JP3866959B2 - 周波数差検知装置および周波数差検知方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、PLL(Phase Locked Loop)内において、基準クロックに対する規定値以上の周波数ずれを検知する周波数差検知装置および周波数差検知方法に関するものであり、特に、規定値以上の周波数ずれでアラームを発する周波数差検知装置および周波数差検知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来技術について説明する。図9は、たとえば、“1999年電子情報通信学会総合大会 春C-12-61 明石他「2.5Gbit/s光伝送用タイミング抽出・識別再生IC」”に示されている位相同期回路(PLL:Phase Locked Loop)の構成を示す図である。図9において、101は第1の位相比較器(PD)であり、102は第2の位相比較器(PD)であり、103は周波数比較器(FD)であり、104はセレクタ(SEL)であり、105はローパスフィルタ(LPF)であり、106は同期はずれ検出器(LOL)であり、107は第1の抽出クロック(VCOCLK(1))と第1の抽出クロックより位相の90度遅れた第2の抽出クロック(VCOCLK(2))を出力する電圧制御発振器(VCO)である。なお、第1の位相比較器101と第2の位相比較器102と周波数比較器103とセレクタ104で位相周波数比較部111を構成する。
【0003】
ここで、位相周波数比較部111の内部動作およびPLL全体の動作について説明する。第1の位相比較器101では、入力信号(DATA or CLK)と上記第1の抽出クロックとの位相差を検出し、同様に、第2の位相比較器102では、上記入力信号と上記第2の抽出クロックとの位相差を検出する。
【0004】
具体的にいうと、各位相比較器(101,102)は、図10に示すミキサ(MIX)112とローパスフィルタ(LPF)113で構成される。たとえば、入力信号をsin(ωCLKt+α)とし、第1の抽出クロックをsin(ωVCOCLK(1)t+β)とすると、第1の位相比較器101内のミキサ112の出力信号は、
sin{(ωCLK−ωVCOCLK(1))t+(α−β)}
×sin{(ωCLK+ωVCOCLK(1))t+(α+β)} …(1)
となる。すなわち、ミキサ112の出力信号は、2つの信号の周波数の和と差の成分で構成される。ただし、ωCLKは上記入力信号の角周波数を表し、tは時間を表し、αは上記入力信号の位相を表し、ωVCOCLK(1)は第1の抽出クロックの角周波数を表し、ベータは第1の抽出クロックの位相を表す。
【0005】
そして、ローパスフィルタ113では、ミキサ112出力の和の成分を除去する。これにより、第1の位相比較器101の出力信号は、
sin{(ωCLK−ωVCOCLK(1))t+(α−β)} …(2)
となり、入力信号と第1の抽出クロックとの周波数の差の成分で表すことができる。
【0006】
一方、第2の位相比較器102では、第2の抽出クロックがsin(ωVCOCLK(1)t+β+π/2)となるので、出力信号は、
sin{(ωCLK−ωVCOCLK(1))t+(α−β)−π/2}
=−cos{(ωCLK−ωVCOCLK(1))t+(α-β)} …(3)
となる。
【0007】
このように、2つの位相比較器は、入力信号と各抽出クロックとの周波数差(ωCLK-ωVCOCLK(1))の成分を持つビート波形を出力する。
【0008】
たとえば、周波数同期時の各位相比較器(101,102)の出力特性は、ωCLK−ωVCOCLK(1)=0を式(2)および(3)に代入することにより、図11(a),(b)のように表せる。位相差φ(φ=α−β)が±π/2以下の時、第1の位相比較器101の出力は、特に0付近で位相差に対して線形動作となる。このとき、第2の位相比較器102の出力は、「Low」に固定されている。また、位相差が±π/2以上になると、第2の位相比較器102の出力は、線形領域の後、「High」に固定される。
【0009】
周波数非同期時の各位相比較器(101,102)の出力ビート波形の位相関係は、入力信号と抽出クロックの周波数の大小によって、図12(a),(b)のようにそれぞれ表せる。この2つのビート波形を受け取った周波数比較器103では、両ビート波形の位相関係を検知し、周波数の大小2値の値を出力する。なお、周波数比較器103は、たとえば、Dタイプフリップフロップで構成される。すなわち、立ち上がりエッジタイプのDタイプフリップフロップを用い、第1の位相比較器101の出力ビート波形をデータ端子に入力し、第2の位相比較器102の出力ビート波形をクロック端子に入力した場合、周波数比較器103では、入力信号の周波数が大きい時は「High」を出力し、小さい時は「Low」を出力し、周波数の大小を2値のデジタル信号として出力する。
【0010】
また、第2の位相比較器102の出力は、同期はずれ検出器106を介してセレクト信号としてセレクタ104に入力される。同期はずれ検出器106では、線形領域を持つアナログビート波形を飽和させることによって、アナログ入力をデジタル出力に変換する。
【0011】
セレクタ104では、前記セレクト信号が「High」の時に周波数比較器103の出力を選択し、前記セレクト信号が「Low」の時に第1の位相比較器101の出力を選択する。第2の位相比較器102の出力が「High」の時、すなわち、位相差±π/2以上の時は、周波数比較器103の出力が選択され、さらに、2値信号がローパスフィルタ105を介して電圧制御発振器107に入力され、抽出クロックの周波数は高速に入力信号の周波数に近づく。そして、抽出クロックと入力信号の周波数が一致し、位相差が±π/2以下(第2の位相比較器102の出力は「Low」)となった場合は、セレクタ104が0付近で線形動作する第1の位相比較器101の出力を選択し、精度良く位相同期が行われる。
【0012】
また、同期はずれ検出器106では、第2の位相比較器102のアナログ出力信号をデジタル信号化することによって、同期はずれアラーム信号(LOL)を出力する。すなわち、位相同期状態から入力信号と第1の抽出クロックとの位相差が±π/2以上になった場合に同期はずれアラーム信号を出力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、従来のPLLにおいては、以下に示すような問題点があった。
【0014】
たとえば、光通信で用いられる規格であるOIF(Optical Internetworking Forum)やITU(International Telecommunications Union)では、同期はずれアラーム信号は、基準クロック周波数に対して抽出クロックの周波数がある規定値以上ずれた場合に出力されなければならない、と規定されている。ところが、従来技術におけるPLLでは、特定の位相差(前記従来例では±π/2)で同期はずれアラーム信号が出力されてしまい、任意の規定値に対応できない、という問題があった。
【0015】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、VCO出力の抽出クロックと基準クロックとの間において、任意の規定値以上の周波数ずれを検知した場合に、同期はずれアラーム信号を出力することが可能な周波数差検知装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる周波数差検知装置にあっては、所望の周波数を有する基準クロック信号と周波数差検知対象として入力されるクロック信号との差分周波数を有する第1のビート波形信号を生成する第1のビート波形生成手段(後述する実施の形態のビート波形発生器11に相当)と、前記基準クロック信号をN(任意の整数)分周して第1の分周クロック信号を生成する第1の分周手段(分周器12に相当)と、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた2値信号である同期はずれアラーム信号を生成する周波数比較手段(周波数比較器13に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0017】
つぎの発明にかかる周波数差検知装置において、周波数比較手段は、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成手段(ビート波形発生器22に相当)と、前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第2の分周クロック信号を生成する遅延付加手段(遅延器21に相当)と、前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成手段(ビート波形発生器23に相当)と、前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた2値信号を出力する位相比較手段(位相比較器24に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0018】
つぎの発明にかかる周波数差検知装置において、周波数比較手段は、前記第1の分周クロック信号を1/2分周して第2の分周クロック信号を生成する第2の分周手段(分周器31に相当)と、前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第1の2値信号を生成する第1の周波数比較手段(周波数比較器32に相当)と、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第2の2値信号を生成する第2の周波数比較手段(周波数比較器33に相当)と、一方の2値信号をセット端子に入力し、他方の2値信号をリセット端子に入力することによって、前記同期はずれアラーム信号を制御するセットリセットタイプフリップフロップ手段(SR−FF34に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0019】
つぎの発明にかかる周波数差検知装置において、第1の周波数比較手段は、前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成手段(ビート波形発生器22に相当)と、前記第2の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第3の分周クロック信号を生成する第1の遅延付加手段(遅延器21に相当)と、前記第1のビート波形信号と前記第3の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成手段(ビート波形発生器23に相当)と、前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第1の2値信号を出力する第1の位相比較手段(位相比較器24に相当)と、を備え、第2の周波数比較手段は、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第4のビート波形信号を生成する第4のビート波形生成手段(ビート波形発生器22に相当)と、前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第4の分周クロック信号を生成する第2の遅延付加手段(遅延器21に相当)と、前記第1のビート波形信号と前記第4の分周クロック信号との差分周波数を有する第5のビート波形信号を生成する第5のビート波形生成手段(ビート波形発生器23に相当)と、前記第4のビート波形信号と前記第5のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第2の2値信号を出力する第2の位相比較手段(位相比較器24に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0020】
つぎの発明にかかる周波数差検知方法にあっては、所望の周波数を有する基準クロック信号と周波数差検知対象として入力されるクロック信号との差分周波数を有する第1のビート波形信号を生成する第1のビート波形生成ステップと、前記基準クロック信号をN(任意の整数)分周して第1の分周クロック信号を生成する第1の分周ステップと、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた2値信号である同期はずれアラーム信号を生成する周波数比較ステップと、を含むことを特徴とする。
【0021】
つぎの発明にかかる周波数差検知方法において、前記周波数比較ステップにあっては、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成ステップと、前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第2の分周クロック信号を生成する遅延付加ステップと、前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成ステップと、前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた2値信号を出力する位相比較ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
つぎの発明にかかる周波数差検知方法において、前記周波数比較ステップにあっては、前記第1の分周クロック信号を1/2分周して第2の分周クロック信号を生成する第2の分周ステップと、前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第1の2値信号を生成する第1の周波数比較ステップと、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第2の2値信号を生成する第2の周波数比較ステップと、一方の2値信号をセットリセットタイプフリップフロップのセット端子に入力し、他方の2値信号をリセット端子に入力することによって、前記同期はずれアラーム信号を制御する同期はずれアラーム信号制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0023】
つぎの発明にかかる周波数差検知方法において、前記第1の周波数比較ステップにあっては、前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成ステップと、前記第2の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第3の分周クロック信号を生成する第1の遅延付加ステップと、前記第1のビート波形信号と前記第3の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成ステップと、前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第1の2値信号を出力する第1の位相比較ステップと、を含み、前記第2の周波数比較ステップにあっては、前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第4のビート波形信号を生成する第4のビート波形生成ステップと、前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第4の分周クロック信号を生成する第2の遅延付加ステップと、前記第1のビート波形信号と前記第4の分周クロック信号との差分周波数を有する第5のビート波形信号を生成する第5のビート波形生成ステップと、前記第4のビート波形信号と前記第5のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第2の2値信号を出力する第2の位相比較ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる周波数差検知装置および周波数差検知方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0025】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる周波数差検知装置を備えたPLL(Phase locked loop)の構成を示す図である。図1においては、1は周波数検知装置(FWD)である。なお、先に説明した図9と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。ただし、本実施の形態の同期はずれ検出器106は、セレクタ104に対するセレクト信号を出力する機能のみを備える。
【0026】
本実施の形態の周波数差検知装置1は、所望の周波数の基準クロック(REFCLK)と、電力制御発振器107出力の第1の抽出クロック(VCOCLK(1))と、を入力とし、たとえば、規定値以上の周波数ずれを検知した場合に同期はずれアラーム信号(LOL)を出力する。なお、周波数差検知装置1においては、上記第1の抽出クロックの代わりに電圧制御発振器107出力の第2の抽出クロック(VCOCLK(2))を入力することとしてもよい。
【0027】
図2は、実施の形態1の周波数差検知装置の構成を示す図である。図2において、11は上記基準クロックと上記第1の抽出クロックとの差分周波数を求め、当該差分周波数のビート波形信号を出力するビート波形発生器(BEAT)であり、12は基準クロックを1/Nに分周した分周クロックを出力する分周器(1/N)であり、Nは任意の整数であり、予め設定されているものとする。13はビート波形発生器11出力のビート波形信号と上記分周クロックとの周波数差の極性に応じて定められた2値信号(LOL)を出力する周波数比較器(FD)である。
【0028】
ここで、上記実施の形態1の周波数差検知装置の動作について説明する。ビート波形発生器11は、図3に示すように、ミキサ(MIX)14とローパスフィルタ(LPF)15で構成される。たとえば、入力信号をsin(ωREFCLKt+α)とし、第1の抽出クロックをsin(ωVCOCLK(1)t+β)とすると、ビート波形発生器11内のミキサ14の出力信号は、
sin{(ωREFCLK−ωVCOCLK(1))t+(α−β)}
×sin{(ωREFCLK+ωVCOCLK(1))t+(α+β)} …(4)
となる。すなわち、ミキサ14の出力信号は、2つの信号における周波数の和と差の成分で構成される。ただし、ωERFCLKは上記基準クロックの角周波数を表し、αは上記基準クロックの位相を表し、ωVCOCLK(1)は上記第1の抽出クロックの角周波数を表し、ベータは上記第1の抽出クロックの位相を表す。
【0029】
そして、ローパスフィルタ15では、ミキサ14出力の和の成分を除去する。これにより、ビート波形発生器11の出力信号(ビート波形信号)は、
sin{(ωREFCLK−ωVCOCLK(1))t+(α−β)} …(5)
となり、基準クロックと第1の抽出クロックとの周波数差の成分で表すことができる。なお、このビート波形信号の周波数(以下、f(BEAT)と呼ぶ)は、基準クロックと第1の抽出クロックとの周波数差である。
【0030】
周波数比較器13では、上記分周クロックの周波数(以下、f(1/N)と呼ぶ)とf(BEAT)とを比較し、たとえば、f(BEAT)<f(1/N)の時に「Low」を、f(BEAT)>f(1/N)の時に「High」を、同期はずれアラーム信号(LOL)として出力する。すなわち、上記周波数比較器13出力の同期はずれアラーム信号は、第1の抽出クロックの周波数が基準クロックの周波数に対して1/N以上ずれた場合に出力される。
【0031】
このように、実施の形態1においては、基準クロックとPLL内VCO出力の抽出クロックとの周波数差と、基準クロックをN分周した後の分周クロックの周波数と、を比較し、その比較結果に応じて同期はずれアラーム信号を出力する構成とした。これにより、基準クロックの周波数に対して抽出クロックの周波数が規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができる。また、分周器の分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件を可変にすることもできる。
【0032】
実施の形態2.
つぎに、実施の形態2の周波数差検知装置の動作について説明する。なお、PLLの構成については前述の実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる動作についてのみ説明する。
【0033】
図4は、実施の形態2の周波数差検知装置の構成を示す図である。なお、前述の図2と共通する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図4において、13aは周波数比較器(FD)であり、21は分周器12出力の第1の分周クロック(以下、ICLKと呼ぶ)に対して1/4周期(90°)の遅延を与えた第2の分周クロック(以下、QCLKと呼ぶ)を出力する遅延器(90°)であり、22はビート波形発生器11出力の第1のビート波形信号と上記ICLKの差分周波数を有する第2のビート波形信号を出力するビート波形発生器(BEAT)であり、23は第1のビート波形信号と上記QCLKの差分周波数を有する第3のビート波形信号を出力するビート波形発生器(BEAT)であり、24は第2のビート波形信号と第3のビート波形信号との位相を比較する位相比較器(PD)である。
【0034】
ここで、実施の形態2の周波数差検知装置の動作について説明する。なお、ビート波形発生器22とビート波形発生器23の構成および動作については、先に説明したビート波形発生器11と同様であるためその説明を省略する。
【0035】
まず、第1のビート波形信号の角周波数をωBEAT(1)とし、ICLKおよびQCLKの角周波数をωICLKとすると、第2のビート波形信号は、(5)式と同様に、
sin{(ωBEAT(1)−ωICLK)t+(α−β)} …(6)
と表すことができる。また、第3のビート波形信号は、
−cos{(ωBEAT(1)−ωICLK)t+(α−β)} …(7)
と表すことができる。なお、図5は、第2のビート波形信号と第3のビート波形信号の位相関係を示す図である。
【0036】
位相比較器24では、図5に示される位相関係を比較し、たとえば、第2のビート波形信号の位相が第3のビート波形信号の位相より遅れている場合に「High」(ωBEAT(1)>ωICLK、f(BEAT)>f(1/N)の場合)を出力し、第2のビート波形信号の位相が第3のビート波形信号の位相より進んでいる場合に「Low」(ωBEAT(1)<ωICLK、f(BEAT)<f(1/N)の場合)を出力する。すなわち、上記周波数比較器13a出力の同期はずれアラーム信号は、第1の抽出クロックの周波数が基準クロックの周波数に対して1/N以上ずれた場合に出力される。
【0037】
なお、位相比較器24は、立ち上がりエッジタイプのDタイプフリップフロップで構成し、たとえば、第2のビート波形信号をデータ端子に入力し、第3のビート波形信号をクロック端子に入力する。
【0038】
このように、実施の形態2においては、基準クロックとPLL内VCO出力の抽出クロックとの周波数差である第1のビート波形信号と、基準クロックをN分周した第1の分周クロックの周波数と、の周波数差を求め、一方で、前記第1のビート波形信号と、前記第1の分周クロックに1/4周期の遅延を与えた第2の分周クロックの周波数と、の周波数差を求め、2つの周波数差を比較し、その比較結果に応じて同期はずれアラーム信号を出力する構成とした。これにより、基準クロック周波数に対して抽出クロックの周波数が規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができる。また、分周器の分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件を可変にすることもできる。
【0039】
実施の形態3.
つぎに、実施の形態3の周波数差検知装置の動作について説明する。なお、PLLの構成については前述の実施の形態1と同様である。ここでは、実施の形態1と異なる動作についてのみ説明する。
【0040】
図6は、実施の形態3の周波数差検知装置の構成を示す図である。なお、先に説明した図2と共通する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図6において、13bは周波数比較器(FD)であり、31は分周器12出力の第1の分周クロックを1/2分周した第3の分周クロックを出力する分周器(1/2)であり、32はビート波形発生器11出力の第1のビート波形信号と上記第3の分周クロックとの周波数差に応じて定められた2値信号を出力する周波数比較器(FD)であり、33は第1のビート波形信号と上記第1の分周クロックとの周波数差に応じて定められた2値信号を出力する周波数比較器(FD)であり、34は周波数比較器32の出力信号をセット端子に入力し、周波数比較器33の出力信号をリセット端子に入力したセットリセットタイプフリップフロップ(以下、SR−FFと呼ぶ)である。
【0041】
ここで、実施の形態3の周波数差検知装置の動作について説明する。なお、周波数比較器32および周波数比較器33については、先に説明した周波数比較器13と同様に動作する。
【0042】
周波数比較器32では、第1のビート波形信号の周波数(f(BEAT))と、第3の分周クロックの周波数(以下、f(1/2N)と呼ぶ)と、を比較し、f(BEAT)<f(1/2N)の時に「Low」を出力し、f(BEAT)>f(1/2N)の時に「High」を出力する。そして、SR−FF34では、f(BEAT)>f(1/2N)の条件で出力をセットする。
【0043】
一方、周波数比較器33では、f(BEAT)と第1の分周クロックの周波数(f(1/N))とを比較し、f(BEAT)>f(1/N)の時に「Low」を出力し、f(BEAT)<f(1/N)の時に「High」を出力する。そして、SR−FF34では、f(BEAT)<f(1/N)の条件で出力をリセットする。
【0044】
したがって、SR−FF34の出力を同期はずれアラーム信号とした場合、その出力条件は、f(BEAT)>f(1/2N)、すなわち、第1の抽出クロックの周波数が基準クロックの周波数に対して1/2N以上ずれた時であり、また、同期はずれアラーム信号の解除条件は、f(BEAT)<f(1/N)、すなわち、第1の抽出クロックと基準クロックの周波数差が1/N以下になった時である。すなわち、本実施の形態の周波数検知装置では、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせる。図7は、上記ヒステリシスの関係を示す図である。
【0045】
このように、実施の形態3においては、設定された第1の規定値以上の周波数差で同期はずれアラーム信号を出力し、設定された第2の規定値以下の周波数差でアラーム信号を解除する構成とした。すなわち、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせる構成とした。これにより、基準クロックの周波数に対して抽出クロックの周波数が第1の規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができ、さらに、基準クロックの周波数に対して抽出クロックの周波数ずれが第2の規定値以内に回復した場合に、同期はずれアラーム信号を解除することができる。また、分周器の分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件および解除条件を可変にすることもできる。
【0046】
実施の形態4.
つぎに、実施の形態4の周波数差検知装置の動作について説明する。なお、PLLの構成については前述の実施の形態1と同様である。また、実施の形態4の周波数差検知装置の構成については前述の実施の形態3と同様である。図8は、実施の形態4の周波数差検知装置の構成を示す図である。ここでは、実施の形態3と異なる動作についてのみ説明する。
【0047】
周波数比較器32および周波数比較器33の内部構成は、実施の形態2の図4と同様に構成し、位相比較器24の出力条件は、実施の形態2の場合と逆に設定する。すなわち、周波数比較器33内では、第2のビート波形信号の位相が第3のビート波形信号の位相より遅れている場合に「Low」(ωBEAT(1)>ωICLK、f(BEAT)>f(1/N)の場合)を出力し、第2のビート波形信号の位相が第3のビート波形信号の位相より進んでいる場合に「High」(ωBEAT(1)<ωICLK、f(BEAT)<f(1/N)の場合)を出力する。これにより、SR−FF34の出力信号は、実施の形態3と同様に、f(BEAT)>f(1/2N)の条件でセットされ、f(BEAT)<f(1/N)の条件でリセットされる。
【0048】
このように、実施の形態4においては、設定された第1の規定値以上の周波数差で同期はずれアラーム信号を出力し、設定された第2の規定値以下の周波数差でアラーム信号を解除する構成とした。すなわち、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせる構成とした。これにより、基準クロックの周波数に対して抽出クロックの周波数が第1の規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができ、さらに、基準クロックの周波数に対して抽出クロックの周波数ずれが第2の規定値以内に回復した場合に、同期はずれアラーム信号を解除することができる。また、分周器の分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件および解除条件を可変にすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、基準クロック信号と周波数差検知対象のクロック信号との周波数差と、基準クロック信号をN分周した第1の分周クロック信号の周波数と、を比較し、その比較結果に応じて同期はずれアラーム信号を出力する構成とした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して上記クロック信号の周波数が規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0050】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と周波数差検知対象のクロック信号との周波数差である第1のビート波形信号と、基準クロック信号をN分周した第1の分周クロックの周波数と、の周波数差を求め、一方で、上記第1のビート波形信号と、上記第1の分周クロックに1/4周期の遅延を与えた第2の分周クロックの周波数と、の周波数差を求め、2つの周波数差を比較し、その比較結果に応じて同期はずれアラーム信号を出力する構成とした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して上記クロック信号の周波数が規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0051】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第1の規定値以上の周波数差で同期はずれアラーム信号を出力し、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第2の規定値(≠第1の規定値)以下の周波数差でアラーム信号を解除する構成とした。すなわち、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせる構成とした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数が第1の規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができ、さらに、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数ずれが第2の規定値以内に回復した場合に、同期はずれアラーム信号を解除することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件および解除条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0052】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第1の規定値以上の周波数差で同期はずれアラーム信号を出力し、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第2の規定値(≠第1の規定値)以下の周波数差でアラーム信号を解除する構成とした。すなわち、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせる構成とした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数が第1の規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができ、さらに、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数ずれが第2の規定値以内に回復した場合に、同期はずれアラーム信号を解除することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件および解除条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0053】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と周波数差検知対象のクロック信号との周波数差と、基準クロック信号をN分周した第1の分周クロック信号の周波数と、を比較し、その比較結果に応じて同期はずれアラーム信号を出力することとした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して上記クロック信号の周波数が規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0054】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と周波数差検知対象のクロック信号との周波数差である第1のビート波形信号と、基準クロック信号をN分周した第1の分周クロックの周波数と、の周波数差を求め、一方で、上記第1のビート波形信号と、上記第1の分周クロックに1/4周期の遅延を与えた第2の分周クロックの周波数と、の周波数差を求め、2つの周波数差を比較し、その比較結果に応じて同期はずれアラーム信号を出力することとした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して上記クロック信号の周波数が規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0055】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第1の規定値以上の周波数差で同期はずれアラーム信号を出力し、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第2の規定値(≠第1の規定値)以下の周波数差でアラーム信号を解除することとした。すなわち、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせることとした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数が第1の規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができ、さらに、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数ずれが第2の規定値以内に回復した場合に、同期はずれアラーム信号を解除することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件および解除条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【0056】
つぎの発明によれば、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第1の規定値以上の周波数差で同期はずれアラーム信号を出力し、基準クロック信号と分周比Nに基づいて決定される第2の規定値(≠第1の規定値)以下の周波数差でアラーム信号を解除することとした。すなわち、同期はずれアラーム信号の出力と解除の条件にヒステリシスの関係を持たせることとした。これにより、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数が第1の規定値以上ずれた場合に、同期はずれアラーム信号を出力することができ、さらに、基準クロック信号の周波数に対して周波数差検知対象クロック信号の周波数ずれが第2の規定値以内に回復した場合に、同期はずれアラーム信号を解除することができる、という効果を奏する。また、分周比Nを任意に設定することによって、同期はずれアラーム信号の出力条件および解除条件を可変にすることもできる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる周波数差検知装置を備えたPLLの構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1の周波数差検知装置の構成を示す図である。
【図3】 ビート波形発生器11の構成を示す図である。
【図4】 実施の形態2の周波数差検知装置の構成を示す図である。
【図5】 第2のビート波形信号と第3のビート波形信号の位相関係を示す図である。
【図6】 実施の形態3の周波数差検知装置の構成を示す図である。
【図7】 同期はずれアラーム信号の出力と解除に関するヒステリシスの関係を示す図である。
【図8】 実施の形態4の周波数差検知装置の構成を示す図である。
【図9】 従来のPLLの構成を示す図である。
【図10】 従来の位相比較器の構成を示す図である。
【図11】 周波数同期時の位相比較器の出力特性を示す図である。
【図12】 周波数非同期時の各位相比較器の出力ビート波形の位相関係を示す図である。
【符号の説明】
1 周波数検知装置(FWD)、11,22,23 ビート波形発生器(BEAT)、12 分周器(1/N)、13,13a,13b,32,33 周波数比較器(FD)、14 ミキサ(MIX)、15 ローパスフィルタ(LPF)、21 遅延器(90°)、24 位相比較器(PD)、31 分周器(1/2)、34 セットリセットタイプフリップフロップ(SR−FF)。
Claims (8)
- 所望の周波数を有する基準クロック信号と周波数差検知対象として入力されるクロック信号との差分周波数を有する第1のビート波形信号を生成する第1のビート波形生成手段と、
前記基準クロック信号をN(任意の整数)分周して第1の分周クロック信号を生成する第1の分周手段と、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた2値信号である同期はずれアラーム信号を生成する周波数比較手段と、
を備えることを特徴とする周波数差検知装置。 - 前記周波数比較手段は、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成手段と、
前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第2の分周クロック信号を生成する遅延付加手段と、
前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成手段と、
前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた2値信号を出力する位相比較手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の周波数差検知装置。 - 前記周波数比較手段は、
前記第1の分周クロック信号を1/2分周して第2の分周クロック信号を生成する第2の分周手段と、
前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第1の2値信号を生成する第1の周波数比較手段と、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第2の2値信号を生成する第2の周波数比較手段と、
一方の2値信号をセット端子に入力し、他方の2値信号をリセット端子に入力することによって、前記同期はずれアラーム信号を制御するセットリセットタイプフリップフロップ手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の周波数差検知装置。 - 前記第1の周波数比較手段は、
前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成手段と、
前記第2の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第3の分周クロック信号を生成する第1の遅延付加手段と、
前記第1のビート波形信号と前記第3の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成手段と、
前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第1の2値信号を出力する第1の位相比較手段と、
を備え、
前記第2の周波数比較手段は、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第4のビート波形信号を生成する第4のビート波形生成手段と、
前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第4の分周クロック信号を生成する第2の遅延付加手段と、
前記第1のビート波形信号と前記第4の分周クロック信号との差分周波数を有する第5のビート波形信号を生成する第5のビート波形生成手段と、
前記第4のビート波形信号と前記第5のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第2の2値信号を出力する第2の位相比較手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の周波数差検知装置。 - 所望の周波数を有する基準クロック信号と周波数差検知対象として入力されるクロック信号との差分周波数を有する第1のビート波形信号を生成する第1のビート波形生成ステップと、
前記基準クロック信号をN(任意の整数)分周して第1の分周クロック信号を生成する第1の分周ステップと、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた2値信号である同期はずれアラーム信号を生成する周波数比較ステップと、
を含むことを特徴とする周波数差検知方法。 - 前記周波数比較ステップにあっては、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成ステップと、
前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第2の分周クロック信号を生成する遅延付加ステップと、
前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成ステップと、
前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた2値信号を出力する位相比較ステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の周波数差検知方法。 - 前記周波数比較ステップにあっては、
前記第1の分周クロック信号を1/2分周して第2の分周クロック信号を生成する第2の分周ステップと、
前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第1の2値信号を生成する第1の周波数比較ステップと、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との周波数差の極性に応じて定められた第2の2値信号を生成する第2の周波数比較ステップと、
一方の2値信号をセットリセットタイプフリップフロップのセット端子に入力し、他方の2値信号をリセット端子に入力することによって、前記同期はずれアラーム信号を制御する同期はずれアラーム信号制御ステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の周波数差検知方法。 - 前記第1の周波数比較ステップにあっては、
前記第1のビート波形信号と前記第2の分周クロック信号との差分周波数を有する第2のビート波形信号を生成する第2のビート波形生成ステップと、
前記第2の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第3の分周クロック信号を生成する第1の遅延付加ステップと、
前記第1のビート波形信号と前記第3の分周クロック信号との差分周波数を有する第3のビート波形信号を生成する第3のビート波形生成ステップと、
前記第2のビート波形信号と前記第3のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第1の2値信号を出力する第1の位相比較ステップと、
を含み、
前記第2の周波数比較ステップにあっては、
前記第1のビート波形信号と前記第1の分周クロック信号との差分周波数を有する第4のビート波形信号を生成する第4のビート波形生成ステップと、
前記第1の分周クロック信号に対して1/4周期の遅延を付加して第4の分周クロック信号を生成する第2の遅延付加ステップと、
前記第1のビート波形信号と前記第4の分周クロック信号との差分周波数を有する第5のビート波形信号を生成する第5のビート波形生成ステップと、
前記第4のビート波形信号と前記第5のビート波形信号との位相差の極性に応じて定められた第2の2値信号を出力する第2の位相比較ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7に記載の周波数差検知方法。
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