよい。
その後、図7Aおよび図7Cに示すように、各分割シートW1,W2が、前記吸収性部材2の内表面2u側にそれぞれ接合されて複合体WCが生成される。
前記複合体WCの生成後、第1および第2分割シートW1,W2が第2の長さWL2ごとに第3切断線CL3において切断され、前記複合体WCから個々のオムツ1が生成される。
その後、図7Aおよび図7Cの矢印で示すように、吸収性部材2の前胴S1を後胴S2に重なるように折り畳んだ後、胴廻り部材3の両サイド部3sを折り畳み、図7Bおよび図7Dに示すように、雌面ファスナ25に雄面ファスナ35を係合させてパンツ型に仮止めされたオムツ1が生成される。
なお、図7Aおよび図7Cに示す分割シートW1,W2の各製造ラインは互いに上下に設けられてもよい。
以下に示す各実施例は、前述した実施例1と異なる部分を主に説明する。
図8は実施例2を示す。
実施例2は実施例1のオムツ1を製造するための他の製造方法を示す。
前述した分割シートW1,W2を生成する工程が行われた後、図8Aに示すように、第1および第2分割シートW1,W2を所定の波形の1サイクルWL2ごとに切断し、前記分割シートW1,W2から胴廻り部材3を生成する。
その後、隣接する胴廻り部材3の姿勢を互いに異なる方向に90°回転させて、図8Bに示すように、各胴廻り部材3の姿勢が同一となるように一列に整列させる。
なお、互いに隣接する胴廻り部材3は同一方向に90°と270°とに交互に回転されるようにしてもよい。
一方、図8Cに示すように、積層体WSが搬送方向L1に搬送される。前記積層体WSには、コア部Cおよび雌面ファスナ25等が予め設けられている。
前記吸収性部材2が連なった積層体WSにおいて、後に切り分けられて吸収性部材2となるバック部2b側に前記胴廻り部材3がそれぞれ接合されて、複合体WCが生成される。
その後、第4切断線CL4で積層体WSが切断されてオムツ1が生成される。
その後、吸収性部材2の前胴S1が後胴S2に重なるように折り畳まれた後、胴廻り部材3の両サイド部3sが折り畳まれ、図8Dに示すように、雌面ファスナ25に雄面ファスナ35が係合されて、パンツ型に仮止めされたオムツ1が生成される。
なお、実施例1、2および3のオムツ1は、必ずしもパンツ型に仮止めされて製造される必要はなく、他の折り畳み方であってもよい。
オムツ1:
図9Aおよび図9Bに示すように、本実施例3のオムツ1は、吸収性部材2の外表面2dに胴廻り部材3の重なり部3cが接合されている。前記胴廻り部材3は、凸部36を含む重なり部3c全体が吸収性部材2の後胴S2となる部分に貼着されている。
図5および図6に示すウエブを搬送する工程、分割シートW1,W2を生成する工程および吸収性部材2を生成する工程が行われる。
その後、図10Aおよび図10Cに示すように、複合体WCを生成する工程において、吸収性部材2の外表面2dが第1および第2分割シートW1,W2に接合されて複合体WCが生成される。
その後、個々のオムツ1を切り取る工程およびオムツ1を折り畳む工程が行われる。
オムツ1:
図11Bおよび図11Cに示すように、本実施例4のオムツ1は、前後の胴廻り部材3F,3Bのサイド部3sの第1端部31同士が互いに接合されてパンツ型に形成される。
したがって、前胴廻り部材3Fの重なり部3cと吸収性部材2のフロント部2fとは前胴S1を構成している。一方、後胴廻り部材3Bの重なり部3cと吸収性部材2のバック部2bとは後胴S2を構成している。
ウエブを搬送する工程; 図12Aに示すように、ウエブWは、搬送方向L1に沿って搬送される。
前記ウエブWにおいて、第1端部31(図11B)の接合部となる部分は、弾性部材Fが細かくカットされて実質的にその収縮力が失われている。
その後、第1切断線CL1に沿ってウエブWが切断される。前記切断により、前部第1側縁部W1sを含むウエブWの長手方向Lに連続した後分割シートW1Bと、第2側縁部W2sを含むウエブWの長手方向Lに連続した前分割シートW2Fとが生成される。
一方、図13に示すように、切断されて吸収性部材2となる積層体WSが搬送方向L1に搬送される。
前記積層体WSは、第2切断線CL2で切断されて吸収性部材2が次々に生成されると共に、該吸収性部材2が同一方向に90°回転され、所定のピッチに離間されて1列に搬送される。
その後、図14に示すように、両分割シートW1B,W2Fが前記吸収性部材2の内表面2uに貼り付けられて複合体WCが生成される。
前記複合体WCの生成後、各分割シートW1B,W2Fがそれぞれ第3切断線CL3に沿って切断され、前記複合体WCから個々のオムツ1が生成される。
なお、本実施例4のオムツ1は、前述した実施例2で説明したいわゆる縦流れの製造方法で生成されてもよい。
その後、図14の矢印で示すように、前胴廻り部材3Fと後胴廻り部材3Bとが互いに重なるように吸収性部材2のコア部Cが折り畳まれた後、図11Bに示すように、両胴廻り部材3の第1端部31同士が互いに接合されてパンツ型オムツ1が生成される。
オムツ1:
図15Bに示すように、本実施例5のパンツ型のオムツ1は、前後の胴廻り部材3F,3Bのサイド部3s同士が互いに付着されてパンツ型に形成されたものである。
図15Bおよび図15Cに示すように、前記胴廻り部材3F,3Bは、吸収性部材2のフロント部2fおよびバック部2bの外表面2dにそれぞれ貼着されている。
その他の構成は、図11A〜図11Cの実施例4と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施例5のオムツ1は前述した実施例4の製造工程の複合体WCを生成する工程において、第1および第2分割シートW1,W2が吸収性部材2の外表面2dに接合されることにより生成される。その他の製造工程は、実施例4の製造工程と同様でありその説明を省略する。
オムツ1:
図16Bおよび図16Cに示すように、本実施例6のオムツ1は、前後の胴廻り部材3F,3Bのサイド部3s同士が互いに付着されてパンツ型に形成されたものである。
その他の構成は、実施例4と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
図17に示すように、本実施例6において、第1切断線CL1に沿ってウエブWが切断されると同時に、トリミングされた不要部分W3が取り除かれる。
その後の製造方法は、図18に示すように、前述した実施例4と同じであり、その説明を省略する。
図19に示すように、本実施例7のオムツ1は、凸部36の下縁に沿って引張状態の糸状の弾性部材Fが配置され、これにより前記凸部36の下縁のライン3Lにギャザが形成されている。
一方、胴廻り部材3には、縦方向Xの上部において長手方向Lに延びる弾性部材Fが配置され、かつ、前記縦方向Xの下縁のライン3Lを除く下部3dにおいて弾性部材Fが配置されていない。したがって、凸部36の下縁のライン3Lによって、凸部36が立体ギャザ22と同様に立ち上がるように設定されている。
その他の構成は、実施例1と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
その他の製造方法は、実施例1と同様でありその説明を省略する。
なお、かかる構成は、実施例3〜6のオムツ1についても適用することができる。
2:吸収性部材
3:胴廻り部材
3c:重なり部
3s:サイド部
31:第1端部
32:第2端部
34:突出部
36:凸部
C:コア部
CL1:第1切断線
L:胴廻り方向、長手方向
P:ポケット
S1:前胴
S2:後胴
W:ウエブ
Wc:複合体
Ws:積層体
X:縦方向
Claims (6)
- 使い捨て着用物品であって、
着用者の股を覆うコア部を構成すると共に着用者の胴の背部を覆う後胴の一部と着用者の胴の前部を覆う前胴の一部または全部を構成する吸収性部材と、
前記吸収性部材に重なって前記後胴の一部を構成する重なり部と着用者の胴廻り方向に延びて前記吸収性部材から前記胴廻り方向に突出するサイド部とを備える胴廻り部材とを備え、
前記サイド部において前記胴廻り方向の第1端部から前記吸収性部材に近づくに従い、前記胴廻り部材の前記胴廻り方向に直交する縦方向の高さが徐々に大きくなり、
前記重なり部において、前記胴廻り方向の中央部から前記重なり部の胴廻り方向の第2端部の近傍に近づくに従い、前記縦方向の高さが徐々に小さくなり、かつ、
前記重なり部の第2端部において前記縦方向の下方に突出する突出部が形成されていることで、
前記後胴において前記胴廻り部材の下縁のラインがM字状に形成されている着用物品。 - 請求項1において、前記吸収性部材における肌に接する内表面に前記胴廻り部材が付着され、かつ、前記中央部における前記縦方向の下方に突出する凸部が前記吸収性部材の前記内表面に付着されていないポケットを形成する着用物品。
- 請求項2において、前記凸部の下縁に沿って引張状態の糸状の弾性部材が配置され、これにより、前記凸部の下縁にギャザが形成されている着用物品。
- 請求項3において、前記胴廻り部材には前記縦方向の上部において前記胴廻り方向に延びる弾性部材が配置され、かつ、前記縦方向の前記下縁を除く下部において前記弾性部材が配置されていない着用物品。
- 請求項1の着用物品の製造方法であって、
長手方向に連続すると共に第1側縁部および第2側縁部を有する帯状のウエブを搬送する工程と、
前記長手方向に連続し、かつ、所定の波長および振幅の波形を持つ切断線に沿って前記搬送中の前記ウエブを切断することで、前記第1側縁部を含む前記ウエブの長手方向に連続した第1分割シートと、前記第2側縁部を含む前記ウエブの長手方向に連続した第2分割シートとを生成する工程と、
前記個々のオムツごとに切断され前記長手方向に直交する方向に長い姿勢の前記吸収性部材を前記第1および第2分割シートに接合して複合体を生成する工程と、
前記第1および第2分割シートを前記長手方向において前記波形の1サイクルごとに切断し、前記複合体から個々のオムツを切り取る工程とを備え、
ここにおいて、前記胴廻り部材の前記下縁のM字状のラインを形成するように前記切断線が設定されている着用物品の製造方法。 - 請求項1の着用物品の製造方法であって、
長手方向に連続すると共に第1側縁部および第2側縁部を有する帯状のウエブを搬送する工程と、
前記長手方向に連続し、かつ、所定の波長および振幅の波形を持つ切断線に沿って前記搬送中の前記ウエブを切断することで、前記第1側縁部を含む前記ウエブの長手方向に連続した第1分割シートと、前記第2側縁部を含む前記ウエブの長手方向に連続した第2分割シートとを生成する工程と、
前記第1および第2分割シートを前記長手方向において前記波形の1サイクルごとに切断し、前記分割シートから前記胴廻り部材を生成する工程と、
前記胴廻り部材の姿勢を90°または270°回転させる工程と、
前記吸収性部材の縦方向に複数の前記吸収性部材が連なった積層体に前記胴廻り部材を接合して複合体を生成する工程と、
ここにおいて、前記胴廻り部材の下縁のM字状のラインを形成するように前記切断線が設定されている着用物品の製造方法。
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