JP2011137503A - 流体圧式アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 その性能を低下させることなく、寿命が改善され、組立てのばらつきによる品質への影響を受けにくい流体圧式アクチュエータを提供する。
【解決手段】 弾性体チューブ10と、弾性体チューブ10の伸縮を制約するメッシュスリーブ20と、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の両端を拘束する拘束具30とを備えており、弾性体チューブ10に流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、弾性体チューブ10に流体が充填された状態における外径変化の変化率が小さくなるように弾性体チューブ10の膨張を規制する径規制具41を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 弾性体チューブ10と、弾性体チューブ10の伸縮を制約するメッシュスリーブ20と、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の両端を拘束する拘束具30とを備えており、弾性体チューブ10に流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、弾性体チューブ10に流体が充填された状態における外径変化の変化率が小さくなるように弾性体チューブ10の膨張を規制する径規制具41を備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気などの流体を充填・排出することによって径が膨張・収縮し、軸方向の長さが伸長・収縮することによって駆動される流体圧式アクチュエータに関するものであり、より詳細には、寿命(耐久性)が向上した流体圧式アクチュエータに関するものである。
流体圧式アクチュエータとしては、チューブ状の弾性体を内側に配置し、伸縮性を持たない樹脂の線状体で編み上げられたメッシュスリーブを外側に配置したものが知られている。この流体圧式アクチュエータの弾性体に流体を充填すると、流体の圧力で内側の弾性体の径が膨張し、外側のメッシュスリーブの径を拡大させる。このとき、メッシュスリーブは伸縮性を持たない素材により構成されているため、径の拡大に伴い軸方向に収縮される。これにより、流体圧式アクチュエータは、軸方向に駆動力を発生させる(特許文献1)。
上述したもののほか、メッシュスリーブを弾性体の内部に配置し一体に形成する構成や、弾性体の内部にらせん状の線状体を配置する構成、メッシュスリーブの外側に弾性体や鋼体を配置する構成などが提案されている(特許文献2、特許文献3)。
上述したもののほか、メッシュスリーブを弾性体の内部に配置し一体に形成する構成や、弾性体の内部にらせん状の線状体を配置する構成、メッシュスリーブの外側に弾性体や鋼体を配置する構成などが提案されている(特許文献2、特許文献3)。
しかしながら、特許文献2に記載されているメッシュスリーブを弾性体の内部に配置する構成を採用した場合、弾性体の膨張時にメッシュスリーブの網目が変形するため、弾性体に亀裂が発生しやすいという問題がある。
一方、流体圧式アクチュエータの複数層を構成している弾性体やメッシュスリーブを端部以外で物理的に結合させない構成を採用すると、組立時にメッシュスリーブの形態が安定しないため、メッシュスリーブの網目にばらつきが発生し、流体圧式アクチュエータの品質が不安定となるという問題がある。特に、両端の拘束部においてメッシュスリーブの網目が乱れやすいため、流体の充填時に網目の乱れに起因する異常膨張が発生し、このことが流体圧式アクチュエータの寿命低下につながる。
また、一般に流体圧式アクチュエータでは、チューブ状の弾性体(弾性体チューブ)やメッシュスリーブが両端部において拘束具により拘束されている。このため、流体を充填した状態でのチューブ径の変化量は、拘束部付近において他の領域よりも大きくなる。弾性体チューブやメッシュスリーブに最も応力が集中しやすいのはこの拘束部付近であるから、通常、主にこの領域において流体圧式アクチュエータの破壊が発生する。しかし、流体圧式アクチュエータの膨張形状は、弾性体チューブの厚みや物性、メッシュスリーブの網目形態、充填する流体の圧力などによって一意的に決まるものであり、拘束部付近の膨張形状が任意の形状になるようにコントロールすることができず、拘束部付近の領域における破壊を防止することができなかった。
特許文献3には、膨張収縮体へ流体が供給された時に、第1の被覆体をその両端近傍付近を含めてほぼ全長に渡って均一の径で膨張させるために補助部材を備えた構成が記載されている。より具体的には、第1の被覆体をほぼ全長に渡って均一の径で膨張させるために、インナーチューブ(弾性体)の外周を覆う第1のメッシュスリーブを覆う第2のメッシュスリーブが設けられた構成が記載されている。しかしながら、メッシュスリーブを重ねることにより流体圧式アクチュエータの収縮率が下がることとなるから、その性能が大きく低下してしまうという問題がある。
一方、流体圧式アクチュエータの複数層を構成している弾性体やメッシュスリーブを端部以外で物理的に結合させない構成を採用すると、組立時にメッシュスリーブの形態が安定しないため、メッシュスリーブの網目にばらつきが発生し、流体圧式アクチュエータの品質が不安定となるという問題がある。特に、両端の拘束部においてメッシュスリーブの網目が乱れやすいため、流体の充填時に網目の乱れに起因する異常膨張が発生し、このことが流体圧式アクチュエータの寿命低下につながる。
また、一般に流体圧式アクチュエータでは、チューブ状の弾性体(弾性体チューブ)やメッシュスリーブが両端部において拘束具により拘束されている。このため、流体を充填した状態でのチューブ径の変化量は、拘束部付近において他の領域よりも大きくなる。弾性体チューブやメッシュスリーブに最も応力が集中しやすいのはこの拘束部付近であるから、通常、主にこの領域において流体圧式アクチュエータの破壊が発生する。しかし、流体圧式アクチュエータの膨張形状は、弾性体チューブの厚みや物性、メッシュスリーブの網目形態、充填する流体の圧力などによって一意的に決まるものであり、拘束部付近の膨張形状が任意の形状になるようにコントロールすることができず、拘束部付近の領域における破壊を防止することができなかった。
特許文献3には、膨張収縮体へ流体が供給された時に、第1の被覆体をその両端近傍付近を含めてほぼ全長に渡って均一の径で膨張させるために補助部材を備えた構成が記載されている。より具体的には、第1の被覆体をほぼ全長に渡って均一の径で膨張させるために、インナーチューブ(弾性体)の外周を覆う第1のメッシュスリーブを覆う第2のメッシュスリーブが設けられた構成が記載されている。しかしながら、メッシュスリーブを重ねることにより流体圧式アクチュエータの収縮率が下がることとなるから、その性能が大きく低下してしまうという問題がある。
本発明は前記の問題に鑑みてなされたものであり、その性能低下への影響を極力抑えつつ、寿命が改善され、組立てのばらつきによる品質への影響を受けにくい流体圧式アクチュエータを実現することを目的としている。
請求項1記載の本発明の流体圧式アクチュエータは、弾性体チューブと、糸状体を円筒状に配置して前記弾性体チューブの伸縮を制約するスリーブ状体と、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体の両端を拘束する拘束具とを備えており、前記弾性体チューブに流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、前記弾性体チューブに流体が充填された状態における外径変化の変化率が小さくなるように前記弾性体チューブの膨張を規制する径規制具を備えていることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体が、端部近傍において前記径規制具により覆われており、前記径規制具が、前記弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かって徐々に大きくなるように形成されている傾斜部を備えていることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記径規制具が、前記弾性体チューブの径方向に変位可能なものであり、前記弾性体チューブに流体が充填されていない状態において、前記径規制具の外径を小さくする方向に前記径規制具を付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記径規制具が、前記付勢手段を介して前記拘束具の外周面上に設けられた複数の部材により構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記規制具が、前記スリーブ状体の端部に連結されていることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記弾性体チューブが、軸方向中央側の肉厚よりも軸方向端側の肉厚が厚い部分を備えていることを特徴とする。
請求項7記載の本発明の流体圧式アクチュエータは、弾性体チューブと、前記弾性体チューブの伸縮を制約するスリーブ状体と、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体の両端を拘束する拘束具とを備えており、前記弾性体チューブに流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、前記拘束具は記弾性体チューブとの拘束部分の外径が、流体が充填されてない状態における前記弾性体チューブの内径より大きく、流体が充填されている状態における前記弾性体チューブの内径以下であることを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記拘束具が、前記弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かってその外径が徐々に細くなっている突出部を有していることを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項8に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記突出部の外径変化の変化率が、流体が充填されてない状態の前記弾性体チューブの内径と同一の外径である拘束具に拘束された場合に、前記弾性体チューブに流体が充填された状態の前記スリーブ状体の端部付近の対応する部分におけるスリーブ状体の外径変化の変化率よりも小さいことを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項7〜9のいずれかに記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記弾性体チューブが、軸方向中央側の内径よりも軸方向端側の内径が大きい部分を備えていることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体が、端部近傍において前記径規制具により覆われており、前記径規制具が、前記弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かって徐々に大きくなるように形成されている傾斜部を備えていることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記径規制具が、前記弾性体チューブの径方向に変位可能なものであり、前記弾性体チューブに流体が充填されていない状態において、前記径規制具の外径を小さくする方向に前記径規制具を付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記径規制具が、前記付勢手段を介して前記拘束具の外周面上に設けられた複数の部材により構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記規制具が、前記スリーブ状体の端部に連結されていることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記弾性体チューブが、軸方向中央側の肉厚よりも軸方向端側の肉厚が厚い部分を備えていることを特徴とする。
請求項7記載の本発明の流体圧式アクチュエータは、弾性体チューブと、前記弾性体チューブの伸縮を制約するスリーブ状体と、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体の両端を拘束する拘束具とを備えており、前記弾性体チューブに流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、前記拘束具は記弾性体チューブとの拘束部分の外径が、流体が充填されてない状態における前記弾性体チューブの内径より大きく、流体が充填されている状態における前記弾性体チューブの内径以下であることを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記拘束具が、前記弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かってその外径が徐々に細くなっている突出部を有していることを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項8に記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記突出部の外径変化の変化率が、流体が充填されてない状態の前記弾性体チューブの内径と同一の外径である拘束具に拘束された場合に、前記弾性体チューブに流体が充填された状態の前記スリーブ状体の端部付近の対応する部分におけるスリーブ状体の外径変化の変化率よりも小さいことを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項7〜9のいずれかに記載の流体圧式アクチュエータにおいて、前記弾性体チューブが、軸方向中央側の内径よりも軸方向端側の内径が大きい部分を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、その性能低下への影響を極力抑えつつ、寿命が改善され、組立てのばらつきによる影響を受けにくい信頼性の高い流体圧式アクチュエータを実現することができる。
本発明の第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータは、弾性体チューブの膨張を規制する径規制具を備えている。この径規制具が、流体が充填された状態における弾性体チューブの軸方向端側から中央側への外径変化の変化率が小さくなるように弾性体チューブの膨張を規制することにより、流体圧式アクチュエータの拘束具により拘束された拘束部付近における膨張形状をコントロールすることができる。これにより弾性体チューブの径変化部における応力集中を低減し、信頼性を高い流体圧式アクチュエータとすることができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、弾性体チューブおよびスリーブ状体が端部付近において、軸方向中央側に向かって徐々に大きくなるように形成されている傾斜部を備えた径規制具により覆われているものである。この傾斜部により、流体が充填された状態において弾性体チューブの膨張を規制して、弾性体チューブの端部から軸方向中央側への外径変化の変化率を、径規制具により覆われていない場合よりも小さくすることができる。これにより弾性体チューブへの応力集中を低減することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、弾性体チューブの伸縮に応じて、その径方向に変位可能な径規制具を備えているものである。そして、この径規制具は付勢手段により、径規制具の外径を小さくする方向に付勢されているから、弾性体チューブに流体が充填されていない状態、すなわち非動作時における流体圧式アクチュエータをコンパクトなものとすることができる。径規制具は、所定範囲内でのみ変位可能とされており、弾性体チューブに流体が充填された状態においては、弾性体チューブの膨張を規制する所定位置に保持される。なお、「径方向に変位」とは、径規制具の外径が変化するように位置が変わることをいう。
本発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、拘束具の外周面上に設けられた複数の部材により構成された径規制具を備えている。径規制具を構成する部材としては、弾性体チューブへの応力集中を低減させることができるように、例えば、弾性体チューブ側の面がなだらかに湾曲した板状体などを用いることができる。
本発明の第5の実施の形態は、第4の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、径規制具がスリーブ状体の端部に連結されているものである。このため、径規制具を付勢する付勢手段によりスリーブ状体をも付勢して、非動作時における流体圧式アクチュエータをコンパクトなものとすることができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、弾性体チューブが軸方向中央側の肉厚よりも軸方向端側の肉厚が厚い部分を備えているものである。この部分を弾性体チューブの端部付近に設けることにより、弾性体チューブそのものが径規制具として機能することとなるから、端部付近における応力集中を低減することができる。
本発明の第7の実施の形態による流体圧式アクチュエータは、拘束具における弾性体チューブとの拘束部分の外径が、流体が充填されていない状態における弾性体チューブの内径よりも大きく、かつ流体が充填されている状態における弾性体チューブの内径以下である。この拘束具により、あらかじめ弾性体チューブの両端を流体が充填された状態に近い状態としておくことができる。したがって、流体が充填された状態における弾性体チューブの端部付近の外径変化の変化率を抑制することができる。たとえば、流体が充填されている状態における弾性体チューブの内径と同一の外径を有する拘束具を用いた場合、流体が充填された状態における弾性体チューブの端部付近の外径変化の変化率を抑えて弾性体チューブの外径変化部への応力集中を低減させることができる。
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、拘束具が、拘束部よりも弾性体チューブの軸方向中央側に位置する突出部を備えているものである。この突出部は、弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かって外径が徐々に細くなっているから、弾性体チューブの内側に設けることにより流体が充填されていない状態における弾性体チューブ端部の外径変化の変化率を抑制することができる。
本発明の第9の実施の形態は、第8の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、前記突出部の外径変化の変化率が、流体が充填されてない状態の弾性体チューブの内径と同一の外径である拘束具に固着された場合に、弾性体チューブに流体が充填された状態のスリーブ状体の端部付近におけるスリーブ状体の外径変化の変化率よりも小さいものである。これにより、流体が充填されていない状態における端部付近の外径変化の変化率を、流体が充填された状態の対応する部分における外径変化の変化率よりも小さくすることができる。なお、「対応する部分」とは、前記スリーブ状体の端部から拘束部の挿入部の軸方向の長さに対応する部分までのことをいう。また、「弾性体チューブに流体が充填された状態」とは、流体圧式アクチュエータを駆動させる際に用いられる通常量の流体が充填された状態をいう。
本発明の第10の実施の形態は、第7〜9の実施の形態による流体圧式アクチュエータのいずれかにおいて、前記弾性体チューブが、軸方向中央側の内径よりも軸方向端側の内径が大きい部分を備えているものである。この部分を弾性体チューブの端部付近に設けることにより、端部付近における応力集中を低減することができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、弾性体チューブおよびスリーブ状体が端部付近において、軸方向中央側に向かって徐々に大きくなるように形成されている傾斜部を備えた径規制具により覆われているものである。この傾斜部により、流体が充填された状態において弾性体チューブの膨張を規制して、弾性体チューブの端部から軸方向中央側への外径変化の変化率を、径規制具により覆われていない場合よりも小さくすることができる。これにより弾性体チューブへの応力集中を低減することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、弾性体チューブの伸縮に応じて、その径方向に変位可能な径規制具を備えているものである。そして、この径規制具は付勢手段により、径規制具の外径を小さくする方向に付勢されているから、弾性体チューブに流体が充填されていない状態、すなわち非動作時における流体圧式アクチュエータをコンパクトなものとすることができる。径規制具は、所定範囲内でのみ変位可能とされており、弾性体チューブに流体が充填された状態においては、弾性体チューブの膨張を規制する所定位置に保持される。なお、「径方向に変位」とは、径規制具の外径が変化するように位置が変わることをいう。
本発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、拘束具の外周面上に設けられた複数の部材により構成された径規制具を備えている。径規制具を構成する部材としては、弾性体チューブへの応力集中を低減させることができるように、例えば、弾性体チューブ側の面がなだらかに湾曲した板状体などを用いることができる。
本発明の第5の実施の形態は、第4の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、径規制具がスリーブ状体の端部に連結されているものである。このため、径規制具を付勢する付勢手段によりスリーブ状体をも付勢して、非動作時における流体圧式アクチュエータをコンパクトなものとすることができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、弾性体チューブが軸方向中央側の肉厚よりも軸方向端側の肉厚が厚い部分を備えているものである。この部分を弾性体チューブの端部付近に設けることにより、弾性体チューブそのものが径規制具として機能することとなるから、端部付近における応力集中を低減することができる。
本発明の第7の実施の形態による流体圧式アクチュエータは、拘束具における弾性体チューブとの拘束部分の外径が、流体が充填されていない状態における弾性体チューブの内径よりも大きく、かつ流体が充填されている状態における弾性体チューブの内径以下である。この拘束具により、あらかじめ弾性体チューブの両端を流体が充填された状態に近い状態としておくことができる。したがって、流体が充填された状態における弾性体チューブの端部付近の外径変化の変化率を抑制することができる。たとえば、流体が充填されている状態における弾性体チューブの内径と同一の外径を有する拘束具を用いた場合、流体が充填された状態における弾性体チューブの端部付近の外径変化の変化率を抑えて弾性体チューブの外径変化部への応力集中を低減させることができる。
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、拘束具が、拘束部よりも弾性体チューブの軸方向中央側に位置する突出部を備えているものである。この突出部は、弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かって外径が徐々に細くなっているから、弾性体チューブの内側に設けることにより流体が充填されていない状態における弾性体チューブ端部の外径変化の変化率を抑制することができる。
本発明の第9の実施の形態は、第8の実施の形態による流体圧式アクチュエータにおいて、前記突出部の外径変化の変化率が、流体が充填されてない状態の弾性体チューブの内径と同一の外径である拘束具に固着された場合に、弾性体チューブに流体が充填された状態のスリーブ状体の端部付近におけるスリーブ状体の外径変化の変化率よりも小さいものである。これにより、流体が充填されていない状態における端部付近の外径変化の変化率を、流体が充填された状態の対応する部分における外径変化の変化率よりも小さくすることができる。なお、「対応する部分」とは、前記スリーブ状体の端部から拘束部の挿入部の軸方向の長さに対応する部分までのことをいう。また、「弾性体チューブに流体が充填された状態」とは、流体圧式アクチュエータを駆動させる際に用いられる通常量の流体が充填された状態をいう。
本発明の第10の実施の形態は、第7〜9の実施の形態による流体圧式アクチュエータのいずれかにおいて、前記弾性体チューブが、軸方向中央側の内径よりも軸方向端側の内径が大きい部分を備えているものである。この部分を弾性体チューブの端部付近に設けることにより、端部付近における応力集中を低減することができる。
まずは、流体圧式アクチュエータの構造と機能について、図を用いて説明する。図13は流体圧式アクチュエータの外観を示す側面図である。図14は図13に二点鎖線で示したA付近の内部構造を説明する模式図であり、図15は図13の流体圧式アクチュエータを一点鎖線B―Bで切断した断面図である。図16は弾性体チューブ10から流体が排出された非駆動状態(自然状態、伸長状態)における従来の流体圧式アクチュエータの側面図である。図17は弾性体チューブ10に流体が充填され、軸方向に収縮した正常な収縮状態(駆動状態)における従来の流体圧式アクチュエータの側面図である。図18、図19は、それぞれこの順に、図16、図17に示した流体圧式アクチュエータの内部構造を示す軸方向断面図である。
図13〜図15に示すように、流体圧式アクチュエータとしては、円筒型の弾性体チューブ10を内側に、伸縮性を持たない樹脂や繊維の線状体で編上げられた円筒形のメッシュスリーブ20を外側に配置し、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20からなる二層のチューブ体が、長手方向の両端で拘束具30に拘束されたものが知られている。両端の拘束具30のうち少なくとも一方には、弾性体チューブ10の内部に流体を充填し、外部に流体を排出させるための流体充填排出路31を備えている。流体の充填・排出は、通常、両端に設けられた拘束具30のうちの一方から行うが、両方に流体充填排出路31を設け、弾性体チューブ10の両端から流体を充填・排出させても、充填・排出の方向を制御してもかまわない。
この流体圧式アクチュエータの弾性体チューブ10に流体を充填すると、流体の圧力により弾性体チューブ10の径が膨張し、メッシュスリーブ20の径を拡大させる。このときメッシュスリーブ20を構成する編み上げ素材は伸縮性を持たないため、メッシュスリーブ20がスリーブ径の拡大に伴い軸方向に収縮される。これにより、図17及び図19に示したように、流体圧式アクチュエータは、軸方向に収縮されて、軸方向に駆動力を発生させる。弾性体チューブ10への充填に使用される流体は、気体、液体、粉体、もしくはそれらの混合物のいずれでもよく、流体として挙動するものであればかまわない。
この流体圧式アクチュエータの弾性体チューブ10に流体を充填すると、流体の圧力により弾性体チューブ10の径が膨張し、メッシュスリーブ20の径を拡大させる。このときメッシュスリーブ20を構成する編み上げ素材は伸縮性を持たないため、メッシュスリーブ20がスリーブ径の拡大に伴い軸方向に収縮される。これにより、図17及び図19に示したように、流体圧式アクチュエータは、軸方向に収縮されて、軸方向に駆動力を発生させる。弾性体チューブ10への充填に使用される流体は、気体、液体、粉体、もしくはそれらの混合物のいずれでもよく、流体として挙動するものであればかまわない。
図16は従来の一般的な流体圧式アクチュエータの自然状態すなわち非駆動状態を示している。また、図17は従来の一般的な流体圧式アクチュエータに流体が充填されて軸方向に収縮した正常な駆動状態を示している。同図に示すように駆動状態においては、拘束具30に拘束された拘束部(端部)から軸方向中央側に向かってメッシュスリーブ20の外径が変化している外径変化部21が生じることが確認できる。メッシュスリーブ20に異常がなければ、外径変化部21の外径変化は比較的なだらかなものとなる。
図20はメッシュスリーブ20に異常のある従来の流体圧式アクチュエータの駆動状態の側面図である。同図に二点鎖線で囲んだ範囲のように、メッシュスリーブ20に異常があるとき、具体的にはメッシュスリーブ20の網目が不均一な場合には、異常な部分において異常膨張が発生する。また、メッシュスリーブ20が製造当初は正常であり網目が均一であっても、流体圧式アクチュエータを繰り返し駆動することによって網目に偏りが生じて、そこが異常な部分となることにより異常膨張が発生する場合がある。この異常膨張は、外径変化部21の外径が最大となる部分の近傍において生じやすい。そして、メッシュスリーブ20の外径変化部21のうち外径が最大となる部分の近傍に応力が集中することが、流体圧式アクチュエータの寿命低下の原因となる。
また、メッシュスリーブ20に異常膨張が発生しない場合においても同様であり、外径変化部21のメッシュスリーブ20の中央部側端の最大外径部21a近傍において応力が高くなる。通常、流体圧式アクチュエータの破壊は、この応力の高くなる領域で発生している。このことから、この領域において応力が集中することが、流体圧式アクチュエータの構造的な課題であることがわかる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。実施例を示す図1から図12については、従来例を示す図18、図19と同一位置における断面図として示しており、上述した各部と同一作用を奏する部分については、同一の符号をつけて説明することとする。
図20はメッシュスリーブ20に異常のある従来の流体圧式アクチュエータの駆動状態の側面図である。同図に二点鎖線で囲んだ範囲のように、メッシュスリーブ20に異常があるとき、具体的にはメッシュスリーブ20の網目が不均一な場合には、異常な部分において異常膨張が発生する。また、メッシュスリーブ20が製造当初は正常であり網目が均一であっても、流体圧式アクチュエータを繰り返し駆動することによって網目に偏りが生じて、そこが異常な部分となることにより異常膨張が発生する場合がある。この異常膨張は、外径変化部21の外径が最大となる部分の近傍において生じやすい。そして、メッシュスリーブ20の外径変化部21のうち外径が最大となる部分の近傍に応力が集中することが、流体圧式アクチュエータの寿命低下の原因となる。
また、メッシュスリーブ20に異常膨張が発生しない場合においても同様であり、外径変化部21のメッシュスリーブ20の中央部側端の最大外径部21a近傍において応力が高くなる。通常、流体圧式アクチュエータの破壊は、この応力の高くなる領域で発生している。このことから、この領域において応力が集中することが、流体圧式アクチュエータの構造的な課題であることがわかる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。実施例を示す図1から図12については、従来例を示す図18、図19と同一位置における断面図として示しており、上述した各部と同一作用を奏する部分については、同一の符号をつけて説明することとする。
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例における流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。本実施例の流体圧式アクチュエータは、弾性体からなる弾性体チューブ10と、繊維からなる糸状体をチューブ状に編み上げたメッシュスリーブ(スリーブ状体)20と、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20とを両端で拘束する拘束具30とからなっている。そして、弾性体チューブ10をメッシュスリーブ20の内側に設けたものの両端を拘束具30により拘束している。両端の拘束具30のうちの一方に備えられた流体の流体充填排出路31から、気体を充填・排出することにより、メッシュスリーブ20は径方向と長手方向に伸縮する。なお、メッシュスリーブ20は、繊維以外に、樹脂、繊維、金属のうちのいずれかもしくは複数からなるものとしてもよく、あるいは、これらをらせん状に配置したらせん状体として構成してもよい。また、弾性体チューブ10をメッシュスリーブ20の内側に設けた構成に限られるものではなく、メッシュスリーブ20やらせん状体を弾性体チューブ10の内部に一体に構成した構造、追加の弾性体チューブをメッシュスリーブ20の外側に設けた構成、もしくは弾性体チューブ10をメッシュスリーブ20とともに多層に構成した多層体としてもよい。また、流体充填排出路31を拘束具30の一方のみに設けた構成としているが、両端に設けた構成としてもよい。
図1は、本発明の第1の実施例における流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。本実施例の流体圧式アクチュエータは、弾性体からなる弾性体チューブ10と、繊維からなる糸状体をチューブ状に編み上げたメッシュスリーブ(スリーブ状体)20と、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20とを両端で拘束する拘束具30とからなっている。そして、弾性体チューブ10をメッシュスリーブ20の内側に設けたものの両端を拘束具30により拘束している。両端の拘束具30のうちの一方に備えられた流体の流体充填排出路31から、気体を充填・排出することにより、メッシュスリーブ20は径方向と長手方向に伸縮する。なお、メッシュスリーブ20は、繊維以外に、樹脂、繊維、金属のうちのいずれかもしくは複数からなるものとしてもよく、あるいは、これらをらせん状に配置したらせん状体として構成してもよい。また、弾性体チューブ10をメッシュスリーブ20の内側に設けた構成に限られるものではなく、メッシュスリーブ20やらせん状体を弾性体チューブ10の内部に一体に構成した構造、追加の弾性体チューブをメッシュスリーブ20の外側に設けた構成、もしくは弾性体チューブ10をメッシュスリーブ20とともに多層に構成した多層体としてもよい。また、流体充填排出路31を拘束具30の一方のみに設けた構成としているが、両端に設けた構成としてもよい。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の膨張を規制する径規制具41を拘束具30に備えている。この径規制具41は、メッシュスリーブ20の外周を覆うように設けられており、弾性体チューブ10に流体が充填された状態において、拘束具30から中央部へ向かう弾性体チューブ10及びメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を、径規制具41が設けられてないときよりも小さくするものである。なお、「外径変化の変化率が小さい」の意義については後述する。
図2は、本実施例の流体圧式アクチュエータの駆動状態における図1に二点鎖線で囲んだCで示した部分を拡大して示した部分断面図である。同図に示すように拘束具30付近の外径変化部21において、径規制具41は、その内面に傾斜部41aを備えており、その内径形状が拘束具30から流体圧式アクチュエータの軸方向中央側に向かってなだらかになるようになっている。そして、径規制具41の軸方向中央側端の内径は、径規制具41なしに流体が充填された場合のメッシュスリーブ20の外径とほぼ同様の形状とされている。このため、径規制具41が設けられていない場合よりも、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化部21における外径変化をなだらかにして、外径変化の変化率が小さくなるようにすることができる。
図2は、本実施例の流体圧式アクチュエータの駆動状態における図1に二点鎖線で囲んだCで示した部分を拡大して示した部分断面図である。同図に示すように拘束具30付近の外径変化部21において、径規制具41は、その内面に傾斜部41aを備えており、その内径形状が拘束具30から流体圧式アクチュエータの軸方向中央側に向かってなだらかになるようになっている。そして、径規制具41の軸方向中央側端の内径は、径規制具41なしに流体が充填された場合のメッシュスリーブ20の外径とほぼ同様の形状とされている。このため、径規制具41が設けられていない場合よりも、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化部21における外径変化をなだらかにして、外径変化の変化率が小さくなるようにすることができる。
また、径規制具41は、流体圧式アクチュエータの膨張を所定の形状に規制できるだけの剛性を有している。この径規制具41により、流体の弾性体チューブ10への充填によって流体圧式アクチュエータが膨張しても、径規制具41付近での外径変化がなだらかに保持されるから、この付近における弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20への応力集中が緩和される。これにより、流体圧式アクチュエータの寿命を向上させることができる。また、組立時のばらつきにより異常膨張が発生するような流体圧式アクチュエータ(図20参照)であっても、この径規制具41を装着していることで外径変化の異常を抑えることができるから、不良品の発生を抑えるとともに、寿命のばらつきを抑えることができる。そして、本実施例の流体圧式アクチュエータの径規制具41は、拘束具30付近の外径変化部21における急激な外径変化を抑制するものであり、所定の流体が充填された状態における最大の外径(軸方向中央付近の外径)が径規制具41を備えていないものと同じ外径となるように構成されている。このため、全体の膨張が抑制されることによる、流体圧式アクチュエータの性能低下を抑制しながら、応力集中を緩和することができる。
この径規制具41の材料としては、金属、樹脂、セラミック、硬質ゴムなどが考えられるが、メッシュスリーブ20が削れることを軽減し破損を防ぐため、メッシュスリーブ20の素材よりもやわらかく、摩擦抵抗が低い材料が好適である。特に、メッシュスリーブ20の材料としてPET(Polyethylene Terephthalate)やポリアミドを使用する場合には、POM(polyacetal,polyoxymethylene)やフッ素系の樹脂が適している。
この径規制具41の材料としては、金属、樹脂、セラミック、硬質ゴムなどが考えられるが、メッシュスリーブ20が削れることを軽減し破損を防ぐため、メッシュスリーブ20の素材よりもやわらかく、摩擦抵抗が低い材料が好適である。特に、メッシュスリーブ20の材料としてPET(Polyethylene Terephthalate)やポリアミドを使用する場合には、POM(polyacetal,polyoxymethylene)やフッ素系の樹脂が適している。
図3は、従来の流体圧式アクチュエータの正常な駆動状態の側面図である。既に説明したように、従来の流体圧式アクチュエータでは、外径変化部21への応力集中に起因する破壊が生じやすい。特に、二点鎖線により囲んでいる最大外径部21a近傍(外径変化部21以外の部分をも含む部分)に応力集中が生じやすい。そこで、本実施例の流体圧式アクチュエータは、外径変化部21近傍における応力集中を緩和するために径規制具41を備えている。図中にDで示した外径変化部21近傍における、径規制具41による応力集中の緩和について図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施例1における流体圧式アクチュエータの充填時における外径変化の変化率を説明するための模式図であり、図3にDで示した部分の外径変化の変化率が規制具41によって抑制されることを説明するものである。同図においては、径規制具41を備えない場合の外径変化部21付近を側面から見たときの外形形状の輪郭を点線で示し、径規制具41を備えた場合の外径変化部21付近を側面から見たときの外形形状の輪郭を実線で示している。
同図に示すように、径規制具41を設けることにより、径規制具41を設けないものよりも外径変化部21の軸方向の長さが長くなる。ここで、「外形変化部21」とは、最大外径部21aから外径変化部端21bまでの間の部分をいう。そして、最大外径部21aとは、流体圧式アクチュエータの外径変化がなくなり、流体圧式アクチュエータを側面(軸方向と直交する方向)から見た場合に、メッシュスリーブ20の外形の接線と軸方向線とが形成する傾斜角Rが実質的に変化していないと評価できる部分をいう。正常な流体圧式アクチュエータの場合、最大外径部21aの外径が流体圧式アクチュエータの軸方向中央付近の外径と一致する。
人工筋肉などの流体圧式アクチュエータでは、その表面に凹凸があり外径変化部21の曲率が一定でない。このため、上記傾斜角Rが0度となる部分を明確にすることは難しい。そこで、実質的に傾斜角Rが変化していないと評価できる部分を最大外径部21aとする。ここでは、軸方向に1mmの間隔で傾斜角Rを測定したときに、連続して傾斜角Rの値が2度以下となれば、実質的に傾斜角が変化していないと評価する。そして、このように評価された場合、流体圧式アクチュエータの端側の傾斜角Rの測定点を最大外径部21aとする。また、外径変化部21の測定方法としては、投影機や工場顕微鏡、工具顕微鏡、画像測定機、三次元測定機で流体圧式アクチュエータの凸部分もしくは凹部分を選んで測定していくほか、形状測定などで全体の形状をとり表面の凹凸を数値的にならして測定する方法などが考えられる。
また、径規制具41を設けることにより、外径変化部21における傾斜角のうち最大の傾斜角Rmaxを小さくすることおよび外径変化部21における傾斜角Rの変化率を小さくすることができる。このため、径規制具41を設けることにより、図4中にRcで示した外径変化部21の最大外径部21a近傍の領域における傾斜角Rの変化率を小さくして、この領域における応力集中を緩和することができる。
ちなみに、径規制具41を設けているのは、最大外径部21a近傍での応力を緩和することが目的であるから、径規制具41を設けた場合の最大傾斜角Rmaxが、設けない場合よりも必ず小さくなる必要があるというわけではない。径規制具41は、最大傾斜角Rmaxが、径規制具41を設けない場合と比較して、同じ、もしくは部分的に大きい場合でも、最大外径部21a近傍で傾斜角Rの変化率を小さくして、この領域の応力集中を緩和できるものであればよい。
以上のように、径規制具41を設けることにより、外径変化部21における外径変化をなだらかにし、径規制具41を設けないものと比べて、中央部の径は同じであるものの、外径変化部21における傾斜角Rの変化率および傾斜角Rの最大値を小さくすることができる。以下では、このことを単に「外径変化の変化率が小さい」という。
同図に示すように、径規制具41を設けることにより、径規制具41を設けないものよりも外径変化部21の軸方向の長さが長くなる。ここで、「外形変化部21」とは、最大外径部21aから外径変化部端21bまでの間の部分をいう。そして、最大外径部21aとは、流体圧式アクチュエータの外径変化がなくなり、流体圧式アクチュエータを側面(軸方向と直交する方向)から見た場合に、メッシュスリーブ20の外形の接線と軸方向線とが形成する傾斜角Rが実質的に変化していないと評価できる部分をいう。正常な流体圧式アクチュエータの場合、最大外径部21aの外径が流体圧式アクチュエータの軸方向中央付近の外径と一致する。
人工筋肉などの流体圧式アクチュエータでは、その表面に凹凸があり外径変化部21の曲率が一定でない。このため、上記傾斜角Rが0度となる部分を明確にすることは難しい。そこで、実質的に傾斜角Rが変化していないと評価できる部分を最大外径部21aとする。ここでは、軸方向に1mmの間隔で傾斜角Rを測定したときに、連続して傾斜角Rの値が2度以下となれば、実質的に傾斜角が変化していないと評価する。そして、このように評価された場合、流体圧式アクチュエータの端側の傾斜角Rの測定点を最大外径部21aとする。また、外径変化部21の測定方法としては、投影機や工場顕微鏡、工具顕微鏡、画像測定機、三次元測定機で流体圧式アクチュエータの凸部分もしくは凹部分を選んで測定していくほか、形状測定などで全体の形状をとり表面の凹凸を数値的にならして測定する方法などが考えられる。
また、径規制具41を設けることにより、外径変化部21における傾斜角のうち最大の傾斜角Rmaxを小さくすることおよび外径変化部21における傾斜角Rの変化率を小さくすることができる。このため、径規制具41を設けることにより、図4中にRcで示した外径変化部21の最大外径部21a近傍の領域における傾斜角Rの変化率を小さくして、この領域における応力集中を緩和することができる。
ちなみに、径規制具41を設けているのは、最大外径部21a近傍での応力を緩和することが目的であるから、径規制具41を設けた場合の最大傾斜角Rmaxが、設けない場合よりも必ず小さくなる必要があるというわけではない。径規制具41は、最大傾斜角Rmaxが、径規制具41を設けない場合と比較して、同じ、もしくは部分的に大きい場合でも、最大外径部21a近傍で傾斜角Rの変化率を小さくして、この領域の応力集中を緩和できるものであればよい。
以上のように、径規制具41を設けることにより、外径変化部21における外径変化をなだらかにし、径規制具41を設けないものと比べて、中央部の径は同じであるものの、外径変化部21における傾斜角Rの変化率および傾斜角Rの最大値を小さくすることができる。以下では、このことを単に「外径変化の変化率が小さい」という。
本実施例では、流体圧式アクチュエータが弾性体チューブ10とメッシュスリーブ20の2層からなる構成を採用したが、この構成は一例に過ぎない。これ以外の構成としては、2層以上の構成、メッシュスリーブ20の外側にさらなる弾性体チューブが配置されている構成、メッシュスリーブ20の代わりにらせん状の線状体を弾性体の内部に一体に成形した構成などがあげられ、これらの構成を採用することもできる。ただし、径規制具41と接触する部材(本実施例ではメッシュスリーブ20)との間の摩擦抵抗が大きい場合には、両者の間に伸縮性のある布などの低摩擦体を設置したり、摩擦抵抗を軽減する潤滑剤を塗布したりすることが、摩擦抵抗を低減させるために有効である。
(実施例2)
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図1に示した実施例1の径規制具41の代わりに可動式径規制具42を備えたものである。図5は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示す可動式径規制具42は、径規制具41を可動可能な構造すなわちメッシュスリーブ20の径方向に移動可能な構造に構成したものである。
径規制具42は、可動式径規制部(傾斜部)42aと可動部42bとからなっており、可動式径規制部42aが可動部42bを介して拘束具30に設置されている。可動式径規制部42aは、弾性体チューブ10に流体が充填されてメッシュスリーブ20が膨張することにより押し広げられるが、所定の開き角までしか広がらないようになっている。所定の開き角まで押し広げられたときの可動式径規制部42aの内径形状(内側面の形状)は、可動式径規制具42なしに流体圧式アクチュエータが膨張したときの外径変化部21における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化よりも、なだらかな外径変化となるように、すなわち外径変化の変化率が小さくなるようになっている。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図1に示した実施例1の径規制具41の代わりに可動式径規制具42を備えたものである。図5は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示す可動式径規制具42は、径規制具41を可動可能な構造すなわちメッシュスリーブ20の径方向に移動可能な構造に構成したものである。
径規制具42は、可動式径規制部(傾斜部)42aと可動部42bとからなっており、可動式径規制部42aが可動部42bを介して拘束具30に設置されている。可動式径規制部42aは、弾性体チューブ10に流体が充填されてメッシュスリーブ20が膨張することにより押し広げられるが、所定の開き角までしか広がらないようになっている。所定の開き角まで押し広げられたときの可動式径規制部42aの内径形状(内側面の形状)は、可動式径規制具42なしに流体圧式アクチュエータが膨張したときの外径変化部21における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化よりも、なだらかな外径変化となるように、すなわち外径変化の変化率が小さくなるようになっている。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
なお、可動式径規制部42aは、図5においては直線的な形状として示されているが、なだらかな湾曲形状のものとすることも可能であり、またこのような形状とすることがより好ましい。また、流体圧式アクチュエータの非動作時において動作時(膨張時)よりも可動式径規制具42の外径が小さく保持されるように、流体圧式アクチュエータの軸中心方向に可動式径規制部42aを付勢する付勢手段を備えている。可動式径規制部42aは可動部42bを介して拘束具30に取り付けられているから、たとえば、可動式径規制部42aを付勢するばね42cを可動部42bに設ける構成を採用することができる。これにより、図5において二点鎖線を用いて示したように、非動作時における可動式径規制具42の外径形状を小さく保持することができる。
本実施例の可動式径規制部42aは、拘束具30の弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20を拘束している部分外側の円周上に、複数の部材が配置された構造である。当該複数の部材は、流体圧式アクチュエータの非動作時(自然状態時)および動作時(収縮時)のいずれにおいても、大きな隙間や鋭角部が露出しない形状としている。これにより、可動式径規制具42を可動可能な形態とした場合であっても、可動式径規制部42aがメッシュスリーブ20の径方向に移動する際において他の部材とのこすれ等によって破損することを低減することができる。
本実施例の可動式径規制部42aは、拘束具30の弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20を拘束している部分外側の円周上に、複数の部材が配置された構造である。当該複数の部材は、流体圧式アクチュエータの非動作時(自然状態時)および動作時(収縮時)のいずれにおいても、大きな隙間や鋭角部が露出しない形状としている。これにより、可動式径規制具42を可動可能な形態とした場合であっても、可動式径規制部42aがメッシュスリーブ20の径方向に移動する際において他の部材とのこすれ等によって破損することを低減することができる。
(実施例3)
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図5に示した実施例2の可動式径規制具42の代わりにメッシュスリーブ20と一体に構成された可動式径規制具43を備えたものである。図6は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向部分断面図、具体的には、説明の便宜のため、弾性体チューブ10を省略して示した軸方向部分断面図である。同図に示すように、可動式径規制具43は、可動式径規制部(傾斜部)43aと可動部43bとメッシュスリーブ保持部43cから構成されている。そして、可動式径規制部43aは、その一端において可動部43bを介して拘束具30に連結されており、他端において可動部43bを介してメッシュスリーブ20端部のメッシュスリーブ保持部43cに連結されている。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図5に示した実施例2の可動式径規制具42の代わりにメッシュスリーブ20と一体に構成された可動式径規制具43を備えたものである。図6は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向部分断面図、具体的には、説明の便宜のため、弾性体チューブ10を省略して示した軸方向部分断面図である。同図に示すように、可動式径規制具43は、可動式径規制部(傾斜部)43aと可動部43bとメッシュスリーブ保持部43cから構成されている。そして、可動式径規制部43aは、その一端において可動部43bを介して拘束具30に連結されており、他端において可動部43bを介してメッシュスリーブ20端部のメッシュスリーブ保持部43cに連結されている。
流体圧式アクチュエータに流体が充填されて膨張すると、メッシュスリーブ20と共に可動式径規制部43aが押し広げられることとなるが、可動式径規制部43aは所定の開き角までしか広がらないようになっている。このときの可動式径規制部43aの内径形状は、図5に示した実施例の流体圧式アクチュエータから可動式径規制具42が取り除かれた状態で流体圧式アクチュエータが膨張したときの外径変化部21における、メッシュスリーブ20の外径変化よりもなだらかな外径変化となるように、すなわち外径変化の変化率が小さくなるようになっている。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20への応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。なお、可動式径規制具43も図示しないばねによって、可動式径規制部43aがメッシュスリーブ20の軸中心方向に付勢された構成とされている。これにより図6において二点鎖線を用いて示したように、非動作時における可動式径規制具43の外径形状を小さく保持することができる。
(実施例4)
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図1に示した実施例1の径規制具41の代わりに弾性体スリーブ(径規制具)44を備えたものである。図7は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示すように、メッシュスリーブ20の端部付近において弾性体スリーブ44により外径変化部21を覆っている。メッシュスリーブ20は、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化を適度に規制できる弾性になっており、拘束具30に設置されている。これにより、弾性体チューブ10に流体が充填されることによりメッシュスリーブ20が膨張すると、弾性体スリーブ44が押し広げられることとなるが、このときの外径変化部21における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化は、弾性体スリーブ44が設けられていない流体圧式アクチュエータが膨張したときよりもなだらかになる。すなわち、弾性体スリーブ44によって弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を小さくすることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータの弾性体スリーブ44は、メッシュスリーブ20の外径変化部21を覆う長さを有している。弾性体スリーブ44の長さは、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を小さくして外径変化部21における応力を緩和することができるものであれば良いが、弾性体スリーブ44がメッシュスリーブ20の外径変化部21を十分に覆う長さとすることが好ましい。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図1に示した実施例1の径規制具41の代わりに弾性体スリーブ(径規制具)44を備えたものである。図7は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示すように、メッシュスリーブ20の端部付近において弾性体スリーブ44により外径変化部21を覆っている。メッシュスリーブ20は、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化を適度に規制できる弾性になっており、拘束具30に設置されている。これにより、弾性体チューブ10に流体が充填されることによりメッシュスリーブ20が膨張すると、弾性体スリーブ44が押し広げられることとなるが、このときの外径変化部21における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化は、弾性体スリーブ44が設けられていない流体圧式アクチュエータが膨張したときよりもなだらかになる。すなわち、弾性体スリーブ44によって弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を小さくすることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータの弾性体スリーブ44は、メッシュスリーブ20の外径変化部21を覆う長さを有している。弾性体スリーブ44の長さは、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を小さくして外径変化部21における応力を緩和することができるものであれば良いが、弾性体スリーブ44がメッシュスリーブ20の外径変化部21を十分に覆う長さとすることが好ましい。
本実施例では、弾性体スリーブ44として均一な厚みのものを用いているが、弾性体チューブ10の軸方向に厚みや断面の異なる形状のものを用いても良く、また、樹脂や金属など他の素材との複合構造のものでもかまわない。また、弾性体スリーブ44は、金属のコイルバネでもかまわない。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
(実施例5)
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図7に示した実施例4の弾性体スリーブ44の代わりに弾性体スリーブ(径規制具)45を備えたものである。図8は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示すように、弾性体スリーブ45はメッシュスリーブ20の全面を覆うように配置されており、外径変化部21を覆う弾性体の厚みが他の部分の厚みよりも厚い構成となっている。弾性体スリーブ45は、その両端において、拘束具30に設置されている。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図7に示した実施例4の弾性体スリーブ44の代わりに弾性体スリーブ(径規制具)45を備えたものである。図8は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示すように、弾性体スリーブ45はメッシュスリーブ20の全面を覆うように配置されており、外径変化部21を覆う弾性体の厚みが他の部分の厚みよりも厚い構成となっている。弾性体スリーブ45は、その両端において、拘束具30に設置されている。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、メッシュスリーブ20全体を弾性体スリーブ45で覆い、外径変化部21を覆う部分の厚みを他の部分の厚みより厚く構成している。このようにメッシュスリーブ20全体を弾性体スリーブ45で覆う構成とすることにより、繰り返しの膨張・収縮によって、弾性体スリーブ45の位置がずれたり、端部からの破れが生じたりしやすい等の問題が生じることを防止することができる。本実施例では、弾性体スリーブ45が外径変化部21を覆う部分を均一な厚みで示しているが、弾性体チューブ10の軸方向に弾性体スリーブ45の厚みや断面の異なる形状としても良く、また、樹脂や金属など他の素材との複合構造であってもかまわない。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
(実施例6)
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図7に示した実施例4の弾性体チューブ10の代わりに、拘束具30に拘束された端部付近の肉厚を軸方向中央よりも厚くした肉厚部(径規制具)11aを備えた弾性体チューブ11を備えており、弾性体スリーブ44を備えていないものである。図9は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示すように、弾性体チューブ11は、端部付近の肉厚部11aにより端部の応力を低減することができるから、全体が均一な径の弾性体チューブ10(図7参照)よりも、端部付近の径変化がなだらかなものとなる。
本実施例の流体圧式アクチュエータの肉厚部11aは、弾性体チューブ11の端部からの長さが外径変化部21よりも長くなるように設けられている。しかし、肉厚部11aは弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を小さくして外径変化部21における応力を緩和することができるものであれば良いから、その長さが外径変化部21よりも長いことは必ずしも必要ではない。ただし、肉厚部11aの長さをメッシュスリーブ20の外径変化部21を十分に覆う長さとすることが、上述した応力緩和のために好ましい。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、図7に示した実施例4の弾性体チューブ10の代わりに、拘束具30に拘束された端部付近の肉厚を軸方向中央よりも厚くした肉厚部(径規制具)11aを備えた弾性体チューブ11を備えており、弾性体スリーブ44を備えていないものである。図9は、本実施例の流体圧式アクチュエータの軸方向断面図である。同図に示すように、弾性体チューブ11は、端部付近の肉厚部11aにより端部の応力を低減することができるから、全体が均一な径の弾性体チューブ10(図7参照)よりも、端部付近の径変化がなだらかなものとなる。
本実施例の流体圧式アクチュエータの肉厚部11aは、弾性体チューブ11の端部からの長さが外径変化部21よりも長くなるように設けられている。しかし、肉厚部11aは弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を小さくして外径変化部21における応力を緩和することができるものであれば良いから、その長さが外径変化部21よりも長いことは必ずしも必要ではない。ただし、肉厚部11aの長さをメッシュスリーブ20の外径変化部21を十分に覆う長さとすることが、上述した応力緩和のために好ましい。
本実施例では図9に示すように肉厚部11aを均一な肉厚のものとして構成しているが、軸方向の肉厚が変化する形状として肉厚部11aを構成しても良い。また、弾性体チューブ11の肉厚部11aから通常の厚さ部分への厚みの変化は、なだらかなものであることが好ましい。このためには、たとえば、厚みの変化する部分をなだらかな傾斜またはR形状として、弾性体チューブ11の肉厚部11aと通常の厚さの部分とがつなげられているものを用いることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータによれば、弾性体チューブ11の一部を径規制具として用いているから、部品を追加することなしに、簡易な手段により端部の応力を緩和することができる。これにより、弾性体チューブ11やメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータによれば、弾性体チューブ11の一部を径規制具として用いているから、部品を追加することなしに、簡易な手段により端部の応力を緩和することができる。これにより、弾性体チューブ11やメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を緩和すると共に、組立時のばらつきによる異常膨張などの外径変化の異常を抑えることができるから、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
(実施例7)
本実施例の流体圧式アクチュエータは、両端で拘束される弾性体チューブ10を、流体充填時の膨張径(内径)と同じ大きさに膨張させた状態で拘束具30に拘束したものである。より具体的には、本実施例においては、拘束具30が弾性体チューブ10に挿入されており、その外周面において弾性体チューブ10を規制している拘束具30の拘束部30aの外径Xが、図10に示した弾性体チューブ10に流体が充填されていない状態(無負荷状態)の内径X1よりも大きく、図11に示した流体が充填されている状態における弾性体チューブ10の内径X2と同一である構成を採用している。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、両端で拘束される弾性体チューブ10を、流体充填時の膨張径(内径)と同じ大きさに膨張させた状態で拘束具30に拘束したものである。より具体的には、本実施例においては、拘束具30が弾性体チューブ10に挿入されており、その外周面において弾性体チューブ10を規制している拘束具30の拘束部30aの外径Xが、図10に示した弾性体チューブ10に流体が充填されていない状態(無負荷状態)の内径X1よりも大きく、図11に示した流体が充填されている状態における弾性体チューブ10の内径X2と同一である構成を採用している。
図10は、本実施例の流体圧式アクチュエータの流体の非充填時における軸方向断面図を示しており、図11は、流体の充填時における軸方向断面図を示している。図10に示すように、弾性体チューブ10に流体が充填されていない状態においては、両端部で弾性体チューブ10とメッシュスリーブ20があらかじめ広がった状態で拘束具30に拘束された構成となっている。この構成により、図11に示すように、流体の充填によって弾性体チューブ10が膨張した状態においては、流体圧式アクチュエータが全体に均一な径になっている。これにより、流体充填時における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化部21(図10参照)をなくすことができ、応力集中部を排除することで、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
本実施例のように、端部付近において内径の広がった弾性体チューブ10とするためには、例えば、拘束具30の外径よりもその内径が小さい弾性体チューブ10の端部に拘束具30を挿入する構成を採用することができる。
この場合、弾性体チューブ10としては、自然状態においてその内径が均一であるまっすぐなものの他に、自然状態において端部の内径が軸方向中央部の内径よりも大きい、端部が広がったものを用いることができる。また、端部の広がった弾性体チューブ10を用いる場合、広がった端部の内径が拘束具30の外径と同じもの、もしくは拘束具30の外径よりも大きいものを用いることもできる。
この場合、弾性体チューブ10としては、自然状態においてその内径が均一であるまっすぐなものの他に、自然状態において端部の内径が軸方向中央部の内径よりも大きい、端部が広がったものを用いることができる。また、端部の広がった弾性体チューブ10を用いる場合、広がった端部の内径が拘束具30の外径と同じもの、もしくは拘束具30の外径よりも大きいものを用いることもできる。
弾性体チューブ10としてまっすぐなものを用いて端部から拘束具30を圧入(挿入)して拘束する場合、弾性体チューブ10は、自然状態ではストレート形状(まっすぐな形状)であり、拘束具30が挿入されて組み立てられた後に図10に示したような形状となる。この構成を採用する場合、長い弾性体チューブを任意の長さで切断(カット)することにより、あらゆる長さの弾性体チューブ10に対応して製造することができる。したがって、弾性体チューブ10の製造に際して、用いることのできるチューブの汎用性が高く、生産性が高いという点において優位性がある。
対して、弾性体チューブ10として自然状態で端部が広がったものを用いて、端部から拘束具30を挿入して拘束する場合、自然状態において既に弾性体チューブ10が図10のような形状になっている。このため、上述した弾性体チューブ10として自然状態でまっすぐなものを用いる場合よりも、さらに端部付近の応力を低減することができる。また、この構成を採用する場合、端部付近の内径を十分な大きさとすることにより、拘束具30を弾性体チューブ10の端部に挿入するために圧入する必要がなくなるから、組み立て性が高いという利点がある。
なお、弾性体チューブ10として自然状態で端部が広がったものを用いる場合、内径の広い部分(拡大部)の肉厚を軸方向中央部よりも厚いものとしてもよい。一般に、均一な肉厚の弾性体チューブ10に流体を充填して内部から均一な圧力がかかると、内径の異なる部分がある場合、内径の大きい部分が広がりやすい。そこで、内径の広い部分(拡大部)の肉厚を他の部分よりも厚くすることにより、流体圧式アクチュエータの挙動をより均一で安定したものとすることができる。
対して、弾性体チューブ10として自然状態で端部が広がったものを用いて、端部から拘束具30を挿入して拘束する場合、自然状態において既に弾性体チューブ10が図10のような形状になっている。このため、上述した弾性体チューブ10として自然状態でまっすぐなものを用いる場合よりも、さらに端部付近の応力を低減することができる。また、この構成を採用する場合、端部付近の内径を十分な大きさとすることにより、拘束具30を弾性体チューブ10の端部に挿入するために圧入する必要がなくなるから、組み立て性が高いという利点がある。
なお、弾性体チューブ10として自然状態で端部が広がったものを用いる場合、内径の広い部分(拡大部)の肉厚を軸方向中央部よりも厚いものとしてもよい。一般に、均一な肉厚の弾性体チューブ10に流体を充填して内部から均一な圧力がかかると、内径の異なる部分がある場合、内径の大きい部分が広がりやすい。そこで、内径の広い部分(拡大部)の肉厚を他の部分よりも厚くすることにより、流体圧式アクチュエータの挙動をより均一で安定したものとすることができる。
本実施例においては、流体の非充填時に弾性体チューブ10に外径変化部21が生じるため、弾性体チューブ10内部に突出している拘束具30の突出部30bの形状がなだらかな外径変化とされている。これにより、弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化をなだらかにすることができる。
以下では、外径変化部21及び突出部30bが、いずれも一定の傾斜角を持っている場合について説明する。このような場合、外径変化の勾配によって外径変化の変化率を評価することができる。外形変化の変化率を小さくするためには、具体的には、流体の非充填時における弾性体チューブ10の外径変化部21における外径変化の勾配を、拘束具30が挿入されていない弾性体チューブ10の流体の充填時における外径変化部21(図19参照)の外径変化の勾配よりも小さくする。すなわち、図10に示した外径変化部21の径方向の長さA1を軸方向の長さB1で除した値(外径変化の勾配=A1/B1)が、図19に示した外径変化部21の径方向の長さA2を軸方向の長さB2で除した値(外径変化の勾配=A2/B2)よりも小さくなるように形成されている。このような関係とするために、本実施例の弾性体チューブ10内部に位置する拘束具30の突出部30bの形状は、弾性体チューブ10の軸方向中央側に向かってその外径が徐々に細くなるように形成されている。
以下では、外径変化部21及び突出部30bが、いずれも一定の傾斜角を持っている場合について説明する。このような場合、外径変化の勾配によって外径変化の変化率を評価することができる。外形変化の変化率を小さくするためには、具体的には、流体の非充填時における弾性体チューブ10の外径変化部21における外径変化の勾配を、拘束具30が挿入されていない弾性体チューブ10の流体の充填時における外径変化部21(図19参照)の外径変化の勾配よりも小さくする。すなわち、図10に示した外径変化部21の径方向の長さA1を軸方向の長さB1で除した値(外径変化の勾配=A1/B1)が、図19に示した外径変化部21の径方向の長さA2を軸方向の長さB2で除した値(外径変化の勾配=A2/B2)よりも小さくなるように形成されている。このような関係とするために、本実施例の弾性体チューブ10内部に位置する拘束具30の突出部30bの形状は、弾性体チューブ10の軸方向中央側に向かってその外径が徐々に細くなるように形成されている。
また、突出部30bの外径変化の勾配は、拘束具30が挿入されていない弾性体チューブ10に流体を充填した時におけるメッシュスリーブ20の対応する部分の外径変化の勾配よりも小さく構成されている。すなわち、図10に示した突出部30bの傾斜部の径方向長さC1を軸方向長さD1で除した値(外径変化の勾配=C1/D1)が、図19に示した弾性体チューブ10の端部付近の対応する部分、すなわち端部から前記軸方向の長さD1までの部分の径方向長さC2をD1で除した値(外径変化の勾配=C2/D1)よりも小さく構成されている。
なお、図10に示すように、本実施例の外径変化部21は、弾性体チューブ10の端側の径が大きく軸方向中央側の径が小さくなっているのに対し、図19に示した外径変化部21は弾性体チューブ10の端側の径が小さく中央側の径が大きくなっている。すなわち、両者は逆方向に変化しているから、外径変化の勾配も逆方向の変化率について比較することとしている。
なお、図10に示すように、本実施例の外径変化部21は、弾性体チューブ10の端側の径が大きく軸方向中央側の径が小さくなっているのに対し、図19に示した外径変化部21は弾性体チューブ10の端側の径が小さく中央側の径が大きくなっている。すなわち、両者は逆方向に変化しているから、外径変化の勾配も逆方向の変化率について比較することとしている。
また、弾性体チューブ10として、端部が拡大したものを用いる場合には、突出部30bを有さない拘束具30を用いることによっても、上述した効果と同様の効果を得ることができる。すなわち、弾性体チューブ10として端部が拡大していないストレート形状のものを用いた場合における流体充填時の外径変化部21(図19参照)の外径変化の変化率よりも、弾性体チューブ10が拘束具30に拘束されて組み立てられた状態における流体非充填時の外径変化の変化率が小さくなるように、流体圧式アクチュエータを設計することにより、突出部30bを備えていない拘束具30によっても、突出部30bを備えたものと同様の効果を得ることができる。
本実施例では、弾性体チューブ10とメッシュスリーブ20を拘束リング46で拘束具30に規制しているが、これは拘束の形態の一例であって、拘束の形態は問わない。このことは、他の実施例において弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20を拘束具30に拘束する拘束手段についても同様であり、拘束の形態は問わない。
また、本実施例の流体圧式アクチュエータは、拘束具30の外径Xを、図12に示したように、流体の非充填時における弾性体チューブ10の内径X1よりも大きく、流体の充填時における弾性体チューブ10の内径X2よりも小さく設計することとしてもよい。図12は、本実施例の流体圧式アクチュエータに流体が充填された状態における軸方向断面図である。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、拘束具30の外径Xが、図12に二点鎖線を用いて示した流体の非充填時の弾性体チューブ10の内径X1よりも大きいから、弾性体チューブ10の両端付近をあらかじめ拘束具30により膨張させておくことができる。これにより、流体充填時の外径変化部21における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を、拘束具30が挿入されていない弾性体チューブ10の流体の充填時における外径変化部21(図19参照)の外径変化の変化率よりも小さくすることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータにおいても、流体充填時の膨張径(内径)と同じ大きさに膨張させた状態で拘束具30に拘束したもの同様、弾性体チューブ10として、端部の広がった形状のものを用いることができる。
また、拘束具30の外径Xが、流体の充填時における弾性体チューブ10の内径X2よりも小さいから、拘束具30の外径が流体の充填時における弾性体チューブ10の内径X2と同じになるように構成されたものよりも、非充填時における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を少なくすることができる。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20の応力集中を緩和すると共に、異常膨張などの外径変化の異常を抑えることで、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータは、拘束具30の外径Xが、図12に二点鎖線を用いて示した流体の非充填時の弾性体チューブ10の内径X1よりも大きいから、弾性体チューブ10の両端付近をあらかじめ拘束具30により膨張させておくことができる。これにより、流体充填時の外径変化部21における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化の変化率を、拘束具30が挿入されていない弾性体チューブ10の流体の充填時における外径変化部21(図19参照)の外径変化の変化率よりも小さくすることができる。
本実施例の流体圧式アクチュエータにおいても、流体充填時の膨張径(内径)と同じ大きさに膨張させた状態で拘束具30に拘束したもの同様、弾性体チューブ10として、端部の広がった形状のものを用いることができる。
また、拘束具30の外径Xが、流体の充填時における弾性体チューブ10の内径X2よりも小さいから、拘束具30の外径が流体の充填時における弾性体チューブ10の内径X2と同じになるように構成されたものよりも、非充填時における弾性体チューブ10およびメッシュスリーブ20の外径変化部21における応力集中を少なくすることができる。これにより、弾性体チューブ10やメッシュスリーブ20の応力集中を緩和すると共に、異常膨張などの外径変化の異常を抑えることで、流体圧式アクチュエータの寿命と品質を向上させることができる。
以上の実施例では、流体圧式アクチュエータが弾性体チューブとメッシュスリーブの2層からなる場合を示したが、2層以上からなる構造のものとしてもかまわない。また、図6に示した実施例3を除く実施例では、メッシュスリーブが弾性体の内部に一体のものとして構成されている場合、メッシュスリーブの代わりにらせん状の線状体を弾性体の内部に配置した構成でもかまわない。
本発明は、信頼性が高く品質の安定した流体圧式アクチュエータとして利用することができる。
10 弾性体チューブ
11 弾性体チューブ
11a 肉厚部(径規制具)
20 メッシュスリーブ(スリーブ状体)
21 外径変化部
30 拘束具
30a 拘束部
30b 突出部
41 径規制具
41a 傾斜部
42 可動式径規制具(径規制具)
42a 可動式径規制部(傾斜部)
42c ばね(付勢部)
43 可動式径規制具(径規制具)
43a 可動式径規制部(傾斜部)
44 弾性体スリーブ(径規制具)
45 弾性体スリーブ(径規制具)
11 弾性体チューブ
11a 肉厚部(径規制具)
20 メッシュスリーブ(スリーブ状体)
21 外径変化部
30 拘束具
30a 拘束部
30b 突出部
41 径規制具
41a 傾斜部
42 可動式径規制具(径規制具)
42a 可動式径規制部(傾斜部)
42c ばね(付勢部)
43 可動式径規制具(径規制具)
43a 可動式径規制部(傾斜部)
44 弾性体スリーブ(径規制具)
45 弾性体スリーブ(径規制具)
Claims (10)
- 弾性体チューブと、糸状体を円筒状に配置して前記弾性体チューブの伸縮を制約するスリーブ状体と、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体の両端を拘束する拘束具とを備えており、前記弾性体チューブに流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、
前記弾性体チューブに流体が充填された状態における外径変化の変化率が小さくなるように前記弾性体チューブの膨張を規制する径規制具を備えていることを特徴とする流体圧式アクチュエータ。 - 前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体が、端部近傍において前記径規制具により覆われており、
前記径規制具が、前記弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かって徐々に大きくなるように形成されている傾斜部を備えていることを特徴とする請求項1記載の流体圧式アクチュエータ。 - 前記径規制具が、前記弾性体チューブの径方向に変位可能なものであり、
前記弾性体チューブに流体が充填されていない状態において、前記径規制具の外径を小さくする方向に前記径規制具を付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧式アクチュエータ。 - 前記径規制具が、前記付勢手段を介して前記拘束具の外周面上に設けられた複数の部材により構成されていることを特徴とする請求項3に記載の流体圧式アクチュエータ。
- 前記規制具が、前記スリーブ状体の端部に連結されていることを特徴とする請求項4に記載の流体圧式アクチュエータ。
- 前記弾性体チューブが、軸方向中央側の肉厚よりも軸方向端側の肉厚が厚い部分を備えていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧式アクチュエータ。
- 弾性体チューブと、前記弾性体チューブの伸縮を制約するスリーブ状体と、前記弾性体チューブおよび前記スリーブ状体の両端を拘束する拘束具とを備えており、前記弾性体チューブに流体が充填・排出されることにより伸縮する流体圧式アクチュエータであって、
前記拘束具は、前記弾性体チューブとの拘束部分の外径が、流体が充填されてない状態における前記弾性体チューブの内径より大きく、流体が充填されている状態における前記弾性体チューブの内径以下であることを特徴とする流体圧式アクチュエータ。 - 前記拘束具が、前記弾性体チューブの軸方向端側から中央側に向かってその外径が徐々に細くなっている突出部を有していることを特徴とする請求項7に記載の流体圧式アクチュエータ。
- 前記突出部の外径変化の変化率が、流体が充填されてない状態の前記弾性体チューブの内径と同一の外径である拘束具に拘束された場合に、前記弾性体チューブに流体が充填された状態の前記スリーブ状体の端部付近の対応する部分におけるスリーブ状体の外径変化の変化率よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載の流体圧式アクチュエータ。
- 前記弾性体チューブが、軸方向中央側の内径よりも軸方向端側の内径が大きい部分を備えていることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の流体圧式アクチュエータ。
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---|---|---|---|---|
JP2020063768A (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 株式会社ブリヂストン | 流体圧アクチュエータ |
JP2021089059A (ja) * | 2019-12-06 | 2021-06-10 | 学校法人 中央大学 | アクチュエータ |
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-
2009
- 2009-12-28 JP JP2009297485A patent/JP2011137503A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130305 |