(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は映像信号入力端子、2はアナログデジタル変換器(ADC)、3はバースト抜き取り回路、4はデジタル位相比較器、5はデジタルLPF、6は水平同期信号分離回路、7はデジタル位相比較器、8はデジタルLPF、9は切換器、10はデジタルタイミング発振器(DTO)、11はデジタルアナログ変換器(DAC)、12はアナログPLL、13はマスタクロック(MCK)入力端子、14はクロック出力端子、21は中心周波数情報入力端子である。
また、図2は、図1におけるDTO10の構成を示すブロック図、図3は、図1における水平同期信号分離回路6、デジタル位相比較器7の構成を示すブロック図、図4は、図3の水平同期信号分離回路の波形図である。図2において、20は位相誤差情報入力端子、21は中心周波数情報入力端子、22,26は加算器、23はフリップフロップ、24はSIN−ROM、25は波形出力端子である。また、図3において、30は映像信号または、水平同期信号、同期信号入力端子、31はクロック入力端子、32はスライサ、33は分周回路、34はデータ加減算器、35は同期信号レベル検出器、36は除算器、37は位相誤差情報出力端子である。
以下、本発明の実施の形態1によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。映像信号入力端子1からは、ビデオ信号に代表されるコンポジット信号やDVDからの信号であるコンポーネント信号の映像信号が入力される。入力された映像信号は、ADC2によってアナログデジタル変換される。ADC2によってデジタル化された信号は、入力信号がコンポジット信号である場合は、バーストロックされたクロックによって映像信号処理をされる必要があり、また、入力信号がコンポーネント信号である場合は、ラインロックされたクロックによって映像信号処理をされる必要がある。本実施の形態では、入力信号がコンポジット信号である場合は、コンポジット信号に重畳されたバースト信号をバースト信号抜き取り回路3にて抜き取り、デジタル位相比較器4にてクロックと位相比較してその結果をデジタルLPF5にて平滑化することでバースト信号とクロックの位相誤差情報を出力する。切換器9はたとえば、映像信号入力端子1に入力される映像信号の切換えに応じた制御信号によって切換え制御されるものであり、入力信号がコンポジット信号である場合は、デジタルLPF5の出力とデジタルLPF8の出力のうち、デジタルLPF5の出力を通過させるように切換え制御される。これにより、デジタルLPF5の出力がDTO10に入力され、DTO10とDAC11にて位相誤差情報にあった正弦波を出力し、この正弦波をアナログPLL12で逓倍することによりシステムで必要なクロックをクロック出力端子14から出力するとともにADC2のサンプリングクロックにすることで帰還をかけることで、コンポジット信号に重畳されたバースト信号に同期したクロックを生成できる。ここでMCKクロック入力端子13に入力されるクロックは、安定なクロックであってバースト信号よりも高い周波数のクロックであればよい。
また、入力がコンポーネント信号である映像信号処理の場合は、水平同期信号に同期したラインロッククロックを生成する必要があるが、この場合は、入力された信号はADC2でデジタル化された後、水平同期信号分離回路6にて水平同期信号のみ分離され、デジタル位相比較器7でクロックと位相比較され、デジタルLPF8で平滑化されることで水平同期信号とクロックの位相誤差情報を出力する。切換器9は、入力信号がコンポーネント信号である場合は、デジタルLPF5の出力とデジタルLPF8の出力のうち、デジタルLPF8の出力を通過させるように切換え制御される。これにより、デジタルLPF8の出力がDTO10に入力され、DTO10とDAC11にて位相誤差情報にあった正弦波を出力し、この正弦波をアナログPLL12で逓倍することでシステムで必要なクロックをクロック出力端子14から出力するとともにADC2のサンプリングクロックにすることで帰還をかけることで、水平同期信号に同期したクロックを生成できる。
ここでDTO10について、図2を参照して説明する。DTO10は、LPF5で生成された位相誤差情報とLPF8で生成された位相誤差情報のうち切換器9にて選択された方の信号を位相誤差情報入力端子20より入力され、また、本来発生させたい周波数の中心周波数情報を中心周波数情報入力端子21より入力される。前記中心周波数情報は、システムで必要な周波数で決まるため、固定値でよい。この2つの情報は、加算器26で加算された後、加算器22とフリップフロップ23で累積加算され、所望の周波数ののこぎり波をフリップフロップ23の出力として出力する。フリップフロップ23の出力は正弦波波形情報の書かれているSIN−ROM24に入力されデコードされて正弦波として正弦波出力端子25より出力されることでDTOとして正弦波を発振させる。
また、図3および図4を用いて水平同期信号分離回路6とデジタル位相比較器7の動作について説明する。信号入力端子30からは、デジタル化された映像信号や同期信号が入力される。図4の映像信号Aは、前記映像信号や同期信号に重畳された水平同期信号の部分を拡大したものである。信号入力端子30から入力されたこれら信号は、スライサ32で適当なレベル(図4のレベルa)でスライスされ水平同期信号が抜き取られる。抜き取られた信号は、クロック入力端子31から入力されたクロック(アナログPLL12が出力するクロック)を分周器33で1/Nに分周出力と位相比較される。図4の分周出力Bは、この分周出力Bの位相比較部分を拡大したものである。位相比較の処理は、データ加減算器34で分周出力Bが論理値“0”の時は、同期信号の振幅を加算する。図4では、スライスレベルaから同期信号のレベルbの差であるcを加算する。さらに分周出力Bが論理値“1”の時は、同期信号の振幅を減算する。図4では、スライスレベルaから同期信号のレベルbの差であるcを減算する。その結果、データ加減算器の出力はCのようになり、結果のdが位相誤差となる。本回路においては、信号振幅のレベルによって位相誤差情報の重みが変わらないように同期信号のレベルbの差であるcの最大値を同期信号レベル検出器35で検出し、除算器36でデータ加減算器の最終出力であるdをこの値で除算することによって位相誤差情報出力端子37より位相誤差情報を得る。
このように本実施の形態1によれば、映像入力端子1より入力されたバースト信号または同期信号を重畳された映像信号を入力とするADC2と、ADC2でデジタル化された映像信号を入力とするバースト信号抜き取り回路3と、バースト信号抜き取り回路3で抜き取られたバースト信号の位相とADC2を動作させるクロックの位相を位相比較する第一の位相比較器4と、第一の位相比較器4の出力を平滑化し位相誤差情報を出力する第一のデジタルLPF5と、ADC2でデジタル化された映像信号を入力とする水平同期信号分離回路6と、水平同期信号分離回路6で分離された水平同期信号の位相とADC2を動作させるクロックの位相を位相比較する第二の位相比較器7と、第二の位相比較器7の出力を平滑化し位相誤差情報を出力する第二のデジタルLPF8と、第一のデジタルLPF5の出力と第二のデジタルLPF8の出力を入力とする切換回路9と、切換回路9の出力から出力される位相誤差情報を入力とするDTO10と、DTO10の出力を入力としアナログ波形を出力するDAC11と、DAC11の出力を入力としADC2にクロックを供給するPLL12とを備えた構成としたから、ひとつのPLLでバーストロックの必要なビデオ信号の信号処理のクロック発生にも、ラインロックの必要なコンポーネント信号の信号処理のクロック発生にも対応するクロック発生装置を実現できる。特に、微細化された半導体装置等の中でDACやアナログPLLは大きな面積を占有する回路であるが、本実施の形態1ではこれらDACやアナログPLLについては共通の回路を用いる構成としているので、半導体装置の小面積化を図ることができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図5は、本発明の実施の形態2によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図5において、40は信号入力端子、2はADC、6は水平同期信号分離回路、7は位相比較器、45は定常位相誤差付加回路、8はデジタルLPF、10はDTO、11はDAC、12はアナログPLL、13はMCK入力端子、14はクロック出力端子、42は映像信号入力端子、43はADCである。また、図6は、ADC2、ADC43での映像のサンプリングの波形図である。
以下、本実施の形態2によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。信号入力端子40より水平同期信号が重畳された映像信号が入力される。入力された映像信号は、ADC2、水平同期信号分離回路6、位相比較器7で実施の形態1によるクロック発生装置におけるのと同様に処理され、水平同期信号とクロックの位相差を位相誤差情報として出力する。この位相誤差情報に定常位相誤差付加回路45において定常位相誤差情報を加算し、デジタルLPF8で平滑化し、DTO10、DAC11、アナログPLL12を用いてクロックを発生してこのクロックをADC2のサンプリングクロックとして帰還をかけることで定常位相誤差を持った状態で水平同期信号に同期したクロックを生成できる。本実施の形態2によるクロック発生装置では、定常位相誤差付加回路45を設けることで、水平同期信号に対して同期を取りつつ、位相を回したクロックでADCをサンプリングできる。パソコンからの映像信号のようにデジタルアナログ変換器(DAC)よりクロックに同期して出力された映像信号をサンプリングする際、DACからの映像信号が図6に示す映像信号Dのような波形である場合、サンプリングするクロックのタイミングがサンプリングクロックEのタイミングでは変化途中のデータを取り込むことになり、鮮明な映像を得ることが出来ないが、位相を回し、サンプリングクロックFのタイミングでサンプリングすることで鮮明な映像を得ることができる。また、ADC43を設け、信号入力端子40より同期信号を入力し、映像信号入力端子42より映像信号を入力し該映像信号を第二のADC43でサンプリングすることにより、映像信号と水平同期信号の分かれたパソコン信号にも対応できる。
図7は、本実施の形態2によるクロック発生装置の水平同期信号分離回路6、位相比較器7、定常位相誤差付加回路45の構成を示すブロック図である。
図において、30は信号入力端子、31はクロック入力端子、32はスライサ、33は分周器、34はデータ加減算器、35は同期信号レベル検出器、36は除算器、37は位相誤差情報出力端子である。これらは、上記実施の形態1によるクロック発生装置の水平同期信号分離回路6および位相比較器7と同じ構成である。また、46は加算器、47は定常位相誤差情報入力端子である。信号入力端子30、クロック入力端子31、スライサ、分周器33、データ加減算器34、同期信号レベル検出器、除算器36については、上記実施の形態1によるクロック発生装置の相当部分と同じ動作をする。定常位相誤差情報入力端子47より、定常位相誤差情報を入力し、加算器46で除算器36より出力される位相誤差情報に加算することで定常位相誤差を含む位相誤差情報を位相誤差情報出力端子37より出力できる。加算器により任意の定常位相誤差情報を加算することで定常位相誤差を含む位相誤差情報を作り出せることにより容易にデジタル回路で実現でき、LSI等に容易に組み込むことが出来る。
このように本実施の形態2によれば、入力端子40より入力された同期信号を重畳された映像信号または同期信号を入力とするADC2と、ADC2でデジタル化された映像信号を入力とする水平同期信号分離回路6と、水平同期信号分離回路6で分離された水平同期信号の位相とADC2を動作させるクロックの位相を位相比較する位相比較器7と、位相比較器7から出力される位相誤差情報に定常位相誤差を付加する定常位相誤差付加回路45と、定常位相誤差付加回路45の出力を平滑化するデジタルLPF8と、デジタルLPF8から出力される位相誤差情報を入力とするDTO10と、DTO10の出力を入力としアナログ波形を出力するDAC11と、DAC11の出力を入力とし入力端子42より入力された映像信号を入力とするADC43にクロックを供給するPLL12とを備えた構成としたから、水平同期信号に対してクロックの位相を回すことができ、パソコン信号等をサンプリングする場合に、より鮮明な映像を得ることのできるクロック発生装置を実現できる。
なお、図7では、定常位相誤差を加算する加算器46を除算器36の後段に備えた構成としたものについて示したが、図8に示すように、定常位相誤差を加算する加算器46を除算器36の前に備えた構成としてもよく、同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図9は、本発明の実施の形態3によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図9において、図5と同一符号は同一又は相当部分であり、41は定常位相誤差付加回路である。
上記実施の形態2によるクロック発生装置では定常位相誤差付加回路をデジタルLPF8の前段に備えた構成としたが、本実施の形態3によるクロック発生装置のように、定常位相誤差付加回路41をデジタルLPF8の後ろに置く構成としてもよく、上記実施の形態2によるクロック発生装置と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図10は、本発明の実施の形態4によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図10において、図5と同一符号は同一又は相当部分であり、50はディレイドロックループ(DLL)、63はクロック選択回路、15、16はクロック出力端子、17は制御入力端子である。
以下、本実施の形態4によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。ADC2、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、アナログPLL12、MCK入力端子13、信号入力端子40、映像信号入力端子42、ADC43の動作については、上記実施の形態2によるクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。アナログPLL12で発生したクロックをクロック出力端子15から出力するとともにADC2のサンプリングクロックにすることで帰還をかけることで、水平同期信号に同期したクロックを生成できる。また、本実施の形態4によるクロック発生装置においては、アナログPLL12で発生したクロックに対してDLL50にて多相クロックを発生させる。図11は本実施の形態4によるクロック発生装置に用いるDLL50の構成の一例を示すブロック図であり、図において、51はクロック入力端子、52〜55は遅延素子、56は位相比較器、57はLPF、58はBIAS回路である。図11では遅延素子が4段であるものを示す。図12はDLL50の出力波形図である。クロック入力端子51よりアナログPLL12で発生したクロックを入力すると、入力されたクロックは遅延素子52〜55で遅延され、位相比較器56でクロック入力端子51より入力したクロックの1クロック後のクロックと位相比較する。位相比較結果は、LPF58で平滑化する。平滑化された値は、BAIS回路で遅延素子52〜55の遅延値を可変させる電圧を発生し、遅延素子52〜55の遅延値を変化させることで1/4クロックずつ遅延させたクロックを発生でき、多相クロック出力端子59〜62から出力する。そして制御入力端子17から入力する制御入力に基づいて動作するクロック選択回路63により、DLL50で発生させた多相クロックのうちのいずれかを選択してアナログPLL12で発生したクロックに対してクロックの位相を回してクロック出力端子16から出力するとともに、このクロックをADC43のサンプリングクロックとして用いる。
このように本実施の形態4によるクロック発生装置では、DLL50を設けることにより、多相クロックを発生させ、そのクロックをクロック選択回路63で選択することでクロックの位相を回すことができ、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができるとともに、ADC43のサンプリングクロック、すなわち映像信号をサンプリングするクロックのみの位相を回すことができ、位相変化時の乱れを抑えることができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図13は、本発明の実施の形態5によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図13において、図10と同一符号は同一又は相当部分であり、64はクロック選択回路、65は多相出力アナログPLLである。
以下、本実施の形態5によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。ADC2、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、MCK入力端子13、信号入力端子40、映像信号入力端子42、ADC43の動作については、上記実施の形態2によるクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。本実施の形態5によるクロック発生装置では、DTO10とDAC11にて発生した正弦波を逓倍するアナログPLLとして多相出力アナログPLL65を用い、PLLにおいて発生できるクロックの中間位相のクロックを多相クロックとして出力する。図14は本実施の形態5によるクロック発生装置に用いる多相出力アナログPLL65の構成を示すブロック図であり、図において、70〜74は反転遅延素子、75は分周回路、76は位相比較器、77はLPF、78はバイアス回路、79はREF信号入力端子、80〜84は多相クロック出力端子である。多相出力アナログPLL65においては反転遅延素子70〜74を用いたリング発振器を用いてクロックを発生させ、発生されたクロックは分周回路75で分周されてREF信号入力端子より入力されたREF信号と位相比較器76で位相比較され、位相比較結果はLPF77で平滑化される。平滑化された信号はBAIS回路78にて反転遅延素子70〜74の遅延値を制御する電圧に変換される。この制御電圧により、反転遅延素子70〜74の遅延値を制御することによりREF信号(DAC11の出力信号)に位相が合い、逓倍されたクロックが発生でき、このクロック信号をクロック出力端子15から出力するとともにADC2のサンプリングクロックにすることで帰還をかけることで、水平同期信号に同期したクロックを生成できる。このとき、反転遅延素子70〜74の出力を多相クロック出力端子80〜84に各々出力することで多相の中間位相のクロックを出力できる。そして制御入力端子17から入力する制御入力に基づいて動作するクロック選択回路64により、多相出力アナログPLL65で発生される多相クロックのうちからいずれかを選択して水平同期信号に同期したクロックに対してクロックの位相を回してクロック出力端子16から出力するとともに、このクロックをADC43のサンプリングクロックとしている。
このように本実施の形態5によるクロック発生装置では、多相出力アナログPLL65を用いることより、多相クロックを発生させ、そのクロックをクロック選択回路64で選択することでクロックの位相を回すことができ、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができるとともに、ADC43のサンプリングクロックのみ位相を回すことができ、映像信号をサンプリングするクロックのみの位相を回すことができ、位相変化時の乱れを抑えることができる。また、元々用いていたアナログPLLを多相出力アナログPLLに入れ換えることで実現でき、半導体装置等に組み込み時に面積の増大を抑えることができる。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態4によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図15は、本発明の実施の形態6によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図15において、図5と同一符号は同一又は相当部分であり、90は周波数拡散情報発生回路、91はDTO、92はDAC、93はアナログPLL、94はクロック出力端子である。
以下、本実施の形態6によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。まず、ADC2、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、アナログPLL12、MCK入力端子13、信号入力端子40の動作については、上記実施の形態2によるクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。本実施の形態6によるクロック発生装置では、周波数拡散情報発生回路90を設け、周波数拡散情報を発生し、第二のDTO91と第二のDAC92にてデジタルLPF8から出力される位相誤差情報と周波数拡散情報から正弦波を発生し、アナログPLL93で逓倍することでクロック出力端子94から周波数拡散されたクロックを出力することができる。
図16は本実施の形態6によるクロック発生装置に用いるDTO91の構成を示すブロック図であり、図において、20は位相誤差情報入力端子、21は中心周波数情報入力端子、22は加算器、23はフリップフロップ、24はSIN−ROM、25は波形出力端子である。これらは、上記実施の形態1によるクロック発生装置のDTOと同じ構成である。また、95は周波数拡散情報入力端子である。以下、DTO91の動作について説明する。位相誤差情報入力端子20、中心周波数情報入力端子21、加算器22、フリップフロップ23、SIN−ROM24、波形出力端子25については、実施の形態1によるクロック発生装置のDTO10と同様の動作をする。周波数拡散情報95より周波数拡散情報を入力し、加算器22にて中心周波数情報と位相誤差情報と加算することで周波数拡散情報を加えることができる。また、加算器で加えることにより、容易にデジタル化でき、半導体装置等への組み込みを容易にできる。
図17は本実施の形態6によるクロック発生装置に用いる周波数拡散情報発生回路90の構成を示すブロック図、図18は周波数拡散情報発生回路90のタイミング波形図である。図17において、96はクロック入力端子、97はタイミング発生回路、98はUp/Downカウンタ、99は周波数拡散情報出力端子である。以下、周波数拡散情報発生回路90の動作について説明する。クロック入力端子96よりクロックが入力されタイミング発生回路97で周波数拡散情報を作るためのタイミングを生成する。ここでは、クロックを分周した分周クロックをUp/Down切換信号Nのように発生させている。この分周クロックの論理値“1”、“0”に合わせてUp/Downカウンタ98で加算、減算を行うことにより周波数拡散情報Pを発生できる。この波形を周波数拡散情報出力端子99より出力させ、周波数拡散情報Pの立ち上がり時には周波数を高くし、立ち下がり時には周波数を低くするように周波数を拡散できる。このように分周回路とUp/Downカウンタだけで構成することにより半導体装置等への組み込みを容易にできる。
このように本実施の形態6によるクロック発生装置では、周波数拡散情報発生回路90を設け、周波数拡散情報を含むクロックを発生し、この周波数拡散されたクロックをシステムに用いることにより、従来出ていたクロック周波数の妨害も周波数拡散することができ、特定周波数での妨害を減らすことができる。また、DTO91の入力としてタイミング発生回路97とUp/Downカウンタ98で生成したデジタルの周波数拡散情報を加えることにより、デジタルデータで制御でき、任意の拡散情報を加えることが容易にできる。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図19は、本発明の実施の形態7によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図19において、図15と同一符号は同一又は相当部分であり、101はPWM、102はアナログLPF、103はアナログPLL、104はクロック出力端子である。
以下、本実施の形態7によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。まず、ADC2、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、MCK入力端子13、信号入力端子40、クロック出力端子14、周波数拡散情報発生回路90の動作については、上記実施の形態6のクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。本実施の形態7によるクロック発生装置では、周波数拡散情報発生回路90で発生された周波数拡散情報はPWM101とアナログLPF102でアナログ値とされる。このアナログ値をアナログPLL103に加えることでアナログPLL103より周波数拡散したクロックを発生することができ、クロック出力端子104より周波数拡散されたクロックを出力できる。
図20は本実施の形態7によるクロック発生装置に用いるアナログPLL103のブロック図であり、図において、70〜74は反転遅延素子、75は分周回路、76は位相比較器、77はLPF、78はバイアス回路、79はREF信号入力端子である。これらは、上記実施の形態5によるクロック発生装置の多相出力アナログPLLと同じ構成である。また、110はアナログ周波数拡散情報入力端子、111は抵抗、112はクロック出力端子である。以下、アナログPLL103の動作について説明する。反転遅延素子70〜74、分周回路75、位相比較器76、LPF77、バイアス回路78、REF信号入力端子79については、上記実施の形態5のクロック発生装置の多相出力アナログPLLの動作と同様である。本実施の形態においては、アナログ周波数拡散情報入力端子110よりアナログLPF102の出力であるアナログ周波数拡散情報を受け、抵抗111を介してLPF77の出力に加算することにより反転遅延素子70〜74を制御する電圧が微妙に変化し、クロック出力端子112より周波数拡散されたクロックが出力できる。
このように本実施の形態7によるクロック発生装置では、周波数拡散情報発生回路90とPWM101とアナログLPF102を設けることによりアナログ値の周波数拡散情報を作ることができ、この周波数拡散情報を用いることで上記実施の形態6によるクロック発生装置と同様にこの周波数拡散されたクロックをシステムに用いることにより、従来出ていたクロック周波数の妨害も周波数拡散することができる。また、PWM101とアナログLPF102を設けアナログ値の周波数拡散情報を作ることにより、上記実施の形態6によるクロック発生装置でもちいた第二のDTOと第二のDACを削減できる。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図21は、本発明の実施の形態8によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図21において、図1と同一符号は同一又は相当部分であり、120は周波数位相演算回路、121はDTO、122はDAC、123はアナログPLL、124はクロック出力端子である。
以下、本実施の形態8によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。映像信号入力端子1、ADC2、バースト抜き取り回路3、位相比較器4、デジタルLPF5、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、アナログPLL12、MCK入力端子13、クロック出力端子14の動作については、上記実施の形態1のクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。本実施の形態8によるクロック発生装置では、DTO10の周波数情報(バーストロッククロック周波数情報)とデジタルLPF8から出力される水平同期信号に対するクロックの位相誤差情報を周波数位相演算回路120にて演算してDTO121にて水平同期信号に同期したクロックを生成するのに必要な周波数情報と位相情報を出力し、DTO121とDAC122にて正弦波を生成する。前記正弦波をアナログPLL123で逓倍することで所望のラインロッククロックをクロック出力端子124より出力できる。この構成によりADCを一つしか使わずにバーストロッククロックとラインロッククロックを同時に安定なデジタルPLLで発生でき、液晶テレビ等のように、入力系にバーストロッククロックが必要であり、表示系にラインロッククロックが必要である場合であってもノイズに弱い高逓倍のアナログPLLを使わずにバースト信号に同期したクロックと水平同期信号に同期したクロックを同時に生成できる。
図22は本実施の形態8によるクロック発生装置に用いる周波数位相演算回路120及びDTO121の簡単なブロック図である。また、図23は周波数位相演算回路120及びDTO121にDTO10を含めた詳細なブロック図である。図24は周波数演算方法の概念を説明する波形図である。図25は位相情報の演算方法を説明する波形図である。ここで、130は位相誤差情報入力端子、131はバーストロッククロック周波数情報入力端子、132は周波数情報演算回路、133は加算器、134はバーストロッククロック位相情報入力端子、135は位相情報演算回路、136は選択器、137はフリップフロップ、138はタイミングパルス入力端子、139は出力端子である。以下、周波数位相演算回路120の動作について図面を参照して説明する。ここでは、日本や北米で使われているNTSC方式のテレビ信号を例に説明する。バーストロッククロックは、バーストの4逓倍、ラインロッククロックは、水平同期信号の1280逓倍、アナログPLL12及びアナログPLL123ではそれぞれ4逓倍にする場合を例とする。加算器133、選択器136、フリップフロップ137で構成されるDTO121の周波数は、バーストロッククロックの周波数,1水平同期期間のバーストロッククロックのクロック数,及び1クロック内の位相誤差情報に基づいて求められる水平同期信号の周期とデジタルPLLで発振する逓倍数とで決まる。本実施の形態では、バーストロッククロックの周波数、1水平同期期間のバーストロッククロックのクロック数、及び1クロック内の位相誤差情報を周波数情報演算回路132に入力する。これらの数値より、{水平同期信号の周期=(1水平同期期間のバーストロッククロックのクロック数+1クロック内の位相誤差情報)×バーストロッククロックの周期}で求められるので、ラインロッククロックの周期は、{ラインロッククロックの周期=水平同期信号の周期/ラインロッククロックの逓倍数}で求められる。従って、これらの演算を周波数情報演算回路132で行いDTO121への周波数情報とすることで所望の周波数のクロックが発振できる。また、位相情報演算回路135ではラインロックに必要な位相合わせを行うのに必要な位相情報を演算する。バーストロッククロック周波数情報,バーストロッククロック位相情報,バーストロッククロックと水平同期信号との位相誤差情報,及び前記周波数情報演算回路132で演算したラインロッククロック周波数情報を用いて水平同期信号との位相合わせを行う。バーストロッククロック周波数情報とバーストロッククロック位相情報からバーストロッククロックを発生するDTO10に用いられるクロック(マスタクロック)との位相誤差を算出できる。この算出した位相誤差と、前記周波数情報演算回路132で演算されたラインロッククロック周波数情報と、バーストロッククロックと水平同期信号の位相誤差情報(デジタルLPF8の出力)とを用いてラインロッククロックを発生するDTO121の位相誤差を演算し、選択器136をタイミングパルス入力回路から水平期間に一度来るタイミングパルスで切り換えて前記位相情報演算回路135で演算した結果で初期値を入力することで位相合わせができる。
周波数位相演算回路120動作についてさらに図23、図24、図25を参照して説明する。図23において10はバーストロックDTO、121はラインロックDTO、130はバーストロッククロックと水平同期信号の位相誤差情報入力端子、131はバーストロッククロック周波数情報入力端子、132は周波数情報演算回路、135は位相情報演算回路、141,及び142は加算器、143はフリップフロップ、144はバーストロック分周比入力端子、145はラインロック分周比入力端子、146はラインロック/バーストロック周波数比演算回路、149は乗算器、151は水平同期信号入力端子、152はタイミング生成回路、153はフリップフロップ、155は位相誤差演算回路、156は初期値演算回路、157は加算器、158は切換器、159はフリップフロップ、160はバーストロック用ノコギリ波出力端子、161はラインロック用ノコギリ波出力端子、162はラインロッククロック周波数情報である。図24においてQはMCKクロック、RはDTO10の加算器の出力のノコギリ波、SはDTO10の出力をアナログPLL12により逓倍された4fscクロック、Wは水平同期信号、TはDTO121の加算器の出力のノコギリ波、UはDTO121の出力をアナログPLL123によって逓倍したラインロッククロックの波形図である。図25においてQ、R、S、W、Tについては図24と同様であり、VはDTO10の出力である正弦波、Xは逓倍前のラインロッククロックである。
周波数情報演算回路132には、バーストロック分周比入力端子144より1水平同期期間のバーストロッククロックのクロック数が、バーストロック周波数情報入力端子131よりバーストロッククロックの周波数が、位相誤差情報入力端子130より1クロック内の位相誤差情報が、ラインロック分周比入力端子145より出力したいラインロッククロックの分周比が入力される。ここで、バーストロック分周比入力端子144より入力される1水平同期期間のバーストロッククロックのクロック数は、水平同期信号分離回路6で抽出した水平同期信号と固定値であるバーストロッククロックの中心周波数情報に基づいて求められる。また、バーストロック周波数情報入力端子131より入力されるバーストロッククロックの周波数は、デジタルLPF5の出力とバーストロッククロックの中心周波数情報を加算器141で加算して得られるものである。バーストロッククロックの周期は、DTO10のカウンタ(フリップフロップ143)の出力のノコギリ波の周期と同等であるので図24においては、DTO10のノコギリ波としてバーストロッククロックを示している。図24のように水平同期信号の1周期の間のノコギリ波の個数と、水平同期信号との位相誤差と、出力したいラインロッククロックの分周比とにより、バーストロッククロックをk倍することでラインロッククロックの周波数が得られる係数kが、k={(1水平同期期間のバーストロッククロックのクロック数+1クロック内の位相誤差情報)/出力したいラインロッククロックの分周比}で得られる。係数kとバーストロック周波数情報入力端子131より入力されるバーストロッククロック周波数情報を乗算器149で演算することで乗算器149の出力であるラインロッククロック周波数情報162を得ることができる。これらの構成により、演算のみで周波数合わせができ、安定なPLLを構成できる。また、四則演算の演算素子、ラッチと簡単な論理回路のみで構成でき容易に集積回路に搭載できる。
また、位相情報演算回路135の動作について図25を用いて説明する。位相誤差情報入力端子130より入力された位相誤差情報と水平同期信号の変化点の後のMCKクロックのエッジ(ポイントa点)でのDTO10のカウンタの出力値よりバーストロッククロックとMCKクロックとの位相差を求めることができる。fscクロックの0点(ポイントb点)とDTO10カウンタ出力の0点は、同期しているので一致している。従って、DTO10のカウンタのノコギリ波の傾きは、バーストロッククロック周波数情報より得られるので、情報入力端子130より入力された位相誤差情報とポイントa点でのDTO10のカウンタの出力値より、{バーストロッククロックとMCKクロックとの位相差}={(ポイントa点でのDTO10のカウンタの出力値/バーストロッククロック周波数情報)−情報入力端子130より入力された位相誤差情報}という式で得られる。さらに、ラインロッククロック周波数情報162は前記周波数情報演算回路132で求められているのでDTO102のカウンタ出力のポイントdでの値、すなわちDTO121を初期化する値は、{DTO102のカウンタ出力のポイントdでの値}={ラインロッククロック周波数情報162×(バーストロッククロックとMCKクロックとの位相差)}で求めることができる。
従って、位相情報演算回路135においては、位相誤差演算回路155に、位相誤差情報入力端子130より入力されたバーストロッククロックと水平同期信号との位相誤差情報を入力し、バーストロッククロック周波数情報入力端子131より入力されたバーストロッククロック周波数情報を入力し、水平同期信号を水平同期信号入力端子151より入力しタイミング生成回路152にて立ち上がりエッジを抽出して、立ち上がりエッジ直後のMCKによってバーストロックDTO10より出力されるバーストロッククロックの位相情報を入力することでMCKクロックとバーストロックとの位相差を演算する。前記位相誤差演算回路155の出力と前記ラインロッククロック周波数情報162を初期値演算回路156に入力し演算することでラインロックDTO121を初期化する初期値を演算することができ、前記演算値によって、ラインロックDTO121を前記タイミング生成回路152で生成された水平同期信号に同期したタイミングによって初期化することによってラインロックDTO121より発生するラインロッククロックの位相を水平同期信号に同期させることができる。これらの構成により、演算のみで位相合わせができ、安定なPLLを構成できる。また、本実施の形態に用いられる回路は、四則演算の演算素子、ラッチと簡単な論理回路のみで構成でき容易に集積回路に搭載できる。
このように本実施の形態8によるクロック発生装置では、映像入力端子1より入力されたバースト信号または同期信号を重畳された映像信号を入力とするADC2と、ADC2でデジタル化された映像信号を入力とするバースト信号抜き取り回路3と、バースト信号抜き取り回路3で抜き取られたバースト信号の位相とADC2を動作させるクロックの位相を位相比較する第一の位相比較器4と、第一の位相比較器4の出力を平滑化し位相誤差情報を出力する第一のデジタルLPF5と、第一のデジタルLPF5から出力される位相誤差情報を入力とする第一のDTO10と、第一のDTO10の出力を入力としアナログ波形を出力する第一のDAC11と、第一のDAC11の出力を入力としADC2にクロックを供給する第一のPLL12と、ADC2でデジタル化された映像信号を入力とする水平同期信号分離回路6と、水平同期信号分離回路6で分離された水平同期信号の位相とADC2を動作させるクロックの位相を位相比較する第二の位相比較器7と、第二の位相比較器7の出力を平滑化し位相誤差情報を出力する第二のデジタルLPF8と、第一のDTO10の周波数情報と位相情報と第二のデジタルLPF8の位相誤差情報を入力とし水平同期信号に同期したクロックを生成するのに必要な周波数情報と位相情報を出力する周波数位相演算回路120と、周波数位相演算回路120の出力を入力とする第二のDTO121と、第二のDTO121の出力を入力としアナログ波形を出力する第二のDAC122と、第二のDAC122の出力を入力とする第二のPLL123とを備えた構成としたから、液晶テレビ等のシステムで必要になる、バースト信号に同期したクロックと水平同期信号に同期したクロックを同時に生成できるクロック発生装置を実現できる。
また、本実施の形態8によるクロック発生装置では、周波数位相演算回路120を、第二のデジタルLPF8の出力であるバーストロッククロックの位相誤差情報と第一のDTO10のバーストロッククロックの周波数情報を入力とするラインロッククロック周波数情報発生回路132と、ラインロッククロック周波数情報発生回路132の出力であるラインロッククロックの周波数情報と第一のDTO10のバーストロッククロックの位相情報とバーストロッククロックの周波数情報とバーストロッククロックの位相誤差情報を入力とするラインロッククロック位相情報生成回路135とを備えた構成としたから、デジタルデータだけでラインロックに必要な周波数情報と位相情報を算出でき、安定なシステムを組むことができる。
また、本実施の形態8によるクロック発生装置では、ラインロッククロック周波数情報発生回路132が、バーストロッククロックの規格動作時の水平同期信号との分周比とラインロッククロックの水平同期信号との分周比と、バーストロッククロック規格動作時のクロックを分周した信号と実際の水平同期信号との位相差を入力とし前記クロックを分周した信号と前記実際の水平同期信号の周波数の比を演算するラインロック/バーストロック周波数比演算回路146と、該ラインロック/バーストロック周波数比演算回路146で演算された周波数比をバーストロックの周波数情報に乗算しラインロックの周波数情報を出力する乗算器149とを備えた構成としたから、比演算とその係数をかけることで周波数情報を生成することができるので、デジタル回路に容易に組み込むことができる。
さらに、本実施の形態8によるクロック発生装置では、ラインロック位相情報生成回路135が、ラインロッククロックを生成する前記第二のDTOの初期値を設定するタイミングやバーストロッククロックの位相情報などを取り込むタイミングを生成するタイミング生成回路152と、前記バーストロックの周波数情報と前記ラインロックの周波数情報より周波数の比を演算するラインロック/バーストロック周波数比演算回路155と、バーストロッククロック規格動作時のクロックを分周した信号と実際の水平同期信号との位相差とバーストロッククロックの位相情報と前記ラインロック/バーストロック周波数比演算回路より得られる周波数比よりラインロッククロックを生成する前記第二のDTOの初期値を演算する初期値演算回路156とを備えた構成としたから、DTOの周期情報やバーストロックとラインロックのDTOの位相情報を四則演算することで求められるので、デジタル回路に容易に組み込むことができる。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。
図26は本発明の実施の形態9によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図26において、図15又は図21と同一符号は同一又は相当部分である。
以下、本実施の形態9によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。映像信号入力端子1、ADC2、バースト抜き取り回路3、位相比較器4、デジタルLPF5、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、アナログPLL12、MCKクロック入力端子13、クロック出力端子14、周波数位相演算回路120、DAC122、アナログPLL123、クロック出力端子124の動作については、上記実施の形態8のクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。また、周波数拡散情報発生回路90の構成・動作は、上記実施の形態6によるクロック発生装置の周波数拡散情報発生回路90の構成・動作と同じである。
本実施の形態9においては、周波数拡散情報発生回路90より出力される周波数拡散情報をDTO121に入力することでラインロッククロックの周波数のみの周波数を拡散し、この周波数拡散されたクロックをシステムに用いることにより、従来出ていたクロック周波数の妨害も周波数拡散することができ、特定周波数での妨害を減らすことができ、また、ラインロック特有の縦じまの妨害を減らすことができる。
(実施の形態10)
以下、本発明の実施の形態10によるクロック発生装置について図面を参照して説明する。図27は、本発明の実施の形態10によるクロック発生装置の構成を示すブロック図である。図27において、図19又は図21と同一符号は同一又は相当部分である。
以下、本実施の形態10によるクロック発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。映像信号入力端子1、ADC2、バースト抜き取り回路3、位相比較器4、デジタルLPF5、水平同期信号分離回路6、位相比較器7、デジタルLPF8、DTO10、DAC11、アナログPLL12、MCKクロック入力端子13、クロック出力端子14、周波数位相演算回路120、DAC122、アナログPLL123、クロック出力端子124の動作については、上記実施の形態のクロック発生装置の対応する部分の動作と同じである。また、周波数拡散情報発生回路90、PWM101、アナログLPF102の構成・動作は、上記実施の形態7によるクロック発生装置の周波数拡散情報発生回路90、PWM101、アナログLPF102の構成・動作と同じである。
本実施の形態10においては、周波数拡散情報発生回路90より出力される周波数拡散情報をPWM101とアナログLPFでアナログ値とし、アナログPLLの電圧制御端子に入力することでラインロッククロックの周波数のみの周波数を拡散し、この周波数拡散されたクロックをシステムに用いることにより、従来出ていたクロック周波数の妨害も周波数拡散することができ、特定周波数での妨害を減らすことができ、また、ラインロック特有の縦じまの妨害を減らすことができる。